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GK〜19ベルント・レノ [Arsenal F.C.]

19ベルント・レノ(27歳)

PL 31試合先発1試合途中出場:42失点7クリーンシート
EL 3試合先発:2失点2クリーンシート
カラバオ杯 1試合先発:1失点


Arsenal 1.jpg今シーズン19レノを獲得した最大の目的は
言うまでもなくGKの世代交代であり
その世代交代は非常にスムーズに
行われたと思います。

シーズン開幕当初こそは
昨シーズン同様に1チェフが
ゴールマウスを守っていましたが
7節のワトフォード戦で1チェフが負傷した事を契機に
その後は19レノが正GKを務め
そしてそのままその正GKの座を守りきって
目的だった世代交代を完遂しました。

PL初参戦の19レノは
当初こそゴール前の激しいボディーコンタクトに
戸惑いを感じた様ですが
全体的には十分な働きを観せたと思います。

レヴァークーゼン時代から定評のあった
シュートストップ能力は
アーセナルに来てからも存分に発揮され
特に1対1の状況や至近距離からのシュートに対してみせる反応は
眼を見張るものがあったと思います。
そして抜けて来たアタッカーに対しても
接触する事を恐れる事なく
非常にアグレッシブに距離を詰めて
全身を使ってブロックする気迫のこもったプレーや
連続でシュートを撃たれた場面でも
1本目をセーブした後にすぐに体勢を立て直して
そこから次のシュートに対して
反応するまで時間が非常に早く
その上、その様な状況でも的確なポジショニングが取れる所も
優れた才能だと思います。

シュートに対する反応、シュートをセーブする時の瞬発力
体勢を崩された状態から立て直す速さ、
危険を顧みずに飛び込める勇気など
シュートストップに必要な能力は
どれも高い物を持っていると思います。

その一方で、ハイボールの処理と
セーブした後のボールの弾き方に関しては
まだ改善の余地があると思います。

ハイボールに関しては
前に出るタイミングが遅れたり、目測を誤ったりして
前に出てもボールに触る事が出来なかった場面が何度かありました。
これはPL特有のゴール前の激しさに
対応出来ていなかったと言う問題なのかもしれませんが
反対に言えばゴール前が激しいPLだからこそ
GKはゴール前の制空権を絶対に手放してはならないと思いますので
早急に改善が求められます。

一方でシュートをセーブした時に
ペナルティの外まで弾き返すべき場面でも
弾く強さが足りずに大きく弾き返せず、
また、遠くに弾き返せないならば
しっかりとサイドに向けて弾いたり
相手のアタッカーがいない方向に向かって
弾かなければならない場面でも
相手のアタッカーのいる方向に弾いてしまったりするなど
弾く強さ、弾くコースが曖昧なのは非常に気になる所です。

それはこれまで1チェフを観て来たからかもしれませんが
37歳になりフィジカル的な衰えが観えている
その1チェフに比べても
パンチングも含めてシュートを弾き返す力が
足りないのは明らかであり
折角素晴らしいシュートストップ能力を持っていても
その弾いたボールをコントロール出来なければ
結果的にゴールを守りきる事は難しくなってしまうと思います。

とは言え、シーズン終盤の頃には
より遠くに弾ける様になり始め
難しいシュートに対しては
しっかりサイドに向かって弾く様になり始めましたので
来シーズンが始まる頃には
更に改善している事が期待されます。

そしてエメリ監督の目指すGKも含めたバックラインから
丁寧にパスを繋いでビルドアップするスタイルに対しても
その要求に対して19レノは十分に応えたと思います。

勿論、相手に詰められてボールをロストしたり、
苦し紛れにパスを送らなければならなくなる様な状況に
陥るミスを犯す場面もありましたし、
例えばシティのエデルソン等に比べますと
ミドルレンジのパスの精度に
大きな差を感じる場面はありますが
少なくとも信頼を持ってボールを預ける事が出来、
そこからテンポ良くパスを回せるだけの
技術レベルは十分に備えていると思います。

今シーズン限りで1チェフが引退し
アーセナルを離れる事が決まっていますので
来シーズは今シーズン以上に
責任感が伴う事になると思います。
しかしGKとしてはこれから更に経験を積む事で
まだまだ成長する可能性があり
特に19レノにはその伸び代がまだ残されていると思います。

今シーズン観られた問題点を改善して
今後5シーズン以上ゴールマウスを任せる事の出来る
守護神に成長する事を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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