SSブログ

アーロン・ラムジー契約満了、ユベントスへ移籍 [移籍情報]

アーロン・ラムジー(28歳)が契約満了に伴い退団し
ユベントスへの移籍が決まりました。


Arsenal 1.jpgこの夏で契約を満了したラムジーは
フリーでユベントスへ加入する事が決まりました。


移籍金:フリー
週給:£40万(推定)

アーセナル通算

PL 181試合先発81試合途中出場:40ゴール47アシスト
CL 34試合先発16試合途中出場:11ゴール5アシスト(予選を含む)
EL 12試合先発1試合途中出場:6ゴール2アシスト
FA杯 19試合先発8試合途中出場:6ゴール
リーグ杯 13試合先発2試合途中出場:2アシスト
コミュニティー・シールド 2試合先発:1ゴール1アシスト

公式戦通算 261試合先発108試合途中出場:64ゴール57アシスト


2008年夏にカーディフから加入したラムジーは
当時17歳の将来有望の選手でしたが
2010年2月27日のストーク戦で
ショウクロスのタックルで右脛腓骨骨折を負った影響もあり
期待したレベルにまで成長する事が出来なかったかもしれません。
しかし、それでもアーセナルに在籍していた11年の間では
貴重な選手だったと思います。

ラムジーのアーセナルでの11年間の間で記憶に残るっているのは
12/13シーズン後半から13/14シーズンの活躍だと思います。
それまではどこかスマートな選手を目指している様な印象でしたが
12/13シーズン後半からは
今までにない様な献身性と泥臭さを観せる様になり
その積極的な姿勢が実を結ぶ様に
元々持っていたスペースを見付けるセンスを活かして
一歩下がった所からペナルティのスペースに飛び込んでくるプレーで
13/14シーズン前半だけで8ゴールを奪う
活躍を観せてくれました。
当時はこの活躍でラムジーがブレイクすると
誰もが感じていたと思いますが
そのシーズンも年末から3ヶ月間怪我で離脱してしまった事で
本格的にブレイクするチャンスを逸してしまい
その後もレギュラークラスの選手ではありますが
チームの中心選手という立場にまでは成長する事が出来ずに
本人もそうだと思いますが
我々グナも悶々とした気持ちで観ていたと思います。

以前にユヴェントスのパラティチSDがコメントしていましたが
確かにアーセナルはラムジーを
完全には活かしきれていなかったかもしれません。
パラティチSDが指摘していた様に
ラムジーの最適なポジションはインサイドハーフだと私も思います。
しかしボスが指揮していた時代では
インサイドハーフのポジションがチームにはなく
主にCMFとして起用されていた事が
その才能を開花する妨げになっていたのかも知れません。

そして今シーズンに就任したエメリ監督になってからも
最初はラムジーを2列目の選手として扱っていた様で
CMFやインサイドハーフでプレーする機会は
非常に少なかった事もあり
シーズン前半は余りインパクトを残せないでいました。

実際CMFとしては
前線にまで侵入して攻撃陣に厚みをもたらす一方で
帰陣が遅く中盤に穴を空けてしまうと言う問題があり
ディフェンス力的にも、フィジカル的な強度的にも
CMFとしては物足りず、
一方の2列目としては時折目が醒める様な
テクニカルなプレーで我々を驚かせてくれる事もありましたが
根本的に一つ一つのプレーに
繊細さが足りないと感じる所もありましたので
CMFとしても2列目としても
決定打に欠ける印象だったと思います。

その様な状況だったラムジーでしたが
最後の最後でもう一度輝きを観せてくれたのは
非常にうれしかったです。

年が明けてから他のクラブとの交渉が解禁されると
早々にラムジーのユベントスへの移籍が決まりました。
この様に次の移籍先が決まると
今のチームでのモチベーションを失う選手もいる中で
ラムジーは最後まで手を抜く事はなく
反対に最後に何かを残そうと
これまで以上に攻守にアグレッシブな姿勢を示して
キャリアハイのプレーを観せくれていました。

結局、12/13シーズン後半から
13/14シーズンの時もそうでしたが
攻撃に厚みを持たせるプレーだけではなく
守備の局面でもアグレッシブな姿勢を示して
守から攻への切り替えの局面と
そこから前への推進力を与えるプレーが出来てこそ
ラムジーの能力が最大に発揮される様に感じます。

しかしこの様なプレーを遂行する為には
非常に豊富な運動量が必要になってしまいますが
その一方でその様な負荷に対する耐性の面に
ラムジーには問題があるのも事実であり
今シーズンもキャリアハイの活躍を観せている中で
ハムストリングの負傷が発生してしまい
最終戦まで待たずにアーセナルのキャリアが
終わる事になってしまったのは残念でした。

結局、ラムジーの能力を発揮する為には
攻守の両方の局面に存在感を示す
豊富な運動量が要求される一方で
それだけの負荷を掛けると
筋肉系の耐性に問題があるラムジーは
筋肉系のトラブルが発生してしまう。
そのジレンマが成長の妨げになっていたのかもしれません。

もしもその筋肉系の耐性の問題がなく
シーズン通して豊富な運動量を保つ事が出来ていたら
ランパードの様な選手になっていたのかもしれません。
アーセナルではそのレベルまで到達出来ませんでしたが
一方でセリエAはPL程、攻守の切り替えのテンポが
速い訳ではありませんので
筋肉系の問題を起こすリスクが減る可能性もあります。
仮にシーズン通して筋肉系のトラブルを起こさずに
豊富な運動量のプレーを持続する事が出来れば
これまでアーセナルでは観せる事が出来なかった
本当の8ラムジーを観せてくれるかもしれません。

とは言え、今シーズン限りで
アッレグリ監督が退任する事が決まった事で
次の監督次第でどの様な使われ方をされるか分かりません。
そして色々な手当てを合わせると
週給換算£40万と言われる給与に
見合う選手かどうかは別としても
大きなプレッシャーになるのは間違いないと思います。
それでもベストなコンディションでプレー出来れば
十分に活躍するチャンスはあると思われます。

そしてその才能が開花する姿を
観せてくれる事を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


nice!(1)  コメント(0)