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2018/19シーズン〜〜CF総括〜〜 [Arsenal F.C.]

〜〜CF〜〜

9アレクサンドル・ラカゼット(28歳)
14ピエール=エメリク・オーバメヤン(30歳)
23ダニー・ウェルベック(28歳)
49エドワード・エンケティア(20歳)


Arsenal 1.jpg今シーズンは9ラカゼットと14オーバメヤンと言う
2人のエースを擁した様に
数年前では考えられない
充実した布陣だったと思います。

まず、今シーズンは14オーバメヤンが
22ゴールを挙げてPL得点王に輝きました。
これはアーセナルでは2011/12のロビン以来で
PLになってからはアンリ、ロビンに次いで
アーセナル では3人目の受賞です。
それ以外でも公式戦合計31ゴール7アシストを挙げ
エースに相応しい活躍を見せたと思います。

一方の9ラカゼットはPLでは13ゴールに留まりましたが
アシストは「8」挙げ
公式戦合計でも19ゴール11アシストと
こちらも十分な活躍を観せてくれたと思います。

しかもこの2人は公私ともに良好な関係で
エゴがぶつかり合ってお互いの足を引っ張り合う事はなく
お互いに良い刺激を与え合うと共に
よくサポートもしていると思います。

その様な2人の関係を最もよく表しているエピソードが
PL30節のユナイテッド戦のPKだったと思います。
前節のスパーズ戦の試合終了間際に得たPKを
14オーバメヤンが蹴りましたが
そのシュートをロリスに防がれてしまい
結果としてこのPKを決められなかった事で
アーセナルは勝利を逃してしまいました。

その事もありユナイテッド戦で9ラカゼットが倒されて得た
このPKはそのまま9ラカゼットが蹴っても
誰も文句を言う人はいなかったと思いますが
9ラカゼットは2、3声を掛けて
そのPKを14オーバメヤンに託し
その信頼に応える様に
14オーバメヤンは今度はしっかりと決めました。

この出来事はこの2人の間に結ばれている
強い信頼関係をよく表している出来事でしたが
そもそもこの2人の強い信頼関係は
昨シーズンの32節ストーク戦まで遡らなければなりません。

この試合では14オーバメヤンがすでに2ゴールを挙げて
ハットトリックにリーチが掛かっていた時に
試合終了間際にPKを得ました。
本当ならばPKキッカーに指名されていた
14オーバメヤンが蹴れば
ハットトリックを達成するチャンスでしたが
このPKを怪我から復帰してから
まだ調子が上がっていない9ラカゼットに譲った所から
この2人の強い信頼関係は始まっています。

そしてこの2人はその信頼関係だけではなく
プレーの面でも良い組み合わせだと思います。

スピードのある14オーバメヤンは
そのスピードを活かしたカウンターと
ゴール前のフィニッシュに特化する
生粋なフィニッシャータイプで
システムによっては
サイドのポジションでのプレーも受け入れます。
一方で9ラカゼットはゴール前の勝負強さと
ボールを収めて散らすポスト役もこなせる
万能型タイプで
その上、汚れ役も率先して行う献身性も特徴です。

シーズン当初はこの2人のどちらかを
1トップで起用して
残りの1人をサイドで起用するか
もしくはジョーカーとして
ベンチに控えさせておく試合が多かったのですが
シーズンが進むにつれて
この2人のストライカーとしての能力を
最大限に活用する為に
2トップでの起用が増えていきました。

その事により確かにこの強力2トップは
相手にとっては脅威になったと思いますが
その一方で2トップを組む為に
2列目から1人削る必要性が出てきてしまい
それにより攻撃面でのバリエーションが
減ってしまう問題も出てしまった様に感じます。

2列目の総括でも書きましたが
今シーズンは総シュート数が少なかった事からも
シュートに繋がるチャンスメイクの段階に
問題があったと思います。
そう言う意味では2列目の人数を1人削って
2トップを採用した事が
本当に良かったのかどうかと言う点は
よく考察する必要があると思います。

個人的にはこの2人は
独力でゴールをこじ開けてしまうタイプではなく
9ラカゼットは万能型と言えども
チャンスメイクの精度が
そこまで高いとは言えない事からも
ストライカーをサポートする
チャンスメイカーを充実させる方が重要ではないかと思っています。

来シーズンもこの2トップを活かすシステムを中心に
チームは作られて行くと思われますが
同時にこのどちらかの1トップで組むシステムのオプションも
しっかりと構築する必要性があると思います。

シーズン前半怪我で離脱した23ウェルベックが
最後までこの2人をバックアップする事が出来ていたら
さらに充実した布陣になっていたと思います。

23ウェルベックはこの2人に比べれば
決定力などは劣るかもしれませんが
その一方で恵まれたフィジカル能力を活かした
ダイナミックなプレーは
この2人にはない特徴だったと思います。
それだけにシーズン早々に足首の骨折で
シーズンを棒に振ってしまったのは残念だったと思います。

その23ウゥエルベックが退団する事で
来シーズンはさらに49エンケティアへの期待が
大きくなると思います。
この冬もローン移籍するチャンスがあった様ですが
その決まりかけていたローン移籍を
エメリ監督が待ったとかけて手元に置き続けた事からも
その期待が伺われます。

現状としては今シーズンと同様に
9ラカゼットと14オーバメヤンの2トップを中心に
この2人を49エンケティアがバックアップしながら
カップ戦を中心に出場経験を増やして行く形になると思われ、
もしかしたらここにブラジルから
マルティネッリと言う新鋭が加わるかもしれませんが
どちらにせよ来シーズンもアーセナルの中で
最も強力なポジションになるのは間違いないと思います。


C'mon Arsenal !!


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攻撃的MF〜55エミール・スミス・ロウ&59ジョー・ウィロック [Arsenal F.C.]

55エミール・スミス・ロウ(18歳)

EL 3試合先発+1試合途中出場:2ゴール
カラバオ杯 2試合先発:1ゴール


Arsenal 1.jpg今シーズンのプレシーズンツアーで
彗星の如く現れたのが
55スミス・ロウでした。

昨シーズンのリザーブでの活躍を受け
プレシーズンツアーへ帯同しましたが
そこで観せたプレーは非常に衝撃的でした。

確かなボールコントロール、
正確なパス、積極的なシュート、
そして広い視野と流れを読む力が高いと言う
技術的な面は勿論でしたが
最も驚かされたのが
ファーストチームの面々に混ざっても
全く物怖じする事なく
平然と持てる力をしっかりと発揮して
他の選手と同じレベルでプレー出来ていた所だと思います。

10代の若い選手の多くが
リザーブでは素晴らしいプレーを観せていても
ファーストチームの選手に混ざると
プレースピードや強度の違いに戸惑い
そしてワールドクラスの選手達に物怖じする様に
本来のプレーが出来ない事が多い中、
55スミス・ロウは全くその様なそぶりを観せず
堂々としたプレーを観せてくれたと思います。

そのプレシーズンでの活躍により
シーズンに入ってからも
カップ戦を中心にチャンスを与えられ
限られた出場機会の中で3ゴールを挙げて
プレシーズンの活躍が偶々ではない所を証明したと思います。

今シーズンの55スミス・ロウは
技術的な面と共に
ファーストチームのプレースピードにも
対応出来る事は証明され
その上、フィジカル的にはまだ完成しているとは言えませんが
ボディーバランスの良さを活かして
激しい当たりもそれほど苦にしていない様に観えましたので
既にファーストチームでプレーする準備は出来ていると思います。

現状としては2列目のサイドでも、トップ下でも
インサイドハーフでも対応可能な様に観えますが
個人的には鋭いドリブルで
狭いスペースに切り込んでいく事が出来、
ラストパスを送る能力もありますので
2列目のアタッカーとして成長してほしいと思います。

この冬のRBライプツィヒへのローン移籍は
怪我で出遅れた影響もあり
思う様な出場機会が得られなかったのは残念でしたが
来シーズンは10エジルや7ムヒタリアンの去就や
補強の状況にもよりますが
今シーズン以上にチャンスが巡ってくると思われます。

まずはカップ戦が中心になると思いますが
現在のアーセナルの状況を考えますと
今後は若い選手を中心としたチーム作りに
シフトしていく可能性があり
その若いチームの中心選手になるべき選手が
55スミス・ロウだと思います。

その期待に応えられる様に
今後も成長した姿を観せてくれる事を
期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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59ジョー・ウィロック(19歳)

PL 1試合先発+1試合途中出場
EL 2試合先発+1試合途中出場:1ゴール
FAカップ 1試合先発:2ゴール


Arsenal 1.jpg今シーズンの59ウィロックは
新たなステップに
上がろうとしている様に観えました。

これまでの59ウィロックは
Box to BoxタイプのCMFという感じで
ダイナミックな運動量と言う特徴はありましたが
アタッカーの様な
飛び抜けたテクニックがある訳でもなく
司令塔の様に中盤の底でパスを捌く訳でもなく
守備的な強度がある訳でもない様に
それ以外のストロングポイントが
はっきりしない印象でした。

その様な事もありインパクトに欠けるシーズンでしたが
その様な印象を最後の最後で変えたのが
EL決勝のチェルシー戦でした。

後半途中から10エジルに代わって投入された59ウィロックは
そのままトップ下のポジションに入り
そこからダイナミックにペナルティ内に入り込むプレーで
大きなインパクトを観せてくれたと思います。

元々ダイナミックな運動量が特徴ではありますが
そのダイナミックさを
相手のアタッキングエリアで発揮すると言う
新たな側面が開花した瞬間だったかもしれません。

確かに今シーズンもPL2では
主にCMFで出場した12試合で6ゴール挙げた様に
MFとしては得点力がある方だと思います。

実際、今シーズンファーストチームで先発した4試合の内訳は
CMF1試合、右サイドアタッカー1試合
トップ下2試合で起用されており
そして、前記の様にEL決勝でも途中出場ながら
トップ下で起用された事からも
エメリ監督はその得点力を活かす為に
CMFよりも2列目に適応があると
評価しているのかもしれません。

そう言う意味で見ますと現在の59ウィロックは
シーズン当初の8ラムジーに期待していたプレーを
期待されているのかもしれません。

本来は8ラムジーもCMFに分類される選手ですが
その一方でゴール前に走り込むセンスや
ダイナミックさを活かす為に
シーズン当初は1列前のポジションで起用されていました。
結果的にそれは上手くは行きませんでしたが
エメリ監督の考えの中にはトップ下には
古典的なパッサータイプの選手ではなく
アタッカー寄りの選手を起用する考えがあるのかもしれません。
しかも前線からプレスを掛ける為に
FW寄りのアタッカーよりも
MF寄りのアタッカーを起用する考えを持っているのならば
当初10エジルではなく8ラムジーを
このポジションで起用していたのも
納得が出来ますし
59ウィロックをこのポジションで試しているのも
納得が出来ます。

来シーズン以降も
このままポジションを1列前に移すかどうかは
まだ分かりませんが
同じダイナミックさを持ったMFとして
8ラムジーの抜けた穴を埋める事を
多かれ少なかれ期待されるかもしれません。

そう言う意味でも来シーズンは
より多くの出場機会を得る為に
48ネルソンの様にシーズンローンに出る事も
考慮するべきかもしれません。

そして同年代の48ネルソンや55スミス・ロウとは異なる
アタッカーに成長する事が出来れば
近い将来訪れるかもしれない
若い選手を中心とした新しいアーセナルの攻撃陣は
より厚みを持った攻撃陣になると思われます。


C'mon Arsenal !!


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サイドアタッカー〜7ヘンリク・ムヒタリアン&17アレックス・イウォビ [Arsenal F.C.]

7ヘンリク・ムヒタリアン(30歳)

PL 19試合先発+6試合途中出場:6ゴール4アシスト
EL 6試合先発+5試合途中出場:3アシスト
カラバオ杯 3試合先発


Arsenal 1.jpg今シーズンの7ムヒタリアンは
怪我で離脱した影響もあり
波の大きなシーズンだったと思いますが
今シーズン就任したエメリ監督のスタイルには
上手く適応出来ていたと思います。

例えば追い越してくる様に上がってくる
2ベジェリンに向けて
タイミング良くスルーパスを送って
深い位置まで侵入を促し
反対に2ベジェリンへボールを預けた後に
DFラインの裏に飛び出してパスを引き出すなど
サイドに起点を作ってサイドから仕掛ける形を
7ムヒタリアンは実行出来ていたと思います。

そして前線からの献身的なプレスに関しても
ドルトムント時代にゲーゲンプレスの経験が生き、
その役割をしっかりとこなしていましたので
エメリ監督のスタイルとの相性は良かったと思います。

その一方で元々感覚でプレーする部分がある為なのか
年齢的な衰えが出始めたのか、
パスを出した先に誰もいない、
パスを出されても受けられないという様な
周囲の選手と噛み合わない場面も多々あり
その辺りが印象的に悪くしていたと思います。

とは言え、単純にエメリ監督のスタイルとの
噛み合わせだけを言うならば
10エジルよりも良い様に感じますので
本当ならばもっと重要な戦力になっても良い様に感じますが
その一方で30代に突入した事で
これから下り坂に入る可能性がある7ムヒタリアンは
補強資金が乏しいアーセナルにとっては
この夏の換金対象の一人に入っており
場合によってはこの夏に退団する可能性もあります。

7ムヒタリアンの放出は
補強資金を得る為には仕方がないかもしれませんが
個人的にはそれほど賛成出来ません。
確かに最近の7ムヒタリアンは
プレーの確度を落としていると思いますので
重要な選手とは言えないかもしれませんが
その一方で7ムヒタリアン&2ベジェリンのコンビは
左サイドの17イウォビ&31コラシナツに匹敵する
良いコンビだと思いますので
このままこのコンビを失うのは勿体ない様に感じます。
常時先発と言う状況は難しくても
2ベジェリンが完全に復帰してくれば
その2ベジェリンの使い方は熟知していますので
必ず力を発揮してくれると思います。

サイドからの攻撃を今シーズン以上に成熟させる為にも
残留させても良い様に感じます。


C'mon Arsenal !!


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17アレックス・イウォビ(23歳)

PL 22試合先発+13試合途中出場:3ゴール6アシスト
EL 6試合先発+5試合途中出場:2ゴール2アシスト
FAカップ 2試合先発:1ゴール
カラバオ杯 2試合先発+1試合途中出場


Arsenal 1.jpg今シーズンの17イウォビは
大きな成長を観せたと思います。

昨シーズンまでの17イウォビは
言うなれば余計なプレーが多く
その余計なプレーをする事で
自らのプレーを壊してしまう悪循環で
安定感に欠ける印象でした。

今シーズンも余計にボールをこねくり回して
チャンスを逃す場面も当初はありましたが
シーズンが進むにつれて
徐々にシンプルなプレーが出来る様になり
そのシンプルなプレーが出来る様になった事で
プレーのタイミングが良くなり
結果としてプレーの確度が向上したと思います。

その最たる物が左サイドで31コラシナツと組んだ時の
コンビネーションだと思います。
大外からDFラインの裏に向かって走り込んでくる
31コラシナツへ向けてシンプルに送られるスルーパスは
コース、タイミング共に俊逸で
一時期は分かっていても止められない程
切れ味の鋭い仕掛けを観せていたと思います。

この様に今シーズンは余計なプレーが減り
シンプルなプレーで最大限の効果を導き出す術を
大分会得してきたと思います。

その一方でまだ改善しなければならない所もあり、
今後アーセナルの中心選手になる為には
今シーズンも3ゴールしか挙げられなかった
フィニッシュの局面を改善しなければならないと思います。

自ら切り込んでいく場面や
ペナルティ内でパスを受ける等、
良い形でシュートを撃つ場面が訪れても
DFに引っ掛かってブロックされたり
枠を外してしまったりして
チャンスを決められない場面が何度もあったと思います。
シュートを撃つまでの形は
非常に良い形が出来ていても決められない、
決定力の問題と言ってしまえばそれまでですが、
狙いすぎてしまうのか、
それとも迷いが出てしまうのか
シュートを撃つタイミングを逸している様に
観える場面が多々あります。

今まで以上に重要な選手になる為には
二桁とはいかなくても
10ゴール近くのゴールを奪える様になる事が必要であり
もっと落ち着いて的確にゴールを射抜く事が出来る様になれば
それも可能だと思います。

そして来シーズンに向けてのもう一つの課題が
ドリブル等の個の力で状況を打開する様なプレーを
増やす事が出来るかどうかだと思います。
実際シーズン終盤にはその様なプレーを実践する場面もあり
また、以前からエメリ監督は
個の力で状況を打開する事の出来るアタッカーを
チームに加えたがっているのは周知の事実であり
その要求に17イウォビは
応えようとしているのかもしれません。

元々独特なリズムと細かなボールタッチで切り込んでいく
ドリブルにはキレがありましたので
来シーズンはそのドリブルがポイントになるかもしれません。
これまでの様に必要以上に傾倒しすぎる事なく
サイドからの仕掛けの中にバランス良く混ぜる事が出来れば
もう1ランク上のアタッカーに成長する事も
十分に可能だと思います。

10エジルと7ムヒタリアンの後の時代の
アーセナルを支える存在になる為にも
来シーズンはさらなる成長を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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攻撃的MF〜10メスト・エジル [Arsenal F.C.]

10メスト・エジル(30歳)

PL 20試合先発+4試合途中出場:5ゴール2アシスト
EL 8試合先発+2試合途中出場:1ゴール1アシスト
FA杯 1試合途中出場


Arsenal 1.jpg今シーズンはアーセナルに加入してから
最も苦しんだシーズンだったと思います。

これまでは特に攻撃面に於いて
個々の選手のアイデアや閃きを重視して
ある程度の自由を与えていた
ボスのスタイルにより
10エジルはある程度自由にプレーする事が
許されていたと思います。

しかしエメリ監督が就任した今シーズンは
チームに攻撃時の形と規律が取り入れられた事で
ボスの時代の様な自由度が減り、
その上守備時に課せられる
素早い対応等への適応に苦しんだ為に
10エジルは思う様にプレー出来なかったと思います。

実際、数字の上でも今シーズンは
5ゴール2アシストとアーセナルに加入してから最も悪く
僅か7ゴールにしか直接ゴールに関与していませんでした。
しかも、2アシストしか挙げられなかったのは
10エジルのポジション的に非常に低い数字であり
批判されても仕方がない数字だと思います。

とは言え、最近の10エジルのプレースタイルの変化から
アシスト数だけで評価するのはやや乱暴であり
そのアシスト数と共に
Keyパス数を評価の対象に入れる必要があると思います。

しかしその1試合平均のKeyパス数もこれまでは
13/14シーズンでは2.9本でリーグ全体の2位、
14/15シーズンでは3.1本でリーグ全体の1位、
15/16シーズンでは4.2本でリーグ全体の1位、
16/17シーズンでは3.0本でリーグ全体の2位、
17/18シーズンでは3.2本でリーグ全体の1位と
アシスト数が伸びないシーズンでも
しっかりと高い数字を維持していましたが
今シーズンの1試合平均のKeyパス数は僅か1.9本で
リーグ全体では11位と沈んでおり
攻撃面における貢献度は確実に低下していたと言えます。

とは言え、1.9本と言う数字でも
チーム内では1位の数字ですので
それ程悪い数字ではないとも言えますが
10エジルの能力を考えれば物足りなさは否めません。

確かにチーム戦術として
サイドから崩す形を重視する様になりましたので
直接的にゴールに関与する数は減っても
仕方がないかもしれませんが
その一方で今シーズンは
14オーバメヤンと9ラカゼットと言う
優秀なストライカーを2人も擁していましたので
もっとゴールに直結するプレーが増えても
おかしくなかったと思います。

そしてその攻撃面以上に適応に苦しんだのが
守備面の問題だと思います。

エメリ監督は前線の選手にも
献身的なプレスをかける事を課していますが
現状の10エジルはその要求に完璧に応える事が
出来ていなかったと思います。

勿論、その要求に応えるべく
ボールホルダーに対してプレスもかけていますし
必要であれば自陣深い位置まで戻って来る
献身性を観せる場面もありましたので
決してサボっていると言うレベルの問題ではないと思います。

しかし元々の守備力や守備時のポジショニングセンス等の
基礎となる部分がそれほど高くない為に
求められているレベルのプレス等を実行する事が出来ない
と言うべき問題であり
バックラインでパスを回すスタイルに苦しんだ1チェフと同様に
単純にエメリ監督が求めているレベルに達していない
と言う問題なのかもしれません。

結局の所、この守備面でのマイナスと
攻撃時のプラスのどちらを取るか
と言う問題かもしれません。

実際、守備面でのマイナス面を重視して
メンバーから外れる試合も多々ありましたし、
シーズン終盤の様に攻撃面でのプラスを期待して
チャンスを与えられた時期もありましたが
今シーズンに限って言えば
攻撃面での貢献度が著しく落ちてきていましたので
守備面でのマイナス面を重視されても
仕方がない状況だったのかも知れません。

10エジルも30代に突入した事もあり
これから大きな成長や変化を
期待する事は出来ないと思います。
よって今後もエメリ監督が求めるレベルの貢献度を
実践出来るかどうかは分かりません。

その為、エメリ監督が目指すスタイルで突き進むのならば
そのスタイルに対応出来ない10エジルは
出場機会は限られた物になってしまうかもしれませんし、
反対に10エジルの能力を活かす事を考えるのならば
10エジルをチームの中心に置く様なスタイルを
エメリ監督は造らなければならなくなると思います。

どちらにせよ今後もお互いのスタイルが
完全に相入れる事は出来ない様な状況ならば
この夏の10エジルの去就が
不透明な状況というのも頷けます。
しかし実際には10エジルには
週給£35万と言う高額給与の問題がある為に
この夏に移籍が決まる事はまずないと思いますが、、、。

来シーズンもお互いのスタイルが相入れない状況のままならば
10エジルの出場機会は減る可能性もあると思います。
勿論、献身的なプレス等の守備面でのマイナス要素を
減らす事も重要だと思いますが
一方で攻撃面での貢献度をもう一度上げる事も
必要だと思います。

昨今の流れから言えば10エジルが得意とする
トップ下のポジションには
パッサー色の強い選手よりも
アタッカー色の強い選手が務める傾向が強く
実際、エメリ監督もシーズン序盤に
このポジションで8ラムジーを起用したり
EL決勝戦で10エジルに代わって投入された59ウィロックには
ペナルティ内に積極的に侵入して
シュートの局面に顔を出す役割を課せていた様に見えた事からも
10エジルの様なパッサーではなく
よりアタッカー色の強い選手を
このポジションで起用したいのかもしれません。

守備の局面での問題は中々改善出来ないかもしれませんが
攻撃面に関しては言い訳は出来ないと思います。
自らの得意とするトップ下のポジションを確保する為には
よりアタッカー色の強いプレーを
増やさなければならないかもしれませんし、
反対にこれまで通りパッサー色の強いプレーをするのならば
1列下げたポジションに対応しなければならなくなると思います。

どちらにせよこのままの状況では
本当の意味で10エジルが輝く状況は
訪れない様に思われます。
しかし、このまま輝きを失う程
10エジルは老け込んではいないと信じたいと思います。

もう一度アーセナルの中心選手に戻る為に
来シーズンは変化を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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2018/19シーズン〜〜攻撃的MF、サイドアタッカー総括〜〜 [Arsenal F.C.]

〜〜攻撃的MF、サイドアタッカー〜〜

10メスト・エジル(30歳)
7ヘンリク・ムヒタリアン(30歳)
17アレックス・イウォビ(23歳)
55エミール・スミス・ロウ(18歳)
59ジョー・ウィロック(19歳)


Arsenal 1.jpg今シーズンの2列目のポジションの構成は
1トップ下+2サイドアタッカー、
2シャドー、
2サイドハーフ、
1トップ下等が組まれましたが
1トップ下+2サイドアタッカーと
2シャドーは1トップと共に組まれ
2サイドハーフと1トップ下は
2トップと共に組まれた様に
トップの構成に合わせて
組み合わせを変えてきた所もあると思われます。

シーズン序盤は
1トップに1トップ下+2サイドアタッカーと言う形が
多く組まれました。
この形はトップに1人しか起用出来ない変わりに
サイドアタッカーを置ける事で
サイドに起点を置きサイドから崩す
エメリ監督のスタイルにも対応出来、
10エジルが最も得意とするトップ下で起用出来ると言う
利点がある組み合わせだったと思います。
その一方でこの形では9ラカゼットと14オーバエヤンの内、
どちらか1人しかトップで起用する事が出来ず
残りの1人をサイドで起用すると言う使い方はありますが
この2人のストライカーとしての能力を
フルに活用出来る形とは言い切れない形でした。

ストライカーを1人しか起用出来ないと言う意味では
3−4−2ー1の時の2シャドー+1トップにも言える事ですが
一方でこの形ですと
2シャドーの一角に入る10エジルには
自由に使えるスペースが増える一方で
献身的にカバーしなければならないエリアも広大になり
10エジルの献身性とカバー能力の関係上
問題が出る事もあったと思います。

一方で9ラカゼットと14オーバメヤンの
2人のストライカーとしての能力を
最大限に活用する為には
この2人を2トップで起用する必要性が出てきてしまい
それに伴い2列目も4−4−2の2サイドハーフの形か
3−4−1ー2の2トップ+1トップ下、
と言う組み合わせも組まれました。
2サイドハーフの形では
サイドに起点を置きやすい形ですので
エメリ監督のスタイルに対応出来る形である一方で
この形では10エジルの居場所がなくなります。
一方で10エジルの起用を優先しますと
トップ下で起用出来る2トップ+1トップ下の形ならば
9ラカゼットと14オーバメヤンの2トップと共演出来ますが
この形ですとサイドに起点を作りづらくなり
結果的にエメリ監督のスタイルには合いづらい様に感じました。

今シーズンの総シュート数の減少と言う
問題点を改善する為には
チャンスメイク力を上げる必要があり、
その為には2列目の充実が求められます。
その一方でその少ないチャンス数の中で
しっかりとゴールに結びつける為には
9ラカゼットと14オーバメヤンの
ストライカーとしての能力に頼る必要もあり
そう言う意味ではこの2人を
2トップで起用するのも理にかなっていると思います。

シュートチャンス数を増やす事を重視するか、
限られたシュートチャンスを
一つでも多くゴールに結び付ける事を重視するかと言う
禅問答的な問題ではありますが
個人的には9ラカゼットにしても
14オーバメヤンにしても
独力でゴールをこじ開けるタイプのストライカーではなく、
反対に自らのチャンスメイク力にも
限りがあるタイプだと思いますので
この2人の力に頼りすぎるのは反対で
トップを1人削ったとしても2列目の充実を計り
一つでも多くのシュートチャンスを増やす方向性で
この2列目を構成した方が良い様に感じます。

その一方で今シーズン2列目を担った個々の選手たちは
明暗が分かれてしまったと思います。

まず本来ならばこの2列目で
攻撃の中心的な役割を担わなければならなかった
10エジルの出来は良くなかったと思います。

勿論、全てが全て良くなかった訳ではなく
10エジルの能力が発揮された試合もありましたが
全体的に見れば10エジルの能力が
発揮されていない試合の方が多かったと思います。

それは今まで以上に献身的なプレスを要求する
エメリ監督のスタイルへの適応に苦しんだと言う
シンプルな理由もあると思いますし
年齢的に今更そのスタイルに適応するのが
難しくなっているのかもしれませんが
反対に気持ち良くプレー出来てこそ
その能力が発揮されるタイプの10エジルにとって
自由度が失われると言う事は
足枷を嵌められている状況と同じであり
持てる能力の一部しか発揮出来なくなってしまった為かもしれません。

よってエメリ監督が目指すスタイルを追求するならば
10エジルのプレースタイルは噛み合わせが悪く
反対に10エジルの能力をチームの基礎として活用する為には
エメリ監督はスタイルの変更が必要になると思います。

どちらにせよ今シーズンの
シュートチャンス数が少ないと言う問題は
この2列目が機能していないと言う所に
多かれ少なかれ原因があると思われますので
来シーズンに向けて大きな決断が必要になると思われます。

一方で7ムヒタリアンも
期待された結果を出せなかったシーズンだったかもしれません。
今シーズンも主に右サイドで起用される事が多かった7ムヒタリアンは
その右サイドで攻撃の起点となり
攻め上がってくる右SBを上手に使って
エメリ監督が目指すサイド攻撃を
具現化した選手だったと思います。
その一方で元々感覚でプレーする部分が多い為か
周囲の動きと全く噛み合わない試合もあり
その辺りの好不調の浪が大きいシーズンだったと思います。

しかし前線から献身的にプレスを掛ける要求に対しては
ドルトムント時代にゲーゲンプレスを
体験しているだけあって
その要求にはしっかりと応えられていたと思いますので
エメリ監督のスタイルを具現化すると言う意味では
10エジルよりも7ムヒタリアンの方が
噛み合わせは良かったのかもしれません。

この2人とは異なりこの1年の間に大きく成長したのが
17イウォビだったと思います。

今シーズンも完全にポジションを掴んだ訳ではありませんが
それでも左サイドに入った時の
31コラシナツとのコンビネーションは非常に強力であり
一時期は分かっていても止める事が出来ない程の
息の合ったプレーを観せて
アーセナルの仕掛けの中心を担っていた時期もありました。

この3人以外ではシーズン前半に
大きなインパクトを観せた55スミス・ロウと
エメリ監督によりCMFから2列目に
コンバートされようとしている
59ウィロックの2人の若手も
来シーズンは向けて期待を抱かせてくれる
シーズンになったと思います。

とは言え、主力の3人だけではなく
若手の2人にしても
以前からエメリ監督が求めている
独力で仕掛ける事が出来る
ウイングタイプの選手ではない所には
スカッド上の問題があるかもしれません。

今シーズンはサイドの選手とSBの選手の連携で
サイドから何度となくチャンスメイクを行ってきましたが
その殆どが裏のスペースに走り込んできた選手に対して
スルーパスを送って崩す形だった為に
シーズンが進むにつれて走り込んでくる選手にマークが付き
しっかりと対策が練られてしまうと
綺麗にサイドから崩す事が出来なくなったのも事実だと思います。
その様な時に独力で状況を打開出来る
ウイングタイプの選手がいれば
単純にパスを出すか、自ら切り込んでいくかの選択肢が生まれ
それだけでも相手の対応を難しくし
サイドからの仕掛けのバリエーションを
増やす事が出来る様になると思います。

シーズン終盤の頃には17イウォビが
独力で仕掛けるプレーを増やしている事からも
ウイングタイプの選手の様なプレーが
求められている可能性があり、
またホッフェンハイムから戻ってくる48ネルソンは
現在のスカッドの中では
最もウイングタイプに近い選手と言えると思いますので
来シーズンは今シーズンよりも
より多くのバリエーションを持った2列目を
構成出来るかもしれません。

そしてそれを確実に実行する為に
もう1ランク上のウイングタイプの選手を
この夏に補強する事が出来るのかどうかは
非常に気になる所です。


C'mon Arsenal !!


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CMF〜8アーロン・ラムジー&4モハメド・エルネニー [Arsenal F.C.]

8アーロン・ラムジー(28歳)

PL 14試合先発+14試合途中出場:4ゴール6アシスト
EL 6試合先発+1試合途中出場:2ゴール1アシスト
FA杯 2試合先発
カラバオ杯 2試合先発+1試合途中出場


Arsenal 1.jpg今シーズンの8ラムジーは
契約問題の影響もあり
難しいシーズンを過ごしたと思います。

今シーズン就任したエメリ監督は
当初は8ラムジーの事を
2列目の選手として扱い
実際ゴールやアシストも
しっかりと挙げていましたが
なぜか出場時間は徐々に減る一方でした。

勿論、この時期は今シーズンで切れる
契約交渉のデリケートな時期だった事もあり
何らかのプレッシャーが上からあった為に
徐々に出場時間が減っていったのかもしれませんが
それでもチームに対してコミットし続け
結果を出し続けたのは評価に値すると思います。

反対に年が明けて
来シーズンからユベントスへの移籍が決まってからの
8ラムジーは更に素晴らしかったと思います。

来シーズンの移籍先が決まると
自チームへのモチベーションが
失われてしまう事も良くありますが
8ラムジーは反対に残りのシーズンに於いて
少しでもチームの力になろうと
キャリアベストと言うべきパフォーマンス観せ
失速していたチームに再び勢いを蘇らせました。
それはまさに11シーズン過ごしたアーセナルへの
恩返しとでも言わんばかりのパフォーマンスだったと思います。

この8ラムジーの活躍により
今シーズンのアーセナルの中盤を支えた
34ジャカ、11トレイラ、29グエンドゥージの3人にはない
運動量が豊富でチームに前に出る推進力を与える
8ラムジーの様な攻撃的なCMFが
今後のスカッドに欠けていると言う問題点を
浮き彫りにしたと思います。

この8ラムジーが抜けた穴を
どの様に埋める事が出来るかどうかが
来シーズンに向けての問題点であり
補強によりその穴を埋めるのか
29グエンドゥージや59ウィロックが成長して
その穴を埋めていくのかは分かりませんが
来シーズンはきっと8ラムジーを懐かしむ場面が
何度かあると思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
4モハメド・エルネニー(26歳)

PL 5試合先発+3試合途中出場
EL 5試合先発+2試合途中出場:1アシスト
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 1試合先発


Arsenal 1.jpg4エルネニーにとっては
非常に難しいシーズンだったと思います。

今シーズンの4エルネニーは元々
34ジャカ、11トレイラ、29グエンドゥージの
バックアッパーと言う
立ち位置だったと思います。

その事もあり出場機会はカップ戦が中心で
PLに於いてはシーズン終盤になり
スケジュール的に厳しい時期に入ってから
やっと出場機会が与えられる様な状況でした。

勿論、出場した試合において
エメリ監督を納得させるだけのパフォーマンスを
観せる事が出来たかと言われれば
決してそうではなく
言うなれば平均点以上のパフォーマンスを
観せる事が出来なかったと思いますので
出場機会が増えなかったのも
仕方がなかったと思いますが
それでもより多くの出場機会を得る為に
もう少し何かが出来なかったのかと言う気持ちはあります。

来シーズンもこのまま
バックアッパーと言う立ち位置を受け入れて
アーセナルに残るのか、
それとも出場機会を求めて移籍するのかは分かりませんが
現在のチーム事情を考えますと
補強資金を増やす為に放出される可能性も十分にあり
4エルネニーの来シーズンの去就は
非常に不透明だと言う事は間違いないと思います。

しかもローン移籍から帰ってくる21チェンバースは
ローン先のフラムでDMFとして
多くの試合で起用されていた事もあり
21チェンバースをこのポジションで起用するプランも
十分に考えられます。

よってこのままアーセナルに留まるならば
これまで以上のパフォーマンスを観せられなければ
バックアッパーとしても盤石ではなくなるかもしれません。


C'mon Arsenal !!


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CMF・DMF〜11ルーカス・トレイラ&29マテオ・グエンドゥージ&4モハメド・エルネニー [Arsenal F.C.]

11ルーカス・トレイラ(23 歳)

PL 24試合先発+10試合途中出場:2ゴール2アシスト
EL 6試合先発+6試合途中出場:1アシスト
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 1試合先発+2試合途中出場:1アシスト


Arsenal 1.jpgアーセナルにとって待ちに待ったタレントが
11トレイラだったと思います。

長い間、アーセナルの中盤には
守備的な役割を担うDMFが欠けており
それにより中盤の強度が足りない問題に
悩まされ続けていたと思います。

その守備的な役割を担う事を期待して
昨夏に獲得した11トレイラは
その期待に十分に応えたと思います。

11トレイラはフィジカル的な能力が
優れている訳ではありませんが
中盤の広い範囲カバーする豊富な運動量、
ボールホルダーに喰らい付く様な献身性、
的確に奪い取るボール奪取能力、
そして、人とボールの動きを先読みする能力を活かした
優れたインターセプト能力、
これらの能力を活かして
アーセナルの中盤の強度は
大きく向上したと思います。

そして元々攻撃的MFとして育成されてきた事もあり
パスを引き出す動きも
テンポ良くパスを捌く事もレパートリーにあり
チャンスがあれば最前線にまで顔を出して
攻撃に厚みを加える事が出来る所も
特徴の一つだと思います。

一方で他のPL初参戦の選手と同様に
PLの過酷なスケジュールや
テンポの速さと当たりの激しいスタイルにより
年末年始当たりからフィジカルコンディションを落としてしまい
シーズン前半の勢いは徐々に失ってしまったのは残念でした。

その後徐々に回復してきましたが
人やボールに対して前に出る鋭さは完全に戻る事はなく
相手選手が突破してきた時には帰陣が遅れて
カバーしきれない事も多く
結局最後までシーズン前半観せていた様な
圧倒的なパフォーマンスが戻る事がなかったのも残念でした。

シーズンが終わった後に
イングランド特有の気候や生活に馴染めていないと
告白していた様に他のラテン系の選手と同様に
11トレイラもイングランドの生活に
ストレスを感じている様です。

時間が経つにつれて
イングランドの生活に馴染めれば良いのですが
そのままストレスを感じながら生活していれば
モチベーションに問題が出てくる事は
想像するのは難しくなく
今シーズン前半の様なハイパフォーマンスを
今後も観せられるかどうかは
もうしばらく見守っていかなければならないかもしれません。

それでも近年求められ続けていた
本格的なDMFとして
11トレイラはアーセナルに多くの物をもたらしたと思います。
そして来シーズンもアーセナルの中盤を安定させる為には
11トレイラの活躍が不可欠であり
今シーズン以上の出場機会が得られる事を
期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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29マテオ・グエンドゥージ(20歳)

PL 23試合先発+10試合途中出場
EL 7試合先発+4試合途中出場:1ゴール
FA杯 1試合途中出場
カラバオ杯 3試合先発:2アシスト


Arsenal 1.jpg今シーズンの1番のサプライズは
29グエンドゥージだったのは
間違いないと思います。

ほぼ無名だった19歳の
29グエンドゥージを獲得した時には
先行投資だと誰もが思っていたと思いますが
合流早々に参加したシンガポール遠征で
その考えは大きく変わりました。

その遠征中に観せた
29グエンドゥージのパフォーマンスは
19歳のそれではなく
正確なテクニックと広い視野だけではなく
加入して間もないにも関わらず
非常に落ち着いた立ち振る舞いに
驚かされたのを覚えています。

その勢いのまま開幕戦から起用され
最終的には34ジャカと11トレイラと共に
アーセナルの中盤を支える存在として
大いに貢献したと思います。

その29グエンドゥージはボールタッチが柔軟で、
ボールを動かしながらテンポ良くボールを捌き
そして相手の急所を突く様な強気の縦パスを送る事も出来ます。
その上、ロングレンジのサイドチェンジのパスの精度も上々で
中盤のテンポを変える事が出来る司令塔的なCMFだと思います。

その一方でシュートに直結する様なパスがまだ少ない所は
更なる向上が必要な所だと思いますし、
シーズンが進むにつれて
厳しい所を通そうとしたパスが読まれてカットされる場面も増え
その辺りも改善しなければならない所だと思います。

反対に守備面に関しては
改善しなければならない所が多いと思います。

元々軽量級の選手ですので
開幕当初はPL特有の激しい当たりに
戸惑いを見せる場面もありましたが
その激しい当たりに対しては
「当たられる前に先に相手に当たる」
という対策をとる事で潰される場面は減り
仮に潰されたとしてもファールをもらう事が出来る様になりましたが
今後もPLの中盤でプレーしていくには
やはりフィジカル的な強度をもっと挙げていく必要があると思います。

そして実際に相手と対峙した時には
ディフェンス技術云々の前に
どちらかと言うと勢いに任せて対応している印象は否めず
それにより上手くいく場面もありますが
その一方でボールを奪い返す事が出来ないだけではなく
相手の動きを止める事も出来ない場面もあり
全体的に軽く淡白な印象を受けます。

その一方でPL初参戦の選手の多くが陥る
年末年始の時期のコンディションの問題が
29グエンドゥージに出なかったのは驚きでした。

異国の地のビッグクラブに移籍して
これまでとはスピードも強度も全く違うPLのスタイルに
普通の10代の選手ならば
真っ先に打ちのめされそうな印象ですが
29グエンドゥージはその様な状況は全く見せずに
年末年始の厳し時期を乗り越えてしまいました。
勿論、早い時期から
14オーバメヤン&9ラカゼットを中心とする
フランス語グループの手助けもあり
チームに打ち解けた事も良かったと思いますが
それでも全くの新しい環境を苦にしない
心身両面のタフさはそれだけでも大きな才能だと思います。

今シーズンの29グエンドゥージは19歳の選手としては
非常に成熟したプレーを観せたと思います。
しかし、これから1ランクも2ランクも
レベルを挙げる為には
よりゴールに直結する様なパスを出せる様になり、
そしてフィジカル的な弱点を克服し、
そのフィジカル的な弱さを感じさせない
ディフェンス技術を身に付ける事が重要だと思います。

それらの問題点が克服出来れば
ワールドクラブへの道が開けてくると思われます。


C'mon Arsenal !!


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CMF〜34グラニト・ジャカ [Arsenal F.C.]

34グラニト・ジャカ(26歳)

PL 29試合先発:4ゴール2アシスト
EL 9試合先発:3アシスト
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 1試合先発


Arsenal 1.jpg今シーズンもアーセナルの中盤の軸は
34ジャカだったと思います。

昨シーズンはその起用された試合数に対して
パフォーマンスレベルは
十分ではない印象でしたが
今シーズンはこれまで以上に
持てる力を発揮し始めた印象を受けました。

その要因としては
CMFの総括の所でも書きましたが
11トレイラが加入した事により
守備面の負担が減った事が大きかったと思います。
昨シーズンまでは守備的な役割を
34ジャカが担わなければならない場面も多くありましたが
今シーズンはその役割の多くを
11トレイラが引き受けてくれた為に
34ジャカはボールを捌く仕事に専念出来る場面が多くなり、
言うなれば余裕が生まれた様に感じます。

例えば昨シーズンはプレッシャーを掛けられると
安易にバックパスに逃げる場面が多かったと思いますが
今シーズンはそれがかなり減り
しっかりと前に繋ぐ場面が多くなったと思います。

勿論、責任感等のメンタル的に成長したのかもしれませんが
反対に守備に追われる事が減った為に
周囲の状況を把握するだけの余裕が生まれた事で
慌てる事なくしっかりと繋げられる様になったのかもしれません。

それと共にエメリ監督が
これまで以上に明確な形や規律を持ち込んだ事も
34ジャカにとってはプラスに働いたと思います。

以前の34ジャカはパスを受けてからルックアップして
次にパスを送るコースを探す事が多かった方ですが
今シーズンはパスを受けた時点で
次にどこへパスを出すのかが決まっているかの様に
テンポ良くパスを捌ける様になり
それは予め決められた形に則っている様に
感じる場面も多かったです。

そしてそのパターンに則ってパスが出せない時には
逆サイドに展開する形も予め決められていた様に感じられ
元々ロングレンジのパスが得意な34ジャカにとっても
自らの能力を発揮しやすい状況であり
同様に両SBがDFラインの裏を伺う場面も多くなった事で
その走り込むSBを狙ってピンポイントのパスを出す形も
34ジャカの能力を活かしやすい形だったと思います。

一方で攻撃にスイッチを入れる様な効果的な縦パス等は
今シーズンはかなり増えたと思いますが
それでも個人的にはまだ物足りなく感じてしまいます。
良い時は非常に効果的なパスを何本も送り
攻撃の起点となり、
攻撃陣にリズムを与える存在になっていましたが
その一方で効果的なパスを全然出せない試合もあり
依然として安定感に欠ける印象を受けます。

その安定感に欠ける部分で言えば
不用意なミスパスや、
34ジャカに送られたパスが少しでも逸れると
簡単に見送ってしまう等の
失点に直結するミスを犯してしまう所も
今シーズンも改善していなかっと思います。

熱くなるとプレーが荒くなり
ファールが多くなる所もそうだと思いますが
メンタル的な安定感に欠く問題が
今シーズンも続いているのは残念です。

確かに今シーズンは
昨シーズンに比べて良くなっているのは確かであり
本職のCMFだけではなく
チーム事情により左SBやCBでプレーする等
チームへの貢献度は大きかったと思いますが
それでも34ジャカの事を
アーセナルの中心選手と挙げる人は
多くないと思います。

しかしシュートチャンス数が少なかった
今シーズンの問題点を改善する為には
今まで以上にゲームを支配する必要があり、
前線へより多くの効果的なボールを
供給する必要があると思います。

その役割は間違いなく
34ジャカが担わなければならない所であり
14オーバメヤン&9ラカゼットの
強力2トップは勿論の事、
10エジルを活かす為にも
アーセナルの中心選手と言われる位のレベルまで
34ジャカが成長する事が待たれます。


C'mon Arsenal !!


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2018/19シーズン〜〜CMF、DMF総括〜〜 [Arsenal F.C.]

〜〜CMF、DMF〜〜

34グラニト・ジャカ(26歳)
8アーロン・ラムジー(28歳)
11ルーカス・トレイラ(23歳)
29マテオ・グエンドゥージ(20歳)
35モハメド・エルネニー(26歳)


Arsenal 1.jpg咋夏に11トレイラと29グエンドゥージを獲得した事で
このポジションのバランスは
大分良くなったと思います。

特にここ数シーズンの間、
中盤の守備的な仕事をこなすDMFが
スカッドに欠けていると言う問題に対して
11トレイラを獲得出来たのは
非常に大きな補強になったと思います。

豊富な運動量と危険を察知する嗅覚で
中盤の広い範囲をカバーする11トレイラにより
高い位置でボールを回収出来る様になっただけではなく
それにより守から攻への切り替えが速くなり
攻撃陣にも良いリズムを生み出したと思います。
そして守備の負担を11トレイラが引き受けてくれた事で
余裕が生まれたのか
34ジャカの司令塔としての働きも良くなり
サイドチェンジのパスやロングレンジのピンポイントパスは勿論、
テンポを上げる的確な縦パスも
昨シーズンに比べて効果的に送れる様になったと思います。

一方の29グエンドゥージは
獲得当初はほぼ無名の19歳の若者だっただけに
先行投資と思われていましたが
蓋を開けてみたら予想以上の働きを観せてくれたと思います。
34ジャカと同じくボールを捌く司令塔タイプの選手ですが
34ジャカとは異なり自らボールを動かしながら
テンポ良くボールを捌く事を好むスタイルで
それにより中盤に流れを生み出していたと思います。

反対に4エルネニーにとっては難しいシーズンだったと思います。
基本的な立ち位置としては
最初からバックアッパーと言う立ち位置だったと思いますが
それを差し引いても
シーズン終盤のスケジュール的に厳しい時期に入るまでは
それほど多くの出場機会を得る事が出来ませんでした。

その一方でシーズン前半は途中出場が多く
主に2列目での起用が多かった8ラムジーも
そのプレー時間は限られた物でしたが
シーズン後半になると失いかけていた勢いをチームに蘇らせ
キャリアベストのパフォーマンスを観せてくれたと思います。
そのパフォーマンスをシーズン終わるまで持続出来ていたら
今シーズンの終盤の結果は異なる物に
なっていた可能性もあったと思いますので
それだけにナポリ戦での負傷でシーズンが終わってしまったのは
非常に残念でした。

と言う訳で、
中盤の底に留まりボールを捌く司令塔の34ジャカ、
豊富な運動量で守備的な役割をする11トレイラ、
豊富な運動量で攻撃的な役割をする8ラムジー、
ボールと共に動きながらボールを捌く司令塔の29グエンドゥージ、
そしてバックアッパーの4エルネニーと言う布陣は
スカッドのバランスとしては近年の中で一番良いと思います。

そしてエメリ監督はこの中盤では
ダブルボランチと3センターの2つのシステムを使い分け
この5人の選手を色々な組み合わせで起用しました。

その色々な組み合わせの中で
PLの38試合で最も多用した組み合わせは
34ジャカ&11トレイラの13試合で
これに続くのが
34ジャカ&29グエンドゥージの7試合と
11トレイラ&29グエンドゥージの6試合であり
これに34ジャカ&11トレイラ&29グエンドゥージが組んだ
3センターの3試合を合わせますと
PLの約3/4の試合で
34ジャカ、11トレイラ、29グエンドゥージの
3人での組み合わせが先発で起用されていた事になります。
この事からも今シーズンのこのポジションは
この3人を中心に回されていたと言えます。

この3人で組む4つの布陣の中で
最もバランスが良かったと思われるのが
最も先発数が多かった
34ジャカと11トレイラのコンビだったと思います。

元々機動力に乏しい34ジャカと
豊富な運動量がある11トレイラは
それだけでも補完性があり
その上、11トレイラが
相手のボールホルダーに積極的にプレスを掛ける事で
高い位置でボールを奪取するのは勿論の事、
ボールを奪えなくても
次のパスコースが限定されれば
機動力に乏しい34ジャカでも
十分にカバーする事が出来ますので
34ジャカの守備に対する負担は
かなり減ったと思います。
その事もあり前記の様にボールを捌く事に
重きを置く事が出来る様になった34ジャカは
昨シーズンよりも効果的にボールを捌ける様になった事からも
このコンビが最も機能したと思います。

とは言え、PL初参戦の11トレイラは
他の選手と同様に年末年始頃から
コンディションの低下が見られてしまい
シーズン通して同じレベルのプレーを続けられなかったのは
残念でしたが
来シーズンもこのコンビが中心に組まれると思われます。

一方で2番目に多かった34ジャカ&29グエンドゥージのコンビは
シーズン当初は噛み合わせが良くないコンビだったと思います。
この2人は共にボールを多く触り、
ボールを捌く事を好むスタイルの為に
プレーイメージが被ってしまい
相手を活かす事が出来ないだけではなく
相手のプレーのリズムを壊してしまう様に
感じる場面もありました。

とは言え、シーズン終盤になると
相手のプレーのリズムを壊す様な場面は減り
大分噛み合う様になってきたと思いますので
来シーズンはもっと良くなるかもしれません。

その一方で29グエンドゥージは
守備の局面ではまだ軽さが目立ってしまいますので
このコンビは多少守備を軽んじても
中盤から前線に多くのパスを送る様な
より攻撃的に振る舞いたい時に限定されるかもしれません。

その29グエンドゥージと11トレイラのコンビは
司令塔タイプの29グエンドゥージと
守備的な11トレイラと言う
補完性が良い組み合わせだと思いますが
29グエンドゥージはボールと共に動きながら
ボールを捌くスタイルの為に
ポジショニングが不安定になる場面が散見される分、
34ジャカ&11トレイラのコンビよりは
安定感に差がある様に感じます。

そして34ジャカ&11トレイラ&29グエンドゥージの3センターは
アンカーに34ジャカが入り
インサイドハーフに11トレイラと29グエンドゥージが入る形が
スタンダードな形になりますが
アンカーに入る34ジャカは機動力に難がある為に
アンカーの両脇のスペースを一人でカバー出来るかどうかに不安があり
インサイドハーフに入る11トレイラは
DMFとしては技術的な面は十分だと思いますが
インサイドハーフとしては十分とは言い切れず、
29グエンドゥージはこの3人の中では
インサイドハーフとしての適応が一番あると思いますが
より的確に機能させる為には
もう少し経験値を上げる必要もあるかもしれませんので
より強固なユニットを組む為には
この3人では物足りなさを感じます。

そしてこの3人にない部分を
年明けから持ち込んだのが8ラムジーだったと思います。
豊富な運動量と共に
ゴール前にまでタイミング良く侵入する攻撃的なセンス、
そして何よりもチームに推進力を生み出す
素早いトランジションが
チームを生き返らせた様に
このチームには必要なピースだったと思います。

しかし8ラムジーはこの夏にユベントスへ移籍する事が決まっており
来シーズンに向けて
その代役は絶対的に必要だと思われます。

今シーズンのこのポジションは
かなりバランスの良い布陣になりましたが
よりチームを機能させる為には
個々の選手のレベルアップと共に
各々のコンビの成熟、
そして抜けた8ラムジーの代わりとなる
攻撃的なセンスがあり推進力を生み出す様なCMFの補強が
大きなポイントになる様に感じます。


C'mon Arsenal !!


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左SB、左WB〜31セアド・コラシナツ&18ナチョ・モンレアル [Arsenal F.C.]

31セアド・コラシナツ(25歳)

PL 22試合先発+2試合途中出場:5アシスト
EL 8試合先発+2試合途中出場:2アシスト
FA杯 2試合先発


Arsenal 1.jpg今シーズン大きく成長した選手の一人が
31コラシナツだと思います。

30代に突入した18モンレアルに代わる
左SBとして期待された昨シーズンは
残念ながらその実力を
発揮する事が出来ませんでしたが
今シーズンはその実力を
発揮し始めた印象です。

シャルケ時代から
31コラシナツの最大の武器は
重戦車の様にサイドを駆け上がる
豪快な攻撃参加であり
そこからの折り返しで
シュートチャンスを創造する所にあったと思いますが
昨シーズンは仕掛けの局面では個々のアイデアを重視する
ボスのスタイルに合わなかったのか
どこか迷いがある様なそぶりを見せて
その豪快な攻撃参加は
影を潜めていたと思います。

しかしエメリ監督が就任した事で
サイドからの仕掛けに
しっかりとした形と規律がもたらされ、
それによりどのタイミングでどの様に動くべきかと言う
明確なビジョンが与えられた事で
昨シーズン見られた迷いは消え
シャルケ時代の様な豪快さが蘇ってきたと思います。

そしてその豪快なサイドからの仕掛けの機能性が
更に高まったのが
左サイドの17イウォビと組んだ時だったと思います。
17イウォビと組んだ時には
まさに「阿吽の呼吸」と言えるほど
息のあったコンビネーションを観せ
DFラインの裏へ送ったスルーパスで
いとも簡単に深い位置まで侵入し、
そこから送られる折り返しで
何度となくシュートチャンスを創造していました。

この2人のコンビネーションは
ある時期は分かっていても止められない程の切れ味があり
特に2ベジェリンが怪我で離脱してからは
アーセナルの攻撃はこの左サイドに
頼りっきりになる場面もありました。

しかし、シーズンが進むにつれて
アーセナルの攻撃が左サイドに傾倒しすぎた事もあり
徐々にその仕掛けが読まれる様になり
以前の様に簡単に崩せなくなってしまったのも事実であり
本当ならばその様な状況に陥った時には
その状況を打開する為に個々のアイデアが必要になりますが
前記の様に個々のアイデアを重視する
ボスのスタイルへの適応に苦しんだ31コラシナツには
その様な状況を打開するだけのアイデアや引き出しが少なく
しっかりと対応される様になったシーズン終盤は
それまでの様な勢いを観せられなくなってしまったのは
残念でした。

一方で守備面に関しては
まだまだ修正が必要だと思います。
昨シーズンも書きました様に
31コラシナツの動きは
どうしても直線的な動きになりやすい為に
それにより相手のアタッカーを捕まえ切れない、
そしてかわされてしまうと言う問題は
今シーズンも観られたと思います。

その一方で元々フィジカル的な強さがありますので
相手を捕まえる事が出来れば
それ程酷いディフェンスを観せる訳ではありませんので
今シーズン多いに改善された16ホールディングと同様に
相手の間合いに不用意に入り込まずに
自分の間合で対応する術を会得する必要があるのかもしれません。

勿論、その辺りの問題は守備の負担が減る
左WBに入る事で今シーズンも対応していたと思いますが
衰えが観られる18モンレアルの状態を考えますと
今後は左SBでの起用もしっかりとこなす必要がありますので
引き続き改善に努めて欲しいと思います。

今シーズンはこれまでレギュラーだった18モンレアルから
31コラシナツヘその座が移ろうとしたシーズンだったと思います。
しかしその座を盤石にするには
改善しなければならないポイントはまだあると思います。
来シーズンこそはそれらを改善して
本当の意味で不動の地位を築いてほしいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
18ナチョ・モンレアル(33歳)

PL 21試合先発+1試合途中出場:1ゴール3アシスト
EL 10試合先発+2試合途中出場:2アシスト
カラバオ杯 2試合先発:1アシスト


Arsenal 1.jpg33歳になった18モンレアルに
遂に年齢的な波が押し寄せてきました。

昨シーズンはキャリアハイとなる
5ゴールを奪い
31コラシナツとのポジション争いで
まだまだ健在ぶりをアピールしましたが
今シーズンの18モンレアルは
スピードの面に衰えが観え始めた事もあり
期待された貢献が出来なかったと思います。

相手のアタッカーとのスピード勝負に於いて
遅れをとる場面は勿論の事、
機敏でトリッキーな動きに対峙した時も
瞬発的な力が足りずに付いていけない場面が
多くなったと思います。

一方で周囲を気に掛け、
気の利いたプレーが出来る所は健在ですので
今シーズンでも多くの試合で起用された
3バックの一角で起用されれば
まだ大きな問題にはならないかもしれませんが
よりスピードが要求される左SBでは
厳しくなってきた様に感じます。

本来ならば攻撃を重視する時には31コラシナツ、
攻守のバランスが必要な時には18モンレアル、
と言う形で住み分けが出来れば
スカッド的には理想的だったかもしれませんが
結果的にこの様な住み分けも
成立しなくなってしまったと思います。

この夏で契約が切れるという噂もありましたが
先日のリリースリストには入っていませんでしたので
来シーズンの契約は残っていると思われます。
しかし年齢的な問題が出てきた事により
もうこれ以上の上積みは期待出来ませんので
仮に新たな左SBの補強に成功した場合には
この夏に退団する可能性はまだあるかもしれません。


C'mon Arsenal !!


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