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アーセン・ベンゲル、プレミア・リーグ殿堂入り!! [Arsenal F.C.]

アーセン・ベンゲル元監督のプレミアリーグの殿堂入りが発表されました。

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1996年10月に就任してから
2018年5月に退任するまでの
約22年間アーセナルの監督として
そしてPLの新時代の扉を開ける様々な功績が評価され
サー・アレックス・ファーガソンと共に
我らがボスが
プレミアリーグの殿堂(Hall of Fame)入りを果たしました。

PL通算

指揮した試合数     828試合(リーグ史上最多)
勝利数         476試合
引き分け数       199試合
敗戦数         153試合
勝率          57.5%
得点数         1561点
失点数         807点
獲得勝ち点       1627点
1試合平均の獲得勝ち点 1.96点
PL優勝回数       3回(1997/98、2001/02、2003/04)
無敗優勝        2003/04シーズン
全ての試合で得点した
唯一のチーム      2001/02シーズン
年間最優秀監督     3回(1998、2002、2004)
月間最優秀監督     15回
シーズン最高勝ち点   90点(2003/04)
連続無敗記録      49試合(リーグ史上最長)
最多得失点差試合    7−0(2005年5月エヴァートン戦)
            7−0(2006年1月ミドルズブラ戦)


これまで2021年には
アラン・シアラー
ティエリ・アンリ
エリック・カントナ
ロイ・キーン
デヴィッド・ベッカム
デニス・ベルカンプ
フランク・ランパート
スティーヴン・ジェラード

2022年には
パトリック・ビエラ
ウェイン・ルーニー
イアン・ライト
ピーター・シュマイケル
ポール・スコールズ
ディディエ・ドログバ
ヴァンサン・コンパニ
セルヒオ・アグエロ

の合わせて16名の選手が
殿堂入りを果たしていましたが
今回監督としては初めて殿堂入りを果たしました。

元々選手が対象だったのかどうかは分かりませんが
この2人の監督がPLの発展に貢献してきたのは
誰の目から見ても明らかだと思いますので
殿堂入りを果たしたのは
正直遅いくらいだったと思います。

アーセナルを再びイングランドのトップクラブの地位に引き上げ
ワールドワイドに認知される
ビッグクラブに成長させたのは勿論のこと、
今では当たり前になった
世界中にスカウト網を張り巡らせ
優秀な若い選手を獲得して
ワールドクラスの選手に育て上げるシステムを確立し
キック・アンド・ラッシュ全盛だった
イングランドのフットボール界に
小気味良くパスを繋いで
速く美しいスタイルを導入した功績は
今のフットボール界を観れば
一目瞭然だと思います。

現在のアーセナルがあるのも
ボスのお陰であり
これからも我々のクラブの象徴の一人として
輝き続けて欲しいと思います。


ボス、おめでとうございます!!


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PL28:ARSENAL vs Crystal Palace [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 4−1 Crystal Palace
2023年3月19日(日)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (28)11Martinelli(←7Saka)
 (43)7Saka(←4White)
 (55)34Xhaka(←19Trossard)
 (63)Schlupp
 (74)7Saka(←3Tierney)


1Ramsdale

 4White 16Holding 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    34Xhaka

 7Saka             11Martinelli

19Trossard


(65)19Trossard>>>9Jesus
(65)35Zinchenko>>>3Tierney
(83)4White>>>20Jorginho
(83)11Martinelli>>>10Smith Rowe
(86)6Gabriel>>>15Kiwior


Substitutes
 30Turner
 97Walters
 21Vieira
 24Nelson


Arsenal 1.jpg120分の激闘の末、敗退したELの試合から
中2日で迎えたこの試合は
その敗退の無念を晴らす様に
圧倒的な力を観せて快勝しました。

先発は怪我で離脱した12サリバに代わって
16ホールディングが右CBに入り
19トロサールが1トップに入る以外は
ベストメンバーが組まれました。

一方のクリスタル・パレスは
今年に入ってからの成績不振の責任を取らされる形で
この試合の前にヴィエラ監督が解任された事で
解任ブーストが発動するのではないかと心配しましたが
試合の方はアーセナルが圧倒的にボールを支配して
試合開始から攻め続ける流れで進みました。

左サイドからカットインしてきた
11マルティネッリからのパスを受けた
34ジャカがDFの裏に向かって浮き球のパスを送った
3分過ぎの場面、
そのリターンパスで11マルティネッリが抜け出しましたが
シュートを撃つ前にグエヒにクリアーされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

35ジンチェンコが素早くスローインでリスタートした
8分過ぎの場面、
そのスローインで抜け出した11マルティネッリが
ドリブルで侵入した所から
19トロサールにラストパスを送りましたが
ミリボイェビッチにカットされてしまい
シュートを撃つ事は出来ず。

グエヒの内側を通した5トーマスのスルーパスで
大外から裏に向かって回り込んできた
7サカが抜け出した13分過ぎ、
そこからゴール前に入ってきた34ジャカに
ラストパスが送られましたが
ウォードにクリアーされてしまい
シュートを撃つ事が出来ず。
7サカは完全に抜け出していただけに
自分で勝負しても良かったかもしれません。

7サカのクロスのクリアーボールを収めた
19トロサールが繋いだボールを
8ウーデゴールが左脚を振り抜いた17分過ぎの場面、
このシュートはウィットワースんセーブされてしまい
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

ゴールこそ奪えませんでしたが
かなり効果的な仕掛けで
クリスタル・パレスゴールに迫り続け
その勢いのまま先制点が生まれました。

28分、7サカからのクロスを
ファーサイドで受けた11マルティネッリが
マークに付いていたウォードをかわして
左脚を振り抜きゴール!!

11マルティネッリは
先発から外れたアストン・ヴィラ戦を境に
心身共にリフレッシュしたのか
再びパフォーマンスレベルが挙がってきていると思います。
同時にこの試合の11マルティネッリは
スポリティングCP戦でのPK失敗の悔しさを
振り払うかの様に
もしくは禊を果たそうとしているかの様に
ガムシャラと表現した方が良いくらい、
非常にアグレッシブにプレーしていたと思います。

その後もクリスタル・パレスゴールに迫りました。

4ホワイトから出されたスルーパスで
ポケットの位置に抜け出した7サカから
マイナス方向に折り返された40分過ぎの場面、
その折り返しはトムキンスにクリアーされてしまいましたが
そのクリアーボールを収めた8ウーデゴールが
再び左脚を振り抜きましたが
そのシュートは惜しくも枠の外側で
ゴールを奪う事は出来ず。

35ジンチェンコからのパスを受けた34ジャカが
左サイドからダイレクトで折り返した42分過ぎの場面、
ゴール前を横切る様なそのクロスは
ゴール前に侵入してきていた
19トロサールと8ウーデゴールには合いませんでしたが
ここからの流れで追加点が生まれました。

43分、右サイドでその抜けてきたクロスを収めた7サカが
一度ボールを預けた4ホワイトからのリターンパスを受けて
裏に抜け出した所から左脚を振り抜きゴール!!

非常に美しいコンビネーションだったと思います。

この後もゴールに迫り続けました。

パスを受けたミリボイェビッチに対して
34ジャカと19トロサールが
挟み込む様に仕掛けたプレスでボールを奪い返した
43分過ぎの場面、
そのこぼれ球を収めた19トロサールが
持ち込んだ所から振り抜いた左脚からのシュートは
トムキンスにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
2−0とリードし前半も残りわずかの時間帯でしたが
全く気を緩める事のない所は
今シーズンのアーセナルをよく表していたと思います。

上がってきていた6ガブリエウからのパスを受けた
5トーマスがミドルシュートを放った45分過ぎの場面、
そのシュートは僅かに枠の外側でゴールを奪う事は出来ず。

圧倒的にゲームを支配したアーセナルに対して
前半の間にクリスタル・パレスに
ゴールに迫られたのは
この2つの場面位だったと思います。

10分過ぎ、16ホールディングが仕掛けた
スライディングタックルのこぼれ球を収めた
シュラップからのスルーパスで抜け出したザハに
カットインした所からシュートを撃たれてしまいましたが
そのシュートは1ラムズデールが指先で触った事もあり
ポストを叩いて救われました。

15分過ぎ、シュラップからのスルーパスで
エドゥアールに抜け出されてしまいましたが
そこからのシュートは1ラムズデールがセーブし
そもそもエドゥアールの位置がオフサイドだった為に
ゴールを奪われる事はありませんでした。

後半もアーセナルのペースで進みました。

下がってきた19トロサールから展開された7サカが
ミッチェルをかわして深い位置にまで侵入した所から
鋭いクロスを送った45分過ぎの場面、
そのクロスはウィットワースを突破する事は出来ましたが
その背後をカバーしていたウォードにクリアーされてしまい
惜しくもゴール前に詰めていた34ジャカには通らず。

右サイドでパスを受けた8ウーデゴールからのパスで
その8ウーデゴールを追い越してきた7サカが
ポケットの位置に飛び出した46分過ぎの場面、
そこから折り返しはトムキンスにカットされてしまいましたが
この試合では7サカ、8ウーデゴール、
4ホワイトの3人が絡むコンビネーションで
何度となく右サイドを切り崩す事に成功していました。

そして追加点は34ジャカの足から決まりました。

55分、35ジンチェンコの楔のパスを受けた
34ジャカがダイレクトで19トロサールに繋ぎ
その19トロサールからのスルーパスで
抜け出した34ジャカが押し込みゴール!!

1トップの19トロサールが下がった位置で
チャンスメイクを担い
その19トロサールに代わって
ゴール前に何度となく顔を出していた
34ジャカが決める。
現在のアーセナルの掴み所ない攻撃陣の流動的な動きが
ゴールに繋がった場面だったと思います。

しかしセットプレーから失点してしまいました。

63分、右サイドからのCKがクリアー出来ずに
シュラップの足下にこぼれたボールを
押し込まれてしまい失点。

結果としてゴール前に穴を空けてしまった為に
クリアーする事が出来なかったのは大きな問題だと思います。
ここ最近のセットプレー時の守備に関しては
早急に修正が必要だと思います。

その後も危ない場面がありました。

71分過ぎ、ボールをカットしたシュラップが
持ち込んだ所から送られたラストパスを受けた
ザハに左脚を振り抜かれてしまいましたが
僅かに枠を捉える事なく救われました。

危ない場面が続きましたがこの後、
試合を決める4点目が生まれました。

74分、ヒューズがクリアーしたボールを
左サイドで収めた3ティアニーが折り返したボールを
7サカがダイレクトで叩き込みゴール!!

この試合の7サカは特に序盤は動きが重く
キレがありませんでしたが
それでも終わってみたら
2ゴール1アシストという結果を出して
チームを勝利に導いた様に
アーセナルのエースとして申し分ない活躍だったと思います。

同時に出場機会に恵まれず
笑顔を見せる場面が極端に少なくなっていた
3ティアニーが久しぶりにチームの輪の中で
皆とゴールを喜ぶ姿を観る事が出来たのは
非常に良かったと思います。

このゴールで試合はほぼ決まった事もあり
4ホワイトに代えて20ジョルジーニョを投入して
5トーマスを右SBでプレーするテストが行われました。

手術を行った右膝の怪我の為に
18冨安の今シーズン中の欠場が決まった関係で
もしも4ホワイトに何かがあった時に
誰がカバーするかが問題でした。

そこでそこまで多くはありませんが
アトレティコ・マドリー時代に
右SBでも起用された経験がある5トーマスが
候補の一人に挙がるのは自然の流れであり
不測の事態が起こった時に急遽起用する前に
前もってテストを行えたのは良かったと思います。

その5トーマス以外では
12サリバもサンテティエンヌ時代に
右SBでプレーしていた経験がある様ですので
4ホワイトに何かがあった時には
5トーマスか12サリバを起用する事になると思われますが
出来る事ならばこの試合で観せていた様に
7サカとのコンビネーションが際立っている
現在の4ホワイトが怪我で離脱しない事が
もっとも望まれている事だと思います。

終盤、15キヴィオルもPLデビューを飾り
その能力の高さの片鱗を観せたと思います。

90分過ぎ、右サイドの裏のスペースに出されたパスで
抜け出してきたザハに対して
そのスピードに置いていかれてしまった
16ホールディングに変わって
15キヴィオルがしっかりと追い付いて蓋をして
このカウンターを止め
その後にペナルティー内で仕掛けてきたザハに対しても
振り切られる事なく的確なスライディングタックルで
ボールを掻き出すなど
その能力の高さを示したと思います。

一方の16ホールディングは全体的に観れば
12サリバの穴をよく埋めていたと思います。

この90分過ぎの場面の様に
シンプルなスピード勝負に持ち込まれた時には
分が悪いと言う問題点はありますが
反対に捕まえてしまえば
高確率で相手を制圧する事が出来る強さを
発揮していたと思いますので
12サリバが復帰してくるまでは
今後もしっかりとその穴を埋めてくれると思います。

試合はこのまま4−1で勝利!!

この週末はシティはFA杯の試合を行なっていましたので
消化試合が1試合多くなりましたが
結果的に勝ち点差を8にまで増す事が出来たのは
非常に大きなアドバンテージになると思います。

ここから約2週間、多くの選手が代表チームに呼ばれて
チームを離れて行きましたが
どうか怪我をせずに無事に戻ってくれる事を願います。

その一方でこの約2週間のインターバルが
チームにとって後押しになる可能性もあると思います。

怪我で離脱している12サリバは
このインターバルを活かして回復に努め
アンフィールドでのリバプール戦にまでに
復帰してくれる事が望まれます。
そして怪我明けでコンディションを上げている最中の
9ジェズスや10スミス・ロウが
ベストな状態に戻る事が出来れば
悲願のPL制覇に向けて大きな後押しになると思います。

どちらにせよ残り10試合、
これまで通りに1戦1戦集中して
戦い抜いて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G1A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:1G3A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:12G10A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:10G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:13G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G6A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:4G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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EL R16 2nd:ARSENAL vs Sporting CP [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−1 Sporting CP
2023年3月16日(木)Europa League Round of 16 2nd leg, Emirates Stadium

Goal

 (19)34Xhaka
 (62)Goncalves

Penalty shoot-out
 St. Juste ◯ー◯ 8Ødegaard
 Esgaio  ◯ー◯ 7Saka
 Inacio   ◯ー◯ 19Trossard
 Gomes  ◯ーX 11Martinelli
 Santos  ◯ー

Sent off
 (118)Ugarte


1Ramsdale

18Tomiyasu 12Saliba 6Gabriel 35Zinchenko

20Jorginho

21Vieira    34Xhaka

24Nelson             11Martinelli

9Jesus


(9)18Tomiyasu>>>4White
(21)12Saliba>>>16Holding
(46)9Jesus>>>19Trossard
(65)20Jorginho>>>5T. Partey
(65)24Nelson>>>7Saka
(100)21Vieira>>>8Ødegaard


Substitutes
 30Turner
 56J. Hillson
 3Tierney
 15Kiwior
 10Smith Rowe


Arsenal 1.jpgホームにスポルティングCPを迎えた
ELラウンド16第2戦は
1−1のまま延長線にまでもつれ込みましたが
それでも勝敗がつかずに、
PK戦の末3−5で敗れてしまいました。

先発はカップ戦は
30ターナーが担当すると思われた
GKには1ラムズデールが起用され、
DFラインは右SBで起用された18冨安以外は
レギュラーの3人が並びました。
中盤はアンカーに20ジョルジーニョが入り
21ヴィエイラと34ジャカが
インサイドハーフに並びました。
前線は右に24ネルソン、左に11マルティネッリ、
そして1トップには9ジェズスが起用され
やっと7サカが先発から外れて
休息が与えられる試合が訪れました。

試合は前線から積極的にプレスを掛け、
球際も激しいスポルティングCPに対して
アーセナルは終始走り負け、
そして競り負けてしまっていた為に
いつもの様なペースを全く掴めずに
難しい展開になってしまいましたが
更に追い打ちをかける様に
早い時間帯に18冨安と12サリバが怪我を負い
早々に2枚の交代のカードを
使わなければならなくなってしまったのは
全くの想定外だったと思います。

そのような状況の中、足を滑らせて右膝を捻った
18冨安の状況は心配です。

パスを受けたトリンコンに対応する為に
前に出た18冨安が左脚を滑らしてしまい
結果的に残っていた右膝は内側が開く方向に捻りながら
そのまま膝が伸びていき
最後に一瞬ガクッとズレるような動きがありました。

自分の脚でピッチを後にしましたので
軽傷である事を願うばかりですが
怪我の仕方を考えますと
内側側副靱帯の損傷程度で済めば良いのですが
前十字靭帯損傷の可能性も十分にあると思います。

どちらにせよ靭帯損傷ならば
シーズン終了までに復帰する可能性は
かなり厳しいと思われます。

12サリバに関してはどこで痛めたのか
はっきり分かりませんでしたが
交代する前に4ホワイトと
腰を触りながら言葉を交わしていましたので
筋肉系のトラブルかもしれません。

そう言う意味ではスポルティングCPとの第1戦では
6ガブリエウを休ませて15キビウォルを起用した様に
なぜこの試合では12サリバを休ませて
16ホールディングを起用すると言うプランを
選択しなかったのか?
疑問が残ります。

この様な難しい展開の中で
最初にスポルティングゴールに迫ったのは
この場面だったと思います。

15分過ぎ、21ヴィエイラからのパスを受けた
24ネルソンが送ったクロスを
ファーサイドで9ジェズスが合わせました。
そのシュートはアダンのファインセーブで
防がれてしまいましたが
24ネルソンのクロスは巧みなフェイントで
マーカーのタイミングを上手く外し、
そしてDFラインの裏を見事に通した
完璧なクロスだったと思います。

そして1チャンスから
先制ゴールを奪う事が成功しました。

19分、20ジョルジーニョから
左サイドのスペースに向けて出された
ロングパスで抜け出した11マルティネッリが
そのまま持ち込み右脚を振り抜きました。

そのシュートはアダンのファインセーブで防がれてしまいましたが
そのこぼれ球を34ジャカが左脚で蹴り込み
先制ゴール!!

苦しい展開でしたので
このゴールを切っ掛けにして
流れが変わってくれる事が望まれましたが
残念ながらその後もペースを掴めないまま
スポルティングCPゴールに迫るのは
その後も散発的でした。

27分過ぎ、24ネルソンからの左CKを
後方で収めた35ジンチェンコが出したスルーパスで
抜け出した11マルティネッリが
角度のない所から左脚を振り抜きましたが
このシュートもアダンにセーブされゴールを奪う事は出来す。

29分過ぎ、34シャカからのパスを受けた9ジェズスが
そのままドリンブルで切り込んで行き
やや体勢を崩しながらも右脚を振り抜きましたが
このシュートもアダンのファインセーブで阻まれ
ゴールを奪う事は出来ず。

その後は決定機を作る事が出来ずに
前半は1−0で折り返しましたが
アルテタ監督は後半頭から
9ジェズスに代え19トロサールを投入してきました。

先発で起用された9ジェズスは
90分間プレーする事はまだ無理だったはずですので
最初から45分間限定だった可能性はありますが
状況を考えますと残りの交代機会が1回しか残っていない為に
後半途中で交代させるプランを前倒しして
後半頭から19トロサールを投入した可能性もあると思います。

この様な事も含めて
前半の間に2人も怪我人が出てしまった影響は
非常に大きかったと思います。

前半と同様に後半もペースが掴めないまま試合は進み
反対にスポルティングCPのビッグプレーから
失点してしまいました。

62分、センターサークル辺りでの
ルーズボールのこぼれ球を収めたゴンサウベスに
センターラインを少し超えた辺りから
超ロングシュートを撃たれてしまい
そのシュートは必死に戻った1ラムズデールの頭を越して
ゴールに吸い込まれてしまい失点。

思い切って撃ったゴンサウベスを褒めるべきかもしれませんが
DFラインの裏のスペースをGKが埋める為に
それなりに前に出ている関係上
この様なロングシュートは
想定しておかなければならなかったと思います。
仮に想定していたのならば
野球の外野手の様に半身の体勢で
ゴールラインに向かって
全力で戻っていたかもしれませんが
この時の1ラムズデールは
ステップバックしながら戻っていましたので
油断していたと言われても仕方がないかもしれません。

この後もスポルティングCPに
ゴールに迫られる場面が続きました。

64分過ぎ、右サイドのCKから
パウリーニョにヘッドで合わされてしまいました。
そのヘッドは幸い僅かに枠の上で救われましたが
ここ最近のセットプレーでの弱さが
また出てしまった印象です。

71分過ぎ、リスタートのボールを受けたゴンサウベスが
左サイドへ展開し
そのパスを受けたエスガイオが送ったラストパスで
抜け出してきたエドワーズと
1ラムズデールが1対1になってしまいました。
そのエドワーズのシュートは1ラムズデールが
顔面ブロックで防ぎゴールを死守しましたが
エスガイオに対応する為に
16ホールディングが前に出た為に出来た
DFラインの穴に対して
誰もケアしていなかったと言う
非常に危険な場面だったと思います。

その後はアーセナルも攻勢を強めていきましたが
今度は引いてゴール前を固めてきた
スポルティングCPの守備のブロックを
切り崩すのに苦労してしまい
ゴールに迫る場面は数える程でした。

83分過ぎ、左サイドに開いていた
19トロサールから送られた裏へのスルーパスで
左側に移って来ていた7サカが
ポケットの位置に飛び出し
ゴール前を横切る様にクロスが送られました。
そのクロスに対してファーサイドで
11マルティネッリが合わせましたが
そのシュートはブロックされてしまい
そもそも7サカの位置がオフサイドだった為に
ゴールを奪う事は出来ず。

試合はこのまま両チームゴールを奪う事が出来ず
延長線に突入しました。

延長線は後半の終わり頃から
やっとペースを掴み始めた流れのまま
スポルティングCPゴールに迫る場面が増えました。

90分過ぎ、4ホワイトからのパスを受けた7サカが
対峙したレイスをドリブルで突破した所から送った折り返しを
19トロサールが流して
ゴール正面の位置にいた21ヴィエイラに通りました。
しかしそのパスを受けた21ヴィエイラは
自らシュートを撃とうとせずに
ヒールで背後に流しましたが
そこには誰もいなかった為にシュートに繋げる事が出来ず。

仮に自らシュートを撃たずに
繋ごうと考えたのならば
背後と言う難しい選択肢ではなく
裏に向かって走り出していた19トロサールに向けて
リターンパスを出すと言う
シンプルな選択肢を取るべきだったと思います。

93分過ぎ、バックラインからのパスを受けた
トリンコンに対して素早く寄せた
4ホワイトがボールを奪い返し
そこから21ヴィエイラに向けて
スルーパスが出されましたが
タイミングが合わず。

96分過ぎ、エッスゴが出したバックパスが
逸れた所を奪った19トロサールが
そのまま持ち込んでシュートを放ちましたが
アダンのスーパーセーブで防がれてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

延長前半ロスタイム、7サカが蹴った右CKを
ゴール前に飛び込んできた16ホールディングが
ヘッドで合わせましたが
残念ながら枠を捉えられず。

116分過ぎ、8ウーデゴールが蹴った
左サイドからのFKを
ファーサイドで6ガブリエウがヘッドで合わせましたが
このヘッドもアダンのファインセーブに阻まれ
ゴールを奪う事は出来ず。

117分過ぎ、19トロサールが蹴った左CKを
ファーサイドで6ガブリエウが
ヘッドで押し込もうとしましたが
このヘッドもゴールライン付近で
ディオマンデに弾き返されてしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

終盤は何度か決定機を作る事が出来ましたが
このままゴールを奪う事が出来ずに
1−1で終演。

PK戦で勝敗を決する事になりましたが
5人全員決めたスポルティングCPに対して
4人目の11マルティネッリがアダンに止められてしまい
残念ながら今シーズンのELは
ラウンド16での敗退が決まりました。

1stレグでもそうでしたが
アグレッシブな姿勢で襲い掛かってくる
スポルティングCPに対して
この試合でも走り負ける場面や
競り負ける場面が多かった様に
しっかりとした対応が取れていなかった所は
敗因の一つだと思います。

そしてコンディションの問題なのか
それとも勝利しなければならないと言う
プレッシャーの為なのか
安易なミスも多く
ペースを掴むのに苦労した所も
良くなかったと思います。

以前に比べて改善されてきたとは言え、
結局PLとヨーロッパの大会という
2つのコンペティションを戦う上で
スカッド的にはまだまだ十分なレベルではなく、
同じく勝利が要求されるプレッシャーが掛かった状態で
そのプレッシャーを跳ね除けるだけのタフさも
まだまだ十分なレベルではないと言えるかもしれません。

ここからのPLのタイトルを掛けたシーズン終盤は
更なるプレッシャーが襲い掛かってくると思いますが
そのプレッシャーを跳ね除ける事が出来るかどうか
残りの2ヶ月間で成長する事が望まれます。

とは言え、この日はアーセナルの日ではなく
アダンの日だったと言ってしまえば
それまでかもしれません。

実際、決定機も何度か作れていましたし
もっと上手くやっていたら
ゴールを奪う事が出来るチャンスも何度かありましたが
その様な場面をファインセーブで
ことごとく防いだ様に
この日はアダンの当たり日だったのは間違いなく
その様な状況でPKに突入してしまった事もあり
もしかしたらPK戦に突入した時点で
敗戦は決まっていたのかもしれません。

そしてこの敗戦は
ELからの敗退を意味するだけではなく
18冨安と12サリバを怪我で失うと言う
大きな大きな代償を払ってしまいました。

同時に120分間プレーした事で
フィジカル的な大きな疲弊だけが
選手達に残る形になってしまったのも心配です。

特に先発から外して休息が与えられる筈だった7サカも
結局60分間近くプレーする事になりましたので
続けてコンディションの問題に関しては
十分に注意する必要があると思います。

とは言え、これでPLに集中出来ると言う利点もあります。
残り11試合、今の所ウィークデイに開催されるのは
アウェイでのシティ戦のみですので
基本的には週に1試合のペースになります。

ELの敗退は残念ですが
今後のスケジュール的な有意さを上手く活かして
PL制覇に向けて邁進してほしいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:1G2A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:10G9A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:10G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:12G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G5A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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PL27:Fulham vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Fulham 0−3 ARSENAL
2023年3月12日(日)Premier League, Craven Cottage

Goal

 (21)6Gabriel(←19Trossard)
 (26)11Martinelli(←19Trossard)
 (45+2)8Ødegaard(←19Trossard)


1Ramsdale

 4White 12Saliba 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    34Xhaka

 7Saka             11Martinelli

19Trossard


(71)35Zinchenko>>>3Tierney
(71)7Saka>>>24Nelson
(77)11Martinelli>>>21Vieira
(77)19Trossard>>>9Jesus
(80)4White>>>18Tomiyasu


Substitutes
 30Turner
 16Holding
 20Jorginho
 10Smith Rowe


Arsenal 1.jpg3発快勝!!

トロサールの3アシストからのゴールで
フラムを寄せ付けずに5連勝を挙げました。

先発はソケイ部の怪我で欠場していた
19トロサールが復帰して1トップで先発した以外は
ベストメンバーが組まれ、
そして右膝内側側副靱帯損傷に対して手術した
9ジェズスが遂にスカッドに戻ってきました。

試合は前線から激しく仕掛けてきた
フラムのハイプレスに
上手くボールを前に進めない時間帯もありましたが
徐々にその状況に対応し始めたアーセナルは
良い形でフラムゴールに迫り出しました。

11分過ぎ、8ウーデゴールからのパスを受けた7サカが
ライン側をドリブルで持ち上がり
そこからカットインした所から
8ウーデゴール〜19トロサール〜
11マルティネッリへと繋いで
DFラインの前を右から左へ横断した所から出した
裏へのスルーパスで飛び出した34ジャカが中に折り返しました。
残念ながら11マルティネッリが出したスルーパスが
少し強かった為に
34ジャカが折り返したのは
ライン側ギリギリの所からになってしまった為に
その折り返しはレノにキャッチされてしまいましたが
アーセナルらしいテンポの良いパスワークから
フラムゴールへ迫った場面でした。

15分過ぎ、11マルティネッリからのパスを受けた
34ジャカが送ったスルーパスで抜け出した
11マルティネッリが放ったシュートは
レノのファインセーブに防がれてしまいましたが
その弾いたボールがロビンソンに当たり
ゴールに吸い込まれてゴール!!
と思われましたがVARの結果
11マルティネッリの位置がオフサイドで
残念ながらこのゴールは取消されてしまいました。

とは言え、サイドライン側に向いている体勢から
11マルティネッリの走り込むコースを予測して出した
ジャカのスルーパスは
自分の背中側に向けて出したスルーパスと言うだけではなく
マークに付いていたアデラバイヨの股を抜くと言う
なんともお洒落なパスでした。

18分過ぎ、リームが出したパスを
5トーマスがカットしてボールを収めた
8ウーデゴールからのパスを受けた34ジャカが
体勢を崩しながらも左脚を振り抜きましたが
このシュートもレノのファインセーブで防がれてしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

この後、CKから先制ゴールが生まれました。

21分、19トロサールが蹴った左CKを
6ガブリエウがヘッドで合わせて先制ゴール!!

たて続けて3回連続CKを蹴った事で
焦点が合ってきたかの様に
完璧なCKだったと思います。

そしてすぐ後に2点目も生まれました。

26分、34ジャカからのパスを受けた19トロサールが
持ち込んだ所から送った
左サイドからの柔らかいタッチのクロスを
ファーサイドに入ってきていた11マルティネッリが
ヘッドで合わせてゴール!!

レノは幻のゴールの切っ掛けとなった
11マルティネッリのシュートや
その後の34ジャカのシュートの時の様に
シュートストッパーとしては非常に優秀だと言う事は
今更言うまでもないと思いますが
その一方で空中戦に対しては守備範囲が狭い、
競り合いに弱いと言う弱点があり
その問題が1ラムズデールとのポジション争いに負けた
一つの要因だと考えていますが
その弱点を上手く突く事が出来た2つのゴールだったと思います。

そしてこのゴールの起点となった
12サリバのサイドチェンジのパスは
見事だったと思います。
フラムのハイプレスによって
自陣の深い位置にまで押し込められていた所から
34ジャカの所に送ったサイドちゃん時のパスは
利き足ではない左脚で送っていましたが
流れの中からその左脚で送ったからこそ
フラムの守備陣が整う前に
ゴール前で勝負する事が出来たと思いますので
影のファインプレーだったと思います。

その後も華麗なパスワークで
フラムゴールに迫る場面が続きました。

35分過ぎ、アデルバイヨからのパスをカットした
5トーマスからのパスを受けた
8ウーデゴールが出したボールを
前でスルーした34ジャカが裏に抜け出す動きに合わせて
その背後にいた19トロサールがスルーパスを送りました。
そのスルーパスを受けた34ジャカは
レノと1対1の状況になりましたが
ファーストタッチが流れてしまい
残念ながらシュートを撃つ事が出来ず。

抜け出した34ジャカは
左のアウトサイドでボールを触っていましたので
レノをかわそうとしたのかもしれませんが
小細工せずにダイレクトで狙っても良かった様に感じます。
とは言え、いかにもアーセナルらしい崩しだったと思います。

37分過ぎ、35ジンチェンコからのサイドチェンジのパスを
右ライン側で受けた7サカから
8ウーデゴール〜7サカと繋いで
ポケットの位置にまで入り込み
そこから送ったマイナス方向の折り返しを
11マルティネッリが19トロサールに繋ぎ
その19トロサールが左脚でシュートを放ちました。

残念ながらそのシュートは僅かに枠の外で
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
前に立ちはだかっていたアデルバイヨの壁を動かした
右脚のキックフェイントから
左脚に持ち替えてシュートを撃った
19トロサールの一連の動きは
左右どちらの脚でも遜色なく使う事が出来る
19トロサールだからこそ活きる
小技だったと思います。

43分過ぎ、4ホワイトが送った左脚からのクロスを
ファーサイドで11マルティネッリが
ダイレクトで合わせましたが
これもレノのファインセーブに阻まれゴールを奪う事が出来ず。

いつゴールが生まれてもおかしくない様な
ビッグチャンスが続きましたが
3点目が生まれたのは前半終了間際でした。

前半ロスタイム、11マルティネッリからのパスを
左サイドの開いた位置で受けた19トロサールが送ったクロスを
8ウーデゴールが収め
冷静に左脚で蹴り込みゴール!!

前半の間に0−3になった為に少しペースが落ちたのか
後半に入ると攻勢に出たフラムに
押し込まれる場面が増えてしまい
前半の様な華麗なパスワークで崩す場面は
この場面まで待たなければならなかったと思います。

65分過ぎ、左サイドに開いてきていた11マルティネッリから
4ホワイト〜5トーマス〜11マルティネッリ
〜7サカ〜11マルティネッリへと
ダイレクトパスを織り交ぜながら繋いだ所で
攻撃のスイッチが入りました。
そして11マルティネッリが
カットインして行った所から出したパスを受けた
8ウーデゴールがペナルティに向かって走り込んできた
34ジャカにパスを送り
その34ジャカがヒールで流したボールに対して
そのまま走り込んできていた11マルティネッリが
左脚を振り抜きました。
残念ながらそのシュートはテテにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
この仕掛けもアーセナルらしい完璧な仕掛けだったと思います。

しかしこの後この試合で最大のピンチを迎えてしまいました。

67分過ぎ、ペレイラからのパスを左サイドで受けたリードに
右脚を振り抜かれてしまいました。

その鋭いシュートは1ラムズデールのファインセーブで
ゴールを守る事に成功しましたが
ペレイラから出されたパスに対して
体勢が逆を突かれてしまってとは言え
ガブリエウの足はボールに届く所にありましたので
通してはならないパスだったと思います。

68分過ぎ、ペレイラが蹴った左サイドからのCKを
ミトロヴィッチにヘッドを合わされてしまいましたが
幸いこのヘッドもバーを叩き救われました。

その後もゴールに迫られる場面はありました。

74分過ぎ、ペレイラが蹴ったFKを
左サイドの大外から裏に走り込んできたアデラバイヨに
ヘッドで合わされてしまいました。
このヘッドも1ラムズデールのファインセーブで
ゴールを死守しましたが
完全に死角から走り込んで来たアデラバイヨにの侵入に
気が付くのが遅れた危ない場面でした。

そしてこの後怪我で離脱していた9ジェズスが
19トロサールに代わってピッチに入り、
早速存在感を観せました。

79分過ぎ、6ガブリエウのフィードを
テテがカットしたこぼれ球を
素早く回収した9ジェズスから
24ネルソンにスルーパスが送られました。

そのスルーパスを受けて抜け出した24ネルソンは
残念ながらシュートを撃つ事も
クロスを入れる事も出来ませんでしたが
テテがカットしたこぼれ球を回収する時に
チョンとボールを浮かして
奪い返しに来たテテをかわすプレーや、
シュート撃つモーションから
24ネルソンへスルーパスを出すプレー等、
9ジェズスのプレーは
観ている者をワクワクさせてくれます。

84分過ぎ、ライン側に開いていた5トーマスからのパスを
下がってきて受けた9ジェズスが
回転してマーカーをいなしながら
21ヴィエイラにヒールパスを送り
そのパスを受けた21ヴィエイラが
ドリブルで持ち込んだ所から送ったラストパスを受けた
9ジェズスがシュートを放ちました。
残念ながら21ヴィエイラからのパスが
9ジェズスのイメージよりも若干短かった為に
強振する事が出来ずに
タイミングをズラす様なシュートになってしまった事もあり
このシュートはレノにセーブされてしまいましたが
ここでも9ジェズスは見せ場を作ってくれました。

試合終盤には24ネルソンも見せ場を作っていました。

87分過ぎ、3ティアニーからのパスを
開いた位置で受けた24ネルソンが
アデラバイヨを振り切って深い位置にまで侵入し
そこからのマイナス方向の折り返しを
8ウーデゴールがダイレクトで合わせましたが
残念ながら枠を捉えられず。

瞬間的な加速で強く速いアデラバイヨを振り切った
24ネルソンの仕掛けも良かったと思いますが
何よりもアデラバイヨのプレッシャーに曝されながらも
ゴール前でフリーになっていた8ウーデゴールを見付け、
そこに正確にクロスを送った一連のプレーは
非常に質が高いプレーだったと思います。

89分過ぎ、左CKの流れから
右サイドのワイドな位置でパスを受けた
5トーマスが送ったクロスを
ファーサイドの大外で受けた24ネルソンが
そのままドリブルでポケットの位置にまで侵入した所から
マイナス方向の折り返しを入れました。
残念ながらゴール前には誰も侵入していなかった為に
そのシュートには繋がりませんでしたが
この場面でも瞬間的な動き出しで深い位置まで侵入し
そこからフラムの守備網に出来た隙間を見付け
そこに綺麗に折り返しを送っていましたので
誰かが侵入していたら決定機になっていたと思います。

流れの中から見切り発車的にクロスを入れる場面も良くありますが
2回連続フラムの守備網に出来た穴に向けて
正確に折り返していた事からも
24ネルソンはしっかりと狙い
そして狙い通りに折り返しを送っていたと考えられます。

この後もゴールは生まれませんでしたが
しっかりと守り切って0−3で勝利!!

アルテタ監督が就任して以来
公式戦通算100勝目と言う節目の勝利と共に
5回あったロンドンダービーのアウェイでの試合の全てで
クリーンシートを達成した初めてのクラブとなりました。

そしてこの試合で3つのアシストを挙げた19トロサールは
PLのアウェイのゲームで前半の間に3アシストを挙げた
初の選手として歴史に名を刻んだ様に
この試合での19トロサールは傑出していたと思います。

それに加えてこのタイミングで9ジェズスも復帰しており
シーズン終盤に向けて
攻撃陣は更に活性化すると言うのは
言うまでもないと思います。

その9ジェズスはまだ短い時間でしたが
怪我する前と同様に存在感を示したと思います。

9ジェズスに縦パスを入れれば
ロストする事はないのは勿論ですが
ただキープして次に繋げるだけではなく
その一連の動作の中で必ずと言って良い程
マーカーをかわして
数的に有利な状況を生み出してしまう
そのセンスは流石としか言いようがありません。

19トロサールの活躍と9ジェズスの復帰で
アルテタ監督はうれしい悲鳴を挙げていると思います。

アルテタ監督は試合後に
9ジェズスが復帰したからと言って
他の誰かが外れると言う訳ではなく
9ジェズスであってももう一度自らの力で
ポジションを奪い返さなければならないとコメントしていた様に
ポジションは与えられる物ではなく
自らが掴み取る物と言う考えが
今のアーセナルには完璧に浸透している事が
このコメントからもはっきり分かりますので
前線の選手達は更に研磨される事が期待されます。

次はELラウンド16第2戦、
ホームでのスポルティングCP戦です。

このフラム戦でも7サカの動きは悪く
コンディション的には限界に来ている様に観えますので
本当にそろそろ休ませる事を考えないと
怪我しないか非常に不安です。

9ジェズスが復帰した事で
これからシーズン終盤に向けて
更に増すと思われる勢いに水を差さない為にも
新たな離脱者を出さない様に
しっかりと管理して欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:1G2A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:10G9A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:10G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:12G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G5A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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EL R16 1st:Sporting CP vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Sporting CP 2−2 ARSENAL
2023年3月9日(木)Europa League Round of 16 1st leg, Estadio Jose Alvalade

Goal

 (22)12Saliba(←21Vieira)
 (34)Inacio
 (55)Paulinho
 (62)Morita(og)


30Turner

 4White 12Saliba 15Kiwior 35Zinchenko

20Jorginho

21Vieira    34Xhaka

7Saka              24Nelson

11Martinelli


(64)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(71)15Kiwior>>>6Gabriel
(71)20Jorginho>>>5T. Partey
(71)24Nelson>>>10Smith Rowe


Substitutes
 1Ramsdale
 56J. Hillson
 16Holding
 97Walters
 72M. Smith
 41Bandeira
 71Sagoe Jr


Arsenal 1.jpgELラウンド16第1戦は
敵地でのスポルティングCPとの対戦になりましたが
残念ながら2−2のドローという結果になりました。

先発はGKは30ターナーが務め
右SBはボーンマス戦で先発から外れていた
4ホワイトが入り
左SBは3ティアニーが
体調不良で帯同しなかった事もあり
35ジンチェンコが起用されました。
CBはこの冬に獲得した15キヴィオルが
左CBで先発し遂にデビューを飾りましたが
右CBは16ホールディングではなく
12サリバが起用されたのは意外でした。
中盤はボーンマス戦で先発から外れていた
20ジョルジーニョと34ジャカが
それぞれアンカーと左インサイドハーフに入り
右インサイドハーフには
21ヴィエイラが起用されました。
そして前線は右に7サカ、左に24ネルソン
1トップに11マルティネッリが入る
4−3−3が組まれましたが
この試合に帯同していたはずの
8ウーデゴールも体調不良?で
ベンチにも入りませんでしたので
20ジョルジーニョから始まった
体調不良の連鎖がチームに広まっていそうで心配です。

試合はローテーションを行った影響なのか
連戦の疲労が出てきたのか
いつもの様なテンポの良い
パスワークが中盤で観られず、
同時に前線から積極的に仕掛けてくる
スポルティングCPのハイプレスに曝されて
不用意なボールロストも何度かあった為に
良い形を作る事が出来ず
最初に決定機を作ったのは
スポルティングCPの方でした。

4分過ぎ、イナシオが送った
右サイドのスペースへのロングフィードで
ゴンサウベスに抜け出されてしまい
カットインした所から右脚を振り抜かれてしまいました。
幸い枠を捉えずに救われましたが
4ホワイトが前に釣り出されてしまった関係で
20ジョルジーニョがゴンサウベスを追走しましたが
その20ジョルジーニョはスピードに難がある為に
簡単に振り切られてしまったのは問題でした。

その後も良い形を作る事が出来ない状況でしたので
セットプレーから先制出来たのは良かったと思います。

22分、21ヴィエイラが蹴った右CKを
12サリバがヘッドで合わせて先制ゴール!!

しかし次にゴールネットを揺らしたのは
スポルティングCPの方でした。

34分、エスガイオのバックパスを受けた
イナシオにロングシュートを撃たれてしまいましたが
このシュートは30ターナーのファインセーブで
ゴールを死守しましたが
そこで与えた左CKに対して
イナシオにヘッドで合わされてしまい失点。

マークに付いていた11マルティネッリを剥がして
ゴール前に飛び込んできたイナシオに対して
ゴール前のエリアを守っていた15キヴィオルが
クリアーしようと反応していなかったのが
この失点原因だったのは間違いないと思います。

仮にクリアーしようとしましたが
ジャンプのタイミングがズレたり、
ポジショニングが誤ったりして
イナシオに競り負けてしまったのならばまだしも
この場面での15キヴィオルは
そもそもジャンプ自体を行なっておらず
同時に首をすくめる様に見送っていましたので
なぜ競り合おうとしなかったのか
大きな疑問を感じます。

30ターナーが飛び出してきてキャッチすると
自己判断したのかもしれませんが
仮にそうだとしても
明らかなコミニュケーションミスであり
戦術的な理解度なのか、語学力的な問題なのか
どちらにせよここまで出場機会が与えられていないのは
色々な意味でまだチームの一員として
適応出来ていない事が挙げられそうです。

その後もボールは保持していましたが
決定機を作る事が出来ない時間が続き
反対にミスからゴールに迫られる場面がありました。

37分過ぎ、相手のクリアーボールを
12サリバがルーズに繋いだボールに対して
35ジンチェンコが足を滑らしてロストしてしまい
そのボールを収めたエドワーズが持ち込んだ所から
一度預けたエスガイオからの
リターンパスを受けたエドワーズに
左脚を振り抜かれてしまいました。
ゴール左下を捉えたそのシュートは
30ターナーのファインセーブで
ゴールを死守しましたが
不用意なミスから非常に危険な場面を作られてしまいました。

前半終了間際にセットプレーからチャンスがありました。

41分過ぎ、24ネルソンが蹴った左CKを
ファーサイドで34ジャカがヘッドで合わしましたが
そのヘッドはアダンにライン上で弾き出されてしまい
残念ながらゴールを奪う事は出来ず。

前半はこのまま1−1で終わりましたが
後半は開始早々にビッグチャンスを生み出しました。

47分過ぎ、35ジンチェンコからのスルーパスで
抜け出した11マルティネッリが
前に出てきたアダンをかわす様に
チップキックでゴールを狙いましたが
アダンのファインセーブで阻まれてしまい
残念ながらゴールを奪う事は出来ず。

このシュートを防いだアダンを褒めるべきだと思いますが
ファーサイドでは21ヴィエイラがフリーになっていましたので
その21ヴィエイラにラストパスを送っても
良かったのかもしれません。

その後も攻勢を強めていきました。

48分過ぎ、コアテスのパスを受けたゴンサウベスに対して
激しいプレスを仕掛けた34ジャカがボールを奪い返し
その34ジャカからのパスを受けた
11マルティネッリが落としたボールを
21ヴィエイラが左脚を振り抜きましたが
僅かに枠の外側でゴールを奪う事は出来ず。

一方でスポルティングCPに迫られる場面もありました。

54分過ぎ、自陣からドリブルで持ち上がってきたトリンコンから
左サイドを上がってきたエスガイオへ繋げられ
そこからファーサイドからゴール前に走り込んできた
パウリーニョに向けて折り返されましたが
パウリーニョに付いて戻ってきた12サリバがクリアーし
シュートを撃たさず。

しかしこの流れから失点してしまいました。

55分、左サイドでパスを受けたエドワーズが
ペナルティ内のスペースのない所から送ったスルーパスで
走り込んできたゴンサウベスに飛び出されてしまい
至近距離からシュートを撃たれてしまいました。
そのシュートは30ターナーのファインセーブで防ぎましたが
その弾いたボールをゴール前に詰めていた
パウリーニョに押し込まれてしまい失点。

ゴール前には人数が揃っていただけに
防がなければならないゴールでしたが
反対に人数が揃っていただけに油断してしまったのか
明らかに反応が遅く後手に回ってしまったのは
良くない対応だったと思います。

この失点を受けて再び攻勢を強めていきました。

58分過ぎ、トリンコンのパスを
20ジョルジーニョがカットしたボールを受けた
11マルティネッリが
守田、イナシオ、コアテスに囲まれながらも一気に突破し
その後仕掛けられた守田のスライディングタックルもかわして
アダンと1対1になリましたが
そのアダンをかわした所で
戻ってきたサン・ジュストのスライディングタックルで
クリアーされてしまいシュートを撃つ事は出来ず。

非常に迫力のあるドリブル突破だったと思います。
もしかしたら猛然と戻ってきていたサン・ジュストの存在に
気が付いていなかったのかもしれませんが
1対1になったアダンをかわす時に
セーフティーに大きくかわした為に
11マルティネッリの足下から少しボールが離れた
一瞬の隙を突かれて
サン・ジュストのスライディングタックルを受けてしまったのは
非常に残念でした。

今度はスポルティングCPに
決定機を作られてしまいました。

60分過ぎ、後ろから走り込んできたゴンサウベスが
守田が出したパスを収め、
そこでタメを作った所から出されたパスで
パウリーニョに飛び出されてしまいました。
しかしパウリーニョが放ったシュートが
大きく枠を外れてくれて救われましたが
走り込んできたゴンサウベスに対して
誰もケアしていなかったと言うのは
緩い対応だったの言わざる得ないと思います。

この後、ラッキーな形で同点ゴールが生まれました。

62分、クリアーボールを収めたゴンサウベスに対して
素早く寄せた7サカがボールを奪い返し
その7サカからのパスを受けた34ジャカが
ペナルティの外側から左脚を振り抜きました。
11マルティネッリへのパスだったのか
ミドルシュートがヒットしなかったのか分からない
中途半端なボールでしたが
そのボールが守田に当たってコースが変わり
そのままゴールに吸い込まれてオウンゴール!!

失点してから同点になるまで
それほど時間を要しなかったのは良かったと思います。

その後もスポルティングゴールに迫る場面はありました。

63分過ぎ、35ジンチェンコに代わって投入された18冨安が
巧みな切り返しでエスガイオをかわして
深い位置にまで切り込み
そこから送ったクロスを
21ヴィエイラがヘッドで合わせましたが
アダンのファインセーブで阻まれ惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

この後15キヴィオルに代えて6ガブリエウ、
20ジョルジーニョに代えて5トーマス、
24ネルソンに代えて10スミス・ロウが投入されましたが
この後の前線の陣形は
通常とは異なる陣形になりました。

通常ならば24ネルソンに代わって入った
10スミス・ロウがそのまま左サイドに入る形が
基本になると思いますが
この試合ではその左サイドには
11マルティネッリが移り
10スミス・ロウは右インサイドハーフの位置に入り
そして右インサイドハーフでプレーしていた21ヴィエイラが
前線の中央の位置に入る布陣になりました。

この布陣を観ますと
中央に入った21ヴィエイラは
0トップの様な振る舞いが求められているのかと思われましたが
引いてパスを受ける場面はありましたが
21ヴィエイラが開けた中央のエリアに
11マルティネッリや7サカ等の他の選手が入ってくる訳でもなく
基本的にはトップの位置で張ってプレーする場面が
多かったと思いますので
0トップとして21ヴィエイラを
中央に置いた訳ではなかったと思われます。

しかしフィジカル的な強度に難がある21ヴィエイラが
トップの位置で張っていても
それほど脅威を与える事が出来ていなかったと思いますので
この布陣は失敗だった様に感じます。

よって終盤でゴールに迫ったのは
これらの場面位だったと思います。

75分過ぎ、34ジャカからのパスを
開いた位置で受けた11マルティネッリからの
裏に出したパスで深い位置にまで侵入した
34ジャカからの折り返しを
ゴール前に侵入してきた7サカが左脚で合わせましたが
アダンにセーブされゴールを奪う事が出来ず、
同時に11マルティネッリの位置がオフサイドでした。

92分過ぎ、12サリバからのパスをワイドな位置で受けた7サカが
カットインしていった所から左脚を振り抜きましたが
アダンの正面でゴールを奪う事は出来ず。

試合はこのまま2−2のドローで終演。

アウェイでの1stレグとしてはドローと言う結果は
決しては悪い結果ではなく
一般的に有利と考えられるホームでの2ndレグで
勝利すれば勝ち上がる事が出来ます。

その一方でホームでの2ndレグでは
絶対的に勝利が必要な状況になりましたので
勝利の為にベストメンバーで
挑まなければならなくなったかもしれません。

しかし7サカや4ホワイトが試合の終盤に向かって
明らかに動きが悪くなっていた様に
これからコンディション的に厳しい状況になる事は
十分に考えられますので
この2人に限らず定期的にローテーションが必要に感じます。

しかし満を持して初先発した15キヴィオルは
この試合では良くなかったと思います。
失点の場面での対応の悪さは勿論ですが
そもそもアルテタ監督が構築している
現在のアーセナルのシステムへの適応が
まだ出来ていない印象でした。

特に現在のシステムの肝である
35ジンチェンコが偽SBとしてプレーしている関係で
左CBである15キヴィオルは
ペナルティの左側のライン辺りのレーンでプレーする事が求められますが
例えば6ガブリエウならば12サリバとの位置関係や、
35ジンチェンコや34ジャカとの位置関係で
中に絞る、外に開く、前に出る、後ろをカバーする等
流動的にポジションを移しながらバランスを取っていますが
この日の15キヴィオルはどの様な状況でも
決まった位置から余り動く事がなかった為に
特にビルドアップの起点としては
殆ど機能していなかったと思います。

勿論、初先発と言う事もあり
ミスをせずに無難にプレーしようとする意識が
強すぎたのかもしれませんが
15キヴィオルの飛び道具である
鋭いロングフィードも一度も送らなかった様に
本来のプレーを殆ど出せていなかったと思いますので
戦力的にはもう少し時間が必要だと思います。

一方でボーンマス戦で殊勲の活躍をした24ネルソンも
この試合では余り良くなかったと思います。
特にドリブルを仕掛けても成功する場面が少なく
左サイドから脅威を与える場面が少なかったのも
スポルティングを圧倒しきれなかった一因かもしれません。

反対に21ヴィエイラは日に日に良くなってきていると思います。

勿論、前記の様にトップの位置に入った終盤は別であり、
ハイプレスなどの守備面まで考えれば
8ウーデゴールには及ばない所もまだまだありますが
以前に比べてプレーの鋭さやキレ、
そしてプレースピードは格段に上がっており
自分が中心になってチャンスメイクしようとする意識が
良い方向に高まっている印象を受けます。

まだ周囲と息が合わない場面も多いと思いますが
今後連携面が深まっていけば更に良くなる様に感じます。

そしてボーンマス戦では前半だけで交代を命じられた18冨安も
この試合では我々が知っている18冨安に戻ってきていたと思います。

ここ最近の18冨安は
コンディションの問題だったのか?
周囲に気を使いすぎているかの様に消極的な場面が多く
そして意識的なのか無意識的なのか
100%の力を持ってプレー出来ていない様にも観えましたが
この試合では攻守において常に相手の先手を打つ様な
大胆さが蘇ってきており
同時に重要な局面では100%の状態から
更に一段ギアを上げる事も出来ていた様に観えましたので
ここからの18冨安に期待したいと思います。

次はアウェイでのフラム戦です。

コンディション的には厳しい戦いになるかもしれませんが
なるべく早い段階でゴールを奪い
主力選手を休ませられる状況になって欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:1G2A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:10G9A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:9G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:11G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G2A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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PL26:ARSENAL vs Bournemouth [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 3−2 Bournemouth
2023年3月4日(土)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (1)Billing
 (57)Senesi
 (63)5T. Partey(←10Smith Rowe)
 (70)4White(←24Nelson)
 (90+7)24Nelson


1Ramsdale

18Tomiyasu 12Saliba 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    21Vieira

 7Saka             11Martinelli

19Trossard


(22)19Trossard>>>10Smith Rowe
(46)18Tomiyasu>>>4White
(69)10Smith Rowe>>>24Nelson
(84)21Vieira>>>34Xhaka


Substitutes
 30Turner
 3Tierney
 16Holding
 15Kiwior
 20Jorginho


Arsenal 1.jpg先日のアストン・ヴィラ戦の劇的な勝利が霞む位の
劇的な勝利だったと思います。

先発はこの試合では4ホワイト、
20ジョルジーニョ、34ジャカに代えて
18冨安、5トーマス、21ヴィエイラを
起用してきた様に
少しローテーションしてきました。

試合はボーンマスのキックオフからの
ファーストプレーで失点してしまいました。

9秒11、ソランケがキックオフしたボールを
ロスウェルが左サイドに一人残っていたワッタラに送り
そのワッタラからのクロスが抜けてきた所を
ビリングに合わされてしまい失点。

完全に欺かれてしまった見事なキックオフだったと思います。

アーセナルの右サイド側に選手を集中させて
そこに向かって蹴り込んだボールを競り合う所から
スタートする様なパターンのキックオフは
よく観られるキックオフののパターンですので
アーセナルも右サイドに人員を集中していました。

一方で一番左側のワイドな位置に一人残っていた
ワッタラは完全に浮いている存在になっていましたが
一応左側のハーフスペースのレーンには
11マルティネッリと35ジンチェンコが残っていましたので
ワッタラがアタッキングエリアに侵入する頃には
この2人がワッタラを捕まえていましたが
そこからの対応は醜かったと思います。

ワッタラを捕まえていたとは言え
寄せきれずに簡単にクロスを
入れられてしまった対応は甘かったと思いますし、
ソランケの動きに釣られたとは言え、
ニアで対応した6ガブリエウは
しっかりとクリアーしなければならなかったと思います。
そして6ガブリエウが触った事で少しコースが変わったとは言え
流れてきたボールに対して
12サリバは反応出来ずに完全に出遅れてしまい
ビリングに簡単に裏を取られてしまっては
もう防ぐ事は出来ません

完全に欺かれた仕掛けだったとは言え
集中しきれていなかったと言わざる得ないと思います。

開始早々に失点した事でその後の流れは
圧倒的にボールを保持するアーセナルに対して
5−4ー1のブロックを築き
時にはフィールドプレーヤーの10人全員が
ペナルティの中に入って
ゴール前を固めて守るボーンマスと言う図式になってしまい
その強固なブロックを崩すのに苦労する事になりました。

5トーマスの激しいプレスでゼムラから奪い返したボールを
8ウーデゴールが持ち込み左脚を振り抜いた8分過ぎの場面、
ゴール右下を捉えたそのシュートは
ネトのファインセーブで防がれ
そのこぼれ球に対して詰めていた7サカが
右脚を振り抜きましたが
そのシュートもネトにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

右サイドに開いていた19トロサールからのパスを
ペナルティ内で受けた11マルティネッリが落としたボールに対して
8ウーデゴールが左脚を振り抜いた4分過ぎの場面、
このシュートもネトにセーブされゴールを奪う事は出来ず。

一方で鋭いカウンターを受ける場面もありました。

18分過ぎ、7サカが強引に撃ったシュートが
ブロックされた所からカウンターを受けてしまいました。
そのこぼれ球を収めたソランケが
ドリブルで持ち上がった所から
並走していたビリングに繋ぎ
そのビリングからの折り返しを
ファーサイドから走り込んできたワッタラに
フリーの状態で合わされてしまいました。
そのシュートは素早く果敢に前に出た1ラムズデールが
スーパーセーブを観せて
この決定的なピンチを凌ぎましたが
ここで決められていたら
この試合は終わっていたかもしれない
大きなポイントだったと思います。

しかしここでアクシデント発生。

このカウンターを防ぐべく
全速力でプレスバックしてきた
19トロサールがソケイ部を負傷してしまい
ここで10スミス・ロウと交代し
左サイドに10スミス・ロウ、
1トップに11マルティネッリと言う陣形に変更されました。

その後もボーンマスゴールを目指して
攻め続けました。

27分過ぎ、12サリバからのパスを受けた21ヴィエイラが
そのままドリブルでロスウェル、メファムと
次々とかわしてペナルティ内まで切り込んで行きましたが
最後のスティーブンスの所をかわしきれず。
残念ながらシュートを撃つ事は出来ませんでしたが
可能性を感じるドリブル突破でした。

37分過ぎ、8ウーデゴールのサイドチェンジのパスを
ファーサイドで受けた10スミス・ロウが落としたボールに対して
35ジンチェンコが左脚を振り抜きましたが
そのシュートもゴール前の壁に阻まれ
枠を捉える事は出来ず。

39分過ぎ、8ウーデゴールのスルーパスで
裏に抜け出した7サカからの
マイナス方向の折り返しに対して
ファーサイドから走り込んできた10スミス・ロウが
合わせようとしましたが
その直前にメファムにカットされてしまい
シュートを撃つ事は出来ず。

そして再び危険な状況に陥りました。

43分過ぎ、ボーンマスのクリアボールの処理にもたついた12サリバが
ルーズに蹴り返したボールを収めたビリングに
スペースに向かってダイレクトパスが送られてしまい
そのままソランケに抜け出されてしまいました。
幸いソランケが中に向けて折り返したボールに対して
誰も走り込んでいなかった為に
決定的なピンチには繋がりませんでしたが
非常に危ない場面だったと思います。

この後、恒例の疑惑の判定がまたありました。

44分過ぎ、7サカが入れたクロスの後の
ルーズボールに対してペナルティ内で
そのボールを収めようとした18冨安の右足が
背後からクリアーしよとしていたセネシに
蹴り上げられてしまいましたが判定はノーファール。

イーブンのボールだったとは言え
セネシがボールを蹴り出した足が
結果的に18冨安の足も蹴っていたのならば
ファールではないと思いますが
ボールがその場に落ちた様に
蹴り出そうとしたセネシは
ボールに触る事が出来ていないのは明白であり、
ボールを収めた18冨安の足を
セネシが後から蹴り上げる格好になっていたのは
間違いないと思いますので
普通ならば明らかなファールだったと思いますが
この程度の事は対アーセナル戦ではファールにならないのは
ある意味想定内、、、。

そして前半最後のチャンスもゴールネットを揺らす事は出来ませんでした。

前半ロスタイム、ショートコーナーからの流れで
8ウーデゴールの鋭い縦パスを受けた11マルティネッリが
左のポケットの位置にドリブルで切り込んでいき
左脚を振り抜きましたが
ポストの外側でゴールを奪う事は出来ず。

早々に失点してしまった事で
完全にゴール前を固められてしまう展開に
苦労する前半になってしまいましたが
それでもゴールの匂いがする場面は
何度かあったと思います。

そしてハーフタイム明けにアルテタ監督は
シティ戦以来の先発で起用されていた18冨安に代えて
4ホワイトを投入してきました。

確かにこの日の18冨安は良くなかったと思います。
40分過ぎにフリーで深い所にまで抜け出した所から
中に折り返そうとした時に
キックミスを犯して中に入れられなかった様な
決定的なミスもありましたが
それ以外でも総じて良くなかったと思います。

勿論、守備の面では
まずまずのプレーを観せていたと思いますが
昨シーズンの様な圧倒的な存在感を示す訳でもなく
そもそもこの試合は圧倒的にボールを保持して
攻め続ける展開でしたので
守備機会自体は元々それほど多くはなく、
守備時のプレー云々がこの試合での18冨安の評価を語る上で
重要ではないと思います。

一方で攻撃面に関しては
ほとんど貢献出来ていなかったと言えるかもしれません。

勿論、何度か深い位置まで侵入して
クロスを上げる場面もありましたが
効果的なクロスやコンビネーションがなかったのは勿論の事、
そもそも現在の攻撃陣のテンポに付いて行けていなかった
印象があります。

昨シーズンに比べて今シーズンのアーセナルは
ビルドアップの段階から明らかにテンポが速く
その上で仕掛けの段階に入ると
更にテンポアップしているのは
誰もが認める所だと思います。
そしてそれを可能にしているのは
ボールホルダーに対するポジショニングや
そのポジションへ入るタイミング感覚などの
ある意味約束事的な部分や
その速いテンポでもブレる事のない
プレーの精度のだと思いますが
現在の18冨安はそれらについて
十分に対応出来ている様には残念ながら観えません。

例えばパスを受けるポイントが
あと数m前にいるかどうかで
そこから展開して次にパスを受ける選手の所で
大きなタイム差が生じてしまう事もあると思います。
出したパスがパスの受け手の
右足側なのか?左足側なのか?
足下なのか?1m先なのか?それとも3m先なのか?
そしてパスのスピードが
パスの受け手の動くスピードにリンクしているのか?
それらによってそのパスの受け手の次の動きに
タイムロスが生まれる事や
妨げになる事もあると思います。

現在の18冨安のプレーにはその様な部分の一貫性がなく
悪く言えばそこまで意識出来ていない様に観えてしまいます。

その様な問題は昨シーズン程度のプレースピードならば
大きな差が生じなかったのかもしれませんが
今シーズンの速いテンポの中ですと
チームのテンポの流れの中に
大きな澱みを作ってしまっている様に感じます。

もしかしたら今シーズン定期的な出場機会が得られていない要因は
今シーズンのアーセナルのスタイルに
18冨安が適応出来ていない、
もしくはそのレベルに達していない為と言う可能性も
あるのかもしれません。

エースキラーとして
守備面でのジョーカー以上の役割を掴み取るには
基本的な部分の底上げが出来るかどうかに
かかっているのかも知れません。

後半に入ってもボールを保持するアーセナルの攻撃が続きました。

7サカからのパスを受けた8ウーデゴールが
右斜め45度辺りの位置から
ミドルシュートを撃った51分過ぎの場面、
鋭いシュートでしたがネトの正面で
ゴールを奪う事は出来ず。

ボーンマスのFKのクリアーボールを収めた
7サカからカウンターが始まった53分過ぎの場面、
その7サカからパスを受けた11マルティネッリが
ドリブルで右サイドを駆け上がりましたが
最終的に強引に撃ったシュートは枠を捉えられず。
ボーンマスの選手の帰陣が早かった為に
自ら切り込む事も、
パスを出す選択肢も限定されてしまいましたが
遅れて駆け上がってきた10スミス・ロウが
ペナルティアークに差し掛かった辺りで
パスを出せるタイミングがあったと思いますので
パスを出せなかったのは残念でした。

しかし次にゴールネットを揺らしたのも
ボーンマスでした。

57分、ロスウェルが蹴った右サイドからのCKに対して
ニアに走り込んできたセネシにヘッドで合わされてしまい失点。

5トーマスがセネシを観ていましたが
結果的には振り切られてしまった事を考えますと
距離を取ってマークせずに
もっと密着して動きを抑えておくべきだったのかも知れません。

開始直後にゴールを奪われ
その後は圧倒的に攻め続けながらも
ゴールを奪う事が出来ない状況の中で
セットプレーから更に追加点を奪われてしまうと言う
最悪の状況に陥ってしまいましたが
今シーズンのアーセナルはそれで心を乱したり、
心が折れてしまう様な選手が一人もいないと言うのは
今更言うまでもありません。

ここから怒涛の反撃が始まります。

63分、7サカが蹴った右CKに対して
ネトがパンチングしたボールを
10スミス・ロウがヘッドでファーサイドに送り
そのボールをファーサイドに飛び込んできた5トーマスが
右足で合わせてゴール!!

ここから少しオープンな展開になりました。

ロスウェルの裏への浮き球のパスを収めたソランケに
角度のない所から右脚を振り抜かれてしまった64分過ぎの場面
そのシュートは1ラムズデールが右足でセーブして
ゴールを死守。

35ジンチェンコの裏へのパスで
ポケットの深い位置にまで侵入した
10スミス・ロウが折り返した65分過ぎの場面、
残念ながらニアに飛び込んできた11マルティネッリは
押し込めず。

ここで10スミス・ロウに代わって
24ネルソンが投入されました。

リザーブのチェルシー戦では前半のみの約45分、
前試合のエヴァートン戦では終盤の約10分、
そしてこの試合は19トロサールの負傷に伴って
前半途中から約50分弱と、
それほど長い時間ではありませんが
10スミス・ロウは今週3試合目の出場になりますので
コンディション的には最後まで引っ張れるだけの状態では
まだなかったのだと思われますが
結果的にはこの交代が
大きな運命の歯車を動かす事になったと思います。

その10スミス・ロウに代わって投入された
24ネルソンが同点ゴールをアシストしました。

70分、5トーマスからのパスを
大外の位置で受けた234ネルソンが
素早く折り返したクロスを
ファーサイドに入ってきた4ホワイトが
右足でダイレクトで合わし同点ゴール!!

5トーマスのパスを受けて
ボールを前に持ち出した所から
左脚で鋭いクロスを送るまでの
24ネルソンの一連の動作には全くの迷いがなかった事で
ここまで強固にゴール前を固めていた
ボーンマスの最終ラインの全員が
下がりながらの対応に強いられており
その結果、一番ファーサイドから入ってきた
4ホワイトには誰も付く事が出来ておらず
完全にフリーの状態にする事が出来ていましたので
それほど24ネルソンの仕掛けは
決定的だったと言えると思います。

そしてここでまた疑惑の判定がありました。

72分過ぎ、12サリバの楔のパスを受けた7サカが
セネシをかわして深い位置にまで侵入した所から
折り返したボールは
スティーブンスにブロックされてしまいましたが
そのリバウンドを再び収めた7サカが
再びセネシをかわした所から入れた折り返しが
スティーブンスの左腕に当たりましたが
判定はノーファール。

確かに至近距離からボールが腕に当たった場面だったとは言え、
スティーブンスの腕は体から離れた状態であり
しかも一瞬左に動いていた様に
その7サカの折り返しに対しても反応していましたので
完全に偶発的にボールが当たった訳ではなかったと思います。

この試合では何度かハンドの可能性がある場面がありましたが
他の場面は偶発的だったり
その腕に当たらなくても体に当たっていた可能性がある場面だったり
ハンドを取るかどうかの判定が分かれるのも分かりますが
この場面はハンドを取って然るべき場面だったと思いますが
対アーセナル戦では通常とは異なる
判定基準で運用されていますので
ハンドと言うファールが存在しないのもある意味想定内、、、。

その後もボーンマスゴールに迫り続けました。

5トーマスから出されたスペースへのパスで
11マルティネッリが抜け出した74分過ぎの場面、
スティーブンスとフレデリックスに挟まれながらも
そのままドリブルで持ち込み右脚を振り抜きましたが
残念ながら枠を捉えられず。

21ヴィエイラからのスルーパスを受けて
左サイドに飛び出した24ネルソンがクロスを送った
78分過ぎの場面、
ファーサイドで受けた8ウーデゴールが
1トラップした後、左脚を振り抜きましたが
セネシにブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。

35ジンチェンコからのパスを
ワイドな位置で受けた24ネルソンが
ライナー性の鋭いクロスを送った82分過ぎの場面、
ゴール前で11マルティネッリが落とし
そのボールに対して7サカが左脚を振り抜きましたが
残念ながらヒットせず。

4ホワイトからの折り返しを
ハーフスペースで7サカが受けた86分過ぎの場面、
シュートブロックにきたビリングを
左脚のキックフェイントでかわして
右脚に持ち替えてシュートを放ちましたが
セネシにブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。

開いた位置の35ジンチェンコからのパスを受けた
24ネルソンがカットインした所から
右脚を振り抜いた94分過ぎの場面、
このシュートもネトの正面で
ゴールを奪う事は出来ず。

12サリバからのパスを受けた8ウーデゴールが
カットインした所から左足を振り抜いた95分過ぎの場面、
その渾身のミドルシュートも
ビリングにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

そしてラストプレーで劇的なゴールが生まれました。

97分、8ウーデゴールが入れた右CKの
クリアーボールを収めた24ネルソンが
豪快に左脚を振り抜きゴーーーーール!!!!!!

試合後24ネルソンはシュートコースが塞がれていた為に
左脚に持ち替えてシュートを撃ったとコメントしていた様に
この緊迫していた状況の中でも
冷静さを保ち続けていた24ネルソンには脱帽です。
そしてその冷静な判断もあり
ここまでゴール前に分厚い壁を築き
何度となくシュートを跳ね返してきた
ボーンマスのブロックに
この時だけはそのシュートを導く様に穴が空き
そのコースを射抜く様にして
24ネルソンはゴール右隅に突き刺して
この激闘に終止符を打ちました。

このゴールの直後に試合は終わり
3−2で勝利!!

開始9秒11で失点し、
96分58秒に逆転ゴールを奪って勝利する。
本当に劇的な試合だったと思います。

その逆転勝利の立役者が
24ネルソンだったと言う所が
更に感動を大きくしたと思います。

昨シーズンローン移籍に出ていたフェイエノールトで結果を出し、
昨夏に戻ってきた24ネルソンは
開幕直後に怪我で離脱し
首位を快走するチームの波に取り残されていました。

そして怪我から復帰してからも
中々チャンスが巡ってこない状況でしたが、
14節ノッティンガム・フォレスト戦で
左足を負傷した7サカに代わって投入された24ネルソンは
2ゴール1アシストの活躍を観せて勝利に貢献し、
W杯開催中に行われたドバイキャンプでも
本来のポジションではない左サイドでのプレーに磨きをかけて
ドバイ・スーパーカップの2試合で
1ゴール1アシストと結果を出していましたので
PL再開後は周囲は勿論ですが
本人も大きな期待を抱いていたと思います。

しかしそのW杯中断中の最後のフレンドリーマッチだった
ユベントス戦でハムストリングを負傷してしまい、
目に涙を浮かべながらピッチを後にした姿は
非常に印象的でした。

W杯期間中にトレーニングに励み
かなりの手応えを24ネルソンは
感じていたのだと思いますし、
実際かなり良かったと思います。
にも関わらず、開幕直後に続き
W杯明けのこれからが勝負という時に
再び負傷してしまった事に対する悔しさと共に
その運のなさを恨んだ様な涙に観えました。

その様な24ネルソンを観ていただけに
この重要な局面でチームを勝利に導いた
24ネルソンの活躍は
なんとも言えない感慨深いものでした。

実際、この日の24ネルソンは非常に良かったと思います。

元々は右サイドを主戦場にしていた
典型的なウイングタイプの選手でしたので
縦に抜ける意識が強い選手だったと思います。

4ホワイトのゴールをアシストした場面の様に
スルーパスに対して一気に加速して
マーカーを置き去りにするのはお手の物であり
この場面や78分過ぎの8ウーデゴールへクロスを送った場面の様に
フリーになっている選手を的確に見付け
そこに正確なクロスを送るプレービジョンは
生粋のウイングプレーヤーならではなのかもしれません。

そして82分過ぎのメファム、スティーブンス、ビリングの
3人に囲まれた状態の11マルティネッリに対して
その間を射抜く様に送った
どの選手も足を出しづらいコースで
しかもカットされる危険性が低く
同時に11マルティネッリなら収められるであろうと言う
ギリギリのスピードのクロスは
アイデア、精度共に最高のラストパスだったと思います。

しかも以前の24ネルソンは右サイドを主戦場にして
ウイングプレーを得意としていた関係があるのか
右脚からのクロスやシュートは精度が高い印象である一方で
左脚でのプレーはそこまで精度が高くない印象でしたので
この試合で挙げたアシストもゴールも
その左脚から生まれたという所にも
大きな意味がある様に感じます。

少なくとも昨夏の段階では
左サイドからクロスを送る状況では
右脚に持ち替えてからクロスを上げるか
左脚でクロスを上げる場合にも
どちらかと言うと柔らかいタッチの
シンプルなクロスが中心でしたが
これではゴール前を固められた相手に対しては
陣形を整える時間を与えてしまいますので
あまり効果的とは言えなかったと思います。

しかし右利きのサイドアタッカーを
左サイドに配置すると言うのが
アルテタ監督の基本的な方針ですので
その方針に合わせる為に24ネルソンは
左脚も右脚と同等に使える様に
ドバイキャンプも含めて
これまで陰ながら努力を積んできたのではないかと
推測されます。

本当にこの日の24ネルソンの活躍は
色々な偶然と必然が入り混じっている様に感じます。

昨夏のプレシーズンの状況を考えますと
仮に開幕直後に怪我で離脱していなければ
もしかしたら昨夏の段階で放出されていても
おかしくなかったと思います。
それはこの冬の移籍期間でも同様で
残りの契約が夏までに迫っていましたので
19トロサールを獲得した時点で
この冬に放出されてもおかしくない状況でしたが
どちらも怪我で離脱中だった事もあり
そのままチームに残る事になりました。
よってもしも怪我をしていなければ
この試合のピッチに立っていなかった可能性もあったと思います。

そしてこの試合でも19トロサールが負傷した事で
10スミス・ロウが入りましたが
その10スミス・ロウも怪我明けで
まだコンディションが万全ではなかった為に
最後までピッチに残る事が出来なかった為に
24ネルソンにチャンスが巡ってきましたが
10スミス・ロウのコンディションが整っていたら
24ネルソンにチャンスが巡ってきたかどうか
分かりませんでした。

そしてそのチャンスが巡ってきた24ネルソンは
この日の為に磨きをかけ続けていた左脚で結果を出す。

ここまで厳しい道のりの中でも
努力を怠らなかった24ネルソンに
神様がご褒美を与えてくれたかの様な
本当にスペシャルな瞬間だったと思います。

この試合で負傷交代した19トロサールは
幸いそれほど重症ではない様ですので
24ネルソンに与えられる時間も
それほど多くは無いかもしれませんが
昨シーズンの14エンケティアの様に
畳み掛ける様に結果を出し続けて
新しい契約を勝ち取って欲しいと思います。

厳しい試合が続いていますが
それでも最後は勝利を挙げ続けている様に
いよいよ勝者のメンタリティーが
チームに芽生えてきていると思います。

次はELのスポオルティングCP戦です.

アルテタ監督がELのタイトルを
どの程度重要視しているかは分かりませんが
個人的にはPLのタイトルを重要視して欲しいと考えていますので
この試合では更に思いきった
ローテーションを行なって欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:1G2A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:10G9A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:9G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:11G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G2A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G1A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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PL7:ARSENAL vs Everton [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 4−0 Everton
2023年3月1日(水)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (40)7Saka(←35Zinchenko)
 (45+1)11Martinelli(←7Saka)
 (71)8Ødegaard(←19Trossard)
 (80)11Martinelli(←14Nketiah)


1Ramsdale

 4White 12Saliba 6Gabriel 35Zinchenko

20Jorginho

8Ødegaard    34Xhaka

 7Saka             11Martinelli

19Trossard


(46)20Jorginho>>>5T. Partey
(72)19Trossard>>>14Nketiah
(72)34Xhaka>>>21Vieira
(82)35Zinchenko>>>3Tierney
(82)7Saka>>>10Smith Rowe


Substitutes
 30Turner
 18Tomiyasu
 16Holding
 15Kiwior


Arsenal 1.jpg終わってみれば4発快勝!!

先日のアウェイでの試合では
エヴァートンの術中に嵌り
敗れてしまいましたが
ホームでのリターンマッチでは
そのエヴァートンの圧力を掻い潜り
圧倒して観せました。

先発はそろそろ7サカを
休ませるかと思いましたが
この試合では休ませる事なく
前試合のレスター戦と同じく
1トップに19トロサールを置く
布陣が組まれました。

試合はエヴァートンが
前線から積極的にプレスを仕掛けてきた所は
前回の対戦とは異なる形でしたが
そのハイプレスに対しては大きな混乱は起こりませんでしたが
反対に前回と同様に
オナナ、ゲイエ、ドゥクレの3人が並んで
中央のスペースを消す守備のブロックと
7サカと11マルティネッリに対しては
常にダブルチームを組んで対応する
サイドの守備を突破するのに
この試合でも苦しんでしまい
前半はあまり良い形でエヴァートンゴールに
迫る事が出来ませんでした。

その様な状況の中の前半終了間際に
7サカが豪快に決めてくれました。

40分、35ジンチェンコから送られた鋭い縦パスを
キーンとミコレンコの間のハーフスペースで受けた7サカが
そのまま前を向き右脚でニアの天井を打ち抜いて
先制ゴール!!

非常に強烈なシュートでした。
年々右脚で入れるクロスの精度が上がってきている様に
7サカの右脚の成長は目を見張るものがあると思いますが
それにしてもこの様な右利きの選手が蹴る様なシュートを
7サカが右脚で撃てる様になったのならば
ゴールのパターンは更に増えると思いますので
相手のDFは今まで以上に対応に苦しむ事になると思います。

それと共にアルテタ監督がこの試合で施したと思われる
35ジンチェンコの偽SBとしての新たな振る舞い方が
見事に成功したと言えます。

偽SBとして振る舞っている35ジンチェンコは
アーセナルがボールを保持している時は
アンカーの横に並ぶ様に中に入ってきて
ゲームメイクの仕事を担いますが
これまでは中に入ってきたとしても
基本的にはアンカーの左側に立っていましたが
この試合では20ジョルジーニョの右側に立って
プレーする場面が何度もありました。

勿論、これまでも流れの中で
アンカーの右側にまで流れていき
そこでプレーする場面はありましたが
この試合では流れとは関係なく
どちらかと言うと積極的に右側に立って
プレーしようとしていた様に観えました。

実際、後半途中から交代して入った3ティアニーも
35ジンチェンコの様に偽SBとして振る舞っていましたが
その3ティアニーもアンカーの右側にまで出て行き
プレーする姿が何度もありましたので
流れの中でたまたま右側に流れていた訳ではなく
アンカーの右側でプレーする様に指示があったと思われます。

その35ジンチェンコが右サイドでプレーする事の利点としては
このゴールをアシストした鋭い縦パスの様な
左脚から決定的なパスが入れやすい所だと思います。

左利きの35ジンチェンコが左サイドでプレーする場合には
アーリークロスを送ったり
中に向かって斜めに送る様なパスは送りやすい一方で
縦方向にパスを出す為には
最低でも体の向きを正面に向けなければなりませんので
時間的なロスが生じる場合があると思います。
勿論、左足のアウトサイドで出す方法はありますが
鋭さと繊細さと言う意味では
インサイドで出すパスには敵わないと思います。

特にこのエヴァートン戦の様に
ボックス周辺のスペースを
消されてしまっている様な試合では
クロスや斜めのパスでは
決定的なパスには成りにくいのは言うまでもなく
反対に一瞬の隙を見逃さないタイミングで
針の穴を通す様な繊細な鋭い縦パスの方が効果的だと思いますので
35ジンチェンコのパス能力をより効果的に発揮させる為に
右サイド側でプレーさせたのは
大きな意味があったと思います。

そして追加点もすぐに生まれました。

前半ロスタイム、20ジョルジーニョからのパスを受けた
8ウーデゴールがバランスを崩してロストしたボールを
ゲイエがキープしていた所を
背後から7サカが奪い返し
そのボールを受けた11マルティネッリが
そのまま冷静にニアに流し込みましたが
最初は11マルティネリの位置が
オフサイドという判定でした。
しかしVARの結果オンサイドだった事が認められ
ゴール!!

エアポケットにでも入った様に
完全に集中力を切らしていたゲイエのミスを見逃さずに
素早く寄せてボールを奪い返した
7サカのプレスが全てだったと思います。

後半に入ってもペースを握るアーセナルが
更に攻勢を強めて行きました。

4ホワイトが入れたクロスを
ファーサイドでフリーになっていた19トロサールが
左脚でダイレクトボレーを狙った56分過ぎの場面、
そのシュートはヒットしませんでしたが
この辺りのマーカーのズレが
今シーズン苦戦しているエヴァートンの脆弱さを
表しているのかもしれません。

そして試合を決める3点目が生まれました。

71分、35ジンチェンコからの楔のパスを
中央の位置で受けた11マルティネッリから
34ジャカへと繋げ
その34ジャカからのスルーパスで
左サイドの深い位置にまで侵入した19トロサールの
マイナス方向の折り返しを
ゴール前に入ってきた8ウーデゴールが
右足で合わせてゴール。

11マルティネッリとポジションチェンジをして
サイドに開いていた19トロサールのチャンスメイク力が
活かされた仕掛けだったと思います。

そして何よりも19トロサールからの折り返しに対して
8ウーデゴールが左脚を振りに行かなかった所は
このゴールが決まった大きなポイントだったかもしれませんね。

その後もエヴァートンゴールに迫り続けました。

73分過ぎ、5トーマスのパスを2ラインの間で受けた
8ウーデゴールから送られたスルーパスで
左サイドの裏に抜け出した11マルティネッリから
ゴール前を横切る様な鋭い折り返しが送られました。
その折り返しに対してファーサイドにいた14エンケティアは
ミコレンコの背後から一気に前を取る事に成功していましたので
抜けてきたら決まっていたかもしれませんでしたが
残念ながら14エンケティアの前で
ピックフォードに弾き出されてしまい
14エンケティアには通らず。

そして4点目も同じ様な仕掛けから生まれました。

80分、35ジンチェンコからのスルーパスを受けて
ポケットの位置に飛び出した
14エンケティアからの折り返しを
ニアに走り込んできた11マルティネッリが
右足で合わせてゴール!!

35ジンチェンコのスルーパスも
14エンケティアの飛び出しも素晴らしかったと思いますが
何よりもストライカーとしての11マルティネッリが
再び目を覚ました様なゴールだったと思います。

ここ最近は鋭いドリブルで
サイドから深い位置にまで切り込んで行き
そこからチャンスメイクするプレーが多くなっており
自らゴール前で勝負する場面は少なくなっていたと思いますが
そもそも11マルティネッリが最初に評価された所は
ゴール前でのスペースを見つけるポジショニングセンスと
そこに入り込むタイミング感覚を活かした決定力だったと思います。

勿論、そのサイドからの仕掛けは
11マルティネッリの大きな武器であり
チームとしても重要なファクターになっていますが
そのサイドからの仕掛けを繰り出す為には
プレーの起点がワイドな位置になる為に
ゴールから遠い位置でプレーをする機会が増えてしまい
その結果11マルティネッリのもう一つの武器と言いますか
本来ならば最大の武器にもなり得る
ゴール前での決定力と言う力は
11マルティネッリの奥の方で
眠らされていた様に感じていました。

しかしここに来て生粋のストライカーではない
19トロサールを0トップとして起用し
その19トロサールと頻繁にポジションチェンジを行い
前線を自由に動き回るタスクが与えられた事で
11マルティネッリのストライカーとしての部分に
これで再び火が付いた様に感じましたので
不動の9ジェズスが戻ってきても
ボックス内でこそ力を発揮する14エンケティアが起用されても
ゴール前で勝負する意欲は持ち続けて欲しいと思います。

4−0となった事で余裕が出たアーセナルは
終盤に7サカに代えて
10スミス・ロウが投入されました。

10スミス・ロウは月曜日にリザーブチームと共に
チェルシーのリザーブチームとの試合で
45分間プレーしていましたので
短い時間とは言え中1日のこの試合で
起用される事はないと思っていましたので
正直意外でした。

その影響があったかどうかは分かりませんが
この試合ではあまり上手く試合に入れていなかった印象を受けましたが
それでもビッグチャンスは舞い込んで来ました。

83分過ぎ、8ウーデゴールからのスルーパスを受けた
4ホワイトからのクロスのこぼれ球を
ファーサイドで収めた21ヴィエイラが
右脚を振りましたがブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。
そしてそのシュートのこぼれ球を収めた
ゴール前に詰めていた10スミス・ロウも
押し込もうとしましたが
そのシュートもブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。
最後は再び21ヴィエイラがループシュートでゴールを狙いましたが
そのシュートも枠を捉える事が出来ずに
ゴールを奪う事は出来ませんでした。

残念ながら10スミス・ロウの足下に溢れてきたボールが
足下に入り過ぎてしまった為に
右脚を強振する事は出来ませんでしたが
4ホワイトからクロスが送られるタイミングに合わせて
ワイドな位置からゴール前のファーサイドに走り込んでくる
タイミングとポジショニングの感覚は
錆びついていない様でしたので
シーズン終盤に向けて貴重なゴールを奪ってくれるはずです。

一方で危険な場面はこの2つ位だったと思います。

61分過ぎ、ライン側でボールを奪い返した
7サカからのパスがズレた所を
マクニールに奪われてしまい
そのままドリブルで持ち込まれた所から
右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは1ラムズデールのファインセーブで防ぎ、
そのこぼれ球に対してドゥクレが詰めていましたが
素早く35ジンチェンコがヘッドでクリアーし
難を逃れました。

後半ロスタイム、ゴッドフレイから出されたスペースへのパスで
飛び出してきたグレイに
角度のない所から右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは1ラムズデールのファインセーブで防ぎましたが
そのこぼれ球に対してゴール前に走り込んできた
デイヴィスに押し込まれそうになりましたが
それも無理な体勢から1ラムズデールがブロックして
ゴールを死守。

このプレーがラストプレーとなり
4−0で快勝!!

アウェイでの敗戦を見事にリベンジしました。

右脚での強烈なシュートを
ニアの天井に向けて突き刺した7サカと
元々持っていたストライカーとしての素質が
蘇ってきた11マルティネッリ、
この2人が点取り屋として覚醒する
切っ掛けになったかもしれない試合だったと思います。

同時に前半は20ジョルジーニョ、
後半は5トーマスがアンカーを務めましたが
それによりよりキャラクター的な違いが
よりはっきり出た様に感じます。

ゲームを組み立て、より前線の近くでプレーして
チャンスメイクの一翼を担うと言う意味では
20ジョルジーニョの方に軍配が挙がる様に感じましたが
一方でオナナやドゥクレの様なフィジカル的な強さを
全面に出してくる様な選手を相手にした時には
やはり20ジョルジーニョでは非力感が出てしまう様に感じました。

実際この試合でのエヴァートンのプランとして
長身のオナナに向けてロングボールを蹴り
そこでの競り合いを攻撃の起点としていた様に観えましたので
そう言う意味ではフィジカル的に強い
5トーマスが中盤の底をしっかりとカバーする事で
安定感は上がった様に感じました。

まぁ、そのエヴァートンのプランですが
なぜオナナを12サリバではなく6ガブリエウと
競り合わせていたのかは理解に苦しみます。
昨今の状況を考えれば12サリバと
空中戦を競り合った方が
チャンスに繋がる可能性があると思いますので
ポジション的にオナナを
12サリバ側に置けない理由があったのかもしれませんが
オナナを12サリバ側に置いて
競り合わせなかったのは
戦術的には失敗だった様に感じます。

次はボーンマス戦です。

いい加減7サカを休ませるのか?
ボーンマス戦まで引っ張って
その次のスポルティングCP戦で休ませるのか?
注目されます。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:0G2A 
5トーマス      PL:2G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:10G9A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:9G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
11マルティネッリ   PL:11G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G2A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G1A FA:0G2A
24ネルソン      PL:2G1A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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PL25:Leicester City vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Leicester City 0−1 ARSENAL
2023年2月25日(土)Premier League, King Power Stadium

Goal

 (46)11Martinelli(←19Trossard)


1Ramsdale

 4White 12Saliba 6Gabriel 35Zinchenko

20Jorginho

8Ødegaard    34Xhaka

 7Saka             11Martinelli

19Trossard


(69)19Trossard>>>14Nketiah
(84)8Ødegaard>>>5T. Partey
(90+2)35Zinchenko>>>18Tomiyasu


Substitutes
 30Turner
 3Tierney
 16Holding
 15Kiwior
 21Vieira
 10Smith Rowe


Arsenal 1.jpg敵地に乗り込んでのレスター戦は
相手のシュートを1本に抑えて
0ー1で勝利しました。

先発はW杯中断後から起用が続いていた
14エンケティアに代わって
1トップには19トロサールが起用され
前節のアストン・ヴィラ戦では
先発を外れていた11マルティネッリが
先発に復帰しました。
そして怪我から復帰した5トーマスは
この試合ではベンチスタートになりました。

この試合は昨年2月24日に
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が起こってから
1年経った節目の試合でもあり
悲劇に見舞われているウクライナの人々との
連帯を表す気持ちを込めた
ウクライナ国旗と同じカラーリングの
特別なキャプテンマークは
35ジンチェンコが巻く事になりました。

試合は開始からアーセナルが
ボールを圧倒的に支配する形で始まり
良い形でレスターのアタッキングエリアにまで
侵入する事は出来ていましたが
ここ最近の試合と同様に
そこからフィニッシュへ繋がるラストパスや
フィニッシュの精度が上がらない為に
実際ゴールに結びつきそうな場面は
あまり多くはなかったと思います。

20ジョルジーニョがダイレクトで送った縦パスを
11マルティネッリ〜8ウーデゴールと繋ぎ
その8ウーデゴールから
左サイドをフリーで駆け上がってきた34ジャカにパスが送られた
4分過ぎの場面、
34ジャカは持ち込んで中に折り返そうとしましたが
そのままゴールに向かっても良かった様に感じます。

35ジンチェンコからのラストパスを
19トロサールが受けた11分過ぎの場面、
ファエスとサウターの間で上手く受けて
前を向く事が出来ていましたが
そのシュートはファエスにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

35ジンチェンコからの楔のパスを受けた
19トロサールがヒールパスで
11マルティネッリに繋いだ15分過ぎの場面
その11マルティネッリから7サカに向けて
裏のスペースへパスが出されましたが
そのパスは大きすぎてしまい繋がらず。
スペースのない所を切り込んで行った事で
レスターの守備陣の意識は完全に中に向いていましたので
裏を伺っていた7サカにパスが通っていたら
ビッグチャンスになっていたと思います。
それだけにもう少し繊細さが欲しい場面でした。

センターラインの手前から20ジョルジーニョが
7サカに向けてロングスルーパスを送った16分過ぎの場面、
そのままドリブルでペナルティの中に切り込んで行きましたが
シュートを撃つ前に囲まれて潰されてしまい
残念ながらシュートを撃つ事は出来ず。

もう少し上手く出来たらと思う場面が続く中で
ゴールネットを揺らすことに成功しました。

25分過ぎ、7サカが蹴った右CKに対して
ウォードはパンチングで弾き返そうとしましたが
大きく弾き出す事が出来ず、
そのこぼれ球を収めた34ジャカからのパスを受けた
19トロサールが右脚でゴール右上に突き刺しゴール!!
と思われましたが
VARの結果、ゴール前での競り合いの場面で
4ホワイトがウォードの右手を掴んでいた為に
残念ながらこのゴールは取り消されてしまいました。

この後に賛否が分かれるジャッジがありました。

31分過ぎ、20ジョルジーニョからのパスを受けた
4ホワイトがクロスを入れた場面で、
ゴール前に侵入していた7サカが
サウターと交錯して倒されましたが
判定はノーファール。

確かに接触自体は軽微で
ファールをもらいに行った感が強い倒れ方でしたので
ファールを取るのは難しいかもしれませんが
その一方でこの接触はそもそもサウターが
右脚を滑らした事を切っ掛けに
7サカの上に覆い被さる様にして倒れたサウターに
7サカが巻き込まれた様な状況でしたので
通常の接触に伴って7サカは倒れた訳でもなければ
7サカのやや不自然な倒れ方は
決してファールをもらいに行った訳でも
なかった事が分かります。
よってアクシデントであったとしても
サウターが7サカのプレーを妨げた事には変わりないと思いますので
ファールを取る主審もいたのではないかと思われます。

前半はこのまま、
攻めてはいるのですが中々決定機を作る事が出来ない
状況のまま終わりましたが
後半に入ると早々に先制ゴールが生まれました。

46分、6ガブリエウがルーズに蹴り出したボールを
左サイドで収めた19トロサールが送った
サウターの股を抜くスルーパスで11マルティネッリが抜け出し
そのままゴール右隅に流し込んで先制ゴール!!

身長が低い19トロサールにとっては
長身のサウターの股を抜く事など
造作ない事なのかも知れませんが
何よりも見事にサウターのタイミングを外し
走り込んできた11マルティネッリに
完璧なタイミングで出した
19トロサールのスルーパスは完璧だったと思います。

この場面の様に前半に比べて
19トロサールと11マルティネッリは
頻繁にポジションを変える事で
前線は活性化した様に観えました。

一方でこのゴールを決めた後に
11マルティネッリは膝の少し先の所を
エンディディに踏まれてしまい
少なからず膝は捻れてしまいました。
その時の11マルティネッリの痛がり方から
内側々副靱帯が伸びたのかと心配しましたが
大事に至らなくて本当に良かったです。

その後も何度かレスターゴールに迫りました。

左サイドで得たFKの場面でサインプレーを仕掛けた
52分過ぎの場面、
11マルティネッリがチョコンと触ってリスタートした所から
8ウーデゴールがドリブルで切り込んで行き
そこから送ったパスを
サイドを駆け上がってきた11マルティネッリが
中に折り返しましたが
ウォードにキャッチされてしまい
シュートに繋げられず。
レスターを後手に回らした
面白いサインプレーだったと思いますが
11マルティネッリのクロスの精度が良くなかったのは
残念でした。

そして再びゴールネットを揺らしました。

54分過ぎ、34ジャカから19トロサールへの
縦パスのこぼれ球を受けた
8ウーデゴールが送ったスルーパスで
11マルティネッリが抜け出し
その11マルティネッリからの折り返しを
7サカ押し込みました。
残念ながら11マルティネッリの位置がオフサイドで
このゴールは認められませんでしたが
スペースのない所でも完璧に崩した
良い仕掛けだったと思います。

その後もアーセナルペースの時間は続きました。

57分過ぎ、右CKの流れから
ペナルティの外側から35ジンチェンコが
豪快に左脚を振り抜きました。
このシュートはウォードのファインセーブで
防がれてしまいましたが
やや右サイドのあの辺りからの
35ジンチェンコのミドルシュートは
かなり精度が高い印象です。

61分過ぎ、8ウーデゴールが蹴った左サイドからのFKを
ゴール前で6ガブリエウがヘッドで合わせました。
そのヘッドはウォードの正面で惜しくもゴールを奪えず、
同時に6ガブリエウの飛び出しが僅かに早かった為に
オフサイドも取られてしまいましたが
完璧なタイミングのヘッドだったと思います。

しかしこの辺りから徐々に動きが重くなり始めたのか?
それともイヘアナチョに代わって入ってきた
ヴァーディーの存在の大きさなのか
レスターの勢いにに徐々に押され始めてしまいましたが
それでも最後まで集中力を切らさずに守り切り
試合はこのまま0−1で勝利!!

試合の流れからすれば
もっとゴールを生み出しても良い展開だったと思いますので
アルテタ監督が常々言っている
ボックス内での効率的なプレーはまだまだという印象を受けますが
とは言え、ゴールネットを揺らす事は
3回出来ていましたので
調子は上向きになっていると思いたいです。

そして何よりも19トロサールが
1トップでも起用出来る目処が立った事は
非常に大きな意義があると思います。

19トロサールは上背はありませんので
ゴール前でのハイボールに対しては
厳しい状況でしたが
その一方でトップの位置で張らずに
下がってきて組み立てや仕掛け初期段階でボールに絡み、
サイドにも積極的に開いて
11マルティネッリとポジションチェンジをする動きは
効果的だったと思います。
そしてスペースのない所でもしっかりとボールを収め
次に繋げられる技術レベルの高さも
ここ最近ボックス内のスペースを消されてしまうと
手詰まりになっていた問題を解消する可能性を示したと思います。

この19トロサールの存在により
アストン・ヴィラ戦では11マルティネッリ、
この試合では14エンケティアと
勤続が続いていた選手をベンチスタートにして
休ませる事が出来ました。

実際、リフレッシュしたのか?
それともベンチに座らされた事で
モチベーションが上がったのか?
ここ最近動きが重かった11マルティネッリの動きは
かなり軽やかになっていたと思います。

そしていよいよ次は7サカを休ませる番だと思います。
19トロサールを右サイドで起用するのか?
19トロサールを左で起用し
11マルティネッリを右サイドに回すのか?
それとも21ヴィエイラや24ネルソンを起用するのか?
次のエヴァートン戦は注目されます。

それと共に怪我明けの10スミス・ロウと
適応中の15キヴィオルが
リザーブの試合に出場していましたので
実戦投入への準備は整いつつあると思います。

その試合のダイジェストを観る限りでは
10スミス・ロウはプレーのキレはかなり戻っており
その試合でもそうでしたが
今シーズンの10スミス・ロウは
インサイドハーフでの起用を前提にしている様ですので
10スミス・ロウが完全復活すれば
勤続が続いている8ウーデゴールや34ジャカを
休ませる事が可能になるかも知れません。

そして15キヴィオルも高精度のロングフィードを
何本も通して存在感を観せていましたので
6ガブリエウを休ませる為にも
そろそろ起用してほしいと思います。

代表期間に入る前の3月19日までは
週に2試合のスケジュールが続きますので
どの様なタイミングで選手たちを休ませて行くかが
非常に注目されます。

とは言え、前線は9ジェズスの復帰を待たなくても
19トロサールの加入によって
高いレベルでローテーションが可能になり、
20ジョルジーニョの加入によって
5トーマスとのローテーションが可能になったアンカーもしかり
選手層的には近年にない程充実している様に感じます。

次は延期になっていたホームでのエヴァートン戦です。

先日のアウェイでのエヴァートン戦では
まんまと術中に嵌り完敗でしたので
今度こそは圧倒して欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:0G2A 
5トーマス      PL:2G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:9G8A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:8G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
11マルティネッリ   PL:9G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A
14エンケティア    PL:4G0A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G1A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G1A FA:0G2A
24ネルソン      PL:2G1A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G1A


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