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PL31:ARSENAL vs Luton Town [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 2−0 Luton Town
2024年4月3日(水)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (24)8Ødegaard(←29Havertz)
 (44)Hashioka(og)

22Raya

 4White  2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

5Thomas

8Ødegaard    10Smith Rowe

24Nelson              19Trossard

29Havertz



(66)29Havertz>>>14Nketiah
(67)5Thomas>>>41Rice
(74)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(75)24Nelson>>>11Martinelli
(85)10Smith Rowe>>>20Jorginho


Substitutes
 1Ramsdale
 15Kiwior
 21Vieira
 9Jesus
 

Arsenal 1.jpg降格争い中のルートンを
エミレーツに迎えた第31節は
前節のシティ戦から先発を5人を入れ替えましたが
危なげなく勝利しました。

先発はそのシティ戦から左SBを
15キヴィオルから35ジンチェンコに、
アンカーを20ジョルジーニョから5トーマスに、
左インサイドハーフを
41ライスから10スミス・ロウに、
そして右サイドを7サカから24ネルソンに
左サイドを9ジェズスから19トロサールに
代えてきました。

試合の序盤はボールは保持出来ていたのですが
ここ最近の試合の様に
テンポ良く敵陣に侵入する事が出来ない時間が
多かった様に感じます。

その要因の一つはルートンがピッチ全体で
マンマーク気味に付いてくる
守備スタイルをとっている関係で
効果的な縦パスを入れる事が
出来ていなかった所もあると思いますが
同時にゲームメイクを担っていた5トーマスが
20ジョルジーニョに比べて
セーフティーな横パスが多かった所も
影響していた様に感じます。

実際、この試合では8ウーデゴールが
3列目まで下がってきて
ボールに絡む場面が多かった事からも
3列目からボールがスムーズに出てきていなかった事を
表していると思います。

それでも散発的にルートんゴールに迫る場面がありました。

7分過ぎ、ルートンのゴールキックからのリスタートの場面で
バックラインから繋いだボールを
ドーティ〜ムパンズ〜ドーティーと繋いだ所で
24ネルソンが仕掛けたプレスでボールがこぼれ
そのこぼれたボールを10スミス・ロウが
ダイレクトで繋いだボールを受けた29ハヴァーツが
左脚を振り抜きましたが
そのシュートはブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。
そして、その跳ね返ってきたボールを
今度は10スミス・ロウ〜8ウーデゴールと繋ぎ
その8ウーデゴールからのスルーパスで
裏に抜け出した4ホワイトからクロスが送られましたが
そのクロスはブロックされてしまいラインを割ってしまいました。

7分過ぎ、ここで得た右CKをショートコーナーで始めた
8ウーデゴールが10スミス・ロウ〜8ウーデゴールと繋げられ
その8ウーデゴールからのパスを受けた35ジンチェンコが
ペナルティの外側から豪快に左脚を振り抜きましたが
そのミドルシュートもドーティーにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

その後は徐々に5トーマスの所から
8ウーデゴールや29ハヴァーツに向けて
縦パスが送られる様になった事で
少しずつテンポは上がっていきましたが
それでも中々決定機が作れない状況の中で
素早いプレスからのショートカウンターで
先制ゴールを奪いました。

24分、ドーティーからのパスを
ムパンズが受けた所で
素早くプレスを仕掛けた10スミス・ロウが
ボールを奪い返し
その10スミス・ロウからのパスを受けた
8ウーデゴールが持ち込んだ所から
一度29ハヴァーツへ預け
その29ハヴァーツからのリターンパスを受けた
8ウーデゴールが丁寧に左脚を振り抜きゴール!!

冷静にゴール左下に突き刺した
8ウーデゴールのシュートも良かったと思いますが
やはり一撃必殺でボールを奪い返した
10スミス・ロウの的を得たプレスに尽きると思います。

このプレーで気持ちが楽になったのか
10スミス・ロウのプレーはどんどん良くなっていったと思います。

橋岡のスルーパスで左サイドの裏に抜け出てきた
タウンゼントからの折り返しが
ムパンズに通りそうになった26分過ぎの場面では
ここでも素早く反応して戻ってきた
10スミス・ロウがカットしピンチを未然に救いました。

仮にこの折り返しが通っていたら
ムパンズはペナルティの中で
フリーの状態でその折り返しを受ける事になっていましたので
ファインプレーだったと思います。

そしてここまでは縦パスを受けても10スミス・ロウは
そのまま後方へ戻す場面が殆どでしたが
この辺りから縦パスを受けると
綺麗に反転して前を向く様になった事で
左サイドの流れも良くなっていったと思います。

そしていかにも10スミス・ロウらしい場面が訪れました。

33分過ぎ、5トーマスからの楔のパスを受けた
8ウーデゴールが繋いだボールを
10スミス・ロウがダイレクトで右脚を振り抜きました。

残念ながらそのシュートは
カミンスキのファインセーブで阻まれてしまいましたが
スペースのない所でも
的確なタイミングで的確なスペースに飛び出して
相手の急所を突く様にパスを呼び込むフリーランニングと
メンジの股を綺麗に抜いた
精度が高くインパクトに優れたシュートは
ベストな時期の10スミス・ロウのプレー
その物だったと思います。

前半終了間際にもルートンゴールに迫る場面が続きました。

40分過ぎ、35ジンチェンコからのパスを受けた
2ラインの間の中央の位置に入ってきていた4ホワイトが
巧みな反転でマークについていたドーティーをかわし
その4ホワイトから24ネルソン〜29ハヴァーツと繋いだ所から
その29ハヴァーツが左脚を振り抜きましたが
そのシュートもカミンスキにセーブされ
ゴールを奪う事は出来ず。

そして前半終了間際の良い時間帯に
追加点を奪う事に成功しました。

44分、6ガブリエウからのパスを
左ライン側で受けた19トロサールから
裏のスペースに出されたスルーパスで
10スミス・ロウが飛び出し
そのままポケットの位置にまで侵入した所から
折り返したボールが橋岡の足に当たり
オウンゴール!!

10スミス・ロウがポケットの位置にまで侵入した所で
ほぼ勝負はついていたと思います。
その位置で時間的に余裕があった10スミス・ロウにとっては
ゴール前に走り込んできた24ネルソンに向けて
丁寧にメンジの股を抜いてラストパスを送る事など
難しい事ではなかったと思います。

唯一10スミス・ロウの折り返しに対して
24ネルソンが空振りしてしまった為に
アシストが付かなかった所はかわいそうでしたが
それでも自分の能力を
十分に観せ付けたと思います。

前半の良い時間帯で2点目を奪った事で
連戦が続く状況を鑑みて
ペースを落とす様に指示があったのか
後半は少しペースが落ちた事もあり
見せ場はこの位だったと思います。

78分過ぎ、モリスからカボレに出されたパスを
19トロサールがカットした所から
カウンターが発動されました。
そのカットしたボールを収めた8ウーデゴールが
19トロサールに繋げ
その19トロサールが左サイドの裏のスペースに出したボールを受けた
14エンケティアから
19トロサール〜18冨安と繋ぎ
その18冨安がペナルティの外側から
右脚を振り抜きましたが
惜しくもポストの外側でゴールを奪う事は出来ず。

87分過ぎ、カミンスキが蹴り出したボールを
20ジョルジーニョがカットし、
そのカットしたボールを収めた14エンケティアが
そのまま前に持ち込んだ所から
右脚を振り抜きましたが
そのシュートもカミンスキのファインセーブで防がれ
ゴールを奪う事が出来ず。


試合はこのまま2−0で勝利。


今後も続くタイトなスケジュールを考えますと
ターンオーバーをしたチームで
しっかりと勝利を収める事が出来たのは
非常に良かったと思います。

この試合では10スミス・ロウ、5トーマス、24ネルソンが
久しぶりに先発から起用されましたが
やや明暗を分けたと思います。

まず10スミス・ロウは総じて素晴らしかったと思います。

先制点の起点となった素早いプレスと
幻のアシストとなった2点目の仕掛けなど
2つのゴールに絡んだ10スミス・ロウは
POTMに選出されたのも当然の活躍だったと思います。

同時にテンポ良くボールが出てこない時には
3列目やバックラインまで下がってきて
ビルドアップの段階に絡み、
危険な場面ではしっかりと自陣深くまで戻って
守備面でもしっかりと貢献していた様に
これまでに比べて広い範囲動けていた所も
大きな変化だと思います。

とは言え、改善点がなかった訳でもないと思います。

まず前記の様に守備面での貢献度は
確かに向上していましたが
以前も指摘していた様に
明らかにボールにアタック出来る状況やタイミングの時は
全力でアタックする一方で
タイミング的に間に合わない場面や
動いてもプレッシャーを与える事が出来るかどうか
際どい場面では力を抜いてしまうと言う
本気の時と力を抜いている時の差が
目に見えて大きい所は変わっていなかったと思います。

勿論、どんな時でもフルスプリントし続けて
相手にプレッシャーを掛け続ける
8ウーデゴールの方が異常なのかもしれませんが
無駄走りになるかもしれなくても
常にプレッシャーを掛け続ける事で
相手のミスを誘発させる事もあれば
そこで1歩寄せた事でパスコースは限定され
それにより相手の攻撃を遅らせる事もあれば
味方がパスをカットする場面も実際あります。

この様に8ウーデゴールは無の状況から何かを生み出す為に
常に全力でプレーしており
それがチームにとって計り知れない力になっているのは
事実だと思います。

その様な8ウーデゴールが
ポジション争いの相手だと言う事を考えますと
最低でも8ウーデゴールと同じベルのプレーを
求められるのは当然であり
更にその上を行くプレーを観せられない限り
8ウーデゴールからポジションを奪い取る事が出来ませんので
相手にプレッシャーを感じさせる「本気度」を
10スミス・ロウにも求められて当然だと思います。

そしてこの試合でもパスを出した後の次の動きがなく
止まってしまう場面が何度かあったと思いますが
現在のアーセナルは流動的で連動的な仕掛けが
最大の強みだと言う事を考えますと
一つパスを出した所で止まっていては
その流れの中でプレーする事は不可能だと思いますので
この辺りも改善が必要な所だと思います。

同時に現在レギュラーを務めている
8ウーデゴールや41ライスを観てもわかります様に
元々アルテタ監督は
インサイドハーフの選手には
かなり広範囲をカバーする運動量を要求していると思われますが
この試合の10スミス・ロウは
その要求にも十分に応えていたと思います。

その一方で試合後にすごく疲れたとコメントしていた様に
かなりオーバーワークだったのは否めません。

最終的に85分頃までプレーしましたが
実際の所、60分頃から運動量が
ガクッと落ちていたと思いますので
明らかに自分のペースを上回るペースで
プレーしていたと思われます。

そう考えますと現状として毎試合先発で起用できるのか?
と言う部分に関しては少なからず疑問符がつくのは当然であり
ケガの影響などでここ2シーズンの間
フル稼働していない為の影響なのかもしれませんが
常に90分間実戦でプレー出来るフィットネスを
早急に獲得しなければならないと思います。

とは言え、今では無尽蔵のスタミナがある様に
ピッチを動き回る8ウーデゴールも
昨シーズンまでは80分過ぎになると
ピッチを降りる試合が多かった様に
最初からスタミナが備わっていた訳ではないはずです。

よって10スミス・ロウも今は苦しくても
8ウーデゴールがスタミナを獲得した様に
今後しっかりとトレーニングに取り組んでいけば
90分間戦えるフィットネスを獲得する事は可能だと思いますので
しっかりと取り組んでほしいと思います。

5トーマスもまずまず良かったと思いますが
一方で序盤は攻撃のテンポを上げる事に苦しんだと思います。

特に5トーマスのゲームメイクの特徴である
鋭い縦パスを入れる場面が少なく
セーフティーな横パスが多かったのは気になりました。

それは時間が経つにつれて徐々に改善されて行きましたが
それでも後半途中から5トーマスに代わって
41ライスがアンカーに入ると
チームのテンポは明らかに変わりましたので
少なくともこの試合の5トーマスは
レベルアップした現在のチームのテンポに
付いていけるだけのレベルには
まだ到達出来ていなかったと言えるかもしれません。

よって現状としては41ライスは勿論の事、
20ジョルジーニョよりも序列的にはまだ下であり
守勢に回る状況が多い試合ならば
そのフィジカル的な強度と機動力が活きますが
この試合の様に圧倒的にボールを支配できる試合の時には
20ジョルジーニョを起用した方が
楽な試合が出来たかもしれません。

単純な試合勘の問題だけならば
試合を重ねるごとに良くなってくると思いますが
このままならば圧倒的にテンポが速くなった
現在のチームには付いていけないかもしれませんので
早急に改善する事が期待されます。

最後に24ネルソンは良くなかったと思います。

この試合の24ネルソンは
殆どと言っても良い程、
右サイドの裏のスペースに抜け出す場面がなく
同時にワイドな位置からドリブル等で
状況を打開する様な仕掛けも観せる事がなかったのは
疑問に感じました。

この試合欠場した7サカと
同じ様なプレーをする必要がある訳ではありませんが
それでも7サカ&8ウーデゴール&4ホワイトが揃っている時は
ワイドな位置に広がったと思えば
裏のスペースに伺う等
この3人が入れ替わり立ち替わり
ポジションを入れ変えながら仕掛ける事で
前後左右に幅と奥行きをもたらして
立体的な優位な状況を作り出していると思います。

一方でこの試合では
ワイドな位置は4ホワイトに任せ
24ネルソンはハーフスペースのレーンから
更に中に入ってプレーする場面が多かった為に
前後の奥行きが生まれずに
横方向に並ぶ平坦な状況になる場面が多く
結果として右サイドから
躍動感を感じる事はなかったと思います。

勿論、アルテタ監督から
その様にプレーする様に指示があったのかもしれませんが
個人的には24ネルソンは
ウイングプレーヤーだと思っていますので
右サイドで起用された時には
深い位置までドリブルで切り込んで
エミレーツを沸かしてほしいと思っていただけに
ちょっと残念でした。


これまで出場機会に恵まれていなかった選手に
珍しくチャンスが与えられた試合でしたが
90分間プレー出来るフィットネスには
まだ問題がありますが
2つのゴールに関与した10スミス・ロウは
これからもチャンスが与えられると思います。

5トーマスも徐々にプレー時間は増えると思いますが
どちらかと言うと試合勘を取り戻すためや
現在のチームのテンポに適応させる為に
プレー時間が必要と言った方が
正しいと思われます。

24ネルソンに関しては
この試合でのプレーがアルテタ監督からの指示でない限り
状況はかなり厳しい様に感じます。
このままではこの試合がアーセナルの選手としての
最後の試合になってもおかしくありませんので
時間は限られていますが
来シーズンもチームに残る為には
もう一度大きなインパクトが必要だと思います。


C'mon Arsenal !!


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2サリバ       PL:2G1A
4ホワイト      PL:2G4A
6ガブリエウ     PL:4G0A
7サカ        PL:13G8A CL:3G4A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:7G6A CL:2G0A CC:1G0A
9ジェズス      PL:4G3A CL:4G2A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:6G4A CL:2G1A
14エンケティア    PL:5G2A CL:1G0A CC:0G1A
15キヴィオル     PL:1G3A
18冨安        PL:1G1A CL:0G2A
19トロサール     PL:7G1A CL:2G1A CS:1G0A
20ジョルジーニョ   PL:0G1A CL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A CL:0G0A CC:0G1A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G2A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:8G4A CL:1G0A
35ジンチェンコ    PL:1G2A
41ライス       PL:6G6A CL:0G1A


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