SSブログ

PL33:Manchester City vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Manchester City 4−1 ARSENAL
2023年4月26日(水)Premier League, Etihad Stadium

Goal

 (7)De Bruyne
 (45)Stones
 (54)De Bruyne 
 (86)16Holding(←19Trossard)
 (90)Haaland


1Ramsdale

 4White 16Holding 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    34Xhaka

7Saka             11Martinelli

9Jesus


(60)11Martinelli>>>19Trossard
(60)34Xhaka>>>20Jorginho
(72)8Ødegaard>>>10Smith Rowe
(80)7Saka>>>24Nelson
(80)9Jesus>>>14Nketiah


Substitutes
 30Turner
 3Tierney
 15Kiwior
 21Vieira


Arsenal 1.jpg完敗です。

全ての面において
大きな差を見せ付けられてしまいました。

先発は前節体調不良で欠場した
34ジャカが復帰した以外は
前節と同じメンバーが組まれました。

この試合でのプランは一体どうだったのか?

3試合連続ドローで
勝ち点差は5にまで縮まってしまった事もあり
この試合は引き分けでは十分ではなく
勝利が必要だったと思います。

それを達成する為には
よりアグレッシブな姿勢が必要だった筈です。
実際問題としては
出来る限りシティにボールを持たさずに
アーセナルのゴールから遠ざける為に
過激な位にアグレッシブなハイプレスを仕掛けて
バックラインにプレッシャーを掛け続けて
良い形でハーランドやデ・ブライネに
ボールを届けさせない様に努める必要があったと思いますが
残念ながらその様なアグレッシブな姿勢を観せたのは
最初の5分と終了間際の5分位だけであり
それ以外の時間帯はシティがプランした通に
試合を進められてしまった印象でした。

そこで疑問なのが開始直後は仕掛けていたハイプレスを
なぜすぐにやめてしまったのか?

最初はエデルソンや両CBに対して
9ジェススと8ウーデゴールが
かなりアグレッシブにプレスを仕掛け
実際中途半端に出したパスを回収する場面も
それなりにあったと思いますので
試合開始時点ではハイプレスを仕掛ける
通常通りのプランで試合に入った様に感じました。

しかし突然9ジェズスがプレスを仕掛けるのをやめ始めてから
前線の連動的なプレスが機能しなくなり
結果としてはそれが先制点に繋がってしまいました。

この失点の場面の始まりは5トーマスが
右サイドのスペースに出したパスが
7サカに通らなかった所から始まりました。

そのボールを収めたエデルソンに対して
誰もプレスを仕掛けなかったのは勿論の事、
そのエデルソンからディアス〜エデルソン〜ストーンズ〜ディアスへと
バックラインでボールを回していきましたが
9ジェズスは一切プレスを仕掛けずに静観し
最後のディアスにボールが渡った時点で初めて
ギュンドアンをマークしていた8ウーデゴールがプレスに動きました。
しかしその8ウーデゴールが
エデルソンの所までボールを追っていっても
9ジェズスは動こうとせずに
結局8ウーデゴールはそのままストーンズの所まで追っていきましたが
そのストーンズからのフィードがハーランドに届き
そのハーランドからのパスを受けたデ・ブライネが
スピードに乗ったドリブルで切り込んできた所から
右脚を振り抜かれて失点。

確かにストーンズからのフィードを受けたハーランドに対して
対応した16ホールディングは何も出来なかったのは
紛れもない事実であり
ハーランドを抑えるにあたり
力不足だと言う事は言い逃れ出来ませんが
その事はアウェイでのFA杯で対戦した時から
分かっていた上でこの試合に挑んでいた筈です。

実際ハーランドとの競り合いに勝てるかどうかは
ハーランドがボールを触る前に
ボールに対して先にアプローチ出来るかどうかにかかっており、
この場面のようにハーランドに
先にボールを触られてしまった場合には
そこから高確率で奪い返す事は
ワールドクラスと言われる様なCBでも
非常に難しいミッションだと思います。
反対にハーランドはスピードも桁外れていますので
スピードに難がある16ホールディングにとっては
前に出過ぎてしまったが為に
ひと度背後を取られてしまった時には
もうハーランドに追いつく事は不可能ですので
背後からアプローチする格好になるのは仕方がなかった様に感じます。

同時にドリブルで切り込んできたデ・ブライネをマークしていた
5トーマスがあっさりと振り切られてしまったのも
問題だったと思います。
何を思ったのか途中でスピードを緩めてしまったのも問題でしたが
最も問題だったのはフルスプリントしなかった所だと思います。
5トーマスがフルスプリントで走ると
多くの人の印象よりも5割り増しくらいのスピードで
走る事が出来るのは
意外と知らない事実だと思いますので
フルスプリントでデ・ブライネを追っていたら
振り切られる事はなかったと思います。
勿論、フルスプリントすると怪我を負ってもおかしくない様な
コンディションに問題を抱えながらプレーしていたのかもしれませんが
どちらにせよそのリスクを冒してまで追わなくても問題ないと考えた
状況判断の甘さがあった事は否定出来ないと思います。

まぁ、ドリブルで切り込んできたデ・ブライネが
ペナルティの外側から放った
枠の外側から回り込む様な軌道の
グラウンダーのミドルシュートは
レベルの違いを見せ付けられた思いをしましたが
だからこそいかにしてハーランドやデ・ブライネに
良い形でボールを触らせないかが重要であり
その為にはパスの出し所に大きなプレッシャーを掛けて
無力化するべきだった様に感じます。

とは言え、DFラインを上げて
ハイプレスを仕掛けたら仕掛けたで
DFラインの裏に出来てしまう広大なスペースで
スピードに優れているハーランドを
16ホールディングが抑え切る事が出来るか?
と言う問題がありますので
この試合に挑むに当たりアルテタ監督は
通常よりもラインを低く設定していたのかもしれません。

仮にその様なプランだったのならば
ブロックが間伸びしない様に
前線でプレスを仕掛けなかったのも理解出来ますが
ロドリやギュンドアンの所をしっかりと押さえれば
ハイプレスを仕掛けずに
DFラインにボールを持たせたとしても
シティの攻撃を防ぐ事が出来ると思っていたのなら
大きな間違いであり
仮に戦術的にハイプレスを仕掛けないのならば
完全にリトリートしてゴール前を固める位に
振り切った対応をした方が良かった様に感じます。

まぁ、ボールを完全にシティに渡し、
ゴール前を固めてシティの攻撃を凌ぐ様な展開は
昨シーズンまでと同様の展開になりますので
それをしても通用しないのは目に見えていますが、、、。

もしも12サリバや18冨安が
ベストな状態で起用出来ていたら
もっと有効な方法を見出すことが出来たかもしれませんが
現状としてはシティの攻撃を防ぐ為の最良の方法が
見当たらない状況だったと思いますので
それならば今シーズン現在の順位に立つ事が出来ている
大きな要因の一つである
連動的なハイプレスを仕掛けて
真正面からぶつかった方が
観ている側としては気持ちが良かった様に感じます。

それと共に、怪我から復帰してからの9ジェズスは
コンディション的に万全ではないかもしれません。
復帰後のこれまでの試合を観ていても
試合途中までは積極的なハイプレスを仕掛けていても
ある時を境に全くプレスを仕掛けなくなる場面が何度もありました。
もっと言えばその9ジェズスの状態に引っ張られる様に
チームとしてのパフォーマンスレベルも一緒に
落ちていく場面が何度もありましたので
コンディション的な問題なのか?
それとも怪我後のメンタル的な問題なのか?
シーズン前半観せていた様な
限界を超える様なプレーが出来ていません。

前記の様にチームのパフォーマンスレベルは
9ジェズスに引っ張られてしまう部分がありますので
個人的には仮に9ジェズスが動けなくなり出したら
躊躇なく下げた方が良いと思いますし
現状としてはリスクを冒すことを
全く恐れない19トロサールをトップに置いた方が
相手にとっては脅威になる様に感じてしまいます。

どちらにせよ、試合後アルテタ監督もコメントしていた様に
前半は何も出来なかったと思いますし
何をしたいのか?
どの様にシティを攻略しようとしていたのか?
明確なビジョンが全く観えてこなかったと思います。

反対にこの試合に対するシティのプランは明確だったと思います。

まず攻撃面に関してはハーランドにボールを届け
そこからのパス、そこからのドリブルで
アーセナルのDFラインを力で切り裂く形が
基本だったと思います。
しかも最初の失点の時や3点目の時の様に
ハーランドからデ・ブライネと言う形もあれば
反対に本来のデ・ブライネからハーランドと言う形もあり、
とにかくこの2人だけで完結させる事が出来る
絶対的な個の力に対して
アーセナルの守備陣は手も脚も出なかったと
言わざる得なかったと思います。

一方で守備面に関しては
ここ最近行っているストーンズを中盤の底に上げる形を使わずに
常に4人のDFラインを保っていた様に観えました。
グアルディオラ監督の代名詞でもある
DFラインを4人〜3人に変える可変的なシステムを使わずに
常に4枚揃えたのは
アーセナルのストロングポイントである
7サカと11マルティネッリの両翼に
一瞬でも付け入る隙を与えない様にする為だと考えられ
実際、アーセナルはサイドから効果的に仕掛ける事に
苦労し続けていたと思います。

残念ながら戦略面に関しては
アルテタ監督が立てたプランよりも
グアルディオラ監督が立てたプランの方が
明確で効果的だったと言わざる得なかったと思います。

しかしフットボールは戦略が全てではなく
それを実際にピッチで具現化する
選手の働きがより重要と言う事も
今更言うまでもないと思いますが
その戦略面の差を覆す様な
個々の選手のパフォーマンスに関しても
アーセナルの選手達の方が
劣っていたと言わざる得なかったと思います。

勿論、個々の選手の絶対的なレベルに差があると言うのは
仕方がないと思いますが
単純にシティの選手の動きの方が圧倒的に速く鋭く
特にデュエルの局面、
セカンドボールの競り合いの局面では
多くの場面でアーセナルの選手は
競り負けてしまっていたと思います。

順位的にはアーセナルの方が上位にいましたので
通常は順位を逆転させる為に
下位のクラブの方がよりアグレッシブに挑んでくると言うのは
よくある展開ですが
ここの所の3戦連続ドローの結果
順位表の順位が現在の立ち位置を
正確に表していないと言うのは言うまでもなく
実際尻に火が付いているのは
シティではなくアーセナルの方だったと思いますので
この試合に何がなんでも勝利して
再び優位な立場に立とうとする
アグレッシブさ、ガムシャラさが
アーセナルの選手から感じる事が出来なかったのは
非常に残念でした。

戦略的でも個々の選手の面でも
圧倒されてしまえば
残念ながら勝機を見い出す事は不可能です。

この様な状況に陥った原因を分析しようにも
答えば全ての面での「力不足」、
これに行き着いてしまうかもしれません。

前回も書きましたが
現在のアーセナルの強さは
全ての選手がベストなパフォーマンスを発揮して
初めて発揮される強さだと言えると思いますので
怪我人の問題などもあり
ベストな状態から下り始めている現在のチーム状況では
やはりシティを倒す事の出来るレベルではなかったと、、、。

反対にこのシーズン終盤にチームのピークを合わせてきた
グアルディオラ監督のマネージメント能力と
それにしかり応えているシティの選手には
脱帽するしかありません。

勿論、この敗戦でシーズンが終わった訳ではなく
順位表的にはまだ勝ち点差2で
アーセナルは首位に立っています。

それは例え消化試合が2試合多いとしても
一度獲得した勝ち点は減る事はなく
シティの2つの未消化試合から
今後無条件で勝ち点が与えられる訳でもありませんので
順位表で上に立っている限り
戦い続けなければなりません。

残りの5試合、失意のどん底の今のアーセナルよりも
遥かに高いモチベーションを持ったチームと
対戦しなければならないと思いますが
ここで再び立ち上がり残りの5試合の全てに勝利して
奇跡が起こる事に備えなければならないと思います。

そしてアーセナルの新たな黄金期はまだ始まったばかりです。
今シーズンあった3回のシティ戦では
残念ながら勝利を掴む事は出来ませんでしたが
今シーズンがダメならば来シーズンがあります。

今シーズンのCLベスト4に残っている顔ぶれを見ますと
優勝の最右翼はシティかもしれません。
その様なシティに対して
来シーズンアーセナルが圧倒するチームを築く事が出来れば
それはヨーロッパチャンピオンに最も近いチームになる事を指します。

何度も書きますが、これで終わりではありません。
アーセナルの新たな黄金期の最初の一歩目が終わっただけです。
そこで立ち止まってしまったらその先はありません。
残りのシーズン、そして来シーズンと試合は続いて行きます。
新たな黄金期をこれからも継続させる為にも
今すぐに新たな一歩を踏み出す事を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G1A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:2G5A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:13G11A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:12G7A 
9ジェズス      PL:9G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:15G5A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:1G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G8A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:5G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


nice!(2)  コメント(2) 

PL32:ARSENAL vs Southampton [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 3−3 Southampton
2023年4月21日(金)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (1)Alcaraz
 (14)Walcott
 (20)11Martinelli(←7Saka)
 (66)Ćaleta-Car
 (88)8Ødegaard(←4White)
 (90)7Saka


1Ramsdale

 4White 16Holding 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    21Vieira

7Saka             11Martinelli

9Jesus


(57)21Vieira>>>19Trossard
(72)35Zinchenko>>>14Nketiah
(85)11Martinelli>>>24Nelson


Substitutes
 30Turner
 97Walters
 3Tierney
 15Kiwior
 20Jorginho
 10Smith Rowe


Arsenal 1.jpg3戦連続ドロー。

厳しい結果です。

先発は直前に体調不良を訴えた
34ジャカに代わって
21ヴィエイラが先発し
前節ソケイ部に問題が発生した為に欠場した
35ジンチェンコが復帰した以外は
前節と同じメンバーが組まれました。

試合は開始早々に非常に大きなミスを犯してしまい
失点してしまいました。

1分、1ラムズデールから35ジンチェンコに送ったパスを
アルカラスにカットされてしまい
そのままゴール右上に叩き込まれて失点。

優勝争いをしているチームが
決して犯してはならないミスでした。
絶対に勝ち点3が必要な試合の立ち上がりで
このようなミスを犯してしまうとは、、、、。

首位のアーセナル対最下位のサウサンプトンと言う
順位的には大きな差がある対戦でしたが
このゴールが最下位のサウサンプトンの選手にとって
メンタル的な大きな追い風になったのは言うまでもないと思います。

しかしこの失点に対するアーセナルのリアクションは
それ程悪くなかったと思います。

サイドライン際で2人をかわした所から
前を向いた11マルティネッリが
ドリブルで切り込んで行った3分過ぎの場面、
一気に加速してペナルティ内に侵入しましたが
残念ながらシュートを撃つ事は出来ず。
最後の所でのベリャ・コチャップのプレッシャーに
負けなければ決定機だっただけに
もうひと粘り欲しい所でした。

左CKからの流れからサイドでボールを受けた8ウーデゴールが
一度5トーマスにボールを預けた後のリターンパスを受けて
ペナルティ内に切り込んで行った5分過ぎの場面、
角度のない所から放ったウーデゴールのシュートは
ポストの外側でゴールを奪えませんでした。
5トーマスからのリターンパスがズレなければ
もっと良い状態で撃てたと思われる場面でしたので
繊細さが欠けてしまったのは残念でした。

35ジンチェンコからのパスを受けた11マルティネッリが
ウォーカーピーターズをドリブルでかわして
深い位置にまで切り込んで行った12分過ぎの場面、
そこからのマイナス方向への折り返しは誰にも合わず。

失点後勢いはあったのですが
重要な場面で精度を欠いてしまった為に
決定機を作るところにまで至らず、
反対にパスをカットされた所から
再びゴールを奪われてしまいました。

14分過ぎ、8ウーデゴールが21ヴィエイラに送ったパスが
少しズレた所をエルユノシにカットされてしまい、
そこからのパスを受けたアルカラスが送ったスルーパスで
ウォルコットに6ガブリエウの裏を突かれてしまい
そのままゴール右下に決められて失点。

最下位のサウサンプトンに油断してしまったのか?
避ける事の出来るミスを再び犯してしまい
そのミスが失点に繋がってしまうと言う
最悪の序盤でした。

それでも攻勢を強めて行きました。

サウサンプトンのスローインからのルーズボールを
4ホワイトが9ジェススに繋ぎ
その9ジェズスが11マルティネッリに
ラストパスを送った15分過ぎの場面、
そのラストパスも少しズレてしまった為に
11マルティネッリはシュートを撃つ事が出来ず。

8ウーデゴールからのサイドチェンジのパスを受けた
35ジンチェンコが中に折り返した17分過ぎの場面、
ゴール前を横切る様に送られたその鋭いクロスは
ゴール前に詰めていた11マルティネッリは押し込めず。

良い形は作れているのですが
相変わらず重要な局面で微妙なズレが続いてしまい
それにより決定機を作る事が出来ない状況が続いていましたが
やっと完璧に合致したプレーを観せて
ゴールを奪う事に成功しました。

20分、8ウーデゴールのスルーパスで
右サイドの裏に飛び出した7サカが
そのまま深い位置にまで切り込んでいた所から
右足で折り返したマイナス方向へのクロスを
11マルティネッリがダイレクトで右脚を振り抜き
ゴール!!

しかしその後も守備面に緩さを観せる場面がありました。

25分過ぎ、ペローが送った右サイドからのクロスを
ファーサイドでエルユノシにヘッドで合わされてしまいました。
そのヘッドは1ラムズデールが的確にセーブし
そのこぼれ球に対して
再びアルカラスにシュートを撃たれてしまいましたが
そのシュートも1ラムズデールがセーブしてゴールを死守。

それにしてもなんて事のないシンプルなクロスに対して
エルユノシをフリーにしてしまうと言う
緩さが目立つ場面でした。

その後も何度かサウサンプトンゴールに迫る場面はありました。

35ジンチェンコからのパスを受けた
11マルティネッリが送ったクロスを
8ウーデゴールがヘッドで合わせた27分過ぎの場面、
そのヘッドは枠を捉えられませんでしたが
ベリャ・コチャップとベドナレクの間に
完璧なタイミングで走り込んできた8ウーデゴールに対して
完璧なタイミングでクロスを送った11マルティネッリ、
決まっていてもおかしくない場面でした。

16ホールディングからのサイドチェンジのパスを
ウォーカーピーターズがカットしたこぼれ球を収めた
21ヴィエイラがスルーパスを送った44分過ぎの場面、
そのスルーパスで11マルティネッリが飛び出しましたが
そこからの折り返しはゴール前に詰めていた
9ジェズスや7サカには通らず。

左サイドのショートコーナーからの流れで
21ヴィエイラからのパスを受けた11マルティネッリが
深い位置にまで切り込んだ所からマイナス方向に折り返した
45分過ぎの場面、
その折り返しを受けた8ウーデゴールが
ワントラップして左脚を振り抜きましたが
そのシュートはブロックされてしまい
そこからのこぼれ球を受けた21ヴィエイラが送ったクロスを
6ガブリエウ?16ホールディング?が
ヘッドで合わせましたが
そのヘッドも枠を捉えられず。

ウーデゴールからのパスを受けた7サカが
裏のスペースへスルーパスを送った46分過ぎの場面、
そのパスを受けた9ジェズスが右脚を振り抜きましたが
前に出てきたバズヌにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

7サカが蹴った右CKを
ニアで4ホワイトがヘッドで流した47分過ぎの場面、
そのヘッドはそのままゴールに吸い込まれようとしましたが
ゴールラインを割る前にアルカラスにクリアーされてしまい
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

9ジェズスからのパスを受けた7サカが
深い位置にまで切り込んだ所からクロスを送った51分過ぎの場面、
そのクロスをファーサイドで11マルティネッリが折り返したボールを
9ジェズスがヘッドで合わせましたが
そのヘッドもブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。

良い形で仕掛ける事は出来ていたと思いますが
最後の場面での精度を欠いてしまう等、
結局1ゴールしか奪えませんでした。
そのような状況を鑑みたのか
サウサンプトンは前半殊勲のアルカラスを下げて
後半頭から5バックに変更し
ゴール前のスペースを徹底的に消してきた為に
後半は良い形を作るのに苦労してしまい
なかなかシュートチャンスを作る事が出来ませんでした。

そのような状況に対して
アルテタ監督は21ヴィエイラを下げて
19トロサールを左インサイドハーフの位置に
投入してきました。

この日の21ヴィエイラは
34ジャカに比べてやはり物足りなかったと思います。
34ジャカがいたら相手の守備陣を
もう少し混乱させる様な
フリーランニングを観せてくれた様に感じますが
その様なフリーランニング、スペースメイキング
そして周囲とのコンビネーションに関しては
物足りなかったと言わざる得なかったと思います。

しかしそれでもシュートチャンスを作る事に苦労し続け
次にゴールネットを揺らしたのは
サウサンプトンの方でした。

66分過ぎ、ウォード・プラウズが蹴った左サイドからのCKを
ニアでベリャ・コチャップがヘッドで流したボールを
ファーサイドでチャレタツァルにヘッドで合わされてしまい
失点、、、。

予想もしなかった3失点に対して
なんとかゴールを奪おうと
その後もサウサンプトンゴールに迫りました。

ワイドな位置で5トーマスからのパスを受けた
11マルティネッリがカットインした所から
クロスを送った68分過ぎの場面、
ファーサイドで9ジェズスがダイレクトで合わせましたが
ゴールを捉えられず。

5バックに変更しゴール前のスペースを消された状況の中で
11マルティネッリの送ったクロスは
ベリャ・コチャップを頭を越す
完璧なピンポイントクロスだったと思います。
その完璧なクロスでまたとないチャンスが訪れていただけに
難しい体勢だったとは言え
9ジェズスは決めなければならなかったと思いますが
焦ってしまったのか当てるだけで良い場面で
若干脚を振る形になってしまい
その結果ボールが浮き枠を越してしまったのは
ミスだったと思います。

そこでアルテタ監督は35ジンチェンコに代えて
14エンケティアを投入し
3バック&2トップのシステムに変形してきた様に
アルテタ監督から絶対にゴールを奪い
この試合に勝利するという
明確なメッセージが送られました。

そのメッセージを受けた選手たちは
さらに一段ギアを上げてきました。

77分過ぎ、4ホワイトからの楔のパスを受けた9ジェズスが
マークに付いていたベリャ・コチャップを剥がして
ペナルティ内に侵入し
そこから19トロサールに向かって
ラストパスが送られました。
そのラストパスはウォード・プラウズにカットされてしまい
そこからのこぼれ球を収めた8ウーデゴールからのパスを受けた
5トーマスが右脚を振り抜きましたが
そのシュートもブロックされてしまいゴールを奪う事が出来ず。

78分過ぎ、4ホワイトのクロスを
ファーサイドで受けた11マルティネッリからの
マイナス方向の折り返しを
7サカがダイレクトで左脚を振り抜きましたが
このシュートもゴール前の人の壁に阻まれ
ゴールを奪う事は出来ず。

79分過ぎ、7サカが送ったアーリークロスを
ファーサイドで9ジェズスがヘッドで合わせようとしましたが
僅かに合わず。
前に飛んでいたリアンコが気になったのかもしれませんが
フリーだっただけに何とかして合わせて欲しかったと思います。

最後は11マルティネッリに代え24ネルソンを投入し
勝負を賭けてきました。

そして遂にゴールが生まれました。

88分、右側のペナルティの角辺りで
4ホワイトからのリターンパスを受けた8ウーデゴールが
豪快に左脚を振り抜き
そのシュートがゴール左隅に突き刺さりゴール!!

このゴールでさらに勢いを増したアーセナルが
サウサンプトンゴールに迫りました。

89分過ぎ、24ネルソンからのパスを受けた8ウーデゴールが
一気に加速して
ドリブルで切り込んで行った所から送った楔のパスを
14エンケティアが落とし
9ジェズスが左脚を振り抜きましたが
リアンコにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

そしてそのすぐ後に同点ゴールが生まれました。

90分、19トロサールから送った股抜きのパスを
9ジェズスが落とし
そのボールを24ネルソンが右脚を振り抜きました。
そのシュートはバズヌのファインセーブで防がれてしまいましたが
そのこぼれ球を7サカが左脚を振り抜き同点ゴール!!

股抜きを狙った19トロサールの強気のパス、
落ち着き払った24ネルソンのシュート、
そして最後も瞬時に股を抜きシュートを狙った7サカ、
このヒリヒリする状況で
冷静にそして最高の精度のプレーで
遂に同点ゴールを奪いました。

後半ロスタイムに入っても
逆転ゴールを狙い続けました。

91分過ぎ、下がった位置ででボールを受けた19トロサールが
そのままドリブルで持ち込んだ所から
豪快に左脚を振り抜きましたが
残念ながらそのシュートはバーを叩き
ゴールを奪う事は出来ず。

92分過ぎ、8ウーデゴールからのパスを受けた7サカが
マーカーを剥がしながら19トロサールに繋ぎ
その19トロサールからの浮き球のリターンパスを
ゴールに向かって走り込んできた7サカがヘッドで落としたボールを
9ジェズスが収めようとしましたが
トラップが跳ねてしまいシュートを撃つ事が出来ず。
そしてそのこぼれ球を7サカ〜19トロサール〜24ネルソンへと繋ぎ
その24ネルソンが右脚を振り抜きましたが
そのシュートもウォード・プラウズにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

99分過ぎ、19トロサールが送った左サイドからのクロスを
ファーサイドで4ホワイトが折り返し
その折り返しをヘッドでクリアーしたボールを
9ジェズスが収めましたがシュートを撃つ前に潰されてしまい
この最後のチャンスもゴールを奪う事が出来ずに
3−3のまま試合終了。

シティとの勝ち点差5で順位表ではまだ上にいますが
消化試合数が2試合多い状況を考えれば
優勝争いの行方を占うボールは
シティに移ったと言わざる得ません。

結局この重要な局面で犯してはならないミスを
犯してしまったと言う
自らの弱さが問題と言うのは言うまでもないと思います。

リバプール戦では
全く必要のない所で犯してしまった
34ジャカのファールで
それまで眠っていた
リバプールの目を覚ましてしまうと言う失態。

ウエストハム戦では
早々に2得点した後に
突如スイッチが切れてしまうと言う失態。

そしてこの試合では
試合開始早々に1ラムズデールの
不用意なミスパスで
相手にゴールをプレゼントしてしまう失態。

この様なミスを犯していては
PLで優勝する事など不可能であり
本当に優勝に相応しいチームなのかどうか
問われてもおかしくないと思います。

この様に弱さを観せてしまった以上
今シーズンのアーセナルが
PLで優勝するに相応しいチームである事を証明するには
次のシティ戦で勝利するしかないと思います。

PLに優勝する為には
勝ち点的に勝利するしかないと言うのは
言うまでもありませんが
印象的にもディフェンディングチャンピオンの
シティを下す事で
アーセナルがこの順位にいるのは
ただただラッキーだった訳ではなく
最も優れたチームだったからと言う事を
証明する事が出来ると思います。

勿論、シーズンが終わるまでの間
週に2試合のスケジュールが続いていくシティが
残りの8試合で全勝する事が出来るかどうかは分かりませんので
本当にこの直接対決で雌雄を決する訳ではありません。

しかし元々のチームのキャラクターを考えますと
アーセナルに比べてシティの方が
残りの試合で全勝する可能性が高いと
言わざる得ない部分もあります。

実際、チームのキャラクター的には
今シーズンのアーセナルは
素晴らしい試合を何度も観せ
その様な良い試合をすれば
どの様な相手でも勝つ事が出来るかもしれませんが
反対に勝利する為には良い試合をする必要があり
ここ3試合の様にちょっとしたミスが重なって
良い試合が出来なかった時には
勝ち切れない試合が出現してしまうリスクがあると思います。

一方のシティは例え悪い試合をしたとしても
一つでもチャンスを作る事が出来れば
ゴールを奪う事が出来る
ハーランドと言う絶対的な点取り屋がいますので
試合内容が良かろうが悪かろうが
このモンスターがいる限り
余程の事がない限り取りこぼす可能性が低いと
言わざる得ないと思います。

とは言え、現段階ですでにPL6連勝中のシティが
残りの8試合を全て勝利し
合わせて14連勝でフィニッシュするかと言われれば
それも中々難しいと言うのは言うまでもなく
反対にここ1〜2シーズンのアーセナルは
調子を落とす時期があったとしても
3試合ほど良くない試合した後には
なぜかそれが嘘だった様に復調して
再び連勝街道を突っ走る場面を何度も観てきていますので
その流れに乗ればまだまだ分かりません。

そう言う意味でもその流れに乗る為にも
次のシティ戦の勝利は絶対に必要になると思います。

3試合連続ドローで足踏みしていますが
その大きな原因はミスを犯してしまった為であり
少なくとも攻撃面に関しては
ウエスト・ハム戦に比べて明らかに良い攻撃は出来ており
重要な局面での精度がもっと良ければ
もっと多くのゴールを奪う事も出来ていたかもしれません。

そして終了間際に観せたゴールを奪う為の気迫と
限界を超える事を恐れないプレーを
シティ戦でも観せる事が出来れば
シティを相手にしても圧倒する事は出来ると思います。

自分達の力を信じ、
この1戦に全てを出し切っても良い位の覚悟を持って
勝利の為に全力で挑み
自らの力でその先にある栄冠に
再び手をかけて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G1A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:2G5A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:13G11A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:12G7A 
9ジェズス      PL:9G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:15G5A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G7A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:5G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


nice!(2)  コメント(0) 

2022/23シーズン〜〜補強を振り返って、その1〜〜 [Arsenal F.C.]

2022/23シーズン〜〜補強を振り返って、その1〜〜


今シーズンの「移籍・補強」について振り返ってみたいと思います。


IN

〜〜夏期移籍〜〜

サンパウロから完全移籍
 右サイドアタッカー マルキーニョス(19歳)ブラジル £300万(推定)

ポルトから完全移籍
 攻撃的MF ファビオ・ヴィエイラ(22歳)ポルトガルU-21 £3000万+430万(推定)

ニューイングランド・レボリューションから完全移籍
 GK マット・ターナー(28歳)アメリカ代表 £750万(推定)

マンチェスター・シティから完全移籍
 ストライカー ガブリエル・ジェズス(25歳)ブラジル代表 £4500万(推定)

マンチェスター・シティから完全移籍
 左SB&CMF オレクサンドル・ジンチェンコ(25歳)ウクライナ代表 £3000万+200万(推定)


〜〜冬期移籍〜〜

ブライトンから完全移籍
 左サイドアタッカー レアンドロ・トロサール(28歳)ベルギー代表 £2100万+600万(推定)

スペツィアから完全移籍
 CB ヤクブ・キヴィオル(22歳)ポーランド代表 £1750万+350万(推定)

チェルシーから完全移籍
 DMF ジョルジーニョ(31歳)イタリア代表 £1000万+200万(推定)


OUT

〜〜夏期移籍〜〜

シュツットガルトへ完全移籍
 CB コンスタンティノス・マヴロパノス(24歳)ギリシャ代表 £300万(推定)

リヨンへ完全移籍
 ストライカー アレクサンドル・ラカゼット(31歳)元フランス代表 フリー

ストーク・シティへシーズンローン
 CB ハリー・クラーク(21歳)イングランド 手数料非公表

スパルタ・ロッテルダムへシーズンローン
 CB オマル・レキク(20歳)チュニジア代表 手数料非公表

イプスウィッチ・タウンへシーズンローン
 ストライカー タイリース・ジョン=ジュールス(21歳)イングランドU-21 手数料非公表

RKCヴァールヴァイクへシーズンローン
 ストライカー ミカ・ビエレス(19歳)デンマークU-19 手数料非公表

ボーフムへ完全移籍
 右SB ジョルディ・オセイ=トゥトゥ(23歳)イングランド 移籍金非公表

サンダーランドへ完全移籍
 CB ダニエル・バラード(22歳)北アイルランド代表 移籍金非公表

FCデン・ボスへシーズンローン
 ストライカー ニコライ・モラー(20歳)スウェーデンU-20 手数料非公表

オリンピック・マルセイユへ完全移籍
 CMF マテオ・グエンドゥージ(23歳)フランス代表 £900万(推定)

ポーツマスへ完全移籍
 右SB ザック・スワンソン(21歳)イングランド 移籍金非公表

チェルムスフォード・シティへローン移籍(1月まで)
 GK オヴィ・エヘァリ(19歳) イングランド 手数料非公表

エア・ユナイテッドへシーズンローン
 CB アレックス・カーク(19歳)イングランド 手数料非公表

バーミンガム・シティへシーズンローン
 CB オーストン・トラスティ(24歳)アメリカ 手数料非公表

チェルシーへ完全移籍
 サイドアタッカー オマリ・ハッチンソン(18歳)イングランドU-19 移籍金非公表

レアル・オビエドへシーズンローン
 攻撃的MF マルセロ・フローレス(18歳)メキシコ代表 手数料非公表

キルマーノックへシーズンローン
 右SB ライアン・アレバイオス(20歳)イングランド 手数料非公表

クルー・アレクサンドラへシーズンローン
 GK アーサー・オコンクウォ(20歳)イングランド 手数料非公表

オリンピック・マルセイユへシーズンローン
 左SB ヌーノ・タヴァレス(22歳)ポルトガルU-21 手数料非公表

クローリー・タウンへシーズンローン
 CB マジード・オグングポ(19歳)アイルランドU-19 手数料非公表

フラムへ完全移籍
 GK ベルント・レノ(30歳)ドイツ代表 £800万(推定)

スタッド・ランスへシーズンローン
 ストライカー フォラリン・バロガン(21歳)イングランドU-21 手数料非公表

ブラックプールへシーズンローン
 CMF チャーリー・パティーノ(18歳)イングランドU-19 手数料非公表

ガラタサライへ完全移籍
 DMF ルーカス・トレイラ(26歳)ウルグアイ代表 £500万(推定)

モンツァへ買取義務付シーズンローン
 CB パブロ・マリ(29歳)スペイン 買取設定額£420万(推定)

アランヤスポルへシーズンローン
 GK ルナル・アレックス・ルナルソン(27歳)アイスランド代表 手数料非公表

ロザラム・ユナイテッドへシーズンローン
 右SB ブルック・ノートン・カフィー(18歳)イングランドU-18 手数料非公表

ブロムリーへシーズンローン
 GK トム・スミス(20歳)イングランド 手数料非公表

ハル・シティへシーズンローン
 CMF サラー・アウラド・ムハンド(19歳)オランダ 手数料非公表

ニースへシーズンローン
 右WG ニコラ・ペペ(27歳)コートジボワール代表 手数料非公表

チェルトナム・タウンへ完全移籍
 CMF ジェームズ・オラインカ(21歳)イングランド 移籍金非公表

UDイビサへシーズンローン
 DMF ミゲル・アゼース(19歳)イングランドU-20 手数料非公表

サウサンプトンへ買い取りオプション付きシーズンローン
 CMF エインズリー・メイトランド=ナイルズ(25歳)イングランド 手数料公表

チェスターフィールドへシーズンローン
 DMF ティム・アキノラ(21歳)イングランド 手数料非公表

バルセロナへ完全移籍
 右SB エクトル・ベジェリン(27歳)スペイン フリー


〜〜冬期移籍〜〜

コヴェントリー・シティへシーズンローン
 右SB ブルック・ノートン・カフィー(19歳)イングランドU-19 手数料非公表

ウィガンへシーズンローン
 DMF ミゲル・アゼース(19歳)イングランドU-20 手数料非公表

SKシュトゥルム・グラーツへシーズンローン
 GK アーサー・オコンクウォ(21歳)イングランド 手数料非公表

SJKセイナヨキ(フィンランドリーグ1部)へシーズンローン
 GK オヴィ・エヘァリ(19歳) イングランド 手数料非公表

イプスウィッチ・タウンへ完全移籍
 CB ハリー・クラーク(21歳)イングランド 移籍金非公表

コルチェスター・ユナイテッドへシーズンローン
 GK トム・スミス(21歳)イングランド 手数料非公表

ノリッジ・シティへシーズンローン
 右WG マルキーニョス(19歳)ブラジル 手数料非公表

ウィガンへシーズンローン
 CB オマル・レキク(21歳)チュニジア代表 手数料非公表

アクリントン・スタンリーへシーズンローン
 CF ネイサン・バトラー=オイェジェジ(20歳)イングランド 手数料非公表

ハートリプール・ユナイテッドへシーズンローン
 CB テイラー・フォラン(19歳)イングランド 手数料非公表

クリスタル・パレスへシーズンローン
 CMF アルベール・サンビ・ロコンガ(23歳)ベルギー代表 手数料非公表

ダービー・カウンティへシーズンローン
 左WG キド・テイラー=ハート(20歳)イングランド 手数料非公表

ダービー・カウンティへシーズンローン
 CF ビリー・ヴィガー(19歳)イングランド 手数料非公表

フラムへシーズンローン
 右SB セドリック・ソアレス(31歳)元ポルトガル代表 手数料非公表


(年齢は移籍当時)


Arsenal 1.jpg

昨シーズンまではチームを刷新する事に
重きを置いた様な補強戦略でしたが
今シーズンは更に一歩踏み込み
アルテタ監督が目指す戦術を
ピッチの上で具現化する為の補強戦略に
シフトした印象でした。

では、まず昨夏の段階で個人的に挙げていた
補強のポイントは

1、得点力不足を解消するストライカー

2、CMF・DMF

3、19ぺぺに代わるサイドアタッカー

4、18冨安をバックアップする右SB

5、3ティアニーをバックアップする左SB

でした。

まず『4』に関しては
4ホワイトを右SBにコンバートした事もあり
補強が見送られました。
それは昨シーズン、
ローンに出ていたマルセイユで
大きく成長した12サリバが
速やかにフィットし
6ガブリエウと強固なCBコンビを築いた事と
元々今シーズンのシステム上、
左に偽SBとし振る舞う35ジンチェンコを起用する関係で
右SBはよりCB色の強い選手が求めていたと思いますので
18冨安と4ホワイトの2人体制は
理に叶っていたと思います。

『1』に関してはシティから9ジェズスを獲得しました。
残念ながらW杯中の怪我での長期離脱もあり
20ゴール奪う様な状況ではありませんが
それでも復帰後には再びゴール数を伸ばし始めており
二桁ゴールは確実だと思います。
一方で7サカと11マルティネッリだけではなく
8ウーデゴールも二桁ゴールを挙げている様に
チームとしてのゴール数が増加している現状は
点取屋以外の部分での9ジェズスの貢献度が
非常に高かったからと言えると思いますので
非常に効果的な補強だったと思います。

35ジンチェンコを獲得した事で
アルテタ監督は偽SBを導入したのか?
それとも偽SBを導入する為に
35ジンチェンコを獲得したのかは分かりませんが
『5』に対して35ジンチェンコを獲得し
チームに偽SBシステムを導入した事が
今シーズンの肝になったと思います。
一方でその結果として生粋のSBタイプの3ティアニーは
出場機会に恵まれずに
サブに降格してしまう事になってしまいましたが
偽SBシステムの導入に踏み切った35ジンチェンコの獲得は
非常に効果的だったと思います。

『3』に関しては27マルキーニョスを
サンパウロから獲得しましたが
序盤戦こそアピール出来ていましたが
シーズン進むにつれて勢いを失ってしまい
シーズン後半は出場機会を求めて
ノリッジ・シティへローン出る事になりました。
とは言え、元々27マルキーニョスは
先行投資としての色合いが強い補強でしたので
11マルティネッリや7サカをバックアップする
サイドアタッカーの補強とは考えられていなかったと思われます。

アンカーの5トーマスと
バランサー役を担っている34ジャカのバックアッパーが
非常に手薄だった為に
ストライカーと共に
昨夏の最重要補強ポイントだった『2』に関しては
夏の移籍期間では補強されませんでした。

中盤のポジションでは21ヴィエイラをポルトから獲得しましたが
その21ヴィエイラは攻撃的MFタイプの選手ですので
5トーマスや34ジャカをバックアップするタイプの選手ではなく
8ウーデゴールをバックアップする補強と考えるのが妥当であり
結果的に25エルネニーは殆どの期間怪我で離脱し、
23ロコンガは未だに成長が観られていない状況を考えますと
CMF・DMFの補強を行わなかったのは
夏の補強期間での失敗だったと言えると思います。

それ以外では出場機会を求めてフラムへ移籍した
レノに代わる第2GKとして獲得した30ターナーは
プレシーズン当初こそは不安定な所もありましたが
その後はアメリカ代表の正GKとして
参加したW杯でも活躍した様に
カップ戦が中心ではありますが
安定したプレーを観せていたと思いますので
レノが抜けて出来た穴を完全に埋めていたと思います。

同時に獲得してからローン生活が続いていた12サリバは
今シーズンが実質1年目のシーズンになりましたので
新戦力と考えても差し支えないと思いますが
PLやアーセナルのスタイルに速やかに適応し
正CBとしてDFラインの強度を格段に上げる
活躍を観せていたと思いますので
大きな新戦力になりました。

この様に夏の移籍期間で獲得した選手の多くは
期待通りの活躍を観せてくれましたが
その一方で5トーマスや34ジャカをバックアップする
CMF・DMFと
11マルティネッリや7サカをバックアップする
サイドアタッカーは明らかに不足していましたので
冬の移籍期間での補強のポイントは、


1、5トーマスや34ジャカと同じレベルでバックアップ出来る
  DMF・CMF

2、7サカと11マルティネッリをバックアップする
  サイドアタッカー

の2つのポジションを個人的に挙げていました。


その冬の移籍期間で先行して動いたのは
『2』のサイドアタッカーに対する補強でした。

元々このポジションのメインターゲットは
シャフタール・ドネツクのムドリクでしたが
評価額を大きく上回る移籍金を
シャフタールから要求された事で
ムドリクの獲得レースから撤退するや否や
ブライトンの19トロサールの獲得を決めた
フロントの動きは見事だったと思います。

その19トロサールは10スミス・ロウや24ネルソンが
怪我で離脱していた為に
シーズン前半は出ずっぱりだった
11マルティネッリの負担を軽減させる補強に留まらず
怪我で離脱中だった9ジェズスに代わって
0トップとしても瞬く間にフィットして
攻撃陣の再活性化に大きく貢献した様に
非常に大きな補強になったと思います。

そして移籍期間終盤には
『1』に対してブライトンのカイセドの獲得に動きました。
しかしカイセドは非売品だというスタンスを
ブライトンが最後まで崩さなかった為に
獲得する事は出来ませんでしたが
その直後に大型補強を敢行したチェルシーから
押し出されそうになっていた20ジョルジーニョを
素早く獲得したフロントの動きは
19トロサールを獲得した時と同様に
非常に素晴らしい動きだったと思います。

その20ジョルジーニョは5トーマスの様な
中盤の底のエリアにフィジカル的な強度を
もたらす事は出来ませんが
一方で経験に裏打ちされた気の利いたプレーと
ゴールに関与する急所を突く様なパスで
5トーマスの穴をしっかりと埋める
補強になったと思います。

更にこの冬の移籍期間では
左利きのCBである15キヴィオルも獲得し
潜在的に不在だった
6ガブリエウのバックアッパーの補強にも成功しました。

その15キヴィオルはPLとアーセナルのスタイルに対する
適応期間中と言う印象で
まだ十分に存在感を示す事は出来ていませんが
正確な左脚のフィードと共に
圧倒的なスピードと空中戦の強さは
非常に魅力的だと思います。


今シーズンはCMF・DMFとサイドアタッカーの補強が
冬の移籍期間まで持ち越されてしまうと言う問題はありましたが
それらのポジションに対しても
冬の移籍期間で的確に補強し
同時に冬の移籍期間ではメインターゲットだった
ムドリクやカイセドを取り逃した後も
19トロサールや20ジョルジーニョと言う
即戦力の選手を速やかに迎え入れた様に
フロントの動きは際立っていたと思います。

結果として今シーズンは
9ジェズスや35ジンチェンコの様な
主軸としてチームを根底から変える様な選手を獲得し
選手層に問題があるポジションに対しては
30ターナー、19トロサール、20ジョルジーニョの様な
確かな実力のあるバックアッパーを迎え、
そして緊急性はありませんでしたが
潜在的に選手層的に問題があったポジションに対しても
21ヴィエイラや15キヴィオルを獲得した様に
非常に効果的な補強が出来たと思いますので


よって、今シーズンの補強の評価は

『90点』と考えます。


足りなかった残りの10点は幸い今シーズンの前半は
主力選手の中に怪我で長期離脱する選手が現れませんでしたので
大きな問題にはなりませんでしたが
スカッドの中に存在していた質的量的に足りなかった
DMF・CMF、サイドアタッカーに対して
夏の段階で補強が行えなかった問題がありましたので
その事に対するマイナス10点です。

仮に5トーマスや34ジャカが怪我で離脱していたら、
仮に7サカや11マルティネッリが怪我で離脱していたら、
果たして今のポジションにいる事が出来たかどうかは
分からなかったと思います。

まぁ、サイドアタッカーに関しては
10スミス・ロウや24ネルソンを同時期に怪我で失ったのは
想定外だったかもしれませんが
最低でもCMF・DMFに対しては
夏の間に補強するべきだったと思います。


・・・つづく。


nice!(2)  コメント(0) 

2022/23シーズンについて。 [Arsenal F.C.]

2022/23シーズンについて。

Arsenal 1.jpg今シーズンも残り1ヶ月となり
悲願のPL制覇に向けて佳境を迎えています。

今シーズンのアーセナルは
就任4シーズン目のアルテタ監督が目指す戦術を
実際のピッチの上で具現化する為に
必要な選手を的確に補強できた事もあり
大きく飛躍したシーズンになったと思います。

残念ながらELを含めたカップ戦は
早々に敗退してしまいましたが
それも全てPL制覇の為と考えれば
十分に許容出来ると思います。

それでは飛躍した今シーズンのアーセナルの
「選手補強」、「選手のパフォーマンス」等について
少しづつ私見的に振り返り始めたいと思います。



nice!(0)  コメント(0) 

PL31:West Ham United vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

West Ham United 2−2 ARSENAL
2023年4月16日(日)Premier League, London Stadium

Goal

 (7)9Jesus(←4White)
 (10)8Ødegaard(←11Martinelli)
 (33)Benrahma(pk)
 (54)Bowen


1Ramsdale

4White 16Holding 6Gabriel 3Tierney

5T. Partey

8Ødegaard    34Xhaka

7Saka             11Martinelli

9Jesus


(66)9Jesus>>>19Trossard
(66)5T. Partey>>>20Jorginho
(85)3Tierney>>>21Vieira
(85)11Martinelli>>>24Nelson
(90)8Ødegaard>>>14Nketiah


Substitutes
 30Turner
 97Walters
 15Kiwior
 10Smith Rowe


Arsenal 1.jpg2戦連続ドロー。

PL制覇に向けて非常に痛い
ドローになってしまったかもしれません。

先発は股関節に問題が発生した35ジンチェンコに代え
3ティアニーが先発した以外は
前節と同じメンバーが組まれました。

試合は開始からアグレッシブに仕掛けてきた
ウエスト・ハムのプレスに
序盤は戸惑っていましたが
すぐに落ち着きを取り戻し
早々に先制点を奪いました。

7分、5トーマスからのパスを受けた
8ウーデゴールが送ったスルーパスで
裏に抜け出した4ホワイトが
ゴール前を横切る様にクロスを送り
そのクロスをファーサイドで
9ジェズスが合わせて先制ゴール!!

4ホワイトのクロスは
完璧なコースとスピードの
クロスだったと思います。

そして追加点もすぐに生まれました。

10分、3ティアニーからのパスを受けた
11マルティネッリが送ったクロスを
ファーサイドに走り込んできた8ウーデゴールが
ダイレクトで左脚で合わせてゴール!!

ワイドな位置で完全にフリーになっていた8ウーデゴールと
その8ウーデゴールを見逃さなかった11マルティネッリ、
完璧なクロスだったと思います。

しかし良かったのはここまでで
開始早々の連発弾が嘘だった様に
ここからのアーセナルは
パフォーマンスのレベルを落としてしまいました。

その理由は色々考えられると思います。

まずこの日の選手たちは
明らかに動きが重かった事を考えますと
単純にフィジカル的な疲労が
蓄積していた可能性があります。

しかし疲労という意味ではミッドウォークに
ヨーロッパ・カンファレンス・リーグの試合があった
ウエスト・ハムの方が
コンディション的には厳しい状況だったと思いますので
それは言い訳にしてはいけないと思います。

早々に2点リードした事で
メンタル的に気の緩みが出てしまったのかもしれません。

しかし現在の勝ち点差を考えますと
最終的に得失点差が順位を決める可能性があるのは
誰もが分かっている事であり
前日の試合でシティが3−1で勝利した事で
その得失点差はアーセナルが「43」に対して
シティは「50にまで伸ばし
その差は「7」になっていました。

その様な状況を考えれば
2ゴールを奪っただけでは
全く足りないのは明らかであり
極端な事を言えばなぜ7ゴール奪おうとしなかったのか?
この試合で7ゴール奪い
シティとの得失点差を一気に埋めようと考えなかったのか?
その様な危機感を持っていたら
2ゴール奪った時点でペースを緩める事など
絶対に起こらなかった筈です。

9ジェズスも試合後コメントしていましたが
2ゴール奪った時点で
ペースが緩む様な事が起きてしまう様ならば
PL制覇する事など夢物語だと思います。

勿論、フィジカル的な事やメンタル的な事以外にも
技術レベル的な面にも原因があった様に感じます。

この試合は通常の試合に比べて
明らかにプレースピードが遅かったと思いますが
その一番の要因になっていたのが
3ティアニーだったと思います。

35ジンチェンコが欠場した事で
この試合では3ティアニーが起用されましたが
その3ティアニーにも35ジンチェンコと同様に
偽SBとしてのプレーが求められていた為に
5トーマスの横にポジションを移し
積極的にビルドアップの段階に絡もうとしていたと思います。

しかしポジショニングや
5トーマスとの距離感や位置関係が悪い為に
ボールを持っていてもテンポ良くボールを動かす事が出来ず、
テンポ良くボールが動かない為に
積極的に仕掛けてくるウエスト・ハムのプレスを
回避してボールを前に進める事も、
築かれたブロックにズレを生じさせる事も、
そしてそのズレに鋭い縦パスを送る事も
殆ど出来ていなかったと思います。

結果としてバックラインではボールを持つ事が出来ても
ただ持っているだけという時間が
ダラダラと続いてしまいました。

勿論、3ティアニーだけの責任ではなく
パスを引き出す様な前線の動きも
少なかったと思いますが
実際、ボールを前に進める事が出来ない状況に
痺れを切らした9ジェズスが
ビルドアップを手伝う為に
何度となく5トーマスの所にまで下がってきた事を考えますと
偽SBとして3ティアニーに
ビルドアップの仕事をさせたのは
戦術的に明らかなミスだったと思います。

それ以外にもこの日は芝が長かったのか?
あまり水が撒かれていなかったのか?
ピッチが非常に重く
パスが全然走らない状況だったという所も
プレースピードが上がらない要因の一つだったかもしれませんが
問題はその重いピッチに対して
パス出しの強度などを修正している様子が
最後まで観られなかったのは正直疑問しかありません。

実際、エミレーツでプレーしている時と
同じ様な強度でパスを出していても
途中で失速していたのは明らかでしたので
その事を考慮して通常の2割増3割り増しの強度、
言うなれば先制点を奪った
4ホワイトのクロス位の強度のパススピードで
ビルドアップし、展開する位の
修正が必要だったと思います。

まぁ、このパススピードの面に関しても
3ティアニーのパスは特に遅く
コロコロと転がる様なパスでは
流石に相手の守備ブロックを揺さぶる事すら
出来ませんよね、、、。

フィジカル面、メンタル面、技術面、
全てにおいて問題を抱え
それを速やかに修正する事が出来なかった状況の中で
ミスからPKを献上してしまい
さらに流れを悪くしてしまいました。

30分過ぎ、3ティアニーからのパスを受けた5トーマスが
寄せてきたライスにボールを奪われてしまい
そのライスからのパスを受けたパケタに対して
タックルを仕掛けた6ガブリエウが接触して倒してしまい
PK献上。

33分、そのPKをベンラーマに決められてしまい失点。

確かにライスが5トーマスからボールを奪った時に
ライスの左手にボールが当たっており
6ガブリエウと接触する前に
パケタが倒れ始めていた等、
疑わしい場面はあったと思いますが
そもそもこの試合のライスのプレスの強度を考えれば
中途半端な浮き球の切り返しで
かわせると考えた事自体
5トーマスの判断ミスであり
パケタのリアクションがシミュレーション紛いだったとしても
パケタと6ガブリエウの位置関係、
パスが入ってくる方向を考えれば
ボールを触る事が難しい状況だったにも関わらず
パケタの誘いに乗って不用意なタックルを仕掛けた
6ガブリエウの判断は大きなミスだったと言わざる得ないと思います。

どちらにせよパケタのシミュレーション的な動きがなくても
6ガブリエウはボールを触る事なく
パケタを倒す結果になっていたと思いますので
5トーマスにしろ6ガブリエウにせよ
非常に醜い対応だったとしか言いようがないと思います。

この失点で変わりつつあった
試合の流れは完全に変わり
その流れがウエスト・ハムを後押ししたのは
言うまでもないと思います。

それでもその流れを再びアーセナルに戻すチャンスが
なかった訳ではありませんでした。

49分過ぎ、7サカが蹴った右CKからの
クリアーボールに対して
11マルティネッリが
ダイレクトボレーを放ったボールが
アントニオの腕に当たりPK獲得。

51分過ぎ、ここで得たPKを7サカが失敗。

このPKを成功していたら
再び流れはアーセナルに変わったかもしれませんし
少なくともウエスト・ハムの選手達が感じていたと思われる
この試合は「行ける」という期待を
一時的にでも砕く事は出来ていたと思います。

しかしここまでの流れが示す様に
勝利を掴み取る為に
全力で挑む事が出来ないチームには
勝利の女神が微笑む事はなく
そういう意味ではこのPKの失敗は必然の結果であり、
そしてこのPKの失敗を観て
この試合で勝利を掴む事が出来ない事を
肌で感じた人は多かったと思います。

その嫌な予感の通りこの直後に失点してしまいました。

54分、ロングスローのクリアーボールを受けたケーラーから
DFラインの裏に向けて送られたボールで
ボーウェンに抜け出されてしまい
そのままダイレクトで決められてしまい失点。

これで振り出しに戻りましたが
この後はリバプール戦と
同じ展開になってしまいました。

相手の攻勢に対してなんとか跳ね返しても
そこからのセカンドボールを拾う事が出来ない為に
自分達の時間が作る事が出来ず、
最終的にゴールを奪われなかっただけ
ラッキーだったと言える様な有様でした。

同時にこの様な状況を打開する為の
選手交代も適切だったのかどうか?
少なからず疑問を感じます。

まず今シーズンのアーセナルの2つ柱は
流動的な攻撃と連動性のあるプレスだと思います。

流動的な攻撃に関しては
この試合の様に色々な問題で
上手くいかない場合もあると思いますが
反対に連動性のあるプレスがはまらなくなる原因の多くは
走れなくなる所にあると思います。

仮に一人でもプレスに走れなくなると
連動性のあるプレスは効かなくなり
そのプレスが回避されると
バックラインは手薄な状態に陥ってしまいます。

現実的に早い段階から前線のプレスは効かなくなっており
特に9ジェズスは早い段階から走れなくなっていたと思います。

実際9ジェズスはビルドアップを助ける為に
アップダウンを繰り返していましたので
スタミナ切れを起こすのは仕方がないと思いますが
それならそうともっと早い段階で19トロサールに代えても
良かった様に感じます。

一方で7サカを最後まで残したのも
疑問に感じます。

この日の7サカはPKの失敗は別としても
全体的に動きが重く
いつものキレはなかったと思います。

勿論、7サカはどちらかと言うとスロースターターで
時間が経つにつれて動きが良くなる事が多く
それが終盤にやってくる事もあると思いますので
それを期待する気持ちは分からなくもありませんが
試合の流れを取り戻す為にも
もっとキレのある動きが出来る選手を投入して
相手にプレッシャーを掛けるべきだったと思います。

まぁ、契約延長の正式発表が出来ていないという
デリケートな時期ですので
色々な大人の事情で交代させづらい事情があるのかもしれませんが、、、
少なくとも9ジェズスと同じタイミングで
交代に踏み切っても良かった様に感じます。

それ以外では5トーマスに代えて
ゲームメイク力とチャンスメイク力を兼ね備えた
20ジョルジーニョを投入したり、
3ティアニーに代えて21ヴィエイラを投入して
34ジャカを左SBに下げて偽SBとして振る舞わさせるなど
良いアイデアの交代もあったと思いますが
残念ながらどれも即効する事はなく
後半の間でチャンスらしいチャンスは
この二つの場面位だったと思います。

64分過ぎ、4ホワイトからの楔のパスを受けた9ジェズスが
ケーラーを背負いながら左サイドに展開し
そのパスを受けた3ティアニーから
グラウンダーの鋭いクロスが送られました。

ゴール前を横切るようなそのクロスに対して
9ジェズスが飛び込みましたが一歩届かず。
そしてその抜けてきたボールを収めた7サカが
ファーサイドに飛び込んできた11マルティネッリに向けて
クロスが送られましたが
そのクロスも戻ってきたボーウェンにクリアーされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。
後半の間で唯一崩したと言っても差し支えない場面でした。

69分過ぎ、スローインを受けたパケタが出したパスを
7サカがカットした所からカウンターが始まりました。

これにより7サカ&19トロサール&8ウーデゴールに対して
パケタ&ケーラーと言う
3対2の状況になりましたが
ドリブルで持ち上がってきた7サカがもたついている間に
ウエストハムの選手が戻ってきてしまい
3対5の状況になった所で
自ら左脚を振るのが精一杯と言う状況になってしまいました。

この時の7サカの振る舞いは最悪だったと思います。

3対2の状況になった時に
守備側の選手にとって一番嫌な状況は
ボールホルダーの侵入を止める為に
片方の選手がボールホルダーを止めに行き
残っている2人をもう片方の選手で
観なければならない状況になった時だと思います。

しかしこの時の7サカは残っていたケーラーに向かわずに
そのまま右サイドをドリブルで上がっていってしまった為に
ケーラーは積極的に7サカを抑えに行く必要がなくなり
7サカや8ウーデゴールと適度な距離を保ちながら
味方の帰陣を待つ事が出来てしまいましたので
7サカの初動は最悪だったと思います。

それでもペナルティに入る前に
8ウーデゴールにボールを渡していたら
状況は大きく変わっていたと思います。

8ウーデゴールにボールを渡していれば
その8ウーデゴールに対してケーラーが抑えに動いてきたら
7サカはフリーになりますので
7サカにラストパスを送っていたでしょうし
パケタが抑えに動いてきたら
フリーになった19トロサールに
ラストパスを送る事が出来たと思います。

勿論、前記の様にこの日の7サカはキレが全くなく
そのドリブルも鈍重だった為に
カウンターとしてのキレ味が最初からなかった所も
そもそも問題だったかもしれませんが
どちらにせよ普通にやれば決定機を作る事など
それほど難しい状況ではなかったにも関わらず
プレーの選択肢を悉く間違ってしまう程
この日の7サカの調子は最悪だったと思います。

一方で何度かアーセナルゴールに迫られる場面もありましたが
それらを凌いで2−2のままドローで終わり
落としていけない勝ち点を落としてしまいました。

結局、前回のリバプール戦の時に
同じ事をしているつもりだが
プレースピードが足りない
デュエルの場面での強度が足りないなど
小さなズレが重なって
当たり前に出来ていた事が出来なくなっていたと
今シーズンのリバプールに対して書きましたが
その言葉が今のアーセナルに当てはまる様に感じます。

この試合の様にいつも通りやっているつもりが
プレースピードが足りない為に
全く効果的にプレーする事が出来ない、
しかもいつも通りやっているつもりの為に
その小さなズレに気が付かずに修正する事も出来ない。
外から見ていれば明らかにいつもと違う事は分かりますが
実際にピッチの上でプレーしている選手達は
その差を実感する事が出来ていないのではないかと思います。

それは若いチームだからと言うよりも
絶対的なスタイルを確立した今シーズンのアーセナルは
そのスタイルで他者を寄せ付けていない反面、
上手くいかなかった試合の絶対数が不足している為に
何が問題で上手くいっていないのか?
それに対してどの様な対処をすれば解決する事が出来るのか?
と言う経験値的な物が不足しているのかもしれません。

失敗から成長すると言いますが
次のステップに成長する為の失敗を
今経験しているのかもしれません。

とは言え、そんなに悠長な事を言っている時間はありません。
消化試合が1試合少ないシティとの勝ち点差は
遂に『4』になってしまいました。

そしてそのシティは近年のリバプールとの優勝争いで
何度となく振り切ってPLを制覇してきた様に
ここ最近の試合を観る限りチームのピークを
最も重要なこのシーズン終盤に
しっかりと合わせてきた印象を受けます。

もしかしたらピークを超えてしまった可能性がある
現在のアーセナルに対して
今まさにピークを迎えようとしているシティ、
チームの状態的には圧倒的に差がある状態で
来週には直接対決があります。

良かった時期のチームの感覚を思い出す準備期間は
週末のホームでのサウサンプトン戦しかありません。
その試合でしっかりとサウサンプトンを圧倒して
再び調子を上向きに出来るかどうか、
非常に重要な試合になると思います。

言うなれば来週のシティ戦は
その試合に勝利したチームが
PL制覇すると断言しても良いくらいの
重要な試合になると思います。

その試合に挑むに当たって
昨シーズンスパーズとの直接対決に敗れた事で
CLへの出場権を掴み取る事が出来なかった事を
思い出して欲しいと思います。

再び同じ轍を踏む事など許されません。

例え90分間を待たずにスタミナが切れようとも
出し惜しみせずに
シティの選手よりも速く激しくプレーし
PL優勝に相応しいチームである事を
その試合で証明して欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G1A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:2G4A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:12G10A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:11G7A 
9ジェズス      PL:9G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:14G5A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G7A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:5G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


nice!(2)  コメント(0) 

PL30:Liverpool vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Liverpool 2−2 ARSENAL
2023年4月9日(日)Premier League, Anfield

Goal

 (8)11Martinelli
 (28)9Jesus(←11Martinelli)
 (42)Salah
 (87)Firmino


1Ramsdale

 4White 16Holding 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    34Xhaka

7Saka              11Martinelli

9Jesus


(80)9Jesus>>>19Trossard
(80)8Ødegaard>>>15Kiwior
(88)35Zinchenko>>>3Tierney


Substitutes
 30Turner
 97Walters
 20Jorginho
 21Vieira
 10Smith Rowe
 24Nelson


Arsenal 1.jpgやはりアンフィールドでのリバプール戦は
鬼門でした。
アンフィールドで最後に勝利したのは
12/13シーズンまで遡らなければならず
現在6連敗中という散々な戦績で迎えた
今シーズンのアンフィールドでのリバプール戦も
色々あり何とか引き分けるのが精一杯でした。

先発は怪我で離脱中の12サリバは間に合わず
右CBを16ホールディングが務めた以外
ベストメンバーが組まれました。

試合は今シーズン不調のリバプールを
前半から圧倒する形で始まり
早々に先制ゴールを奪いました。

8分、ライン側に立っていた7サカが
中に動く動きに合わせて送られた
4ホワイトからのパスを受け、
その7サカからのパスを受けた8ウーデゴールが
ペナルティに向かって走り出していた7サカに向けて
リターンパスが送られました。
そのパスはファン・ダイクにカットされてしまいましたが
そのこぼれ球を収めた11マルティネッリが
ドリブルでゴールに向かって切り込んで行き
そのまま押し込み先制ゴール!!

ファン・ダイクがカットしたボールが
11マルティネッリの所に溢れてきたと言う
ラッキーな面もありましたが
7サカや11マルティネッリが
センターラインを超えた辺りの
ライン側の浮いた位置から
中に向かって動きながらパスを受けて
攻撃のスイッチに入れると言う
今シーズン頻繁に使っている仕掛けが
見事に決まったゴールだったと思います。

その後もリバプールゴールに迫りました。

11分過ぎ、35ジンチェンコからのパスを
左サイドで受けた11マルティネッリからのリターンパスを受けた
35ジンチェンコがペナルティの外側から
豪快に左脚を振り抜きました。
このシュートはアリソンのファインセーブに阻まれ
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
アリソンが触っていなければ
かなり際どいシュートだったと思います。

16分過ぎ、9ジェズスのサイドチェンジのパスを受けた
7サカが送ったクロスを
ファーサイドに走り込んできた9ジェズスが
ダイレクトで合わせました。
残念ながらそのシュートは枠を捉える事は出来ませんでしたが
難しいバウンドだったとは言え
完全にフリーで飛び込めていましたので
9ジェズスならばしっかりと
押し込まなければならない場面だったと思います。

一方で危ない場面もありました。

19分過ぎ、4ホワイトが出した7サカへのパスが
ズレた所をジョーンズに奪われ
そのジョーンズからのパスを受けたファビーニョが送った
右サイドの裏へのパスでロバートソンに抜け出されてしまい
左脚を振り抜かれてしまいました。

幸いそのシュートは枠を捉えず救われましたが
ミスから始まった危険な場面だったと思います。

しかし次にゴールネットを揺らしたのもアーセナルでした。

28分、34ジャカが送った左サイドの裏へのパスで抜け出した
11マルティネッリが送ったピンポイントクロスを
9ジェズスがヘッドで合わせてゴール!!

11マルティネッリのピンポイントクロスの精度が素晴らしく
9ジェズスのポジション取りも完璧だったと思いますが
何よりもゴール前がスッカスカだった
リバプールのDFラインは壊滅的な状況だったと思います。

0ー2となりこれで余裕が出るはずでしたが
またミスから危険な場面を作らせてしまいました。

32分過ぎ、16ホールディングが出した35ジンチェンコへのパスが
ヘンダーソンにカットされてしまい
そのヘンダーソンから出されたスルーパスで
サラーに抜け出されてしまいました。
そのサラーに対して
完璧なタイミングで前に出た1ラムズデールが
しっかりとシュートコースを塞いだ事で
そこからのシュートは枠を捉える事が出来ずに
救われましたが
再びミスから決定機を作らせてしまったのは
よろしくない流れでした。

しかしこの後にこの試合の中で
最大のミスを犯してしまいました。

39分過ぎ、11マルティネッリからのパスを
左サイドのワイドな位置で受けた34ジャカが
コナテに潰されてボールをロストした後に
事もあろうかそのままボールを追っていた34ジャカが
コナテからパスを受けた後に
アリソンにパスを出した後のアーノルドに対して
背後から体をぶつけて行きました。

当然そのチャージを受けたアーノルドは
34ジャカにやり返した事で
両者にイエローカードが提示されましたが
試合後のコメンテイター陣が揃ってコメントしていた様に
この場面がこの試合のターニングポイントになってしまったのは
言うまでもなかったと思います。

なぜ34ジャカはこの様な愚行を犯してしまったのか?

百歩譲って仮にリードを許していた状況で
アーノルドに度々挑発されていたと言うのならば
まだ弁解が出来ると思いますが
アーセナルが2点リードした状況であり
上手くいっていないのはリバプールの方でしたので
34ジャカがカッとなる理由は見当たりません。

確かに、アーノルドは偽SBとして中に絞ってプレーしており
34ジャカとはマッチアップする関係性でしたので
何かしらあったのかもしれませんが
少なくとも激しいチャージを受けた
コナテに対して仕返しをしたのならば分かりますが
何も関与していないアーノルドに対して
レイトチャージする必要があったのか?
全く理解に苦しむ行動としか言いようがありません。

ここまで、あまりにも簡単に2失点しておきながら
反対にアーセナルのミスから
2つのビッグチャンスが訪れたにも関わらず
決めきる事が出来なかった状況に
度々映し出されるクロップの表情が表していた様に
同じ様にプレーしているはずなのに
なぜか上手くいかないと言う混乱が
アンフィールド中に漂っていたと思います。

しかしこのいざこざにより
選手はまだしもアンフィールドを埋め尽くしていた
リバプールファンに戦う理由を与えてしまったのは
大きな過ちだったと思います。

このトラブルで少なからず疑念があったと思われる
アンフィールでの雰囲気が変わり
強かった頃の威圧的で要塞と評される
アンフィールが目を覚ましてしまったと思います。

それでも前半をこのまま終わらす事が出来ていたら
結果は変わっていた可能性はありましたが
この直後に目を覚ました
アンフィールドの後押しを受けたリバプールに
ゴールを奪われてしまいました。

42分、右サイドに開いた位置で
パスを受けたジョーンズからのパスで
そのジョーンズを追い越してきた
ロバートソンが裏に抜け出し
そこからの折り返したボールを
ゴール前でヘンダーソンがファーに流し
そのボールをサラーに押し込まれてしまい失点。

34ジャカの愚行を境に
明らかに動きが良くなったリバプールの選手達は
大きな声援を受けのびのびとプレーする様になり
反対にここまで敵地でものびのびとプレーしていた
アーセナルの選手達は
一つ一つのプレーに罵声を浴びせられる様になり
明らかにプレーしづらい状況に陥ってしまったと思います。
そしてその愚行に対して少なからず
「なぜ?」と感じていたアーセナルの選手の中にもいたはずです。
その様な疑念を払拭する事が出来ていなかったかの様に
少なからず集中力が欠けていた様にも観えました。

その後はアンフィールドだけではなく
選手達も目を覚ましたリバプールに
何度となくゴールに迫られてしまいました。

前半ロスタイム、アーノルドのクロスに対して
ファーサイドでジョッタがダイレクトで折り返しました。
その折り返しに対して
1ラムズデールが素早く反応して弾き出しましたが
今度はそのこぼれ球をゴール正面の位置から
ヘンダーソンに右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートも枠を大きく外して救われましたが
動きが良くなったリバプールの仕掛けに
完全に付いていけなくなっていたと思います。

後半に入っても勢いを増したリバプールの攻撃を
なんとか凌ぐ時間帯が続いてしまい
その様な状況の中で
早々に決定的なピンチを迎えてしまいました。

51分過ぎ、ガクポが蹴った右サイドからのCKの場面で
ゴール前での競り合いにより
ペナルティ内にこぼれたボールに対して
ジョッタと16ホールディングが交錯してしまい
16ホールディングのファールが取られてしまいました。

普通に考えればPKを取られても仕方がないと思いますが
本当に16ホールディングのファールと言えるのか?
少なからず疑問を感じる場面でした。

そもそもこの場面のボールはイーブンのボールであり
もっと言えば最後に触ったのは多分5トーマスだと思いますので
どちらかというとアーセナル側のボールだったと思います。
そのボールに対して
ジョッタと16ホールディングが同時に走り出し
そこで16ホールディングの前にねじ込んできたジョッタの左脚に
16ホールディングが引っ掛る形で両者が倒れましたが
そのジョッタの左脚がボールを収める動作の一環として
脚を出したと言うのならば
当然16ホールディングのファールだと思いますが
この時点ではまだジョッタはボールを収める段階ではありませんでしたので
違う見方をすれば前に出ようとした16ホールディングに対して
ジョッタが脚を出して16ホールディングを転ばしたとも言えると思います。

実際、ホールディングの右脚が地面から離れた方が
ジョッタがねじ込んだ左脚が
ホールディングの右脚の前に着地するよりも
早かった事からも
16ホールディングにしたら
脚を引っ掛けられたと感じていたと思います。

まぁ、この場面でジョッタのファールを取るのは
難しかったと思いますが、、、、。

53分過ぎ、このPKをサラーが外してPK失敗。

少なからず疑問が残る場面でしたので
神様は気を利かしてくれたのかもしれませんね。

しかしこの後もリバプールの攻撃を
なんとか凌ぐ時間帯が続きました。

56分過ぎ、右サイドを駆け上がってきた
ロバートソンからのクロスを
ファーサイドで受けたサラーに
左脚を振り抜かれてしまいましたが
ゴールエリアのすぐ外側から放たれたそのシュートは
1ラムズデールがファインセーブで防ぎゴールを死守。

80分過ぎ、ファン・ダイクがルーズにクリアーしたボールを
最終的に収めたサラーが出した裏へのスルーパスで
ヌニェスに抜け出されてしまい1対1の状況に陥りましたが
完璧なタイミングで前に出た1ラムズデールが
ヌニェスのシュートをセーブしてゴールを死守。

ゴールを奪われていたもおかしくない決定機を
1ラムズデールがなんとか防ぐ形でしたが
反対にアーセナルも追加点を奪うチャンスが
なかった訳ではありませんでした。

73分過ぎ、34ジャカが送った
左サイドのスペースへのパスで抜け出した
11マルティネッリが
そのままドリブルで持ち込んで行った所から
ファーサイドから駆け上がってきた7サカに向けて
アリソンの前を横切る様なクロスが送られましたが
そのクロスは7サカの内側を走ってきていた
ロバートソンにカットされてしまい
7サカには届かず。

速いクロスを送る事でロバートソンがクリアー出来ずに
7サカの所にまで通る可能性はあったかもしれませんが
ロバートソンに7サカの前を取られていましたので
その選択は無理があった様に感じます。
それならばゴールの正面にはスペースが出来ていましたので
7サカはそのままゴールに向かわずに
途中で中に入っていくコースに切り替え
そこでクロスを受けていた方が
チャンスはあったかもしれません。

実際全速力で戻っていたロバートソンは
自らの背後にいた7サカが
途中でコースを変えても
すぐには反応出来なかったと思いますので
もう一工夫施せなかったのは残念でした。

84分過ぎ、アーセナル陣内で粘った所から出した
11マルティネッリのパスを
左サイドで受けた7サカが
そのままドリブルで持ち込みました。
一度はロバートソンとコナテに止められてしまいましたが
そこから絶妙なターンでその2人の間を割って抜け出し
グラウンダーのクロスが送られましたが
ニアに入ってきた19トロサールには
残念ながら合わず。

そしてついに同点ゴールが奪われてしまいました。

87分、ヘンダーソンからのパスを受けたアーノルドに対して
対峙した35ジンチェンコが股を抜かれて突破を許し
そこから送られたクロスに対して
ファーサイドに飛び込んできたフィルミーノに
ヘッドで合わされてしまい失点。

35ジンチェンコが股を抜かれて
深い位置にまで侵入を許してしまった時点で
勝負あったかもしれません。

この直後35ジンチェンコに代えて
3ティアニーが投入されましたが
多くの人に指摘されていた様に
3ティアニーに代えるのが遅すぎたと思います。

確かに35ジンチェンコがいれば
中盤でのボールの保持率は保てたかもしれませんが
実際はセカンドボールが収まらず
デュエルの局面でも劣勢の状況で
思った様にボールを保持する事が出来ていませんでしたし、
実際15キヴィオルを投入して3バックに変えた時点で
ボールを保持するスタイルから
ゴール前を固めて守り切る形に変更されていましたので
守り切ると決めたのならば
その時点で3ティアニーを投入しても良かったと思います。

そして後半ロスタイムに入っても
リバプールの猛攻に晒され続けてしまいました。

94分過ぎ、アーノルドのパスを受けたサラーに
左45度の付近から左脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは6ガブリエウの背中をかすめて
少しコースが変わりましたが
またもや1ラムズデールのスーパーセーブで防ぎ
ゴールを死守。

95分過ぎ、アーノルドがゴール前に放り込んだボールを
ファーサイドでヌニェスがヘッドで折り返し、
そのボールに対して飛び込んできたコナテに
胸で押し込まれそうになりましたが
それも1ラムズデールのスーパーセーブで防ぎ
ゴールを死守。

この日の1ラムズデールは
まさに神懸かっっていたと思います。
最後のコナテの場面も素晴らしかったと思いますが
やはりその前のサラーのシュートを防いだ場面は
本当に素晴らしかったと思います。

サラーのシュートに対して
1ラムズデールの腕が伸びたかの様なセーブでしたが
この時の1ラムズデールは
サラーのシュートが6ガブリエウの背中に当たった瞬間
踏ん張りなおして自ら飛ぶコースとタイミングを
瞬時に修正していた様に観えました。

今シーズンの1ラムズデールは
アーセナルが圧倒する試合が多かった事もあり
なかなか見せ場が訪れていませんでしたが
この試合では自らがワールドクラスである事を証明する様な
素晴らしいプレーを観せてくれたと思います。

そして最後の最後で勝利を手にするチャンスがありましたが
それも活かす事が出来なかったのは残念でした。

95分過ぎ、コナテのシュートを防いだ後に
カウンターが発動されました。
6ガブリエウからのパスを19トロサールが落とし
そのボールを受けた11マルティネッリから
逆サイドを駆け上がってきていた7サカに向けて
パスが送られましたが
そのパスは前に出てきたアリソンにカットされてしまい
決定機を活かせず。

そもそもこの場面は
11マルティネッリ、19トロサール、7サカに対して
リバプールはロバートソンだけと言う
3対1と言うの状況でしたので
11マルティネッリのパスが7サカに通っていたら
アリソンと1対1の状況をになっていただけに
もう少し丁寧にパスを出して欲しかったと思います。

実際7サカがもっと余裕を持って受けられる様なコースのパスでも
戻ってきていたガクポに追い付かれる事はなかったと思いますし
一度19トロサールに渡して
ロバートソンを引き付けた後に
その19トロサールからフリーでゴール前に走り込んできた7サカに
ラストパスを送ってもらっても良かったと思います。

試合はこのまま2−2で終わりましたが
本当ならば勝てる試合を自ら手放してしまった様な
試合だったと思います。

この試合の序盤は今シーズンのリバプールを象徴する様に
これまでと同じ事をしているつもりでも
個々の選手の動きが遅い、
デュエルの局面で踏み込んだプレーが出来ていないなど
クロップのスタイルに求められるレベルの
インテンシティを出せていませんのでしたので
際どい場面が作られたとしても
以前の様な怖さはあまり感じませんでしたが
34ジャカが愚行を犯した事で
全てが変わってしまったと思います。

34ジャカの愚行を境に
リバプールの選手達のインテンシティのレベルは大きくかわり
そしてその直後にサラーがゴールを奪った事で
今シーズンのモヤモヤを吹き飛ばして
完全に強かった頃のリバプールの自信が
目覚めてしまったと思います。

神懸かった1ラムズデールのセーブで
なんとか敗戦だけは免れましたが
反対にアルテタ監督が常々言っている様に
決めるべき時に決める冷酷さが足りず
僅かにあった勝利するチャンスも
逃してしまったのは残念です。

この試合で勝ち点3を奪えていたら
PL制覇に大きく前進する事になっていましたが
これでシティとの勝ち点差は
消化試合が1試合多い状況で「6」になってしまいました。

いよいよシティとの直接対決で
雌雄を決する事になりそうです。

余計な事をして台無しにしてしまったこの試合を
精神的に引きずらない事を祈るばかりですが
一つでも過ちを犯せば
そのしっぺ返しは必ず襲ってくる事を肝に銘じて
残りの試合に挑んで欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G1A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:2G3A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:12G10A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:10G7A 
9ジェズス      PL:8G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:14G4A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G7A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:5G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


nice!(2)  コメント(0) 

PL29:ARSENAL vs Leeds United FC [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 4−1 Leeds United FC
2023年4月1日(土)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (35)9Jesus(pk)
 (47)4White(←11Martinelli)
 (55)9Jesus(←19Trossard)
 (75)Kristensen
 (84)34Xhaka(←8Ødegaard)


1Ramsdale

 4White 16Holding 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    34Xhaka

19Trossard            11Martinelli

9Jesus


(60)9Jesus>>>7Saka
(60)5T. Partey>>>20Jorginho
(85)35Zinchenko>>>3Tierney
(85)8Ødegaard>>>10Smith Rowe
(85)34Xhaka>>>21Vieira


Substitutes
 30Turner
 97Walters
 15Kiwior
 24Nelson


Arsenal 1.jpg再び4発快勝!!

代表戦明けの重要な試合でも
最近の勢いを失う事なく
リーズを圧倒しました。

先発は代表期間中に体調を崩した?
7サカがベンチスタートとなった右サイドには
代わって19トロサールが入り
左の11マルティネッリ、1トップの9ジェズスと共に
前線に並びました。

試合は開始早々に危ない場面がありました。

開始8秒、リーズがキックオフした後に
左サイドに蹴り込んだボールを
クリステンセンがヘッドで流したボールに対して
シニステラと競り合いながら
35ジンチェンコがカットしましたが
そのこぼれ球を収めたクリステンセンに
右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは1ラムズデールのファインセーブで
的確に防ぎましたが
キックオフ直後のバタバタがまた起きてしまいました。

一方で今度はアーセナルがリーズゴールに迫りました。

開始28秒、35ジンチェンコから出されたロングスルーパスは
エイリングにカットされてしまいましたが
そのエイリングからのコッホに出されたパスがズレた所を
9ジェズスがヒールパスで11マルティネッリに繋ぎ
その11マルティネッリが右脚を振り抜きましたが
そのシュートはブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

その後も惜しい場面はありました。

10分過ぎ、ワイドの位置でパスを受けた
35ジンチェンコからの戻しを受けた34ジャカが送ったクロスを
9ジェズスがヘッドで合わせました。
残念ながらそのヘッドは僅かにバーの上で
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
ストライクとフィルポの間に出来たスペースに
9ジェズスは上手く入っていただけに
決めて欲しかった場面でした。

一方でまた守備陣がバタバタしてしまい
危ない場面がありました。

21分過ぎ、アーロンソンが右サイドから入れたクロスを
6ガブリエウがヘッドでクリアーしましたが
そのクリアーボールがサマビルに当たり
こぼれたボールをシニステラに
ヒールで押し込まれそうになってしまいました。

この場面はシニステラの位置がオフサイドポジションであり
同時にそのシュートも1ラムズデールがしっかりとブロックして
ゴールを死守しましたが
そもそもこの場面は上がっていた4ホワイトが出したパスが
カットされた所からカウンターを受ける形で始まり、
ボールを奪われた後にドリブルで持ち上がってきたサマビルに対して
追走していた4ホワイトは簡単に振り切られてしまい
コースを塞ごうとしに行った5トーマスも
簡単にかわされてしまった為に
完全に後手に回されてしまったのは良くなかったと思います。
仮に相手がシティの攻撃陣だったら
この様な緩い守備をしていたら
ゴールを奪われてもおかしくないと思われる程の
非常に緩い場面だったと思います。

29分過ぎ、右サイドでボールを持ったサマビルが
中に切り込んで行きながら一度ロカにボールを預け
そのロカからのリターンを受けたサマビルに
右脚を振り抜かれてしまいました。

このシュートも1ラムズデールが的確にセーブして
ゴールを守る事が出来ましたが
この場面でも4ホワイト、5トーマス、16ホールディングに
19トロサール、8ウーデゴールと
右サイドには人数が揃っていましたが
各々の距離感が悪い為に
サマビルが切り込んで行く事の出来るスペースを
残してしまっていたのは問題であり
早急に修正が必要だと思います。

30分過ぎ、エイリングからのパスをサマビルが受け
そのサマビルから出されたパスで
サマビルを追い越してきたハリソンに
左脚を振り抜かれてしまいましたが
このシュートも1ラムズデールが的確にセーブして
ゴールを死守。

この様に中々波に乗れない流れでしたが
9ジェズスの仕掛けがPKを呼び込みました。

31分過ぎ、34ジャカからのパスを左サイドで受けた9ジェズスが
そのままペナルティ内に向かって切り込んで行った所で
エイリングが出した足が9ジェズスの脚に当たって倒され
PK獲得。

35分、そのPKを9ジェズスが冷静に蹴り込み先制ゴール!!

この日のPKのキッカーは
元々8ウーデゴールだったのか
最初は8ウーデゴールがボールを持っていましたが
怪我から復帰後まだゴールを奪えていない
9ジェズスに譲る形で
9ジェズスが久しぶりにゴールを決める事が出来ました。

その後も決定機になりそうな場面はありましたが
中々そのチャンスを活かせませんでした。

37分過ぎ、カウンターが発動しました。
34ジャカから出された左サイドのスペースへのパスで
抜け出した11マルティネッリは
そのままシュートを撃つ事が出来なかった為に
左サイドを遅れて上がってきた34ジャカに繋ぎ、
その34ジャカからの折り返しを
ペナルティ内で受けた9ジェズスは
シュートを撃つ事は出来ませんでしたが
そのこぼれ球を11マルティネッリが
左脚を振り抜きましたが
そのシュートはブロックされてしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

40分過ぎ、再びカウンターが発動しました。
リーズのFKの流れから34ジャカが左サイドの9ジェズスに繋ぎ
その9ジェズスから右サイドに駆け上がっていた
8ウーデゴールと19トロサールに向けて
サイドチェンジのパスが送られました。
そのサイドチェンジのパスは
ペナルティの外にまで飛び出してきた
メシレにクリアーされてしまいましたが
そのクリアーボールに対して11マルティネッリが
無人のゴールに向けて
ダイレクトでロングシュートを放ちましたが
残念ながらそのロングシュートも
戻ってきたエイリングにクリアーされてしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

前半はボールを保持していましたが
シュート数が6本、枠内シュートが2本と
決定機と言える様な形を作るだけの
精度に欠いていたと思います。

その様な問題点をハーフタイム中に
しっかりと修正してきたのか
後半早々にしっかりと崩して
ゴールを奪ってみせました。

47分、34ジャカからのパスを
左のワイドな位置で受けた35ジンチェンコが送った
巧みなキックフェイントからのパスで
11マルティネッリが抜け出し
その11マルティネッリが
エイリングかわした所から送ったクロスを
ファーサイドに走り込んできた4ホワイトが
ダイレクトで合わせてゴール!!

全てが完璧なゴールだったと思います。
攻撃にスイッチを入れた
35ジンチェンコのタイミングをズラしたパス、
エイリングをあっさりとかわした
11マルティネッリの個の力、
そして大外から走り込んできた4ホワイトを見逃さずに
ゴール前を横切る様に送った11マルティネッリのクロスと
クロスが送られてくる事を疑わずに走り込んできた
4ホワイトのフリーランニング。

この様な仕掛けの形は
元々デザインされていたのだと思いますが
熟練された組織の力と個の力が
しっかりと噛み合った綺麗なゴールだったと思います。

そして3点目も綺麗な崩しから生まれました。

55分過ぎ、9ジェズスが送った
鋭い楔のパスを受けた19トロサールが
そのままペナルティ内を深い所まで切り込んで行き
そこから送ったマイナス方向の折り返しを
ゴールに向かって走り込んできた9ジェズスが押し込み
ゴール!!

僅かに出来ていたパスコースを
見事に通した9ジェズスのパスも素晴らしかったと思いますが
やはり19トロサールのプレーが全てだったと思います。

9ジェズスのパスを受けた19トロサールは
寄せてきたコッホにシュートコースを塞がれてしまった為に
選択肢として最初に浮かんだのは
ゴールに向かって走り込んできた9ジェズスに向けて
ボールを戻す事だったかも知れません。
しかしこのまま9ジェズスにパスを戻しても
ストライクと絞ってきたフィルポに
止められる可能性が高いと感じたのか
そこから19トロサールは反転して
自らは深い位置に向かって切り込んで行き
その動きで9ジェズスが走り込む事が出来るスペースを作った上で
そのスペースに向けてタイミング良く折り返しを入れる。
それを一瞬の間に判断し
完璧な形で具現化した19トロサールは
本当に素晴らしい才能の持ち主であり
同時にアーセナルのスタイルに完璧に合致したタレントだという事を
改めて認識させるプレーだったと思います。

19トロサール本人としては一番好きなポジションは
1トップの後ろでプレーする事らしいのですが
ここまで左サイドとしても1トップとしても偽9番としても
どのポジションでも遜色ない素晴らしいプレーを
観せていると思います。
そして今回遂に7サカに代わって右サイドでも起用され
前線のポジションをコンプリートしましたが
この試合での右サイドでのプレーは
他のポジションでのプレーに比べてしまいますと
ややインパクト欠けていた様に感じました。

それはブライトン時代も右サイドで起用される試合は
それほど多くなかった様に
19トロサール自身の問題もあるかも知れませんが
どちらかと言うと現在のアーセナルの右サイドは
7サカ&8ウーデゴール&4ホワイトの3人が
絶妙なハーモニーを醸し出す連携が
最大の強みになっていますので
周囲との連携面に関してはまだまだ改善の余地がある
19トロサールが右サイのワイドの位置で
そこまでインパクト残せなかったのも
仕方がなかったのかも知れません。

その一方で現在のアーセナルの攻撃陣のもう一つの強みである
流動的なポジションチェンジを繰り返しながら
ゴールに迫るプレーに於いては
19トロサールのどのポジションでも
求められているプレーを行う事が出来る万能性が
より活きる結果となりますので
19トロサールに関しては
どこのポジションで起用するかは
あまり関係ないのかも知れません。

どちらにせよ19トロサールは
チームにとって欠く事の出来ない存在に既になりつつあり
それは9ジェズスと同じレベルと言っても良いくらいの
存在になりつつあると思います。

その後もリーズゴールに迫る場面がありました。

58分過ぎ、19トロサールが蹴った左CKを
ニアに走り込んできた11マルティネッリが
ヘッドで合わせましたが
メシレのファインセーブに阻まれ
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

しかしこの後5トーマスに代わって20ジョルジーニョ、
9ジェズスに代わって7サカが投入されましたが
この辺りから再びバタバタする場面が訪れてしまいました。

62分過ぎ左サイドからのシニステラからのパスを受けた
クリステンセンが繋いだボールを受けたアーロンソンに
16ホールディングと6ガブリエウの間を
割って入られてしまいました。

至近距離から放たれたアーロンソンのシュートは
前に出た1ラムズデールがしっかりとブロックして
ゴールを死守しましたが
そこまで難しい対応を強いられた訳ではなかったと思いますが
全てのポイントにおいて緩い対応だった為に
簡単にゴールに迫られてしまったのは
非常に問題だったと思います。

64分過ぎ、右サイドの自陣深い位置で
中々ボールが落ち着かない状況から
アーロンソンに抜け出されてしまい
そのアーロンソンからの折り返しを
クリステンセンに左脚を振り抜かれてしまいました。

幸いそのシュートは枠を大きく外れて救われましたが
右サイドでボールが落ち着かない状況でしたが
それでも何度となく大きく蹴り出すチャンスがあったにも関わらず
無理に繋ごうとしてしまった為に
最終的にアーロンソンにボールを奪われて
そのまま切り込まれてしまったのは
問題だったと思いますし
同時にゴール正面の位置にいたクリステンセンに対しては
誰もマークに付いていなかったのも
大きな問題だったと思います。

そしてその緩い状況が改善出来ないまま
失点してしまいました。

75分、メシレからストライク〜ルター〜ハリソンへと繋ぎ
そのまま右サイドをドリブルで持ち込んできた所から送った
ハリソンの折り返しが34ジャカの足に当たってこぼれた所を
クリステンセンに右脚を振り抜かれてしまいました。
そしてそのクリステンセンのシュートは
35ジンチェンコに当たってコースが変わり
そのままゴールに吸い込まれて失点。

この場面は基本となるハイプレスを仕掛ける事が出来ず
中盤が非常に間延びしてしまった為に
広大なスペースをリーズに与えてしまったのは問題であり
これでゴールを奪われない方がおかしい位の
緩さだったと思います。

3点リードして気が緩んだのかも知れませんし
代表戦明けの為にコンディション的に
難しい状況の選手もいたと思いますが
シーズン終盤に向けてシティの追随を振り切って
悲願のPL制覇を成し遂げたいのならば
こんも様な隙を観せている様では成し遂げられないと思います。

残り9試合最後まで全力で走り切る事が出来るかどうか
もう一度肝に銘じて欲しいと思います。

その後もリーズゴール迫る場面はありました。

78分過ぎ、ロカが出したバックパスがそれた所を
プレスを仕掛けていた8ウーデゴールが奪いとり
そのままペナルティに迫りましたが
クーパーに止められてしまいシュートに繋げられず。

自ら切り込んで行こうとせずに
クーパーに止められ様としたタイミングで
走り込んできた11マルティネッリに
シンプルに繋いでいた方が
シュートを撃つチャンスは大きかった様に感じます。

そして試合を終わらせる4点目が生まれました。

84分、7サカからのパスを受けた
8ウーデゴールが送ったアーリークロスを
ゴール前に飛び込んできた34ジャカが
ヘッドで合わせてゴール!!

クリステンセンとエイリングの間に
あれだけ大きなスペースを空け
しかも飛び込んできた34ジャカを見ていなかった
リーズ側の守備に問題があると思いますが
このゴールで試合は決して

4−1で勝利!!

一般的に代表戦明けの試合は難しい試合になりますが
後半は素晴らしい試合運びを観せて
勝利を挙げました。

とは言え、この試合は幸い拮抗した試合にならなかった事で
代表チームに合流していた選手を
フルタイムで起用しなかったのは良かったと思いますが
本当に休ませる意図があるならば
35ジンチェンコ、8ウーデゴール、34ジャカを下げるのは
もう10分早くても良かった様に感じます。

確かに失点した75分辺りは
リーズがペースを握っていた時間帯でしたので
交代しづらかった部分もあったと思いますが
実際動きが鈍くなり始めていたと思いますので
思い切ってフレッシュな選手を投入する勇気を
アルテタ監督は観せても良かった様に感じます。

その一方で2ゴール挙げた9ジェズスは
ここから乗ってくると思いますし、
完璧な代役と言う訳ではありませんが
代えの効かない7サカの穴は
19トロサールで十分に埋める事が出来ましたので
後は怪我で離脱中の12サリバの復帰と
代役が不在になっているの4ホワイトのコンディションが
シーズン終わりまで保つ事が出来れば
この勢いのままシーズン終わりまで走り切ってくれそうです。

次はアウェイのリバプール戦です。

残りの試合のスケジュールを見ますと
トップ4争いをしているアウェイでのニューカッスル戦、
ELの出場権を賭けて戦っているホームでのブライトン戦、
そして降格争いをしているチームとの対戦も
多く残っていますが
その中でもアウェイのシティ戦と共に
非常に重要な試合になると思われるのが
鬼門であるアンフィールドでの次のリバプール戦だと思います。

今シーズンのリバプールは世代交代が上手くいっておらず
苦戦を強いられていますが
その様なリバプールでもアンフィールドでは
未だに別格のチームだと思いますので
かなり難しい試合になると思われます。

しかし逆の見方をすれば
そのリバプール戦で勝ち点3を奪い取る事が出来れば
PL制覇に向けて大きな勝ち点3になるのは間違いないと思いますので
ここ最近の勢いを保ち魅力的なフットボールで
圧倒して欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ティアニー     PL:0G1A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:2G3A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:12G10A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:10G7A 
9ジェズス      PL:7G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:13G3A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G7A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:5G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


nice!(2)  コメント(0)