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2018/19シーズン〜〜GK総括〜〜 [Arsenal F.C.]

〜〜GK〜〜

19ベルント・レノ(27歳)
1ペトル・チェフ(37歳)
26エミリアーノ・マルティネス(26歳)


Arsenal 1.jpg今シーズンはここ数シーズン正GKとして
君臨してきた1チェフから新加入の19レノヘの
世代交代が行われたシーズンになりました。

開幕こそは昨シーズン同様に
1チェフが起用されていましたが
7節のワトフォード戦で
1チェフが負傷離脱した事を切っ掛けとして
その後はそのまま19レノが正GKの座に就き
PLでは19レノがGKを務め
EL等のカップ戦では1チェフがGKを務める
分業制が敷かれました。

また第3GKを務めていた26マルティネスは
ELの1試合でしか出場機会が得られなかった事もあり
冬の移籍期間でレディングへローン移籍に出て
そのレディングでは正GKとして
実戦経験を得る事が出来たのは
今後重要な経験になったと思われます。

昨シーズン辺りから年齢的な衰えが見えていたとは言え
1チェフのゴールキーピング技術は
まだまだ一流だったと思いますが
その一方でエメリ監督が新たに導入した
GKも含むバックラインから
丁寧にパスを繋いでビルドアップするスタイルへの
適応に苦しんでいた事もあり
早かれ遅かれ1チェフよりも
足下の技術的に優れる19レノに
世代交代されるのは既定路線だったと思います。

その1チェフが今シーズンで引退する事が決まった事で
来シーズンの第2GK問題が浮上しました。
新たなGKの獲得に動くのか、
それとも経験を積んで帰って来た26マルティネスに
その役割を委ねるのかが注目されますが
個人的には26マルティネスに
チャンスを与えても良い様に感じます。

世代交代と言う難しいミッションは
非常にスムーズに行われたと思います。
1チェフから正GKの座を引き継いだ
19レノはまだ改善の余地があるとは言え
今後5シーズン程の間は
19レノの時代が続くと思われます。

そしてその19レノと同年代の26マルティネスが
しっかりとバックアップする事が出来れば
来シーズンもこのポジションは安泰だと思います。


C'mon Arsenal !!


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2018/19シーズン〜〜監督:ウナイ・エメリ〜〜 [Arsenal F.C.]

2018/19シーズン〜〜ウナイ・エメリ〜〜

Arsenal 1.jpg


約22年間アーセナルを指揮してきたボスが退任し
新たにエメリ監督を迎えた最初のシーズンでしたが
PLではシーズン終盤の重要な時期に失速してしまい
トップ4争いに敗れ、
その上、来シーズンのCL出場権を賭けた
最後のチャンスだったEL決勝では
良い所なくチェルシーに敗れてしまい
3シーズン連続CL出場権を逃す
残念なシーズンに終わってしまいました。


そのエメリ監督を新たに迎えた事で
これまでのアーセナルとはいくつかの変化が生まれました。

まずチームスタイルは基本的には自らボールを支配する
ポゼッションスタイルを基本としている所は
大きく変わった訳ではありませんが
そこからゴールを陥れるまでの道筋は変わったと思います。

以前からよく言われる様にエメリ監督のスタイルは
サイドに起点を置いてサイドから崩すと言う形が
代表的なスタイルだと思います。

サイドアタッカーとSBが連動して
サイドの裏やハーフスペースの深い位置に侵入した所からの
折り返しをゴールに繋げる形を得意とし
特にその深い位置まで侵入した所から送られる
マイナス方向の折り返しを
走り込んでくるアタッカーが
ペナルティスポット付近で合わせる形は
アーセナルでも早い時期から導入され
一定の効果を挙げたと思います。

このサイドからの仕掛けが代表される様に
ボスの時代の様な即興的な仕掛けが減り、
予め決められた仕掛けの形で
相手を崩すパターンが多くなった所も
大きな変化だと思います。

この様な予め決められたサイドからの仕掛けの形は
シーズン前半は多くのゴールを生み出していましたが
その一方でシーズンが進むにつれて
対戦相手に研究された事もあり
徐々に決まらなくなったのも事実であり
その様な状況の時に例えばシティの仕掛けの様な
更にその先を1歩も2歩も行く様な
仕掛けの形が出てくれば良かったと思いますが
そこまでの引き出しの多さは
現在のアーセナルには芽生えていないと言うのが現状であり
前回書いた様にその辺りがシーズン通しての
シュートチャンスの少なさにも影響している様に感じます。

とは言え、ボスの時代の様に仕掛けの多くの部分を
個々の選手のアイデアや閃きに任せていた時の様に
相手の守備のブロックを前にして
完全に行き詰まってしまう様な場面は
減っては来ているとは思います。
勿論、時には選手個々のアイデアと閃きは必要だと思いますが
その前のベースとなる部分に
予め決められた形と規律を持ち込んだ事で
アーセナルの攻撃陣は上方修正されたと思います。

そして選手交代に関しても
ボスの時代とは大きな変化が観られました。

ボスの時代では基本的に75分過ぎから
5分間隔で選手を投入するパターンが
決まり事の様に圧倒的に多く
流れを変える様な意外性という部分が乏しかったと思います。

一方のエメリ監督は例えば前半チームが機能していなければ
後半頭から選手を入れ替えて
積極的に流れを変えようと試みます。
しかも2枚同時に代える様な場面も何度もあり
実際その交代により試合の流れを変えた試合が何度もありました。

今シーズンのエメリ監督が行って来た選手交代を観ていますと
例えばボスの場合はその時のベストメンバーで先発を組み
そのベストメンバーで行ける所まで押し切る傾向が強い一方で
エメリ監督はチームが上手く機能しなかった場合を想定して
例えその選手が好調であったとしても
その流れを変える為の切り札として
ベンチに置いておくタイプの監督の様に感じます。

よってエメリ監督の戦前のプランの中には
試合の流れによりどの選手を投入するか等の
選手交代も含めてプランされている様に感じ、
何よりも勝負所を逃さない決断力はボスよりもある様に感じます。

一方で昨シーズンも問題だった守備組織の再建に関しては
エメリ監督になってからも求められた結果を導き出す事は
出来ませんでした。

ボスの時代とは異なり対戦相手の布陣やスタイルにより
試合毎に4バックと3バックを使い分ける形は
これまでのアーセナルにはない形でしたが
逆の言い方をすればどの様な相手を前にしても
しっかりと守る事が出来る
完成された守備組織を持っていないと言う事でもあり
その完成された守備組織がない分、
相手の長所を消す様にシステムを変更する事で
対応していたとも言えます。

勿論、シーズン序盤のDFラインを支えてきた
16ホールディングの長期離脱や
主力としてDFラインを支えなければならなかった
20ムスタフィの低迷等のマイナス要素が多かった為に
プラン通りにいかなかったのかもしれませんが
印象としてはエメリ監督に守備組織を再構築する事を期待するよりも
絶対的なタレントを補強する事で守備組織を安定させる道を選んだ方が
早道の様に感じてしまいます。

それ以外で目に付く所は
試合中の振る舞いだと思います。
試合中はあまり動かなかったボスに対して
エメリ監督は殆どの時間ピッチサイドに立ち
常に選手たちに指示を出し続ける姿は新鮮であり
それと共にスタジアムと連動する様に
喜怒哀楽を示す所も観ているグナとしては
一緒に戦っている感じがして良かった様に感じます。

その一方でパリSG時代にも問題になりましたが
スター選手を操る手腕に関しては少し疑問に感じる所はありました。

パリSG時代では「PK事件」を代表する様に
ネイマールのエゴを抑える事が出来ずに
いわゆるスター選手を含めたチームを完全に掌握する事が
最後まで出来なかったと言われていました。

一方でアーセナルには元々エゴを振りかざす様な選手は
基本的にはいませんので
パリSG時代の様な問題は起こらないと思われていましたが
それでも年末年始頃の10エジルの扱いに関しては
外から見ていて上手く出来ていない印象を抱かざる得ませんでした。
勿論、エメリ監督が求めるスタイルやプレーに対して
10エジルが100%応える事は出来ていなかった為に
外すと言う考えは全てが間違いではないと思いますが
それにより10エジルの眠っていた力が呼び覚まされたかと言えば
実際はそうではなかった様に感じます。

これまでの10エジルのキャリアやコメントから明らかなのは
10エジルがチームの為に全力で戦うのは
その信頼に応える為だと言う事です。
確かに問題を指摘して課題を与える事も
選手を成長させる上で重要だと思いますが
10エジルに対してはチームから外す事で
反骨精神を刺激するよりも
それでもなお信用して起用し続ける事で
その信頼に応えようとする気持ちを利用した方が
もっとスムーズに問題点に対して取り組んだ様に感じます。

そう言う意味では人心掌握術は
それ程高い方ではないのかもしれません。

一方で公然と選手を批判する事を決してしない所は
非常に好感が持てます。
これはボスにも通じる所だと思いますが
某リーニョの様に
自分の選手を公然と批判する様な監督もいますが
アーセナルと言うクラブの伝統としては
クラブと言うファミリーを
リスペクトする事が出来る監督がやはり相応しく
その様な監督がボスの後任として就てくれた事は
正直良かったと思っています。

その一方でモチベーターとしては
やや疑問に感じる部分もあります。
特にシーズン終盤に失速して時には
チーム全体に覇気が失われていた様に見え
それを改善する様な+αをチームに与える事が出来ずに
その悪い流れにそのまま飲み込まれてしまったのは
非常に残念でした。

ボス同様にジェントルマンなのは
非常に好感が持てますが
その一方でクロップの様になるのは無理であっても
時にはチームに喝を入れる様な
熱い所をもう少し観せても良い様に感じます。

そしてそのジェントルマンの部分が出ているのかもしれませんが
ちょっと優しすぎると言いますか
正直すぎると言いますか
特にフロントに対してもう少し
「我」を通しても良い様に感じる所はあります。

そう感じた所は冬の移籍期間での補強に関する所です。

冬の補強期間に入る前の段階で
ウイングタイプの選手等の補強の必要性を
エメリ監督は会見で訴えていましたが、
その後の会見で、補強資金が全くなく
希望する選手の獲得は出来ないだろうと
打ち明けてしまっていました。

勿論、2シーズン連続CL出場権を逃し
財政的にはそれ程余裕がないのは分かりますが
冬の移籍期間での補強の必要性を訴えた会見の時点では
補強資金が全くないと言う事を
現場を任されているエメリ監督に知らされていなかったと言うのは
非常におかしな状況であり
しかもエメリ監督にしてみれば
自らに課せられた使命はCL出場権の奪還であり
その目標を達成する為のサポート体制に
疑問を感じてもおかしくない状況だったと思います。

まぁ、その様な状況を素直に受け入れてしまう所が
エメリ監督が優しい所と言いますか
寛容な所だと思いますが
実際はどうかは分かりませんが
もっと強く反発しても良い様に感じます。

それと共に、会見の場で冬の補強資金が全くない事を
発表してしまうのは
ちょっと正直すぎるとは思いますが、、、。
まぁ、嘘を付けない正直な人間性は
個人的には非常に好感が持てますが、、、(苦笑)。

そして今シーズンのエメリ監督が成し遂げた功績の中で
忘れてはならない所が
ボスの時代ではその才能を開花する事が出来なかった選手達が
今シーズンレベルアップした所かもしれません。

17イウォビや16ホールディングや15ナイルズは
今が一番伸びる年齢ですので
その時期に信頼して積極的に起用した所は勿論ですが
34ジャカや31コラシナツの様に
期待されて入団しながらもその期待に応えられていなかったタレントが
しっかりとその持てるの能力を発揮し始めた所は
エメリ監督の効果だったと思います。

以前に某雑誌のコラムで
アルゼンチンの名将、ルイス・セサル・メノッティの
「インテリジェンスに富んだ選手は、
自由を与えられた中でも物ごとを整理しながらプレー出来るが
そうでない選手は規律を必要とするものだ。」
と言う言葉が紹介されていましたが
この言葉でボスの時代では輝けなかった選手が
エメリ監督になってから輝ける様になった理由が
何となくわかった様な気がしました。

「インビンシブルズ」時代のアーセナルはまさに
インテリジェンスも兼ね備えていた
優れたタレントの宝庫でしたので
ボスの自由を与える戦術でも
その中にしっかりとした規律が成立し
チームとして機能していたかもしれませんが
時が進みボスの時代の終わりの頃のチームの中には
その様なタレントが減ってきてしまったのか
ボスの自由を与える戦術の中に規律が成立しなくなり
結果としてその戦術では
チームが機能しなくなってしまいました。

その様な視点で考えますと
ボスの時代ではその実力を発揮出来ずにいた
34ジャカや31コラシナツ等は
「そうでない選手」だったのかも知れません。
自由を与えるボスの下では規律的なプレーが出来ずに
その実力を発揮出来なかった一方で
エメリ監督に代わってからしっかりと規律を与えられた事で
その規律に沿う事で
自らの実力を発揮出来る様になったと考えれば
非常に腑に落ちます。

どちらが良いか悪いかと言う問題ではないと思いますが
現実的にインビンシブルズ時代の様なタレントが
もう揃う事がない事を考えますと
しっかりとチームに規律を与えるタイプの指揮官の方が
適しているのかも知れません。


今シーズンはフロント陣のトップも入れ代わり
クロエンケ氏が単独オーナーに就任する等、
バタバタとしてもおかしくないシーズンだったと思いますが
そう言う意味ではそのバタバタを現場に持ち込まずに
上手く乗り切ったのはエメリ監督の手腕だと思います。
その一方で実質的な今シーズンの目標だった
来シーズンのCL出場権の奪還が
あと一歩の所まで迫りながらも
詰めの甘さを露呈して取り逃がしてしまったのは
残念でした。

来シーズンはエメリ監督にとっては
自らの去就を賭けたシーズンになると思います。

このまま来シーズンもトップ4入りを逃し
CL出場権を奪還する事が出来なければ
更迭される可能性も十分にあると思います。
しかもここ最近の流れを考えますと
現在のチームを解体して
新たなチームをしかも若い選手を多く取り込んで
作り直そうとしている雰囲気があり、
その上、どれ程の補強が成されるのかも分からない状況で
このミッションを達成するのは
非常に難しいかもしれません。

それでもアーセナルというクラブを
今後もビッグクラブと言う枠組みの中に保ち続ける為には
まずはCL出場権を獲得するしかありません。

その様に難しいシーズンになると思いますが
来シーズンは自らの進退を賭けてでも
今シーズン以上の結果を目指して欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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2018/19シーズン〜〜総括〜〜 [Arsenal F.C.]

2018/19シーズン〜〜総括〜〜

Arsenal 1.jpg


今回からは2018/19シーズンを私見的に振り返ってみたいと思います。

2018/19シーズンは
22年余り指揮してきたボスが退任して
新たにエメリ監督を迎えたシーズンでしたが
大きな混乱もなく上手く乗り切ったと思います。

一方でPLでは
終盤失速してしまった事で5位に終わり
そして来シーズンのCL出場権を獲得する
最後のチャンスを賭けて挑んだELの決勝でも
残念ながらチェルシーに敗れてしまい
これで3シーズン連続CL出場権を逃してしまいましたので
そう言う意味では決して成功したシーズンとは言えず、
多くの課題が残ったシーズンだったと思います。


それでは改めて今シーズンのPLのデーターから振り返ってみたいと思います。

〜シーズン総計〜
シティ    32勝 2分け 4敗 勝ち点98 得点95 失点23 +72 1位
リバプール  30勝 7分け 1敗 勝ち点97 得点89 失点22 +67 2位
チェルシー  21勝 9分け 8敗 勝ち点72 得点63 失点39 +24 3位
スパーズ   23勝 2分け13敗 勝ち点71 得点67 失点39 +28 4位
アーセナル  21勝 7分け10敗 勝ち点70 得点73 失点51 +22 5位
ユナイテッド 19勝 9分け10敗 勝ち点66 得点65 失点54 +11 6位


〜ホーム〜
シティ    18勝 0分け 1敗 勝ち点54 得点57 失点12 +45 1位
リバプール  17勝 2分け 0敗 勝ち点53 得点55 失点10 +45 2位
アーセナル  14勝 3分け 2敗 勝ち点45 得点42 失点16 +26 3位
チェルシー  12勝 6分け 1敗 勝ち点42 得点39 失点12 +27 4位
スパーズ   12勝 2分け 5敗 勝ち点38 得点34 失点16 +18 5位
ユナイテッド 10勝 6分け 3敗 勝ち点36 得点33 失点25 +8  6位


〜アウェイ〜
シティ    14勝 2分け 3敗 勝ち点44 得点38 失点11 +27 1位
リバプール  13勝 5分け 1敗 勝ち点44 得点34 失点12 +22 2位
スパーズ   11勝 0分け 8敗 勝ち点33 得点33 失点23 +10 3位
ユナイテッド  9勝 3分け 7敗 勝ち点30 得点32 失点29 +10 4位
チェルシー   9勝 3分け 7敗 勝ち点30 得点24 失点27 ー3  5位
アーセナル   7勝 4分け 8敗 勝ち点25 得点31 失点35 ー4  8位


〜シーズン前半〜
リバプール  16勝 3分け 0敗 勝ち点51 得点43 失点7  +36 1位
スパーズ   15勝 0分け 4敗 勝ち点45 得点42 失点18 +24 2位
シティ    14勝 2分け 3敗 勝ち点44 得点51 失点15 +36 3位
チェルシー  12勝 4分け 3敗 勝ち点40 得点37 失点16 +21 4位
アーセナル  11勝 5分け 3敗 勝ち点38 得点41 失点25 +16 5位
ユナイテッド  9勝 5分け 5敗 勝ち点32 得点37 失点31 +6  6位


〜シーズン後半〜
シティ    18勝 0分け 1敗 勝ち点54 得点44 失点8  +36 1位
リバプール  14勝 4分け 1敗 勝ち点40 得点46 失点15 +31 2位
ユナイテッド 10勝 4分け 5敗 勝ち点34 得点28 失点23 +5  3位
アーセナル  10勝 2分け 7敗 勝ち点32 得点32 失点26 +6  4位
チェルシー   9勝 5分け 5敗 勝ち点32 得点26 失点23 +3  5位
スパーズ    8勝 2分け 9敗 勝ち点26 得点25 失点21 +4 11位


今シーズンのPLは稀に見る
2つのデッドヒートが繰り広げられた
シーズンだったと思います。

まず1つ目はシティとリバプールの優勝争いです。
最終的に勝点1差でシティが連覇を果たしましたが
2位のリバプールが獲得した勝ち点97は
2位史上最高勝点でした。

そしてもう1つはCL争いです。
最終的にユナイテッドが脱落して
チェルシー、スパーズ、アーセナルの3チームの争いになりましたが
3位チェルシーから5位のアーセナルまでの差は
わずか勝点2でした。
この事からもあと1勝して勝点3を積み上げていれば
来シーズンのCL出場権を獲得出来ていただけに
最も重要だったシーズン終盤に失速してしまったのは
非常に残念でした。

今シーズンのアーセナルはシティとチェルシーとの
開幕2連戦に連敗した所から始まりました。
まぁ、今シーズンのスケジュールが発表された時点で
この開幕2連戦は厳しい試合になる事は
戦前から分かっていた事であり
特に昨シーズンの覇者であるシティの完成度を考えますと
22年間指揮してきたボスの後を継いで
エメリ監督のスタイルのチームを作り始めて間もない
当時のアーセナルにとっては
開幕戦の相手としては余りにも悪過ぎたと思います。

そして次のチェルシー戦でも敗れて
開幕2連敗を喫してしまいましたが
そのチェルシー戦では
守備陣の状況はまだまだだった為に
結果的に3点奪われて敗れてしまいましたが
その一方で攻撃陣に関しては
何度も完璧な決定機を作っており
それらの決定機をしっかりと決めていたら
この試合の結果は
全く逆の結果になっていたかもしれませんでしたので
世間が騒ぐ程アーセナルの状況が悪くなかったのは
その後の戦績を見れば明らかでした。

その様に守備陣に関しては今シーズン通して非常に不安定であり
結果的に最後までそれを修正出来ずに終わってしまいましたが
一方で攻撃陣に関しては
開幕2戦目である程度の目処が立っていたと思います。

その後はPL7連勝を含む公式戦22戦無敗の快進撃を続けて
しっかりと上位陣に付いて行っていましたが
12月に入るとそれまでの勢いに水を差す出来事があったのは
非常に残念でした。

その一つ目は「ヒッピークラック事件」です。
シーズンが始まる前に主力選手達が
プライベートで開いたパーティーで
ヒッピークラックを使用していた事が暴露され
それまでのポジティブだったチームの雰囲気が
ガラッと変わってしまいました。
明らかな違法行為ではなくてもかなりグレーな行為であり
しかもプロのアスリートとしての
モラルに関わる問題でもありますので
社会的に批判を受けたのは当然の結果だと思います。

そしてもう一つが10エジルの起用法の問題です。
シーズン前半から攻撃陣の中心として
10エジルは起用されてきましたが
年末年始に向かい成績が下降線をたどると
その10エジルをメンバーから外す試合が多くなりました。

勿論、怪我などのコンディションの問題もあったと思いますし
エメリ監督が求める献身性や運動量の面に対して
10エジルが十分な働きを見せられていない為と
当時は説明されていましたが
その一方で丁度時期を同じくして高給取りの10エジルを
フロント陣が放出したがっていると言う噂が立っていた時期でもあり
そのフロント陣からの何かしらの圧力があったのではないかと
穿った見方をしてしまう自分もいました。

チームに降りかかったこの2つの問題が
全ての原因ではありませんが
結果的に年末年始から2月頭のシティ戦辺りまでは
アーセナルは完全に失速してしまい
CL出場権争いに徐々に遅れを取り始めてしまいました。

その様なピンチを救ってくれたのが
8ラムジーだったと思います。
契約延長交渉が破談し
この夏にユベントスへ移籍する事が決まった8ラムジーが
アーセナルへの恩返しと言わんばかりに
キャリアハイの活躍を見せた事で
チームに勢いを取りもどさせたと思います。
この8ラムジーの活躍により
なんとかPLトップ4争いに踏み留まり、
ELでも優勝候補の一角だったナポリを破って
EL決勝への道が切り開かれたと思います。

しかしそのナポリ戦で8ラムジーが負傷した事で
トップ4争いで最も重要な時期だったシーズン終盤で
アーセナルは再び失速してしまい
35節のクリスタル・パレス戦から
3戦連続3失点を奪われ3連敗を喫した事で
来シーズンのCL出場権が与えられる
トップ4に入る事を逃してしまいました。

仮にこの3連敗の内に一つでも勝利していたら
3位のチェルシーを勝ち点1上回る事が出来ていただけに
この重要な時期の3連敗は非常に悔いが残る連敗だったと思います。

そして来シーズンのCL出場権を賭けた
最後のチャンスだったEL決勝戦でも
全く良い所なくチェルシーに敗れてしまい
結果として最も重要な局面で
そのプレッシャーに打ち勝つだけの
メンタイル的な強さが欠けている事を露呈した
残念な終わり方のシーズンになってしまいました。


今シーズンの問題の中で一番問題だったのは
ここ最近のシーズン同様にアウェイでの勝負弱さが
際立っていた所だったと思います。

今シーズンはホームでは勝ち点を45を稼いで全体の3位でしたが
一方でアウェイでは勝ち点を25しか稼げられずに
全体でも8位の成績でした。

昨シーズンもホームでは勝ち点47稼いで全体の2位でしたが
アウェイでは勝ち点16しか稼げられずに全体の11位、
16/17シーズンもホームでは勝ち点45稼いで全体の3位でしたが
アウェイでは勝ち点30しか稼げずに全体の6位でした。

この結果からもホームだけに限れば
トップ4に食い込むだけの戦績を挙げているのにも関わらず
アウェイの戦績が悪すぎる為に
ここ3シーズン連続してトップ4を逃していると言えます。

そのアウェイの戦績を悪くした原因としては
数字上では失点の多さが挙げられます。

得点数に関しては
今シーズンのアーセナルのホームでの得点数が42点に対して
アウェイでの得点数は31点でしたので
約26%減少している事になります。

トップ4に入った他のクラブでこの数字を比べてみますと
優勝したシティでは
ホームでの得点数が57点に対して
アウェイでの得点数は38点で約33%減少、
2位のリバプールは
ホームでの得点数が55点に対して
アウェイでの得点数は34点で約38%減少、
3位のチェルシーは
ホームでの得点数が39点に対して
アウェイでの得点数は24点で約38%減少、
4位のスパーズは
ホームでの得点数が34点に対して
アウェイでの得点数は33点で約3%減少でした。

まぁ、新スタジアムの建設で度重なるミスを露呈して
シーズン終盤までウェンブリーを間借りしていたスパーズは
シーズン通してホームではない場所で試合していましたので
ホームとアウェイの間でそれ程差が出なかったのは
当然の結果だと思いますが
それ以外の3チームと比較しても
アーセナルの約26%減少と言う数字は
それ程悪い数字ではない様に感じます。

一方で失点数に関しては
ホームでの失点数が16点だったのに対して
アウェイでは35点に増加しており約120%も増加していました。

ホームでの失点数が12点に対して
アウェイでは11点で約9%減少したシティは別としても
2位のリバプールは
ホームでの失点が10点に対して
アウェイでは失点が12点で20%増加、
3位のチェルシーは
ホームでの失点が12点に対して
アウェイでは失点が27点で約125%増加
4位のスパーズは
ホームでの失点が16点に対して
アウェイでは失点が23点で約44%増加と
アウェイの方が失点数が増加するのが常ですが
この様にホームに比べてアウェイでの失点が2倍以上増えている
チェルシーとアーセナルのアウェイでの戦績が
それぞれ全体の5位と8位だった様に
失点数の増加がアウェイでの戦績に直結している事が分かります。

よってアウェイでの戦績を落とさない為には
何はともあれ守備力の強化を
実行しなければならないと考えられます。

一方でシーズン前半と後半を比べますと
シーズン前半は勝ち点38獲得しながらも全体の5位でしたが
シーズン後半は勝ち点32しか奪えませんでしたが
全体の4位と言う結果でした。

シーズン前半はチェルシーやスパーズの調子が良かった為に
勝ち点38を挙げながらも
アーセナルの順位は上がりませんでしたが
その一方で咋夏に補強出来なかったスパーズと
メンバーを固定して戦っていたチェルシーが
シーズン後半になるとコンディションを崩して
大きく戦績を落として来た事で
勝ち点が伸びていなかったアーセナルも
チャンスが巡ってきていましたが
その絶好のチャンスだったシーズン終盤の時期に
アーセナルも勝ち点を積み上げる事が出来なかったのは
非常に残念でした。

シーズン前半と後半の得失点数を比べてみますと
失点数はシーズン前半が25点だったのに対して
シーズン後半は26点とそれ程差がなかったのに対して
得点数はシーズン前半は41点奪っていましたが
シーズン後半は32点と約22%も減少しており
シーズン後半の失速は守備陣の問題だけではなく
攻撃陣にも問題があったと言えるかもしれません。

しかしシーズン通して観ますと
その攻撃陣は決して悪かったと言う印象はありませんでしたが
その中で気になるデーターが一つありました。

ここ最近のシーズンの総シュート数と枠内シュート数を比べてみますと
18/19シーズンの総シュート数は467本、枠内シュートは170本、
17/18シーズンは総シュート数は594本、枠内シュートは234本、
16/17シーズンは総シュート数は566本、枠内シュートは201本、
と今シーズンは著しく減少していました。

因みに今シーズンの他のクラブと比べても
シティ   総シュート数は683本、枠内シュートは260本、
リバプール 総シュート数は575本、枠内シュートは226本、
チェルシー 総シュート数は607本、枠内シュートは198本、
スパーズ  総シュート数は537本、枠内シュートは189本、
ユナイテッド総シュート数は526本、枠内シュートは225本、
と言う結果でトップ6の中では最低の本数でした。

まぁ、アーセナルの場合は伝統的に
完全に崩してからシュートを撃つ傾向が強い為に
シュート数が伸び悩んでいた可能性もありますが
その一方でその様な傾向が今よりも強かった
ボスの時代のシーズンの方が
総シュート数、枠内シュート数共に多い事を考えますと
一概にはその様な理由とも言いきれず、
根本的にはシュートチャンス自体が
減少していた可能性があります。

その一方で決定力と言う意味で言えば
アーセナル 得点/シュート数は約15.6% 得点/枠内は約43%
シティ   得点/シュート数は約14%  得点/枠内は約36.5%
リバプール 得点/シュート数は約15.5% 得点/枠内は約40%
チェルシー 得点/シュート数は約10.3% 得点/枠内は約31%
スパーズ  得点/シュート数は約12.4% 得点/枠内は約35.4%
ユナイテッド得点/シュート数は約12.3% 得点/枠内は約28.8%
と数字上ではトップ6の中で1位を示しています。

この事からも今シーズンは他のクラブよりも
少ないシュートチャンスを
しっかりとゴールに結びつけて来たと言えるかもしれません。

しかし実際の試合を観ていますと
確実に決めなければならない様な完璧な決定機を
決めきれなかった場面は
1度や2度ではなかったのも事実であり
本来ならばもっと多くのゴールを奪えていた様な
印象すら受けます。

よって来シーズンに向けては
今シーズン以上にシュートチャンスを創造する為に
攻撃陣のクリエイティビティーの向上に努めると共に
アーセナルが誇る14オーバメヤンと
9ラカゼットの2人のエースには
他のクラブよりもシュートチャンスが少ない分
今まで以上に決定力を上げる事も必要であり
その決定力を上げる事が出来れば
大事な試合でも勝ちきるだけの
底力が生まれる様にも感じます。

そして毎シーズン注目される
トップ6のクラブとの直接対決の対戦戦績は
シティ:H● A●
リバプール:H△ A●
チェルシー:H○ A●
スパーズ:H○ A△
ユナイテッド:H○ A△
3勝3分け4敗と言う戦績で
総得点16点、総失点19点と結果でした。

ここ最近のシーズンに比べますと
大分五分五分に近づく事が出来ましたが
優勝したシティに対しては2連敗を喫してしまいましたし
2位のリバプールとはホームではドローでしたが
アウェイの試合では5−1と完敗だった事を考えますと
上位との差はまだまだあります。

それと共に今シーズンは
中位以下のクラブに対しても苦戦を強いられる場面が
多かったと思います。

トップ6のクラブ以外の対戦で敗れたのは
アウェイの16位サウサンプトン戦、
アウェイの10位ウエスト・ハム戦
アウェイの8位エヴァートン戦
ホームの12位クリスタル・パレス戦
アウェイの7位ウルブス戦
アウェイの9位レスター戦

トップ6のクラブ以外の対戦でドローだったのは
アウェイの12位クリスタル・パレス戦
ホームの7位ウルブス戦
アウェイの17位ブライトン戦
ホームの17位ブライトン戦

今シーズンはシティが国内3冠を達成した事で
来シーズンのEL出場権がPL7位まで得られる事になっていた為に
中位以下のクラブの戦いが激化した影響もあったと思いますが
それを差し引いても
アーセナルもトップ4争いをしていた事を考えれば
それらのクラブと対戦したとしても
負ける事は許されなかったと思います。
そして2戦合計で1分け1敗と負け越した
クリスタル・パレス戦とウルブス戦、
そして2試合とも引き分けだったブライトン戦に関しては
その原因をしっかりと探る必要があると思います。

今シーズンの戦績で気になった所を
色々と挙げてみましたが
来シーズンに向けて絶対に改善しなければならない所は
アウェイでの戦績であり
そのアウェイでの戦績が改善出来なければ
今シーズン以上の順位を望む事は出来ないと思います。

その為には守備の強化が必須なのは言うまでもなく
来シーズンに向けての最大の改善点だと思います。
それが守備組織の成熟や再構築で改善出来るのならば良いのですが
現状を考えますと新たなタレントが必要ではないかと感じています。

そして更に上を目指す為には
トップ6中、最もシュートチャンスが少なかった所を改善する為に
攻撃陣のクリエイティビティーの向上も必要であり
それと共にその少ないシュートチャンスを確実に決める
決定力の向上も必要なポイントだと思います。

そして何よりもシーズン終盤の
最も重要だった局面で失速してしまった
メンタル的な弱さを払拭出来なければ
最終的にまた何も勝ち取れないかもしれません。
個々のメンタル的な強さも重要ですが
とにかく勝って勝って勝ちまくって
チームに自信を植付けなければならないと思います。


エメリ監督に代わってからの最初のシーズンとしては
まずまずのシーズンだったと思いますが
更に上を目指す為には
エメリ監督が目指すスタイルを成熟させると共に
そのエメリ監督が目指すスタイルに合う
更なるタレントが必要だと思います。

しかし3シーズン連続してCL出場権を逃した事により
十分な補強予算がない状況を考えますと
チームを強化する様なタレントの獲得は
実際難しいかもしれません。

そう言う意味では来シーズンは
今シーズン以上に厳しいシーズンが
待ち構えているかもしれません。


C'mon Arsenal !!


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ステファン・リヒトシュタイナー、退団へ [移籍情報]

ステファン・リヒトシュタイナー(35歳)が契約満了により退団が決まりました。


Arsenal 1.jpgこの夏で切れる契約が更新されずに
1年でアーセナルを去る事が決まりました。


アーセナル通算

PL 10試合先発4試合途中出場
EL 6試合先発:1アシスト
FA杯 1試合先発:1ゴール
リーグ杯 2試合先発


公式戦通算 19試合先発4試合途中出場:1ゴール1アシスト


2018年夏に契約が切れたユベントスから
フリーで加入したリヒトシュタイナーでしたが
年齢的な問題もあったかもしれませんが
テンポの速いPLのリズムと
よりテクニカルなアーセナルのスタイルへの適応に苦しみ
思う様な出場機会を得られないまま
1年でアーセナルを去る事になりました。

特にここ数シーズン不在だった
2ベジェリンのバックアッパーとして
大きな期待が寄せられましたが
その期待には応える事は出来なかったかもしれませんが
その一方で常にプロフェッショナル姿勢は
若い選手の良いお手本にもなっていたと思います。

PLとアーセナルのスタイルへの適応には苦しみましたが
リーグとクラブを選べば
まだまだ第一線でプレー出来ると思います。


これからの活躍を祈りたいと思います。


C'mon Arsenal !!


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IN




OUT

ユベントスへ
 CMF アーロン・ラムジー(28歳)ウェールズ代表 フリー

引退
 GK ペトル・チェフ(37歳)元チェコ代表 引退

未定
 ストライカー ダニー・ウェルベック(28歳)イングランド代表 フリー

未定
 右SB ステファン・リヒトシュタイナー(35歳)フリー


(年齢は開幕時)


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ダニー・ウェルベック、契約満了で退団。 [移籍情報]

ダニー・ウェルベック(28歳)が契約満了により退団が決まりました。


Arsenal 1.jpgこの夏で切れる契約が更新されずに
アーセナルを退団する事が決まりました。


アーセナル通算

PL 46試合先発42試合途中出場:16ゴール10アシスト
CL 7試合先発1試合途中出場:3ゴール
EL 13試合先発1試合途中出場:5ゴール
FA杯 7試合先発3試合途中出場:5ゴール2アシスト
リーグ杯 4試合先発1試合途中出場:3ゴール
コミュニティー・シールド 1試合先発:

公式戦通算 78試合先発48試合途中出場:32ゴール12アシスト


2014年夏にマンチェスター・ユナイテッドから移籍してきた
ウェルベックのアーセナルでのキャリアは
怪我との戦いだったと思います。

移籍してきた最初のシーズンこそは
長期の離脱をせずにシーズンを過ごしましたが
その14/15シーズンの終わりに膝を怪我してから
15/16、16/17シーズンと
2シーズン連続でシーズンの半分以上を離脱する怪我を負い
そして今シーズンも右足首の骨折で
シーズンの半分以上を欠場してしまい
活躍の場は限られた物だったと思います。

プレースタイル的にもアーセナルのスタイルに
合致する選手ではありませんでしたので
活躍する姿をあまり観る事は出来ませんでしたが
一方でもっとダイレクトなスタイルのチームに行けば
まだまだ活躍の場は十分にあると思います。

今後は大きな怪我をせずに
自らのスタイルが活きるチームでの活躍を祈っています。


C'mon Arsenal !!


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ペトル・チェフ引退。 [移籍情報]

ペトル・チェフ(37歳)引退。


Arsenal 1.jpg2015年夏にチェルシーから移籍した
チェフが惜しまれながら引退する事になりました。


アーセナル通算

PL 110試合先発:125失点41クリーンシート
CL 5試合先発:7失点3クリーンシート
EL 14試合先発:14失点7クリーンシート
FA杯 5試合先発:5失点2クリーンシート
リーグ杯 3試合先発:6失点
コミュニティー・シールド 2試合先発:1失点1クリーンシート

公式戦通算 139試合先発:158失点54クリーンシート


2015年夏、34歳の時に
チェルシーからアーセナルへ移籍してきたチェフは
我々に本物のワールドクラスのGKとは
どの様な物かを再び教えてくれた存在だったと思います。

チェルシーでの最後のシーズンでは
クルトワとの世代交代の波に押し出される形になりましたが
まだまだ第一線でプレー出来るだけの
実力を保っていた事もあり
アーセナルへ移籍してきたチェフは
素晴らしいプレーを観せてくれたと思います。

確かに全盛期に比べれば
瞬発力や反応スピードは衰えていたかもしれませんが
それを補うには十分すぎる程の経験に裏打ちされた
正確なポジショニング、
相手との距離の詰め方や駆け引きは素晴らしく
それまでの数年の間、常に存在していた
GKの不安感を払拭してくれたと思います。

残念ながら今シーズン就任したエメリ監督が目指す
GKも含めたバックラインから丁寧に繋ぐスタイルは
それまでのキャリアで経験した事のないスタイルであり
そのスタイルに対応しきれずに
19レノにポジションを奪われてしまいましたが
このアーセナルでの4シーズンの間には
チェルシー時代も含めてPL200試合のクリーンシートを達成する等
今後も破られる事のない偉業も達成する事も出来、
そして何よりもチェフは勝ち点12〜15以上の物を
アーセナルにもたらしてくれたのは間違いない思います。

今後は古巣のチェルシーの
スポーツ・ディレクターへ就任すると言う噂がありますが
長い間忘れていたワールドクラスのGKと言う物を
我々に思い出させてくれた事に
感謝したいと思います。

チェフはPLで一時代を築いた最高のGKの一人だったと思います。


C'mon Arsenal !!


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アーロン・ラムジー契約満了、ユベントスへ移籍 [移籍情報]

アーロン・ラムジー(28歳)が契約満了に伴い退団し
ユベントスへの移籍が決まりました。


Arsenal 1.jpgこの夏で契約を満了したラムジーは
フリーでユベントスへ加入する事が決まりました。


移籍金:フリー
週給:£40万(推定)

アーセナル通算

PL 181試合先発81試合途中出場:40ゴール47アシスト
CL 34試合先発16試合途中出場:11ゴール5アシスト(予選を含む)
EL 12試合先発1試合途中出場:6ゴール2アシスト
FA杯 19試合先発8試合途中出場:6ゴール
リーグ杯 13試合先発2試合途中出場:2アシスト
コミュニティー・シールド 2試合先発:1ゴール1アシスト

公式戦通算 261試合先発108試合途中出場:64ゴール57アシスト


2008年夏にカーディフから加入したラムジーは
当時17歳の将来有望の選手でしたが
2010年2月27日のストーク戦で
ショウクロスのタックルで右脛腓骨骨折を負った影響もあり
期待したレベルにまで成長する事が出来なかったかもしれません。
しかし、それでもアーセナルに在籍していた11年の間では
貴重な選手だったと思います。

ラムジーのアーセナルでの11年間の間で記憶に残るっているのは
12/13シーズン後半から13/14シーズンの活躍だと思います。
それまではどこかスマートな選手を目指している様な印象でしたが
12/13シーズン後半からは
今までにない様な献身性と泥臭さを観せる様になり
その積極的な姿勢が実を結ぶ様に
元々持っていたスペースを見付けるセンスを活かして
一歩下がった所からペナルティのスペースに飛び込んでくるプレーで
13/14シーズン前半だけで8ゴールを奪う
活躍を観せてくれました。
当時はこの活躍でラムジーがブレイクすると
誰もが感じていたと思いますが
そのシーズンも年末から3ヶ月間怪我で離脱してしまった事で
本格的にブレイクするチャンスを逸してしまい
その後もレギュラークラスの選手ではありますが
チームの中心選手という立場にまでは成長する事が出来ずに
本人もそうだと思いますが
我々グナも悶々とした気持ちで観ていたと思います。

以前にユヴェントスのパラティチSDがコメントしていましたが
確かにアーセナルはラムジーを
完全には活かしきれていなかったかもしれません。
パラティチSDが指摘していた様に
ラムジーの最適なポジションはインサイドハーフだと私も思います。
しかしボスが指揮していた時代では
インサイドハーフのポジションがチームにはなく
主にCMFとして起用されていた事が
その才能を開花する妨げになっていたのかも知れません。

そして今シーズンに就任したエメリ監督になってからも
最初はラムジーを2列目の選手として扱っていた様で
CMFやインサイドハーフでプレーする機会は
非常に少なかった事もあり
シーズン前半は余りインパクトを残せないでいました。

実際CMFとしては
前線にまで侵入して攻撃陣に厚みをもたらす一方で
帰陣が遅く中盤に穴を空けてしまうと言う問題があり
ディフェンス力的にも、フィジカル的な強度的にも
CMFとしては物足りず、
一方の2列目としては時折目が醒める様な
テクニカルなプレーで我々を驚かせてくれる事もありましたが
根本的に一つ一つのプレーに
繊細さが足りないと感じる所もありましたので
CMFとしても2列目としても
決定打に欠ける印象だったと思います。

その様な状況だったラムジーでしたが
最後の最後でもう一度輝きを観せてくれたのは
非常にうれしかったです。

年が明けてから他のクラブとの交渉が解禁されると
早々にラムジーのユベントスへの移籍が決まりました。
この様に次の移籍先が決まると
今のチームでのモチベーションを失う選手もいる中で
ラムジーは最後まで手を抜く事はなく
反対に最後に何かを残そうと
これまで以上に攻守にアグレッシブな姿勢を示して
キャリアハイのプレーを観せくれていました。

結局、12/13シーズン後半から
13/14シーズンの時もそうでしたが
攻撃に厚みを持たせるプレーだけではなく
守備の局面でもアグレッシブな姿勢を示して
守から攻への切り替えの局面と
そこから前への推進力を与えるプレーが出来てこそ
ラムジーの能力が最大に発揮される様に感じます。

しかしこの様なプレーを遂行する為には
非常に豊富な運動量が必要になってしまいますが
その一方でその様な負荷に対する耐性の面に
ラムジーには問題があるのも事実であり
今シーズンもキャリアハイの活躍を観せている中で
ハムストリングの負傷が発生してしまい
最終戦まで待たずにアーセナルのキャリアが
終わる事になってしまったのは残念でした。

結局、ラムジーの能力を発揮する為には
攻守の両方の局面に存在感を示す
豊富な運動量が要求される一方で
それだけの負荷を掛けると
筋肉系の耐性に問題があるラムジーは
筋肉系のトラブルが発生してしまう。
そのジレンマが成長の妨げになっていたのかもしれません。

もしもその筋肉系の耐性の問題がなく
シーズン通して豊富な運動量を保つ事が出来ていたら
ランパードの様な選手になっていたのかもしれません。
アーセナルではそのレベルまで到達出来ませんでしたが
一方でセリエAはPL程、攻守の切り替えのテンポが
速い訳ではありませんので
筋肉系の問題を起こすリスクが減る可能性もあります。
仮にシーズン通して筋肉系のトラブルを起こさずに
豊富な運動量のプレーを持続する事が出来れば
これまでアーセナルでは観せる事が出来なかった
本当の8ラムジーを観せてくれるかもしれません。

とは言え、今シーズン限りで
アッレグリ監督が退任する事が決まった事で
次の監督次第でどの様な使われ方をされるか分かりません。
そして色々な手当てを合わせると
週給換算£40万と言われる給与に
見合う選手かどうかは別としても
大きなプレッシャーになるのは間違いないと思います。
それでもベストなコンディションでプレー出来れば
十分に活躍するチャンスはあると思われます。

そしてその才能が開花する姿を
観せてくれる事を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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EL Final:Chelsea vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Chelsea 4−1 ARSENAL
2019年5月29日(水))Europa League Final, Olympic Stadium, Baku

Goal
 (49)Giroud
 (60)Pedro
 (65)Hazard(pk)
 (69)17Iwobi
 (72)Hazard


1Czech

5Sokratis 6Koscielny 18Monreal

15Maitland-Niles 11Torreira 34Xhaka 31Kolasinac 

10Özil

14Aubameyang 9Lacazette


(66)18Monreal>>>29Guendouzi
(67)11Torreira>>>17Iwobi
(78)10Özil>>>59Willock


Substitutes
 19Leno
 44Iliev
 20Mustafi 
 12Lichtsteiner
 25Jenkinson
 4Elneny
 87Saka
 49Nketiah
 23Welbeck


Arsenal 1.jpg残念な結果です。

来シーズンのCL出場権を賭けて挑んだ
EL決勝戦は自滅する形で
惨敗してしまいました。

先発はこの試合が現役最後の試合となる
1チェフがゴールマウスを守り
DFラインは5ソクラティス、6コシールニー、
18モンレアルの3バックが組まれました。
中盤は右WBに15ナイルズ、左WBに31コラシナツ
CMFは11トレイラと34ジャカが入りました。
トップ下には10エジルが入り
14オーバメヤンと9ラカゼットが2トップを組む
3−4ー1−2が組まれました。

試合の敗因を一言で言うならば
「メンタルの弱さ」だと思います。

本来ならばこの試合に勝てば
来シーズンのCL出場権を獲得する事が出来ますので
既にCL出場権を決めているチェルシーよりも
この試合に賭けるモチベーションは高くなるのが普通であり
その高いモチベーションが
プレーの強度を上げてくれる事を期待したのですが
この試合のアーセナルはその様なアグレッシブさはなく
どこか硬さやぎこちなさだけが目立った印象でした。

試合前にサッリ監督も言っていた様に
この試合を勝利する事で
来シーズンのCL出場権を獲得出来る事は
アーセナルにとってモチベーションになる一方で
プレッシャーにもなってしまう可能性があり
結局この試合のアーセナルは
そのプレッシャーに打ち勝つ事が出来ずに
反対に重荷を背負う形になってしまった様でした。

それはあと1勝すればトップ4に入る事が出来た
シーズン終盤の重要な局面で
3戦連続3失点を奪われて3連敗した時と
全く同じ状況であり
結局大きなプレッシャーがかかる局面において
自らの力を最大限発揮して勝利を掴む事が出来なかった
「メンタル的な弱さ」を
この試合でも露呈してしまったと言わざる得ないと思います。

本当に何が何でもこの試合に勝って
来シーズンのCL出場権を獲得したいと言う
強い意志があったのならば
PL23節ホームでのチェルシー戦の様に
試合開始からもっとアグレッシブな姿勢を
観せて欲しかったと思います。
勿論、個々の選手は戦おうとする気持ちを持って
この一戦に挑んでいたと思いますし、
慎重に試合を進める様に指示が出ていたのかもしれません。

しかし、今シーズンで良かった試合を振り返りますと
それらの試合で共通していた所は
前線から激しく積極的なハイプレスを仕掛ける事で
相手の出鼻を挫いてペースを掴んでいたと言う所であり
それらの試合の様にこの試合でも慎重な姿勢ではなく
90分間保たないかもしれないと心配になる位の
アグレッシブなハイプレスを仕掛けて
チェルシーの出鼻を挫く位の姿勢を
個人的には観せて欲しかったです。

そして、その様な姿をピッチで観せてくれれば
仮に敗れたとしても
まだ納得の出来る敗戦になりますが
結局この試合は
アクセルを全開にしないまま
終わってしまった様な試合でしたので
正直モヤモヤした気持ちしか残らず
観ていて不完全燃焼でした。

勿論、アーセナルの「メンタルの弱さ」だけが敗因ではなく
この試合の為に立てたサッリ監督のプランは
アーセナルの弱点を見事に突いていた
完璧なプランだったと思います。

今シーズンのアーセナルの守備組織は非常に脆弱で
その脆弱な中でも多少マシなのが
この試合の3人が組む3バックであり、
その結果として3−4−1−2が
現状としてはベストな布陣だったのかもしれませんが
その一方でこの布陣では守備時に両WBが
DFラインまで下がってしまう為に
2人のCMFの横にスペースが空いてしまい
そこにチェルシーのSBが上がってくる事で
SB&サイドアタッカーの2人に対して
WBが1人で対応すると言う
数的不利な状況に陥りやすい問題を抱えていた
システムだったと思います。

特にチェルシーの左サイドには
エースであるアザールがおり
そのアザール一人でも対応に苦しむ中で
左SBのエメルソンも加わった状況に対して
根本的に守備に不安があり
その上本職ではない為に未だに経験値が乏しく感じる
15ナイルズが対応に苦慮するのは容易に想像が出来、
しかもこのビッグゲームのプレッシャーに
完全に押し潰されてしまったかの様に
非常に出来が悪かったこの日の15ナイルズでは
残念ながら全く相手になっていなかったと思います。

一方でサッリ監督が率いるチェルシーを抑える上で
最も重要なのが司令塔である
ジョルジーニョの自由を奪う事だと言うのは
既にスタンダードになっているチェルシー対策です。

そして完勝だったPL23節ではその役割は8ラムジーが務め
非常にアグレッシブなプレスを続けて
完璧にジョルジーニョを抑えた事が
勝利の大きなポイントになっていたと思います。
しかし、この試合ではその役割は
トップ下に入った10エジルに託されましたが
残念ながら非常に中途半端な状態のまま
終わってしまったと思います。

本当ならば密着マークと言う位にジョルジーニョに付いて回り
基本的にジョルジーニョにボールを触らせない、
仮にボールを触らせても
前にボールを送らせない様にする必要がありましたが
この試合での10エジルは
確かにジョルジーニョをしっかりとマークしていましたが
そこまで密着してマークする訳ではなく
どちらかと言うと付かず離れず位の距離感で
ボールが入るとすぐに寄せていく程度の距離感だった為に
完全なジョルジーニョ封じにはなっておらず
反対に常にジョルジーニョを観ている10エジルの
自由度を損なうだけの結果になっていた様に感じました。

反対にチェルシーを崩す上でポイントになるのが
相手のSBの裏のスペースだった様に感じます。
ダビド・ルイスとクリステンセンが構える中央は強固であり
そこからゴールに迫る事は難しい現状ですが
その一方でサイドの深い位置にまで入り込む事で
前後左右の揺さぶりをかけると穴が空き易いのが
チェルシーのDFラインの問題点ですので
これまでの2戦同様にサイドの深い位置に進入した所から
どの様に仕掛けるかを注目していましたが
この試合では効果的な仕掛けを観る事はあまりありませんでした。

その要因の一つ目は両WBの出来が揃って悪かった事が
挙げられると思います。

15ナイルズに関しては前記の様に
このビッグゲームに飲まれてしまったのか
裏に走り込むべき時に走り込まない、
シンプルに捌くべき時にキープしてロストする等
状況判断が出来ていない場面が何度かあり
その上、仕掛けのアイデアの共有が出来ていないと
感じる場面も何度かありました。

一方の31コラシナツは
元々メンタル的な部分がプレーに影響しやすい選手であり
ノリに乗っている時は最強ですが
大きなプレッシャーに曝されたり
反対に気負いすぎたりすると
大胆さがなくなって不要に丁寧にプレーしようとする為に
チャンスを逸したり、
プレーが硬くなったりする傾向があり
その様な時に一番の指標となるのが
クロスを入れる場面だと思います。
明らかに力んだ状態でクロスを送っている様な時は
メンタル的に安定していない状態でプレーしている時であり
この試合の31lコラシナツは序盤からそうでした。

そして本人達の出来の悪さ以外にも
3−4−1−2のシステム上の問題点が
サイドから効果的な仕掛けが出来なかった
要因の一つにもなっていたと思います。

エメリ監督が得意とするサイドからの仕掛けは
サイドに起点を作ってそこからのコンビネーションで
サイドの深い位置やハーフスペースを有効に使って
相手の守備陣を崩す形であり
その肝はサイドに起点を作れるかどうかだと思います。

しかしこのシステムでは
2トップのどちらかがサイドに流れるか
トップ下の10エジルがサイドに流れない限りは
サイドに起点を作る事が出来ず
サイドに起点を作れないまま仕掛けると
結果的にはWBが単騎で
仕掛ける状況になりやすくなってしまうと思います。
この様な状況でも個の力で打開出来るだけの力が
31コラシナツや15ナイルズにあれば良いのですが
この2人にそれを求めるのは正直酷な話だと思います。
実際、後半途中に17イウォビを投入して
システムを4−2−3−1に変えるてからは
17イウォビと31コラシナツのコンビネーションで
完璧にサイドを崩す場面もありましたので
今シーズンのアーセナルのストロングポイントである
サイドから仕掛ける形を成立させる為には
3−4−1−2はベストな選択とは言えなかったのかも知れません。

結局、メンタル的な弱さを露呈すると共に
アーセナルの穴を的確に突いてきたチェルシーに対して
チェルシーのストロングポイントを押さえる事も
アーセナル のストロングポイントを活かす事も出来ない状況で
この試合に挑んでしまったら
残念ながら勝機を見出すのは難しいと言わざる得ません。

そして最後にとどめを刺してしまったのが
自らのミスでした。

試合をコントロール出来ている状況ならば
多少ミスが起きたとしても
十分にリカバリー出来ますが
この試合の様に試合をコントロール出来ていない状況では
残念ながら一つのミスが致命的になってしまう
典型的な試合になってしまいました。

まず1失点目は明らかなミスではありませんが
アーセナルの穴を的確に突かれて失点した場面でした。

49分、コヴァチッチからパスを受けたエメルソンが送った
ピンポイントクロスに対して
飛び込んできた12ジルーにヘッドで合わされてしまい失点。

この場面では15ナイルズは右サイドに移っていた
ペドロをケアする為にDFライン上にいた事で
その前のスペースに出来ていたアーセナルの穴に入ってきた
エメルソンを誰もケアする事が出来ず、
完全にフリーな状態から狙いすましたクロスを入れられてしまった時点で
勝負あったと思います。

ここからは完全なミスが失点に繋がってしまいました。

60分、15ナイルズがドリブルで持ち上がろうとした途中で
ジョルジーニョにボールを奪われてしまった所から
ショートカウンターを受けてしまいました。
そのこぼれ球を拾ったアザール〜コヴァチッチ〜アザールと
右サイドへ繋げられ
そのアザールからの折り返しをペドロに合わされてしまい失点。

63分過ぎ、ドリブルで侵入してきたコヴァチッチに対して
6コシールニーがしっかりとブロックしましたが
そのこぼれ球をペドロ二拾われてしまい
そのペドロから出されたパスをうけたジルーに対して
15ナイルズが後ろからチャージして倒してしまいPK献上。

65分、そのPKをアザールに決められてしまい失点。

72分、15ナイルズからのパスを受けた14オーバメヤンが
エメルソンにボールを奪われてしまった所から
ショートカウンターを受けてしまいました。
そのこぼれ球を受けたアザールからのパスを受けたジルーが
丁寧に送った折り返しのパスを
ゴール前に走り込んできたアザールに合わされてしまい失点。

1失点目は崩されて失点しましたが
その後の3つの失点はミスが引き金でした。
その一方でそのミス以外でも
これらの3つの場面で共通しているのが
こぼれ球を収めているのが全てチェルシーの選手であり
この事からもチェルシーの選手の方が
ボールに対して反応が早く
そしてアグレッシブにプレー出来ていた事を
物語っています。

残念ながらこの日のアーセナルは
来シーズンのCL出場権を賭けた
EL決勝戦を戦うだけの準備が
何一つ出来ていなかったと言わざる得ません。

試合結果は完敗と表現されるかもしれませんが
正確には自滅したと表現した方が正しい試合だと思います。


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1チェフ

 現役生活最後の試合を勝利で飾る事が出来ず非常な残念な結果になってしまった。 危険なシュートをしっかりとファインセーブで防いでいたが、失点の場面はどうする事も出来なかっただろう。
 
5ソクラティス

 DFラインの中ではソリッドにプレー出来ていたがそれだけでは足りなかった。

6コシールニー

 6コシールニーに原因がある訳ではないが最も大切な先制点を目の前で奪われてしまう。
 
18モンレアル

 悪くはなかったが、可もなく不可もなくと言う程度だった。

15ナイルズ

 残念ながらこのビッグゲームに完全に飲まれてしまい非常に悪い出来だった。 そして決定的なミスを繰り返して優勝の夢を絶ってしまう。

11トレイラ

 中盤を引き締めていたが、結局シーズン前半の様ないかなる状況でも人とボールの動きに対して誰よりも常に早く反応する姿に戻る事なく、要所要所でボールウォッチャーになってしまっていた。

31ジャカ

 効果的なサイドチェンジのパスは何本か送る事が出来ていた。

31コラシナツ

 出来はあまり良くなかった。 プレッシャーの掛かる試合に対する耐性が低いのか、それとも気負いすぎるのか、普段当たり前に出来るプレーが出来なくなってしまう問題がこの試合でも出てしまった。

10エジル

 チェルシーの司令塔であるジョルジーニョのマークを任されるも結果としては中途半端だった。 反対にマークをする為に自らの自由度を失い、結果として消えてしまっただけだった。 そして59ウィロックとの交代する時の歩いて戻ってきた姿がこの試合で負けた全てが詰まっていただろう。 本当の意味で勝つ為に何が必要なのかを理解していなければ決して勝つ事は出来ない。

14オーバメヤン

 沈黙してしまった。 勿論、元々のスタイル的に自らの力でゴールをこじ開けるタイプではなく、あくまでもフィニッシャータイプなので良い形でラストパスが入ってこなければ何も出来ないのは仕方がない。

9ラカゼット

 最後までファイトしていたが、14オーバメヤンにも言える事だがシーズン中の様な前線から執拗に仕掛けるプレスはこの試合では明らかに甘かった。 2週間以上のインターバルで気が緩んでしまったのか?

29グエンドゥージ

 後半途中に投入されCMFの位置に入るが流れを変える事は出来ず。

17イウォビ

 後半途中から投入されてからは明らかに前へ出る推進力は上がった。 そして見事なミドルシュートを決める。

59ウィロック

 10エジルに代わって投入される。 プレッシャーを跳ね除けて持てる力を最大限に発揮してチェルシーゴールに迫った。 本当ならば全ての選手が試合開始からこの位のアグレッシブさが必要だっただろう。
 

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これで3シーズン連続CL出場権を逃してしまう事になってしまい
非常に残念な結果に終わってしまいました。

この結果を受けて来シーズンの補強戦略は
大きな岐路に立たされる事になったと思います。

当然ですがCLで戦うレベルの選手の獲得は
これでほぼ不可能になったと言えるかもしれません。
勿論、CL出場権を持っていなくても
ワールドクラスの選手を獲得する事は
不可能ではありませんが
それを実現させる為にはそれ相応のコストがかかります。
しかし残念ながら十分な予算がないアーセナルには
その様な膨大なコストを払うだけの余裕はありませんので
トップレベルの選手の獲得は
現実的に難しくなっと考えざる得ないと思います。

その様な状況でフロント陣がどの様な方向に舵を切るのかは
非常に気になる所だと思います。

結果だけを見ればCL出場権を獲得するまで
あと一歩の所まで迫りましたので
その差を埋める為に現有スカッドを更に強化する
拡大路線を目指してくれる事が理想ですが
現実的には常々言われている様に
ELの収入に見合ったレベルの
縮小路線に舵を切る可能性の方が高いのかもしれません。

そこで一つのポイントになるのが
エメリ監督の試合後のコメントです。

まずそのコメントでは何人かの選手が
クラブを去る事を認めていました。
このコメントは契約満了でそのままチームを去る選手がいる
と言う意味も含まれているのかもしれませんが
この時の質問が契約年数の少ない選手の
去就に付いての質問だった事を考えますと
契約が残っている選手の中から放出される選手がいる事を
示唆していると考えられます。

このコメントからもクラブの方針としては
現在のチームを保ったままの拡大路線ではなく
チームを一度解体する方向で動いている可能性があり
その放出される選手は以前から噂に挙がっている
20ムスタフィ、7ムヒタリアン、13オスピナ等だけではなく
6コシールニーや10エジルや18モンレアルの様な
ここ数シーズン主力としてチームを支えてきた選手達も
一気に放出する可能性があると思います。

それと共にエメリ監督は
同じチームを継続し、そこに新しい選手を補強して
チームの底上げを図るとコメントしている一方で
度々若い選手の成長に言及し
そしてその若い選手と共に前に向かって進んで行く事も
同時に強調していましたので
今後のクラブとしての方針が若い選手を育てて
後々はその選手達を中心に新しチームを構築すると言う
育成路線に路線変更する可能性すら考えられます。

確かにフロント陣が
その様に考えてもおかしくない土台が
CL出場権を逃した為の収入減以外にもあると思います。

今シーズンのU-18チームは
リーグ・サウスで優勝を飾っており
そのまま順調に成長していけば
理論上では同年代のチームの中では
トップレベルのチームだった様に
PLでも再びトップクラスのチームに戻れるかもしれません。

勿論、全員が全員、順調に成長する保証は全くなく
反対に殆どの選手がファーストチームに昇格出来ずに
消えていってしまうのが現実ではありますが
クラブの方針として年長者の在籍数を減らし
若い選手を積極的に登用し続けれていたら
もしかしたら一人でも多くの選手が
ファーストチームに生き残れる様になるかもしれません。

そしてこのU-18のチームの一つ上の世代にも
ローンに出ているネルソンやスミス・ロウ、
少しづつファーストチームでチャンスを貰っている
49エンケティアや59ウィロック、
そしてU-23のチームには87サカや72ジョン・ジュールズ、
そしてユース所属ながら北アイルランド代表に呼ばれた
バラードなど将来性豊かなタレントが控えています。

それらの期待の若い選手達と
現在もファーストチームで活躍している
29グエンドゥージ、15ナイルズ、17イウォビ、11トレイラ等の
20代前半の選手達が中心となる新たなチームを
将来的に軸として考えていてもおかしくなく、
それにより今後補強する選手達も
今が旬のビッグネームではなく
今後ブレイクする可能性がある
若くて才能に溢れるタレントが中心になるかもしれません。

その様な選手ならば移籍金もまだ安価であり
給与体系も全体的に抑える事が出来ますので
ELの収入でチームを強化する事を考えても
理にかなっている事になります。

しかしその様な方針をとると言う事は
£5000万〜8000万レベルの投資をして選手を獲得する
昨今のビッグクラブとは
戦力的に別次元の戦力で戦わなければならない事を意味しており
ビッグネームがやってきて
劇的にチームが強化される様な夢物語も
我々グナは抱いてはいけない事になるかも知れません。

しかもこれらの若い選手たちが本当の意味で
ファーストチームの主力になるには
当然ですが1シーズンや2シーズンでは無理であり
期待通りの結果を得る事が出来たとしても
それは多くの選手が俗に言うシニアの年齢に到達する
5シーズン位の時間が必要だと思います。

その間は育成路線といえば聞こえは良いですが
実際は前記の様に現在のチームは徐々に解体され
その穴を若い選手で埋める縮小路線になります。
獲得する選手も20歳そこそこの選手が中心で
名の通った選手はやってこないかも知れません。
そしてその間はCL出場権を期待するのは野暮な話であり
ELの出場権を逃すシーズンも
何度かあるかもしれません。

そして何よりも
この育成路線が最終的に成功すれば良いのですが
反対に失敗した場合には

「以前ベンゲルと言う監督がいた時は強かったが
今はもう終わったクラブ」

と言われてしまうリスクも伴う事になります。

どちらにせよチームを解体して新たなチームを作り
本当の意味でそのチームを軌道に乗せる為には
今後数シーズンは必要だと思います。
そしてアーセナルが今後もビッグクラブの地位を保つ事が出来るのか
それとも先細りの運命を辿るのかが掛かる
重要な時期に入ると思います。
そしてどの様な方針であれ
我々グナは我慢が必要になるかも知れません。


この様な妄想がただの心配事で終わり
一転して大型投資を行う様な
拡大路線に転じてくれる事を願っていますが、、、。


C'mon Arsenal !!


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追伸、いつも見に来てくださるグナの皆さん、
今シーズンもお付き合いしていただいてありがとうございます。
読み苦しい駄文ばかりでご迷惑おかけしている事と思いますが
お付き合いしていただきありがとうございます。

今シーズンは新たにエメリ監督を迎えた最初のシーズンでありましたが
今シーズンもCL出場権を逃してしまったのは
非常に残念な結果だったと思います。

もしかしたらこれから数シーズンの間は
非常に我慢を強いられるシーズンが続くかもしれませんが
それでも再び頂点を目指す時が来る事を信じて
これからもお付き合いお願いします。


では、また。


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2ベジェリン     PL:0G5A
4エルネニー     PL:0G0A EL:0G1A
5ソクラティス    PL:1G2A EL:2G0A
6コシールニー    PL:3G0A
7ムヒタリアン    PL:6G4A EL:0G3A
8ラムジー      PL:4G6A EL:2G1A
9ラカゼット     PL:13G8A EL:5G2A CC:1G0A FA:0G1A
10エジル       PL:5G2A EL:1G1A
11トレイラ      PL:2G2A EL:0G1A CC:0G1A
12リヒトシュタイナー PL:0G0A EL:0G1A CC:1G0A
14オーバメヤン    PL:22G5A EL:8G2A FA:1G0A
15ナイルズ      PL:1G1A EL:1G2A
17イウォビ      PL:3G6A EL:2G2A FA:1G0A
18モンレアル     PL:1G3A EL:0G2A CC:0G1A
20ムスタフィ     PL:2G0A EL:1G0A
23ウェルベック    PL:1G1A EL:2G0A CC:2G0A
29グエンドゥージー  PL:0G0A EL:1G0A CC:0G2A
31コラシナツ     PL:0G5A EL:0G2A
34ジャカ       PL:4G2A EL:0G3A
49エンケティア    PL:1G0A
55スミス・ロウ    PL:0G0A EL:2G0A CC:1G0A
59ウィロック     PL:0G0A EL:1G0A FA:2G0A


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