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2019/20夏の移籍期間が閉幕して [移籍情報]

2019/20夏の移籍期間が閉幕して


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IN

イトゥアーノから
 CF ガブリエウ・マルティネッリ(18歳)ブラジル 移籍金£600万(推定)

レアル・マドリーから
 攻撃的MF ダニ・セバージョス(23歳)スペイン代表 シーズンローン

サンテティエンヌから
 CB ウィリアム・サリバ(18歳)フランスU-20代表 移籍金£2700万(推定)

リールから
 右サイドアタッカー ニコラ・ペペ(24歳)コートジボワール代表 移籍金£7200万(推定)

セルティックから
 左SB キーラン・ティアニー(22歳)スコットランド代表 移籍金£2500万(推定)

チェルシーから
 CB ダヴィド・ルイス(32歳)元ブラジル代表 移籍金£800万(推定)


OUT

ユベントスへ
 CMF アーロン・ラムジー(28歳)ウェールズ代表 フリー

引退(チェルシースタッフ入り)
 GK ペトル・チェフ(37歳)元チェコ代表 引退

ワトフォードヘ
 ストライカー ダニー・ウェルベック(28歳)イングランド代表 フリー

未定
 右SB ステファン・リヒトシュタイナー(35歳)スイス代表 フリー

トゥベンテへ
 CB フリオ・プレゲスエロ(22歳)スペイン フリー

コルチェスター・ユナイテッドへ
 左SB コーエン・ブラモール(23歳)イングランド フリー

ノリッヂ・シティへ
  CMF チャーリー・ギルモア(20歳)スコットランドU-19 フリー 

ボーフムへ
 右SB ジョルディ・オセイ・トゥトゥ(20歳)イングランド シーズンローン

スウィンドン・タウンへ
 CB ダニエル・バラード(19歳)北アイルランド代表 シーズンローン

ナポリへ
 GK ダヴィド・オスピナ(30歳)コロンビア代表 £360万(推定)

ドンカスター・リーヴァーズへ
 CMF ベン・シーフ(21歳)イングランド シーズンローン

サンテティエンヌへ
 CB ウィリアム・サリバ(18歳)フランスU-20代表 シーズンローン

ハンブルガーSVへ
 右サイドアタッカー ザビエル・アマエチ(18歳)イングランド 移籍金£225万(推定)

ダービー・カウンティーへ
 CB クリスティアン・ビエリク(21歳)ポーランドU-21 移籍金£1000万(推定)

パルチザン・ベオグラードへ
 サイドアタッカー 浅野拓磨(24歳)日本代表 移籍金£100万(推定)

ボルドーへ
 CB ローラン・コシールニー(33歳)元フランス代表 移籍金£460万(推定)

ノッティンガム・フォレストへ
 右SB カール・ジェンキンソン(27歳)元イングランド代表 移籍金£200万(推定)

ブレントフォードへ
 左SB ドミニク・トンプソン(19歳)イングランド 移籍金£300万(推定)

リーズ・ユナイテッドへ
 CF エディー・エンケティア(20歳)イングランドU-21 シーズンローン

エヴァートンヘ
 サイドアタッカー アレックス・イウォビ(23歳)ナイジェリア代表 移籍金£3500万(推定)


(年齢は開幕時)


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この夏は補強資金が限られていた関係上、
それほど多くの補強は期待していませんでしたが
その様な悪い状況にもかかわらずに
非常に良い補強が出来たと思います。

まず、この夏の移籍期間が始まる前の段階で
2019/20シーズンに向けての補強ポイントだと
個人的に考えていたのは

1、個の力で状況を打開出来るウイング
2、新たなCBの主軸候補
3、退団した8ラムジーに代わる攻撃的MF
4、左SB
5、右SB
6、ウェルベックに代わるストライカーのバックアッパー

でした。

その様な状況の中でまず最初に獲得が決まったのは
35マルティネッリでした。
幾つかのビッグクラブも注目していた
ブラジルの新鋭を移籍金が高騰する前に
早々に獲得を決めたのは良い判断だったと思います。
そしてこの夏のプレシーズンでのプレーを見る限りでは
俗に言うウイングストライカーとして
数シーズン後には主力の一人になっていても
おかしくない逸材だと思います。

勿論、この35マルティネッリは即戦力ではなく
将来を見越した先行投資だと思いますので
シーズン前の補強ポイントに対する補強とは
一線を画する獲得だと思います。

しかしその後の補強は一向に進まずに
次の獲得は7月下旬まで待たなければなりませんでした。

その7月下旬に獲得が決まった2人の選手が
8セバージョスとサリバでした。

レアル・マドリーからローン移籍で獲得した8セバージョスは
トップ下とインサイドハーフを主戦場としている
技巧派の攻撃的MFで
まさに『3、退団した8ラムジーに代わる攻撃的MF』の
補強になると思います。
その8ラムジーに比べてよりテクニカルなスタイルの選手で
独特なリズムとトリッキーな
ボールタッチとステップが織りなすドリブルと
急所を突くラストパスで多くのシュートチャンスを
演出してくれると思います。

ポジション的には
4−2−3−1のCMFでもプレー出来そうですが
やはりベストなポジションは4−3−3のインサイドハーフか
4−2−3−1のトップ下の様に感じますので
実際10エジルとどの様に共演するのかが
大きなポイントになる様に感じます。
以前のカソルラの様に10エジルの後ろでプレーさせて
前線へボールを供給させる役割に就かせるのか?
それとも10エジルとポジションを争う存在になるのか?
非常に興味があるポイントですが
どちらにせよアーセナルの新しい攻撃のオプションになり得る
タレントだと思います。

一方のサリバはフランスの次代を担う若手CBですが
契約の関係上今シーズンは
古巣のサンテティエンヌでプレーする事が決まっていますので
CBの補強問題とは別の将来への先行投資と言う位置付けの
獲得になりました。

この時点で『3、ラムジーに代わる攻撃的MF』に対してしか
補強出来ていませんでしたが
8月に入ると信じられない様な大きな補強を
アーセナルは敢行しました。

移籍期間に入ってから長い期間
クリスタル・パレスのザハの獲得の噂が何度かあり
実際オファーも出したと言われていますが
アーセナルへの移籍に乗り気のザハに対して
クリスタル・パレスが要求する£8000万と言われる移籍金が
獲得交渉の大きな障壁となり
最終的にこの獲得交渉はそれ以上進む事はありませんでした。

そこにふっと湧いて出た様に決まったのが
リールの19ペペでした。
勿論19ペペも人気銘柄であり
リールが付けた値札も£7200万と
ザハに付いていた値札とそれ程変わらない移籍金が必要でした。
それでも獲得に成功したのは
リールが移籍金の分割での支払いを認めたからであり
情報によればこの夏にリールに支払うのは
£2000万だけで済み
残りの£5200万を今後数年間で分割で支払うと言う契約で
念願のウイングタイプの選手の獲得に成功しました。

その19ペペは独力で状況を打開出来る
優れたウイングに止まらず
抜群の決定力を誇っている非常に優れたアタッカーでもあり
PLへの適応に苦しむ可能性はありますが
リール時代と同様のプレーが出来れば
9ラカゼット&14オーバメヤンと共に
非常に強力な攻撃ユニットになると思います。
これでエメリ監督が求めていた
『1、個の力で状況を打開出来るウイング』は
解決する事になると思われます。

出だしは遅かったアーセナルですが
その後攻撃面の補強は順調に進む中で
昨シーズンのアーセナルの中で最も問題が多かった
守備面の補強が進まないまま
移籍期間の閉幕が近づいてしまいました。

更に退団を希望してアメリカ遠征への帯同を拒否していた
コシールニーのボルドーへの移籍が決まり
CBの補強が待ったなしと言う状況の中で
移籍期限最終日にチェルシーから
23ダヴィド・ルイスの獲得に成功したのは
非常に大きなサプライズでした。
そして同じくセルティックから3ティアニーの獲得も成功して
『2、CB』と『4、左SB』の
2つのDFポジションの補強に成功しました。

とは言え、23ダヴィド・ルイスの獲得は
32歳と言う年齢からもわかります様に
厳密には『新たなCBの主軸候補』というよりも
今シーズンのコシールニーの穴を埋める為の補強と言うべき
補強だと思います。
本当ならば噂に上がっていた様なユベントスのルガーニや
ライプツィヒのウパメカノの様な
『新たなCBの主軸候補』になりうる
若くて有能なCBが欲しかったと思いますが
これに関してはサンテティエンヌに戻っている
サリバの成長にも関係してきますので
来シーズン以降に持ち越しで良いと思います。

一方でセルティックから獲得した3ティアニーは
背番号「3」が与えられた様に
左SBの主軸として期待されていると思います。
この3ティアニーの獲得により
以前から噂にあった18モンレアルのスペインへの復帰が
この夏に決まる可能性もありますが
その3ティアニーは現在ソケイ部の怪我で
もうしばらくの間復帰出来ない予定ですので
とりあえずシーズン前半は
このまま3人体制のままで進むと思います。

『5、右SB』に関しては
リヒトシュタイナーが退団し
ジェンキンソンもノッティンガム・フォレストへ移籍しましたが
新たな補強は見送られました。
現在離脱中の2ベジェリンが
10月頃にはフルトレーニングに合流してくる目処が立った事と
有事の際には21チェンバースもプレーが可能な事を考慮して
補強の必要性はないと判断したと思われます。

一方の『6、ウェルベックに代わる
ストライカーのバックアッパー』に関しては
プレシーズンマッチで結果を出した
30エンケティアがその役割を担うと思われましたが
一転してリーズへローン移籍して武者修行に旅立つ事になりました。
しかしこの問題は新加入の19ペペがCFでも起用可能ですので
30エンケティアに代わって19ペペが
ストライカーのバックアッパーも担う事になると思われます。

この夏の移籍期間は出だしは非常に遅かったと思いますが
終わってみれば補強の優先度が高かった
『1』〜『4』の補強ポイントに対して
しっかりと補強が出来たと思います。
しかも限られた予算の中で。

元々この夏の補強予算が
£4500万しかないと言われていたアーセナルでしたが
何人かの選手を放出した事により
上手くその補強予算を増やす事に成功したと思います。

オスピナ:£360万(推定)
アマエチ:£225万(推定)
ビエリク:£1000万(推定)
浅野:£100万(推定)
コシールニー:£460万(推定)
ジェンキンソン:£200万(推定)
トンプソン:£300万(推定)
イウォビ:£3500万(推定)

これに元々の補強予算である£4500万を合わせますと
この夏の補強予算は£1億645万(推定)にまで
増やす事に成功しました。

一方で選手の獲得に費やした移籍金は

35マルティネッリ:£600万(推定)
8セバージョス:シーズンローン
サリバ:£2700万(推定)
19ペペ:£7200万(推定)
3ティアニー:£2500万(推定)
23ダヴィド・ルイス:£800万(推定)

と合計£1億3800万に
£1500万とか£300万とか言われている
8セバージョスのローンフィーが加わった金額を
この夏に費やしました。
しかし実際は19ペペとサリバの移籍金は
分割払いの契約になっている事で
この2人の移籍金としてこの夏の支払いは
19ペペが£2000万、サリバが600万と言われています。
よって実際にこの夏に費やした移籍金は
£6500万+8セバージョスのローンフィーという事となり
8セバージョスのローンフィーがありますので
もう少し減額されると思いますが
この夏の移籍金の収支は
約£4000万前後のプラス収支という事になります。

この様にプラス収支になったのは
移籍期間最終日にイウォビを
エヴァートンへ放出したからですので
イウォビの放出は仕方がなかったのかもしれませんが
本当ならばもっと放出しても良い選手がおり
それらの選手の売却に失敗した為に
まだまだ将来性があるイウォビを
手放さなければならなくなったのは残念です。

何はともあれ元々の補強予算が
£4500万から始まったにも関わらず
ウイング、CB、攻撃的MF、左SBの
4つのポジションの補強に成功し
さらに若くて有能なタレントを2人も
獲得したにもかかわらず
最終的にこの夏をプラス収支で乗り切ったのは
非常に驚きでしかありません。
このプラス収支を冬の移籍期間で使うのか
それとも分割払いになっている分に回すのかは分かりませんが
ビジネスマンタイプであり
優秀な交渉人タイプであるサンレヒの手腕を
我々は見縊っていたのかもしれません。


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この夏は少ない補強予算から始まりましたが
収支のバランスを上手くとりながら
非常に効果的な補強が出来たと思います。

特に獲得する事は絶対に不可能だと思われた19ペペを
獲得出来たのは非常に大きな補強になると思います。

その一方で昨シーズン限りでチェフとラムジーが去り
この夏の移籍期間で
コシールニー、ジェンキンソン、イウォビまで
チームを去ったしまいました。
ここ1〜2年の間にこれまで主力だった選手が
次々とアーセナルを去った状況に
時代が急速に変わろうとしているのを
実感させられた夏であると共に
寂しさを感じる夏でもありました。

とは言え我々は前を向いて進まなければなりません。

限られた予算でもここまでの補強を遂行した
新体制の手腕を評価するべきであり
サプライズの補強が多かった事も加味して
この夏の評価も

『100点』を付けたい所ですが

出来ればCBには若くて優秀な選手が欲しかった所と
人員整理が上手くいったとは言い難い所を差し引いて

『85点』位の評価にしたいと思います。


C'mon Arsenal !!


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