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CL6:PSV Eindhoven vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

PSV Eindhoven 1−1 ARSENAL
2023年12月12日(火)UEFA Champions League, Philips Stadion

Goal
 (42)14Nketiah(←24Nelson)
 (50)Vertessen


1Ramsdale

17Cedric  2Saliba  6Gabriel  15Kiwior

20Jorginho

25Elneny    29Havertz

24Nelson              19Trossard

14Nketiah



(61)17Cedric>>>4White
(61)2Saliba>>>41Rice
(61)25Elneny>>>8Ødegaard
(88)24Nelson>>>9Jesus
(88)29Havertz>>>10Smith Rowe


Substitutes
 22Raya
 31Hein
 35Zinchenko
 76Walters
 63Nwaneri
 7Saka


Arsenal 1.jpg前節でCLグループステージの
首位通過が決まった事もあり
サブ組中心で挑んだPSV戦は
1−1のドローで終わりました。

先発はGKは1ラムズデールが務め
DFラインはCBは
2サリバと6ガブリエウが組み
右SBには17セドリック、
左SBには15キヴィオルが入りました。
中盤はアンカーは20ジョルジーニョが務め
インサイドハーフには25エルネニーと
29ハヴァーツが入り
前線は右に24ネルソン、左に19トロサール
1トップに14エンケティアが入る4−3ーが組まれ
前試合のヴィラ戦から8人を入れ替えてきました。

試合は縦に早い攻撃のPSVに
早い段階からゴールに迫られてしまいました。

5分過ぎ、ティルマンからのスルーパスで
左サイドを抜け出してきたバカヨコの
ダイレクトで送った折り返しに対して
走り込んできたファン・アーンホルトが
シュートを撃とうとしましたが
寸前の所で2サリバのスライディングタックルでブロックし、
そのこぼれ球に対して今度はペピが
右脚を振り抜きましたが
そのシュートも6ガブリエウがブロックして
なんとかゴールを死守。

17分過ぎ、自陣から送ったバカヨコの
スペースへのパス対して
6ガブリエウが飛び込んでカットを試みましたが
足が届かなかった為に
ペピに抜け出されてしまいました。
幸いそこから送られたフェルテッセンへの折り返しは
戻ってきた17セドリックがクリアーしましたが
そのクリアーボールを収めたバカヨコからのパスを受けた
テゼのクロスをフェルテッセンに
ヘッドで合わされてしまいましたが
このシュートもポストを叩き救われました。

21分過ぎ、左サイドでパスを受けたバカヨコが
19トロサールをかわして
ドリブルでポケットの位置に侵入してきた流れから
最後はそのバカヨコにペナルティの外側から
強烈な左脚のミドルシュートを撃たれてしまいましたが
このシュートも僅かに枠の外で救われました。

5分過ぎの場面の様に
完全に崩されてしまった場面もありましたが
17分過ぎの場面は、パスをカットしに行った
6ガブリエウのチャレンジは判断ミスだったと思いますし
クロスに対してもゴール前のマークに
ズレが生じていましたので
よろしくない守備だったと思います。
この試合は右SBに17セドリックを起用した事で
通常の6ガブリエウが左に開いて
2サリバが中央にスライドする形とは逆に
2サリバが右に開いて
6ガブリエウが中央にスライドする形になった事で
役割が逆になっていましたので
少なからず影響していたのかもしれませんが
全体的に緩さを感じる序盤だったと思います。

一方でアーセナルがPSVゴールに迫ったのは
この場面が最初だったと思います。

28分過ぎ、20ジョルジーニョからのパスを受けた
25エルネニーがそのままドリブルで持ち上がり
ロングシュートを放ちましたが
そのシュートはポストも外側を叩き
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

その後もPSVの縦に早い攻撃から
危ない場面がありました。

32分過ぎ、15キヴィオルから19トロサールへの
ラストパスがカットされた所から
カウンターを受けてしまいました。
ティルマン〜バカヨコ〜ラマーリョ〜ティルマンと
細かく繋がれた所でプレスを回避されてしまい
そのティルマンからのパスを受けたぺピに
2サリバとの1対1の状況を作られた所から
走り込んできたサイバリにパスが送られ
そのサイバリからのリターンパスを受けたペピに
右脚を振り抜かれてしまいました。

幸いそのサイバリからのリターンのパスが少しそれた為に
ペピがシュートを撃つまでに少し時間が出来た事で
そのシュートを12サリバはブロックする事が出来ましたが
非常に危うい場面だったと思います。

特に最初のプレスの場面で前に出た6ガブリエウが
ラマーリョを捕まえる事が出来なかったのは
非常に中途半端な対応であり
この中途半端な対応が
最終的に2サリバ一人で守らざる得なくなった原因を
作ってしまったと思います。

前半はPSVの方が効果的な攻撃を繰り出していましたが
先制点を奪ったのはアーセナルの方でした。

42分、17セドリックからのパスを受けた24ネルソンが
ハーフスペースのレーンを切り込んだ所からの折り返しを受けた
14エンケティアが左脚を振り抜きゴール!!

ラマーリョの股を抜いた
14エンケティアのシュートも見事でしたが
PSVの守備陣の目線の全てを引き付けた
24ネルソンのハーフスペースのレーンへ
切り込んで行ったプレーと
ラストパスを出したタイミングも
俊逸だったと思います。

その後もバカヨコからの仕掛けで
ゴールに迫られる場面が何度かありました。

43分過ぎ、左サイドのライン側でパスを受けたバカヨコに
対峙した15キヴィオルがあっさりとかわされて
ポケットの位置にまで侵入を許してしまい
そこから送られたクロスを
ペピにヘッドで合わされてしまいました。

そのヘッドは枠を捉えずに救われましたが
21分過ぎの場面と同様に
バカヨコの突破力は素晴らしかったと思いますが
今回対峙したのは15キヴィオルでしたので
あっさり突破されてしまったのは
軽い対応と言われても仕方がないと思います。

前半アディショナルタイム、ティルマンからのパスを受けた
バカヨコにカットインしてきた所から
豪快に左脚を振り抜かれてしまいましたが
1ラムズデールのファインセーブでゴールを死守。

後半もPSVペースで始まり
早々に同点ゴールを奪われてしまいました。

50分、ベニテスからのパスを
下がってきて受けたティルマンが
回り込んだ所から送ったスルーパスをペピが受け
そのペピからのパスを受けたフェルテッセンが放った
コントロールショットが
ファーサイドのポストの内側を叩いてしまい失点。

この失点の場面も守備のまずさが出てしまったと思います。

まずベニテスカラのパスを受けたティルマンに対して
20ジョルジーニョが付いていましたが
左サイドから右サイドに向けて
弧を描く様に移動していったティルマンに対して
20ジョルジーニョは走り負けて置いて行かれてしまい、
尚且つ他の選手もそのティルマンに対して
チェックに行かなかった為に
完全にフリーの状態からスルーパスを出させてしまったのは
失敗だったと思います。
更にそのパスに対して2サリバが飛び込んで
カットしようとしましたがカットする事が出来ずに
ぺピに抜け出されてしまい
6ガブリエウと1対1という状況を作られてしまったのも
問題だったと思います。

そこで面白かったのが抜け出したペピが
味方の上がりを待つ為にスピードを緩めた時に
ぺピと対峙していた6ガブリエウが
ぺピから離れてサイバリの方に移動した振る舞いでした。

普通に考えれば1対1の状況で
その相手から離れるという事は
そのままゴールに向かわれてしまうリスクがありますので
無謀に思えますが
敢えてフリーにすれば一度スピードを緩めたペピが
再びゴールに向かって動き出し
自らシュートを撃とうとするかもしれませんし
そこで油断が生じたら
全速力で戻ってきている2サリバが
シュートを撃つ前に止めてくれるチャンスが生じますので
その可能性に賭けたのかもしれません。

しかしそのままぺピがシュートを撃つという思惑は
外れてしまいましたが
この一瞬の間にその様な駆け引きがあったのならば
それはそれですごい事だと思います。

その後は一進一退の流れでした。

64分過ぎ、リスタートのボールを
右のライン側で受けた24ネルソンが
マウロ・ジュニオールをかわして
ペナルティの中に入って行き
対峙したオビスポをかわした所から
左脚を振り抜きましたが
僅かにポストの外側で
ゴールを奪う事が出来ず。

65分過ぎ、ティルマンからのスルーパスを受けた
サイバリに持ち込まれた所から
左脚を振り抜かれてしまいましたが
対峙した41ライスが足でブロックしたシュートは
ポストを叩きゴールを死守。

80分過ぎ、8ウーデゴールが蹴った
左サイドからのFKを15キヴィオルがヘッドで決めましたが
その15キヴィオルはオフサイドではなかったのですが
その背後で同じくボールに向かって飛び込んできていた
6ガブリエウの位置がオフサイドだった為に
残念ながらそのゴールは認められず。

89分過ぎ、ベニテスが蹴ったロングフィードに対して
それを収めにいった6ガブリエウが収められずに
後ろに後逸してしまい
そのボールを収めたティルに
ペナルティに入った所から右脚を振り抜かれてしまいました。
幸い戻ってきた41ライスが
しっかりとシュートコースを限定した事もあり
そのシュートは枠を捉えず救われましたが
この日の6ガブリエウは集中力を欠いた様なプレーが何度かあり
良くなかったと思います。

後半アディショナルタイム、4ホワイトが入れたスローインを
9ジェズスがヘッドで逸らしたボールを
ペナルティの中で19トロサールが収めて
左脚を振り抜きましたがベニテスのファインセーブに阻まれ
そのこぼれ球に対して15キヴィオルが
ダイレクトで左脚で合わせましたが
そのシュートも枠を捉えられず。

試合はこのまま1−1でドロー。

この試合は普段あまり起用されていない選手が
起用されましたので
非常に興味深い試合だったと思います。

その中でも普段は7サカの陰に隠れて
中々チャンスが巡ってきていない24ネルソンは
総じて非常に良かったと思います。

右サイドから積極的にドリブルで仕掛けると共に
右SBに17セドリックが起用された事もあり
ライン側ではなく
14エンケティアのゴールをアシストした様に
もう一つ内側のハーフスペースのレーンから仕掛けるなど
PSVの守備陣の嫌な所を上手く突いていたと思います。

同時に以前の様に右サイドに張り付いてばかりではなく
この試合では中盤の底辺りまで下がってきて
ボールに絡む場面や
2ラインの間を動き回るなど
非常に積極的に動く事で
アーセナルの攻撃陣のアクセントになっていたと思います。
勿論、仕掛けたドリブルを止められる場面もありましたが
リスクを犯して何かを生み出そうとする積極性の現れと
評価して良いと思います。

残念ながら67分過ぎの1ラムズデールのロングフィードを
左サイドでトラップした時に左脚?を痛めたてしまったのか
終盤は運動量が激減してしまいましたが
それまでは非常に効いていたと思いますので
24ネルソンにはもっとチャンスを与えて欲しいと思います。

そして後半途中から41ライスをCBで起用するテストが出来た所も
非常に良かったと思います。

41ライスは元々ウエスト・ハムのユース時代は
CBとして育成されており
ファーストシームに昇格した後も
1シーズン目辺りまではCBで起用されていた様ですので
CBでもプレーする事は可能なのは分かっていましたが
実際プレーする姿を観ても
そこまで違和感を感じませんでしたので
緊急時には十分に起用可能だと思います。

とは言え、DFラインに入ると
もう一つの強みである攻撃力は
宝の持ち腐れになってしまいますので
41ライスのCBでの起用は
怪我人が続出した場合に限られると思います。

同時にこの試合の41ライスをCBで起用するテストは
この冬にCBの補強を行うかどうかを決める
もう一つのテストと言う意味合いもあったと思いますので
この結果を観てこの冬のCBの補強は見送られる様に感じます。

冬の補強と言えば、7サカをバックアップする
左利きのサイドアタッカーは
現在のアーセナルの補強ポイントの一つだと思いますが
PSVのバカヨコは理想的な選手の様に感じました。

右サイドには左利きのサイドアタッカーの起用を好む
アルテタ監督の方針を考えますと
右利きの24ネルソンは理想的な選手とは言えず、
またローンに出ている27マルキーニョスも
伸び悩んでいる事からも
潜在的に左利きのサイドアタッカーの補強は
必要な状況だと思います。

その中でこの試合のバカヨコは
サイドからドリブルで侵入する突破力があり、
同時にカットインした所から
左脚でゴールを狙う事も出来ていましたので
アルテタ監督が求める右サイドのプレーに
そのまま適応出来る様に感じます。
年齢的にも20歳と更なる成長が期待できる年齢と共に
バックアッパーから始める事への抵抗も
それ程大きくないと思いますので
獲得に動いても良い様に感じます。

とは言え、PSVもCLグループステージ突破を決めましたので
この冬のタイミングで主力選手の放出はあり得ませんが
24ネルソンの状況によっては
来夏に獲得に動いても良い様に感じます。

7シーズンぶりに出場したCLは
無事グループステージを突破しました。

この突破はスポーツ的な観点と共に
収入面でもクラブに大きな収入をもたらしてくれますので
この夏に高額投資したクラブの収支バランス的にも
非常に意味がある突破だったと思います。


C'mon Arsenal !!


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2サリバ       PL:1G1A
4ホワイト      PL:1G1A
7サカ        PL:5G6A CL:3G4A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:4G2A CL:2G0A CC:1G0A
9ジェズス      PL:2G1A CL:4G2A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:2G2A CL:2G1A
14エンケティア    PL:5G0A CL:1G0A CC:0G1A
18冨安        PL:1G1A CL:0G2A
19トロサール     PL:3G1A CL:2G1A CS:1G0A
20ジョルジーニョ   PL:0G0A CL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A CL:0G0A CC:0G1A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G2A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:3G1A CL:1G0A
35ジンチェンコ    PL:1G1A
41ライス       PL:3G2A CL:0G1A


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