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Friendly Match:Rangers vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Rangers 2−2 ARSENAL
2021年7月17日(土)Friendly Match, Ibrox Stadium

Goal
 (14)L. Balogun
 (23)20Tavares
 (75)Itten
 (83)30Nketiah


33Okonkwo

17Cédric  16Holding  22Marí  20Tavares

5T. Partey  25Elneny

19Pépé    32Smith Rowe    26Balogun

14Aubameyang



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後半から


49Hein

2Bellerín  21Chambers  16Holding  3Tierney

5T. Partey  25Elneny

 19Pépé    32Smith Rowe  14Aubameyang

9Lacazette



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62分から


49Hein

2Bellerín  21Chambers  31Kolasinac  3Tierney

15Maitland-Niles  28Willock

24Nelson    12Willian    30Nketiah

9Lacazette



Arsenal 1.jpgプレシーズンマッチ第2戦は
昨シーズンのスコットランドリーグの覇者
レンジャーズと敵地での対戦になりましたが
セットプレー時の守備の危うさと
決定力の欠如を露呈した試合になってしまいました。

この試合はハイバーニアン戦とは変わって
GK以外はファーストチームのメンバーで
構成されました。

GKはハイバーニアン戦でミスを連発してしまった
33オコンクォが務め
DFラインは左SBには新加入の20タヴァレスが先発し
右SBに17セドリック、CBに16ホールディングと22マリが入りました。
中盤は5トーマスと25エルネニーが組み
2列目は右に19ペペ、左に26バロガン、
トップ下に32スミス・ロウが入り
1トップを14オーバメヤンが務める
4−2−3−1が組まれました。

この試合も前試合と同様に前線での鋭いプレスから
最初の決定機が生まれました。

9分過ぎ、GKのマクレガーからランドストラムへのパスを
鋭い出足でカットした14オーバメヤンが
シュートを放ちましたが枠を捉えられず、、、。
ペナルティ内で完全にフリーになっていただけに
絶対に決めなければならない場面だったと思います。

この場面以外でも14オーバメヤンは
決定機を逃し続けてしまいました。

29分過ぎ、17セドリックの右サイドからのクロスを
ファーサイドで14オーバメヤンがヘッドで合わせましたが
枠を捉えられず。
この場面でもゴールドソンとタヴァーニアーの間に
上手く入り込み殆どプレッシャーを受けていなかっただけに
決めなければならない場面だったと思います。

39分過ぎ、16ホールディングからのパスを
センターサークル辺りでパスを受けた32スミス・ロウが
相手をかわしてそのままドリブルで持ち込み
ペナルティの中に入った所で
右脚のコントロールショットを放ちました。
そのシュートはマクレガーのファインセーブで
防がれてしまいましたが
そのこぼれ球をゴール前に詰めていた14オーバメヤンが
押し込もうとしましたが
バシーにブロックされてしまいここでも決められず。

正直どの場面も難しい状況ではなかっただけに
決められなかったのは非常に残念であり心配です。
元々14オーバメヤンはメンタル的な部分に
非常に影響を受けやすい選手ですので
この場面の様なイージーなシュートを決められないと
そのまま自信を失い負のスパイラルに突入して
更に状況が悪くなる可能性があり、
この様な状況から速やかに抜け出せなければ
今シーズンも厳しいシーズンになるかもしれません。

この場面で自らドリブルで持ち込んで
シュートを放った32スミス・ロウは
昨シーズンに比べてシュートの意識が強くなった様に感じます。

この場面以外でも47分過ぎ、
3ティアニーのパスがパターソンに当たり溢れたボールを
9ラカゼットが32スミス・ロウに繋いだ所から
32スミス・ロウがダイレクトで左脚でシュートを放ちました。
コースを狙ったコントロールショットは
マクレガーのファインセーブで防がれてしまいましたが
非常に惜しいシュートを観せてくれたと思います。

とは言え、より高いレベルの試合で
ゴールを奪える様になる為には
コースを狙ったコントロールショットであっても
もう一段階鋭いシュートを放てる様にならないと
ゴールは奪えない様に感じます。

この32スミス・ロウと共に
この試合でも絶大な存在感を示していたのが
19ペペだったと思います。

32スミス・ロウとのコンビネーションで
右サイドを何度となく崩していたのは勿論の事、
浅い位置でボールを受けた所から
そのまま中に持ち込んで行き
そこから右サイドでフリーだった
26バロガンへ繋いだ6分過ぎの場面や
20タヴァレスに繋いだ42分過ぎの場面の様に
相手の急所を突く様なパスを出してチャンスを広げたり、
中盤の選手とコンビネーション等を絡めながら
ピッチを横断して行って左サイドにまで顔を出すなど
攻撃面で数多くの役割を担っていたと思います。

同時に非常に驚かされた場面が2つ程ありました。
その中に入って行く時に
ラグビー選手の様な体格のバシーに掴まれながらも
体勢を崩す事なくそのバシーを引きずる様に
ドリブルで突き進んで行く力強さを観せた場面は驚かされました。
PLの激しさに苦しみ実力を発揮できなかった19ペペが
反対に今では力強さを前面に出してプレー出来る様になるとは
正直思ってもいませんでした。

そしてもう一つはルーフェとのコンビネーションで
ペナルティの中に侵入してきたバシーに対して
一緒に戻ってきた19ペペが背後から強引に足を捻じ込んで
ボールを奪い返した場面です。
リスクを冒してボールを取りに行った責任感と
深い位置までサボらずにしっかりと戻ってきた献身的な姿勢は
以前の19ペペとはまるで別人の様であり
同時にチームの中心選手と言っても
差し支えないレベルに到達する日も近いと思います。

左サイドで先発した26バロガンも
実力の片鱗を見せたと思います。

19ペペのパスを受けてドリブルで持ち込んだ6分過ぎの場面では
シュートコースを探している間に
タイミングを逸してしまい
シュートを撃つ事が出来なかったのは
ストライカーとしては残念な場面でしたが
22マリからの楔のパスを受けた
14オーバメヤンから送られた
スルーパスで抜け出した32分過ぎの場面では
迫って来るレンジャーズのL.バロガンのタックルを受ける前に
膝から下だけの小さな振りのシュートを素早く放つ選択をした所は
ストライカーとして実力を感じる場面だったと思います。

新加入の20タヴァレスはゴールという結果で出しました。

23分、16ホールディングのロングフィードに対して
タヴァーニアーがトラップで弾いてしまったボールに
素早く反応した20タヴァレスが強奪し
そのまま角度のない所から右脚を振り抜いてゴール!!

深い位置にまで侵入した所からでも
自らゴールを奪う事が出来たのは
右脚でも利き足の左脚と遜色なく使える
20タヴァレスだからこそ奪えたゴールであり
アタッカーの様なこの攻撃力こそが
20タヴァレスの魅力だと思います。

一方でまだポジショニングが曖昧で
ビルドアップの時も守備の場面でも
いるべき所にいない場面が何度かあったと思います。
そして周囲とのコンビネーションも
まだ築かれていない印象で
このゴールの場面でも16ホールディングは
20タヴァレスが裏に向かって走り出すのを
待ち続けていましたが結局走り出さなかった為に
16ホールディングは半ばギャンブル的に
スペースに蹴り込まざる得ませんでした。
これは合流直後と言う事もありますので
仕方がないと思いますが
改善しなければならない部分はまだまだ沢山あると思います。

この試合でも後半からメンバーを大きく入れ替えて来ました。

まず中盤は15メイトランド=ナイルズと28ウィロックが
最終的に組みましたが
残念ながらあまり良くなかったと思います。

15メイトランド=ナイルズは前回も指摘しました様に
このポジションでプレーするにはゲームメイク力が低く
実際、ビルドアップの道筋がサイドから一辺倒になり
余り中央を経由しなくなっていた事実が
それを物語っていると思います。

一方の28ウィロックはさらに深刻で
殆どの時間帯で消えていたと思います。
ローン先のニューカッスルで観せていた様な
ダイナミックなプレーを期待していましたが
残念ながら何をすれば良いのか全く理解していない様に
ボールに関与する場面が少なかったと思います。
勿論、前試合を欠場した様に
コンディション的に整っていないだけかもしれませんが
このままでは仮にスカッドに残っても
昨シーズンと同様に出場機会を掴む事は難しいと思います。

昨シーズン後半、ローン先で結果を出した2人ですが
現状としてはアルテタ監督が求めるレベルのプレーは
出来ていないと言う印象であり
このままならば昨シーズンと同様に
厳しい状況は変わらないかもしれませんので
この夏に放出される可能性は十分にあると思います。

一方で24ネルソンと30エンケティアは
この試合でも良かったと思います。

鋭いドリブルで右サイドから仕掛ける24ネルソンは
レンジャーズ相手でも十分通用しており
攻撃陣のアクセントになっていたと思います。

若干ペナルティ内で持ち過ぎる場面もありますが
3ティアニーのクロスをペナルティ内で受けた24ネルソンが
走り込んで来た2ベジェリンにシンプルに繋いだ84分過ぎの様に
自分のドリブルを囮にして周囲を活かし、
周囲を囮にして自分のドリブルを活かす術を
観せる事が出来る様になっており
大化けする可能性も十分にある様に感じます。

巷ではPLのクラブが24ネルソンの獲得に動いている様で
実際、補強資金が必要なアーセナルの状況を考えますと
この夏に売却する可能性もあると思いますが
この2試合の調子をシーズン中も持続出来れば
今後市場価値は上がっていく可能性がありますので
今手放すと一番下値で手放す形になる可能性があると思います。

という訳で仮に移籍させるにしても
個人的にはシーズンローンに留め
そこでの成長を見届けてから
売却するかどうかを考えても良い様に感じます。

一方の30エンケティアはゴールという結果を出しました。

82分過ぎ、ゴールに向かって走り込んで来た24ネルソンに向けて
2ベジェリンからの送られたスルーパスが
カットされたボールを
素早い出足で奪い返した30エンケティアが
角度のない所から豪快にニアをぶち抜きゴール!!

このゴールの場面以外でも、3ティアニーのクロスを
9ラカゼットが落としたボールを
走り込んできて右脚を振り抜いた64分過ぎの場面の様に
良い所に良いタイミングで顔を出し、
シュートで完結する事を念頭にプレー出来ていた所は
成長を感じます。

実際、30エンケティアはずば抜けて優れた能力を有する
ストライカーではないかもしれませんが
この様なプレーが常時出来る様になれば
それだけで十分に脅威を与える事が出来る
ストライカーになる様に感じます。

ただ、サイドで起用されても
サイドでは脅威を与える事は殆ど出来ていませんでしたので
本当ならば2トップの一角か
前試合の様にセカンドトップの様な形の
トップ下での起用の方があっているのかもしれません。

その前試合で物足りなかった9ラカゼットと12ウィリアンの
ベテラン2人はこの試合でも物足りなさを感じました。

ポストプレーやラストパスの供給役としては
効果的なプレーを観せる一方で
フィニッシュの局面に殆ど顔を出す事が出来ない9ラカゼット、
相変わらずチャンスメイカーとして機能しない12ウィリアン、
現段階では30エンケティアや24ネルソンに見劣りしています。
このままの状況が続くのならば
30エンケティアや24ネルソンの伸び盛りの才能に賭けるか、
12ウィリアンや9ラカゼットのこれまでの実績に賭けるか
決断をしなければならない時が来るかもしれません。

攻撃面に関しては2ゴールしか奪えませんでしたが
全体的に良い形を作る事が出来ており
上々の仕上がりを見せていると思いますが
守備面に関してはセットプレーに対する守備に
大きな問題を抱えているのは明らかだと思います。

前試合の2失点目も実際はオフサイドであったとしても
ゴール前での空中戦に競り負け
同時にゴール前の選手を捕まえきれていませんでしたが
この試合のCKからの2つの失点も
ゴール前で相手選手を捕まえ切れずに
空中戦に競る事すら出来ないまま
簡単に決められてしまっていました。

勿論、6ガブリエウが合流したら
多少変わるのかもしれませんが
現状として個の力に頼っている様な
セットプレーに対する守備では
シーズン始まってからもこの様な失点が
続く恐れがあります。
本当に根本的に何かを変える必要がある様に感じます。

前試合で危うさを露呈してしまった33オコンクォは
この試合ではそれほど危険な場面がなかった事もあり
問題なくプレーしていたと思います。
同時に後半から入った49ヘインも
ファーサイドに抜けてきたクロスに対して
ケリーに至近距離からフリーで撃たれた
79分過ぎの場面でも冷静にセーブした様に
この試合でも安定していたと思います。

最後に新しいホームキットがお披露目されました。

ピッチ上での姿を見ますと
胴体脇の白い部分は若干目立ち過ぎる様にも感じますが
それ以上に気になったのが
どの選手もダブダブでサイズが合ってない様に見えた所です。
一時期流行っていた体にフィットするピチピチシャツではないので
元々のデザインがダブダブなのかもしれませんし
胴体脇の白い部分が
膨張感を出しているのかもしれませんが
そのダブダブ加減が更に胴体脇の白い部分を
強調している様にも見えます。

そういう意味ではパンツの中にシャツを入れているので
ダブダブ加減がなかった3ティアニーの姿では
胴体脇の白い部分は余り気になりませんんでしたので
もしかしたらパンツの中にシャツを入れる事を
前提にしたデザインなのかもしれませんし、
反対にもう1サイズ小さいシャツを着れば
もっと締まった印象を受けるのかもしれませんね。


次戦はロンドンに戻った後に
フロリダに飛んでインテルとのフロリダカップの試合です。

監督が交代したとは言え
昨シーズンのセリエAのチャンピオンチームとの試合ですので
現在のアーセナルの立ち位置や
スコットランドで躍動した若い選手達が
更に上のレベルでも通用するかどうかが
試される試合になると思われます。


C'mon Arsenal !!


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