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2020/21シーズン〜〜サイドアタッカー総括〜〜 [Arsenal F.C.]

2020/21シーズンを振り返って〜〜サイドアタッカー〜〜

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今回はサイドアタッカーについて
2020/21シーズンを振り返ってみたいと思います。

シーズン当初は昨夏に獲得した12ウィリアンを
右サイドで起用し、
左サイドには14オーバメヤンを
ウイングストライカーとして配置する形を基本形として
19ぺぺと24ネルソンがバックアップする布陣でしたが
新たなチャンスメイカーとして期待されていた
12ウィリアンが開幕戦こそ活躍しましたが
その後は全く機能しなかった事で
シーズン中盤にシステムを4−2−3−1に変更するのと同時に
可変式3バックシステムでは
主に左WBで起用していた7サカを
右サイドで起用する新たな形が成功し、
その後は7サカがこのポジションの軸となりました。

そしてシーズン終盤には
PLのスタイルに完全に適応した19ぺぺが
リール時代を彷彿とされるゴールを量産し始めた事で
7サカと共にこのポジションの軸に成長したのは
来シーズンに向けて良いポイントだったと思います。

一方で今シーズン飛躍が期待された24ネルソンは
出場機会を殆ど掴む事が出来ずに
その期待を裏切りましたが
反対に昨シーズンの怪我から年末に復帰した35マルティネッリは
シーズン終盤にチャンスを掴み
徐々に出場機会を増やしていきましたので
14オーバメヤンに代わる新たなウイングストライカー候補として
来シーズン以降は今シーズン以上の出場機会が
得られると思われます。


〜〜7ブカヨ・サカ(19歳)〜〜


PL 30試合先発+2試合途中出場:5ゴール3アシスト
EL 8試合先発+1試合途中出場:2ゴール3アシスト
FA杯 2試合途中出場
カラバオ杯 2試合先発
コミュニティー・シールド 1試合先発:1アシスト


今シーズンは可変式3バックシステムの
左WBでスタートしました。
とは言え、左WBといっても
守備時には深い位置まで戻ってきますが
攻撃時には基本的にウイングとして振る舞っており
チームが不調だったシーズン前半の中で
数少ない安定していた選手だったと思います。

しかしチームが不調だった為に
システムを4−2−3−1に変更するのと同時に
右サイドで起用されたのは
当初は少なからず驚きを覚えました。

それまでの出場機会の殆どが
左サイドで起用されていましたので
14オーバメヤンを左サイドから動かせない理由があったとは言え
7サカを右サイドで起用するのは意外でした。
しかし当の本人は右サイドに入っても
全く問題とせずに新たな側面を生み出したと思います。

基本的に左サイドでは左利きという事もあり
敵陣の深い位置までドリブルやコンビネーションで切り込み
そこから折り返しを送ってチャンスメイクする
ウイングプレーが基本でしたが
右サイドでは深い位置まで侵入するプレーは左サイドと同様に行いつつ
カットインした所からラストパスを送るプレーや
自らフィニッシュを撃つプレー等、
攻め手のバリエーションを増やす事が出来ていましたので
相手にとっては更に厄介な存在になっていたと思います。

来シーズンもこのポジションの軸は
7サカが担って行く事になると思いますが
唯一不足しているのはゴールだと思います。
特に右サイドで起用された時には
カットインした所から
ゴールを狙えるチャンスは増えていくはずですので
更にもう1ランク上の選手に成長する為にも
確実にゴールを奪う事が出来る形と決定力を
身に付ける必要性があると思います。


〜〜19ニコラ・ぺぺ(26歳)〜〜


PL 16試合先発+13試合途中出場:10ゴール1アシスト
EL 10試合先発+3試合途中出場:6ゴール4アシスト
FA杯 2試合先発
カラバオ杯 2試合先発+1試合途中出場


ここまでの19ペペはPLスタイルへの適応に苦しみ
期待していた結果を出す事が出来ていませんでしたが
今シーズン後半になりPLへの適応を済ませた19ペペは
遂に本領を発揮し始めたと思います。

その切っ掛けは第9節のリーズ戦の
1発レッドだったかもしれません。
自らの愚行で受けたその退場処分から戻ってきた19ペペは
それまでとは打って変わって
献身的で常に全力でプレーする様になり
そのアグレッシブな姿勢が
結果として速く激しいPLのスタイルに負けない強さを
身に付ける事になった様に感じます。

同時にこれまでは右サイド専任の選手でしたが
今シーズンは7サカが右サイドで結果を出していた事もあり
左サイドで起用される試合も増えました。
しかしこれが19ペペのプレーの幅を広げる事に
大きく貢献した様に感じます。

最も得意とする右サイドでは
ドリブルでカットインして行き
そこから左脚を振り抜いてゴールを狙うプレーで
完結する事を目指す事が多い為に
基本的に足下にボールを要求する場面が多いと思いますが
左サイドでは縦に仕掛けるウイングプレーが中心になる事もあり
前のスペースを意識したプレーをする様になり
その結果、自らドリブルで仕掛けるだけではなく
スペースへのパスを要求する場面も多くなった様に感じます。

そしてその前のスペースを意識するプレーは
右サイドに入っても観せる様になった事で
これまでカットインさせない事を
重点的にケアしていた相手選手に
縦の仕掛けも意識させる様になり、
意識が2つに分散した事で
結果としてカットインするプレーを
仕掛けやすくなったと思います。

そして何よりもプレーの幅を広げたのが
右脚のプレーの成長だと思います。
加入当初は左脚だけケアすれば良い選手と
揶揄された事もありましたが
今シーズンはその右脚で何度もゴールを奪っており
この2シーズンの間、右脚の向上に努めた成果も
出たシーズンだっと思います。

PLの速く激しいスタイルに完全に適応した
PL仕様の選手に成長した19ペペは
ウイングプレーを観せる左サイドと
カットインしてゴールを狙う事の出来る右サイドと言う
異なる2つのキャラクターを手に入れ
同時に右脚の精度を向上させた事で更にプレーの幅を広げた事で
シーズン終盤の主役になりました。

来シーズンは7サカと共に
このポジションの軸となり
今シーズン以上のゴールを挙げる事が期待されます。


〜〜12ウィリアン(32歳)〜〜


PL 16試合先発+9試合途中出場:1ゴール5アシスト
EL 3試合先発+6試合途中出場:2アシスト
FA杯 2試合先発
カラバオ杯 1試合途中出場
コミュニティー・シールド 1試合先発


チャンスメイク力の低下を改善する事が期待され
昨夏加入した12ウィリアンは
開幕戦こそ結果を出しましたが
その後はアーセナルのスタイルに適応する事が出来ずに
沈黙し続けました。

結果からすればアーセナルが奏でるリズムと
12ウィリアンが持っているリズムの噛み合わせが非常に悪く
本来ならばそのどちらかが合わせるべき所が上手くいかずに
最後までピッチの中で浮いた存在のままだったと思います。

長い間チェルシーでプレーしていた事で
異なるリズムのチームに適応する事が
難しかったのはある意味仕方がない事であり
同時に長い年月染み付いた自分のリズムを
今の年齢から変えるのも難しいと思いますので
チーム側が変わらない限り
12ウィリアンが活きる事は難しいのかもしれません。

しかし来シーズンもアルテタ監督が続投する事を考えますと
チームのリズムが変わる事もないと思われますので
このままの状況ならば噂通り
移籍を考える必要があるかもしれません。


〜〜35ガブリエウ・マルティネッリ(20歳)〜〜


PL 7試合先発+7試合途中出場:2ゴール1アシスト
EL 6試合途中出場
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 1試合途中出場:1アシスト


昨シーズン負った膝の軟骨の怪我から
年末に復帰した35マルティネッリは
当初は出場機会を掴むのに苦労しましたが
シーズン終盤になり徐々に出場機会を掴んでからは
しっかりと結果を出したと思います。

実際、その少ない出場機会で
PLで2ゴール1アシストを挙げた事からも
来シーズンは更なる飛躍が期待されます。

現実的に14オーバメヤンに
スピードやプレーのキレの衰えが見え始めている事を考えますと
今後もウイングストライカーとして起用するのは
難しい可能性があり
来シーズンはその14オーバメヤンに代わって
35マルティネッリがウイングストライカーとしての役割を
担う様になる事が多くなるかもしれません。


〜〜24リース・ネルソン(21歳)〜〜


PL 2試合途中出場
EL 3試合先発+1試合途中出場:1ゴール1アシスト
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 1試合先発
コミュニティー・シールド 1試合途中出場


今シーズンは更なる飛躍が期待されましたが
7サカや32スミス・ロウが飛躍する中で
残念ながらその期待に応える活躍を
観せる事は出来ませんでした。

結局出場機会を得たのは
ELのグループステージだけで
その後は怪我などもありましたが
ベンチにも入らない期間が続きました。

定期的な出場機会を得る為にローン移籍に出た
15メイトランド=ナイルズや28ウィロックの様に
冬の移籍期間でローン移籍に出る事が出来なかったのは
不運だったと思いますが
来シーズンはそのELの出場権も失ってしまいましたので
このままチームに残っても
それ程多くの出場機会を得る事は出来ないかもしれません。

よって今シーズンと同様な状況が続く可能性があるのならば
定期的な出場機会を得る為に
ローン移籍に出るべきだと考えます。


C'mon Arsenal !!


(年齢は2021年6/30時点)


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