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Friendly Match:MK Dons vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

MK Dons 1−4 ARSENAL
2020年8月25日(火)Friendly Match, Stadium MK

Goal
 (4)25Elneny
 (10)30Nketiah(←7Saka)
 (31)16Holding(og)
 (76)27McGuinness(←24Nelson)
 (85)24Nelson(pk)


1Leno

4Saliba  16Holding  3Tierney

 17Soares  25Elneny  34Xhaka 15Maitland-Niles

  7Saka         14Aubameyang

30Nketiah



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
後半から


33Macey

20Ballard  16Holding  18Bola

28Willock  25Elneny  34Xhaka  3Tierney

32Smith Rowe         24Nelson

30Nketiah



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
62分から


33Macey

20Ballard  27McGuinness  18Bola

28Willock  23Olayinka  22Azeez  35Cottrell

32Smith Rowe        24Nelson 

19John-Jules



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
86分から


33Macey

21Oyegoke  27McGuinness  18Bola 

28Willock  23Olayinka  22Azeez  35Cottrell

32Smith Rowe        29Lewis 

19John-Jules



Arsenal 1.jpg14度目のFA杯優勝から
まだ1ヶ月も経っていませんが
早くも2020/21シーズンの幕開けを知らせる
プレシーズンマッチ初戦を
リーグワンに属するMKドンズと行いました。

例年ならばこの初戦は
先に動き出しているリザーブのメンバーを中心に
組んでくる事が多い試合ですが
今回はファーストチームのメンバーを
先発に揃えてきたのは驚きでした。

14オーバメヤンの行動が正しければ
ファーストチームの選手がコロニーに戻ってきたのは
先週末から今週の頭頃だと思われますので
フレンドリーマッチとは言え
チームとして稼働し始めてまだ数日という段階で
試合形式のプレーを行うのは
少なからずリスクがあると思います。
しかしこの夏は非常に短く
この週末には早くもコミュニティー・シールドが行われますので
休暇を取っていたと言っても
各々の選手達はトレーニングを続けながら
休暇を取っていたのかも知れませんし、
反対に言えばこの試合に起用されたメンバーは
合流間もないこの段階で
既に試合形式のトレーニングに対応出来るだけの
フィジカルコンディションに戻っている
選手なのかも知れません。

その稼働間もないファーストチームの選手達が
思いの他、体がよく動いていた事もあり
かなり実戦を想定した試合が出来ていた様に感じます。

この試合のシステムは
昨シーズン終盤と同様に3−4−2−1でした。
個人的にはより多くの人員を
攻撃面に割く事が出来る4バックに
今シーズンは戻すのではないかと思っていましたが
この試合の様に今シーズンも
3−4−2−1でスタートする様です。

しかしこの試合を観る限りでは
同じ3−4−2−1でも
昨シーズン終盤に比べて
進化を観せていたと思います。

まずDFラインはシステム上は3バックですが
相手が自陣に攻め込んできた時は
両WBが下がってきて5バックの形を形成するのに対して
攻撃時には3バックが左にスライドして
4サリバと16ホールディングの2CBと
17ソアレスと3ティアニーの両SBの
4バックのような形になり
左WBの15ナイルズは
より高い位置まで攻め上がって行く形が
より明確になってきた様に感じます。

しかも攻め上がる15ナイルズは
ライン際のワイドな位置だけではなく
14オーバメヤンの内側を駆け上がり
ハーフスペースのエリアや
そのままゴール前に向かって侵入していた所も
以前とは異なる所だったと思います。

この中に絞って上がってくる15ナイルズの動きは
戦術的な新たな側面なのかもしれませんが
お世辞にも左脚で入れるクロスの精度が高いとは言えない
15ナイルズを逆足の左WBで活かす為には
ワイドな位置からそのクロスを入れさせるよりも
中に入って攻撃陣に厚みをもたらす役割の方が
確かに活きる様に思いますので
この様な形は効果的だと思います。

一方でその左サイドは15ナイルズと共に
左CBの3ティアニーも左SBの様に
ワイドの高い位置まで攻め上がってくる場面があり
この場合の3ティアニーは
クロスの供給役を担っていました。
よって左サイドは15ナイルズと3ティアニーと言う
2段構えで攻撃参加していましたので
相手右SBにとっては
非常に対応しづらい状況になっていたと思います。

同時に相手のDFラインの裏への意識が
以前よりも高くなっていたのも
新たな進化だったのかもしれません。
昨シーズンまでもDFラインの裏を
意識したプレーはありましたが
それはどちらかと言うと
ロングフィード1本で
DFラインの裏に抜け出す様なプレーでしたが
この試合ではDFラインの裏へ走り出した
7サカと連動する様に
17ソアレスがスルーパスを送った
2得点目の場面の様な
確立されたコンビネーションでの仕掛けが
何度かありました。

確かに相手がMKドンズだったので
PLのチームよりも緩かった部分もあったと思いますが
それを差し引いても
しっかりと形を作り、しっかりと崩す場面が
何度か作れていましたので
今シーズンは14オーバメヤンの決定力頼みだった攻撃陣も
新たな進化を観せてくれると思います。

そしてこの試合では4サリバがデビューしました。
相手がMKドンズでしたので
それほど危険な場面に遭遇しませんでしたが
それでもフィジカル的な強さと共に
スピードがある所は確認出来ました。
そういう意味ではまだぎこちなさは否めませんでしたが
期待を抱かせるには十分だったと思います。

一方でシーズンローンから帰ってきた25エルネニーも
良かったと思います。
ビルドアップの場面では
ボールホルダーに対して丁度良い距離感を保ちながら
いつでもパスを出せる様にパスコース確保するなど
的確なポジショニングが非常に良かったと思います。
そして相手に囲まれていても
ダイレクトでボールを捌く事が出来るので
中盤でテンポが落ちる事もなかった所も
良かったと思います。
その一方でファールで止める場面が多かった所は気になります。
言っては悪いがMKドンズの選手レベルを考えれば
ファールを犯さなくてもしっかりと止められなければ
更にレベルが高いPLのアタッカーに対応出来るかどうかには
どうしても疑問符が付きます。
この試合の25エルネニーは先制のロングシュートを決めた様に
決して悪くはなかったと思いますが
この夏の放出候補と言う評価を覆すには
至っていなかった様に感じます。

同じく状況により去就が不透明と言われている
16ホールディングは綺麗なオウンゴールを決めた以外は
全体的に安定していたと思います。
確かにこの試合では3バックの中央の位置で
起用されていたと言う事もあると思いますが
着実に求めているレベルの16ホールディングに
戻ってきていると思いますので
出場機会を増やす為のローン移籍ならば良いと思いますが
完全移籍で放出するのはもったいない様に感じます。

それ以外にも昨シーズン出場機会を得た
30エンケティア、7サカ、28ウィロックと
今シーズンは飛躍が期待されている
24ネルソン、32スミス・ロウにも注目して観ていました。

30エンケティアは2点目を奪った様に
形にはまった時の決定力の高さは
十分にアピール出来たと思います。
同時に現在のチームで求められる
献身的なプレスの質なども
上がってきていると思いますので
順調にステップアップしていると思います。

7サカも30エンケティアのゴールをアシストした様に
仕掛けの切り札的な役割を
しっかりと担っていたと思います。
一方で不必要なプレーがあるのも事実であり
常に100点満点のプレーを
しなければならない訳ではありませんが
反対に60点のプレーはもういらないと思います。
もっと言えば今の7サカならば
常に100点のプレーを求めても
良いレベルに来ていると思いますので
もっと自分に厳しく、より質の高いレベルのプレーを
目指して欲しいと思います。

この試合では右WBで起用された28ウィロックは
ノーインパクトだったと思います。
勿論、移籍に現実味が帯びている15ナイルズや
引き抜きの噂がある2ベジェリンの去就を考えますと
トップ下やCMFに限らずサイドもこなせる
ユーティリティー性の高い28ウィロックを
右WBで起用出来るかどうかを
テストしたのかも知れませんが
この試合を観る限りでは
28ウィロックを右WBで起用するのは
まだ現実的ではないかもしれません。

24ネルソンに関しては
昨シーズンの問題が続いている様に感じます。
確かにPKを獲得した場面の鋭いドリブルの様な
目を見張る様なプレーを観せる場面もありますが
その一方で平凡なプレーに終始する場面もあり
言うなれば10回のうち、
1回はスーパーなプレーをするが
残りの9回は平凡なプレーをしてしまう
と言う様な状況です。
しかしこのポジションの選手は
ボールを持てば常に何かが起こる様な
期待を抱かせてくれる様なプレーが必要であり
その様なプレーが出来る様にならなければ
今後も出場機会は限られてしまうと思います。

一方で32スミス・ロウは昨シーズンに比べて
プレーのスピードやキレが戻ってきた印象で
元々持っている創造性をプレーに反映させる準備が
やっと整った印象です。
それと共に最も印象的だったのが
試合が終わった後に全員が引き上げた後も
ピッチの上でアシスタントコーチのスタイフェンベルグと
2人きりで入念に指導を受けていた所です。
この事からも今シーズンの32スミス・ロウは
非常に大きな期待を掛けられている事が伺え
大きなチャンスが巡ってくるシーズンになるかもしれません。

後半はリザーブの若い選手も
多く出場しましたが
それ程大きなサプライズはありませんでした。

まずファーストチームの第3GKと言う立ち位置ながら
昨シーズンは公式戦では一度もプレーする機会がなかった
33メイシーが後半から起用されましたが
セービングもポジショニングも
全体的に平均的と言う印象でした。
それと共にペナルティを出て対応した時に
足を滑らせるアクシデントがあった後に
すぐに切り替えが出来ずに
その直後にミスを犯してしまった様に
以前から懸念していた通り
実戦での経験不足を露呈してしまったと思います。
現状のままでは絶対的な信頼を持って
ピッチに送り出す事は難しく
そういう意味ではやはり実戦経験を増やす為に
ローン移籍に出た方が良い様に感じます。

現在のU−23チームの中で
最もファーストチームに近い一人が
30エンケティアに代わってCFに入った
ジョン・ジュールズかもしれません。
昨シーズンもプレシーズンツアーに同行した様に
以前から期待されている一人と言うのは間違いなく
ゴールこそは奪う事は出来ませんでしたが
この試合でもしっかりと独力で自らの形を作って
鋭いシュートを放す場面があった様に
印象に残るプレーは観せてくれたと思います。
ペナルティの中でフィニッシュの局面で
その能力を発揮する30エンケティアに対して
自らでチャンスを生み出す事が出来る点が
この2人のキャラクターの違いかもしれません。
そう言う意味では何かを起こしてくれそうな
期待を抱かしてくれるストライカーだと思います。

CBで起用されたバラードとマクギネスは
イングランド系の代表的なCBと言う印象で
その硬質なスタイルが
アルテタ監督の目指すスタイルに
合致出来るかどうかがポイントになるかも知れません。

左CBで起用されたボラは
本来は左SBの選手ですので
3ティアニーの様なプレーが
期待されていたと思いますが
3ティアニーの様な状況によって
左SBとCBを使い分ける様なプレーを観せる事が出来ず
期待に応えられていなかったと思います。

CMFにはオラインカと共に
アズィーズが起用されましたが
そのアズィーズはイングランドの未来を担う逸材
と言われているタレントの様で
実際、17歳とは思えない落ち着きと球捌きを観せ
フィジカル的にも既に完成している様に観えました。
その一方で一つ一つのプレーに
意味を持たせる様なレベルにはまだ達していない印象で
そう言う意味ではフィジカル的に強さを
前面に出していたオラインカの方が
プレーに意味をもたせていた様に感じます。

左WBに起用されたコットレルは
本来は攻撃的MFやCMFを本職とする
テクニックに優れた小柄なMFですので
この試合ではその不慣れなポジションだった事もあり
それ程インパクトを観せる事は出来ていなかったと思います。

終盤投入されたオイゴクとこの夏に加入したルイスは
評価出来るほどのプレー時間はありませんでした。

今シーズンのプレシーズン初戦は
実質チームが稼働してから数日の段階とは思えない程
選手はよく動けており
その上、その短い期間で
昨シーズンからの進化も観せていた所には
良い意味で驚かされました。

次のテストマッチは
週末行われるコミュニティー・シールドの
リバプール戦になります。
現状としてはこの夏の稼働も早く
チームとしての完成度が高いリバプールには
苦戦すると思いますが
現在のアーセナルには可能性があると思いますので
さらに進化した所を観せてくれる事を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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