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Friendly Match:1. FC Nürnberg vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

1. FC Nürnberg 3−5 ARSENAL
2022年7月8日(金)Friendly Match, Max-Morlock-Stadion

Goal
 (24)Geis
 (29)Duah
 (47)9Jesus(←14Nketiah)
 (54)25Elneny
 (57)Schindler(og)
 (63)Handwerker(og)
 (73)Schindler
 (75)9Jesus(←11Martinelli)


30Turner

2Bellerín  97Walters  22Marí  3Tierney

23Lokonga

15Maitland-Niles  10Smith Rowe 

 19Pépé              24Nelson

14Nketiah


(33)3Tierney>>>17Cédric

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後半から


30Turner

17Cédric  22Marí  6Gabriel

24Nelson    25Elneny    11Martinelli

15Maitland-Niles   23Lokonga 

9Jesus  14Nketiah



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68分から


33Okonkwo

17Cédric  22Marí  6Gabriel

27Marquinhos    25Elneny    11Martinelli

68Oulad M'Hand   69Patino  

 9Jesus    26Balogun

 

Substitutes
 13Rúnarsson
 96Sousa


Arsenal 1.jpg敵地で1FCニュルンベルグと対戦した
今シーズンのプレシーズンマッチの初戦は
2点リードされながらも後半5ゴール奪い
逆転で勝利を収めました。

先発はGKは新加入の30ターナーが務め
DFラインにはローンから戻ってきた
2ベジェリンが右SBに
膝の手術明けの3ティアニーが左SBに入り
CBはローンから戻ってきた22マリと
17歳の97ウォータースが組みました。
中盤はアンカーに23ロコンガが起用され
右インサイドハーフに15メイトランド=ナイルズ
左インサイドハーフに10スミス・ロウが入りました。
そして前線は右に19ペペ、左に24ネルソン、
そして1トップに9エンケティアが入る
4−3−3が組まれました。

中盤の構成はスタート時は
15メイトランド=ナイルズが
23ロコンガと並んで2ボランチを組み
10スミス・ロウがトップ下の位置に
入っていた様に様に観えましたが
その15メイトランド=ナイルズは
右サイドのワイドな位置の高い所にまで
頻回に侵入していた事を考えますと
右インサイドハーフに入っていたと思われます。

まず先発メンバーの中で目を引いたのが
CBに入った97ウォータースです。

イングランドU-18代表にも名を連ねる97ウォータースは
本来ならばU-18チームに属する年齢ですが
昨シーズンはU-18の試合だけではなく
飛び級でU-23のチームをメインに活動していた様ですので
そのポテンシャルの大きさが伺えます。

しかしこの遠征に同行している4ホワイトや16ホールディングが
コンディションの問題等の何らかな理由で
この試合に起用出来なかった為に
97ウォータースを急遽起用したのかもしれませんが
これまでもリザーブの何試合かでは
CBでプレーしていたとは言え
本職が右SBの97ウォータースを
プレシーズンマッチだとは言え
ファーストチームの試合でCBで起用したのは
少なからず驚きを感じました。

とは言え、その97ウォータースは17歳とは思えない
堂々としたプレーぶりを観せていたと思いますし
上背はそれ程ありませんが
当たり負けしないだけのフィジカル的な強度を観せて
CBとしてもしっかりとした対応を観せていたと思います。

アルテタ監督が97ウォータースの中に
CBとしての適応を見い出したのか?
それとも本職の右SBに戻って
ファーストチームへの定着を目指すのか?
今後97ウォータースがどちらの道に進むのかは分かりませんが
ここ最近アーセナルの下部組織から生まれていない
ファーストチームに定着するCBとしての
可能性を示した様に感じます。

試合の方は前半はあまり良くはありませんでした。

ボールは持っていましたが全体的にリズムが悪く
チームとしてプレービジョンも曖昧で
前半の間でチャンスと言える場面はこの場面位だったと思います。

13分過ぎ、左サイドのライン側でパスを受けた3ティアニーから
パスを受けた10スミス・ロウが
ペナルティの角辺りから
豪快に右脚を振り抜きました。

ゴール右上を捉えたそのシュートは
マセニアのファインセーブで防がれてしまいましたが
3ティアニーがパスを受けた時に
24ネルソンがテンプルマンを引き連れて
縦に走った事で生まれたスペースに
10スミス・ロウがタイミング良く遅れて入ってくると言う
完璧な仕掛けだったと思います。

一方で前半の間に2つのゴールを奪われてしまいました。

24分、3ティアニーが送ったパスがズレた所を
テンプルマンに奪われてしまい
そのまま左サイドの深い位置まで侵入した所から
折り返されたボールを
ガイスに強烈なミドルシュートで決められてしまい失点。

そもそも3ティアニーのパスが中途半端であり、
そのボールをカットしたテンプルマンに付いていった10スミス・ロウも
3ティアニーが前に出ていましたので
すぐにボールを奪おうと無理やりタックルを仕掛けに行かずに
そのまま付いていって
クロスを入れさせない様な対応をするべきだったと思います。

そしてテンプルマンの折り返しは
それ程鋭いクロスではなかった事を考えますと
ガイスにフリーでシュートを撃たせてしまったのは
非常に緩かったと言わざる得ないと思います。

29分、22マリがヘッドでクリアーしたボールを収めた
23ロコンガがテンプルマンにボールを奪われてしまい
そこから送られたパスを受けたドゥアに
そのまま持ち込まれて右脚を振り抜かれて失点。

ボールをロストした23ロコンガは
スペースがない所でのボールの収め方としては
雑だったと言わざる得ず、
1対1になってしまったとは言え
そもそもドゥアのシュートに対して
30ターナーのステップの踏み方は
タイミングの取り方がズレていた様に観えました。

1失点目のガイスのミドルシュートはブレ球だった為に
30ターナーが逆を突かれてしまったのは
仕方がなかったと思いますが
この場面でのタイミングの取り方以外でも
4分過ぎのゴールに向かって送られたテンプルマンのパスに対して
前に出るタイミングを逸する等
全体的に不安定だったと言わざる得なかったと思います。

一方の23ロコンガも残念ながら
昨シーズンの問題が改善されていなかったと思います。

この試合で23ロコンガはアンカーで起用されましたが
バックラインからスムーズにボールを引き出す事が出来ずに
良いリズムでゲームを組み立てる事が出来ていなかったと思います。
そして中盤の守備の要としてはフィジカル的な軽さがあり
危機を察知する洞察力の甘さも目立っていたと思います。

一度ボールを持てばそこから良い縦パス等を
送る場面もありましたが
現状としてはアンカーとしてはまだ厳しい様に感じます。

それ以外では前半のメンバーは
昨シーズンローン移籍していた選手が
多く出場しました。

まず、左CBに入った22マリは余り良くなかったと思います。

昨シーズンローン移籍していたウディネーゼでは
シーズン通してレギュラーとしてプレーしていた様なので
期待していましたが
テンプルマンがゴールに向かう様なコースに
ラストパスを送った4分過ぎの場面では
そのパスに対して反応が遅れてしまった所から始まり
スピード勝負の場面で危うかったのみならず
デュエルの局面でも体格差を使って強引に潰す様な
ギリギリの対応が多く
現状としてはブンデスリーガ2部のチームのアタッカーを抑えるのも
やっとと言う印象でした。

右SBに入った2ベジェリンはまずまずだったと思います。

ライン側に貼り付く事が多い19ペペと右サイドを組み
右インサイドハーフの15メイトランド=ナイルズも
右サイドに開いてくる事が多かった事もあり
積極的にインナーラップを仕掛けて
ハーフスペースに出来ていたスペースを
上手く突いていたと思います。

一方でスピードの低下は進んでいる印象で
昨シーズンのベストメンバーが組まれた時の
プレースピードに付いて行けるかどうかに対しては
少なからず疑問を感じます。

右インサイドハーフに入った15メイトランド=ナイルズも
余り良くなかったと思います。

右サイドから積極的に攻撃参加して
要所要所で鍵となるパスを送っていましたが
それと同じ位の数の単純なミスパスもあり
攻撃陣がリズムに乗れなかった一因になっていたと思います。

左サイドで先発して24ネルソンは
可もなく不可もなくの様な状況だったと思います。

ドリブル突破等の持ち味を出す場面を
殆ど観る事が出来ませんでしたが
それは前半はチームとして機能していなかった事もあり
良い形でボールを持つ場面が少なかった影響が
大きいと思われますので
この日の24ネルソンだけで評価するのは
フェアではないと思います。

全体的に観ても前半は
14エンケティアと10スミス・ロウが
奏でるプレーのテンポと
ローンから帰ってきた選手達とのプレーのテンポには
少なからず差があったのは間違いなく
現状として昨シーズンのスカッドに
割って入る様なインパクトを観せた選手が
いなかったのは残念でした。

メンバーを大きく代えた後半からは
システムを3−5−2に変更してきました。

30分間限定で先発した3ティアニーに代わって
前半途中から左SBに入っていた17セドリックが右CBに入って
3バックの中央の22マリ、左CBの6ガブリエウと共に
3バックを形成し、
右WBには24ネルソン、左WBには11マルティネッリが入りました。
中盤はアンカーに25エルネニー、
右インサイドハーフに15メイトランド=ナイルズ、
左インサイドハーフに23ロコンガが入り、
前線は14エンケティアと9ジェズスが2トップを組みました。

2トップの一角として出場した新加入の9ジェズスは
早速その能力の高さを発揮しました。

47分、ソーレンセンがルーズボールを収めきれずに
こぼしたボールに対して素早く反応した9ジェズスが収め
右サイドの開いた位置からボールを持ち込み
ファーサイドから中に入ってきた
14エンケティアとのワンツーで裏に抜け出して
角度のない所からニアの上を撃ち抜きゴール!!

ニアの上を撃ち抜いたシュートは勿論素晴らしかったですが
それまでの過程は特に素晴らしかったと思います。

結果的にはソーレンセンのミスからですが
頭上に挙がったルーズボールに対して
9ジェズスは的確な位置でプレスを掛ける為に
誰よりも早く動き出していていた事で
容易にボールを奪うことに成功していました。

この場面に限らず9ジェズスは
前線から積極的にプレスを仕掛けていましたが
そのプレスを仕掛けている姿を観ますと
極当たり前の事を当たり前の事として
動いている様にしか観えませんでした。

そして14エンケティアヘパスを出す時も
パスを出すフェイクを入れた後に
1タッチ中に入った所からパスを出す事で
目線を9ジェズスに集中させて
14エンケティアを視覚的にフリーにさせる等
プレーの中に一工夫加える所は
ペップに厳しく鍛えられて来た賜物かも知れません。

そして追加点もすぐに生まれました。

54分、センターライン辺りから
左サイドをドリブルで持ち上がってきた
23ロコンガからのラストパスを受けた
14エンケティアが振り向きざまにシュートを撃ちましたが
そのシュートはブロックされてしまいました。
しかしそのこぼれ球を収めた25エルネニーが
強烈なミドルシュートを突き刺しゴール!!

その後もチャンスが続きました。

56分過ぎ、15メイトランド=ナイルズからの
ラストパスを受けた23ロコンガが
左サイドから侵入して右脚を振り抜きましたが
その強烈なシュートは
マセニアのファインセーブで防がれてしまいました。

しかし前を塞がれながらも
巧みにボールを動かして僅かに出来たシュートコースを
射ぬく様に放った23ロコンガのシュートは
鋭く強烈で可能性を感じるシュートだったと思います。

この勢いのまま逆転ゴールが生まれました。

57分、23ロコンガからのスローインを受けた14エンケティアが
一気に加速してドリブルで切り込んで行き
9ジェズスとのワンツーで抜け出した所から
左サイドの14マルティネッリに戻し
その14マルティネッリから送られたクロスを
ゴール前に飛び込んできた9ジェズスが
ヘッドで合わせようとした瞬間
そのクロスをカットしようと脚を伸ばした
シンドラーが押し込んでしまいオウンゴール!!

オウンゴールにならなくても
9ジェズスがヘッドで押し込んでいた場面でしたが
スピードに乗った良い仕掛けだったと思います。

そして追加点もオウンゴールで生まれました。

63分、15メイトランド=ナイルズからのパスを受けた
14エンケティアが左サイドの角度のない所から
豪快に左脚を振り抜いた強烈なシュートは
バーに当たってしまいましたが
その跳ね返ったボールがハンドワーカーに当たりオウンゴール。

この試合に出場した選手の中で
最もキレがあったのは
間違いなく14エンケティアだったと思います。

3点目のオウンゴールの時の
一瞬でトップスピードにまで加速した鋭いドリブルもしかり
この場面での利き脚ではない左脚の強烈なショットもしかり
昨シーズンと比べて1ランク上のプレーが出来るだけの
フィジカル的な強度を物にした様に感じます。

そして9ジェズスとも
同じビジョンを見る事が出来ていた印象で
2人のコンビネーションも今後非常に楽しみです。

その後も14エンケティアと9ジェズスのコンビネーションで
脅威を与えていたと思います。

65歳過ぎ、6ガブリエウの縦パスを受けた
9ジェズスから14エンケティア〜9ジェズス〜14エンケティアと
ダイレクトパスを中心に細かく繋いで切り込んで行きました。
残念ながら途中でクリアーされてしまいましたが
そしてそのクリアーボールを収めた25エルネニーが
再び強烈なミドルシュートを放ちましたが
このシュートはマセニアのファインセーブで防がれてしまい
残念ながらゴールを奪う事は出来ず。

そして68分には若い選手を投入してきました。
まずGKには30ターナーに代わって
33オコンクォが投入され
右WBには24ネルソンに代わって
27マルキーニョスが入りました。
インサイドハーフには
68アウラド・ムハンドと69パティーノに投入され
14エンケティアに代わって26バロガンが
2トップの一角に入りました。

その直後に失点してしまいました。

73分、左サイドから入れられたクロスを
ファーサイドでウェクサーに折り返され
それをダファーナーがシュートを打ち損じたこぼれ球を
シンドラーに決められてしまい失点。

しかしその直後に再び9ジェズスがゴールを奪いました。

75分、11マルティネッリが送った
左サイドからのクロスを
ニアに走り込んできた9ジェズスが
難しいバウンドのボールをダイレクトで合わせてゴール!!

新加入の9ジェズスは流石と言う活躍だったと思います。

本人曰くコンディション的には全然の状態だった様ですが
その様な状態でも早速2ゴールを挙げたのは勿論、
サイドに開いた所から仕掛けの起点になり、
中央では楔のパスを受けて周囲を活かす
ポストプレーも安定していたと思います。
そして何よりもパスを引き出す
フリーランニングのレベルはやはり高く
点取屋としての期待は膨らんだと思います。

同じく新加入の27マルキーニョスも
後半途中から投入されました。

システム上は右WBだと思いますが
実際はかなり高い位置でプレーしていましたので
見た目は2トップ+右ウイングの
変則的な3トップの様な形でプレーしていたと思います。

プレー時間が短かった事もあり
評価するのは難しいですが
プレースタイルは生粋のウインガーという印象を受けました。

インサイドハーフに入った二人のリザーブの選手は
現状としては可もなく不可もなくと言う印象でしたが
この2人を比べたのならば
68アウラド・ムハンドの方が
チームの中で機能していた印象を受けました。

二人とも何か決定的な仕事をした訳ではありませんが
25エルネニー等から良くパスを引き出していた様に
68アウラド・ムハンドは相手のブロックのギャップに入り込む
ポジショニングのセンスが良く
同時にそこから前線の選手への繋ぎも
非常にスムーズだったと思います。

一方の69パティーノも独特のリズムで送られるパス等
持っている能力の片鱗を観せていたと思いますが
我々が求めているのはその一歩先のレベルのプレーであり
言うなれば攻撃陣の操る絶対的な存在感を求めていますので
そういう意味では物足りなさを感じました。

そういう意味では26バロガンも物足りなさを感じました。

何が悪いのかは分かりませんが
現在の26バロガンはプレーの流れに
溶け込めていない印象を受けます。
連携面が磨かれていけば解消される問題なのかも知れませんが
持てる力を解放して1ランク上のストライカーへ
進化しようとしている14エンケティアに比べて
現状の26バロガンは持てる力を
全く活かせていない印象を受けます。

試合はこのまま3−5で終演。

9ジェズスの得点力と
アーセナルのスタイルとの
噛み合わせの良さが確認出来た勝利でした。
同時にこれから合流する8ウーデゴールや7サカと
どの様な化学反応を起こすか非常に楽しみであり
絶妙なコンビネーションを観せた14エンケティアも含めて
どの様な使い方、組み合わせをアルテタ監督が導き出すか
次の試合が待ち遠しいです。

一方でローンから帰ってきた選手達は
このままでは厳しいかも知れません。
今シーズンはスケジュール的に厳しいスケジュールですので
選手層を厚くする必要性がありますが
この試合を観る限りではレギュラー組との間には
大きな差が存在していると思いますので
チームに残っても出場機会を得るのは難しいかも知れません。

次のプレシーズンマッチは
アメリカに渡ってエヴァートンとの対戦です。

代表の試合に参加していた関係で合流が遅れていた
選手達の合流も始まっていますので
より実戦に使い形の試合でも
新たな攻撃陣が躍動する姿を観せて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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