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PL31:Sheffield United vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Sheffield United 0−3 ARSENAL
2021年4月11日(日)Premier League, Bramall Lane

Goal 
 (33)9Lacazette(←8Ceballos)
 (71)35Martinelli
 (85)9Lacazette(←18T. Partey)


1Leno

21Chambers  16Holding  22Marí  34Xhaka

18T. Partey  8Ceballos

 19Pépé   7Saka   35Martinelli

9Lacazette


(69)7Saka>>>12Willian
(83)35Martinelli>>>25Elneny
(88)7Saka>>>30Nketiah


Substitutes
 33Ryan
 2Bellerín
 17Soares
 6Gabriel
 66Azeez
 24Nelson


Arsenal 1.jpg3発快勝!!

最下位シェフィールドが相手だったとは言え
やっとアーセナルらしいゴールを奪って
勝利を挙げる事が出来ました。

この試合は久しぶりに
変則的なシステムを組んできました。

GKは1レノが入り
DFラインはCBは16ホールディングと22マリが組み
右SBには21チェンバース、
左SBには34ジャカが入りました。
中盤は18トーマスと8セバージョスが組み、
2列目には右に19ぺぺ、左に35マルティネッリ、
トップ下に7サカが入り、
そして1トップを9ラカゼットが務める
4−2−3−1が組まれましたが
これはあくまでも守備の局面での並びです。

守備時には21チェンバース、16ホールディング、
22マリ、34ジャカとDFラインには4人並びますが
これが攻撃時になりますと
高い位置にまで攻め上がって行く21チェンバースに対して
34ジャカはそのままバックラインに留まって3バックを形成し、
反対に左サイドのワイドの位置には
守備時にはCMFの位置に入っている
8セバージョスが開いて行き
左WBもしくは左サイドハーフの様な立ち位置で
左サイドを起点にしながら攻撃面を担っていました。

どちらがベースの形なのかは分かりませんが
この試合では守備時は4−2−3ー1
(実際は7サカと9ラカゼットの2人が最前線に並びますので
正確には4−4−2?)で守り
攻撃時には3列目が1人アンカー+2WBの
3−3−3ー1の様な形に随時変形しながら戦っていたと思います。

序盤こそ流れを掴み切れませんでしたが
20分を過ぎる頃には
ペースを掴みチャンスが増えて行きました。

23分過ぎ、シェフィールドのスローインからの流れで
ボールを奪い返した所から速攻が始まりました。
右サイドの7サカから送られたボールを
中央で8セバージョスがヒールで落とし
そのボールを9ラカゼットがダイレクトで
左サイドへ展開したボールを
35マルティネッリが持ち込んで左脚を振り抜きました。
惜しくもそのシュートはニアポストの外側でしたが
手数を掛けずに大きく展開した所から
35マルティネッリらしい鋭いシュートで終わった
良い流れだったと思います。

30分過ぎ、18トーマスから送られた
前線へのパスのクリアボールを収めた7サカが
左サイドへ展開し
そのパスを受けた35マルティネッリが
今度はカットインして来て右脚を振り抜きました。
ファーサイドを狙ったそのシュートは相手DFに当たって
GKの正面になってしまいましたが
当たっていなければゴールに突き刺さっていたかもしれない
良いシュートだったと思います。

31分過ぎ、7サカからの楔のパスを
DFを背負いながら受けた9ラカゼットが
そのまま走り込んできた7サカヘ戻し、
その7サカから送られたパスを受けた35マルティネッリが
今度は縦に仕掛けて深い所まで侵入した所から
クロスを折り返しました。
残念ながらそのクロスは
ゴール前では誰にも合いませんでしたが
ゴール前を横切って抜けてきた所を
遅れて入ってきた21チェンバースが右脚を振り抜きましたが
これもDFにブロックされてしまいゴールならず。

テンポの良い仕掛けが続く中、
先制点を奪う事に成功しました。

33分、18トーマスからのパスを
9ラカゼット〜7サカ〜8セバージョスと
ダイレクトパスで繋ぎ
その8セバージョスのダイレクトで送ったヒールパスで
抜け出した9ラカゼットが
ゴールに流し込む様に決めて先制ゴール!!

一気にテンポアップさせるダイレクトパスと
仕掛けのビジョンの共有、
そしてそこにちょっとした閃きを与えた
8セバージョスのヒールパスが融合した
アーセナルらしいゴールだったと思います。

その後も何度か惜しい場面がありました。

34分過ぎ、21チェンバースからのパスを
右のハーフスペースで受けた7サカが
ドリブルで持ち込んで行った所から
9ラカゼットへパスを送った後、
そのままゴールに向かって走り込んで行った7サカヘ
9ラカゼットからリターンパスが送られました。
残念ながらそのパスは収まらずに
シュートを撃つ事は出来ませんでしたが
この場面もそうですが9ラカゼットと7サカが
この試合の攻撃面でのポイントだったと思います。

この日の9ラカゼットは頻繁に2列目に降りてきて
楔のパスを受ける役割を担っていましたが
特に左ハーフスペース辺りにタイミング良く降りてきて行う
ポストプレーは非常に効果的だったと思います。

一方の7サカは11ウーデゴールが行っていた様に
2列目から3列目に下がってきてパスを受けて
攻撃を組み立てながらボールと共に前線に上がって行く形が
効いていたと思います。

この2人が本来のポジションを離れた所で
頻繁にボールを触る事で
良いリズムを生み出していたと共に
シェフィールドの選手達はこの2人を捕まえるのに
苦労していた様に観えました。

41分、19ペペが蹴った右CKを
ニアで9ラカゼットが逸らしたボールのこぼれ球に対して
35マルティネッリが左脚を振り抜きましたが
ゴール前の密集にブロックされてしまい
これもゴールならず。

前半の間に追加点を奪う事は出来ませんでしたが
良い流れを作る事が出来ていたと思います。

後半は攻勢を強めてきたシェフィールドに
最初はペースを握られましたが
徐々に流れを引き寄せて行きました。

55分過ぎ、パスを受けた21チェンバースが
そのまま右サイドを持ち上がった所から19ペペに繋ぎ
その19ペペからのラストパスを受けた9ラカゼットが
ペナルティの外側からダイレクトで右脚を振り抜きましたが
僅かに枠の外でゴールならず。

そして次にゴールを奪ったのもアーセナルでした。

71分、ランドストラムの不用意なパスをカットした19ペペが
スティーヴンスのチャージを受けながらも
ペナルティの中に侵入した所から
ゴールのファーサイドを狙う
左脚のコントロールショットを撃ちました。
そのシュートはラムスデールにセーブされてしまいましたが
その弾いたボールを詰めていた35マルティネッリが押し込み
ゴール!!

後半に入ってからの19ペペは
多少強引なドリブル突破と共に
細かなコンビネーションを駆使して
右サイドから効果的な仕掛けを度々観せていました。
そしてランドストラムのパスをカットした様に
ボールに対する反応が他の選手に比べて最も早く、
スティーヴンスの本来ならばファールになる様なチャージを受けても
簡単には倒れない強さを観せた様に
完全にPL仕様の選手に進化したと言って良いと思います。

同時にゴールを奪う為に
居るべき所に必ず居る
35マルティネッリのセンスは
やはり特別な物なのだと思います。

そして怪我から復帰しても中々チャンスに恵まれずに
苦しんでいた35マルティネッリが
久しぶりの先発でゴールを奪った意義は
非常に大きいと思います。

本人が最も好んでいると言われる
ウイングストライカーのポジションには
現在は14オーバメヤンがいますが
その現在の14オーバメヤンと比べても
ゴールを奪える可能性の高い所に入っていく
タイミングとポジショニングセンス、
パスを受けてからシュートを撃つまでの鋭さ等、
点取り屋として必要な部分は
現在の35マルティネッリの方が高い様に観え、
唯一足りない所は経験だけの様に感じます。

本当に今のままならば
14オーバメヤンがポジションを失う日も
それほど遠くではないかもしれません。
ただ調子を落としているだけなのか、
スピードを売りにしている選手にとって最も大きな問題となる
年齢的な問題が出てきているのかはまだ分かりませんが、
どちらにせよ今一度フットボールに本気に向き合って
以前の様な輝きを取り戻す努力をしなければ
ポジションを失うだけではなく
この夏の換金候補に入ってしまってもおかしくないかもしれません。

そして最後も9ラカゼットが決めました。

85分、16ホールディングからのパスを受けた18トーマスが
チェックにきたオズボーンを綺麗なターンでかわし、
センターライン付近から間髪入れずに送ったスルーパスで
抜け出した9ラカゼットが
豪快に叩き込みゴール!!

18トーマスのターンからのスルーパスと言う
ワンプレーで完璧に崩した場面でした。
現在の18トーマスは
時々不要なプレーをしてしまいますが
こういうプレーが出来る所は
やはり魅力的だと思います。

何度か危うい場面はありましたが
完全な決定機は作らせずに
このまま久しぶりの零封で勝利!!

この勝利がここ最近の悪い流れから
立ち直る切っ掛けになる事を期待します。

最近失点が多かった事に対するテコ入れなのか?
単純に3ティアニーの穴を埋める方法を
探している最中のか?は分かりませんが
左SBに34ジャカを起用した形は
とりあえず結果を出したと思います。

これまでは17ソアレスを左SBで起用して凌いでいましたが
今回は左SBの後ろ半分と前半分の特に攻撃面での役割を
34ジャカと8セバージョスが分業する事で
その穴を埋めようとする面白い試みだったと思います。

実際、スピードに難がある34ジャカでは前線にオーバーラップして
攻撃陣に絡むと言う役割は難しいのは言うまでもありませんので
センターラインから前の役割を8セバージョスに任せ
反対に34ジャカがバックラインに残って
バックラインからフィードを送る役割を担う事で
23D.ルイスが離脱してから精度が落ちている
フィードの問題にも対処する事が出来ていたと思います。

残りのシーズンをこの形で行くのかどうかは分かりませんが
一つのオプションとしては
十分に成立していたと思います。

11ウーデゴールや32スミス・ロウが
怪我で離脱した為にトップ下で起用された7サカも
時々3列目にまで降りてきて
攻撃を組み立てながら一緒に前線に上がっていって
攻撃陣にリズムを作る等
サイドで起用された時とは違う側面も出せていましたので
これもある程度機能したと思います。

しかしその7サカも大腿四頭筋の違和感を訴えて
途中交代した所は非常に気になります。
前記の様にPL仕様に進化した19ペペは
十分に計算できる存在になってきましたが
2列目の選手にこれ以上怪我人が出てしまうと
再び攻撃陣の機能障害を起こすかもしれませんので
軽症である事を祈りたいと思います。

この試合では零封する事が出来ましたが
23D.ルイスを欠いたCBの組み合わせは
これが正解かどうかはまだ分かりません。

実際問題として右CBには右利きのCBを起用し
左CBには左利きのCBを起用する事が
アルテタ監督の基本方針ですので
右CBには16ホールディングを起用する事が基本になりますが
最近の16ホールディングはシーズン前半に比べて
やや不安定になっており
特にサイドに釣り出された時に
俊敏性のあるアタッカーの動きに付いていけずに
振り切られてしまうという
昔の悪い所が出てきている所は気になります。

ただ単に試合勘が鈍っているだけならば良いのですが
現在の状況は今シーズンもある程度主軸を担っていた
23D.ルイスが仮にこのまま夏に退団しても
16ホールディングが代わってCBの主軸として
守備陣を引っ張っていく事が出来るかどうかを
テストされていると言っても
過言ではないと思いますので
このレベルのパフォーマンスでは決して十分とは言えず
早急にシーズン前半の様なパフォーマンスを
取り戻す事が期待されます。

一方の左CBは派手さはないが堅実な22マリと
派手だが時々急に不安定になる6ガブリエウの
どちらが良いかは甲乙つけ難い印象ですの
本当の意味で守備陣が安定するのは
もう少し時間がかかるかもしれません。

そして35マルティネッリのゴールが
エースである14オーバメヤンのやる気に
もう一度火を付ける事が出来るかどうか?
シーズン終盤の大きなポイントになると思われます。

この試合は風邪での欠場ですので
すぐに復帰してくると思われますが
そこで結果を出さなければ32スミス・ロウを抜擢した様に
アルテタ監督はそのまま35マルティネッリに
ポジションを与える可能性は否定出来ないと思いますので
もう一度14オーバメヤンが爆発する姿を観せてくれる事を
期待したいと思います。

この勝利でここ最近の悪い流れを断ち切って
木曜日のEL2ndスラヴィア・プラハ戦では
1stレグでは観せられなかった
格の違いを観せてほしいと思います。


C'mon Arsenal !!


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2ベジェリン     PL:1G2A EL:0G1A
3ティアニー     PL:1G2A EL:1G0A FA:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A EL:1G1A
7サカ        PL:5G2A EL:1G3A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G3A EL:0G0A
9ラカゼット     PL:13G2A EL:1G0A CC:1G0A FA:0G1A
11ウーデゴール    PL:1G0A EL:1G0A
12ウィリアン     PL:0G5A EL:0G2A
14オーバメヤン    PL:9G1A EL:3G1A FA:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
16ホールディング   PL:0G1A EL:0G0A
17ソアレス      PL:0G1A EL:0G1A
18トーマス      PL:0G2A EL:0G1A
19ペペ        PL:5G1A EL:4G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:1G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:2G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G1A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G4A EL:1G2A FA:1G0A
34ジャカ       PL:1G2A EL:0G0A
35マルティネッリ   PL:1G0A EL:0G0A CC:0G1A
38バロガン      PL:0G0A EL:2G1A


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