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ICC:ARSENAL vs Real Madrid [Arsenal マッチリポート]

ARSENALReal 2−2 Real Madrid
         (2−3)
2019年7月23日(火)International Champions Cup, FedExField

Goal
 (10)9Lacazette(pk)
 (24)14Aubameyang(←9Lacazette)
 (57)Bale
 (59)Asensio


Penalty shoot-out
 24Nelson  ◯ーX Bale
 34Xhaka  Xー◯ Isco
 77Saka   ◯ー◯ Varane
 18Monreal Xー◯ Junior
 41Burton  Xー
 

Sent off
 (8)Nacho
 (40)5Sokratis
 

26Martinez

25Jenkinson 21Chambers 5Sokratis 31Kolasinac

28Willock  34Xhaka

14Aubameyang    10Özil     7Mkhitaryan

9Lacazette


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最終形

26Martinez

25Jenkinson 21Chambers 18Monreal 31Kolasinac

41Burton   34Xhaka

24Nelson                77Saka

30Nketiah


(46)28Willock>>>18Monreal
(75)7Mkhitaryan>>>41Burton
(75)10Özil>>>24Nelson
(75)14Aubameyang>>>77Saka
(75)9Lacazette>>>30Nketiah


Substitutes
 1Leno
 33Macey
 20Mustafi
 49Medley
 60Thompson
 52Olayinka
 35Martinelli
 45John-Jules



Arsenal 1.jpgICC第3戦はレアル・マドリーとの対戦が
組まれました。

先発はGKには
26マルティネスが起用され、
DFラインはCBには
21チェンバースと5ソクラティスが入り
左SBには31コラシナツが起用されましたが
右SBには試合前のトレーニング中に
15ナイルズに問題が発生した為に
急遽25ジェンキンソンが起用されました。
中盤は34ジャカと28ウィロックが組み
2列目には右に14オーバメヤン、
左に7ムヒタリアン、
トップ下に10エジルが入りました。
そして1トップに9ラカゼットが入る
4−2−3−1が組まれました。

フィオレンティーナ戦の時に書きました様に
21チェンバースと5ソクラティスのコンビが
レアル・マドリー相手に
どこまで対応出来るかが注目でした。

まず最初にゴールに迫ったのは
マドリーの方でした。

1分過ぎ、左サイドのヴァスケスからのパスを受け
左サイドからカットインしてきたベンゼマに
ミドルシュートを撃たれてしまいました。
ゴール左隅を突いた鋭いシュートでしたが
26マルティネスが冷静にセーブしてゴールを死守。

2分過ぎ、25ジェンキンソンのパスが
メンディーにカットされた所から
ショートカウンターを受けてしまいました。
そのメンディーからのパスを受けたアザールから
ゴールに向かって走り込んできたヨヴィッチへ
絶妙なパスが送られ
そのパスを受けたヨヴィッチに
シュートを撃たれてしまいました。
そのシュートは5ソクラティスのスライディングで
ブロックされましたが
非常に危険な場面だったと思います。

一方でアーセナルも裏のスペースを意識した攻撃で
少しづつマドリーゴールに迫り出しました。

4分過ぎ、34ジャカから送られた
左サイドのスペースへのパスで
31コラシナツが抜け出そうとした所で
ナチョに蹴られてファール。
ナチョに蹴られていなければ
31コラシナツはナバスと1対1の状況になっていたはずで
しかも右サイドから14オーバメヤンも走り込んでいただけに
ゴールを奪う大きなチャンスでした。
クリアーしようとして振ったナチョの脚が
31コラシナツを蹴る形になってしまった
アクシデントだったとは言え
このビッグチャンスを潰されてしまったのは残念でした。

5分過ぎ、ここで得たペナルティの左の角から少し外側のFKを
10エジルが蹴りました。
10エジルが蹴ったそのFKは鋭い弾道で
ゴールに向かいましたが
ナバスにセーブされゴールならず。
そのこぼれ球に対して28ウィルックが
豪快に右脚を振り抜きましたが
ゴール前の人の壁に阻まれてゴールならず。

FKの位置的にはこれまでの10エジルならば
中に合わせる様なFKを蹴る事が殆どでしたが
その10エジルがあの角度から直接狙った事自体も驚きであり
しかもそのFKが想像以上に
パンチの効いた鋭いFKだった事も
良い意味で驚きでした。

6分過ぎ、カルバハルからクロースへのパスをカットした
28ウィロックから10エジルに出したパスは
クロースに引っ掛かり通りませんでしたが
そのこぼれ球を収めたカルバハルを
10エジルがチェックしてこぼれたボールを
再び収めた28ウィロックが
そのまま持ち込み右脚を振り抜きました。
そのシュートはナバスの正面でゴールは奪えませんでしたが
誰よりも早くプレスを掛け続けた
28ウィロックのプレーが光った場面でした。

そして先制点のチャンスが生まれました。

7分過ぎ、ボールをキープしていたラモスに対して
素早く仕掛けた10エジルのプレスで
こぼれたボールを収めた28ウィルックから
34ジャカへと繋がり
その34ジャカからのラストパスを受けて
抜け出した9ラカゼットがナバスをかわして
ゴールに向かって流し込もうとしたボールを
ナチョが手でブロックしてしまいPK獲得。
そしてこのファールを犯したナチョは1発レッドで退場になりました。

油断したのかラモスのボールが少し流れた所を
見逃さなかった10エジルのプレスが
全てだったと思います。
先程のパンチの効いたFKもそうですが
今シーズンの10エジルはこれまでよりも
少し雄々しいプレーを観せてくれる機会が
増えるかもしれません。

10分、このPKを9ラカゼットが冷静に決めて
先制ゴール!!

早々にゴールを奪えたのは良かったと思いますが
ナチョが退場した事で数的不均衡になってしまい
テストマッチとしては
ちょっと微妙な状況になってしまったのは残念でした。

その後は数的有利の状況のアーセナルの流れになりました。

11分過ぎ、左サイドのスペースに出した
34ジャカのパスを受けて
深い位置まで侵入した31コラシナツから
マイナス方向の折り返しを
7ムヒタリアンがダイレクトでシュートを放ちましたが
枠外でゴールならず。
右サイドからゴール前に14オーバメヤンが走り込んできていましたので
31コラシナツからの折り返しは
マイナス方向の折り返しではなく
GKの前を横切る様な鋭いクロスでも
面白かったかもしれません。

13分過ぎ、左CKからの流れから
右サイドから入れた28ウィロックのクロスが流れて
一番左サイドにいた7ムヒタリアンが
ダイレクトで右脚を振り抜きましたが
このシュートはナバスのファインセーブでゴールを奪えず。

ナチョが退場した後のこの時間帯は
カルバハルをCBに移して対応していましたが
この形ではアーセナルの攻撃を受けきれなかった為に
ジダン監督は遂にヨビッチを下げて
ヴァランを投入する決断をしました。
この交代でマドリーのDFラインは
レギュラー組が揃いましたので
アーセナル の攻撃陣が
どこまで機能しているかと言う点に関しては
これでテストが出来る事になりました。

一方でヨヴィッチを下げた事で
マドリーの攻撃陣は一人少ない状況になった事もあり
アーセナルゴールに迫られる場面は減ってしまい
アーセナルの守備陣のテストとしては
少し中途半端な状態になってしまったかもしれません。

そして次にゴールを奪ったのもアーセナルでした。

24分、34ジャカから送られた縦パスを
下がって受けた9ラカゼットが
ダイレクトで前方に流したボールで
14オーバメヤンが抜け出し
そのままナバスもかわして蹴り込みゴール!!

34ジャカの縦パスが入った時点で
9ラカゼットと14オーバメヤンが描いたイメージが
完全に一致した様な
完璧なコンビネーションだったと思います。
ラモスも必死に戻ってきて
シュートのクリアーを試みましたが
いくらスピードに優れるマドリーのCBコンビでも
一度抜け出した14オーバメヤンを捉えるのは
難しかったでしょう。

その後もアーセナルはマドリーゴールに迫りました。

28分過ぎ、自陣深い位置でボールを取り戻した34ジャカから
裏のスペースへ走り出した14オーバメヤンに合わせる様に
一気に前線へロングパスが送られました。
残念ながら前に出てきたナバスに寸前の所で
クリアーされてしまいましたが
一瞬でもナバスの飛び出しが遅れていたら
14オーバメヤンはそのままゴールに迫る事が出来ていたと思います。

一方でミスからピンチを招いた場面もありました。

29分過ぎ、28ウィロックのトラップが
少し大きくなった所を狙われて
クロースにカットされた所から
ショートカウンターを受けてしまいました。
そのクロースからパスを受けたベンゼマに
深い位置まで侵入を許してしまいましたが
21チェンバースが上手く蓋をして中への侵入を防ぎ、
そこから入れられたクロスも
28ウィロックがブロックして難を逃れました。

28ウィロックがボールをロストした時点では
最悪2対2の状況になりかけましたが
そこからのアーセナルのリアクションは良かったと思います。
その状況にすぐさま34ジャカと25ジェンキンソンが全力で帰陣し
まず34ジャカがボールを持っていたクロースにプレッシャーを掛け、
同時に25ジェンキンソンがベンゼマの進路を塞いで上手く対応していた
21チェンバースを加勢して
このカウンターの無力化に成功しました。
この辺りのトランジションの鋭さも
昨シーズンに比べて大きく改善された様に感じます。

その後も何度かマドリーゴールに迫りました。

36分過ぎ、34ジャカからの縦パスを受けた
9ラカゼットが右サイドへ展開し
そのパスを受けた25ジェンキンソンから
鋭いクロスが入れられました。
そのゴール前を横切る様なクロスは
ナバスが弾き出した様に
確かに相手にとってはイヤなクロスだったと思いますが
一方で25ジェンキンソンが送ったクロスのコースには
まだ誰も走り込んで来ていませんでしたので
ただ良いクロスを送るだけではなく
中に走り込んでくる選手の状況に合わせて
もっと冷静に送る必要があると思います。

36分過ぎ、28ウィロックが送った縦パスを受けた
14オーバメヤンが繋げたボールを
9ラカゼットが左サイドの10エジルに展開し
その10エジルから折り返されたボールを
9ラカゼットがワントラップして
シュートを放ちましたが枠を捉えられず。

入れられた縦パスに対して
14オーバメヤンと9ラカゼットが
連動するパターンは
今シーズンの一つの形なのかもしれません。
そして10エジルからの折り返しが
思いの外強めで足下に入りすぎてしまった為に
9ラカゼットのトラップが跳ねてしまい
シュートがヒット出来なかったのは残念でしたが
一連の仕掛けのイメージはしっかりと共有されていたと思います。

しかしこの後に問題が発生しました。

37分過ぎ、ドリブルで持ち上がってきたクロースに対して
5ソクラティスがサイドから
体をぶつけながら潰したプレーに対して
イエローカードを提示されてしまい、
39分、後方から走り込んで来て
ヴァスケスのパスを受けたモドリッチに対して
5ソクラティスが激しく衝突したプレーに対して
2枚目のイエローを受けてしまい退場、、、。

確かに特に1枚目のイエローは
本当にイエローに値する様なファールだったのかどうかは
議論が分かれると思います。
腕をクロースの前にねじ込んではいますが
腕を引っ張ってクロースを引きずり倒した訳でもなく
骨盤辺りで激しく当たった事で倒しただけですので
ダーティーなチャージでもなかったと思います。
その上、決定機をファールで潰した訳でもなく
どちらかというと強く当たりすぎた為のファールでしたので
ファールはファールだとしてもイエローが提示される様な
ファールではなかったと思います。

一方で2つ目のファールは軽率だったと思います。
勿論、2つ目のファールも
まだイーブンのボールに対する衝突でしたので
ファールだとしてもイエローかどうかは
議論が分かれるかもしれませんが
その一方で1枚目のイエローを受けた段階で
5ソクラティスは納得しているかどうかは別として
この主審のイエローを提示する基準が
非常に低い事は分かっていたはずですので
5ソクラティスはもっと注意する必要があったと思います。

ここで5ソクラティスも退場になってしまった事で
10人対10人のイーブンの状況に戻り
プレシーズンのテストマッチとしては
非常にイレギュラーな状況のテストになってしまったのは
残念でした。

これにより残りの前半は
34ジャカがCBへ、
7ムヒタリアンがCMFへ移り
2列目のワイドに10エジルと14オーバメヤンが並ぶ
4−2−3の形に代わりました。

この変更によるDFラインの混乱に乗じて
マドリーに押し込まれる場面が増えました。

43分過ぎ、モドリッチから送られたパスで
左サイドの大外から走り込んで来た
カルバハルに裏を取られてしまい
そこからダイレクトで折り返されてしまいました。
その折り返しが弱かった事もあり
ゴール前に詰めていたベンゼマに通る前に
26マルティネスが収めて防ぐ事に成功しましたが
裏に向かって動き出していたカルバハルの動きに対して
誰も感じていなかったのは問題だったと思います。

44分過ぎ、メンディーから戻されたボールを
右サイドからクロースが入れたクロスに対して
ゴール前のベンゼマにヘッドで合わされてしまいました。
幸いそのヘッドはポストの外側を叩いて救われましたが
34ジャカの背後への正確なクロスではありましたが
このクロスに対して34ジャカがバックステップ踏む事なく
簡単に見送ってしまった所は
緊急的とは言えやはり本職ではない選手を
CBの位置でプレーさせる弊害であり
マドリーと同様に公式戦の様に
早々にCBを入れるべきだった様に感じます。

この事もあってなのか
後半頭からは28ウィロックを下げて
18モンレアルを投入して
CBを21チェンバースと18モンレアルのコンビに
変更してきましたが
全体的な守備面の脆さは改善されておらず
後半はマドリーの流れで始まりました。

49分過ぎ、34ジャカがモドリッチのチャージで
ボールをロストした所から
速攻を受けました。
そのこぼれ球を受けたクロースから
ベイルへパスが送られましたが
そのベイルが対峙した21チェンバースを抜きに掛かりましたが
そのフェイントに付いていった21チェンバースは
冷静にボールをハントしてピンチを防ぎました。
そしてクリアーしたボールを拾ったマルセロに
そのままドリブルで持ち込まれた所から
ミドルシュートを撃たれてしまいましたが
そのシュートも21チェンバースがブロックして
ピンチを防ぐ。

51分過ぎ、クロースが蹴った右サイドからのCKは
前に飛び出してきた26マルティネスが
パンチングで大きく弾き出しましたが
そのクリアーボールを受けたモドリッチから
右サイドに開いていたアセンシオに繋げられ
そのアセンシオにカットインしてきた所から
豪快なミドルシュートを撃たれてしまいました。
このシュートはポストを叩き救われが
今度はその跳ね返ったボールを受けたヴァランに
至近距離からシュートを撃たれてしまいましたが
そのシュートも26マルティネスが
左手で弾いて辛くもゴールを死守。

52分過ぎ、左サイドからのCKをファーサイドでラモスに
ジャンピングボレーで合わされてしまいましたが
このシュートも26マルティネスがしっかりと抑えて
ゴールを死守。

その様なマドリーペースの中で遂に失点してしまいました。

57分、右サイドの高い位置まで上がってきた
マルセロからイスコ〜アセンシオと
ペナルティ内で繋げられてしまい
そのアセンシオがゴールに向かって持ち込もうとした所で
前に出てきた26マルティネスと交錯し、
そのこぼれ球をベイルに押し込まれてしまい失点。
アセンシオと26マルティネスは交錯しましたが
アセンシオはボールだけしか触れていない為に
キーパーチャージを取るのは難しかったと思います。
一方でマルセロからパスを受けたイスコからアセンシオ、
そしてそのアセンシオが持ち出すまでの流れは
コンビネーションと個人技がうまく融合した
敵ながら見事な仕掛けだったと思います。

そして追加点もこの2人のコンビネーションから
奪われてしまいました。

59分過ぎ、モドリッチからパスを受けたアセンシオが
イスコとのワンツーで右サイドに向かってボールを運び
そこから右サイドのマルセロに預けた後のリターンパスを
アセンシオにダイレクトで合わされてしまい失点。

これも綺麗なコンビネーションにやられてしまいましたが
結果としては前後左右に揺さぶられてしまった時に
ペナルティの中にスペースが出来てしまい
そのスペースを簡単に使われてしまっている状況に問題があり
この辺りの緩さは5ソクラティスがいない為に起きているものなのか
それとも根本的な守備組織に問題があるのか
非常に心配な所です。

その後も危険な場面がありました。

65分過ぎ、左サイドでパスを受けた
ヴィニシウスが入れたクロスを
ゴール前に入ってきたベイルに合わされてしまいました。
そのシュートは26マルティネスのファインセーブで
ゴールは守られましたが
26マルティネスも怒っていた様に
完全にフリーの状態でヴィニシウスにクロスを入れさせてしまった
31コラシナツのマークは緩すぎだと思います。

一方でアーセナルにもビッグチャンスはありました。

67分過ぎ、34ジャカからの縦パスを受けた9ラカゼットが
ダイレクトで10エジルへ落とし
その10エジルから送られたスルーパスで
裏のスペースへ飛び出した7ムヒタリアンから
ゴールに向かって走り込んできた14オーバメヤンへ
ラストパスが送られましたが
前に飛び出してきたクルトワに阻まれてゴールならず。
見事なコンビネーションで突破した所までは
完璧だっただけに
7ムヒタリアンのラストパスだけは残念でした。
14オーバメヤンを信じてもっと強いパスを送っていたら
確実にゴールを奪えた可能性が高い状況だっただけに
強く行けなかった7ムヒタリアンは残念でした。

この後今回のアメリカ遠征で評価を高めた
若い選手が投入され
その期待に応える様にマドリーゴールに迫っていきました。

74分過ぎ、26マルティネスのゴールキックを
30エンケティアがフエンテに競り勝って24ネルエソンに落とし
その24ネルソンからのパスを受けた77サカが
左脚を振り抜きましたがブロックされてしまいゴールならず。

74分過ぎ、ここで得た左CKを
18モンレアルがヘッドで合わしましたが
マルセロの背中に当たりゴールならず。
そしてそのこぼれ球を収めた21チェンバースが
シュートを放ちましたが
ゴールライン上でベイルにクリアーされてしまい
これもゴールならず。
更にそのこぼれ球を77サカがシュートしましたが
これもブロックされてしまい
最後は41バートンからのパスを24ネルソンが
コントロールショットでゴールを狙いましたが
僅かに枠を捉えられずにゴールならず。

83分過ぎ、イスコのパスを21チェンバースが
ヘッドでクリアーした所からカウンターが発動しました。
そのクリアーボールを収めた24ネルソンが
30エンケティアに繋ぎ
その30エンケティアからのスルーパスで
前方のスペースに走り出した24ネルソンが
一気に抜けだしました。
しかしそこから折り返された
24ネルソンのクロスはフエンテにクリアーされてしまい
チャンスを活かす事が出来ず。

完全に抜けた状態からそのままクロスを蹴ってしまった
24ネルソンの判断は誤りだったと思います。
24ネルソンを追ってきたフィダルゴは
最初からスライディングタックルで止めようとしていましたので
冷静に周囲の状況が判断出来ていたら
無理してそのままクロスを入れようとせずに
スライディングを仕掛けてきたフィダルゴをかわして
中に向かって切り込んで行く選択肢を取れたかもしれません。
仮に中に切り込んでいたら
チャンスは更に広がっていたかもしれない場面だっただけに
残念でした。

86分過ぎ、自陣深い位置から送られた
裏のスペースへの34ジャカのロングパスで
30エンケティアが一気に抜け出して
クルトワと1対1の状況になりましたが
前に出てきたクルトワに
放ったシュートはブロックされてしまい
残念ながらゴールを奪えず。
30エンケティアのイメージとしては
1タッチ目で良い所にボールを進めておいて
その間にクルトワの動きを確認して
次のタッチでシュートを撃つなり
スピードに乗ってかわすなりする形だったと思いますが
パスを受けた1タッチ目が短かった為に
余計にもう1タッチしなければならなくなった分
クルトワとの距離が縮まってしまったのは残念でした。

87分過ぎ、自陣からドリブルで
ボールを持ち上がってきた24ネルソンから
左サイドで77サカ〜24ネルソン〜77サカと繋ぎ
その77サカがオドリオソラをかわして送られたクロスを
ゴール前に飛び込んできた30エンケティアが
ヘッドで合わせましたが
そのヘッドも僅かに枠の外でゴールならず。

この終盤の2つのチャンスでゴールを決められていたら
このアメリカ遠征を
最高の形で終わらせる事が出来たかも知れなかっただけに
決められなかったのは残念でしたが
それでもこのアメリカ遠征で
最も大きなインパクトを残したのでは
この30エンケティアだと言う事は
誰も異論がないと思います。

試合はこのまま2−2のドローで終わりましたが
大会の規定によりPK戦に突入しました。

まず先攻のアーセナルは
1人目の24ネルソンはしっかりと決めましたが
2人目の34ジャカはコースが甘く
クルトワに防がれてしまい
一方のマドリーは1人目のベイルの
元気のないシュートは
26マルティネスがしっかりとセーブしましたが
2人目のイスコに対して26マルティネスは
コースは読んでいましたが残念ながら止められずに
2人終わって1対1。
3人目の77サカとヴァランは
しっかりと決めて2対2になりましたが
4人目の18モンレアルが
ポストを叩いて失敗したのに対して
ヴィニシウスに決められてしまい2対3。
そして最後は41バートンが大きく外してしまい
この試合のPK戦は2対3で敗れてしまいました。

プレシーズンマッチとは言え、
折角のレアル・マドリー戦でしたが
早々に退場者が出て数的不均等になり
その後5ソクラティスも退場して
10人対10人と言う
イレギュラーな状態の試合になってしまったのは
非常に残念でした。

今シーズンのアーセナルの状態を占う上で
この試合は非常に期待していましたが
これでは現状のチーム状態を占う事など無理であり
出来る事ならば主力組を中心に組まれていた
レアル・マドリーの先発チームと
もっと長い時間ガチの勝負が観たかったです。


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26マルティネス

 危険なシュートを的確にセーブしシュートストッパーとしての実力を示す。 また、ハイボールに対して前に出るタイミングも的確でパンチングもしっかりと遠くまで弾き返せていた。 一方で1失点目のアセンシオと交錯した場面ではしっかりとボールを収められなかったのは残念だった。 

25ジェンキンソン

 ゴール前に鋭いクロスを何本か入れていたが、純粋な精度面に問題があり、中の選手に合わせるタイミングをもっと意識するべきだろう。 その一方で守備面に関しては奮闘していた。 決してスマートなディフェンスではないが泥臭くても突破だけは許さないと言う気迫が感じられた。 この試合の様なディフェンスを常に見せる事が出来ればもっと出場機会が得られる様になるのではないか?

21チェンバース
 
 この試合でも常に冷静な判断で流れを読み、先手を打ってしっかりと相手の仕掛けに対応していた。 特に状況の変化に対して頭の切り替えが早い印象でこの辺りの成長がバタつかなくなった大きな要因だろう。 その一方で絶対的なパワー不足と言うか軽さを感じる場面もあり、このマイナス面をいかに表面に出さない様に出来るかどうかが今後のポイントか?

5ソクラティス

 不用意なファールを連続して犯してしまい退場。 最初のファールはイエローに値するかどうかは議論が分かれるが、その一方でこの試合の主審のイエローを提示する閾値が低い事が分かっているにも関わらず犯してしまった2つ目のファールは軽率だとしか言えない。 昨シーズンも重要な時期に累積警告で出場停止を受けておりもっと注意が必要だろう。 特に今シーズンは6コシールニーがいない可能性が高いだけに出場停止処分等を受けている暇はない。 5ソクラティスがDFラインを支えないで誰が支えると言うのか?

31コラシナツ

 戦術的な変化なのか、昨シーズンに比べ常時高い位置に張り付き、常にDFラインの裏を伺う様な場面が減った印象。 後半は明らかにガス欠気味で精彩を欠く。

28ウィロック

 一度不用意なボールロストを犯しピンチを招くが、それ以外は変わらず存在感を示せていた。 中盤から的確にパスを捌いて良いリズムをもたらし、豊富な運動量を見せて広範囲で的確なプレスを仕掛け続けて相手のリズムを崩し、必要ならば泥臭いプレーで相手を止める事も厭わない。 モドリッチとクロースと言うワールドクラスと対峙しても全く怯む事なく自分の実力を示せていた。 10人になった事で前半のみで退いたが、後半に入ってから中盤の主導権争いで後手を踏む様になった事からも、ここ最近の28ウィロックがチームにもたらしていた物の重要性がはっきりと分かった。

34ジャカ

 どこか安定しない印象。 状況を一変させる1本のロングパスを観せる事もあれば、不用意なミスパスを連発する事もある。 メンタル的な不安定さを抱えている様に見える。 因みに77分過ぎの切り込んできたヴィシニウスを34ジャカが止めたプレーはファールだっただろう。 PKを献上しなかったのはラッキーでしかなかった。

14オーバメヤン

 この試合でも右サイドで先発し非常に効いていた。 ここまでの起用法を考えると、相手の裏のスペースを意識したより縦に速い仕掛けは今シーズンの戦術上のポイントなのは間違いないだろう。 それと共に9ラカゼットとのコンビネーションで抜け出してゴールを奪った場面でも14オーバメヤンのストロングポイントをうまく活かせていた。

10エジル

 左サイドのFKで直接狙うパワーショットを放ったのは正直驚かされた。 右サイドならまだしも左サイドのFKを直接狙うとなるとストレート系の球筋のボールを強く蹴り込む必要があるが、これまでの10エジルのイメージからはその様なパワーショットを放つイメージはなかった。 また守備の面でも以前よりも荒々しい対応を観せる様にもなっておりこのシーズンオフの間にパワーアップが図られたのか? 実際、公式のトレーニング風景の写真でも以前に比べて大腿の筋肉が発達している様に観える。 この様な雄雄しい姿を90分間、そしてシーズン通して観せる事が出来る様になれば今シーズンは再び大きな力を発揮してくれるだろう。

7ムヒタリアン

 前線の4人を中心に良いコンビネーションを観せる一方で、最近の7ムヒタリアンは67分過ぎの様なラストパスが弱い等、詰めの甘さを感じる場面がある。 大事にしようとしすぎるメンタル的な問題なのか、それともイメージと実際のプレーに差が出始めている年齢的な問題なのか?

9ラカゼット

 楔のパスを受けて攻撃を展開させる形で14オーバメヤンのゴールをアシストする。 昨シーズンは同様に展開しようとしても上手くいかない場面が多かったが、この様にチャンスメイクの確度が上がればアーセナルの攻撃力は更に強力になるだろう。

18モンレアル

 後半頭からCBで投入されるもアセンシオを中心としたレアル・マドリーのコンビネーションに翻弄され抑えられず。

41バートン

 7ムヒタリアンに代わりCMFに入る。 28ウィロックとまではいかないが、中盤を広範囲動いてカバーし、テンポ良くパスを捌いていた。 チームの流れの中でプレーし、ゲームの組み立てにも関われる様になった事を考えるとコロラド・ラピッズ戦と比べて大きく成長したと言える。

24ネルソン

 10エジルに代わり右サイドに入る。 結果を出そうと気合が入っていたが、やや空回り気味だ。 83分過ぎの場面ではエンケティアとのコンビネーションで右サイドを突破した所までは良かったが、そこから入れられたクロスは可能性を感じない残念なものだった。 後半ロスタイムの場面でもドリブルで持ち込むもパスを出すタイミングを逸してしまい、なおかつプレーに迷っている間に戻ってきたマルセロにボールを奪われてしまう。 30エンケティアと28ウィロックが躍動している事で焦っているのは分かるが、もっと地に足を付けてプレーしなければせっかくの才能も発揮する事は出来ないだろう。 まずは自分に出来る事を一つ一つコツコツと行って、一から実績を積み重ねて行く位の気持ちで取り組んで欲しい。

77サカ

 14オーバメヤンに代わり左サイドに入る。 30エンケティアへの鋭いクロスは素晴らしかった。 しかし一つ一つのプレーを観ればその才能は明らかだが、全体通して観るとその貢献度はまだまだ足りない。 常時ボールに絡む様になる事がこれからの課題か。

30エンケティア

 9ラカゼットに代わり1トップに入る。 86分過ぎの場面を決めていたら最高のアメリカ遠征として幕を閉じる事が出来ていただけに残念だった。 一方で87分過ぎのゴール前に走り込んできて77サカの高速クロスにヘッドで合わせた場面や、24ネルソンとのコンビネーション等のプレーを観せた様にこの試合でも大きなインパクトを示し、その上猛然とプレスバックしてボールを奪い返す様な献身的な姿勢を保ち続けている所も評価に値するだろう。 これからシーズンが始まるが、9ラカゼットと14オーバメヤンを相手にポジション争いをするのは非常にタフな戦いになるが、与えられた限られた時間の中でもきっと結果を出してくれるだろう。


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今回のアメリカ遠征は
3勝1分けと言う好成績で終わりました。

その今回の遠征を総括すると
2つのポイントを挙げる事が出来ると思います。

まずは攻撃面での戦術的な変化だと思います。

昨シーズンのプレシーズンマッチでは
エメリ監督のスタイルの代名詞とも言える
サイドに起点を置いてサイドから仕掛けるスタイルが
非常に印象的でしたが
今シーズンのプレシーズンマッチでは
相手のDFラインの裏のスペースを
強く意識した縦に速い攻撃を
何度となく観せてくれました。
スピードがある14オーバメヤンを
2トップの一角ではなくサイドに置き
34ジャカ等からの一本のスペースへのパスで抜け出して
ゴールに迫る形や
大きなサイドチェンジのパスを送って
SBの選手をサイドの裏のスペースに走らせる形等、
相手に脅威を与えていたと思います。

一方で昨シーズンの様なSBが積極的に高い位置まで侵入する形は
若干減った様に感じます。
それが15ナイルズや25ジェンキンソンと言う
選手の能力の為に単純に機能していないだけなのか
それともDFラインが脆弱な為に
SBの攻め上がりを自制させているのかは分かりませんが
どちらにせよ全体的に縦に速い展開が増えた印象です。

そしてもう一つは若い選手の台頭です。

昨シーズンも新鋭の32スミス・ロウが
インパクトを残しましたが
今シーズンは30エンケティアと28ウィロックの2人が
更に大きなインパクトを残したと思います。
この2人に関しては2シーズン前から
プレシーズンのツアーには参加していましたが
これまではそれ程大きなインパクトを残せていませんでした。
しかし今シーズンのプレシーズンツアーでは
30エンケティアは4試合で3ゴール1アシストと結果を出し
28ウィロックも攻守に於いて重要な役割を担い
予想以上の成長を観せてくれたと思います。

とは言え、昨シーズンインパクトを残した32スミス・ロウにしても
カップ戦では起用されていましたが
本当の意味で主力組のポジションを脅かす事はまだ出来ていません。
しかし今回のツアーでの30エンケティアと28ウィロックの活躍を観ますと
もうカップ戦要員のレベルには止まらず
十分に主力組の代役として
PLの試合などでも起用出来るレベルにまできたの様に感じます。

この2人の他にも現在怪我で調整中の32スミス・ロウや24ネルソン、
そして新加入の35マルティネッリ等の
活きの良い若い選手が更に成長していけば
アーセナルの選手層は非常に厚くなっていくと思いますので
こらからも注目が必要だと思います。

これでプレシーズンマッチの前半戦は終わり
ヨーロッパへ帰る事になります。
この遠征で培った新しい戦術と
新たに成長した若い選手達をチームの中に取り込み
PL開幕に向けてこれからのプレシーズンマッチ後半戦で
更に成熟させていて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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