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PL22:Nottingham Forest vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Nottingham Forest 1−2 ARSENAL
2024年1月30日(火)Premier League, The City Ground

Goal
 (65)9Jesus(←35Zinchenko)
 (72)7Saka(←9Jesus)
 (89)Awoniyi


22Raya

4White  2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

41Rice

 8Ødegaard   10Smith Rowe

 7Saka             11Martinelli

9Jesus



(71)10Smith Rowe>>>29Havertz
(78)11Martinelli>>>19Trossard
(78)9Jesus>>>14Nketiah
(92)35Zinchenko>>>15Kiwior
(92)8Ødegaard>>>20Jorginho


Substitutes
 1Ramsdale
 17Cedric
 76Walters
 24Nelson


Arsenal 1.jpg引いて守る相手に苦戦しましたが
それでもしっかりと2つのゴールを奪い
勝利を収めました。

先発は前節のクリスタル・パレス戦から
左インサイドハーフを29ハヴァーツから
10スミス・ロウに変更し
左サイドアタッカーを
19トロサールから11マルティネッリに
変更した以外は
怪我で出場が危ぶまれていた
41ライスも6ガブリエウも
先発に名を連ねました。

試合はポゼッション率が26.6%対73.4%だった様に
圧倒的にボールを支配した展開でしたが
引いて守りゴール前を固めてきた
フォレストの分厚い壁を打ち破るのに
苦労した前半だったと思います。

4ホワイトからのポケットに向かって走り込んで来た
9ジェズスに向けて楔のパスが送られた
12分過ぎの場面、
そのパスを受けた9ジェズスから
サイドから走り込んで来た7サカに
ヒールパスが送られ
その7サカから繋げられた8ウーデゴールが
ペナルティの中から左脚を振り抜きました。
そのシュートはゴール前に立ちはだかる
分厚い壁に阻まれてしまいましたが
スペースを完全に消されていたゴール前に
9ジェズスのフリーランニングで
スペースをこじ開けた
良いコンビネーションだったと思います。

左サイドに開いていた
11マルティネッリからのパスを受けた
35ジンチェンンコからのスルーパスが送られた
13分過ぎの場面、
3人に囲まれた僅かなスペースから送られたスルーパスを
うまく受け取ってそのまま裏に抜け出した10スミス・ロウから
中に折り返されましたが
ニアに走り込んで来た9ジェズスに通る寸前に
ムリーリョにクリアーされてしまい
シュートを撃つ事は出来ず。

とは言え、スペースを見つけてタイミング良く動き出す
10スミス・ロウの特徴と
上手く噛み合った仕掛けだったと思います。

35ジンチェンコからのパスを
左ライン際で受けた11マルティネッリが
モンティエルをかわしてカットインした所から
右脚を振り抜いた22分過ぎの場面、
このシュートもムリーリョにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

4ホワイトからの楔のパスを
右サイドのハーフスペースで受けた9ジェズスが
カットインしてきた所からのこぼれ球を受けた
10スミス・ロウが右脚を振り抜いた29分過ぎの場面、
そのシュートは枠を捉える事は出来ませんでしたが
こぼれ球を受けてからシュートを撃つまでの
10スミス・ロウの一連の動作は
非常にスムーズで俊敏であり
この一瞬の動きがあったからこそ
スペースのない所でも上手くシュートコースを
生み出す事に成功したとも言えると思います。

35ジンチェンコからのパスを左サイドで受けた
9ジェズスが対峙していたダニーロとウィリアムズ間から
10スミス・ロウにパスを送った38分過ぎの場面、
その10スミス・ロウからのリターンパスを受けた9ジェズスが
ゴールに向かって走り込んで行った所から
折り返しが送られましたが
ゴール前にポジションを移してきた
10スミス・ロウには合わずにスルーして
その背後にいた8ウーデゴールが受けて
41ライスに繋ごうとしましたが
そこでモンティエルにパスがカットされてしまい
残念ながらシュートを撃つ事は出来ませんでした。

とは言え、以前にも書いた事がありますが
やはり9ジェズスと10スミス・ロウの相性が
非常に良いのは間違いないと思います。
最後のパスこそ合いませんでしたが
この場面でも攻撃のスイッチを入れた
9ジェズスから10スミス・ロウへの
最初のパスが送られた時点で
描かれたゴールへの道筋を
この2人は共有出来ていた様に
一瞬の迷いもなく2人は動いていたのは
印象的でした。

左サイドにポジションを移していた
7サカからのパスを受けた35ジンチェンコから
折り返しが送られた42分過ぎの場面、
その折り返しはムリーリョにカットされてしまいましたが
そのこぼれ球を収めた10スミス・ロウが繋いだボールを
7サカが右脚を振り抜きましたが
そのシュートもムリーリョにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

46分過ぎから延々と続いた波状攻撃から
最終的に8ウーデゴールがクロスを送った
47分過ぎの場面、
そのクロスをファーサイドで9ジェズスがヘッドで合わしましたが
そのヘッドもターナーにセーブされ
ゴールを奪う事は出来ず。

40分過ぎにダニーロにミドルシュートを撃たれた以外は
完全にアーセナルが支配した前半でしたが
ゴールだけが生まれませんでした。

とは言え、年末の連敗中の時の様に
ゴールの匂いが全くしない様な状況ではなく
この試合ではバリエーションに富んだ
良い仕掛けが出来ていたと思いますので
後は誰が点を取るかと言う問題を
どの様に解決するかだけだったと思います。

後半もアーセナルのペースで試合は進みました。

52分過ぎの場面、9ジェズスからのパスを
2ラインの間で受けた8ウーデゴールが送ったラストパスを
ペナルティ内で受けた7サカが右脚を振り抜きましたが
そのシュートはターナーのファインセーブで防がれてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

56分過ぎ、4ホワイトからのパスを
ハーフスペースで受けた7サカがヒールパスでスイッチし、
そのパスを受けた8ウーデゴールからの
ラストパスを受けた9ジェズスが
抜け出した所から右脚を振り抜きましたが
そのシュートもポストを叩き
ゴールを奪う事は出来ず。

57分過ぎ、8ウーデゴールが蹴ったFKが
クリアーされたこぼれ球を
7サカがヘッドで繋いだボールを受けた
9ジェズスが巧みな浮き球で相手をかわし
反転した所からボレーシュートを撃ちましたが
このシュートも枠を捉えられず。

56分過ぎの場面ではムリーリョが
57分過ぎの場面ではマンガラが
シュートブロックに飛び込んできたのが
目に入ったのかも知れませんが
完全に決定機でしたので
決めなければならない場面だったと思います。

この日も9ジェズスは決める事が出来ないのかと言う
雰囲気が漂う中で遂に9ジェズスが決めました。

65分、35ジンチェンコが入れた
左サイドからのスローインを受けた9ジェズスが
そのまま持ち込み角度のない所から
ターナーの股を抜き先制ゴール!!

アーセナルがかなり攻勢を強めていた時間帯だった事もあり
ボールがタッチを割った事で
フォレストの選手たちの緊張の糸が
一瞬切れた様に動きが止まった所を
上手く突いたゴールだったと思います。

同時にこの至近距離からのシュートの対応としては
ターナーの姿勢は明らかに腰高だったと思います。
もしかしたら普段のトレーニングの時から
ターナーが腰高だった事を
9ジェズスは知っていたのかもしれませんね。

そして追加点もすぐに生まれました。

72分、フォレストの左サイドからのCKを
クリアーしたボールの流れから
モンティエルが中途半端に出したパスを
8ウーデゴールがカットした所から
ショートカウンターが発動しました。
その8ウーデゴールから送られたパスを受けた
9ジェズズが持ち込んだ所から送ったラストパスを
ファーサイドで受けた7サカが
右脚を振り抜きゴール!!

前節のクリスタル・パレス戦では
11マルティネッリがゴールを奪い
この試合では9ジェズスと7サカが
ゴールを奪うと言う
奪うべき人がゴールを奪う事が出来たのは
非常に良かったと思います。

このままクリーンシートで試合が終わるかと思われた
試合終盤に失点してしまいました。

89分、ダニーロが出したロングパスを
左サイドで受けたモンティエルが
ヘッドで中に折り返したボールを
サリバに競り勝ったアウォニーに
押し込まれてしまい失点。

ダニーロのロングパスを受けたモンティエルに対する
35ジンチェンコの対応は
明らかに緩かったと思います。
時間的に十分に余裕があったにも関わらず
35ジンチェンコは落下地点に入って
モンティエルと競り合おうとしなかったのは
怠慢だったと言われても仕方がない対応だったと思います。

確かに35ジンチェンコを起用すれば
中盤の支配力は圧倒的に上がり
試合を支配する事が出来ますが
守備面での問題は如何ともし難い問題だと思います。

このゴールで息を吹き返したフォレストに
後半ロスタイムにもゴールに迫られる場面がありました。

92分過ぎ、ダニーロが入れた左CKの流れから
最終的にアウォニーに押し込まれそうになりましたが
22ラヤがセーブしてゴールを死守。

終盤の失点からバタバタしてしまいましたが
試合はこのまま1−2で終わり
2連勝を飾りました。

この試合の注目は
久しぶりに先発で起用された
10スミス・ロウだったと思いますが
結果から言えば良かったと思います。

10スミス・ロウが良かったかどうかを判断する上で
その比較の対象になるのは
ここまでは左インサイドハーフで起用されてきていた
29ハヴァーツになると思いますが
その29ハヴァーツに比べて
アタッキングサードでのプレーは
明らかに良かったと言えると思います。

まずその29ハヴァーツに比べて
10スミス・ロウの方がボールを持った時の
プレースピードが圧倒的に速かった様に感じました。
それは純粋なプレースピード自体が速い部分もありますが
どちらかと言うとパスを受けてから
次のプレーを選択している様に感じる29ハヴァーツに比べて
10スミス・ロウはパスを受けた時点で
どの様にボールを動かしてシュートを撃つべきか、
パスの受け手の次の動きを予測して
どのコースにどの様なタイミングでパス出すべきか、と言う
その後のプレービジョンが出来上がっている印象を受け
その結果、判断に迷いがなく
そのままそのプレーを遂行する事が出来るので
プレースピードが速いのではないかと推測されます。

そのプレースピード以外でも
プレーのリズムやテンポも
他の選手と同じリズムやテンポで
プレー出来ていた所も
29ハヴァーツとは異なる所の様に感じます。

勿論、全ての選手が
常に同じリズムやテンポでプレーしてしまうと
攻撃は単調になってしまいますので
29ハヴァーツの様にリズムやテンポの異なる選手も必要だと思いますが
少なくとも攻撃のスイッチが入ってからは
同じリズムやテンポでプレー出来た方が
観ていて勢いを感じますし、
同時にそこにプレースピードが加われば
そこに迫力も出てくると思います。

それと共に前記の様に9ジェズスとは
プレービジョンの共有が速やかで的確だった事もあり
スペースを見つけるビジョンと
そこに走り込むタイミング感覚に長ける
10スミス・ロウの特徴を
9ジェズスは活かす事の出来る存在になり得ると思いますので
非常に強力なコンビになる可能性があると思います。

それらの事を踏まえますと
攻撃陣の流動性と連動性が売りの
アーセナルのスタイルに対しては
29ハヴァーツよりも10スミス・ロウの方が
適している様に感じます。

その一方で10スミス・ロウに不足感がない訳ではなく
特にミドルサードでのプレーに関しては
まだまだ改善の余地があると思います。

まずビルドアップの段階で
ボールに絡んだ時の10スミス・ロウは
バックパス等の後ろ向きのプレーが多い所は気になります。

例えば3列目からパスを受けた時の8ウーデゴールは
背後からのマークがキツい時以外は
基本的には前を向き
ボールを前に進め様とするプレーを
選択している様に観えます。

これによりビルドアップからゲームメイク、
そして仕掛けの段階への移行が
スムーズになるだけではなく
3列目から2列目にボールラインが移る事で
全体的なブロックを前に進める事も出来ると思います。
そして何よりもボールを持って前を向いた8ウーデゴールは
攻撃のスイッチを入れる役割を担う事になりますので
攻撃的MFとしての能力を
存分に発揮する事も出来る状況を
自ら作っているとも言えると思います。

勿論、流れによっては41ライスの横まで降りてきて
ゲームメイクの段階からボールに関与する事の多い
8ウーデゴールに対して
偽SBの35ジンチェンコが中に絞ってきて
41ライスの横でゲームメイクに関与する為に
3列目まで下がってくる必要のない
10スミス・ロウとでは
自ずとプレーエリアや役割が異なりますので
そこまでゲームメイクの段階に関与する必要性はなく
アタッキングサードでのプレーに
注力していれば良いのかもしれませんが
それでも3列目からボールを引き取った後に
前を向き自ら攻撃の起点になる様な振る舞いを
もっと増やした方が
アーセナルの攻撃はよりスムーズになる様に感じます。

そして以前から指摘されている様に
守備面での貢献はまだまだ少ないと思います。

勿論、要所要所でいるべき所にポジションを取り
しっかりとプレスもかけていますが
その一つ一つからは隙あればボールを奪いに行こうとする
意識は余り感じられず
その為なのか、不意にボールにアタックするチャンスが訪れても
一歩で遅れる場面が散見されます。

この辺りに関してはここ最近の29ハヴァーツの方が
一歩先に行っているのかもしれません。

以前は29ハヴァーツも同様の問題がありましたが
最近の29ハヴァーツはボールの流れに合わせて
距離の取り方、寄せるべきか待つべきかの判断が向上した印象で
例えば味方にせよ相手にせよボールをロストした時には
すぐに対応出来る様な絶妙な距離感と
ボールを回収しようとする意識を観せる様になったと思います。

そう言う意味でも10スミス・ロウも
3トップの一角ではなくインサイドハーフで出場機会を掴む為には
その辺りの意識改革はまだまだ必要だと思います。

今後、アルテタ監督が29ハヴァーツと10スミス・ロウを
どの様に使い分けるのか?
勿論、怪我で離脱中の21ヴィエイラが戻ってきたら
三者三様の使い方が必要になると思われますし、
同時に5トーマスも復帰間近ですので
選手層が一気に厚くなる中盤の組み合わせは
非常に楽しみな状況になりました。

その中でもアーセナルスタイルを
最も明確に体現出来るのが
10スミス・ロウであり
シーズン後半にもう一度爆発する事が出来れば
攻撃陣の得点力不足も
幾らか解消する事が出来ると思われますので
今後も大いに期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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2サリバ       PL:1G1A
4ホワイト      PL:1G1A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:7G7A CL:3G4A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:4G3A CL:2G0A CC:1G0A
9ジェズス      PL:4G3A CL:4G2A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:4G2A CL:2G1A
14エンケティア    PL:5G2A CL:1G0A CC:0G1A
18冨安        PL:1G1A CL:0G2A
19トロサール     PL:4G1A CL:2G1A CS:1G0A
20ジョルジーニョ   PL:0G1A CL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A CL:0G0A CC:0G1A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G2A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:4G1A CL:1G0A
35ジンチェンコ    PL:1G2A
41ライス       PL:3G3A CL:0G1A


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