SSブログ

2023/24シーズンに向けて〜〜補強のポイント、その2〜〜 [Arsenal F.C.]

2023/24シーズンに向けて:補強のポイント、その2

Arsenal 1.jpg
〜〜アンカー〜〜

今シーズンのこのポジションは
5トーマスを25エルネニーが
バックアップする布陣でスタートしましたが
その25エルネニーは怪我の影響で
シーズンの大半で起用出来なかったのは
想定外だったと思います。

幸い5トーマスが長期離脱する様な
怪我を負わなかった為に
そこまで大きな問題にはなりませんでしたが
25エルネニーの長期離脱は
5トーマスのバックアッパー問題だけではなく
中盤の守備的なオプションを欠くと言う
スカッド的にも大きな問題だったと思います。

一方で冬の移籍期間で
20ジョルジーニョを獲得した事で
アンカーの量的な問題が解消されたのは勿論ですが
質的な問題も大きく改善したと思います。

20ジョルジーニョは5トーマスの様に
フィジカル面でチームに貢献する事は出来ませんが
5トーマスに比べて司令塔色が強く
同時にアタッキングエリアの近くで
シュートに直結する様な
チャンスメイク能力も兼ね備えている様に
5トーマスとは異なるキャラクターのアンカーを
スカッドに加える事が出来ました。

これにより長い間問題だった
5トーマスのバックアッパー問題が
解消されたのは勿論ですが
このシーズン終盤の状況を考えますと
来シーズンに向けて
5トーマスのポジションを脅かす存在にも
なってくる可能性もあると思います。

よって来シーズンのアンカーは
タイプの異なる5トーマスと20ジョルジーニョが
高いレベルでポジション争いを行うと共に
アンカーに留まらず中盤の守備的なオプションとして
25エルネニーがバックアップする布陣で
不足感はないと思います。


〜〜右インサイドハーフ〜〜

右インサイドハーフの8ウーデゴールは
攻撃的MFとしてチャンスメイクを担うだけだはなく
今シーズンはゴールも奪える様になりました。
同時に攻撃面だけではなく
前線から激しいハイプレスを仕掛けると共に
積極的にプレスバックも行う等
守備の面でも大きく貢献していたと思います。

その8ウーデゴールをバックアップするのが
21ヴィエイラであり
もしかしたら10スミス・ロウも
含まれていたかも知れませんが
残念ながらこの2人は8ウーデゴールの負担を軽減する事は
出来ていなかったと思います。

21ヴィエイラに関しては
精度の高いラストパスを駆使して
チャンスメイク能力の高さを観せる場面もありましたが
全体的にはPLのスタイルへの適応に苦しんだ事もあり
その活躍は散発的だったと思います。

10スミス・ロウに関しては
長年問題を抱えていたソケイ部の怪我に対して手術を行なった関係で
シーズン前半は離脱してしまい
怪我から復帰した後も中々コンディションレベルが上がらずに
今シーズンは殆ど戦力になっていませんでした。

とは言え、21ヴィエイラはシーズンが進むにつれて
徐々に適応が進んでおり、
コンディションさえ整えば10スミス・ロウの実力は
既に証明されていますので
この夏は新たな選手を補強する事はせずに
この2人の可能性を信じる事になると思われます。


〜〜左インサイドハーフ〜〜

左インサイドハーフの34ジャカは
左サイドのバランサーとしてだけではなく
偽SBとして中盤の底に絞ってくる
35ジンチェンコの動きに合わせて
今まで以上に高い位置でプレーする場面が多くなり
状況によっては最前線の位置で
フィニッシュの局面にも顔を出す様になる等、
その役割は多岐に渡り
その多くの役割を34ジャカが担う事で
偽SBシステムは機能していた部分もあると思います。

一方でその34ジャカと同じ役割を担える
バックアッパーが不在と言う問題がありました。

タイプ的にはBox to Boxタイプの23ロコンガが
その役割を期待されていたかも知れませんが
今シーズンも成長が観られず
その期待に応えられていなかったと思います。

特にプレー云々の前に
今何をするべきなのか?
次に何をするべきなのか?
そして次にこれをする為に今何をするべきなのか?
と言う基本的な戦術的な理解度が非常に悪い所が問題であり
成熟していったチームの中で
一人置いていかれてしまった印象です。

その様な状況もあり
経験値を上げる事で状況が改善する事を期待して
選手層が十分ではない状況にも関わらず
冬の移籍期間でクリスタルパレスにローン移籍に出しましたが
そのクリスタルパレスでは多くの試合で起用されましたが
チームが変わっても
何をするべきかわからない状況で
ピッチに立っている様な状況は変わらず
結局ヴィエラ監督が解任されると
出場機会も減っていった事からも
クリスタルパレスへのローン移籍も
失敗に終わりそうです。

この結果から23ロコンガは
アルテタ監督が構築する緻密なシステムへの
適応に苦しんでいたと言う訳ではなく
単純にPLでプレー出来るレベルではなかったと
考えるのが普通であり
このまま構想外になる可能性が高い様に感じます。

23ロコンガ以外では
21ヴィエイラを左インサイドハーフで起用したり
来シーズンは10スミス・ロウをこのポジションに
固定するプランもある様ですが
どちらにせよ今シーズン担っていた34ジャカの役割を
同じレベルで担うには
攻撃的MF色が強すぎる様に感じますので
よりCMF的な部分の質を上げる事が出来なければ
難しいかも知れません。

それ以外では今シーズンブラックプールにローン移籍していた
パティーノも本来は来シーズンのプランに
入る可能性があったかも知れませんが
本人はレギュラーとして常時プレーする事を希望している様ですので
この夏に移籍する可能性が高くなっています。

とは言え、そのブラックプールでの試合を観る限りでは
アーセナルに戻ってきても
すぐに出場機会を与えられる様なレベルではない様に感じます。

勿論、ブラックプールのチームレベルの問題もあると思いますが
基本的にプレースピードが遅く
技術レベルは高いと思いますが
その高い技術面を効果的に使う術を知らないのか
必要のない無駄なモーションやプレーが多い所は気になります。

また、同じパスでもスピードやタイミングやコースの微妙な違いで
そのパスの意味が変わる所まで意識出来ていないのか
無意味なパスもまだまだ多く
シンプルなパスが最適な場面でもそうしない所は
語弊を恐れず言うのならば
晩年のエジルを観ている様に感じてしまう場面もあります。

確かにPLよりもさらに荒い印象の
チャンピオンシップの試合に揉まれて
泥臭いプレーも厭わない
芯の強さを身に付けて来ている様に観えますが
実際ブラックプールでは多くの試合に起用されていたとは言え
決して中心選手級の活躍を観せていた訳ではありませんので
現状としてはアーセナルは勿論ですが
他のPLのクラブでも
すぐにポジションを掴む事は難しいと思われます。

まぁ、チャンピオンシップのクラブや
他のリーグのクラブに移籍するのならば
現状のままでもポジションを掴む事が出来る可能性は
あるかも知れませんが
「ジャック以来の最高傑作」と言われた
そのポテンシャルの高さを考えれば
チャンピオンシップのクラブを目指すのは
ちょっと違う様に感じます。

もっと言えばここで道を誤れば
期待されながらもファーストチームに定着出来なかった
多くの先輩たちと同様に
開花する事なく消えてしまう可能性もあると思いますので
現状をよく考えて正しい決断をする事を期待したいと多います。

この様な状況もあり34ジャカの役割をしっかりと担う事の出来る
バックアッパーの補強は
この夏の重要なポイントになると思いますが
そもそもこのポジションに対して
34ジャカが最適な選手なのかどうかと言う問題も
個人的にはある様に感じています。

特に攻撃面に関しては
例えばパスを出すタイミングやプレースピードは勿論、
それを行う上でのアタッキングエリアでの判断スピードは
2列目が本職の選手に比べて
明らかに遅く感じる場面があり
フィニッシュの局面でもその身のこなしが緩慢な為に
チャンスを活かせなかった場面もあったと思います。

この様に攻撃的なプレーに関しては
あくまでも3列目の選手が
高い位置でプレーしている感は否めませんので
仮に来シーズンに向けて
チームの攻撃力を今シーズン以上に上げ様と考えるのならば
34ジャカのポジションをより攻撃的なセンスのある選手に
置き換える必要性があると思います。

同時にこの様な戦力面の問題とは別に
2024年夏で切れると言われている契約上の問題が
34ジャカの去就に影響するかも知れません。

クラブとしては契約延長に動いていると言われている一方で
家族がドイツに戻る事を希望しているとも言われており
その意思を尊重してクラブが移籍を許した場合には
タイミング的にはこの夏にチームを離れる可能性が高くなります。

この様な状況を考えますと
このポジションの補強は必須だと思いますが
単に34ジャカをバックアッパーだけではなく
状況によっては3列目の選手の様に視野が広く
左サイドの広い範囲カバー出来るだけの
機動力と献身性があり
その上で攻撃的なセンスも兼ね備えている様な
34ジャカに代わる選手が必要になる可能性もあり
場合によっては34ジャカに代わる実力者と
バックアッパーの2枚取りを
行う必要性もあるかも知れません。


・・・つづく。


nice!(2)  コメント(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。