SSブログ

冬の移籍期間に向けて2020/21、その1 [Arsenal F.C.]

冬の移籍期間に向けて2020/21、その1

Arsenal 1.jpgPL再開後の昨シーズンの終盤はFA杯に優勝し
結果を出したアルテタ監督でしたが
今シーズン前半は昨シーズンから続いている
攻撃面のクリエイティブ不足を露呈してしまい
ゴール欠乏症に悩まされています。

その問題に対する解決策が見出されないまま
シーズン折り返そうとしていますが
まず冬の移籍期間に入る前に
ここまでの各々のポジションの状況から
振り返ってみたいと思います。


〜〜GK〜〜

昨シーズン終盤、怪我を負った1レノは
怪我の影響を全く感じさせる事なく
今シーズン前半もハイレベルのセービングで
チームを救う活躍を観せていますので
基本的に1レノがフル稼働出来れば
大きな問題はないと思います。

一方でその1レノが怪我で離脱している間
その1レノに勝るとも劣らない活躍を観せていた
マルティネスがアストン・ヴィラに去った
第2GKには新たに13ルナルソンを迎えましたが
起用されているELの試合でも
幾つか気になる場面がありましたが
遂に先日のカラバオ杯シティ戦では
決定的なミスを犯してしまい
第2GKとして十分な力量があるのかどうか
やや疑問に感じる部分があります。

しかもイレギュラーな今シーズンは
スケジュール的に非常にタイトな時期があり
同時に新型コロナウイルス感染症の勢いが
収まっていない現状を考えますと
いつ何時1レノが起用出来ない状況が
起きてもおかしくないと考えれば
13ルナルソンの力量不足は
シーズン後半に向けて
大きな不安材料になる可能性があります。


〜〜CB〜〜

アルテタ監督が就任してからの昨シーズンのCBは
23D.ルイスと20ムスタフィを軸に、
その20ムスタフィが怪我で離脱してからは
16ホールディングを主に起用していましたが
この夏に獲得した6ガブリエウが
予想以上に早く適応しただけではなく
圧倒的なパフォーマンスを披露している事で
このポジションの序列は大きく変わったと思います。

加入間もない開幕戦で先発した6ガブリエウは
リーグ1よりも明らかに当たりが激しく
展開の速いPL独特のスタイルに対して
当たり負けしない圧倒的なフィジカル的な強さ、
ゴール前の空中戦を支配する高さ、
そしてアタッカーに負けないスピードを発揮して
一気にCBの主軸の座に着きました。

その6ガブリエウのパートナーを
23D.ルイスと16ホールディングが
分け合っていると言う現状ですが
23D.ルイスは怪我の頻度が増えている印象で
やはり年齢的な問題なのか
フル稼働は厳しくなって来ているのかもしれません。

一方の16ホールディングは
左膝関節前十字靭帯断裂からの復帰シーズンだった
昨シーズンは出場機会は限られていましたが
昨シーズン終盤に巡って来たチャンスを掴み
今シーズンも定期的な出場機会を得ていますので
大きく序列を上げたと言えます。
実際、左膝関節前十字靭帯断裂の手術後
この12月で2年経過した事もあり
大方の予想通り本来あるべき姿を
取り戻したと言えると思います。

しかしその16ホールディングは
ペナルティの中ではその高さと強さを発揮して
大きな存在感を発揮する一方で
PL8節のアストン・ヴィラ戦で
スピードと敏捷性不足を露呈してしまった様に
ペナルティ外に釣り出されてしまった時の対応に
苦慮する場面が散見されており
レギュラーとして絶対的な地位を
掴む程のレベルではまだなく
特に今後は4バックを使用するのならば
このスピードと敏捷性不足の問題は
大きな足枷になるかも知れません。

よってここまでのシーズン前半は
6ガブリエウのパートナーとして
23D.ルイスと16ホールディングが起用されていましたが
まだ完全に固まったと言う訳ではないと思います。

一方で、昨シーズンアルテタ監督が就任してから
多くの出場機会を得ていた20ムスタフィも
昨シーズン終盤に負った怪我から復帰して来ましたが
残念ながら期待しているレベルのパフォーマンスを
観せる事が今の所出来ていません。
勿論、怪我の影響がまだあるのかもしれませんが
そのフィジカル的な問題だけではなく
不安定な部分がまた顔を出し始めていますので
これまでの様な出場機会を得るのは
難しいかもしれません。

12月に入り怪我で離脱していた
22マリと21チェンバースが
本格的に実戦に復帰しましたので
今後はポジション争いに加わってくると思います。

22マリは6ガブリエウと同じく
左利きのCBでフィジカル的に強さと高さに特徴がありますが
一方でスピードと敏捷性に関しては
6ガブリエウの方に分がありますので
6ガブリエウのポジションを奪うのは
かなり厳しい戦いになる様に感じます。

一方の21チェンバースに関しては
右SBとの兼用が可能な分
出場機会を得る可能性がありますが
復帰したとは言え本当の意味で本来の姿を取り戻すのは
2ベジェリンや16ホールディングと同様に
これから1年程の時間が必要だと思いますので
今しばらく我慢の時が必要だと思います。

PLとELの登録枠から外れた5ソクラティスに関しては
冬の移籍期間で放出する事が
既定路線だと思われますが
一方で4サリバに関しては今後どの様に扱うのがベストなのか
外から観ていて良く分かりません。

その4サリバは大きなポテンシャルの持ち主と言うのは
誰もが異論はないと思いますが
現状としてELの登録枠からも外れ
未だに公式戦での出場機会が得られずに
リザーブの試合が主戦場となっている事を考えますと
アルテタ監督はまだPLでプレー出来るレベルではない
と評価していると考えられます。

昨シーズンの骨折の後に
サンテティエンヌが無理させた事に対して
アーセナルは憤慨していた事を考えますと
何かしら怪我の影響を抱えているのかもしれませんが
その一方で契約問題のゴタゴタで
昨シーズンのクープ・ドゥ・ラ・リーグの決勝戦に
出場出来なかった件や
この夏に決まりかけていた
サンテティエンヌへの再ローンの問題など
ピッチ外でのゴタゴタが
若い4サリバの特にメンタルの部分に
影響していないかどうかは心配です。
しかし何度も言いますが
持っているポテンシャルは特大ですので
今は大事に育てて欲しいと思います。

これからシーズン後半に向けて
可変式3バックでいくのか
4バックでいくのかはまだ分かりませんが
どちらにしても6ガブリエウのパートナーの座を
誰が務めるのかが1番の焦点だと思います。

そして同時に怪我人が続出していた為に
現在人員過多になっているCBのスカッドを
スリム化する必要もあり
早ければこの冬の移籍期間から
人員整理が始まると思います。

この冬の移籍期間では
新たなCBの獲得に動く事はないと思われますが
仮に6ガブリエウのパートナーとして
十分な結果を出す選手が現れなければ
来夏にもう一度新たなCBの補強が必要になるかもしれません。


〜〜SB・WB〜〜

このポジションは
2年前の左膝関節前十字靭帯断裂の怪我から
完全復活した2ベジェリンと
昨シーズンは怪我に悩まされた3ティアニーが
本来の力を発揮し始めた事もあり
昨シーズンよりは強化されたと思います。

2ベジェリンは以前の様な爆発的なスピードは無くなりましたが
3バック時の右WBでも4バック時の右SBでも
以前の様に積極的にDFラインの裏へ侵入する様になり
同時にインナーラップを度々観せる等、
プレーの幅が増えてきたと思います。

一方の3ティアニーは4バックの左SBとしてだけではなく
可変式3バックの左CBとしても多くの試合で起用され
守備時の左CBから攻撃時の左SBへ役割が移行する
難しい役割を完璧にこなし
可変式3バックの要になっていると思います。

この2人を17ソアレス、31コラシナツ、
15メイトランド=ナイルズの3人が
バックアップする形をとっていますが
17ソアレスは怪我が多く中々持続的に稼働出来ず、
31コラシナツはハマれば爆発的な力を発揮する一方で
相変わらず不安定な部分が散見される為に
現在の所カップ戦要員に留まっており
実質的には15メイトランド=ナイルズが
両サイド共にバックアップしている状況です。

その15メイトランド=ナイルズはそのスピードで
相手サイドアタッカーを制圧する役割に関しては
特筆する物があると思いますが
反対に攻撃時にアタッキングエリアに侵入した後の
クロスの精度や仕掛けのアイデアに問題があり
又、集中している時は非常にソリッドなプレーをする一方で
集中力が切れてしまう様な
メンタル的な不安定さもまだあり
今後本格的にポジションを掴む為には
まだ改善しなければならない所が残っています。

勿論、2ベジェリンと3ティアニーにも問題がない訳ではなく
2ベジェリンは課題だったクロスの精度は
今シーズンは改善している事もあり
サイドからの仕掛けの重要な役割を担っている一方で
攻め上がった後の裏のスペースを使われて
ピンチを招く場面は未だに多く
他の選手との守備時の連携面に問題を抱えています。

3ティアニーに関しては
左脚から放たれる正確なピンポイントクロスで
1試合の間に何度か決定機を作る一方で
プレーの柔軟性が欠ける為に
ビルドアップの段階や仕掛けの前段階で
サイドでボールを持ってもすぐに手詰まりになる場面が多く
これらビルドアップ等の場面での
貢献度の低さが問題だと思います。

現状としてはレギュラー組とサブ組の間には
少なからず差がありますが
レギュラー組の2人が怪我なく
フル稼働する事が出来れば
大きは不足感はないと思われます。


〜〜CMF・DMF〜〜

昨シーズン終盤は34ジャカと8セバージョスのコンビが
ファーストチョイスでしたが
この夏に獲得した18トーマスと
ローンから帰ってきた25エルネニーが加わった事で
状況は変わりつつあると思います。

特に18トーマスは中盤にフィジカル的な強度をもたらすと共に
推進力を与える存在であり
長短の正確なパスと強気な縦パスを入れられる事からも
司令塔としても振る舞えますので
今後は中盤の要となると思います。

一方で昨シーズンローンに出ていた25エルネニーは
誰もがこの夏でアーセナルを後にすると思われていましたが
ローンからもどってきた25エルネニーは
調子と自信を完全に取り戻し、
中盤のバランサーとリンクマンとして
アルテタ監督の信頼を勝ち取り残留する事になりました。
実際、可変式3バック時には
偽CBとしての役割も担った様に
シーズン序盤は重要な役割を任される等、
その期待に十分に応えていたと思います。

それにより34ジャカと8セバージョスは
絶対的な存在ではなくなり
若い28ウィロックも含めて
対戦相手等により使い分けている状況です。

しかし現状としてシーズン前半の中盤は
機能していたとは言えず
チームのゴール欠乏症に大きな要因になった様に
中盤のクリエイティビティーの欠如が
大きな問題になっています。

立て続けに怪我で離脱して
十分に稼働していない18トーマスが
稼働し始めれば状況は変わるかもしれませんが
現状のメンバーで
中盤のクリエイティビティーの問題が解決しなければ
この冬の移籍期間で補強に動かなければならないと思います。


〜〜サイドアタッカー・トップ下〜〜

昨シーズンも問題だった
シュートチャンス数の減少問題を解決する為に
チェルシーからフリーで12ウィリアンを獲得しましたが
開幕戦こそインパクトを残しましたが
その後は急激にパフォーマンスレベルを落としてしまい
チャンスメイク不足の問題を解決する
決定打にはなっていません。

同時に2シーズン目の19ぺぺの覚醒も期待されていましたが
昨シーズンと同様に今の所、
十分な結果を出す事が出来ていません。
しかしリーズ戦で退場処分を受けてからは
積極性と責任感に目覚めた印象で
これまでに比べて存在感を示し始めていますので
シーズン後半は期待出来るかも知れません。

その一方で7サカは可変式3バックシステムでは
左WBとして起用されていましたが
4バックを使用する様になってからは
サイドアタッカーとしても起用される様になり
前記の2人に代わって
仕掛けの局面で存在感を観せ始めています。

しかしビルドアップの段階やフィニッシュの局面では
平凡な選手に成り下がってしまい
その能力に見合った力を
発揮しているとは言えない所が問題で
今後ワールドクラスのアタッカーに成長する為には
その辺りの問題が改善される事が待たれます。

24ネルソンと32スミス・ロウに関しては
ELで結果を出していますが
まだPLでの出場機会は限られています。
現在機能不全を起こしている攻撃陣を
解決するピースになり得るのかどうかは
現時点では分かりませんが
このまま攻撃陣が上向きにならずに低迷し続けるのならば
この若い2人にチャンスが巡ってくる可能性もあると思います。

そしてゴール欠乏症を改善できない状況を受けて
アルテタ監督は9ラカゼットをトップ下で起用したり
12ウィリアンをトップ下もしくは
インサイドハーフで起用するなど
現在も試行錯誤が続いています。

シーズン前半は登録選手枠から外れた10エジルを
スカッドに戻す可能性はゼロではない様ですが
どちらにせよシュートチャンスを生み出す
攻撃面でのクリエイターが必要なのは言うまでもなく
冬の移籍期間では補強に動くべきだと考えます。


〜〜ストライカー〜〜

シーズン序盤は9ラカゼットと30エンケティアを
1トップで併用しながら
昨シーズンと同様に14オーバメヤンを
左サイドで起用する形でスタートしましたが
深刻なゴール欠乏症に見舞われてしまった事もあり
チームの中で最も得点力のある14オーバメヤンを
CFで起用する形も試していますが
未だにゴール欠乏症から抜け出せていません。

しかし現在のゴール欠乏症は
どちらかと言うとストライカーの問題と言うよりも
チャンスメイク能力の欠如の方が
問題としては大きいと思われますので
ストライカーの補強の必要性はあまり感じません。

同時にELでは30エンケティアと共に
公式戦デビューを果たした38バログンが
しっかりと結果を出している様に
次の世代のストライカーは
確実に育っていますので
この2人や怪我から復帰した
35マルティネッリに積極的にチャンスを与え
近い将来直面する世代交代に
今から備えるのが良い様に感じます。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この冬に補強が必要なポジションは

1、攻撃をクリエイトするチャンスメイカー
 
一択と言って良いと思います。

同時に今後潜在的に
補強が必要になりそうなポジションとしては
6ガブリエウのパートナーとなるCBも挙げられますが
これはこの冬の問題というよりは
来夏の問題になると思われます。

しかし現在も新型コロナウイルス感染症の流行が収束せず
スタジアムに観客が入れられない状態が続いている為に
クラブの財政面は一向に改善していない所が
この冬の補強を難しくするのは言うまでもないと思います。

実際、夏の移籍期間では史上初めてと思われる
オーナーであるクロエンケからの資金援助を受けて
18トーマスを獲得した様に
今のアーセナルにまとまった補強資金が残っているとは
到底思える事が出来ず
新たな選手の獲得に動く事が本当に出来るのかどうか、
少なからず疑問に感じます。

しかし現在の低迷しているチームを改善する為には
この冬の移籍期間で有能な選手を
獲得する事が出来るかどうかはまさに生命線であり
その為に再びオーナーからの資金援助が行われる事を
個人的には期待したいと思います。


次はこの夏の新加入選手に関して考えてみたいと思います。


C'mon Arsenal !!


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。