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CC5th:ARSENAL vs Manchester City [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−4 Manchester City
2020年12月22日(火)Carabao Cup 5th, Emirates Stadium

Goal 
 (3)Jesus
 (32)9Lacazette(←35Martinelli)
 (55)Mahrez
 (59)Foden
 (73)Laporte


13Rúnarsson

20Mustafi  6Gabriel  31Kolasinac

 17Soares  25Elneny  8Ceballos 15Maitland-Niles

28Willock       35Martinelli

9Lacazette


(49)35Martinelli>>>19Pépé
(66)25Elneny>>>32Smith Rowe
(77)9Lacazette>>>38Balogun


Substitutes
 1Leno
 22Marí
 3Tierney
 30Nketiah


Arsenal 1.jpg酷い試合でした。

両指揮官がこの試合を
どの様な試合と捉えていたのかが
勝敗を分けてしまったのかも知れません。

先発はGKには13ルナルソンが入り
DFラインは20ムスタフィ、6ガブリエウ、
31コラシナツが可変式3バックを組みました。
中盤は右WBに17ソアレス、
左WBに15メイトランド=ナイルズ、
CMFに25エルネニーと8セバージョスが入りました。
前線は右に28ウィロック、左に35マルティネッリ、
トップに9ラカゼットが入る
3−4−2−1が組まれました。

この様にレギュラーと言える選手は
出場停止明けの6ガブリエウだけで
18トーマスが怪我で離脱中で
34ジャカが出場停止中の為に
この組み合わせしか起用できない
25エルネニーと8セバージョスのCMFと
レギュラー組に準じる9ラカゼットを含めても
主力と言えるのは4人だけでした。

一方のシティはサブ組と言える選手は
GKのシュテフェンと左SBに入ったジンチェンコだけで
今シーズンは出場機会が減っているラポルテや
ベルナルド・シウバにしても以前は主力選手でしたし
反対にフォデンは出場機会を増やしている
次代の中心選手ですので
デ・ブライネ、スターリング、エデルソンの様な
本当の意味での中心選手は起用してきませんでしたが
レギュラーに準じる布陣を組んできました。

確かにカラバオ杯は
元々サブ組や若い選手に出場機会を与える場として
捉える傾向が強いので
アーセナルの2軍に近かったこの試合の布陣は
通常のカラバオ杯の試合ならば普通の事だと思いますが
前試合の時にも書きましたが
PLで低迷したいるアーセナルの状況を考えれば
来シーズンのCLの出場権は勿論の事、
ELの出場権を獲得する事すら難しくなってきていますので
カラバオ杯は来シーズンのELの出場権を獲得する
現実的な手段になるかも知れませんでした。

もしもこの試合をそう言う重要な試合と捉えていれば
絶対に勝たなければならない試合だったと思いますし
勝つ為にはフルメンバーを組んででも
絶対に勝ちに行かなければならなかったと思いますが
この試合のメンバーを見る限りでは
アルテタ監督は通常のカラバオ杯と同様に
出場機会が少ない選手に出場機会を与える
調整試合と捉えていた様なのは非常に残念でした。

反対にグアルディオラ監督は
明らかに勝ちに来ていたと思います。
シーズン前半のシティは
思う様に勝ち点を積み上げる事が出来ず
苦しんでいるとは言え
すぐにでもトップ4に戻れる順位に付けているますので
このカラバオ杯は純粋に一つのタイトルに過ぎません。
勿論、グアルディオラ監督もカラバオ杯の試合では
若い選手を起用する事もありますが
同時に主力選手も起用していますので
このカラバオ杯はサブ組や若い選手に
出場機会を与える場ではなく
獲得するべきタイトルと捉えていると思われます。

よって勝敗よりも選手に出場機会を与える事を
優先したアーセナルと
勝敗に拘ったシティが対戦すれば
始まる前から勝敗は予想出来てしまいます。

勿論、起用されたアーセナルの選手達が
この試合で結果を出し今後に繋げたいと
本気で思っていたら結果は変わったかもしれませんが
実際は個々の選手によって明らかに温度差があり
チームとしてまとまりがなかったのは残念でした。

その様な状況で始まった試合だった為なのか
試合開始早々に失点してしまいました。

3分、ジェズス〜フォデン〜ジンチェンコと
繋いだ所から入れられたクロスを
ニアサイドでジェズスにヘッドで合わされてしまい失点。

勿論、フォデンにボールを預けたジェズスが
ゴールに向かって移動した時に
17ソアレスと4エルネニーの間で
マークの受け渡しを誤ってしまい
両者共にジェズスに対して向かってしまった為に
ジンチェンコを完全にフリーにしてしまったのも
大きなミスでしたが
それよりもなぜジンチェンコのクロスに対して
ニアをケアしていた20ムスタフィが
何も反応せずにそのクロスを見送ってしまったのか?
アルテタ監督の言葉を借りれば
本当に奇妙な事が起こってしまったと思います。

13ルナルソンから自らキャッチするから
スルーする様に指示があったのならば別ですが
この時の13ルナルソンはキャッチするどころか
前に出るタイミングが完全に遅れていましたので
自らキャッチしに行く様な指示があったとは思えません。

勿論、EL第5節のラピッド・ウィーン戦の時も指摘しましたが
この場面の様に13ルナルソンは
クロスに対して前に出るタイミングが
非常に悪い所も大きな問題だと思いますが、、、。

基本的にどの様な状況でも
ボールがゴール前に入ってくれば
ゴールを奪われるリスクが発生しますので
出来る限りボールをゴール前に入れさせない
と言うのが守備者の基本であり
当然ですがクロスが入れられたら
ゴール前に入る前に跳ね返す事が出来るチャンスがあるのならば
飛びついてでもクリアーする事が
守備者には求められると思います。
にも関わらず、ニアをケアしていた20ムスタフィは
クリアーしようとするのは勿論の事、
そのクロスに対して全く反応する素振りすら見せなかったのは
理解出来ません。
本当にやる気があるのかと疑ってしまう様な
醜い場面だったと思います。

その後もアーセナルは相変わらず動きが鈍く
パスを出しても合わない
組み立てられない為にボールが前に進まない等
言ってしまえばバラバラな状態でしたが
その様な中で35マルティネッリは違いました。

30分過ぎ、パスをカットした31コラシナツから
8セバージョス〜15メイトランド=ナイルズ〜35マルティネッリと繋ぎ
その35マルティネッリから
ゴールに向かって飛び込んできた28ウィロックへ
ピンポイントクロスが入れられました。
そのクロスはGKのパンチングで弾き返されてしまいましたが
そのクリアボールを収めた8セバージョスからのパスを受けた
35マルティネッリが深い所まで侵入した所から入れた
柔らかいタッチのクロスを
9ラカゼットがヘッドで叩き込み同点ゴール!!

この試合、グダグダだったアーセナルの中で
唯一の光明が35マルティネッリだったと思います。
ゴールを求め、チームの勝利を求め、
全力でプレーすると言う基本中の基本の事を
惜しみなく行う事が出来、
それでいて実際ゴールを生み出した35マルティネッリは
この試合の希望だったと言えます。

一方でこの場面で非常に不安を感じたのが
ゴールを決めた9ラカゼットの態度です。
先制され劣勢の状況で同点ゴールを決めたら
普通ならば喜びを爆発させたり
ゲームキャプテンとしてチームを鼓舞すると思いますが
この時の9ラカゼットはゴールが決まっても
全く喜ぶ事なく淡々とした表情でいました。

その姿はこの試合の勝敗など全く興味がなく
ただ出ろと言われたからプレーしているだけの様に
観えてしましました。
ただの思い過ごしならば良いのですが
本当にアーセナルから心が離れているのならば
この冬に放出する事を考えなければならないかもしれません。

しかし悪い時は本当に悪い事が続きます。

42分過ぎ、28ウィロックからの
左サイドのスペースへ出されたパスで
35マルティネッリが抜け出した所で
ペナルティの外側まで飛び出してきたGKと交錯して
脛を痛めてしまいました。

残りの前半も痛みがある状態でプレーしていましたので
後半もピッチに戻ってきた時はホッとしましたが
結局、後半開始早々にプレー続行不可能となり
ピッチを退く事になりました。

ハーフタイム中のドレッシングルームでは
35マルティネッリはプレー出来ると
強く主張していた様ですが
怪我から復帰したばかりだった事を考えれば
本人が出来ると主張していても
アルテタ監督がしっかりと説得して
無理させるべきではなかったと思います。

試合後の検査では幸い大きな問題はなかった様ですが
もしも問題がある状態でピッチに送り出し
更に悪い状況になっていたら
今のチームの中で数少ない光明を
再び長期間失っていた可能性もある訳ですので
アルテタ監督のこの判断は誤りだったと思います。

アルテタ監督はまだ若いが故に
選手に近い気持ちが残っているのかも知れませんが
そこは監督と選手の境界線はしっかりと引かなければ
ならないと思います。
現在のアーセナルのドレッシングルームのゴタゴタは
既に公然の秘密になっていますが
言い方は悪いかも知れませんが
選手がダダを捏ねればそれが通ってしまう様な関係性に
なっている様に観えてしまいます。
その関係性は一つ間違えれば
「選手にナメられてしまう」構図ですので
これは大きな問題だと思います。

そして後半早々にこの試合を決めるゴールが奪われてしまいました。

55分、やや左サイドの位置からのマフレズのFKを
13ルナルソンがキャッチし損ねて失点。

マフレズのFKは正面だったとは言え
ペナルティのすぐ外側からのFKだった事もあり
かなりのパワーショットが飛んできましたので
パンチングで弾き返すのが正解だったと思いますが
以前から何度か書いていますの様に
13ルナルソンはキャッチングしようとする癖がありますので
この場面でもその悪い癖が出てしまったのだと思います。
それと共に話題になっているのが
この時の13ルナルソンのポジショニングです。
左サイドからのFKに対して
右ポストに極端に寄ったポジションを取った事が
相手との駆け引き上のトラップだったのならば良いのですが
ダンダーク戦での失点場面でも
極端にポストに寄ったポジションを取っていましたので
このポジショニングも無意識的に行っている癖なのかも知れません。

確かに40分過ぎの場面では
抜け出してきたジェズスの
至近距離からのシュートを
前に出た13ルナルソンのスーパーセーブで
ゴール死守する場面もありましたが
現時点では問題が多すぎる様に感じます。

フェルナンジーニョからのパスを受けた
フォデンが抜け出し決められた3失点目は
フォデンのオフサイドを見過ごされての失点ですので
仕方がなかったと思いますが
77分の左サイドのショートコーナーから
ラポルテに押し込まれた失点は
ゴールの真正面のエリアに
あれだけ大きな穴を空けてしまうのは
完全に集中力が切れていたとは言え
お粗末すぎだと思います。

後半の唯一の希望は
途中出場した32スミス・ロウと38バログンだったと思います。

2ラインの間でパスを受けた32スミス・ロウが
綺麗なスルーパスをDFラインの裏に通して
9ラカゼットが裏に抜け出した68分過ぎの場面。

角度のない所から放った9ラカゼットのシュートは
枠を捉える事は出来ませんでしたが
DFのタイミングを上手くずらして送るスルーパスは
いかにも32スミス・ロウらしいパスだったと思います。

左サイドでパスを受けた38バログンが
そのまま2ラインの間をドリブルで侵入して行き
それに対応する為にカンセロが前に出た所を見計って
19ぺぺへラストパスを送った84分過ぎの場面。

ドリブルを仕掛けた38バログンに対して
DFラインの選手が対応しに前に出る瞬間を見計って
送ったラストパスは非常に冷静であり
シンプルですがセンスを感じるプレーだったと思います。

28ウィロックのスルーパスで左サイドの裏に飛び出した
32スミス・ロウがクロスを送った89分過ぎの場面。

ゴール前に飛び込んできた38バログンには
僅かに合いませんでしたが
当たり前の事ですが
この様に一気にテンポアップする事が出来なければ
ゴールを奪う事は出来ません。

既に勝敗を決した時間帯だったとは言え
短い時間でしたがこの2人は
印象に残るプレーを観せてくれたと思います。

本当にこの試合に付いての
レドナップのコメントが全てだと思います。

「アーセナルの選手達は子供の様な選手ばかりで
その様な選手の集まったグループが幅を利かせている。
アルテタ監督に付いてきている選手は3〜4人程だろう。
その様な中にいる若い選手達は気の毒だ。」と

まさにこの通りだと思います。
この試合でも35マルティネッリ、
32スミス・ロウ、38バログンは
劣勢の中でも何とかしようとする気概がありましたし
それに刺激されて最後まで奮闘していた28ウィロック等の
若い選手達に対して
相変わらずピリッとしない20ムスタフィ、31コラシナツ、
9ラカゼットら古株連中。

そしてその間でチームをプッシュしようと
8セバージョスや6ガブリエウは頑張っていましたが
いつまで頑張る事が出来るかどうか、、、。
実際、ここ数試合の6ガブリエウは
明らかにおかしくなってきていると思います。
以前に比べて冷静さがなくなっており
どこかイライラしていると言いますか
何をするのも荒く雑になっている様に観えます。

そしてレドナップが言っている様に
「ドレッシングルームの不穏な動きを排除するのは簡単ではないが
その様な選手は可能な限り早く追い出すしか手はない。」
のかも知れません。

勿論、アルテタ監督にも問題があると思います。

本当にこの試合を勝とうと思っていたのか?
勝たなければならないと選手達を鼓舞していたのか?
疑問に感じます。

選手達のエゴを抑える事も出来ず、
反対に翻弄され始めているのならば
そのマネージメント能力に疑問を感じます。

本当にチームの障害になっている選手がいるのならば
どの様な事をしてでもこの冬に放出するべきであり
その様な厳しい処置が出来なければ
反対にアルテタ監督が去らなければならないと思います。

勿論、場合によっては
中心選手を放出しなければならない事態に陥るかもしれませんが
仮に降格争いに巻き込まれたとしてもやるべきであり
同じ方向を見ている若い選手達を中心に
新しいチームを構築する事を考えた方が良い様に
個人的には感じています。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A 
7サカ        PL:1G0A EL:0G1A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:3G0A EL:1G0A CC:1G0A
12ウィリアン     PL:0G3A
14オーバメヤン    PL:3G1A EL:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
19ペペ        PL:2G0A EL:3G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:1G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G1A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G0A EL:1G2A
35マルティネッリ   PL:0G0A EL:0G0A CC:0G1A
38バログン      PL:0G0A EL:2G1A


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コメント 2

eisuke

更新お疲れ様です。
この前のelでもスミスロウとバログンは良いプレーをしていたのでもっとplで起用してほしいです。
ドレッシングルームの問題はとても気になりますね。再建期の今、ピッチ内では活躍できませんでしたがリヒトシュタイナーのようなプロフェッショナルなベテランが若手のメンターとして必要かもしれませんね。
by eisuke (2020-12-26 16:28) 

silentlucidity

eisukeさん、コメントありがとうございます。

本当にドレッシングルームはどうなっているのか心配ですよね!!

ベテラン選手はいてもD.ルイスやウィリアンはどちらかと言うと新参者ですので、アーセナルの為に一肌脱ぐという感じではないですし、エジルとソクラティスはスカッドから外してしまいましたし、、、。

本当に馬鹿な事をしない様に目を光らせている様な選手がいないんでしょうね。

今はただ、チームの事をまっすぐに思っている選手達が離れていかない事を祈るばかりです、、、。


では、また。


by silentlucidity (2020-12-26 16:59) 

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