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PL31:Crystal Palace vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Crystal Palace 3−0 ARSENAL
2022年4月4(月)Premier League, Selhurst Park

Goal
 (16)Mateta
 (24)Ayew 
 (74)Zaha(pk)


32Ramsdale

17Cedric  4White  6Gabriel  20Tavares

5T. Partey

8Ødegaard   34Xhaka

 7Saka             10Smith Rowe

9Lacazette


(46)20Tavares>>>35Martinelli
(66)17Cedric>>>30Nketiah
(75)5T. Partey>>>23Lokonga


Substitutes
 1Leno
 16Holding
 61Ogungbo
 69Swanson
 25Elneny
 78Flores


Arsenal 1.jpg残念ながらら完敗です。

敵地に乗り込んだクリスタル・パレス戦は
圧倒されたしまった序盤の失点を
取り戻す事が出来ずに敗れてしまいました。

先発は怪我で離脱していた32ラムズデールが
復帰しましたが
練習中に左膝を怪我した
3ティアニーに代わって
左SBには20タヴァレスが起用された以外は
前節アストン・ヴィラ戦と同じ布陣が組まれました。

この日のクリスタル・パレスは
今シーズンから率いている
ヴィエラのカラーが色濃く現れてきていた印象で
インテンシティが高く統率された
戦う集団に変わっていました。

ピッチ全体で鋭い出足と
献身的なプレス等の運動量の面で
アーセナルは圧倒されてしまったのは勿論ですが
同時に現在のアーセナルの
テンポの良い攻撃のベースとなっている
5トーマスに対して
守備時に前線に残っている
マテタとギャラガーのどちらかがマークする事で
ビルドアップに関与させないと言う
ヴィエラのプランも当たっていたと思います。

そしてボールを奪われた時には
スピードとパワーのある前線の3人に加え
運動量とクリエイティビティーを備えたギャラガーは
非常に厄介な存在で
一つのボールロストから鋭いカウンターを受けるリスクと
背中合わせという印象でしたので
リスクを冒して仕掛けるタイミングも難しく
中々リズムに乗れない展開だったと思います。

一方でこれまでのクリスタル・パレスは
ザハを抑えてしまえばその攻撃力は半減していましたが
そのザハを取り囲んで捕まえても
中々ボールを奪い返す事が出来ず、
反対に集中力を削ぐ為に激しいチャージを仕掛けても
以前の様にイライラする様な事がなく
常に厄介な存在であり続けていた所も
想定外だったかもしれません。

そして何よりもそのザハが
深い位置まで戻って献身的に守備に走り回っている所は
大きな大きな変化であり
元々気分屋気質のザハをチームプレーヤーに変えたのも
選手時代から他の追随を許さない
リーダーシップのあるヴィエラの
指導力の賜物かもしれません。

この様に中々リズムに乗れないまま
セットプレーから先制点を奪われてしまいました。

16分、ザハを4ホワイトが倒して
右サイドからのFKを与えてしまいました。
ギャラガーが蹴ったそのFKは
ファーサイドでアンデルセンがヘッドで折り返し、
そのボールをマテタにヘッドで押し込まれてしまい失点。

ファーサイドをケアしていた20タヴァレスが
その前で跳んだ6ガブリエウが影になって
ボールが観えなくなってしまったのか
なぜか体を屈めてしまって競り合わなかった為に
その頭上からアンデルセンに
ヘッドで折り返させてしまったのは
大きなミスだったと思います。

先制点を奪った事で更に動きが良くなった
クリスタル・パレスのプレスに手を焼いて
一向にペースが上がらない状況が続いている中で
次にゴールネットを揺らしたのも
クリスタル・パレスの方でした。

24分、最後列から送られたアンデルセンのパスを
左サイドから斜めに走り込んで来た
アイェウに通ってしまい
そのまま切り込んできたアイェウに決められてしまい失点。

確かにアンデルセンのパスは
スピード、コース共に完璧だったと思います。
その一方でアーセナル側の対応には疑問が残ります。

まずそのパスに対してスライディングでカットを試みた
6ガブリエウのプレーは全てが間違いではないかもしれませんが
スライディングでカットを試みるのならば
絶対にボールに触らなければならなかったと思いますので
結果論としてはスライディングでカットを試みたのは過ちであり
ボールに行かずに走り込んで来たアイェウに向かって
プレーするべきだったと思います。

それ以上に20タヴァレスの対応には大きな疑問が残ります。
ゴールに向かって斜めに走り込んで来たアイェウに対して
20タヴァレスは追走していましたが
6ガブリエウがカットを試みた時点で足を止めてしまったのは
残念ながら疑問しかありません。
この様な状況の時はアイェウにパスが通ろうが通らまいが
ゴールに向かって走り込んできたアイェウは
非常に危険な存在ですので
絶対に逃してはならなかったはずです。
にも関わらず止まってしまったと言う事は
その一番危険な存在のアイェウではなく
ボールしか観ていなかった可能性があります。

ゴール前の競り合いの場面で競り合わずに身を引く様な行為を犯した
先制点を奪われた場面もそうですが
残念ながら守備者としては根本的な部分が
欠落していると言わざる得ません。

20タヴァレスは前に出る推進力など
非常に良い物を持っていると思いますが
SBとしては守備に問題があると言わざる得ず
膝の怪我で離脱した3ティアニーの穴を埋める事は
現状としては難しいと言わざる得ないと思います。

2つの失点に大きく関与した事が
影響したのかどうかは別として
アルテタ監督は後半頭から動いてきました。

その20タヴァレスに代えて
35マルティネッリを投入して左サイドに入れ
その左サイドの10スミス・ロウを左インサイドハーフへ移し、
そして35ジャカを一列下げて
左SBに移す攻撃的な布陣を敷きました。

この変更によりアーセナルは前に出る推進力が
上がったのは言うまでもありませんが
一方でクリスタル・パレスも
試合開始からオーバーペースで試合を進めていた影響で
前に出れなくなったのか?
それとも2点リードしている事で
無理をしなくなったのか分かりませんが
後半は圧倒的にボールを支配して攻めるアーセナルに対して
下がって守るクリスタル・パレスと言う展開に変わり
クリスタル・パレスゴールに迫る様になっていきました。

50分過ぎ、右サイドで4ホワイトからのパスを受けた7サカが
そのままドリブルでペナルティ内に切り込んだ所で
クヤテと交錯して倒れましたが判定はノーファール。
7サカはクヤテの前に左脚をねじ込んで
ファールを誘った様ですが
流石にこれはバレバレだったと思います。
しかし前半では殆ど観る事が出来なかった
この様な7サカのドリブル突破が出てきたのは
いい兆候だったと思います。

62分過ぎ、9ラカゼットとのワンツーを受けた
35マルティネリがギャラガーをかわした所から
ペナルティに入ってきた9ラカゼットへ
ラストパスが送られました。
そのパスを受けた9ラカゼットは
シュラップに引っ掛かってしまいましたが
そのこぼれ球を10スミス・ロウが
右脚でシュートを放ちました。

残念ながらそのシュートはハードヒット出来ずに
ガイタの正面でゴールは奪えませんでしたが
スペースのない所を細かなパスを繋いで
しっかりと切り崩した場面でした。

クリスタル・パレスゴールに迫れる様になりましたが
決定打を奪えない状況を受けて
アルテタ監督は17セドリックに代えて
30エンケティアを投入して
9ラカゼットとの2トップにし
右WBに35マルティネッリ、左WBに7サカ、
そしてバックラインを
4ホワイト、6ガブリエウ、34ジャカの3バックにした
3−5−2に変更してきました。

その30エンケティアから決定機が生まれました。

66分過ぎ、34ジャカからのパスを受けた10スミス・ロウが
ダイレクトで裏に送ったパスで
抜け出した30エンケティアの折り返しを
ゴール前に入ってきた8ウーデゴールが
左脚で合わせましたが残念ながら枠を捉える事が出来ず。

この試合のもう一つの問題点は
この8ウーデゴールだったと思います。
コンディションの問題だったのか
この日の8ウーデゴールは
ここ最近の試合の様に右サイドからの攻撃は
全て8ウーデゴールが指揮する様な
圧倒的な存在感が観られず
ボールに絡む場面が非常に少なかったと思います。
同時にこの決定機の様にプレーの精度も悪く、
パスが合わない場面が散見されたのは勿論の事
安易に狙った様なパスも多かった様に感じます。

その8ウーデゴールのミスで試合を決めてしまう
PKを献上してしまいました。

71分過ぎ、クリアーボールを処理しようとして
右脚を上げた5トーマスがハムストリングを痛めて
プレー続行不能になった事で
ザハにボールを奪われた所から
カウンターを受けてしまい
ペナルティ内に侵入した所で戻ってきた8ウーデゴールが
ザハの脚を引っ掛けて倒してしまいPK献上。

74分、そのPKをザハに決められてしまい3−0、、、。

確かにザハにペナルティまで一気に侵入されてしまいましたが
既に6ガブリエウと4ホワイトが取り囲んで
それ以上の侵入を止めていましたので
8ウーデゴールは無理してボールを取りに行く必要は
なかったと思います。
にも関わらず強引に取りに行ってしまったのは
8ウーデゴールの大きなミスであり
この失点で試合はほぼ決してしまいました。

それでも最後までゴールに迫りました。

78分過ぎ、23ロコンガからの縦パスを受けた7サカが
そのままドリブルでペナルティ内に切り込んだ所から
左脚を振り抜きましたがガイタのファインセーブで阻まれ、
そのこぼれ球に対して10スミス・ロウも左脚を振り抜きましたが
ゴールライン上でグエヒにブロックされてしまいゴールならず。
そもそも最初の7サカの位置がオフサイドでしたが
パスコースがない所をズバッと通した23ロコンガのパスは
素晴らしかっただけに残念な場面でした。

83分過ぎ、ボールを持ち出そうとしたギャラガーに対して
23ロコンガが激しいチャージで止めて
続けてミリボイェビッチへの
スライディングタックルでボールを奪い返した所から
そのこぼれ球を受けた7サカが送ったパスを受けた30エンケティアが
右脚を振り抜きましたが
このシュートもゴール右角のバーを叩き
惜しくもゴールならず。

最後まで攻め続けましたがゴールを奪う事は出来ず
3−0のまま終演。

代表期間明けのこの試合は
やはりコンディション的に難しい試合になってしまいました。

そして、未だに怪我から復帰出来ていない18冨安に続き
3ティアニーも左膝の怪我で手術する事が決まり
今シーズン中の復帰が難しい状況となり
両SBを失う状況に陥ってしまいました。

右SBは17セドリックがカバー出来ていると思いますが
左SBに関していえばこの試合を観る限りでは
20タヴァレスでは十分でないと言わざる得ないと思います。

20タヴァレスは攻撃面に関しては良い物を持っていますので
成長を期待して我慢して起用し続けるのも一つの手だと思いますが
来シーズンのCL出場権を獲得する為には
1つの敗戦も許されない状況に陥る可能性がありますので
20タヴァレスの成長を待つ余裕があるかどうかは分かりません。

この試合の様に34ジャカを1列下げて左SBで起用して
バックラインからのパスの送り手を増やすのも
1つの手だと思いますが
一方でこの試合で再びハムストリングを痛めた
5トーマスが長引く様ならば
34ジャカをアンカーで起用する必要性も出てくると思いますので
34ジャカを左SBで起用出来るかどうかは分かりません。

一方で怪我で退いた5トーマスに代わって投入された
23ロコンガは良かったと思います。
ダイレクトパスを絡めたテンポの良いパス回しと
決定機に繋がる様なパスも出せていましたのは勿論の事、
守備面に関しても以前に比べて
アグレッシブなプレーが出来ていたと思いますので
成長が伺えたと思います。

勿論、決定的なミスを犯す問題がありますので
この試合の様なプレーを
持続的に出来るかどうかの問題はあると思いますが
34ジャカを左SBで起用するならば
アンカーに23ロコンガを起用するのも1つの手かもしれません。

この敗戦で1試合少ないとは言え
スパーズに勝ち点で並ばれてしまい
得失点差で上に行かれてしまいました。

仮に4位に必要な勝ち点が75点前後と設定しますと
現在勝ち点54点のアーセナルは
残り9試合で21点必要と言う事となり
7勝2敗で駆け抜けなければならなくなります。

6勝3敗ならば最終勝ち点は72点、
5勝4敗ならば最終勝ち点は69点となりますので
現実的には72点前後が
来シーズンのCL出場権を獲得出来るかどうかの
分かり道になるかもしれません。

とりあえず勝ち点73点を目標に
週末のホームでのブライトン戦では勝ち点3を奪い取り
この敗戦を払拭して欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:1G3A CC:0G0A
5トーマス      PL:2G1A CC:0G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A CC:0G0A
7サカ        PL:9G5A CC:1G0A 
8ウーデゴール    PL:5G3A CC:0G1A
9ラカゼット     PL:4G7A CC:2G1A 
10スミス・ロウ    PL:9G2A CC:1G0A
14オーバメヤン    PL:4G1A CC:3G1A 
15M=ナイルズ    PL:0G0A CC:0G1A 
17セドリック     PL:0G0A CC:0G2A
18冨安        PL:0G1A CC:0G0A
19ペペ        PL:1G1A CC:2G4A
20タヴァレス     PL:0G1A CC:0G1A
21チェンバース    PL:0G0A CC:1G0A
25エルネニー     PL:0G1A CC:0G0A
30エンケティア    PL:0G1A CC:5G0A
34ジャカ       PL:0G1A CC:0G0A
35マルティネッリ   PL:5G3A CC:0G0A
87パティーノ     PL:0G0A CC:1G0A


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