SSブログ

2018/19シーズン〜〜CMF、DMF総括〜〜 [Arsenal F.C.]

〜〜CMF、DMF〜〜

34グラニト・ジャカ(26歳)
8アーロン・ラムジー(28歳)
11ルーカス・トレイラ(23歳)
29マテオ・グエンドゥージ(20歳)
35モハメド・エルネニー(26歳)


Arsenal 1.jpg咋夏に11トレイラと29グエンドゥージを獲得した事で
このポジションのバランスは
大分良くなったと思います。

特にここ数シーズンの間、
中盤の守備的な仕事をこなすDMFが
スカッドに欠けていると言う問題に対して
11トレイラを獲得出来たのは
非常に大きな補強になったと思います。

豊富な運動量と危険を察知する嗅覚で
中盤の広い範囲をカバーする11トレイラにより
高い位置でボールを回収出来る様になっただけではなく
それにより守から攻への切り替えが速くなり
攻撃陣にも良いリズムを生み出したと思います。
そして守備の負担を11トレイラが引き受けてくれた事で
余裕が生まれたのか
34ジャカの司令塔としての働きも良くなり
サイドチェンジのパスやロングレンジのピンポイントパスは勿論、
テンポを上げる的確な縦パスも
昨シーズンに比べて効果的に送れる様になったと思います。

一方の29グエンドゥージは
獲得当初はほぼ無名の19歳の若者だっただけに
先行投資と思われていましたが
蓋を開けてみたら予想以上の働きを観せてくれたと思います。
34ジャカと同じくボールを捌く司令塔タイプの選手ですが
34ジャカとは異なり自らボールを動かしながら
テンポ良くボールを捌く事を好むスタイルで
それにより中盤に流れを生み出していたと思います。

反対に4エルネニーにとっては難しいシーズンだったと思います。
基本的な立ち位置としては
最初からバックアッパーと言う立ち位置だったと思いますが
それを差し引いても
シーズン終盤のスケジュール的に厳しい時期に入るまでは
それほど多くの出場機会を得る事が出来ませんでした。

その一方でシーズン前半は途中出場が多く
主に2列目での起用が多かった8ラムジーも
そのプレー時間は限られた物でしたが
シーズン後半になると失いかけていた勢いをチームに蘇らせ
キャリアベストのパフォーマンスを観せてくれたと思います。
そのパフォーマンスをシーズン終わるまで持続出来ていたら
今シーズンの終盤の結果は異なる物に
なっていた可能性もあったと思いますので
それだけにナポリ戦での負傷でシーズンが終わってしまったのは
非常に残念でした。

と言う訳で、
中盤の底に留まりボールを捌く司令塔の34ジャカ、
豊富な運動量で守備的な役割をする11トレイラ、
豊富な運動量で攻撃的な役割をする8ラムジー、
ボールと共に動きながらボールを捌く司令塔の29グエンドゥージ、
そしてバックアッパーの4エルネニーと言う布陣は
スカッドのバランスとしては近年の中で一番良いと思います。

そしてエメリ監督はこの中盤では
ダブルボランチと3センターの2つのシステムを使い分け
この5人の選手を色々な組み合わせで起用しました。

その色々な組み合わせの中で
PLの38試合で最も多用した組み合わせは
34ジャカ&11トレイラの13試合で
これに続くのが
34ジャカ&29グエンドゥージの7試合と
11トレイラ&29グエンドゥージの6試合であり
これに34ジャカ&11トレイラ&29グエンドゥージが組んだ
3センターの3試合を合わせますと
PLの約3/4の試合で
34ジャカ、11トレイラ、29グエンドゥージの
3人での組み合わせが先発で起用されていた事になります。
この事からも今シーズンのこのポジションは
この3人を中心に回されていたと言えます。

この3人で組む4つの布陣の中で
最もバランスが良かったと思われるのが
最も先発数が多かった
34ジャカと11トレイラのコンビだったと思います。

元々機動力に乏しい34ジャカと
豊富な運動量がある11トレイラは
それだけでも補完性があり
その上、11トレイラが
相手のボールホルダーに積極的にプレスを掛ける事で
高い位置でボールを奪取するのは勿論の事、
ボールを奪えなくても
次のパスコースが限定されれば
機動力に乏しい34ジャカでも
十分にカバーする事が出来ますので
34ジャカの守備に対する負担は
かなり減ったと思います。
その事もあり前記の様にボールを捌く事に
重きを置く事が出来る様になった34ジャカは
昨シーズンよりも効果的にボールを捌ける様になった事からも
このコンビが最も機能したと思います。

とは言え、PL初参戦の11トレイラは
他の選手と同様に年末年始頃から
コンディションの低下が見られてしまい
シーズン通して同じレベルのプレーを続けられなかったのは
残念でしたが
来シーズンもこのコンビが中心に組まれると思われます。

一方で2番目に多かった34ジャカ&29グエンドゥージのコンビは
シーズン当初は噛み合わせが良くないコンビだったと思います。
この2人は共にボールを多く触り、
ボールを捌く事を好むスタイルの為に
プレーイメージが被ってしまい
相手を活かす事が出来ないだけではなく
相手のプレーのリズムを壊してしまう様に
感じる場面もありました。

とは言え、シーズン終盤になると
相手のプレーのリズムを壊す様な場面は減り
大分噛み合う様になってきたと思いますので
来シーズンはもっと良くなるかもしれません。

その一方で29グエンドゥージは
守備の局面ではまだ軽さが目立ってしまいますので
このコンビは多少守備を軽んじても
中盤から前線に多くのパスを送る様な
より攻撃的に振る舞いたい時に限定されるかもしれません。

その29グエンドゥージと11トレイラのコンビは
司令塔タイプの29グエンドゥージと
守備的な11トレイラと言う
補完性が良い組み合わせだと思いますが
29グエンドゥージはボールと共に動きながら
ボールを捌くスタイルの為に
ポジショニングが不安定になる場面が散見される分、
34ジャカ&11トレイラのコンビよりは
安定感に差がある様に感じます。

そして34ジャカ&11トレイラ&29グエンドゥージの3センターは
アンカーに34ジャカが入り
インサイドハーフに11トレイラと29グエンドゥージが入る形が
スタンダードな形になりますが
アンカーに入る34ジャカは機動力に難がある為に
アンカーの両脇のスペースを一人でカバー出来るかどうかに不安があり
インサイドハーフに入る11トレイラは
DMFとしては技術的な面は十分だと思いますが
インサイドハーフとしては十分とは言い切れず、
29グエンドゥージはこの3人の中では
インサイドハーフとしての適応が一番あると思いますが
より的確に機能させる為には
もう少し経験値を上げる必要もあるかもしれませんので
より強固なユニットを組む為には
この3人では物足りなさを感じます。

そしてこの3人にない部分を
年明けから持ち込んだのが8ラムジーだったと思います。
豊富な運動量と共に
ゴール前にまでタイミング良く侵入する攻撃的なセンス、
そして何よりもチームに推進力を生み出す
素早いトランジションが
チームを生き返らせた様に
このチームには必要なピースだったと思います。

しかし8ラムジーはこの夏にユベントスへ移籍する事が決まっており
来シーズンに向けて
その代役は絶対的に必要だと思われます。

今シーズンのこのポジションは
かなりバランスの良い布陣になりましたが
よりチームを機能させる為には
個々の選手のレベルアップと共に
各々のコンビの成熟、
そして抜けた8ラムジーの代わりとなる
攻撃的なセンスがあり推進力を生み出す様なCMFの補強が
大きなポイントになる様に感じます。


C'mon Arsenal !!


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。