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EL R16 1st:Sporting CP vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Sporting CP 2−2 ARSENAL
2023年3月9日(木)Europa League Round of 16 1st leg, Estadio Jose Alvalade

Goal

 (22)12Saliba(←21Vieira)
 (34)Inacio
 (55)Paulinho
 (62)Morita(og)


30Turner

 4White 12Saliba 15Kiwior 35Zinchenko

20Jorginho

21Vieira    34Xhaka

7Saka              24Nelson

11Martinelli


(64)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(71)15Kiwior>>>6Gabriel
(71)20Jorginho>>>5T. Partey
(71)24Nelson>>>10Smith Rowe


Substitutes
 1Ramsdale
 56J. Hillson
 16Holding
 97Walters
 72M. Smith
 41Bandeira
 71Sagoe Jr


Arsenal 1.jpgELラウンド16第1戦は
敵地でのスポルティングCPとの対戦になりましたが
残念ながら2−2のドローという結果になりました。

先発はGKは30ターナーが務め
右SBはボーンマス戦で先発から外れていた
4ホワイトが入り
左SBは3ティアニーが
体調不良で帯同しなかった事もあり
35ジンチェンコが起用されました。
CBはこの冬に獲得した15キヴィオルが
左CBで先発し遂にデビューを飾りましたが
右CBは16ホールディングではなく
12サリバが起用されたのは意外でした。
中盤はボーンマス戦で先発から外れていた
20ジョルジーニョと34ジャカが
それぞれアンカーと左インサイドハーフに入り
右インサイドハーフには
21ヴィエイラが起用されました。
そして前線は右に7サカ、左に24ネルソン
1トップに11マルティネッリが入る
4−3−3が組まれましたが
この試合に帯同していたはずの
8ウーデゴールも体調不良?で
ベンチにも入りませんでしたので
20ジョルジーニョから始まった
体調不良の連鎖がチームに広まっていそうで心配です。

試合はローテーションを行った影響なのか
連戦の疲労が出てきたのか
いつもの様なテンポの良い
パスワークが中盤で観られず、
同時に前線から積極的に仕掛けてくる
スポルティングCPのハイプレスに曝されて
不用意なボールロストも何度かあった為に
良い形を作る事が出来ず
最初に決定機を作ったのは
スポルティングCPの方でした。

4分過ぎ、イナシオが送った
右サイドのスペースへのロングフィードで
ゴンサウベスに抜け出されてしまい
カットインした所から右脚を振り抜かれてしまいました。
幸い枠を捉えずに救われましたが
4ホワイトが前に釣り出されてしまった関係で
20ジョルジーニョがゴンサウベスを追走しましたが
その20ジョルジーニョはスピードに難がある為に
簡単に振り切られてしまったのは問題でした。

その後も良い形を作る事が出来ない状況でしたので
セットプレーから先制出来たのは良かったと思います。

22分、21ヴィエイラが蹴った右CKを
12サリバがヘッドで合わせて先制ゴール!!

しかし次にゴールネットを揺らしたのは
スポルティングCPの方でした。

34分、エスガイオのバックパスを受けた
イナシオにロングシュートを撃たれてしまいましたが
このシュートは30ターナーのファインセーブで
ゴールを死守しましたが
そこで与えた左CKに対して
イナシオにヘッドで合わされてしまい失点。

マークに付いていた11マルティネッリを剥がして
ゴール前に飛び込んできたイナシオに対して
ゴール前のエリアを守っていた15キヴィオルが
クリアーしようと反応していなかったのが
この失点原因だったのは間違いないと思います。

仮にクリアーしようとしましたが
ジャンプのタイミングがズレたり、
ポジショニングが誤ったりして
イナシオに競り負けてしまったのならばまだしも
この場面での15キヴィオルは
そもそもジャンプ自体を行なっておらず
同時に首をすくめる様に見送っていましたので
なぜ競り合おうとしなかったのか
大きな疑問を感じます。

30ターナーが飛び出してきてキャッチすると
自己判断したのかもしれませんが
仮にそうだとしても
明らかなコミニュケーションミスであり
戦術的な理解度なのか、語学力的な問題なのか
どちらにせよここまで出場機会が与えられていないのは
色々な意味でまだチームの一員として
適応出来ていない事が挙げられそうです。

その後もボールは保持していましたが
決定機を作る事が出来ない時間が続き
反対にミスからゴールに迫られる場面がありました。

37分過ぎ、相手のクリアーボールを
12サリバがルーズに繋いだボールに対して
35ジンチェンコが足を滑らしてロストしてしまい
そのボールを収めたエドワーズが持ち込んだ所から
一度預けたエスガイオからの
リターンパスを受けたエドワーズに
左脚を振り抜かれてしまいました。
ゴール左下を捉えたそのシュートは
30ターナーのファインセーブで
ゴールを死守しましたが
不用意なミスから非常に危険な場面を作られてしまいました。

前半終了間際にセットプレーからチャンスがありました。

41分過ぎ、24ネルソンが蹴った左CKを
ファーサイドで34ジャカがヘッドで合わしましたが
そのヘッドはアダンにライン上で弾き出されてしまい
残念ながらゴールを奪う事は出来ず。

前半はこのまま1−1で終わりましたが
後半は開始早々にビッグチャンスを生み出しました。

47分過ぎ、35ジンチェンコからのスルーパスで
抜け出した11マルティネッリが
前に出てきたアダンをかわす様に
チップキックでゴールを狙いましたが
アダンのファインセーブで阻まれてしまい
残念ながらゴールを奪う事は出来ず。

このシュートを防いだアダンを褒めるべきだと思いますが
ファーサイドでは21ヴィエイラがフリーになっていましたので
その21ヴィエイラにラストパスを送っても
良かったのかもしれません。

その後も攻勢を強めていきました。

48分過ぎ、コアテスのパスを受けたゴンサウベスに対して
激しいプレスを仕掛けた34ジャカがボールを奪い返し
その34ジャカからのパスを受けた
11マルティネッリが落としたボールを
21ヴィエイラが左脚を振り抜きましたが
僅かに枠の外側でゴールを奪う事は出来ず。

一方でスポルティングCPに迫られる場面もありました。

54分過ぎ、自陣からドリブルで持ち上がってきたトリンコンから
左サイドを上がってきたエスガイオへ繋げられ
そこからファーサイドからゴール前に走り込んできた
パウリーニョに向けて折り返されましたが
パウリーニョに付いて戻ってきた12サリバがクリアーし
シュートを撃たさず。

しかしこの流れから失点してしまいました。

55分、左サイドでパスを受けたエドワーズが
ペナルティ内のスペースのない所から送ったスルーパスで
走り込んできたゴンサウベスに飛び出されてしまい
至近距離からシュートを撃たれてしまいました。
そのシュートは30ターナーのファインセーブで防ぎましたが
その弾いたボールをゴール前に詰めていた
パウリーニョに押し込まれてしまい失点。

ゴール前には人数が揃っていただけに
防がなければならないゴールでしたが
反対に人数が揃っていただけに油断してしまったのか
明らかに反応が遅く後手に回ってしまったのは
良くない対応だったと思います。

この失点を受けて再び攻勢を強めていきました。

58分過ぎ、トリンコンのパスを
20ジョルジーニョがカットしたボールを受けた
11マルティネッリが
守田、イナシオ、コアテスに囲まれながらも一気に突破し
その後仕掛けられた守田のスライディングタックルもかわして
アダンと1対1になリましたが
そのアダンをかわした所で
戻ってきたサン・ジュストのスライディングタックルで
クリアーされてしまいシュートを撃つ事は出来ず。

非常に迫力のあるドリブル突破だったと思います。
もしかしたら猛然と戻ってきていたサン・ジュストの存在に
気が付いていなかったのかもしれませんが
1対1になったアダンをかわす時に
セーフティーに大きくかわした為に
11マルティネッリの足下から少しボールが離れた
一瞬の隙を突かれて
サン・ジュストのスライディングタックルを受けてしまったのは
非常に残念でした。

今度はスポルティングCPに
決定機を作られてしまいました。

60分過ぎ、後ろから走り込んできたゴンサウベスが
守田が出したパスを収め、
そこでタメを作った所から出されたパスで
パウリーニョに飛び出されてしまいました。
しかしパウリーニョが放ったシュートが
大きく枠を外れてくれて救われましたが
走り込んできたゴンサウベスに対して
誰もケアしていなかったと言うのは
緩い対応だったの言わざる得ないと思います。

この後、ラッキーな形で同点ゴールが生まれました。

62分、クリアーボールを収めたゴンサウベスに対して
素早く寄せた7サカがボールを奪い返し
その7サカからのパスを受けた34ジャカが
ペナルティの外側から左脚を振り抜きました。
11マルティネッリへのパスだったのか
ミドルシュートがヒットしなかったのか分からない
中途半端なボールでしたが
そのボールが守田に当たってコースが変わり
そのままゴールに吸い込まれてオウンゴール!!

失点してから同点になるまで
それほど時間を要しなかったのは良かったと思います。

その後もスポルティングゴールに迫る場面はありました。

63分過ぎ、35ジンチェンコに代わって投入された18冨安が
巧みな切り返しでエスガイオをかわして
深い位置にまで切り込み
そこから送ったクロスを
21ヴィエイラがヘッドで合わせましたが
アダンのファインセーブで阻まれ惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

この後15キヴィオルに代えて6ガブリエウ、
20ジョルジーニョに代えて5トーマス、
24ネルソンに代えて10スミス・ロウが投入されましたが
この後の前線の陣形は
通常とは異なる陣形になりました。

通常ならば24ネルソンに代わって入った
10スミス・ロウがそのまま左サイドに入る形が
基本になると思いますが
この試合ではその左サイドには
11マルティネッリが移り
10スミス・ロウは右インサイドハーフの位置に入り
そして右インサイドハーフでプレーしていた21ヴィエイラが
前線の中央の位置に入る布陣になりました。

この布陣を観ますと
中央に入った21ヴィエイラは
0トップの様な振る舞いが求められているのかと思われましたが
引いてパスを受ける場面はありましたが
21ヴィエイラが開けた中央のエリアに
11マルティネッリや7サカ等の他の選手が入ってくる訳でもなく
基本的にはトップの位置で張ってプレーする場面が
多かったと思いますので
0トップとして21ヴィエイラを
中央に置いた訳ではなかったと思われます。

しかしフィジカル的な強度に難がある21ヴィエイラが
トップの位置で張っていても
それほど脅威を与える事が出来ていなかったと思いますので
この布陣は失敗だった様に感じます。

よって終盤でゴールに迫ったのは
これらの場面位だったと思います。

75分過ぎ、34ジャカからのパスを
開いた位置で受けた11マルティネッリからの
裏に出したパスで深い位置にまで侵入した
34ジャカからの折り返しを
ゴール前に侵入してきた7サカが左脚で合わせましたが
アダンにセーブされゴールを奪う事が出来ず、
同時に11マルティネッリの位置がオフサイドでした。

92分過ぎ、12サリバからのパスをワイドな位置で受けた7サカが
カットインしていった所から左脚を振り抜きましたが
アダンの正面でゴールを奪う事は出来ず。

試合はこのまま2−2のドローで終演。

アウェイでの1stレグとしてはドローと言う結果は
決しては悪い結果ではなく
一般的に有利と考えられるホームでの2ndレグで
勝利すれば勝ち上がる事が出来ます。

その一方でホームでの2ndレグでは
絶対的に勝利が必要な状況になりましたので
勝利の為にベストメンバーで
挑まなければならなくなったかもしれません。

しかし7サカや4ホワイトが試合の終盤に向かって
明らかに動きが悪くなっていた様に
これからコンディション的に厳しい状況になる事は
十分に考えられますので
この2人に限らず定期的にローテーションが必要に感じます。

しかし満を持して初先発した15キヴィオルは
この試合では良くなかったと思います。
失点の場面での対応の悪さは勿論ですが
そもそもアルテタ監督が構築している
現在のアーセナルのシステムへの適応が
まだ出来ていない印象でした。

特に現在のシステムの肝である
35ジンチェンコが偽SBとしてプレーしている関係で
左CBである15キヴィオルは
ペナルティの左側のライン辺りのレーンでプレーする事が求められますが
例えば6ガブリエウならば12サリバとの位置関係や、
35ジンチェンコや34ジャカとの位置関係で
中に絞る、外に開く、前に出る、後ろをカバーする等
流動的にポジションを移しながらバランスを取っていますが
この日の15キヴィオルはどの様な状況でも
決まった位置から余り動く事がなかった為に
特にビルドアップの起点としては
殆ど機能していなかったと思います。

勿論、初先発と言う事もあり
ミスをせずに無難にプレーしようとする意識が
強すぎたのかもしれませんが
15キヴィオルの飛び道具である
鋭いロングフィードも一度も送らなかった様に
本来のプレーを殆ど出せていなかったと思いますので
戦力的にはもう少し時間が必要だと思います。

一方でボーンマス戦で殊勲の活躍をした24ネルソンも
この試合では余り良くなかったと思います。
特にドリブルを仕掛けても成功する場面が少なく
左サイドから脅威を与える場面が少なかったのも
スポルティングを圧倒しきれなかった一因かもしれません。

反対に21ヴィエイラは日に日に良くなってきていると思います。

勿論、前記の様にトップの位置に入った終盤は別であり、
ハイプレスなどの守備面まで考えれば
8ウーデゴールには及ばない所もまだまだありますが
以前に比べてプレーの鋭さやキレ、
そしてプレースピードは格段に上がっており
自分が中心になってチャンスメイクしようとする意識が
良い方向に高まっている印象を受けます。

まだ周囲と息が合わない場面も多いと思いますが
今後連携面が深まっていけば更に良くなる様に感じます。

そしてボーンマス戦では前半だけで交代を命じられた18冨安も
この試合では我々が知っている18冨安に戻ってきていたと思います。

ここ最近の18冨安は
コンディションの問題だったのか?
周囲に気を使いすぎているかの様に消極的な場面が多く
そして意識的なのか無意識的なのか
100%の力を持ってプレー出来ていない様にも観えましたが
この試合では攻守において常に相手の先手を打つ様な
大胆さが蘇ってきており
同時に重要な局面では100%の状態から
更に一段ギアを上げる事も出来ていた様に観えましたので
ここからの18冨安に期待したいと思います。

次はアウェイでのフラム戦です。

コンディション的には厳しい戦いになるかもしれませんが
なるべく早い段階でゴールを奪い
主力選手を休ませられる状況になって欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:1G2A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:10G9A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:9G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:11G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G2A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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