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2020/21シーズン〜〜SB・WB総括〜〜 [Arsenal F.C.]

2020/21シーズンを振り返って〜〜SB・WB〜〜

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今回はSB・WBについて2020/21シーズンを振り返ってみたいと思います。

今シーズン前半は昨シーズン後半から採用していた
可変式3バックシステムを使っていた関係で
本来左SBのレギュラーである3ティアニーを
守備時には3バックの一角である左CBとして振る舞い
攻撃時には高い位置まで攻め上がる
左SBの様に振る舞う
特殊な役割のポジションで起用していました。

一方で右WBには2ベジェリンが、
左WBには7サカが主に起用されていましたが
左WBの7サカはより高い位置で
ウイング的な振る舞いをする事が多く
3ティアニーと共に高い位置を取る事が多かった為に
右WBの2ベジェリンはバランスを取る様な役割を
担う場面が多かった様に感じます。

しかし可変式3バックシステムは長くは続かず
戦績の悪化からシーズン途中で4バックシステムに戻した事で
従来通り2ベジェリンと3ティアニーを
右左のSBの軸として起用する形に収まりました。

その様な中で今シーズンのこのポジションの一番の問題点は
3ティアニーのバックアッパー問題です。
アルテタ監督の構想から外れていたとは言え
冬の移籍期間で31コラシナツを
シャルケにローン移籍で出したのは
少なからず問題をもたらしてしまったと思います。

この移籍で3ティアニーをバックアップする選手が
スカッドからいなくなり
その結果3ティアニーが負傷して欠場した期間は
本職ではない17ソアレスや34ジャカが
左SBをカバーすると言う緊急処置を取らざる得なくなったのは
今シーズンの大きな問題だったと思います。

一方の右SBはそれまで不動の右SBだった2ベジェリンが
2月終わりから急に出場機会を失い
遂にシーズン終盤には21チェンバースが
ファーストチョイスになった状況も
少なからず異常な状況だった様に感じます。

今シーズンは3ティアニーのバックアッパーが不在だった問題と
本当の意味での右SBのレギュラーが
定まらなかったのは問題であり
来シーズンに向けて改善しなければならない
大きなポイントだと思います。


〜〜2エクトル・ベジェリン(26歳)〜〜


PL 24試合先発+1試合途中出場:1ゴール2アシスト
EL 6試合先発+1試合途中出場:1アシスト
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 1試合途中出場
コミュニティー・シールド 1試合先発


2019年1月に負った左膝関節前十字靭帯断裂の怪我から
復帰した昨シーズンは
まだパフォーマンスレベルが挙がりませんでしたが
復帰から2シーズン目に入り
シーズン前半は大分コンディシュンが
挙がってきている様に観えましたが
2月の終わりに急に出場機会を失ってしまったのは
少なからず不可思議な状況でした。

勿論、17ソアレスや21チェンバースのパフォーマンスが挙がり
実力でポジションを奪ったのならば分かりますが
どちらかと言うと何らかの理由で
2ベジェリンが序列を落とした様な交代劇だった様に観えました。

噂によれば昨夏の段階で退団を希望していた所を
アルテタ監督の強い慰留により
チームに残留する事になった事が
少なからず影響していたのかもしれません。

丁度シーズンが終わる3ヶ月前という事を考えますと
もしかしたらこの夏に退団する事がこの時期に決まった事で
積極的な起用を控える様になったのかもしれません。

どちらにせよ一度退団に向かった心を
再びチームに向ける事が出来なかったのは
非常に残念でした。


〜〜17セドリック・ソアレス(29歳)〜〜


PL 8試合先発+2試合途中出場:1アシスト
EL 7試合先発+2試合途中出場:1アシスト
FA杯 2試合先発
カラバオ杯 2試合先発
コミュニティー・シールド 1試合途中出場


ローンで加入していた昨シーズン後半は
怪我の影響で数試合しか
プレーする事が出来なかったにも関わらず
昨夏に獲得が決まったのは
昨夏に2ベジェリンが退団する可能性が
あったからかもしれませんが
結果的に残留した2ベジェリンから
ポジションを奪う事が出来なかったのは
当初の期待に応えられなかったと言えると思います。

実際、定期的な出場機会を得たのは
3ティアニーが怪我で離脱した時期に
左SBとして起用されていた期間のみで
2ベジェリンが序列を落としたシーズン終盤も
そのポジションを掴んだのは21チェンバースであり
短期的に3ティアニーが怪我で離脱した
シーズン終盤に左SBで起用されたのも
34ジャカだった事を考えますと
17ソアレスはアルテタ監督の構想から
外れようとしている様に観えます。

現状として仮に2ベジェリンがこの夏に退団したとしても
出場機会を掴む可能性は少なく
新たな右SBが加入する様な事があれば
来シーズンはかなり厳しいシーズンになると思われますので
更なる奮起を期待したいと思います。


〜〜21カラム・チェンバース(26歳)〜〜


PL 8試合先発+2試合途中出場:2アシスト
EL 3試合先発+3試合途中出場:1アシスト


2019年12月に負った
左膝関節前十字靭帯断裂の怪我から
復帰シーズンでしたが
復帰直後はなかなかパフォーマンスレベルを
挙げる事が出来ずに苦しみましたが
シーズン終盤に右SBで起用される様になってからは
定期的な出場機会を掴み
2ベジェリンからポジションを奪う事に成功しました。

元々特別スピードがある方でもなく
鋭いドリブルでサイドを突破するだけの
スキルがある訳でもありませんので
SBとしてはやや物足りなさは否めませんが、
サイドに出来たスペースにタイミング良く飛び出すセンスと
周囲とのコンビネーションを活かして
深い位置まで侵入するのは意外と上手く
早いタイミングから送られる鋭い球筋のクロスと言う武器もあり
少ない稼働期間ながらPLで2アシストを挙げたのは
評価出来ると思います。

一方でこれまで右SB、CB、DMFと
複数のポジションでプレーしてきた経験から
以前に比べて非常に気が効く様になった印象で
試合の流れで必要ならば
2人のCBと共に3バックの様な形を形成して
ゴール前をしっかりとプロテクトする事が出来る所も
右SBに21チェンバースを起用した時の利点だと思います。

これまで不動の右SBだった2ベジェリンが
この夏に退団する可能性が高く
それに代わって新たな右SBの獲得も噂されていますので
来シーズンは21チェンバースにとって
勝負のシーズンになると思います。

超攻撃的なSBの様なプレーを
21チェンバースに求める事は出来ませんが
自身の特徴を十分に発揮する事が出来れば
今シーズンの終盤の様に定期的な出場機会を掴む事も
十分に可能だと思います。


〜〜3キーラン・ティアニー(24歳)〜〜


PL 26試合先発+1試合途中出場:1ゴール3アシスト
EL 4試合先発+5試合途中出場:1ゴール
FA杯 1試合先発:1アシスト
コミュニティー・シールド 1試合先発


昨シーズンは怪我の影響で
多くの期間欠場してしまいましたが
今シーズンは遂にその真価を発揮したと言えます。

シーズン前半は守備時には左CBとして、
攻撃時には左SBとして振る舞う
可変式3バックシステムの要となり、
4バックに戻ってからは左SBのレギュラーとして
大きな存在感を発揮しました。

特に今シーズンは攻撃面での存在感は大きく
左サイドから正確でバリエーションの豊富なクロスは勿論の事、
ストップ・アンド・ゴーで相手のSBを一気に振り切って
深い位置にまで侵入する突破力は
存分に脅威を与えていたと思います。

そしてチャンスがあれば中に切り込んで行く積極性も観せ、
今シーズン挙げた2つのゴールは
どちらも印象に残るゴールになりました。

そしてピッチの中では
いかなる時でも常に戦い続ける強い気持ちと闘志は
誰にも負ける事は無く
将来のキャプテン候補と言われています。

その一方でいかなる時でも全力で戦い続ける為に
どうしても怪我のリスクが高く
今シーズンも2度怪我で離脱してしまいました。

来シーズンも3ティアニーは
左サイドからの攻撃の重要な役割を担うのは間違いなく
それだけに怪我なくシーズン通して
稼働し続ける事が求められると思います。


〜〜15エインズリー・メイトランド=ナイルズ(23歳)〜〜


PL 5試合先発+6試合途中出場
EL 5試合先発:1アシスト
FA杯 1試合途中出場
カラバオ杯 2試合先発+1試合途中出場
コミュニティー・シールド 1試合先発


昨シーズン終盤は可変式3バックシステムに於いて
左WBとして予想以上の適応と活躍を観せましたが
その勢いを今シーズンは持続する事は出来ませんでした。

元々15メイトランド=ナイルズは
自身をCMFと考えている所が影響しているのか
WBとしてもSBとしても
どこか中途半端な感じは否めず
実際CMFでの出場機会を求める形で
冬の移籍期間でWBAヘローン移籍に出た経緯もありますので
今後アーセナルではこのポジションでプレーする事は
ないと思われます。

同時にアーセナルにおけるCMFとしての評価を考えますと
戻ってきてもCMFでプレーできる可能性が低い事から
この夏の移籍期間で移籍する可能性も
十分に考えられます。


C'mon Arsenal !!



(年齢は2021年6/30時点)


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