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PL7:ARSENAL vs Everton [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 4−0 Everton
2023年3月1日(水)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (40)7Saka(←35Zinchenko)
 (45+1)11Martinelli(←7Saka)
 (71)8Ødegaard(←19Trossard)
 (80)11Martinelli(←14Nketiah)


1Ramsdale

 4White 12Saliba 6Gabriel 35Zinchenko

20Jorginho

8Ødegaard    34Xhaka

 7Saka             11Martinelli

19Trossard


(46)20Jorginho>>>5T. Partey
(72)19Trossard>>>14Nketiah
(72)34Xhaka>>>21Vieira
(82)35Zinchenko>>>3Tierney
(82)7Saka>>>10Smith Rowe


Substitutes
 30Turner
 18Tomiyasu
 16Holding
 15Kiwior


Arsenal 1.jpg終わってみれば4発快勝!!

先日のアウェイでの試合では
エヴァートンの術中に嵌り
敗れてしまいましたが
ホームでのリターンマッチでは
そのエヴァートンの圧力を掻い潜り
圧倒して観せました。

先発はそろそろ7サカを
休ませるかと思いましたが
この試合では休ませる事なく
前試合のレスター戦と同じく
1トップに19トロサールを置く
布陣が組まれました。

試合はエヴァートンが
前線から積極的にプレスを仕掛けてきた所は
前回の対戦とは異なる形でしたが
そのハイプレスに対しては大きな混乱は起こりませんでしたが
反対に前回と同様に
オナナ、ゲイエ、ドゥクレの3人が並んで
中央のスペースを消す守備のブロックと
7サカと11マルティネッリに対しては
常にダブルチームを組んで対応する
サイドの守備を突破するのに
この試合でも苦しんでしまい
前半はあまり良い形でエヴァートンゴールに
迫る事が出来ませんでした。

その様な状況の中の前半終了間際に
7サカが豪快に決めてくれました。

40分、35ジンチェンコから送られた鋭い縦パスを
キーンとミコレンコの間のハーフスペースで受けた7サカが
そのまま前を向き右脚でニアの天井を打ち抜いて
先制ゴール!!

非常に強烈なシュートでした。
年々右脚で入れるクロスの精度が上がってきている様に
7サカの右脚の成長は目を見張るものがあると思いますが
それにしてもこの様な右利きの選手が蹴る様なシュートを
7サカが右脚で撃てる様になったのならば
ゴールのパターンは更に増えると思いますので
相手のDFは今まで以上に対応に苦しむ事になると思います。

それと共にアルテタ監督がこの試合で施したと思われる
35ジンチェンコの偽SBとしての新たな振る舞い方が
見事に成功したと言えます。

偽SBとして振る舞っている35ジンチェンコは
アーセナルがボールを保持している時は
アンカーの横に並ぶ様に中に入ってきて
ゲームメイクの仕事を担いますが
これまでは中に入ってきたとしても
基本的にはアンカーの左側に立っていましたが
この試合では20ジョルジーニョの右側に立って
プレーする場面が何度もありました。

勿論、これまでも流れの中で
アンカーの右側にまで流れていき
そこでプレーする場面はありましたが
この試合では流れとは関係なく
どちらかと言うと積極的に右側に立って
プレーしようとしていた様に観えました。

実際、後半途中から交代して入った3ティアニーも
35ジンチェンコの様に偽SBとして振る舞っていましたが
その3ティアニーもアンカーの右側にまで出て行き
プレーする姿が何度もありましたので
流れの中でたまたま右側に流れていた訳ではなく
アンカーの右側でプレーする様に指示があったと思われます。

その35ジンチェンコが右サイドでプレーする事の利点としては
このゴールをアシストした鋭い縦パスの様な
左脚から決定的なパスが入れやすい所だと思います。

左利きの35ジンチェンコが左サイドでプレーする場合には
アーリークロスを送ったり
中に向かって斜めに送る様なパスは送りやすい一方で
縦方向にパスを出す為には
最低でも体の向きを正面に向けなければなりませんので
時間的なロスが生じる場合があると思います。
勿論、左足のアウトサイドで出す方法はありますが
鋭さと繊細さと言う意味では
インサイドで出すパスには敵わないと思います。

特にこのエヴァートン戦の様に
ボックス周辺のスペースを
消されてしまっている様な試合では
クロスや斜めのパスでは
決定的なパスには成りにくいのは言うまでもなく
反対に一瞬の隙を見逃さないタイミングで
針の穴を通す様な繊細な鋭い縦パスの方が効果的だと思いますので
35ジンチェンコのパス能力をより効果的に発揮させる為に
右サイド側でプレーさせたのは
大きな意味があったと思います。

そして追加点もすぐに生まれました。

前半ロスタイム、20ジョルジーニョからのパスを受けた
8ウーデゴールがバランスを崩してロストしたボールを
ゲイエがキープしていた所を
背後から7サカが奪い返し
そのボールを受けた11マルティネッリが
そのまま冷静にニアに流し込みましたが
最初は11マルティネリの位置が
オフサイドという判定でした。
しかしVARの結果オンサイドだった事が認められ
ゴール!!

エアポケットにでも入った様に
完全に集中力を切らしていたゲイエのミスを見逃さずに
素早く寄せてボールを奪い返した
7サカのプレスが全てだったと思います。

後半に入ってもペースを握るアーセナルが
更に攻勢を強めて行きました。

4ホワイトが入れたクロスを
ファーサイドでフリーになっていた19トロサールが
左脚でダイレクトボレーを狙った56分過ぎの場面、
そのシュートはヒットしませんでしたが
この辺りのマーカーのズレが
今シーズン苦戦しているエヴァートンの脆弱さを
表しているのかもしれません。

そして試合を決める3点目が生まれました。

71分、35ジンチェンコからの楔のパスを
中央の位置で受けた11マルティネッリから
34ジャカへと繋げ
その34ジャカからのスルーパスで
左サイドの深い位置にまで侵入した19トロサールの
マイナス方向の折り返しを
ゴール前に入ってきた8ウーデゴールが
右足で合わせてゴール。

11マルティネッリとポジションチェンジをして
サイドに開いていた19トロサールのチャンスメイク力が
活かされた仕掛けだったと思います。

そして何よりも19トロサールからの折り返しに対して
8ウーデゴールが左脚を振りに行かなかった所は
このゴールが決まった大きなポイントだったかもしれませんね。

その後もエヴァートンゴールに迫り続けました。

73分過ぎ、5トーマスのパスを2ラインの間で受けた
8ウーデゴールから送られたスルーパスで
左サイドの裏に抜け出した11マルティネッリから
ゴール前を横切る様な鋭い折り返しが送られました。
その折り返しに対してファーサイドにいた14エンケティアは
ミコレンコの背後から一気に前を取る事に成功していましたので
抜けてきたら決まっていたかもしれませんでしたが
残念ながら14エンケティアの前で
ピックフォードに弾き出されてしまい
14エンケティアには通らず。

そして4点目も同じ様な仕掛けから生まれました。

80分、35ジンチェンコからのスルーパスを受けて
ポケットの位置に飛び出した
14エンケティアからの折り返しを
ニアに走り込んできた11マルティネッリが
右足で合わせてゴール!!

35ジンチェンコのスルーパスも
14エンケティアの飛び出しも素晴らしかったと思いますが
何よりもストライカーとしての11マルティネッリが
再び目を覚ました様なゴールだったと思います。

ここ最近は鋭いドリブルで
サイドから深い位置にまで切り込んで行き
そこからチャンスメイクするプレーが多くなっており
自らゴール前で勝負する場面は少なくなっていたと思いますが
そもそも11マルティネッリが最初に評価された所は
ゴール前でのスペースを見つけるポジショニングセンスと
そこに入り込むタイミング感覚を活かした決定力だったと思います。

勿論、そのサイドからの仕掛けは
11マルティネッリの大きな武器であり
チームとしても重要なファクターになっていますが
そのサイドからの仕掛けを繰り出す為には
プレーの起点がワイドな位置になる為に
ゴールから遠い位置でプレーをする機会が増えてしまい
その結果11マルティネッリのもう一つの武器と言いますか
本来ならば最大の武器にもなり得る
ゴール前での決定力と言う力は
11マルティネッリの奥の方で
眠らされていた様に感じていました。

しかしここに来て生粋のストライカーではない
19トロサールを0トップとして起用し
その19トロサールと頻繁にポジションチェンジを行い
前線を自由に動き回るタスクが与えられた事で
11マルティネッリのストライカーとしての部分に
これで再び火が付いた様に感じましたので
不動の9ジェズスが戻ってきても
ボックス内でこそ力を発揮する14エンケティアが起用されても
ゴール前で勝負する意欲は持ち続けて欲しいと思います。

4−0となった事で余裕が出たアーセナルは
終盤に7サカに代えて
10スミス・ロウが投入されました。

10スミス・ロウは月曜日にリザーブチームと共に
チェルシーのリザーブチームとの試合で
45分間プレーしていましたので
短い時間とは言え中1日のこの試合で
起用される事はないと思っていましたので
正直意外でした。

その影響があったかどうかは分かりませんが
この試合ではあまり上手く試合に入れていなかった印象を受けましたが
それでもビッグチャンスは舞い込んで来ました。

83分過ぎ、8ウーデゴールからのスルーパスを受けた
4ホワイトからのクロスのこぼれ球を
ファーサイドで収めた21ヴィエイラが
右脚を振りましたがブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。
そしてそのシュートのこぼれ球を収めた
ゴール前に詰めていた10スミス・ロウも
押し込もうとしましたが
そのシュートもブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。
最後は再び21ヴィエイラがループシュートでゴールを狙いましたが
そのシュートも枠を捉える事が出来ずに
ゴールを奪う事は出来ませんでした。

残念ながら10スミス・ロウの足下に溢れてきたボールが
足下に入り過ぎてしまった為に
右脚を強振する事は出来ませんでしたが
4ホワイトからクロスが送られるタイミングに合わせて
ワイドな位置からゴール前のファーサイドに走り込んでくる
タイミングとポジショニングの感覚は
錆びついていない様でしたので
シーズン終盤に向けて貴重なゴールを奪ってくれるはずです。

一方で危険な場面はこの2つ位だったと思います。

61分過ぎ、ライン側でボールを奪い返した
7サカからのパスがズレた所を
マクニールに奪われてしまい
そのままドリブルで持ち込まれた所から
右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは1ラムズデールのファインセーブで防ぎ、
そのこぼれ球に対してドゥクレが詰めていましたが
素早く35ジンチェンコがヘッドでクリアーし
難を逃れました。

後半ロスタイム、ゴッドフレイから出されたスペースへのパスで
飛び出してきたグレイに
角度のない所から右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは1ラムズデールのファインセーブで防ぎましたが
そのこぼれ球に対してゴール前に走り込んできた
デイヴィスに押し込まれそうになりましたが
それも無理な体勢から1ラムズデールがブロックして
ゴールを死守。

このプレーがラストプレーとなり
4−0で快勝!!

アウェイでの敗戦を見事にリベンジしました。

右脚での強烈なシュートを
ニアの天井に向けて突き刺した7サカと
元々持っていたストライカーとしての素質が
蘇ってきた11マルティネッリ、
この2人が点取り屋として覚醒する
切っ掛けになったかもしれない試合だったと思います。

同時に前半は20ジョルジーニョ、
後半は5トーマスがアンカーを務めましたが
それによりよりキャラクター的な違いが
よりはっきり出た様に感じます。

ゲームを組み立て、より前線の近くでプレーして
チャンスメイクの一翼を担うと言う意味では
20ジョルジーニョの方に軍配が挙がる様に感じましたが
一方でオナナやドゥクレの様なフィジカル的な強さを
全面に出してくる様な選手を相手にした時には
やはり20ジョルジーニョでは非力感が出てしまう様に感じました。

実際この試合でのエヴァートンのプランとして
長身のオナナに向けてロングボールを蹴り
そこでの競り合いを攻撃の起点としていた様に観えましたので
そう言う意味ではフィジカル的に強い
5トーマスが中盤の底をしっかりとカバーする事で
安定感は上がった様に感じました。

まぁ、そのエヴァートンのプランですが
なぜオナナを12サリバではなく6ガブリエウと
競り合わせていたのかは理解に苦しみます。
昨今の状況を考えれば12サリバと
空中戦を競り合った方が
チャンスに繋がる可能性があると思いますので
ポジション的にオナナを
12サリバ側に置けない理由があったのかもしれませんが
オナナを12サリバ側に置いて
競り合わせなかったのは
戦術的には失敗だった様に感じます。

次はボーンマス戦です。

いい加減7サカを休ませるのか?
ボーンマス戦まで引っ張って
その次のスポルティングCP戦で休ませるのか?
注目されます。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:0G2A 
5トーマス      PL:2G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:10G9A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:9G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
11マルティネッリ   PL:11G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G2A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G1A FA:0G2A
24ネルソン      PL:2G1A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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