SSブログ

PL4:ARSENAL vs Norwich City [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−0 Norwich City
2021年9月11日(土)Premier League, Emirates Stadium

Goal
 (66)14Aubameyang(←19Pépé)


32Ramsdale

18Tomiyasu  4White  6Gabriel  3Tierney

 23Lokonga  15Maitland-Niles

19Pépé    8Ødegaard    7Saka

14Aubameyang


(62)23Lokonga>>>5T. Partey
(62)18Tomiyasu>>>10Smith Rowe
(81)15Maitland-Niles>>>17Cédric 


Substitutes
 1Leno  
 21Chambers
 20Tavares
 22Marí
 35Martinelli
 9Lacazette


Arsenal 1.jpg開幕3戦連続ノーゴールでの3連敗と言う
最悪のスタートを切ったアーセナルと
同じく開幕3連敗と出遅れたノリッジとの
今シーズン初勝利を賭けた一戦は
アーセナルが勝利を収めました。

先発はGKには1レノではなく
32ラムズデールが起用されました。
DFラインは6ガブリエウと4ホワイトがCBで先発し
左SBには3ティアニーが入り
右SBには合流直後の18冨安が早速起用されました。
中盤は15メイトランド=ナイルズが
23ロコンガと共に起用され、
2列目は右に19ペペ、左に7サカ、
トップ下に8ウーデゴールが入り
1トップを14オーバメヤンが務める
4−2−3−1が組まれました。

怪我や新型コロナ陽性で欠場していた
6ガブリエウと4ホワイトが先発に復帰しましたが
同じく怪我で離脱していた5トーマスと
体調不良でイングランドU-21を離脱した
10スミス・ロウはベンチスタートとなりました。

そしてこの試合の先発で最も驚かされたのは
1レノではなく32ラムズデールが
起用された所だと思います。
1レノのビッグセーブがなければ
更なる失点の可能性があったとは言え
5失点を奪われたシティ戦の結果を踏まえての
交代なのかもしれませんが
この事からも今シーズンは
1レノの正GKの座は安泰ではなく
両者が正GKの座を争い
良い結果を出している方を起用すると言う
アルテタ監督の明確なメッセージだと思われます。

その32ラムズデールはこの代表期間の間に
アルテタ監督が目指すバックラインから丁寧に繋ぐスタイルに
大分適応して来たと思います。
カラバオ杯WBA戦ではペナルティの外に殆ど出て来ませんでしたが
この試合ではペナルティの外まで積極的に出て
バックラインでのボール回しに参加する様になり
同時に丁寧なフィードも良いアクセントになっていましたので
これから1レノとのポジション争いが本格的に始まると思われます。

注目の18冨安は非常に良かったと思います。

まず守備に関しては
激しく速いPL特有のスタイルに対して
全く問題がなさそうでした。
フィジカル的な強度は勿論の事
空中戦では圧倒的な強さを観せて
フィジカル的な強度と高さに不安がある
4ホワイトの負担を6ガブリエウと共に
軽減させていたと思います。
そしてスピードに関しても
ツォリスに裏に飛び出されてしまった
9分過ぎの場面でも
後方からしっかりと追いつくだけの
十分以上のスピードを観せていたと思います。

攻撃面に関しても予想以上に機能していたと思います。
例えば3ティアニーの様な典型的なSBの選手の様に
ライン側を駆け上がりクロスを入れる様な
スタイルではありませんが
4ホワイトの縦パスを2ラインの間のハーフスペースで受け、
振り向きざまに左脚を振り抜いた4分過ぎの場面や
3ティアニーからのクロスを
ゴール前で14オーバメヤンが競り合ったこぼれ球を
ペナルティの中にまで入ってきていた18冨安が
ジャンピングボレーでダイレクトで合わせた
44分過ぎの場面の様に
ワイドな位置だけではなく
ハーフスペースやペナルティ内にも積極的に入ってきて
攻撃陣に厚みをもたらしていました。

勿論、インナーラップだけではなく
高い位置まで持ち上がってきた
4ホワイトから送られた浮き球のパスで
タイミング良く飛び出して裏に抜け出した
6分過ぎの場面の様なワイドな位置でも
タイミング感覚やポジショニング感覚の鋭い所を
観せていたと思います。

同時に攻撃時には3ティアニーが
高い位置まで上がって行く事が多い
アーセナルのシステム上、
それにより出来る左サイドのスペースを
6ガブリエウと4ホワイトが
左へスライドして埋めた時には
18冨安がDFラインに残って3バックの様な形を保ち、
左CMFの15メイトランド=ナイルズが
左サイドに下がって埋めた時には
23ロコンガの横に並ぶ様なポジションに入る等、
機能的な動きを観せていたとおもいます。

勿論、アルテタ監督から指示があったのだと思いますが
合流してから僅か1日半しか
一緒にトレーニングに参加していない事を考えますと
より組織的な部分が求められるセリエAでの経験の
賜物かもしれません。
しかしボローニャでの経験を
違うリーグの違うチームのピッチの上に
落とし込む事が出来るのは
18冨安のフットボールIQの高さがあってこそだと思います。

とは言え、些細なパスミスなど
まだまだ周囲との連携は成り立っていませんので
これからの部分も多いと思いますし
言っては悪いが下位クラブとの対戦でしたので
今後上位クラブと対戦した時に
どの様なプレーを観せてくれる事が出来るかどうかは
全く別かもしれません。
しかし強度、高さ、スピードと言うフィジカル的な能力は
PLでも十分に通用すると思われ
何よりも18冨安は非常にクレバーですので
速やかに適応しそうに感じます。

移籍初戦からここまでエミレーツを沸かせるとは、、、
見くびっていました、、、苦笑)。

4ホワイトと6ガブリエウの
今シーズンのCBの軸となるコンビも
この試合で初めてお披露目になりましました。

新型コロナ陽性で欠場していた4ホワイトは
その足下から送られる
正確で攻撃的なフィードや縦パスは
非常に良いアクセントになっていましたが
やはり守備の部分での不安は残っていたと思います。

勿論、フィジカル的に強くスピードのある
6ガブリエウと組んだ事で4ホワイトの強度不足は
多少緩和されていたと思いますが
それでもゴール前にFKが放り込まれた
92分過ぎの場面では
プッキとのポジション争いになす術なく
競り合う事すら出来ず、
右サイドからアイダが折り返しを送った89分過ぎの場面では
ニアにキャントウェルが入って来ていたとは言え
ニアを守っていた4ホワイトが
スルーする様にその折り返しを
見送ったのは大きなミスだったと思います。

どちらもその後に放たれたシュートは
17セドリックや6ガブリエウが身を挺してブロックした事で
失点には繋がりませんでしたが
この2つの場面での4ホワイトの対応は
今後に大きな影を落とすミスだったと思います。

出場停止中の34ジャカや
左ハムストリングの怪我で離脱した25エルネニーに代わって
左CMFで先発した15メイトランド=ナイルズは
3ティアニーが高い位置に上がった時には
左サイドの裏のスペースをカバーし、
相手のバックラインがボールを持っている時には
鋭い出足で相手のアンカーにプレッシャーを掛けると言う
通常は34ジャカが担っている役割を担い
まずまず機能していたと思います。

攻撃面でも14オーバメヤンの頭を狙った
アーリークロスを入れた13分過ぎの場面や
ノリッジのDFラインに出来た穴に入って来た7サカに向けて
タイミング良くラストパスを送った55分過ぎの場面など
決定的なパスを送る場面もありましたが
その一方で簡単なシチュエーションで
流れを止めてしまう様なパスや
気が抜けた様なプレーも多く
そして56分過ぎの場面では
裏に抜けようと走り出した14オーバメヤンに向けて
ノープレッシャーの状況でパスを出したにも関わらず
14オーバメヤンの侵攻方向ではなく
ライン際の方にパスを送ってしまい
GKと1対1になるチャンスを潰してしまう等
やはりアーセナルのCMFを務めるには
クリエイティブ不足は否めない様に感じました。

実際、後半途中から5トーマスがピッチに入ってからは
チームの流れがガラッと変わった様に
今シーズンのアーセナルは
5トーマスの有無が大きなポイントになると思われます。

5トーマスが入る前は中々効果的な縦パスが入らず
基本的にサイドを経由して行くか
前線へ直接ロングフィードを送る形が主でしたので
どうしてもゴール前の選手と周囲の選手との間の距離が開き
単調な攻撃になってしまいがちでしたが
5トーマスが入ってからは
2ラインの間に向けて鋭い楔のパスが入る様になり
それによりアタッキングエリアに入ってから
コンビネーションで仕掛ける機会が増えたと思います。

そしてその5トーマスの楔のパスからゴールが生まれました。

66分、5トーマスの楔のパスを
粘りながら収めた7サカが19ペペへ繋ぎ
その19ペペが右サイドから持ち込んで左脚を振り抜きました。
そのシュートはクルルのファインセーブに弾かれて
ボールはポストを叩き
その跳ね返ったボールを再び19ペペが
押し込もうとしましたがこれもポストを叩いてしまいました。
しかし再び跳ね返ったボールが
ゴール前に飛び込んできていた19ぺぺの脚に偶然当って
こぼれたボールを14オーバメヤンが押し込みゴール!!

美しいゴールではありませんでしたが
5トーマスの楔のパスでテンポアップした勢いのまま
強引に奪った様なゴールでした。

そして5トーマスと共に攻撃陣に勢いをもたらしたのが
10スミス・ロウだったと思います。

ボールを持ったら必ず前を向き
ゴールを目指そうとする10スミス・ロウは
攻撃陣に勢いを与え
その10スミス・ロウが仕掛ける事で
少なからずノリッジの守備陣に
混乱を与えていたと思います。

そして以前から8ウーデゴールとの
共存問題が議論されていますが
この試合では起用された
8ウーデゴールがCMFに下がり
10スミス・ロウがトップ下に入る形は
良さそうに感じました。

8ウーデゴールと10スミス・ロウの違いは
8ウーデゴールは基本的には生粋のパッサーで
左脚から繰り出される正確なパスと
明確なビジョンとアイデアで決定機を演出しますが
その能力を最大限に発揮させる為には
パスの受け手とのビジョンの共有が必要であり
実際問題としてパスの受け手側の
良質なフリーランニングや
マークをかわす動き、ポジショニングなどに
かなり影響されてしまう様に感じます。

一方の10スミス・ロウはパッサーではありますが
パスの受け手の動きに合わせて
パスを送るスタイルよりも
ボールと共に自らが動き
それにより出来た守備陣の隙を突いて
コンビネーションを仕掛ける形を得意としていますので
自らの動きの質が重要の様に感じます。

極端に言えば基準点となる自分は動かずに
パスの受け手が動く事で決定的なパスを送る
8ウーデゴールと
自ら動く事で相手の守備陣を動かして
パスコースを見出す10スミス・ロウ。

そう考えますと昨シーズンの様な
トップ下に8ウーデゴール、サイドに10スミス・ロウや
トップ下に8ウーデゴール、CMFに10スミス・ロウよりも
トップ下に10スミス・ロウ、CMFに8ウーデゴールと言う
この試合の形は理にかなっているのかもしれません。
勿論、常に8ウーデゴールをCMFで起用する事は
中盤の強度的に難しいと思いますが
この2人を共存させるオプションとしては
この形は良い様に感じます。

結局、ゴールは1つしか奪えませんでしたが
惜しい場面は何度かありました。

9分過ぎ、ノリッジの右サイドからのクロスが
左サイドまで抜けてきたボールを
3ティアニーが前方に大きく蹴り出す様に
ロングパスを送った9分過ぎの場面、
そのパスで抜け出した14オーバメヤンは
前に出ていたクルルの位置を見て
ロングシュートを放ちましたが
枠を捉えられず。

センターサークルの中から8ウーデゴールが送った
浮き球のピンポイントパスで
14オーバメヤンが抜け出した19分過ぎの場面、
1トラップして放った14オーバメヤンのシュートは
クルルに阻まれ、
そもそも14オーバメヤンの位置がオフサイドだった為に
これもゴールを奪えず。

17セドリックがヘッドでクリアーしたボールを受けた19ペペが
相手選手と入れ替わって前を向き
そのままドリブルで持ち込んだ所から
14オーバメヤンへラストパスが送られた82分過ぎの場面、
14オーバメヤンの左脚から放たれたシュートは
クルルの正面でこれもゴールを奪えず。

19分過ぎと82分過ぎの場面では
トラップの所までは完璧だっただけに
14オーバメヤンは決めなければならなかったと思います。

15メイトランド=ナイルズからのラストパスを
ペナルティ内で受けた7サカが
右脚を振り抜いた55分過ぎの場面、
ノリッジのDFラインの穴を突く見事な仕掛けでしたが
そのシュートはブロックされてしまいました。

左サイドに開いていた14オーバメヤンからのパスを受けた
7サカが左脚を振り抜いた56分過ぎの場面、
そのシュートはブロックされてしまいましたが
そのファーサイドに流れたそのこぼれ球を
19ペペが押し込もうとしましたが
このシュートもブロックされてしまいゴールならず。

14オーバメヤンとのワンツーで抜け出した7サカが
そのままドリブルで持ち込んで
左脚を振り抜いた70分過ぎの場面、
このシュートもブロックされてしまいゴールならず。

56分過ぎの場面では14オーバメヤンのパスを受ける前に
脚を滑らせてしまい、
70分過ぎの場面では大事に行き過ぎたのか
余計なボールタッチでシュートチャンスを逸した印象でしたので
ちょっと強引でも2タッチ目で
左脚を振り抜いても良かった様に思います。
どちらにせよこの日の7サカは
シュートを撃つまでの一連の動きに
繊細さが欠けていた様に感じます。

相手のパスを高い位置で奪い取った10スミス・ロウが
そのままペナルティの中に持ち込んだ所から
8ウーデゴールへラストパスが送られた74分過ぎの場面、
そのパスを受けた8ウーデゴールは
反転して左脚を振り抜こうとしましたが
パスが収まらずシュートは撃てず。

19ぺぺの執拗なプレスで焦って蹴り出した
クルルのフィードをカットした7サカから
10スミス・ロウへラストパスが送られた86分過ぎの場面、
そのパスを受けた10スミス・ロウは
マークに来たウィリアムスをかわして
右脚を振り抜きましたが
そのシュートもクルルのファインセーブで防がれてしまい
惜しくもゴールならず。
そしてそのこぼれ球を収めた7サカが
右サイドから左脚を振り抜きましたが
これも僅かに枠を捉えられず。

ノリッジのCKからのクリアーボールを
相手のチャージを受けながらも
10スミス・ロウがドリブルで持ち込んだ
90分過ぎのカウンターの場面、
そこから送られたラストパスを受けた19ペペが
左脚を振り抜きましたが
残念ながら枠を捉えられず。

チャージを受けながらも潰されずに
敵陣深くまでドリブルで持ち込んだ
10スミス・ロウは流石でしたが
パスを受ける為に一度スピードを緩めざる得なかった
19ペペへのラストパスは残念でした。

ゴールに向かう10スミス・ロウの強い姿勢が
チャンスメイクに繋がっていましたが
その一方で試合に決する様な場面での詰めの甘さが
現在の10スミス・ロウの課題だと思います。

最終的に30本のシュートを放ち
その内枠内シュートも7本ありましたが
1ゴールしか奪えなかったというのは
決定力に大きな問題があると言わざる得ないと思います。
そしてこの夏に新たなストライカーを補強出来なかった
問題を思い出さずにはいられません。

とは言え、1ゴールしか奪えなかったとはいえ
ミドルシュートをあまり撃たないアーセナルが
30本もシュートを撃てたと言う事は
相手ゴールには迫れていると言う事であり
それは決して悪い状況ではありませんので
ゴールが決まりさえすれば
大量得点も夢ではないかもしれません。

次のバーンリー戦ではこの決定力不足を払拭する様な
ゴールラッシュを期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

7サカ        PL:0G0A CC:1G0A 
8ウーデゴール    PL:0G0A CC:0G1A
9ラカゼット     PL:0G0A CC:1G0A 
14オーバメヤン    PL:1G0A CC:3G1A 
15M=ナイルズ    PL:0G0A CC:0G1A 
19ペペ        PL:0G1A CC:1G1A


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。