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監督人事について。 [Arsenal F.C.]

監督人事について。

Arsenal 1.jpgエメリ監督が解任され
その後を引き継いだリュングベリも
あくまでも暫定監督ですので
早ければここ1〜2週間の間にも
何らかの動きがあるかも知れません。

そこでここ最近名前が挙がっている候補者を中心に
私見的に考えてみたいと思います。


マッシミリアーノ・アッレグリ(52歳)
前ユベントス監督、現在フリー

マウリシオ・ポチェッティーノ(47歳)
前トッテナム・ホットスパー監督、現在フリー

マルセリーノ・ガルシア・トラル(54歳)
前バレンシア監督、現在フリー

ミケル・アルテタ(37歳)
現マンチェスター・シティ アシスタントコーチ

ヌーノ・エスピリト・サント(45歳)
現ウルバーハンプトン監督

ブレンダン・ロジャーズ(46歳)
現レスター監督

ユリアン・ナーゲルスマン(32歳)
現RBライプツィヒ監督

エリック・テン・ハフ(49歳)
現アヤックス監督

エディ・ハウ(42歳)
現ボーンマス監督

カルロ・アンチェロッティ(60歳)
現ナポリ監督

フレドリック・ユングベリ(42歳)
現アーセナル暫定監督


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シーズン中のこの時期に新たに監督として迎えるには
現在どのチームも率いていない
フリーの状況の監督がまず候補に挙がると思います。

その中で最も実績があるのが
この夏にユベントスの監督を退任して
現在フリーの状態のアッレグリだと思います。

ユベントスを指揮した5シーズンの間に
セリエA5連覇を達成し、
更にCL決勝に2回進出した実績は
申し分のない物だと思います。

印象的にはスカッドの選手の特性を活かして
チームに溶け込ませるのが上手い印象で
それに合わせてシステムも3−5−2の3バックから
4−3−3、4−2−3−1、4−3−1−2の4バックまで
柔軟に使用する監督だと思います。
そして特に攻撃面に関しては
ある程度自由にプレーさせる印象もあり
ボスの時代を知っている選手達にとっては
適応しやすいかもしれませんが
反対に個々の選手のポテンシャルに影響される印象もあります。

そしてユベントスの監督を退任した理由の中に
現代フットボールの主流であるポジショナルプレーを
ユベントスに上手く導入する事が出来なかった為に
フロント陣と意見の相違が生まれていたと言う噂もあり
もしかしたら戦術的にはやや遅れ始めている可能性もあります。

一方でそのアッレグリは以前からPLのチームの監督に
興味があると言われており
それに備えて英語の習得に励んでいると言われていますが
現実的にはまだ英語力に問題があると言われている所を
心配する意見もあります。
また、そもそもにアーセナルの監督への就任には
それ程興味を示していないと言う噂もありますので
すんなりと就任させるのは難しいかもしれません。

同じくフリーの状況なのが
先日スパーズを解任されたポチェッティーノです。

約5シーズン半の間、万年中位のスパーズを
CL出場権を獲得出来るレベルに押し上げた功績は高く
しかもハイプレスを基本とする守備と
テンポの速いコンビネーションを駆使する攻撃は
アーセナルが目指す方向性と一致している様に感じます。

しかし問題はスパーズを去る時に
次に指揮するクラブに付いて
何らかの制限が掛けられている可能性があり
それを解除する為に違約金の様な物が
必要になる可能性があると思います。
特にノースロンドンのライバルクラブである
アーセナルに対してはその様な制約が
掛かっている可能性がより高く
招聘する為には非常に大きなハードルがあるかもしれません。

ここ最近盛んに名前が挙がっているのが
今年9月にバレンシアの監督を電撃的に解任された
マリセリーノです。

2017年夏にバレンシアの監督に就任したマルセリーノは
ここ最近低迷していたバレンシアを復活させて
2シーズン連続CL出場権を獲得し
そして昨シーズンのコパ・デル・レイ決勝では
バルセロナを破って
11シーズンぶりにバレンシアにタイトルをもたらしました。
その様にバレンシアで結果を残していましたが
バレンシアのオーナーであるピーター・リムとの確執が原因で
今年9月に電撃解任されたのは正直驚かされました。

そのマルセリーノは前線に2トップを配し
中盤をフラットに4枚並べる4−4−2の使い手で
緻密なゾーンディフェンスを駆使する組織的な守備と
そこからの早い攻撃が特徴の監督で
14オーバメヤンと9ラカゼットの2人のストライカーを擁する
アーセナルの布陣には合っているかもしれません。
一方でトップ下でこそ、
その能力を発揮する10エジルの居場所が
マルセリーノの組織では無くなる可能性が高く
その辺りの問題を上手く解決出来るかどうかがポイントかもしれません。
まぁ、高給取りの10エジルを放出したがっている
アーセナルのフロント陣にとっては
願ったりかなったりなのかもしれませんが、、、。

一方で今までのキャリアにおいて
スペインから出た事がない事を考えますと
エメリ監督と同様に語学的なコミュニケーションに
問題が出てしまう可能性がある所はマイナスかもしれません。

フリーの状況ではありませんが
現在シティのアシスタントコーチに就いている
アルテタも招聘しやすい状況だと思います。

アルテタはまだ監督経験はありませんが
現役を引退した後に
シティのアシスタントコーチに就任してからの
約2シーズン半の間に
グアルディオラの下でそのメソッドを
間近で観ていた経験は非常に大きく
近い将来そのメソッドを継承して
監督デビューするのは間違いありません。
そしてグアルディオラもコメントしていた様に
いつかはアーセナルの監督に就任する可能性が
高いとも言われており
現時点で招聘するに辺り
大きな障壁はそれ程ないと思います。

一方で今シーズンのシティは
それ程調子が上がっていないのも事実であり
これまでのグアルディオラが率いてきたクラブの
サイクルを考えますと
そろそろシティでのサイクルの終焉が
近づいているのかもしれません。

そうなりますとそのグアルディオラの後任候補の中に
当然アルテタも入ってくると思いますので
グアルディオラのサイクルが本当に終わるのかどう見極める為に
来夏までアルテタをキープしようと
シティのフロントが考える可能性もあると思います。

又、仮にアルテタが新監督に就任した場合には
先日も書きました様に
現在暫定監督に就いているリュングベリが
アルテタの下で働くとは考えにくく
アルテタの就任はリュングベリの退団と
セットになってしまうかもしれません。
アーセナルの黄金期を知っている者としては
それはそれで寂しく感じてしまいます、、、。

一方でメディアで何度となく取り上げられているのが
現ウルバーハンプトンの監督のヌーノ・サントと
現レスターの監督のロジャーズの引き抜きです。

2017年夏にウルバーハンプトンの監督に就任したヌーノ・サントは
2017/18シーズンはチャンピオンシップ1位でPL昇格を達成し
2018/19シーズンは昇格組ながらPL7位と躍進させて
ELの出場権も獲得しました。
そして今シーズンも15節終了時点で5位と
アーセナルよりも上位に付けており
評価を高めている監督だと思います。

現在のウルバーハンプトンのスタイルは
3バックを基本とする堅い守備と
手数を掛けない速攻を中心としていますが
その中でもインテンシティの高いプレーが特徴的で
守備時にはWBが下がってきて
5バックになってゴール前を固め
攻撃時には後方からもどんどん上がって行き
人数を掛けてゴールに迫る攻撃は迫力があり
今シーズンもシティを相手にエチハドで0−2で下して
サプライズを演出しています。

とは言え、このスタイルが
現在のアーセナルのスカッドに適しているのか?
そしてアーセナルが目指すべきスタイルなのかには
些か疑問であり、
さらに言えば現在のウルバーハンプトンは
実質ジョルジュ・メンデスが仕切っているクラブであり
そのメンデスの顧客であるヌーノ・サントを
シーズン途中に引き抜くと言う事は
ウルバーハンプトンの様に
クラブ内の人事権を支配する様な発言力を
アーセナルにも求められる可能性もあるかもしれません。

まぁ、反対に言えばウルバーハンプトンは
メンデスの言いなりですので
そのメンデスの顧客の多くを引き入れる形を
アーセナルが了承すれば
意外と簡単に引き抜く事が出来るかもしれませんが、、、。

一方で現在PL2位に付けている
レスターを率いているロジャーズは
アーセナルにとって魅力的な監督だと思います。

昨シーズン途中の今年2月に
セルティックからレスターに移ったロジャーズは
この短期間の間に
それまで堅守速攻のスタイルだったレスターを
ポゼッション志向のチームに変貌させ
そこにこれまでの速攻のスタイルを織り交ぜた
ハイブリッドな魅力的なチームを構築しました。

この様な現在のロジャーズのスタイルは
ポゼッションを基調とする
アーセナルのアイデンティティーと共に
14オーバメヤンと19ペペと言う
スピードスターを擁する現在のスカッドとも
合致するスタイルだと思いますので
非常に魅力的な監督候補だと思います。

しかし現在PL2と絶好調のレスターの監督座を捨ててまで
現在のアーセナルの監督職は魅力があるかどうかは
些か疑問であり
実際シーズン途中にレスターを離れるつもりはないと
ロジャーズはコメントしていますので
この時期に新監督としてロジャーズを迎えるのは
かなり難しいと思います。

来夏まで待てるのならば
現RBライプツィヒの監督であるナーゲルスマンや
現アヤックスの監督であるテン・ハフも
監督候補に入るかもしれません。

テン・ハフはここ最近のアヤックスの躍進が示す様に
非常に優秀な監督だと思いますが
個人的にはナーゲルスマンの方が興味があります。

個々の閃きとアイデアを重視したボス、
最終的に何処を目指していたか分からなくなったエメリ監督に対して
戦術オタクと言われるナーゲルスマンが
緻密な戦術をアーセナルに注入したら
どの様な化学変化が観られる様になるのか
非常に興味をそそられます。

しかし両名共に自国リーグでは
首位争いをしているチームを率いており
更に両チーム共にCLを主戦場にしていますので
少なくともアーセナルも
CL出場権を獲得する様なレベルにまで戻らなければ
就任に興味を示してくれない様に感じます。

現ボーンマスの監督を務めるエディ・ハウも
以前から度々アーセナルの監督候補に挙がっている監督ですが
現在の最悪の状況を改善するだけのインパクトを与えるには
旬の時期が過ぎた印象は否めず、
この様な最悪の状況のチームを
再びまとめあげると言う意味では
現ナポリの監督を務めているアンチェロッティの様な
ベテラン監督が良いのかもしれませんが
これもアンチェロッティがナポリを解任されるかどうかが
大きなポイントになっており
既にアンチェロッティとの関係性が壊れたと言われる
ナポリのラウレンティス会長次第と言うのも
状況を難しくしていると思います。

勿論、リュングベリがしっかりと結果を出せば
そのまま正式に監督に納まる可能性もあると思いますが
急遽引き継ぐ事になりながらも
週に2試合行うスケジュールの為に
実りあるトレーニングを行う時間がない状況で
自分のカラーをチームに反映するのは非常に困難であり
与えられた短い時間の中で
フロント陣を納得させる様な結果を出すのは
正直難しい様に感じます。

現状を考えますと
リュングベリが自分なカラーをチームに注入して
それが結果に反映する様になるのには
1週間のインターバルがある
12/15のシティ戦の後になると思いますが
そこまでの時間をリュングベリは与えられているのかどうかは
正直分かりません。

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ここまで挙げた新監督候補の中では
個人的にはやはり実績のあるアッレグリが
一番の希望です。
しかしアッレグリはバイエルンやユナイテッドの
監督の方が興味があると言う噂があり
アーセナルが口説き落とすのはかなり難しい様に感じます。

その次の希望はポチェッティーノですが
スパーズを離れてすぐにアーセナルの監督に就任するのは
道義的に難しく
そのポチェッティーノもバイエルンやユナイテッド、
更にリアル・マドリーの監督の方が
興味があると言われていますので
この時期に招聘するのは難しいと思います。

仮に引き抜く事が出来るのならば
ロジャーズ監督が一番の希望ですが
好調のレスターを離れる可能性は非常に低く、
反対にウルブスのヌーノ・サントは
その戦術的な部分がアーセナルにはちょっと合わない様に
個人的には感じていますので
それ程魅力的には感じていません。

最近名前が挙がっているマルセリーノは
同じスペイン人のサンレヒのコネクションの匂いがする所が
鼻につきますが
現実的な選択肢だと思いますが、
アンチェロッティの招聘は
来夏に正式な監督を招聘するまでの
ワンポイントでの登板ならば
良い選択肢だと思いますが
個人的には若干旬が過ぎた様に感じている分
正式に監督として迎えても
短期政権で終わってしまう様に感じてしまいます。

アーセナルのレジェンドであるリュングベリが
結果を出して正式に監督の座に納まるのが
一番夢があるストーリーですが
現実的にはこの難しい状況を乗り切るのは
かなり難しいミッションだと思います。

とにかく現在の最悪の状況を改善させる為には
中途半端な人選では無理な事は間違いなく
それ相応の監督を必ず選んで欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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343

 アーセナルはチームごとアメリカに行けば良い。サポーター、コメテーター全て差別主義者の国にいることはない。何とか上手くやろうとするから、おかしくなる。サッカーを滅ぼさない為にはそれしかない。
by 343 (2019-12-05 22:19) 

しゅうへい

正直、アーセナルファンになって10年くらいになりますが、今が一番辛いかもしれません。
面白くないし弱い。。
私にとっての一番のアーセナルはスパイスボーイズがいた時代でした。美しいフットボールでした。
その時も脆さはありましたが、そこも含めて好きでした。
今のアーセナルに何の哲学も感じず、ボスが築いたアーセナルが完全に崩れてしまった様に感じます。悲しいです。。
誰でも良いので救ってほしいと思う最近です。
by しゅうへい (2019-12-07 11:57) 

silentlucidity

しゅうへいさん、コメントありがとうございます。

私も今のアーセナルを観ていると心が苦しくなります。

本当に現状のアーセナルを観ていると誰が好き好んで監督を引き受けると言うのでしょうかね?

アッレグリはシーズン途中に就任する事は好まない様ですし、ロジャーズはレスターに先手を打たれて契約延長されてしまいましたし、、、。
選択肢がどんどん狭まってきて心配しかありません。

現実的に今の最悪の状況を修復すると言うよりも、一からチームを構築し直す事が出来る監督が必要ですよね。
仮にそれが出来る監督を招聘出来ずに中途半端な監督しか招聘出来ないんだったら、いっその事ボスを呼び戻してきて残りのシーズンを乗り切ってもらって、来夏に人選しなおす格好でも良い様な、、、。

まぁ、どちらにせよ今シーズンはもう終わりになってしまいますが、、、。


では、また。


by silentlucidity (2019-12-07 19:46) 

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