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攻撃的MF〜10メスト・エジル [Arsenal F.C.]

10メスト・エジル(30歳)

PL 20試合先発+4試合途中出場:5ゴール2アシスト
EL 8試合先発+2試合途中出場:1ゴール1アシスト
FA杯 1試合途中出場


Arsenal 1.jpg今シーズンはアーセナルに加入してから
最も苦しんだシーズンだったと思います。

これまでは特に攻撃面に於いて
個々の選手のアイデアや閃きを重視して
ある程度の自由を与えていた
ボスのスタイルにより
10エジルはある程度自由にプレーする事が
許されていたと思います。

しかしエメリ監督が就任した今シーズンは
チームに攻撃時の形と規律が取り入れられた事で
ボスの時代の様な自由度が減り、
その上守備時に課せられる
素早い対応等への適応に苦しんだ為に
10エジルは思う様にプレー出来なかったと思います。

実際、数字の上でも今シーズンは
5ゴール2アシストとアーセナルに加入してから最も悪く
僅か7ゴールにしか直接ゴールに関与していませんでした。
しかも、2アシストしか挙げられなかったのは
10エジルのポジション的に非常に低い数字であり
批判されても仕方がない数字だと思います。

とは言え、最近の10エジルのプレースタイルの変化から
アシスト数だけで評価するのはやや乱暴であり
そのアシスト数と共に
Keyパス数を評価の対象に入れる必要があると思います。

しかしその1試合平均のKeyパス数もこれまでは
13/14シーズンでは2.9本でリーグ全体の2位、
14/15シーズンでは3.1本でリーグ全体の1位、
15/16シーズンでは4.2本でリーグ全体の1位、
16/17シーズンでは3.0本でリーグ全体の2位、
17/18シーズンでは3.2本でリーグ全体の1位と
アシスト数が伸びないシーズンでも
しっかりと高い数字を維持していましたが
今シーズンの1試合平均のKeyパス数は僅か1.9本で
リーグ全体では11位と沈んでおり
攻撃面における貢献度は確実に低下していたと言えます。

とは言え、1.9本と言う数字でも
チーム内では1位の数字ですので
それ程悪い数字ではないとも言えますが
10エジルの能力を考えれば物足りなさは否めません。

確かにチーム戦術として
サイドから崩す形を重視する様になりましたので
直接的にゴールに関与する数は減っても
仕方がないかもしれませんが
その一方で今シーズンは
14オーバメヤンと9ラカゼットと言う
優秀なストライカーを2人も擁していましたので
もっとゴールに直結するプレーが増えても
おかしくなかったと思います。

そしてその攻撃面以上に適応に苦しんだのが
守備面の問題だと思います。

エメリ監督は前線の選手にも
献身的なプレスをかける事を課していますが
現状の10エジルはその要求に完璧に応える事が
出来ていなかったと思います。

勿論、その要求に応えるべく
ボールホルダーに対してプレスもかけていますし
必要であれば自陣深い位置まで戻って来る
献身性を観せる場面もありましたので
決してサボっていると言うレベルの問題ではないと思います。

しかし元々の守備力や守備時のポジショニングセンス等の
基礎となる部分がそれほど高くない為に
求められているレベルのプレス等を実行する事が出来ない
と言うべき問題であり
バックラインでパスを回すスタイルに苦しんだ1チェフと同様に
単純にエメリ監督が求めているレベルに達していない
と言う問題なのかもしれません。

結局の所、この守備面でのマイナスと
攻撃時のプラスのどちらを取るか
と言う問題かもしれません。

実際、守備面でのマイナス面を重視して
メンバーから外れる試合も多々ありましたし、
シーズン終盤の様に攻撃面でのプラスを期待して
チャンスを与えられた時期もありましたが
今シーズンに限って言えば
攻撃面での貢献度が著しく落ちてきていましたので
守備面でのマイナス面を重視されても
仕方がない状況だったのかも知れません。

10エジルも30代に突入した事もあり
これから大きな成長や変化を
期待する事は出来ないと思います。
よって今後もエメリ監督が求めるレベルの貢献度を
実践出来るかどうかは分かりません。

その為、エメリ監督が目指すスタイルで突き進むのならば
そのスタイルに対応出来ない10エジルは
出場機会は限られた物になってしまうかもしれませんし、
反対に10エジルの能力を活かす事を考えるのならば
10エジルをチームの中心に置く様なスタイルを
エメリ監督は造らなければならなくなると思います。

どちらにせよ今後もお互いのスタイルが
完全に相入れる事は出来ない様な状況ならば
この夏の10エジルの去就が
不透明な状況というのも頷けます。
しかし実際には10エジルには
週給£35万と言う高額給与の問題がある為に
この夏に移籍が決まる事はまずないと思いますが、、、。

来シーズンもお互いのスタイルが相入れない状況のままならば
10エジルの出場機会は減る可能性もあると思います。
勿論、献身的なプレス等の守備面でのマイナス要素を
減らす事も重要だと思いますが
一方で攻撃面での貢献度をもう一度上げる事も
必要だと思います。

昨今の流れから言えば10エジルが得意とする
トップ下のポジションには
パッサー色の強い選手よりも
アタッカー色の強い選手が務める傾向が強く
実際、エメリ監督もシーズン序盤に
このポジションで8ラムジーを起用したり
EL決勝戦で10エジルに代わって投入された59ウィロックには
ペナルティ内に積極的に侵入して
シュートの局面に顔を出す役割を課せていた様に見えた事からも
10エジルの様なパッサーではなく
よりアタッカー色の強い選手を
このポジションで起用したいのかもしれません。

守備の局面での問題は中々改善出来ないかもしれませんが
攻撃面に関しては言い訳は出来ないと思います。
自らの得意とするトップ下のポジションを確保する為には
よりアタッカー色の強いプレーを
増やさなければならないかもしれませんし、
反対にこれまで通りパッサー色の強いプレーをするのならば
1列下げたポジションに対応しなければならなくなると思います。

どちらにせよこのままの状況では
本当の意味で10エジルが輝く状況は
訪れない様に思われます。
しかし、このまま輝きを失う程
10エジルは老け込んではいないと信じたいと思います。

もう一度アーセナルの中心選手に戻る為に
来シーズンは変化を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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