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PL30:Liverpool vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Liverpool 2−2 ARSENAL
2023年4月9日(日)Premier League, Anfield

Goal

 (8)11Martinelli
 (28)9Jesus(←11Martinelli)
 (42)Salah
 (87)Firmino


1Ramsdale

 4White 16Holding 6Gabriel 35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard    34Xhaka

7Saka              11Martinelli

9Jesus


(80)9Jesus>>>19Trossard
(80)8Ødegaard>>>15Kiwior
(88)35Zinchenko>>>3Tierney


Substitutes
 30Turner
 97Walters
 20Jorginho
 21Vieira
 10Smith Rowe
 24Nelson


Arsenal 1.jpgやはりアンフィールドでのリバプール戦は
鬼門でした。
アンフィールドで最後に勝利したのは
12/13シーズンまで遡らなければならず
現在6連敗中という散々な戦績で迎えた
今シーズンのアンフィールドでのリバプール戦も
色々あり何とか引き分けるのが精一杯でした。

先発は怪我で離脱中の12サリバは間に合わず
右CBを16ホールディングが務めた以外
ベストメンバーが組まれました。

試合は今シーズン不調のリバプールを
前半から圧倒する形で始まり
早々に先制ゴールを奪いました。

8分、ライン側に立っていた7サカが
中に動く動きに合わせて送られた
4ホワイトからのパスを受け、
その7サカからのパスを受けた8ウーデゴールが
ペナルティに向かって走り出していた7サカに向けて
リターンパスが送られました。
そのパスはファン・ダイクにカットされてしまいましたが
そのこぼれ球を収めた11マルティネッリが
ドリブルでゴールに向かって切り込んで行き
そのまま押し込み先制ゴール!!

ファン・ダイクがカットしたボールが
11マルティネッリの所に溢れてきたと言う
ラッキーな面もありましたが
7サカや11マルティネッリが
センターラインを超えた辺りの
ライン側の浮いた位置から
中に向かって動きながらパスを受けて
攻撃のスイッチに入れると言う
今シーズン頻繁に使っている仕掛けが
見事に決まったゴールだったと思います。

その後もリバプールゴールに迫りました。

11分過ぎ、35ジンチェンコからのパスを
左サイドで受けた11マルティネッリからのリターンパスを受けた
35ジンチェンコがペナルティの外側から
豪快に左脚を振り抜きました。
このシュートはアリソンのファインセーブに阻まれ
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
アリソンが触っていなければ
かなり際どいシュートだったと思います。

16分過ぎ、9ジェズスのサイドチェンジのパスを受けた
7サカが送ったクロスを
ファーサイドに走り込んできた9ジェズスが
ダイレクトで合わせました。
残念ながらそのシュートは枠を捉える事は出来ませんでしたが
難しいバウンドだったとは言え
完全にフリーで飛び込めていましたので
9ジェズスならばしっかりと
押し込まなければならない場面だったと思います。

一方で危ない場面もありました。

19分過ぎ、4ホワイトが出した7サカへのパスが
ズレた所をジョーンズに奪われ
そのジョーンズからのパスを受けたファビーニョが送った
右サイドの裏へのパスでロバートソンに抜け出されてしまい
左脚を振り抜かれてしまいました。

幸いそのシュートは枠を捉えず救われましたが
ミスから始まった危険な場面だったと思います。

しかし次にゴールネットを揺らしたのもアーセナルでした。

28分、34ジャカが送った左サイドの裏へのパスで抜け出した
11マルティネッリが送ったピンポイントクロスを
9ジェズスがヘッドで合わせてゴール!!

11マルティネッリのピンポイントクロスの精度が素晴らしく
9ジェズスのポジション取りも完璧だったと思いますが
何よりもゴール前がスッカスカだった
リバプールのDFラインは壊滅的な状況だったと思います。

0ー2となりこれで余裕が出るはずでしたが
またミスから危険な場面を作らせてしまいました。

32分過ぎ、16ホールディングが出した35ジンチェンコへのパスが
ヘンダーソンにカットされてしまい
そのヘンダーソンから出されたスルーパスで
サラーに抜け出されてしまいました。
そのサラーに対して
完璧なタイミングで前に出た1ラムズデールが
しっかりとシュートコースを塞いだ事で
そこからのシュートは枠を捉える事が出来ずに
救われましたが
再びミスから決定機を作らせてしまったのは
よろしくない流れでした。

しかしこの後にこの試合の中で
最大のミスを犯してしまいました。

39分過ぎ、11マルティネッリからのパスを
左サイドのワイドな位置で受けた34ジャカが
コナテに潰されてボールをロストした後に
事もあろうかそのままボールを追っていた34ジャカが
コナテからパスを受けた後に
アリソンにパスを出した後のアーノルドに対して
背後から体をぶつけて行きました。

当然そのチャージを受けたアーノルドは
34ジャカにやり返した事で
両者にイエローカードが提示されましたが
試合後のコメンテイター陣が揃ってコメントしていた様に
この場面がこの試合のターニングポイントになってしまったのは
言うまでもなかったと思います。

なぜ34ジャカはこの様な愚行を犯してしまったのか?

百歩譲って仮にリードを許していた状況で
アーノルドに度々挑発されていたと言うのならば
まだ弁解が出来ると思いますが
アーセナルが2点リードした状況であり
上手くいっていないのはリバプールの方でしたので
34ジャカがカッとなる理由は見当たりません。

確かに、アーノルドは偽SBとして中に絞ってプレーしており
34ジャカとはマッチアップする関係性でしたので
何かしらあったのかもしれませんが
少なくとも激しいチャージを受けた
コナテに対して仕返しをしたのならば分かりますが
何も関与していないアーノルドに対して
レイトチャージする必要があったのか?
全く理解に苦しむ行動としか言いようがありません。

ここまで、あまりにも簡単に2失点しておきながら
反対にアーセナルのミスから
2つのビッグチャンスが訪れたにも関わらず
決めきる事が出来なかった状況に
度々映し出されるクロップの表情が表していた様に
同じ様にプレーしているはずなのに
なぜか上手くいかないと言う混乱が
アンフィールド中に漂っていたと思います。

しかしこのいざこざにより
選手はまだしもアンフィールドを埋め尽くしていた
リバプールファンに戦う理由を与えてしまったのは
大きな過ちだったと思います。

このトラブルで少なからず疑念があったと思われる
アンフィールでの雰囲気が変わり
強かった頃の威圧的で要塞と評される
アンフィールが目を覚ましてしまったと思います。

それでも前半をこのまま終わらす事が出来ていたら
結果は変わっていた可能性はありましたが
この直後に目を覚ました
アンフィールドの後押しを受けたリバプールに
ゴールを奪われてしまいました。

42分、右サイドに開いた位置で
パスを受けたジョーンズからのパスで
そのジョーンズを追い越してきた
ロバートソンが裏に抜け出し
そこからの折り返したボールを
ゴール前でヘンダーソンがファーに流し
そのボールをサラーに押し込まれてしまい失点。

34ジャカの愚行を境に
明らかに動きが良くなったリバプールの選手達は
大きな声援を受けのびのびとプレーする様になり
反対にここまで敵地でものびのびとプレーしていた
アーセナルの選手達は
一つ一つのプレーに罵声を浴びせられる様になり
明らかにプレーしづらい状況に陥ってしまったと思います。
そしてその愚行に対して少なからず
「なぜ?」と感じていたアーセナルの選手の中にもいたはずです。
その様な疑念を払拭する事が出来ていなかったかの様に
少なからず集中力が欠けていた様にも観えました。

その後はアンフィールドだけではなく
選手達も目を覚ましたリバプールに
何度となくゴールに迫られてしまいました。

前半ロスタイム、アーノルドのクロスに対して
ファーサイドでジョッタがダイレクトで折り返しました。
その折り返しに対して
1ラムズデールが素早く反応して弾き出しましたが
今度はそのこぼれ球をゴール正面の位置から
ヘンダーソンに右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートも枠を大きく外して救われましたが
動きが良くなったリバプールの仕掛けに
完全に付いていけなくなっていたと思います。

後半に入っても勢いを増したリバプールの攻撃を
なんとか凌ぐ時間帯が続いてしまい
その様な状況の中で
早々に決定的なピンチを迎えてしまいました。

51分過ぎ、ガクポが蹴った右サイドからのCKの場面で
ゴール前での競り合いにより
ペナルティ内にこぼれたボールに対して
ジョッタと16ホールディングが交錯してしまい
16ホールディングのファールが取られてしまいました。

普通に考えればPKを取られても仕方がないと思いますが
本当に16ホールディングのファールと言えるのか?
少なからず疑問を感じる場面でした。

そもそもこの場面のボールはイーブンのボールであり
もっと言えば最後に触ったのは多分5トーマスだと思いますので
どちらかというとアーセナル側のボールだったと思います。
そのボールに対して
ジョッタと16ホールディングが同時に走り出し
そこで16ホールディングの前にねじ込んできたジョッタの左脚に
16ホールディングが引っ掛る形で両者が倒れましたが
そのジョッタの左脚がボールを収める動作の一環として
脚を出したと言うのならば
当然16ホールディングのファールだと思いますが
この時点ではまだジョッタはボールを収める段階ではありませんでしたので
違う見方をすれば前に出ようとした16ホールディングに対して
ジョッタが脚を出して16ホールディングを転ばしたとも言えると思います。

実際、ホールディングの右脚が地面から離れた方が
ジョッタがねじ込んだ左脚が
ホールディングの右脚の前に着地するよりも
早かった事からも
16ホールディングにしたら
脚を引っ掛けられたと感じていたと思います。

まぁ、この場面でジョッタのファールを取るのは
難しかったと思いますが、、、、。

53分過ぎ、このPKをサラーが外してPK失敗。

少なからず疑問が残る場面でしたので
神様は気を利かしてくれたのかもしれませんね。

しかしこの後もリバプールの攻撃を
なんとか凌ぐ時間帯が続きました。

56分過ぎ、右サイドを駆け上がってきた
ロバートソンからのクロスを
ファーサイドで受けたサラーに
左脚を振り抜かれてしまいましたが
ゴールエリアのすぐ外側から放たれたそのシュートは
1ラムズデールがファインセーブで防ぎゴールを死守。

80分過ぎ、ファン・ダイクがルーズにクリアーしたボールを
最終的に収めたサラーが出した裏へのスルーパスで
ヌニェスに抜け出されてしまい1対1の状況に陥りましたが
完璧なタイミングで前に出た1ラムズデールが
ヌニェスのシュートをセーブしてゴールを死守。

ゴールを奪われていたもおかしくない決定機を
1ラムズデールがなんとか防ぐ形でしたが
反対にアーセナルも追加点を奪うチャンスが
なかった訳ではありませんでした。

73分過ぎ、34ジャカが送った
左サイドのスペースへのパスで抜け出した
11マルティネッリが
そのままドリブルで持ち込んで行った所から
ファーサイドから駆け上がってきた7サカに向けて
アリソンの前を横切る様なクロスが送られましたが
そのクロスは7サカの内側を走ってきていた
ロバートソンにカットされてしまい
7サカには届かず。

速いクロスを送る事でロバートソンがクリアー出来ずに
7サカの所にまで通る可能性はあったかもしれませんが
ロバートソンに7サカの前を取られていましたので
その選択は無理があった様に感じます。
それならばゴールの正面にはスペースが出来ていましたので
7サカはそのままゴールに向かわずに
途中で中に入っていくコースに切り替え
そこでクロスを受けていた方が
チャンスはあったかもしれません。

実際全速力で戻っていたロバートソンは
自らの背後にいた7サカが
途中でコースを変えても
すぐには反応出来なかったと思いますので
もう一工夫施せなかったのは残念でした。

84分過ぎ、アーセナル陣内で粘った所から出した
11マルティネッリのパスを
左サイドで受けた7サカが
そのままドリブルで持ち込みました。
一度はロバートソンとコナテに止められてしまいましたが
そこから絶妙なターンでその2人の間を割って抜け出し
グラウンダーのクロスが送られましたが
ニアに入ってきた19トロサールには
残念ながら合わず。

そしてついに同点ゴールが奪われてしまいました。

87分、ヘンダーソンからのパスを受けたアーノルドに対して
対峙した35ジンチェンコが股を抜かれて突破を許し
そこから送られたクロスに対して
ファーサイドに飛び込んできたフィルミーノに
ヘッドで合わされてしまい失点。

35ジンチェンコが股を抜かれて
深い位置にまで侵入を許してしまった時点で
勝負あったかもしれません。

この直後35ジンチェンコに代えて
3ティアニーが投入されましたが
多くの人に指摘されていた様に
3ティアニーに代えるのが遅すぎたと思います。

確かに35ジンチェンコがいれば
中盤でのボールの保持率は保てたかもしれませんが
実際はセカンドボールが収まらず
デュエルの局面でも劣勢の状況で
思った様にボールを保持する事が出来ていませんでしたし、
実際15キヴィオルを投入して3バックに変えた時点で
ボールを保持するスタイルから
ゴール前を固めて守り切る形に変更されていましたので
守り切ると決めたのならば
その時点で3ティアニーを投入しても良かったと思います。

そして後半ロスタイムに入っても
リバプールの猛攻に晒され続けてしまいました。

94分過ぎ、アーノルドのパスを受けたサラーに
左45度の付近から左脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは6ガブリエウの背中をかすめて
少しコースが変わりましたが
またもや1ラムズデールのスーパーセーブで防ぎ
ゴールを死守。

95分過ぎ、アーノルドがゴール前に放り込んだボールを
ファーサイドでヌニェスがヘッドで折り返し、
そのボールに対して飛び込んできたコナテに
胸で押し込まれそうになりましたが
それも1ラムズデールのスーパーセーブで防ぎ
ゴールを死守。

この日の1ラムズデールは
まさに神懸かっっていたと思います。
最後のコナテの場面も素晴らしかったと思いますが
やはりその前のサラーのシュートを防いだ場面は
本当に素晴らしかったと思います。

サラーのシュートに対して
1ラムズデールの腕が伸びたかの様なセーブでしたが
この時の1ラムズデールは
サラーのシュートが6ガブリエウの背中に当たった瞬間
踏ん張りなおして自ら飛ぶコースとタイミングを
瞬時に修正していた様に観えました。

今シーズンの1ラムズデールは
アーセナルが圧倒する試合が多かった事もあり
なかなか見せ場が訪れていませんでしたが
この試合では自らがワールドクラスである事を証明する様な
素晴らしいプレーを観せてくれたと思います。

そして最後の最後で勝利を手にするチャンスがありましたが
それも活かす事が出来なかったのは残念でした。

95分過ぎ、コナテのシュートを防いだ後に
カウンターが発動されました。
6ガブリエウからのパスを19トロサールが落とし
そのボールを受けた11マルティネッリから
逆サイドを駆け上がってきていた7サカに向けて
パスが送られましたが
そのパスは前に出てきたアリソンにカットされてしまい
決定機を活かせず。

そもそもこの場面は
11マルティネッリ、19トロサール、7サカに対して
リバプールはロバートソンだけと言う
3対1と言うの状況でしたので
11マルティネッリのパスが7サカに通っていたら
アリソンと1対1の状況をになっていただけに
もう少し丁寧にパスを出して欲しかったと思います。

実際7サカがもっと余裕を持って受けられる様なコースのパスでも
戻ってきていたガクポに追い付かれる事はなかったと思いますし
一度19トロサールに渡して
ロバートソンを引き付けた後に
その19トロサールからフリーでゴール前に走り込んできた7サカに
ラストパスを送ってもらっても良かったと思います。

試合はこのまま2−2で終わりましたが
本当ならば勝てる試合を自ら手放してしまった様な
試合だったと思います。

この試合の序盤は今シーズンのリバプールを象徴する様に
これまでと同じ事をしているつもりでも
個々の選手の動きが遅い、
デュエルの局面で踏み込んだプレーが出来ていないなど
クロップのスタイルに求められるレベルの
インテンシティを出せていませんのでしたので
際どい場面が作られたとしても
以前の様な怖さはあまり感じませんでしたが
34ジャカが愚行を犯した事で
全てが変わってしまったと思います。

34ジャカの愚行を境に
リバプールの選手達のインテンシティのレベルは大きくかわり
そしてその直後にサラーがゴールを奪った事で
今シーズンのモヤモヤを吹き飛ばして
完全に強かった頃のリバプールの自信が
目覚めてしまったと思います。

神懸かった1ラムズデールのセーブで
なんとか敗戦だけは免れましたが
反対にアルテタ監督が常々言っている様に
決めるべき時に決める冷酷さが足りず
僅かにあった勝利するチャンスも
逃してしまったのは残念です。

この試合で勝ち点3を奪えていたら
PL制覇に大きく前進する事になっていましたが
これでシティとの勝ち点差は
消化試合が1試合多い状況で「6」になってしまいました。

いよいよシティとの直接対決で
雌雄を決する事になりそうです。

余計な事をして台無しにしてしまったこの試合を
精神的に引きずらない事を祈るばかりですが
一つでも過ちを犯せば
そのしっぺ返しは必ず襲ってくる事を肝に銘じて
残りの試合に挑んで欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:0G1A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:2G3A 
5トーマス      PL:3G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A
7サカ        PL:12G10A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:10G7A 
9ジェズス      PL:8G5A EL:0G1A 
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:14G4A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A EL:1G0A 
14エンケティア    PL:4G1A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G7A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G2A FA:0G2A
24ネルソン      PL:3G2A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:5G5A EL:2G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G2A


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