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PL10:ARSENAL vs Sheffield United [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 5−0 Sheffield United
2023年10月28日(土)Premier League, Emirates Stadium

Goal
 (28)14Nketiah(←41Rice)
 (50)14Nketiah
 (58)14Nketiah(←10Smith Rowe)
 (88)21Vieira(pk)
 (97)18Tomiyasu
 

22Raya

4White  2Saliba  15Kiwior  35Zinchenko

41Rice

29Havertz     10Smith Rowe

 7Saka              11Martinelli

14Nketiah



(66)11Martinelli>>>19Trossard
(66)4White>>>18Tomiyasu
(74)7Saka>>>24Nelson
(74)10Smith Rowe>>>21Vieira
(89)41Rice>>>25Elneny

Substitutes
 1Ramsdale
 6Gabriel 
 20Jorginho
 8Ødegaard


Arsenal 1.jpgこの試合まで9戦してまだ勝ち星がない
今シーズン昇格してきた
シェフィールド・ユナイテッドを
ホームに迎えたこの一戦は
ブロックを築いて守る相手の守備を崩すのに
苦戦しましたが
最終的には5発大勝で勝利しました。

先発は珍しく大々的に
ローテーションしてきました。

GKは引き続き22ラヤが務め、
DFラインは右SBにホワイト、
左SBに35ジンチェンコが入りましたが
2サリバと共にCBを務めたのは15キヴィオルでした。
中盤はアンカーは41ライスが務めましたが
インサイドハーフには右に29ハヴァーツ、
左に10スミス・ロウが入りました。
前線は引き続き右に7サカ、左に11マルティネッリが入り
1トップには右ハムストリングの怪我で離脱した
9ジェズスに代わって
14エンケティアが務める4−3−3が組まれました。

シーズン序盤こそベンチスタートでしたが
DFラインの構成を昨シーズンに戻してからは
ほぼフル稼働だった6ガブリエウと
同じくカラバオ杯以外は
常に先発から起用されていた8ウーデゴールを外し、
シティ戦、チェルシー戦、セビージャ戦と
3戦連続先発した20ジョルジーニョを休ませて
今シーズン出場機会に恵まれていなかった
15キヴィオルと10スミス・ロウを
先発から起用してきたのは
アルテタ監督としては
非常に珍しい決断をしたと思います。

とは言え、6ガブリエウは怪我に耐性があると言っても
今シーズンに入ってからはブラジル代表でもポジションを掴み
現在行われているW杯南米予選では
4試合連続先発から起用されている様に
今後も代表期間の度に南米を行き来して
試合に出続ける可能性を考えますと
プレー時間は昨シーズン以上になる可能性がありますので
定期的に休ませる事は意味があると思います。

同時に8ウーデゴールはフィジカル的な問題と共に
先日の代表戦でノルウェー代表が
ユーロ2024の予選の敗退が決まってしまいましたので
メンタル的にも難しい時期なのかもしれませんので
心身共にリフレッシュする時間が必要だったのかもしれません。

そして20ジョルジーニョは何だかんだ言っても
17セドリックと共にチーム最高齢ですので
流石に1週間に3試合連続先発させるのは
フィジカル的な負荷が掛かり過ぎると考えても
不思議ではありません。

一方でこの試合の後には
ウエスト・ハムとのカラバオ杯4回戦が控えています。
PL、CLだけではなく
全ての大会でタイトルを
取りに行こうと考えているのならば
当然シェフィールド・ユナイテッドよりも格上の
ウエスト・ハムに
照準を定めてもおかしくありませんので
次戦のウエスト・ハム戦に向けて
温存した可能性も否定出来ません。

実際、PLで優勝すると言うことは
昨シーズンのヨーロッパチャンピオンで
CL、PL、FA杯の三冠を達成したシティの
上を行く事を意味していますので
当然アーセナルも三冠を目指してもおかしくないと思いますし
もっと言えばカラバオ杯を含めた
四冠を目指しても決しておかしくはないと思います。

まぁ、現状のスカッドの厚さで
四冠を目指す事が正しいかどうかは別ですが、、、。

どちらにせよPL制覇を目指すのならば
シーズンの最後まで主力選手の離脱を
最小限に留めるマネージメント力が必要だと思いますので
この様に大胆に選手を休ませる考えは賛成です。

試合の序盤はしっかりとブロックを築き
中央のスペースを消してきた
シェフィールド・ユナイテッドの守備網を
崩すのに苦労した為に色々と仕掛けるましたが
シュートを撃つ所まで
辿り着けない状況が続きました。

4ホワイトからのパスを受けた14エンケティアが
7サカとのコンビネーションで
スペースのない所を切り込んで
ペナルティの中に侵入を試みた5分過ぎの場面、
7サカからのリターンパスを受けた所で
14エンケティアの侵入路を抑えられてしまい
シュートを撃つ事が出来ず。

11マルティネッリが左CKを蹴った
12分過ぎの場面、
シェフィールド・ユナイテッドが
完全にマンマークで守る事もあり
そのCKはファーサイドよりの
ゴール前に出来たスペースに落ちましたが
残念ながら押し込めず。

15キヴィオルからパスを受けた11マルティネッリが
左サイドでタメを作っている所から
ポケットに向かって走り込んできた35ジンチェンコに
スルーパスが送られた15分過ぎの場面、
そのパスを受けて裏に抜け出した
35ジンチェンコの折り返しも
シュートには繋がらず。

相手のFKをキャッチした22ラヤが
間髪入れずに左サイドのスペースに向けて
ロングキックを送った18分過ぎの場面、
そのボールに追いついた11マルティネッリから
7サカにラストパスが送られましたが
この場面もシュートに持ち込めず。

11マルティネッリからのラストパスが
1タッチ手前のタイミングで出ていたら
7サカはシュートを撃つ事が出来た可能性が
高かったと思いますが
自ら仕掛けてシュートを撃つタイミングを
計りながら送ったラストパスでしたので
あのタイミングでパスを出す決断を下せなかったのも
仕方がなかったと思います。

その後もボールを持っていても
なかなかゴール前に迫る事が出来な状況が続く中で
一瞬の隙を突いて先制点を奪いました。

28分、右サイドのハーフスペースのレーンに上がってきた
41ライスからのラストパスを受けた14エンケティアが
巧みなトラップで前を向き
そのまま右足で押し込んでゴール!!

トラスティの背後に入ってきた14エンケティアが
そのトラップで前を向いた時点で勝負があったと言えますが
41ライスのボールの蹴り方からすれば
多少予想外のボールが入ってきた為に
逆を突かれてしまったとは言え
無理をしてでも脚を伸ばして
カットを試みなかった
トラスティの対応には疑問符が付きます。

41ライスのパスが出る寸前に
トラスティは14エンケティアの位置を確認していましたので
自らがカットしなければ
14エンケティアにパスが通ってしまうと言う事は
予め分かっていたと思いますので
リスクを犯してカットしに行かなかった
トラスティの判断は過ちであり
フィジカル的には申し分なくても
この辺りの読む力、決断を下す力が足りない所が
もしかしたらアルテタ監督のお眼鏡に
叶わなかった所なのかもしれません。

その後も良い仕掛けはあったと思います。

2サリバからのパスを
2ラインの間で受けた35ジンチェンコが
斜めに走り込んできた10スミス・ロウに
スルーパスを通した34分過ぎの場面、
トラスティとボーグルに挟まれた10スミス・ロウは
かわそうとした時に同じく走り込んできていた
14エンケティアとかぶってしまい
シュートを撃つ事が出来ず。

後方からスルスルと駆け上がってきた35ジンチェンコに向けて
2サリバがピンポイントパスを送った35分過ぎの場面、
そのパスを受けてDFラインの裏に抜け出した35ジンチェンコは
戻ってきたトラスティにカットされてしまい
シュートまで持って行けず。

左サイドに開いていた10スミス・ロウから
7サカ〜11マルティネッリへと繋がった40分過ぎの場面、
その11マルティンエッリはペナルティに入った所から
左脚を振り抜きましたがフォデリンガムのファインセーブに阻まれ
ゴールを奪う事が出来ず。

10スミス・ロウからのパスを
左ライン側で受けた11マルティネッリが
そのままドリブルでポケットの位置にまで侵入した所から
折り返した42分過ぎの場面、
誰かに当たってコースが変わったボールに対して
10スミス・ロウはなんとか合わせましたが
そのシュートもブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。

結局、散発的にシェフィールド・ユナイテッドゴールに
迫る場面はありましたが
最後の段階での詰めが甘く
本当の意味でゴールを脅かしたのは
40分過ぎの11マルティネッリのシュート位だったと思います。

実際、ポゼッション率66%対34%にも関わらず
前半の間に放ったシュート数が僅かに5本だった様に
ボールを持っていただけで
効率よくシェフィールド・ユナイテッドゴールに
迫る事が出来ていなかったと思います。

それには色々な原因があったと思いますが
まず指摘するべき所はDFラインや
41ライスや35ジンチェンコの3列目の選手と
前線との間の繋ぎ役が不在だった所だと思います。

本来ならばその役割は
インサイドハーフの2人が担うべき役割だと思いますが
10スミス・ロウと29ハヴァーツは
どちらかと言うと前線に近い所にポジショニングを取る事が多く
しかも後方からの楔のパスを引き出す動きよりも
裏のスペースに走り込む動きの方が目立っており
前線との繋ぎ役として振る舞っている様には観えませんでした。

9ジェズスが1トップの位置にいれば
下がってきて繋ぎ役を担ってくれますので
インサイドハーフの2人が高い位置に止まっても
機能したかもしれませんが
14エンケティアは9ジェズスの様に楔のパスを引き出し
そのパスを収め、そして的確に展開する様なプレーは
そこまで精度が高くはありませんので
インサイドハーフの2人が
もっと積極的に繋ぎ役として
振る舞うべきだった様に感じます。

とは言え、10スミス・ロウに関しては
2ラインの間に身を置くと
マンマーク気味にノーウッドが付いていましたので
楔のパスを受けれる状況ではなかったのかもしれませんが
どちらにせよインサイドハーフの2人が
高い位置にポジショニングを取って
前線でフラットに5人が並ぶ形は
明らかに歪だったと思います。

途中から10スミス・ロウは
ノーウッドのマークから逃げる様に下がってくる事で
ボールに触る機会は増えましたが
ボールと共に動いた所から何かを生み出すことに長けている
10スミス・ロウのスタイルを考えれば
下がったら下がったでそこから自らドリブルで持ち上がる様な
大胆なプレーをもっと観せても良かった様に感じます。

同時に前記の様に左サイドから
アタッキングエリアに入る場面が多かった一方で
右サイドからはそれほど効果的に
侵入する事が出来ていませんでした。
その要因の一つとして考えられるのが
7サカと29ハヴァーツの位置関係の悪さだと思います。

7サカと8ウーデゴールの関係性が
理想的かどうかは別として
アタッキングエリアに入った時に
29ハヴァーツが8ウーデゴールの様に
7サカの近くにいない為に
7サカのプレーは限定されていた様に感じました。

その様な事があってなのか?
いつもに比べて7サカは
左サイドに顔を出す場面が多かったのも
もしかしたら右サイドでは孤立してしまう事を
嫌がっての事だった可能性も否定出来ません。

結局、戦術的な理解度や
周囲の選手とのプレーイメージの共有が
このまま進んでいかなければ
ポジションを右から左に移ったとしても
29ハヴァーツには大きな変化が現れないかもしれません。

後半は早々にセットプレーから追加点が生まれました。

50分、7サカが蹴った右CKを
フォデリンガムが弾き出す事が出来ずに
ボールがゴール前に落ちた所を
14エンケティアが素早く右脚を振り抜きゴール!!

前半早々のCKの場面でもそうでしたが
セットプレーに対してマンマークで守る
シェフィールド・ユナイテッドの最大の問題が
マークに付いている選手の動きによって
ゴール前にスペースを作られやすい所であり
実際アーセナルの選手は巧みに動いて
GKの背後のエリアに上手くスペースを作っていたと思います。
そしてそのスペースにボールが落ちた時には
そのボールに対して
どちらの選手が先にボールに触る事が出来るかどうかが
ゴールを奪われるかどうかの分かれ目になる為に
最初のコンタクトの時にしっかりとクリアー出来なかった時には
この場面の様に非常に危険な状況に陥ってしまいます。

そして14エンケティアのハットトリックが生まれました。

58分、フォデリンガムのゴールキックに対して
35ジンチェンコがヘッドで戻したボールを
11マルティネッリ〜10スミス・ロウへと繋ぎ
その10スミス・ロウからのラストパスを受けた
14エンケティアが豪快に右脚を振り抜き
ハットトリック達成!!

14エンケティアが試合後コメントしていましたが
ここ最近行っていたと言う
ペナルティの外側からの
ミドルレンジのシュートの鍛錬が実った
強烈なミドルシュートが
ゴール左上に突き刺さりました。

実質、試合を決める3点目を奪った事で
その後はシェフィールド・ユナイテッドゴールに
迫る場面が増えました。

61分過ぎ、ルーズボールに対して
29ハヴァーツがヘッドで落としたボールを
7サカ〜10スミス・ロウ〜14エンケティアへと
スペースのない所を繋ぎ
その14エンケティアから走り込んできた
29ハヴァーツへラストパスが送られました。

そのパスはクリアーされてしまいましたが
テンポ良く細かくパスを繋いで切り崩した
アーセナルらしい仕掛けだったと思います。

61分過ぎ、11マルティネッリが
深い位置にまで切り込んだ所から送ったクロスを
走り込んできた4ホワイトが
ダイレクトで右脚を振り抜きましたが
そのシュートはフォデリンガムのファインセーブで防がれ
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

66分過ぎ、41ライスからの浮き球のパスで
裏に抜け出した18冨安がライン上で
ジャンピングボレーで中に折り返しましたが
ゴール前に飛び込んだ19トロサールには合わず。

75分過ぎ、19トロサールのクロスが
ロビンソンのヘッドでクリアーされたボールを
18冨安がダイレクトボレーで合わしましたが
枠を捉えられず。

そして試合終盤に更に追加点が生まれました。

83分過ぎ、ルーズボールに反応した21ヴィエイラが
ボール収めた所でノーウッドのタックルが
21ヴィエイラの右脚を捉えて
VARの結果PK獲得。

88分、そのPKを21ヴィエイラが決めゴール!!

この場面でのPKキッカーは
本来は14エンケティアだった様ですが
パートナーが出産を控えていた21ヴィエイラに
14エンケティアは快く譲り
先日誕生したお子さんに送るゴールになった様です。

そして最後は18冨安にゴールが生まれました。

97分、21ヴィエイラが蹴った右CKが
ゴール前に溢れたボールに反応した18冨安が
右脚を振り抜きゴール!!

PL50試合目の節目の試合でPL初ゴールが生まれました。
そしてこのゴールは
昨年亡くなった18冨安のお母様へ捧げられたと聞き
更に感慨深いゴールになったと思います。

昨シーズンは怪我で苦しんで
本来のパフォーマンスが発揮出来ていないと思っていましたが
もしかしたらお母様の事もあって
人知れず苦しんでいたのかも知れません。

しかしここ最近の18冨安の活躍を観ると
その悲しみや苦しみを乗り越えて
更に強くなって帰ってきた事を強く印象付ける活躍であり
強くなって帰ってきた18冨安の
これからの活躍が非常に楽しみです。

試合はこのまま5−0で快勝!!

ゲームメイクが上手くいかずに
攻め倦む時間帯もありましたが
結果的には主力選手を休ませる事が出来た上で
しっかりと勝利を物にしましたので
そう言う意味では非常に意味のある試合になったと思います。

そして21ヴィエイラと18冨安にとっても
記念となる試合になったのは間違いなく
同時にチームの一体感を強く感じさせてくれる
試合になったと思います。


C'mon Arsenal !!


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2サリバ       PL:0G1A
4ホワイト      PL:1G0A
7サカ        PL:4G3A CL:1G2A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:3G1A CL:1G0A
9ジェズス      PL:1G0A CL:3G1A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:1G2A CL:1G0A
14エンケティア    PL:5G0A CC:0G1A
18冨安        PL:1G0A
19トロサール     PL:2G0A CL:1G1A CS:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G1A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:1G1A
41ライス       PL:2G2A CL:0G1A


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