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2023/24シーズン〜〜補強を振り返って、その1〜〜 [Arsenal F.C.]

2023/24シーズン〜〜補強を振り返って、その1〜〜


今シーズンの「移籍・補強」について振り返ってみたいと思います。


IN

〜〜夏期移籍〜〜

チェルシーから完全移籍
 攻撃的MF カイ・ハヴァーツ(24歳)ドイツ代表 総額£6500万(推定)

アヤックスから完全移籍
 CB ユリエン・ティンバー(22歳)オランダ代表 総額£3800万(推定)

ウエスト・ハムから完全移籍
 DMF デクラン・ライス(24歳)イングランド代表 総額£1億500万(推定)

ブレントフォードから買い取りオプション付きシーズンローン
 GK ダヴィド・ラヤ(27歳)スペイン代表 手数料£300万(推定)


〜〜冬期移籍〜〜

ナントからローンバック
 右WG マルキーニョス(20歳)ブラジルU-23 ローンバック


OUT

〜〜夏期移籍〜〜

リヨンへ完全移籍
 CMF エインズリー・メイトランド=ナイルズ(26歳)イングランド フリー

未定
 CB ザック・アヴェ(19歳)イングランド フリー

未定
 LW ジョエル・イデホ(20歳)オランダ フリー

未定
 LW ジョージ・ルイス(23歳)ノルウェー フリー

未定
 CMF マット・スミス(22歳)イングランド フリー

未定
 GK トム・スミス(21歳)イングランド フリー

St.ガレンへ完全移籍
 ストライカー ニコライ・モーラー(21歳)スウェーデン 移籍金非公表

FCラピド・ブカレストへシーズンローン
 CMF カタリン・シルジャン(20歳)ルーマニア 手数料非公表

バローAFCへ完全移籍
 CB メイズド・オグンボ(20歳)アイルランド 移籍金非公表

ACモンツァへ完全移籍
 CB パブロ・マリ(29歳)スペイン £600万(推定)

レヴァークーゼンへ完全移籍
 CMF グラニト・ジャカ(30歳)スイス代表 £2150万(推定)

コルチェスター・ユナイテッドへシーズンローン
 CMF マウロ・バンデイラ(19歳)ポルトガル 手数料非公表

イーストボーン・バラへシーズンローン
 ストライカー ビリー・ヴィガー(19歳)イングランド 手数料非公表

スラウ・タウンヘシーズンローン
 GK ヒューバート・グラチェ(20歳)ポーランド 手数料非公表

シェフィールド・ユナイテッドへ完全移籍
 CB オーストン・トラスティ(25歳)アメリカ代表 £500万(推定)

マザーウェルへシーズンローン
 ストライカー ミカ・ビエレス(20歳)デンマーク 手数料非公表

ノッティンガム・フォレストへ完全移籍
 GK マット・ターナー(29歳)アメリカ代表 £1000万(推定)

スウォンジー・シティへシーズンローン
 CMF チャーリー・パティーノ(19歳)イングランドU-20 手数料非公表

ナントヘシーズンローン
 右WG マルキーニョス(20歳)ブラジルU-20 手数料非公表

カーディフ・シティヘシーズンローン
 GK ルナル・アレックス・ルナルソン(28)アイスランド代表 手数料非公表

ミルウォールへシーズンローン
 右SB ブルック・ノートン・カフィー(19歳)イングランドU-20 手数料非公表

ダービー・カウンティへローン移籍(2023年末まで)
 ストライカー タイリース・ジョン=ジュールス(22歳)イングランドU-21 手数料非公表

レアル・ソシエダはシーズンローン
 左SB キーラン・ティアニー(26歳)スコットランド代表 手数料非公表

ASモナコへ完全移籍
 ストライカー フォラリン・バロガン(22歳)アメリカ代表 総額£3430万(推定)

FCデン・ボス(オランダ2部)ヘシーズンローン
 CMF サラー・アウラド・ムハンド(20歳)オランダ 手数料非公表

ノッティンガム・フォイレストへ買取オプション付きシーズンローン
 左WB ヌーノ・タヴァレス(23歳)ポルトガルU-21 手数料£100万

チェルトナム・タウンへシーズンローン
 ストライカー ネイサン・バトラー=オイェデジ(20歳)イングランド 手数料非公表

ダービー・カウンティU-21へシーズンローン
 左SB ヘンリー・ジェフコット(19歳)イングランド 手数料非公表

レザーヘッドへローン(2023年末まで)
 GK ブライアン・オコンクォ(17歳)イングランド 手数料非公表

ウィガン・アスレチックへローン(2023年末まで)
 CB オマル・レキク(21歳)チュニジア代表 手数料非公表

レクサムへシーズンローン
 GK アーサー・オコンクォ(21歳)イングランド 手数料非公表

ルートン・タウンへシーズンローン
 CMF アルベール・サンビ・ロコンガ(23歳)ベルギー 手数料非公表
 
クリスタル・パレスへ完全移籍
 CB ロブ・ホールディング(27歳)元イングランド代表 £400万(推定)

ブロムリーヘシーズンローン
 CB アレックス・カーク(20歳)イングランド 手数料非公表

ブロムリーヘシーズンローン
 左WG キド・テイラー=ハート(20歳)イングランド 手数料非公表

KVコルトレイクへ完全移籍
 右SB ライアン・アレバイオス(21歳)イングランド 移籍金非公表

トラブゾンスポルへ完全移籍
 右WG ニコラ・ペペ(28歳)フランス 契約解除

ティグレス(メキシコ)へ完全移籍
 攻撃的MF マルセロ・フローレス(19歳)メキシコ代表 移籍金非公表

アル・ビッダ(カタール)ヘ完全移籍
 CMF ティム・アキノラ(22歳)イングランド 移籍金非公表


〜〜冬期移籍〜〜

SKシュトゥルム・グラーツへシーズンローン
 ストライカー ミカ・ビエレス(20歳)デンマーク 手数料非公表

ヘルタ・BSCへ完全移籍
 DMF ブラッドリー・イブラヒム(19歳)イングランド 移籍金非公表

FCコペンハーゲンへ完全移籍
 GK ルナル・アレックス・ルナルソン(28歳)アイスランド代表 契約解除

スウォンジー・シティへシーズンローン
 左WG チャールズ・サゴエ Jr(19歳)イングランド 手数料非公表

アストン・ヴィラへ完全移籍
 左SB リノ・ソウザ(19歳)イングランドU-19 移籍金非公表

アトレティコ・バレアレスへ完全移籍
 CML ミゲル・アジーズ(21歳)イングランド 移籍金非公表

レディングへシーズンローン
 CB ゼイン・モンルイ(20歳)イングランド 手数料非公表

レイトン・オリエントへシーズンローン
 CF カヨン・エドワーズ(20歳)イングランド 手数料非公表

スルヴェットヘシーズンローン
 CB オマル・レキク(22歳)チュニジア代表 手数料非公表

フルミネンセヘシーズンローン(買取オプション付き?)
 右WG マルキーニョス(20歳)ブラジルU-23 手数料非公表


(年齢は移籍当時)


Arsenal 1.jpg

昨シーズンはあと一歩の所まで迫りながらも
シティに逆転を許し
PLのタイトルを取り逃した経験を踏まえ
夏の移籍期間ではこれまでにない大型補強を敢行し
スカッドの拡充に努めました。

では、まず昨夏の段階で個人的に挙げていた
補強のポイントは

1、インサイドハーフ・CMF

2、左利きの右サイドアタッカー

3、左SB

4、右SB

5、CB

でした。

昨シーズン中心選手として
代えの効かない存在だった
ジャカがレヴァークーゼンに移籍した事を踏まえ
そのジャカの穴を埋める為に
まず最初に補強したのが29ハヴァーツでした。

無策な補強戦略でスカッドの人員が膨れ上がっていた
チェルシーが人員整理する必要性に迫られた為に
移籍市場に出された29ハヴァーツを
速攻で獲得したのは少なからず驚きだったと思います。

そして同時にウエスト・ハムから
イングランド人選手史上最高額の
£1億500万の移籍金で獲得した41ライスも
怪我が多くシーズン通して稼働する事が難しい
5トーマスに代わる
アンカーのレギュラー候補としてだけではなく
移籍したジャカの穴を埋める補強と考えられており
当初は29ハヴァーツは適応に苦しんでいましたが
結果としてはこの2人を獲得した事により
中盤の質と選手の層を
大幅に向上させる事に成功しました。

一方でDFライの拡充に関しては
アヤックスから12ティンバーを獲得しました。

アヤックス時代は主にCBでプレーしていましたが
アーセナルに移籍してからは
右左のSBで起用され
同時に与えられた偽SBとしての役割も
完璧にこなしていましたので
両SB・偽SB・そして場合によってはCBと
12ティンバー一人で多くのポジションと役割をこなす
非常に大きな補強になるはずだっただけに
開幕戦で負傷し長期離脱してしまったのは
非常に残念でした。

そして昨シーズン第2GKを務めていたターナーを
ノッティンガム・フォイレストに放出した事に伴い
新たにブレントフォードから22ラヤを獲得しました。

昨シーズンは主役級の活躍を観せていた
1ラムズデールの正GKの座は安泰だと思われていましたが
アルテタ監督はシーズン開始早々に
1ラムズデールから22ラヤに
正GKを変更したのは少なからず驚きでした。

とは言え、元々アルテタ監督は
バックラインから丁寧にボールを繋いで
ビルドアップするスタイルを目指していた事を考えれば
足下の技術レベルが高い22ラヤを獲得した時点で
正GKの交代は避ける事が出来なかったのだと思います。

実際、バックラインでのボール回しに関しては
22ラヤを起用した試合の方が安定していた事を考えれば
この補強も理に叶った補強だったと思います。

この様に『1』のインサイドハーフ・CMFに関しては
29ハヴァーツと41ライスと言う
一線級の補強が出来、
12ティンバーが開幕戦で負傷さえしなければ
『3、4、5』のDFラインの選手層も
大きく拡充されていたと思います。

一方で長い間不在の7サカをバックアップする
『2』の左利きの右サイドアタッカーに関しては
この夏は補強する事が出来ずまた持ち越しになりましたが
当初は考えもしなかった
正GKの交代劇に関しても
結果として良い補強になったと思いますので
昨夏に獲得した選手は
結果としては皆大当たりだったと言えると思います。

この様な状況の中で
昨冬の移籍期間が始まる前の段階で
個人的に挙げていた
補強のポイントは

1、フィジカル能力に長けたストライカー

2、5トーマスの去就によってDMF

3、1ラムズデールの去就によって第2GK

4、DFラインの拡充

5、左利きの右サイドアタッカー

でした。

まず昨シーズンの怪我の影響からか
9ジェズスのパフォーマンスレベルが
中々上がってこない為に
シーズン前半は決定力不足に苦しみましたので
9ジェズスとはタイプの異なる
新たなストライカーの補強に動くのではないかと
噂されていました。

しかし夏の移籍期間で大型補強を敢行したアーセナルは
PSRの規定に抵触する可能性があった為に
22ラヤを完全移籍で獲得する事が出来ずに
買い取りオプション付きのローン移籍と言う形で獲得した様に
この時点で今シーズンの補強資金はほぼ底をついていたと思われます。

仮に5トーマスや1ラムズデール等が移籍した場合には
その資金を元手に
新たな選手の補強に動いた可能性があったかもしれませんが
この冬の移籍期間では大きな動きはなく
新たな選手の獲得は行われませんでした。

よってアルテタ監督は
29ハヴァーツをCFにコンバートする事で
『1』に対して対処する事となり
結果としてはこのコンバートが大当たりして
ストライカーの決定力不足の問題を
解消する事に成功しました。


12ティンバーが開幕戦でほぼシーズン棒に振る
大怪我を負ってしまったのは予想外だったとは言え
この夏に獲得した選手達は
総じて期待通りの働きを観せ
昨シーズンと比べても
戦力アップと選手層の拡充に成功したと思います。

一方でほぼ休みなく稼働し続けている
4ホワイト&2サリバ&ガブリエウへの負担を減らす
DFラインの拡充と
7サカをバックアップする左利きのサイドアタッカーの補強は
今シーズンも行われずに来夏に持ち越しになってしまったのは
今後大きな問題になる可能性があります。

特にDFラインの3名が大きな怪我もなく
シーズン通して稼働し続ける事ができた事で
今シーズンは大きな問題にはなりませんでしたが
仮にこの中の誰かが離脱する様な事があった場合には
現在の位置にいる事は出来ていなかったかもしれません。

それだけに来夏こそはこの問題に
真剣に取り組んでほしいと思います。

これらを踏まえ今シーズンの補強は

『95点』

と評価します。

獲得した選手は総じて大当たりだった事を考えれば
限りなく100点に近い補強だったと思いますが
一方で、前記の様にDFラインの選手層と
7サカのバックアップの部分に
問題を残したままだった所を
5点減点しました。


・・・つづく。


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