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Florida Cup 2022:ARSENAL vs Chelsea [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 4−0 Chelsea
2022年7月23日(土)Florida Cup 2022, Camping World Stadium

Goal
 (15)9Jesus(←34Xhaka)
 (36)8Ødegaard(←11Martinelli)
 (65)7Saka
 (90)23Lokonga(←17Cédric)


32Ramsdale

4White  12Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

5T. Partey

8Ødegaard     34Xhaka

 7Saka              11Martinelli

9Jesus



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最終形


30Turner

17Cédric  12Saliba  6Gabriel  20Tavares

25Elneny

15Maitland-Niles    23Lokonga 

27Marquinhos             19Pépé 

14Nketiah



(46)35Zinchenko>>>20Tavares
(57)9Jesus>>>14Nketiah
(72)32Ramsdale>>>30Turner
(72)4White>>>17Cédric
(72)5T. Partey>>>25Elneny
(72)7Saka>>>27Marquinhos
(72)11Martinelli>>>19Pépé
(78)8Ødegaard>>>15Maitland-Niles
(78)34Xhaka>>>23Lokonga


Substitutes
 33Okonkwo
 16Holding
 22Marí
 2Bellerín
 97Walters
 24Nelson
 26Balogun
 

Arsenal 1.jpg4発快勝!!

プレシーズンマッチ4戦目は
チェルシーとの対戦になりましたが
開幕に向けて仕上がりの差が如実に出た
試合になりました。

先発はGKは32ラムズデール務め
DFラインは左SBには新加入の
35ジンチェンコが先発し
右SBには4ホワイトが入り
CBは12サリバと6ガブリエウが組みました。
中盤はアンカーに5トーマス、
インサイドハーフに8ウーデゴールと34ジャカが並び
前線は右に7サカ、左に11マルティネッリ
1トップに9ジェズスが入る
開幕戦を見越した
現時点でのベストメンバーが組まれました。

試合は開始早々からアーセナルがビッグチャンスを掴みました。

5分過ぎ、チェルシーの右サイドからのCKの流れの
こぼれ球を収めた11マルティネッリが
一気にドリブルで駆け上がり
11マルティネッリ&7サカ対ギャラガーと言う
2対1の状況になりました。
そしてその11マルティネッリからのパスを受けた7サカが
そのまま持ち込み右脚を振り抜きましたが
そのシュートはメンディのファインセーブに阻まれてしまい
残念ながらゴールを奪う事は出来ず。

7サカが自らシュートを撃った決断は
間違いではないと思いますが
11マルティネッリのパスを受けた時点で
そのままダイレクトで11マルティネッリに戻した方が
より良い形でメンディとの1対1の状況になっていた様に感じます。

そして相手のミスパスを活かして先制点が生まれました。

15分、チャロバーが中途半端に出したパスをカットした
34ジャカがダイレクトで送ったパスで抜け出した9ジェズスが
前に出てきたメンディの頭をチップキックで越してゴール!!

9ジェズスのゴールはコースを狙うと見せかけて
チップキックで頭を越した
非常にオシャレなゴールだったと思います。

そして追加点は完璧なコンビネーションで
切り崩したゴールでした。

36分、メンディのフィードをカットした5トーマスから
8ウーデゴール〜5トーマスと繋いだ後に
その5トーマスから11マルティネッリに向けて
鋭い縦パスが送られ、
そのパスを受けた11マルティネッリから送られたスルーパスを
斜めに走り込んで来た8ウーデゴールが受けて
左脚を振り抜きゴール!!

ハーフスペースの11マルティネッリに向けて
間髪入れずに鋭い縦パスを送った5トーマス、
その11マルティネッリにチャロバーが釣り出された為に
チアゴ・シウバとの間に大きなスペースが生まれ、
そこを埋めるべきジョルジーニョがもたついている間に
その背後から走り込んで来た8ウーデゴールにパスが通り、
そしてパスを受けてから非常に速かった
8ウーデゴールの左脚のシュート、
全てが完璧だったと思います。

まぁ、2ゴール共にチェルシーの
ミスパスから生まれたゴールなんですが
そのミスを確実にゴールに繋いだ所は
チームとしての成長を感じます。

そして前半終了間際、綺麗なコンビネーションで
チェルシーの守備網を崩す場面がありました。

前半ロスタイム、右サイドに開いていた9ジェズスが
ノールックで8ウーデゴールに繋ぎ
その8ウーデゴールもノールックのヒールパスで
中に向かって走り込んで来た9ジェズスに戻しました。
そのままドリブルで切り込んでいった9ジェズスは
チアゴ・シウバにカットされてしまい
シュートまで持ち込めませんでしたが
9ジェズスと8ウーデゴールは
同じ仕掛けの絵を描けており
相性は非常に良さそうに感じます。

前半は連動的なプレスを仕掛けて
出来る限り高い位置でボールを奪い返し、
そこから素早くゴールを陥れる。
この形で2ゴール奪い、
遅攻の局面でもしっかりとパスを繋ぎながら
隙が生まれた所でダイレクトパスを使ってテンポアップする等
アーセナルが行いたいプレーが
全て出来ていたと思います。

一方のチェルシーはボールを持っても
中々良い形で組み立てが出来ずに
昨シーズンまでのチェルシーとは別のチームの様でした。

後半に入り4−3−3から3−4−3に
システムチェンジを行なった事で
チェルシーは少し良くなったと思いますが
それでも次にゴールネットを揺らしたのも
アーセナルの方でした。

65分、4ホワイトからのパスを受けた7サカが
アロンソをかわして右サイドのライン側から
中に向かってドリブルで侵入し
そこからの14エンケティアへのパスは
カットされてしまいましたが
そこから7サカ〜34ジャカと繋ぎ
その34ジャカからのパスを受けた11マルティネッリが
ダイレクトで右脚を振り抜きました。
そのシュートはメンディのファインセーブで防がれてしまいましたが
そのリバウンドを収めた34ジャカが
アロンソを浮き球でかわしてから
右脚のボレーシュートを放ちましたが
このシュートもメンディのファインセーブで防がれてしまいました。
しかしそのこぼれ球に対してゴール前に詰めていた7サカが
豪快に蹴り込みゴール!!

厳密に言えば7サカの位置はオフサイドだった様に観えましたが
それでもペナルティ内に7人の選手が戻ってきていた
チェルシーの守備網を物ともせずに
力技で押し切る様なゴールを奪う事が出来た所も
チームの成長を感じます。

その後はメンバー交代を行い
サブ組中心の構成に変わりましたので
それほど多くのチャンスを生み出す事は出来ませんでしたが
幾つかチャンスはありました。

84分過ぎ、23ロコンガからのパスを左サイドで受けた19ペペが
アスピリクエタをかわしてカットインした所から
右脚を振り抜きましたが
クリバリのスライディングタックルでブロックされてしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

85分、15メイトランド=ナイルズからのパスを受けた
27マルキーニョスがペナルティの外側から
豪快に左脚を振り抜きました。
このシュートもクリバリにブロックされてしまいましたが
コンパクトで鋭い振りで放たれた27マルキーニョスのシュートは
低い弾道の良いシュートだったと思います。

90分過ぎ、14エンケティアがクリバリに倒されて得たFKを
19ペペが蹴りました。
左脚から放たれたFKはゴール右隅を捉えましたが
これもメンディのファインセーブに阻まれてゴールは奪えず

そして試合終了間際に4点目が生まれました。

後半ロスタイム、右サイドのライン側から送られた
17セドリックのクロスを
ファーサイドに走り込んできた23ロコンガが
ヘッドで合わせてゴール!!

試合はこのまま4−0で勝利!!

試合を行うたびに成長が観られ
開幕に向けて着実に準備が進められているアーセナルに対して
敵ながらチェルシーは大丈夫なのでしょうか?

オーナーが代わり混乱の中なので
色々と大変なんだと思いますが、、、。
後半3バックにしてからは
何とか形を成したと思いますが
前半の状況を考えますと
トゥヘル監督はもう4バックを
使わないんじゃないかと思う程の
出来の悪さだったと思います。

一方でこの試合で早速起用された35ジンチェンコは
合流間もないながら良い感じだったと思います。

20分過ぎのリース・ジェームズからのマウントへのパスの場面では
一瞬反応が遅れて通されてしまいましたが
多くの場面ではしっかりとした対応を観せていたとおもいます。

そして圧巻だったのは
右サイドを駆け上がる7サカの足下に
寸分の狂いもなく合わせた9分過ぎの
サイドチェンジのパスです。
このパスだけでも獲得した価値がある位の
非常に魅力的な武器だと思います。

同時に12サリバも良かったと思います。

フィジカル的な強度とスピードに関しては
ドリブルで切り込んできたスターリングからのスルーパスで
ヴェルナーが裏に抜け出てきた4分過ぎの場面では
先手を取られてしまいましたが
12サリバは後方から追い付いて
ヴェルネーの前に左脚を捻じ込んで
シュートを見事にブロックして観せた様に
十分に通用する所を観せたと思います。

一方でこれまで課題と思われていた
流れを読む力や危険察知能力の面も
この試合では改善されていたと思います。

スターリングが左サイドの裏へパスを送った
33分過ぎの場面では、
右SBに4ホワイトがいるからとは言え、
ゴール前を空けて左サイドの深い位置まで
ハヴェルツの先手を打ってカバーした判断は
非常に良かったと思います。

ジョルジーニョの裏へのスルーパスで
裏に抜け出てきたハヴェルツに折り返された
53分過ぎの場面では、
最初はプリシッチをケアする様に
ゴール寄りのポジションをとっていましたが
6ガブリエウがそのコースを切ったのを確認したのか?
それともその6ガブリエウとの間に
マウントが入ってきたのを視認したのか?
すぐさまそのマウントの前に出て
その折り返しをカットして
この危険な場面を防ぎました。

この一瞬の間に起きた変化に対して
最も危険な場面を的確に判断した
状況判断は見事でした。

この試合の様に流れを読む力や危険察知能力が改善されれば
ワールドクラスへの道が大きく開かれると思いますので
今シーズンの12サリバは非常に注目だと思います。

同時にプレシーズンが始まった頃は
表情が硬かった12サリバも
最近は笑顔を浮かべる姿も多くなった様ですので
かつてはアーセナルに戻る事を嫌がっていた12サリバを
本当の意味でアーセナルの一員にする事が出来ただけでも
今回のUSツアーは成功だったかもしれません。

とは言え、喜んでばかりもいられないと思います。

昨シーズンもそうでしたが
ベストメンバーが組む事が出来れば
現在のアーセナルはかなり上位を伺えるだけの
実力とポテンシャルがあるチームだと思いますが
その一方でベストメンバーが組めなくなった時に
チーム力が落ちてしまうという問題は
現状としてはまだ改善されていません。

バックラインに関しては
怪我がちの18冨安と3ティアニーが
戦線に復帰すれば問題がないかもしれませんが
そろそろ復帰予定の18冨安はまだしも
3ティアニーに関しては
ニュルンベルグ戦で最初の30分間プレーした後
フルトレーニングにも参加せずに消えてしまいましたので
手術した膝の状態が思わしくないのか?
他に問題が発生したのか?
先が見えずにちょっと心配です。

中盤はやはり左インサイドハーフの所は
少なからず問題があると思います。
現状としては34ジャカがファーストチョイスですが
より仕掛けのアイデアや精度、そしてプレースピードが求められる
インサイドハーフとしてはどれも不足感は否めませんので
このポジションに対して補強出来るかどうかは
大きなポイントになるかもしれません。

そして5トーマスをバックアップする25エルネニーは
昨シーズン終盤証明した様に
スケール感は落ちるにせよ、
ある程度計算できる存在だと思いますが
攻撃陣の全権を握っている8ウーデゴールを
現在怪我で離脱している21ヴィエイラが
どこまでカバー出来るかどうかを
このプレシーズン中に確認出来なかったのは
後々問題になる可能性があるかもしれません。

両サイドの7サカと11マルティネッリは
悪くはありませんが
昨シーズンのベストな時期の様なレベルには
まだ到達していない印象を受けます。

この試合の7サカは全体的に乗れていない様な印象で
プレーの選択を誤る場面が何度かあったと思いますが
それは単純に疲労の問題だけかもしれませんので
もう少し様子を見たいと思いますが
一方の11マルティネッリは
どちらかと言うと勢いに傾倒しすぎて
繊細さに欠ける場面が多く観られる所は心配です。

勿論、その勢いに乗った突破は
11マルティネッリの魅力の一つではありますが
例えばポケットの位置まで深く侵入しても
そこから決定的な折り返しを送る事が出来なければ
その突破自体に意味がなくなってしまいますので
次のレベルに成長する為には
勢いだけではなく繊細さの部分を磨く必要がある様に感じます。

そしてこの二人に続く10スミス・ロウも
結局ニュルンベルグ戦以降戻って来れませんでした。
以前から問題を抱えているソケイ部の問題?なのか
ちょっと長引いている所は心配です。

よって10スミス・ロウが
フィジカルコンディションの問題で
フル稼働出来なかった時に
この3人に続くアタッカーが誰になるのか?
結局このツアーの間に答えが出なかったのも問題でした。

去就に揺れる19ペペは意気込みは感じましたが
残念ながら結果を出す事が出来ず、
24ネルソンはオーランド・シティ戦で結果を出しましたが
現在の序列はその19ペペの下に置かれています。
新加入の27マルキーニョスをスカッドに残して
アーセナルのスタイルとロンドンの生活に
慣らしていくのも一つの手だと思いますが
4人目の選手の目処が立たなかったのは残念でした。

1トップは9ジェズスを軸に14エンケティアが
ある程度カバー出来れば問題ないと思いますが
それに続く26バロガンの扱いが
結局不透明のままだったのも残念でした。

今シーズンはPLも5人交代制に変わりますので
第3ストライカーとしてチームに残しても
ある程度出場機会が得られるかもしれませんが
中途半端な使い方をする位ならば
定期的な出場機会が得られるチームに
ローンに出す方が26バロガンの成長に繋がる様にも感じます。

チェルシー相手に完勝した様に
仕上がりの良さを感じるプレシーズンでしたが
その一方で昨シーズンの終盤の重要な局面で
ベストメンバーを組む事が出来ずに
CL出場権を逃してしまうと言う失敗を繰り返さない為にも
プレシーズン中にサブ組の底上げが必要な状況でしたが
その点に関してはそれほど結果を出す事が出来なかった様に感じます。

怪我人の復帰に期待するのか?
それとも移籍期間が終わる前に
CMFとサイドアタッカーの補強に動くのか?
そして補強資金の面に留まらず選手登録枠を空ける為にも
今の所殆ど進んでいない構想外の選手の放出が出来るのか?

残りの期間でどの様にチームを仕上げるのか
まだまだ期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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