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2021/22シーズン〜〜SB総括〜〜 [Arsenal F.C.]

2021/22シーズンを振り返って〜〜SB〜〜

Arsenal 1.jpg


今回はSBについて2021/22シーズンを振り返ってみたいと思います。

昨シーズンのSBのポジションは
3ティアニーが怪我で離脱した時に
バックアップする選手が不在だった左SBと
スカッドには2ベジェリン、17セドリック、チェンバースの
3選手がいながらも
最後まで固定する事が出来なかった右SBと言う
大きな問題を抱えていました。

左SBに関してはバックアッパーとして
若い20タヴァレスを獲得しましたが
攻撃面に関しては存在感を示していましたが
守備力に問題を抱えていた為に
今シーズンも怪我で2度離脱した3ティアニーの穴を
完全に埋める事が出来ず
シーズン終盤では18冨安を左SBで
起用せざる得ない状況もありました。

一方の右SBに関しては
速やかにフィットした18冨安が早々にポジションを掴み
それにより右サイドの守備的な強度は
格段に向上させる事に成功しました。

しかしその18冨安もPL初参戦の選手と同様に
フィジカル的な問題に苦しみ
結局シーズン後半は怪我で殆ど稼働出来ませんでした。
その18冨安が怪我で離脱している間
17セドリックが良くフォローしていましたが
どうしても攻守両面で平均的と言わざる得ず
完全に穴を埋めたとは言えませんでした。

3ティアにーと18冨安が揃っていれば
バックラインは安定し
強固な守備ブロックを築く事が出来ますが
一方でこの2人を欠いてしまうと
守備強度が落ちてしまうと言う問題を抱えており
来シーズンに向けてこの2人をバックアップする選手を
拡充する事が出来るかどうかが
大きな問題だと思います。


〜〜18冨安 健洋(23歳)〜〜


PL 20試合先発+1試合途中出場:1アシスト
カラバオ杯 1試合先発


ボローニャから移籍してきた18冨安の事を
現地のグナの中でどれだけの人が知っていたでしょうか?
それだけに合流直後に先発した
第4節のノリッジ戦でのインパクトは
絶大だったと思います。

言うまでもなく18冨安の本職はCBですが
SBとしても十分に対応出来るだけの
スピードとクイックネスを備え
その上でSBとしては
余りあるパワーと高さを兼ね備えている事で
右サイドの守備強度は格段に向上し
PLの名だたるアタッカーと対峙しても
互角以上に渡り合えていたと思います。

タイミングを見計らったオーバーラップや
キックの精度など、
攻撃面に関しても及第点を与えられると思いますが
一方で独力で突破するプレーや
サイドからの仕掛けのアイデア等は
元々持ち合わせていない為に
アーセナルのSBに求められる事が多い
高い位置まで侵入して仕掛ける
ウイング的なプレーは殆ど観せる事が出来ておらず
この辺りが今後の課題だと思います。

そしてプレーの強度と展開のスピードが尋常ではない
PLのスタイルに速やかにフィットした様に観えましたが
多くのPL初参戦の選手と同様に
18冨安もフィジカル的な疲弊や負担に蝕まれ
シーズン半ばからはふくらはぎの怪我で、
そしてシーズン終盤はハムストリングの怪我で
長期離脱してしまったのは残念でした。

現実的に18冨安がいるかいないかで
DFラインの強度は大きく変わってしまいますので
来シーズンはシーズン等して稼働する事が
最初の目標になると思われます。


〜〜17セドリック・ソアレス(30歳)〜〜


PL 16試合先発+5試合途中出場:1ゴール1アシスト
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 4試合先発:2アシスト


新加入の18冨安とのポジション争いで
遅れを取る形でシーズンが始まった17セドリックは
その18冨安が怪我で長期離脱してしまった
シーズン後半に出場機会が巡ってきましたが
残念ながらその18冨安の穴を
完全に埋める事は出来ていなかったと思います。

特に守備面に関しては
18冨安に比べて軽さが目立ってしまったのは言うまでもなく
攻撃面に関しても積極的にクロスを送る場面がよくありますが
精度的にもアイデア的にも物足りなさは否めませんでした。

今後も18冨安のフィジカルコンディションに
不安が残る様ならば
その18冨安を週2試合のペースで起用する事は
避けるべきだと思いますので
バックアップする17セドリックの存在は
非常に重要になってくると思います。

そう言う意味でもこのまま守備力に差がある17セドリックに
バックアッパーを任せるべきなのか
新たな選手を補強するべきか
決断が迫られる可能性があると思います。


〜〜3キーラン・ティアニー(25歳)〜〜


PL 22試合先発:1ゴール3アシスト
FA杯 1試合途中出場
カラバオ杯 2試合先発


今シーズンもピッチに入ればDFラインは安定し
攻撃面では積極的なオーバーラップが
良いアクセントになる等、
大きな存在感を示してくれたと思います。

その様な中で今シーズンは左サイドを組む選手が
10スミス・ロウなのか、35マルティネッリなのかによって
攻撃時の3ティアニーの振る舞い方に
少し差が出ていた様に感じます。

元々攻撃的MFである10スミス・ロウが
左サイドに入った時には
10スミス・ロウ自ら仕掛けるよりも
周囲とのコンビネーションで仕掛ける事を好む傾向がある為に
3ティアニーはより深い位置まで積極的に侵入していた様に感じます。

例えばサイドでボールを保持する10スミス・ロウを
3ティアニーが追い越して裏に抜け出す事で
相手DFラインに下がりながらの対応を強いらせ
同時に下がったDFラインの前に出来たスペースに
10スミス・ロウがタイミング良く侵入して
フィニッシュの局面に顔を出す。
そして深い位置まで入った3ティアニーから
ゴール前を横切る様な鋭いクロス、
マイナス方向への折り返し、
ファーサイドにGKの頭をこす柔らかいクロスを送る等
仕掛けの形として確立していたと思います。

一方でアタッカー色が強い35マルティネッリが
左サイドに入った時には
深い位置に向かって自ら仕掛ける傾向が強い為に
3ティアニーが深い位置まで侵入する場面は
減っていたと思います。

よって35マルティネッリが左サイドに入った場合には
3ティアニーはハーフスペースに向かって
インナーラップする事が求められる場面がありますが
基本的に右脚をあまり使わない3ティアニーにとっては
中に入ってプレーする事は窮屈そうに観える所は
気になります。

3ティアニーの元々のプレースタイル的には
10スミス・ロウと組む方がプレーしやすそうに観えますが
来シーズンも左サイドは10スミス・ロウと35マルティネッリを
併用する可能性が高い事を考えますと
自ら仕掛ける35マルティネッリを更に追い越す様な
鋭いオーバーラップを観せるか、
インナーラップした所からの
プレーのバリエーションを増やす必要性がある様に感じます。

それと共に今シーズンも
怪我の問題が出てしまったのは残念でした。

10月後半からの1ヶ月半と
4月からシーズン終わるまでの約2ヶ月弱の間
怪我の為に2度離脱してしまい
結局PLでの先発はわずか22試合に止まってしまいました。

常に全力でプレーする所は
ストロングポイントである一方で
無理しすぎる為に怪我のリスクが伴う
欠点でもあると思います。

しかし今後もシーズンの半分を
怪我で離脱する様な状況が続くのならば
左SBの編成をもう一度考え直さなければならないかもしれません。

単純に3ティアニーが怪我で離脱した時に
穴を空けない優秀なバックアッパーを
控えさせておくだけで良いのか?
それとも怪我に対する耐性があり
シーズン通して稼働出来そうな選手に入れ替えるべきなのか?
本気で考える必要性が出てくるかもしれません。

3ティアニーは怪我さえなければ非常に重要な存在だけに
なんとか怪我なくシーズン通して
稼働して欲しいと強く感じます。


〜〜20ヌーノ・タヴァレス(22歳)〜〜


PL 13試合先発+9試合途中出場:1ゴール1アシスト
FA杯 1試合先発
カラバオ杯 3試合先発+2試合途中出場:1アシスト


3ティアニーのバックアッパーとして
昨夏加入した20タヴァレスは
残念ながらその穴を十分に埋める事は出来ませんでした。

確かに攻撃面に関しては
豪快で押しの強いオーバーラップ、
強く鋭いクロスを送る事が出来る左脚、
そして利き脚ではない右脚も遜色なく使える所は
大きな強みであり
3ティアニーが得意としていない
インナーラップも十分に対応出来るポテンシャルがあると思います。

一方で守備面に関してはポジショニングやマーキングが曖昧で
相手の動きを読む力も不十分な為に
現状としては恵まれたフィジカル能力だけで
守備していると言う印象です。

しかしそれではPLの優秀なアタッカー陣を
抑える事が出来ないのは言うまでもなく
3ティアニーが離脱中のシーズン終盤の重要な局面では
怪我明けの18冨安が左SBで起用されてしまうと言う
屈辱も味わいました。

とは言え、20タヴァレスに
期待を掛けすぎていた所があるのも事実だと思います。
20タヴァレスは前所属のベンフィカでも
レギュラーとしてプレーしていた訳ではありませんので
絶対的な経験値が不足しているは間違いなく
その経験不足を考えれば
実戦での守備の危うさも十分に理解が出来る様に感じます。

よって今の20タヴァレスに必要なのは
定期的な出場機会であり
早急に経験値を上げなければ
持てる才能を持て余したまま終わってしまうかもしれませんので
チームに残してELを中心とした
カップ戦で経験値を上げていくのか
それとも定期的にプレー出来るクラブへ
ローン移籍に出すべきなのか
決断する必要がある様に感じます。


C'mon Arsenal !!



(年齢は2022年6/30時点)


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