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PL8:ARSENAL vs Manchester City [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−0 Manchester City
2023年10月8日(日)Premier League, Emirates Stadium

Goal
 (86)11Martinelli(←29Havertz)
 

22Raya

4White   2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

20Jorginho

8Ødegaard    41Rice

 9Jesus               19Trossard

14Nketiah



(46)19Trossard>>>11Martinelli
(75)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(75)20Jorginho>>>5Thomas
(75)14Nketiah>>>29Havertz

Substitutes
 1Ramsdale
 15Kiwior
 21Vieira
 10Smith Rowe
 24Nelson


Arsenal 1.jpgFA杯では19/20シーズンの準決勝で
2−0で勝利を収めた事はありますが
PLに関しては2015年12月の勝利を最後に
15戦ぶりの勝利であり
直近では12連敗中という
ここ最近全く歯が立たなかった
シティをついに沈める事に成功しました。

先発はGKは22ラヤが務め
DFラインは4ホワイト&2サリバ
&6ガブリエウ&35ジンチェンコと言う
ベストメンバーが組まれました。
中盤はアンカーは20ジョルジーニョが務め
インサイドハーフで8ウーデゴールと並んだのは
41ライスでした。
前線は怪我で離脱した7サカに代わって
9ジェズスが右に入り
左に19トロサール、1トップに14エンケティアが入る
4−3−3が組まれました。

試合は90分の間、
一瞬の隙も許さないヒリヒリしっぱなしの
非常にテンポの速い展開の試合になりました。

その中で最初にチャンスを作ったのは
シティの方でした。

3分過ぎ、フォーデンが蹴った左サイドからのCKを
ファーサイドでグバルディオルに合わされてしまいました。
そのシュートはゴールライン上で
41ライスがヘッドでクリアーし
そのこぼれ球を収めたアルバレスが
ヘッドでゴール前に送ったボールを
ハーランドがヘッドで流し、
そのボールを受けたアケに
左脚を振り抜かれてしまいましたが
そのシュートも枠を捉えずに救われました。

この場面でゴールを奪われていたら
この試合の為に立てていたプランが全て崩れて
これまでの様な一方的な試合になっていたかもしれなかった
非常に重要な場面だったと思います。

それだけにニア寄りのゴール前を守っていた41ライスが
CKの軌道がファーサイドに向かったのを観て
すぐにゴールマウスの中にポジションを移した判断は
非常に素晴らしく、
クリアーしなければ確実に決まっていたシュートを
ゴールライン上でクリアーしたのは
単純にゴールを守っただけではなく
この試合を壊さない様にした
非常に価値があるスーパープレーだったと思います。

その後は両チーム共に
相手のパスの出し所を抑える様に
ハイプレスを仕掛け続け、
反対にボールを持った時には
そのプレスを掻い潜る隙を
探り合うという感じの展開で
時間が過ぎて行きました。

その様な流れの中で
シティの連動的なプレスに捕まってしまい
非常に危険な場面を作られてしまいました。

16分過ぎ、パスの出し所を探して
バックラインでパスを回している時に
6ガブリエウからのパスを受けた22ラヤが
右サイドに向かって蹴り出そうとした所で
ボールを追ってきたアルバレスに
ブロックされてしまいました。
幸いブロックされたそのボールは
枠を捉えずに済みましたが
タイミングやポジションが少し異なっていたら
そのまま枠の中に入ってもおかしくない
際どい場面だったと思います。

23分過ぎ、41ライスからのバックパスを受けた
22ラヤが41ライスに向けてリターンパスを送りましたが
その41ライスがコヴァチッチのタックルを受けて
ボールをロストしてしまいました。
そこからのショートカウンターは
集中して何とか凌ぎましたが
一瞬非常に危険な状況になっていたのは確かでした。

その後も一進一退の展開の中で
賛否が分かれる場面がありました。

27分過ぎ、2サリバからのパスを
下がりながら受けた8ウーデゴールに対して
その背後から仕掛けたコヴァチッチのタックルが
8ウーデゴールの右脛を捉えましたが
判定はイエロー止まりでした。

なぜレッドカードが出なかったのか
非常に疑問を感じる場面だったと思います。

コヴァチッチのタックルは
ボールを狙ったタックルではありましたが
コヴァチッチのタックルがボールを捉えるよりも一瞬早く
8ウーデゴールがボールを蹴った為に
そのボールを蹴った8ウーデゴールの脚を
コヴァチッチの足が捉えてしまいました。

よってこのタックルは故意ではないのは
間違いないと思いますが
その一方でコヴァチッチのタックルは
8ウーデゴールが避ける事が出来ない
背後から仕掛けたタックルであり、
しかも足の裏を見せた状態でのタックルでした。
そして幸い芝に引っ掛かったスパイクが
すぐ外れたから問題はありませんでしたが
ボールを蹴った後に8ウーデゴールの足が
地面に着地した瞬間に脚を捉えたタックルでしたので
もしもスパイクがそのまま芝に引っ掛かってしまっていたら
ウーデゴールの脚は折れていた可能性もあったと思います。

この様に故意のタックルかどうかは関係なく
非常に危険なタックルだったのは間違いありませんので
なぜVARが介入したにも関わらず
イエロー止まりだったのか?
疑問を感じずにはいられませんし、
仮にこの試合を裁いていたマイケル・オリヴァー自身が
このVARのレビューを観ても
イエローのままで済ます事が出来たのかどうか?
非常に疑問を感じます。

そのコヴァチッチはそのすぐ後にも
再びタックルを仕掛けてファールを犯しています。

34分、22ラヤからのパスを受けた41ライスに対して
コヴァチッチは再び背後からタックルを仕掛け、
そのタックルが41ライスの右脚を捉えましたが
ここでも2枚目のイエローは出ず。

勿論この2度目のタックルは
ボールを狙ったコヴァチッチの足が
一瞬早くボールを蹴った41ライスの右足と
接触した形ですので
故意な悪質なタックルではなく
8ウーデゴールの時よりも
危険度は高くないタックルだったと思いますので
このタックル単体で考えれば
イエローを出す様なファールではなかったと思います。

一方でこのタックルも41ライスが避ける事の出来ない
背後から仕掛けたタックルであり、
足の裏で41ライスの足を刈ったタックルでした。
しかも両方の場面共に
ボールを触る事が出来ていない事からも分かります様に
レイトタックルだったという事を
もっと問題視するべきだったと思います。

そしてこの2つのタックルは
それぞれの場面で絶対に仕掛けなければならない
明確な理由がない場面でのタックルだった事を考えれば
この試合のコヴァチッチは
相手の選手に危害が及ぼうが全くお構いなしに
危険なプレーを仕掛けている状態と言えますので
選手と試合を守るべき立場の審判団は
この危険分子を処理する必要があったと思います。

さらに言えば最も問題なのは
『警告』を受けた状況にも関わらず
その警告を無視して同様のファールを
犯した所だと思います。

判定に対して不服を言った選手には
躊躇なくイエローを出す昨今で
危険なプレーをするなと『警告』を受けた選手が
その『警告』を無視する様に
同様のファールを犯しても何もお咎めなし、、、。
これは全く理にかなっていません。

判定に納得せずに不服を言う行為と
『警告』を無視する様な行為と
言葉に出すか態度で示すのかの違いだけではないのでしょうか?
実際18冨安は同様の状況で
もっとソフトなファールでも
2枚目のイエローを受けて退場しています。

まぁ、これまでも何度も書いてきましたが
アーセナルに対してだけは
他のチームとは全く異なる判定基準で
ジャッジされていますので
このくらいの事は仕方がない事なのかもしれませんが
これだけは確かなのは
仮にタックルを仕掛けたのがジャカだったら
最初のタックルの段階でレッドカードが出ていた事だけは
確かだと思います。

その後も両チームともに非常に集中していた事もあり
ゴールに迫られたのは
この場面くらいだったと思います。

39分過ぎ、フォーデンのスルーパスで
右サイドの裏に抜け出してきた
グバルディオルにクロスを入れられてしまいました。
幸いそのクロスはファーサイドに飛び込んできた
ハーランドには合いませんでしたが
22ラヤも6ガブリエウも
そのクロスを触る事が出来ませんでしたので
ハーランドがしっかりと飛んでいたら合っていたかもしれない
非常に危険な場面だったと思います。

前半は0−0で終わりましたが
これまでの試合の様に
シティにボールを完全に支配されて
そのシティの攻撃をゴール前を固めて
凌ぎ続けるという展開ではなく
完全にがっぷり四つに組んだ状態で
お互い一歩も引かない様な前半だったと思います。

しかしハムストリングに問題が生じた19トロサールに代わって
後半の頭から11マルティネッリが投入されてから
試合の流れはガラッと変わり
シティゴールに迫る場面が増えていきました。

35ジンチェンコからのパスを
ワイドの位置で受けた11マルティネッリが
カットインしながらクロスを送った46分過ぎの場面、
ファーサイドに飛び込んできた
9ジェズスには合いませんでしたが
早速11マルティネッリの馬力が出た場面だったと思います。

8ウーデゴールからのパスを受けた41ライスからのパスを
11マルティネッリが持ち込んで
左脚を振り抜いた49分過ぎの場面、
そのシュートはエデルソンの正面でしたが
手数を掛けずに一気に迫る良い仕掛けだったと思います。

11マルティネッリの投入は攻撃面に限らず
守備面でも大きな存在感を示したと思います。

シウバからのパスを受け
ドリブルで持ち込んできたリコ・ルイスを
全速力で戻ってきた11マルティネッリが潰した
54分過ぎの場面、
最終的にはファールになってしまいましたが
20ジョルジーニョも41ライスも
右サイドに釣り出されていた為に
DFラインの前のエリアに大きな穴が空いていましたので
11マルティネッリが戻ってこなかったら
非常に危ない状況になっていたと思います。

この様な危険な状況を感じ取ったのか
ハムストリングの怪我明けにも関わらず
再発の恐怖に負ける事なく全速力で戻ってきた
11マルティネッリのこの試合にかける
強い気持ちを感じる事が出来た場面だったと思います。

実際、試合後アルテタ監督が明かしていた様に
怪我をした直後に11マルティネッリは
「シティ戦までに戻ってくる」と話し、
スタッフ陣は無理だと思われた状況の中で
試合前日には「戻ってくるといいましたよね」と
しっかりとこの試合に合わせて調整してきた事からも
11マルティネッリのこの試合にかける気持ちは
人一倍に強かったと思われます。
そしてこの場面の様に実際ピッチの上で観せたプレーは
その強い気持ちに全くの偽りがない事を証明したと思います。

この11マルティネッリの強い気持ちに引っ張られる様に
アーセナルはさらに攻勢を強めていきましたが
それでも決定機を作る事が出来ず
終盤まで一進一退の攻防は続いて行き
次にシティゴールに迫ったのはこの場面だったと思います。

84分過ぎ、ジェズスが入れた右サイドからのスローインを
ポケットの位置に入ってきた29ハヴァーツが胸で
ペナルティに入ってきた8ウーデゴールに繋ぎ
その8ウーデゴールからのパスを受けた9ジェズスが
角度のない所をドリブルで切り込んで行きましたが
アケとディアスに潰されてしまい
シュートを撃つ事が出来ず。
スペースのない所を何とか切り込んで
チャンスを作ろうとしましたが
ディアスとアケのCBは非常に硬かったと思います。

その直後についにゴールが生まれました。

86分、ハーフスペースをスルスルッと上がってきた
18冨安に対して5トーマスからロングパスが送られ
そのパスを18冨安がヘッドで落としたボールを
29ハヴァーツが11マルティネッリに繋ぎ
そのボールに対して11マルティネッリが
豪快に右脚を振り抜いたシュートは
アケの顔面に当たってコースが変わり
そのままゴールに突き刺さりゴーーーーーーーーーール!!

このゴールが決勝ゴールとなり
ついにシティから勝利を挙げました。

それにしてもこの試合の終盤の
両監督の戦略のせめぎ合いは
非常にしびれました。

まず最初に動いたのはグアルディオラ監督の方で
特に後半は攻め手に欠いていた事もあり
何とか攻略の切っ掛けを掴む為に
60分にリコ・ルイス、コヴァチッチ、アルバレスを下げて
ストーンズ、ヌネス、ドクを投入してきました。

この交代のポイントは
ストーンズをアンカーに入れて
先発からアンカーの位置でプレーしていたシウバを
前に上げた所もポイントだったと思いますが
最も大きなポイントはドクを右サイドアタッカーの位置に投入して
アーセナルの守備陣の穴である35ジンチェンコの所を
攻略の糸口にしようとしていたのは明確だったと思います。

それに対してアルテタ監督は
ドクを抑える為に35ジンチェンコに代えて
18冨安を投入しましたが
ピッチサイドに18冨安が出てくるや否や
グアルディオラ監督はそのドクを右から左に移動しました。

グアルディオラ監督がドクを右サイドに投入してきたのは
35ジンチェンコの所を突く事を目的としていたのは
明白だと思いますが
そのドクを18冨安に抑えられてしまう事を嫌って
右から左に移動したのも明白だったと思います。
その一方で策士のグアルディオラ監督が
投入されたドクに対して
アルテタ監督が35ジンチェンコに代えて
18冨安を左SBに投入してくる事を
予測していなかったのかと言われれば
決してそのような事はなく
絶対に予測していたと思います。

そう考えますともしかしたらドクを投入したのは
35ジンチェンコの所を攻略しようとしただけではなく
攻撃面に強みがある35ジンチェンコを下げさせ
守備面には強みがありますが
攻撃面に関しては平均的な18冨安を引きずり出す事で
左サイドの攻撃力を減退させる目的があったのではないかと
深読みしたくなってしまいます。

実際、後半頭から11マルティネッリが左サイドに入ってから
前半とは打って変わってアーセナルの左サイドは
活性化していましたので
左SBを18冨安に代えさせる事で
その11マルティネッリを孤立させようとした様にも感じます。

もっと言えば、グアルディオラ監督は
ドクをそのまま右サイドアタッカーの位置に残す事も出来たと思います。
それによりドクの攻撃力は半減してしまうかもしれませんが
一方で18冨安はドクをケアする為に
攻撃参加する頻度は少なくなったと思いますので
どちらにせよ11マルティネッリを孤立させる事は出来たと思います。

にも関わらずドクを右から左に移動させたと言う事は
勿論、ドクの攻撃力を活かしたかったと言う
思惑もあったと思いますが
一方で左サイドで18冨安を自由にしたとしても
攻撃面でそれほど貢献する事はないと
甘く見ていた可能性があったのではないかと思ってしまいます。

そのような状況の中で右から左へ移ったドクを観た
アルテタ監督が18冨安に前に出る様に指示したのは
結果としてこの試合の勝敗を分けた英断になったと思われます。

勿論、アルテタ監督の意図は
高い位置からプレッシャーを掛けて
高い位置でボールを取り戻す事を目的にしていたようですが
その指示を受けた18冨安は
ライン側のウイングの位置にまで上がる場面もあれば
41ライスと入れ替わりながら
ハーフスペースをインナーラップしていき
1トップの近い位置にまで上がる場面もありました。

そしてこのハーフスペースをインナーラップする動きが
決勝点の起点になったのは言うまでもなく
ウォーカーとディアスの間に出来ていた
スペースを見付けた18冨安が
そこに向かって一気に駆け上がっていったのに対して
マークしていたフォーデンがその動きを察知できずに
完全に遅れをとった事で
18冨安はフリーで侵入する事に成功しました。

最前線にまで駆け上がってきた18冨安を
誰もが予測していなかったのと同様に
5トーマスからのパスを受けた18冨安が
冷静にヘッドで29ハヴァーツに繋げると言う
パーフェクトなプレーでチャンスを広げて観せた所も
流石のグアルディオラ監督も
予測する事は出来なかったのではないかと思います。

結果的には左サイドで18冨安を自由にさせてしまった事が
グアルディオラ監督の敗因と言っても
過言ではないと思います。

一方でこの試合にはデ・ブライネとロドリと言う
中盤の要となる選手を欠いていた事も
忘れてはならないと思います。

特に出場停止中のロドリを欠いていた所は
シティにとっては大きな問題になっていた様で
ロドリの代役としてフィリップスやヌネスやコヴァチッチを
ここまで起用してきた様ですが
期待したレベルで機能しなかったのか
カラバオ杯ニューカッスル戦も
ボーンマス戦も敗れています。

それを受けてこの試合では
シウバをアンカーの位置に置いて
ゲームメイクさせていましたが、
シウバを3列目に下げたら下げたで
今度は攻撃面に問題が起きてしまった様に観えました。

これまではデ・ブライネが欠場しても
ギュンドアンやシウバがそれをカバーしていましたので
攻撃面での質をそこまで落とす事はなかったと思いますが
ギュンドアンはバルセロナに移籍してしまい
同時にこの試合ではシウバを3列目で起用した事で
シウバも高い位置でプレー出来なかった事で
攻撃面の質は大きく低下してしまったと思います。

実際この試合でのシティのシュート数は4本しかなく
ハーランドに関しては1本もシュートを撃つ事が出来ませんでした。
この様に世界最高のCFを擁していても
その選手にシュートを撃つチャンスが巡ってこなければ
ただの一選手と変わりがなくなり
まさに宝の持ち腐れ状態だったと思います。

よってシウバをアンカーの位置で起用した事が
デ・ブライネとロドリの欠場の穴を埋める
最適な策にはなっておらず
かえって攻撃力の低下を招く結果になっていたと思います。

その一方で22ラヤに関しては危ない場面もありましたが
それ以外のアーセナルの選手達は皆
完璧なプレーを観せてくれたと思います。

特に2サリバ、41ライス、9ジェズスは
圧巻のプレーを観せてくれたと思います。

世界最高のCFで現在最も止める事が難しい
選手の一人であるハーランドを
6ガブリエウと2サリバのCBコンビは
完全に無力化しましたが
特にこの場面での2サリバのプレーは圧巻でした。

37分過ぎ、35ジンチェンコのシュートが
ブロックされた所から
シティにカウンターを受けてしまいましたが
リコ・ルイスが出したスペースへのパスに対して
そのスペースに向けて全速力で走り込んできたハーランドと
全速力で戻ってきた2サリバが接触した時に
2サリバはハーランドを吹っ飛ばして防ぎました。

勿論、腕や脚などを使って転ばした訳でもなければ
シャツを引っ張って止めたり
不意を突いてぶつかっていった訳でもなく
お互いの肩と肩がぶつかり合う
クリーンなショルダーチャージでの激突であり
サリバだけではなくハーランド自身も
ぶちかまそうとハードヒットを仕掛けてきた状況で
2サリバは全く体勢が崩す事なく
ハーランドを吹っ飛ばしたのは
この試合のハイライトの一つだったと思います。

現在のハーランドに対して
この様に当たり負けしないCBが
他にどれだけいるでしょうか?
間違いなく現在の2サリバは
ワールドクラスのCBの中でも
世界最高のCBの座に
また一つ近づいた様に感じます。

同時に41ライスも素晴らしかったと思います。

この試合では左インサイドハーフに入りましたが
実質的には20ジョルジーニョと
ダブルボランチを形成する場面が多かったと思います。

そこから20ジョルジーニョと共に
効果的なサイドチェンジのパスを送り
ゲームを組み立てると共に
中盤のフィルター役として
絶大な存在感を示していたと思います。

そしてより攻勢に出た後半は
41ライスはより高い位置にまで
出ていく場面が多くなりましたが
それでも守備時には深い位置にまで戻ってきて
シティの攻撃を防ぎ続けた様に
最後まで広い範囲をカバーし続けました。

その中でも圧巻だったのはこの場面だったと思います。

80分過ぎ、自陣からドリブルで持ち上がってきたヌネスが
ハーランドとのワンツーでさらに切り込んで行こうとした時に
そのヌネスを追走してきた41ライスが
ヌネスの背後からボールを掻き出すようなタックルで
ボールを奪い返し、
危険な状況に陥る事を未然に防ぎました、
しかもノーファールで!!

結局41ライスがいる事で
シティはボールを持っていても
中から崩す事に苦労していた様に
これまで苦戦を強いられてきた
中盤での主導権争いでも
互角以上の戦いが出来ていたと思います。

そして9ジェズスです。

7サカが怪我で欠場した事もあり
本来のポジションであるCFではなく
右サイドで起用されましたが
9ジェズスがそこにいた意味は非常に大きかったと思います。

これまでの試合ではシティの攻撃を凌ぎ
そこからパスを送ってもすぐに潰されて
またすぐにシティの攻撃に曝されてしまい
シティの攻撃を延々と凌ぎ続ける様な場面が
良くありましたが
この試合ではとりあえず9ジェズスの所にボールを送れば
難しい状況でもしっかりとボールを収めてくれましたので
連続的にシティの攻撃を受け続ける様な場面は
なくなっていました。

勿論、ボールを収めて
そのままキープして時間を作るだけではなく
そこから繋いでチャンスを広げ、
そして状況によっては強引にでも切り込んで行って
シティの守備陣に混乱を生み出そうと
90分の間、奮闘していたと思います。

しかもそれをパワーとスピードを兼ね備えた
グバルディオルを相手にしても
抑えられる事なく圧倒し続けていた所もポイントで
アーセナルがいつもの試合の様に
しっかりと攻撃を組み立てる事が出来ていたのも
9ジェズスの貢献が大きかったと思います。

それ以外の選手も
試合終了まで前線で全速力で
ボールホルダーを追いかけ続けた8ウーデゴールや
黙々と中盤の底のスペースを消し続けた20ジョルジーニョ、
最終的に被シュート数4本に抑えたDFライン等
全ての選手が最高のプレーを観せてくれたと思います。

そして各々の選手が最高のプレーを行なっていた所に
11マルティネッリが加わった事で
アーセナルは勢いを増したのは
言うまでもないと思います。

前記の様にアグレッシブなプレーで
攻撃陣を牽引したのは勿論ですが
前記の54分過ぎの場面の
全速力で帰陣してリコ・ルイスを潰した場面や
90分過ぎの22ラヤから送られた
左サイドのスペースへのロングフィードを
18冨安が深い位置にまで追っていった関係で
左SBの位置に穴が空いている事に気が付いた
11マルティネッリがシティボールになるや否や
全速力で帰陣していって
左SBの位置で守備に加わった場面など
本当にこの試合に勝とうとする強い意志と
勝つ為にはなんでもすると言う覚悟を
11マルティネッリは何度となくみせてくれました。

怪我をしてから3週間の間、
怪我を治す為に、
そして試合に出れる状態に戻す為に
全ての事を行なってきたと思います。
自ら持っている力を出し惜しみせずに
全てを捧げる様な覚悟を持った
11マルティネッリプレーは
本当に目頭が熱くなるものばかりだったと思います。

勿論、この試合のシティは
デ・ブライネとロドリを欠いていた事は
忘れてはならないと思います。
シーズン終盤に組まれているアウェイでの直接対決では
この試合と同様な結果になるかどうかは
まだ分かりません。

しかし王者シティと互角の戦いの末に勝利した事実は
選手達に大きな自信になったと思いますし
本当の意味でPLを制覇する準備が整ったと言えると思います。


本当に最高の試合でした!!


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2サリバ       PL:0G1A
4ホワイト      PL:1G0A
7サカ        PL:4G2A CL:1G2A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:3G1A CL:1G0A
9ジェズス      PL:1G0A CL:2G0A
11マルティネッリ   PL:1G2A
14エンケティア    PL:2G0A CC:0G1A
19トロサール     PL:1G0A CL:1G1A CS:1G0A
21ヴィエイラ     PL:0G2A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G1A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:1G1A
41ライス       PL:1G0A


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