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CL2:RC Lens vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

RC Lens 2−1 ARSENAL
2023年10月3日(火)UEFA Champions League, Stade Bollaert-Delelis

Goal
 (14)9Jesus(←7Saka)
 (25)Thomasson
 (69)Wahi
 

22Raya

18Tomiyasu  2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

41Rice

8Ødegaard    29Havertz

 7Saka               19Trossard

9Jesus



(34)7Saka>>>21Vieira
(71)35Zinchenko>>>4White
(71)29Havertz>>>10Smith Rowe
(71)19Trossard>>>24Nelson
(80)8Ødegaard>>>14Nketiah

Substitutes
 1Ramsdale
 31Hein
 15Kiwior
 17Cedric
 25Elneny
 5Thomas
 20Jorginho


Arsenal 1.jpgほぼベストメンバーで挑んだ
CLグループステージ第2節のランス戦は
7サカを怪我で失った上で
逆転負けを喫すると言う
最悪の結果に終わってしまいました。

先発はコミュニティ・シールドから
先発で起用され続けていた4ホワイトに代えて
18冨安が右SBで先発し
前線の左には怪我から復帰した19トロサールが
起用されました。
そしてこの試合の1トップに
9ジェズスが起用された以外は
前試合のボーンマス戦と同じメンバーが組まれました。

この試合は次のシティ戦に備えて
ローテーションを行なってくるかどうか
注目していましたが
アルテタ監督は4ホワイトの所以外は
基本的にはローテーションを
行なってきませんでしたが
結果としてはそれが裏目に出てしまったと
言えると思います。

試合はアーセナルがボールを保持して
試合を進めて行きましたが
ブロックを築いてスペースを消して守る
ランスを崩すのに苦労していただけに
早い時間帯に相手のミスから
ゴールを奪う事が出来たのは
ラッキーだったと思います。

14分、トマソンのメディナへのバックパスを
カットした7サカがダイレクトで9ジェズスに繋ぎ
そのパスを受けた9ジェズスが
冷静にゴール左下に決めて先制ゴール!!

相手のミスパスからだったとは言え
手数を掛けずに一気にゴールを奪う事が出来ましたが
その後も何度かランスゴールに迫りましたが
ゴールを奪うのに苦労し続けてしまいました。

19分過ぎ、35ジンチェンコが送った
DFラインの裏への浮き球のパスを
29ハヴァーツがダイレクトボレーで合わせました。
残念ながらサンバのファインセーブで阻まれ
ゴールを奪う事が出来ませんでしたが
プレービジョンが合致した良い仕掛けだったと思います。

一方で今度はアーセナルのミスから
ゴールを奪われてしまいました。

24分過ぎ、22ラヤから送られた18冨安へのフィードを
マチャドにカットされてしまい
そこから間髪入れずに送られたアーリークロスに対して
中央で受けたワイが落としたボールを
トマソンに決められてしまい失点。

22ラヤのフィードは完全に狙われていましたので
不用意だったと言わざる得ませんが
そもそも22ラヤから
あの様なサイドチェンジするパスが送られてくる時には
もっと低い位置にいる18冨安に送られるか、
もしくはピンポイントで送られなければ
この場面の様にカットされるリスクが高く
そこからショートカウンターを
受ける可能性が高くなってしまいますので
この場面ではまだ18冨安は下がり切っていませんでしたので
無理して18冨安を狙わずに
2サリバにボールを託すだけで良かった様に感じます。

この後に7サカが左ハムストリングを痛めて
プレー続行不可能になり
21ヴィエイラと交代しなければならなくなってしまいました。

7サカはスパーズ戦、ボーンマス戦と
打撲などにより2試合連続で途中交代していましたが
確かにその怪我と今回のハムストリングの怪我は
直接的には関係ないかもしれませんが
その時の怪我の痛みをかばってプレーしていた為に
余計な負荷がかかってしまう様な
間接的に影響した可能性は否定出来ず、
そもそもフル出場が当たり前の7サカに
2試合連続途中交代しなければならないアクシデントが続いたのは
よく言う「虫の知らせ」だったのかもしれませんので
そのサインを見逃して無理させてしまったのは
アルテタ監督の判断ミスだと思います。

早い段階で7サカを失った事で
さらに仕掛けは単発的になってしまいました。

35ジンチェンコのからのスルーパスで
19トロサールが左サイドの裏に飛び出した35分過ぎの場面、
より深い位置に向けてボールを持ち出した所で
グラディにタックルでカットされてしまい折り返せませんでしたが
そもそも深い位置に持ち込まずに
ダイレクトで中に折り返していれば
DFラインの前のエリアで
29ハヴァーツと8ウーデゴールが浮いていましたので
シュートチャンスは広がっていたと思います。

右サイドのFKからの流れで
8ウーデゴールから送られたクロスが
ファーサイドに流れた前半ロスタイム、
そのボールに対して9ジェズスが
ダイレクトで右脚を振り抜きましたが枠を捉えられず。

後半も何度か惜しい場面はありました。

パスを受けたメンディに対して
背後から仕掛けた9ジェズスのチャージで
ボールを奪い返した48分過ぎ、
そのこぼれ球を収めた29ハヴァーツが
持ち込んだ所からラストパスが送られ
そのパスを受けた19トロサールは鋭い切り返しで
グラディのスライディングタックルをかわして
右脚を振り抜きましたが
サンバのファインセーブに阻まれ
ゴールを奪う事が出来ず。

8ウーデゴールが蹴った左CKを
ファーサイドから侵入してきた18冨安が
ダイレクトボレーで合わせた65分過ぎの場面、
このシュートもサンバのファインセーブに阻まれ
ゴールを奪う事が出来ず。

一方で後半に入ると
何度か完全に崩されてしまいました。

63分過ぎ、6ガブリエウが出したパスが
グラディにカットされた所から
ショートカウンターを受けてしまいました。
そのこぼれ球を受けたメンディが送った
スルーパスでトマソンに裏に抜け出されてしまい
そこからの折り返しを
アブドゥル・サメドに合わされてしまいました。
幸いそのシュートは枠を捉えず救われましたが
そもそもボールの奪われ方が
非常に良くなかったと思います。

この場面では22ラヤからの縦パスを受けた
29ハヴァーツがサイドに開いていた6ガブリエウへ
ダイレクトで叩く形でしたが
その6ガブリエウに対してソトカが迫っていた為に
6ガブリエウは29ハヴァーツに戻す選択をしましたが
パスを出した29ハヴァーツは
スイッチを切った様に次のアクションに対する準備を怠り
反応が遅れてしまったのは問題だったと思います。

勿論、この形で展開する時は
6ガブリエウは前方の19トロサールに繋げるのが
スタンダードの形ではありますが
常に予定通りに事が進む訳ではなりませんので
次に起こり得るいくつかのアクションを常に予測し
それらに対する準備をしながらプレーする事で
相手に先手を打ってテンポ良くパスを繋いでプレーする
現在のアーセナルのスタイルが築かれている事を考えますと
その様に常に複数の選択肢を予測する事が出来ていない所が
29ハヴァーツがここまで適応に苦しんでいる
本質の一つなのかもしれません。

そして遂に逆転ゴールを許してしまいました。

69分、ソトカとのワンツーで左サイドを抜け出してきた
フランコフスキから送られたクロスを
ワイに決められてしまい失点。

DFラインの穴である35ジンチェンコの所を
うまく突かれてしまった失点でした。
どうしても35ジンチェンコは
SBとしては明らかにスピードが足りない為に
一度振り切られてしまうともう追いつく事が出来ず
その後はなす術がなくなってしまう問題があります。
その為、35ジンチェンコの裏をいかにして攻略するかが
相手チームの攻撃のポイントになっているのは言うまでもなく
そこをランスに見事に突かれてしまいました。

試合終盤も攻勢を強めてランスゴールに迫りました。

84分過ぎ、ランスのペナルティエリアを出た付近で
ボールを奪い返した10スミス・ロウが
自ら右脚を振り抜きましたが
その無回転のブレ球のシュートも
サンバのパンチングで弾かれゴールを奪う事は出来ず。

88分過ぎ、41ライスのフィードを
24ネルソンがヘッドで落とした所から
9ジェズス〜21ヴィエイラ〜10スミス・ロウ
〜14エンケティアと繋ぎ
その14エンケティアからの折り返しを
ゴール前で24ネルソンが合わせましたが
そのシュートもグラディの
身を挺したブロックで防がれてしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

後半ロスタイム、24ネルソンが蹴った右CKが
ファーサイドから折り返されたボールを
10スミス・ロウが右脚を振り抜きましたが
このシュートもソトカにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

このままゴールを奪う事が出来ず
2−1で敗戦。

この敗戦でグループステージは
2位に後退してしまいました。

勿論、これはELではなくCLですので
格下と思われたチームでも
そう簡単に勝たせてくれる筈はなく
この試合の様に返り討ちにあってしまう事もあると思いますので
グループステージを突破するに当たり
今後も気が抜けない試合が続きそうです。

とは言え、CLグループステージの問題も去る事ながら
最も問題なのは次のシティ戦を前に
7サカを怪我で失ってしまった事だと思います。

これで11マルティネッリに続き7サカも失い
言うなればアーセナルの攻撃陣の生命線である
両翼を失ってしまいましたので
シティ戦は非常に心配です。

確かに19トロサールは11マルティネッリの穴を
埋めてくれると思いますが
19トロサールはどちらかと言うと
アタッキングエリア内で
絶妙なコンビネーションや
決定的なラストパスを送る事で
存在感を出すタイプだと思いますので
ペナルティの近い位置でどれだけボールに絡めるかが
重要になってきます。

それに対して11マルティネッリは
全くの無の状況でも
単騎で仕掛けて切り崩す力がありますので
アタッキングエリアに限らず
自陣でボールを持っても
そこからロングカウンターを仕掛ける事も出来る所が
19トロサールとは大きく異なる所だと思います。
よって相手にボールが支配される時間が
長くなる事が予想されるシティ戦では
19トロサールよりも11マルティネッリの方が
脅威を与える事が出来ると思われます。

一方で7サカの代役として考えられるのが
この試合でも途中交代で入った
21ヴィエイラになるかもしれませんが
スペースがなくても、マーカーが付いていても
独力で切り込んで行ける7サカに対して
21ヴィエイラはあくまでもパッサーですので
その様なプレーは期待出来ません。

同時に21ヴィエイラのパスは
前にスペースがあればワールドクラスの威力がありますが
スペースを消されてしまいますと
その力は半減してしまうと言う問題点もあると思いますので
この試合の様にサイドでボールを受けても
切り込む事もラストパスを送る事も出来ずに
消えてしまう可能性があります。

勿論、この試合のランスの様に
ブロックを築いてスペースを消す様な戦術を
シティがしてくる事はないと思いますので
21ヴィエイラのラストパスで
決定機を作る場面も訪れると思いますが
それでも21ヴィエイラの起用するのならば
サイドよりもインサイドハーフの方が
活きる様に感じます。

18冨安に関してはこの試合でも
守備面に関しては安定していたと思いますので
次のシティ戦ではグリーリッシュ対策として
右SBとして起用される可能性はあると思いますが
その一方で攻撃面に関してはよく言われている様に
物足りないと思います。

試合を観ていると分かると思いますが
ビルドアップの場面では18冨安が飛ばされる様に
パスが来ない場面があり、
高い位置にまで上がった時、
特に裏に向かって走り込んでも
殆どパスは出て来ません。
その辺りは裏に走り込んで頻回にスルーパスを受ける
4ホワイトとは大きく異なっており
タイミング等の連携面の問題なのか
単純に信頼関係の問題なのか分かりませんが
攻撃面での貢献は殆ど期待出来ない状況です。

それは左SBに移り偽SBとして
中盤の底でプレーしていた時も
同様に攻撃面での貢献が少なく、
この試合の様にスペースを消された状況を打開する為に
リスクを犯して勝負する様な縦パスを送る場面は殆どなく
無難な横パスが殆どだったと思います。
同時にポジショニングが悪い為なのか
円滑なボールの流れにも乗れていたとは言えなかったと思いますので
偽SBとして中盤の底でプレーしていますが
それが機能的だったかどうかと言う面は
全くの別物だと思います。

純粋に守備力と言うことだけを考えれば
4ホワイトや35ジンチェンコよりは
計算ができる存在だと思いますが
アルテタ監督が重要視していると思われる
ボールの流れの中により高いレベルで入って行ける
技術レベルの高さやセンスが伴わなければ
ポジションを掴むのはまだ難しい様に感じます。


シーズン序盤の天王山である次のシティ戦は
非常に重要な試合になりますので
出来ればベストメンバーで挑んで欲しかったと
思っていただけに残念です。
それでも絶対に負けは許されない試合と言うのは
言うまでもなく
同時にPL制覇を達成する為には
倒さなければならない相手ですので
どの様な形になろうとも
勝利のみを目指して欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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2サリバ       PL:0G1A
4ホワイト      PL:1G0A
7サカ        PL:4G2A CL:1G2A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:3G1A CL:1G0A
9ジェズス      PL:1G0A CL:2G0A
11マルティネッリ   PL:0G2A
14エンケティア    PL:2G0A CC:0G1A
19トロサール     PL:1G0A CL:1G1A CS:1G0A
21ヴィエイラ     PL:0G2A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G1A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:1G0A
41ライス       PL:1G0A


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