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FA Community Shield:ARSENAL vs Manchester City [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−1 Manchester City
     (4−1)
2023年8月6日(日)FA Community Shield, Wembley Stadium

Goal
 (77)Palmer
 (90+11)19Trossard(←7Saka)

Penalty Shootout

  8Ødegaard ○ー● De Bruyne
  19Trossard ○ー○ Silva
     7Saka ○ー● Rodri
     21Vieira ○ー
        (4−1)


1Ramsdale

4White  2Saliba  6Gabriel  12Timber

5Thomas

8Ødegaard     41Rice   

 7Saka              11Martinelli

29Havertz


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
81分から

1Ramsdale

4White  2Saliba  6Gabriel  3Tierney

5Thomas

8Ødegaard     29Havertz

 7Saka              19Trossard

14Nketiah


(75)12Timber>>>3Tierney
(75)11Martinelli>>>19Trossard
(81)41Rice>>>14Nketiah

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
最終形

1Ramsdale

4White   2Saliba   3Tierney

5Thomas

8Ødegaard     10Smith Rowe

21Vieira

 7Saka   14Nketiah   19Trossard


(87)6Gabriel>>>21Vieira
(87)29Havertz>>>10Smith Rowe


Substitutes
 30Turner
 18Tomiyasu
 15Kiwior
 16Holding


IMG_3928.JPG
2023/24シーズンの始まりを告げる
コミュニティ・シールドは
昨シーズン三冠のシティと
ウェンブリーで対戦しましたが
試合終了間際に追い付きその後のPK戦の末、
劇的な勝利を挙げました。

先発はGKは1ラムズデールが務め
DFラインは右SBに4ホワイト、
左SBに12ティンバーが入り
CBは2サリバと6ガブリエウが組みました。
中盤はアンカーは5トーマスが務め
インサイドハーフに8ウーデゴールと
41ライスが入り
前線は右に7サカ、左に11マルティネッリ
そして1トップに29ハヴァーツが入る
4−3−3が組まれました。

このシティ戦を迎えるに当たり
ここまでのプレシーズンの試合とは
明らかにに違うアプローチをしてきていたと思います。

その中でまず最も分かりやすいのは
29ハヴァーツをトップの位置で起用した所だと思います。

29ハヴァーツのトップの位置での起用は
ここまでのプレシーズンでは
一度も試してこなかった起用法でしたが
シティが圧倒的にボールを支配してくるであろう状況に対して
アーセナルは前線に向かって
大きく蹴り出す機会が増える事を想定して
その大きく蹴り出したボールを
少しでもアーセナルの攻撃に繋げる為に
長身の29ハヴァーツをトップの位置で起用したと言う
アルテタ監督の意図は明白だったと思います。

同時に守備面に関しても
圧倒的にボールを保持される事を予め想定していた様に
守備を重視した様なアプローチの仕方を観せ、
特に41ライスには多くの役割を担わせていた様に観えました。

この試合でも通常の試合と同様に
守備時には29ハヴァーツと8ウーデゴールが前線に残り
7サカ&5トーマス&41ライス&11マルティネッリが
その下に並ぶ4−4−2の形を基本としていましたが
シティ陣内でシティがボールを持っている時は
29ハヴァーツと8ウーデゴールが前線でプレスを仕掛けて
ボールの出どころにプレッシャーを掛けながら
41ライスが前に出て
シティの攻撃の起点となるロドリに対して
マンマーク気味に付いて
ビルドアップのボールがロドリを経由しない様にケアし、
アーセナル陣内にボールが入ってくると
41ライスは5トーマスの横にまで下がってきて
ダブルボランチの形を築いていました。

しかもボールの位置により上下動する
基本的な約束事を遂行するだけではなく
かなり広い範囲に目を光らせながら
危険な状況に陥りそうな所をいち早く見つけたら
例えそれが右サイドの方だとしても
誰もケアしていなければ自ら率先して潰しに行くなど
かなり広い範囲をカバーする様に
圧倒的な存在感を観せていたと思います。

同時にボールを持っている時も
ビルドアップの段階からボールに絡んでいたのは勿論の事、
シティのハイプレスに曝されて
DFラインからボールを前に進められない時には
積極的に2サリバと6ガブリエウの間に下りてきて
最後列からビルドアップに取り組む場面も何度もありました。

この様にかなり低い位置でプレーする41ライスに対して
本来は偽SBとして中に絞った位置でプレーする
12ティンバーの振る舞い方もかなり異なっており
この試合ではそこまで中に絞ってプレーする事はなく
シウバやウォーカーの
左サイドからの侵入に対してケアする様に
左SBの位置でのプレーを基準にしていたと思います。

実際、偽SBとしてプレーしている時は
アーセナルがボールを持った時には
12ティンバーが中に絞り41ライスが前に出ていくのですが
この試合では12ティンバーは中に絞らずに
41ライスを飛び越して
そのままインナーラップする様に前に出て行って
攻撃陣をフォローする場面も何度もありました。

よってボールを持っている時には
形の上ではダブルボランチを組む
5トーマスと41ライスの前に
ウーデゴールと12ティンバーが
インサイドハーフの位置で並ぶ様な形で
攻めていた場面もあった様に
12ティンバーはかなり流動的なポジションで
プレーしていたと思います。

まぁ、どちらにせよSB的なのプレーではありませんので
偽SBとして振る舞っていたと言えなくはありませんが、、、。

実際の試合はボールを保持して
隙が出来るのを待ちながら
ジワジワと圧力を掛け続けるシティに対して
守備のタスクを完璧に遂行し続けて
一瞬たりとも隙を観せないアーセナルという展開でしたので
前半はボールを保持されていても
決定機と呼べる場面はシティには作られませんでした。

一方でシティ陣内に攻め込む回数は多くはありませんでしたが
決定機と言う意味では
アーセナルの方が作る事が出来ていたと思います。

24分過ぎ、バックラインからボールを持って
センターラインを超えてきた2サリバから
スルスルと右サイドを上がって行った
4ホワイトへ鋭い縦パスが送られました。
そのパスを受けた4ホワイトは
ボールを中に向かって動かしたファーストタッチで
対峙していたアカンジをかわして中に入って行き
そこから送られたラストパスを受けた29ハヴァーツが
反転して左脚を振り抜きました。
そのシュートはオルテガのファインセーブに阻まれてしまい
そのこぼれ球に対して詰めていた11マルティネッリが
右脚を振り抜きましたが
そのシュートもストーンズにブロックされてしまい
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

とは言え、7サカのサイドから中に向かう動きで
ディアスを釣り出し
その7サカと入れ替わる様に上がってきた4ホワイトに
2サリバが突き刺す様にパスを通す。
そして釣り出されたディアスが空けたスペースに向けて
4ホワイトの絶妙なファーストタッチで中に向かう。
ゴールこそ奪えませんでしたが
全てが完璧な仕掛けだったと思います。

39分過ぎ、8ウーデゴールから送られたスルーパスで
アカンジの裏を取った7サカから送られた折り返しを
29ハヴァーツが右脚でダイレクトで合わせましたが
このシュートもオルテガのファインセーブに阻まれ
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

この場面はこれまで培ってきた
7サカと8ウーデゴールとの阿吽の呼吸が作り出した
完璧に崩した場面だったと思います。

前半はシティが圧倒的にボールを保持して
ゲームをコントロールしていた事を考えれば
シティのプラン通りだったかもしれませんが
同時に枠内シュートが0本だった様に
アーセナルも危険な場面は作られずに凌ぎましたので
そう言う意味ではアルテタ監督のプラン通りだったとも
言えると思います。

しかし後半に入って最初の決定機は
シティの方でした。

51分過ぎ、アルヴァレスが蹴った左サイドからのCKを
ゴール前でストーンズにヘッドで合わされてしまいましたが
そのシュートは1ラムズデールがしっかりとセーブして
ゴールを死守。

一方で徐々にアーセナルも良い形で
シティゴールに迫る場面が増えてきました。

62分過ぎ、右サイドでボールを回していた
コヴァチッチ&アカンジ&フォーデンに対して
4ホワイト&5トーマス&7サカ&
29ハヴァーツ&ウーデゴールの5人が築いた罠に
嵌める様に徐々に相手との距離を詰めて行き
最後はコヴァチッチを挟み込む様に詰め寄った
7サカと29ハヴァーツの所で7サカガボールを奪い返しました。
その7サカから41ライス〜11マルティネッリと
左サイドへ展開して行き
その11マルティネッリからの折り返しを
7サカが落としたボールを
41ライスがペナルティの外側から右脚を振り抜きました。

残念ながらそのシュートは枠を捉えられませんでしたが
これまでは細かく正確なシティのボール回しに
翻弄されてしまい
なかなかボールを奪い返す事が出来ませんでしたが
この場面では粘着力の強い連動的なプレスを始め
シティのボールの動きを上回る守備を
この試合のアーセナルは観せていたと思います。

この場面以外でも
オルテガのフィードを6ガブリエウが跳ね返した
ルーズボールを収めたシウバが
ドリブルで持ち上がってきた66分の場面では
全速力で戻ってきた41ライスが
背後から一気のボールを奪い返しました。

この時の41ライスはロドリをマークしていた関係で
高い位置にいましたが
センターサークル辺りでフリーの状態でシウバがボールを持つや否や
大人と子供くらいのスピード差で戻ってきて
ボールを奪い返した41ライスの
危機察知能力と責任感は
明らかにアーセナルの守備強度を上げる存在になると思います。

67分過ぎ、2サリバからのパスを受けた
右サイドを駆け上がってきた4ホワイトが
ダイレクトで中に折り返しました。
残念ながらゴール前に入ってきていた7サカは
合わせられませんでしたが
7サカはディアスとウォーカーの間に上手く入っていましたので
合わす事が出来れば1点の決定機だったと思います。

一方で後半途中にデ・ブライネが入ってからは
シティの攻撃は徐々にアーセナルゴールに迫ってきました。

69分過ぎ、ディアスからのパスを
右サイドで受けたデ・ブライネが
タイミングをズラしたアウトサイドパスで
ゴール前に入ってきたフォーデンに繋ぎ
そのフォーデンからのラストパスを受けたパーマーが
左45度の角度から左脚を振り抜かれてしまいました。

このシュートは12ティンバーがブロックしましたが
なんて事のないパスでしたが
デ・ブライネのパス1本で
攻撃のテンポをガラッと変えてしまう所は流石でした。

ここまで完璧な守備を遂行していたアーセナルでしたが
ついにその守備網が破られてしまいました。

77分、ディアスからのパスを
下がってきて受けたフォーデンに
一緒に付いてきた5トーマスが
巧みな反転でかわされてしまい
そのフォーデンにドリブルで一気にアーセナル陣内に
侵入されてしまいました。
そのフォーデンから送られたサイドチェンジのパスは
3ティアニーがカットしましたが
そのルーズボールをデ・ブライネがヘッドで繋ぎ
そのパスを受けたパーマーに
左45度の角度から左脚を振り抜かれてしまい失点。

パーマーのシュートは完璧な軌道でしたので
1ラムズデールにはノーチャンスだったと思います。

ここまでの展開ならば前に出た5トーマスが
フォーデンの所で捕まえていたと思いますが
その5トーマスが突破されてしまった事で
出来た綻びを見逃さずに
ゴールに繋げたシティは流石としか言いようがありません。

終盤も決定機を作られてしまいました。

81分過ぎ、オルテガのロングキックを
4ホワイトが収めきれなかったボールが
アルヴァレスに奪われてしまい
そのまま持ち込まれた所から送られたラストパスを
ゴール前に入ってきたフォーデンに
右脚を振り抜かれてしまいましたが
股間を狙ったその至近距離からのシュートは
1ラムズデールがセーブしゴールを死守。

82分過ぎ、デ・ブライネが蹴った右サイドからのCKを
ファーサイドの後方から
ニアに向かって一気に走り込んできたロドリに
ニアサイドでダイビングヘッドで合わされてしまいました。

そのシュートも1ラムズデールのファインセーブで凌ぎましたが
失点してからのアーセナルは
明らかに集中力を損なっている様に観えました。

81分過ぎの場面では4ホワイトがトラップミスを犯し、
この場面では走り込んできたロドリを
誰一人として気が付いていない。
勿論この場面だけではなく
無謀に見えるパスが増え
全体的にプレーが雑になっていた様に
失点してからのアーセナルは
完全に浮き足立っていた様に観えました。

まさに昨シーズン3回対戦してその3戦共に
全く歯が立たずに完敗した悪いイメージを思い出してしまい
心身共にその絶対王者に
飲み込まれそうになっていた様に観えました。

そこで踏ん張れたのはアルテタ監督の
思い切った采配であり
奇しくも起きた後半ロスタイムのインターバルだったと思います。

87分にアルテタ監督は6ガブリエウと29ハヴァーツを下げて
10スミス・ロウと21ヴィエイラを投入しました。

これでDFラインは
4ホワイト&2サリバ&3ティアニーの3バックに変わり
アンカーの5トーマスの前に
8ウーデゴールと10スミス・ロウが並び
前線の3人の後ろのトップ下の位置に21ヴィエイラが入る
中盤をダイヤモンド型にした3−4−3に変更されましたが
左CBの3ティアニーは
ガンガン攻め上がっていましたので
DFラインは実質2バックの様な
超攻撃的な布陣にだったと思います。

守備陣の要の一人である6ガブリエウを
敢えて下げてまで組んだこの攻撃的な布陣から発する
アルテタ監督の強烈なメッセージで
浮き足立っていたアーセナルの選手たちは
落ち着きを取り戻した様に観えました。

そして92分過ぎに21ヴィエイラが送ったクロスに対して
競り合った5トーマスとウォーカーの頭が激突して
両者共に頭を切ってしまった事で
その処置で約4分間のインターバルが生まれました。

ただでさえアディショナルタイムが8分ある所で
この4分間のインターバルは両チームにとっては
全く違う4分間になったと思います。

そのまま逃げ切りたいシティの選手にとっては
長い長い4分間だったと思いますし
1分でも時間が欲しいアーセナルにとっては
救いの4分間に感じたと思います。

これにより完全に受けに回ったシティの選手と
がむしゃらに攻勢を強めていった
アーセナルの選手の間には
これまでに少なからずあったと思われる
精神的な余裕や優劣の差は完全になくなり
反対にアーセナルの方が精神的に優位に立った様に観えました。

その気持ちの差がボールに乗り移った様に
ついに同点ゴールが生まれました。

90+11分、7サカが蹴った右CKが
クリアーされたボールを再び7サカが収め
その7サカからのパスを受けた19トロサールが
キックフェイントでカットインした所から
左脚を振り抜きました。
そのシュートはアカンジに当たってコースが変わり
そのままゴールに吸い込まれて同点ゴール!!!!

19トロサールの簡単なキックフェイントに釣られて
付いて行けなかったアルヴァレスだけではなく
エアポケットにでも入った様に
一瞬止まってしまったシティの選手と
勝負に出た19トロサールとの間には
まさに気持ちの差が現れていたと思います。

この終了間際の劇的な同点弾が決まった時点で
既に勝負は付いていたかもしれません。

一度切れてしまった気持ちを
取り戻す事が出来なかったシティは
続けて行われたPK戦では
1人目のデ・ブライネがバーを叩き
3人目のロドリは1ラムズデールにセーブされたのに対して
4人全員決めたアーセナルが
コミュニティ・シールドの栄冠を掴み取りました!!

PK戦の末とは言え
現ヨーロッパチャンピオンのシティと互角に戦い
勝利を収めたのは
今シーズンに向けて大きな自信になったと思います。

とは言え、この試合のシティは
本来のシティではなかった事は忘れてはならないと思います。

この試合のシティは
ロドリとコヴァチッチを中盤の底に並べ
アルヴァレスをトップ下またはセカンドトップに起用する
4−2−3−1または4−4−2の
システムを組んできました。

これは負傷明けのデ・ブライネが
まだ万全な状態ではなかった為に
アンカー+2インサイドハーフの
最も得意としている中盤の形を
組めなかった為だと思いますが
同時にこの夏にバルセロナに移籍したギュンドアンと
サウジアラビアへ旅立ったマフレズの抜けた穴の大きさを
実感させられる結果になったと思います。

その一方で後半途中からデ・ブライネが出てきてからは
まるで別のチームになった様に
攻撃面での質が改善されたのも事実ですので
仮に万全の状態で先発からデ・ブライネが起用されていたら
全く別の展開になっていた可能性は否定出来ません。

とは言え、逆に言えば今シーズンのシティは
これまでにも増してデ・ブライネとハーランドに依存する
チームになる可能性もありますので
この2人を止める事さえ出来れば
怖くはないかもしれません。

まぁ、それぞれのポジションで
世界No1の2人を止める事が
最も難しいミッションなんですが、、、。

そのハーランドに対して
2サリバ&6ガブリエウのコンビは
完璧に対応したと思います。

特にマッチアップする場面が多かった2サリバは
昨シーズン無双状態だったハーランドに対して
速さ、強さ、高さの全てにおいて
互角以上の戦いを観せていたと思いますので
PLの本番でも期待が出来ると思います。

そしてシティの攻撃の起点となる
ロドリに対しても
この試合では41ライスがマンマーク気味にマークする事で
ビルドアップの段階で
無力化する事に成功していた所も
本来のシティのプレーをさせなかった
一因だと思われますが
そもそも昨シーズン終盤の快進撃を支えた
ストーンズを偽CBとして中盤の底で起用する
3−4−3システムを使ってこなかった所は
非常に気になります。

前記の様に中盤の構成上
このシステムが組めなかっただけなのか?
あえて違うシステムを使って
テストを行っただけなのか?
それとも常人には考えつかない様な
新たなシステムを準備している段階なのか?は分かりませんが
色々な意味でベストなシティではなかったのは
忘れてはならないと思います。

それでもこの試合のアーセナルは素晴らしかったと思います。

圧倒的にシティがボールを支配されたとしても
ゲームを支配されない様に
シティ陣内では前線から執拗にプレスを掛け続け
自陣に入ってきたら
4−4−2のブロックでスペースを消して
ゴール前への侵入を防ぐ。

攻から守への切り替えの時もそうですが
ボールの位置での守備の切り替えの時も
一瞬の隙を作る事なく
完璧に遂行し続けたと思います。

特に41ライスが与えられた大きな役割を
完璧に遂行したのは勿論ですが
新加入の12ティンバーも
危険な所には気が付けば常に12ティンバーがいて、
同時に先程まで守備していたと思えば
気が付けば攻撃に加わっていた事も
一度ではなかった様に
その役割を完璧に遂行する以上の働きをしていたと思います。

この2人は組織的に細かく複雑な役割を
完璧に遂行する戦術理解力が非常に高く
同時にボールを扱う足元の技術レベルから
デュエルに負けないフィジカル的な強度、
そして抜群のスピードと共に
広範囲カバーし続ける事の出来る
無限のスタミナと言う個の能力も非常に高く
既にチームに欠かせない存在に
なろうとしていると思います。

まぁ、12ティンバーに関しては
余り最初から飛ばし過ぎると
シーズンを折り返す辺りで
PL初参戦の選手が陥る
コンディションが急降下する問題が心配ですが
戦士の様に与えられた役割を淡々と遂行する
12ティンバーの姿を観ていたら
今後も大きな仕事をしてくれる事を
期待せざる得ないと思います。

29ハヴァーツに関しては
2つの決定機を決め切れなかったのは残念でしたが
それでも前線にあの高さがある事は
非常に大きなアドバンテージになる事が確認出来ましたので
今後も有効なオプションになると思われます。

後半途中から起用された
3ティアニー、19トロサール、14エンケティア、
10スミス・ロウ、21ヴィエイラも
先発陣に負けまいと
非常にアグレッシブなプレーを観せてくれた所も
非常に良かったと思います。

勿論、後半途中から疲れが観えてしまい
運動量が減っていた7サカを
交代する事が出来る様な
完璧なバックアッパーが不在の所は問題ですが
少なくとも昨シーズンよりは確実に
レギュラー組とサブ組の間にあった実力差は
少なくなってきている様に感じます。

コミュニティ・シールドに勝利したチームは
そのシーズンのPLでは優勝出来ないという
嫌なジンクスがある様ですが
タイトルを賭けた試合で
シティと互角な勝負を行う事が出来、
最後は勝負強さを観せる事が出来たこの試合は
我々が進んでいる道が間違っていない事を
証明したと思いますので
良い形でシーズンに入る事が出来たと思います。


C'mon Arsenal !!


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7サカ     CS:0G1A
19トロサール  CS:1G0A


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マット・ターナー、ノッティンガム・フォレストへ完全移籍 [移籍情報]

マット・ターナー(29歳)のノッティンガム・フォレストへの
完全移籍が発表されました。

Arsenal 1.jpg昨シーズンは第2GKとして
主にカップ戦を中心に起用され
正GKの1ラムズデールをバックアップしていた
ターナーのノッティンガム・フォレストへの
完全移籍が決まりました。


移籍金 £1000万(推定)


アーセナル通算

EL 5試合先発:3失点3クリーンシート
FA杯 2試合先発:1失点1クリーンシート

公式戦通算 7試合先発:4失点4クリーンシート


昨夏にニューイングランド・レボリューションから加入した
ターナーはアーセナルでは第2GKとして
カップ戦を中心に起用されていましたが
カタールW杯では
アメリカ代表の正GKとして
ラウンド16への進出に貢献し
その評価を高めていました。

そのターナーは抜群のシュートストップ能力を誇り
アーセナルでもその能力で
ピンチを救うセービングを観せていましたが
その一方で元々足元の技術レベルはそこまで高くはない為に
アルテタ監督が求めているレベルには達していなかったと思います。

実際、どの様な経緯でその様な事に至ったのかはわかりませんが
ELラウンド16のスポルティングCPとの1stレグまでは
ELの試合ではターナーを起用していましたが
2ndレグではそれまでの方針を覆して
1ラムズデールを起用した様に
もしかしたらこの時点でアルテタ監督は
ターナーのパフォーマンスに
満足していなかったのかもしれません。

それは新たに獲得する予定のGKが
足元の技術に非常に長けているラヤだったと言う事からも
ターナーの足元の技術レベルが
アルテタ監督の求めているレベルに至っていなかったのではないかと
推測出来ます。

とは言え、ターナーのシュートストップ能力の高さは
本物だと思いますので
そこまで足元の技術レベルを求めないスタイルのチームならば
PLでも十分に活躍出来ると思われますので
こらからの活躍が期待されます。


C'mon Arsenal !!


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IN

チェルシーから完全移籍
 攻撃的MF カイ・ハヴァーツ(24歳)ドイツ代表 総額£6500万(推定)

アヤックスから完全移籍
 CB ユリエン・ティンバー(22歳)オランダ代表 総額£3800万(推定)

ウエスト・ハムから完全移籍
 DMF デクラン・ライス(24歳)イングランド代表 総額£1億500万(推定)


OUT

リヨンへ完全移籍
 CMF エインズリー・メイトランド=ナイルズ(26歳)イングランド フリー

未定
 CB ザック・アヴェ(19歳)イングランド フリー

未定
 LW ジョエル・イデホ(20歳)オランダ フリー

未定
 LW ジョージ・ルイス(23歳)ノルウェー フリー

未定
 CMF マット・スミス(22歳)イングランド フリー

未定
 GK トム・スミス(21歳)イングランド フリー

St.ガレンへ完全移籍
 ストライカー ニコライ・モーラー(21歳)スウェーデン 移籍金非公表

FCラピド・ブカレストへシーズンローン
 CMF カタリン・シルジャン(20歳)ルーマニア 手数料非公表

バローAFCへ完全移籍
 CB メイズド・オグンボ(20歳)アイルランド 移籍金非公表

ACモンツァへ完全移籍
 CB パブロ・マリ(29歳)スペイン £600万(推定)

レヴァークーゼンへ完全移籍
 CMF グラニト・ジャカ(30歳)スイス代表 £2150万(推定)

コルチェスター・ユナイテッドへシーズンローン
 CMF マウロ・バンデイラ(19歳)ポルトガル 手数料非公表

イーストボーン・バラへシーズンローン
 ストライカー ビリー・ヴィガー(19歳)イングランド 手数料非公表

スラウ・タウンヘシーズンローン
 GK ヒューバート・グラチェ(20歳)ポーランド 手数料非公表

シェフィールド・ユナイテッドへ完全移籍
 CB オーストン・トラスティ(25歳)アメリカ代表 £500万(推定)

マザーウェルへシーズンローン
 ストライカー ミカ・ビエレス(20歳)デンマーク 手数料非公表

ノッティンガム・フォレストへ完全移籍
 GK マット・ターナー(29歳)アメリカ代表 £1000万(推定)


(年齢は2023年9/1時点)


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Emirates Cup:ARSENAL vs Monaco [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−1 Monaco
2023年8月2日(水)Emirates Cup, Emirates Stadium

Goal
 (30)Fofana
 (43)14Nketiah(←11Martinelli)

Penalty Shootout

  Henrique ○ー○ 8Ødegaard
   Fofana ○ー○ 20Jorginho
    Diatta ○ー○ 29Havertz
   Minamino ●ー○ 21Vieira
   Volland ○ー○ 6Gabriel
       (4−5)


1Ramsdale

18Tomiyasu  2Saliba  15Kiwior  12Timber

5Thomas

10Smith Rowe     41Rice   

 21Vieira              11Martinelli

14Nketiah


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
62分から

1Ramsdale

4White  15Kiwior  6Gabriel  3Tierney

20Jorginho

8Ødegaard    29Havertz

 21Vieira              19Trossard

14Nketiah


(62)18Tomiyasu>>>4White
(62)2Saliba>>>6Gabriel
(62)12Timber>>>3Tierney
(62)5Thomas>>>20Jorginho
(62)10Smith Rowe>>>8Ødegaard
(62)41Rice>>>29Havertz
(62)11Martinelli>>>19Trossard

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
最終形

1Ramsdale

4White  15Kiwior  6Gabriel  3Tierney

20Jorginho

8Ødegaard    29Havertz

 21Vieira           27Marquinhos

19Trossard


(83)14Nketiah>>>27Marquinhos


Substitutes
 30Turner
 31Hein
 16Holding
 7Saka


Arsenal 1.jpgモナコを招いて行われた
エミレーツカップは1−1のドローの末、
PK戦で勝利しました。

先発はGKは1ラムズデールが務め
DFラインは右SBに18冨安、
左SBに12ティンバーが入り
CBは2サリバと15キヴィオルが組みました。
中盤はアンカーは5トーマスが務め
右インサイドハーフに10スミス・ロウ、
左インサイドハーフに41ライスが入り
前線は右に21ヴィエイラ、左に11マルティネッリ
1トップに14エンケティアが入る
4−3−3が組まれました。

遂にこの試合では5トーマスと41ライスを
アンカーと左インサイドハーフで
同時起用してくれましたので
どの様な結果になるか非常に注目しました。

試合は最初にチャンスを作ったのはモナコの方でした。

6分過ぎ、アーセナルのCK崩れからカウンターを受けてしまい
左サイドをドリブルで持ち上がって来たセギルから送られた
アーリークロスがファーサイドに駆け上がって来ていた
ゴロヴィンに通りそうになってしまいましたが
全速力で戻って来た10スミス・ロウがカットして
このピンチを凌ぎました。

7分過ぎ、フォファナからのパスを
ゴロヴィン〜セギル〜ゴロヴィンと繋げられた所から
ゴロヴィンに左脚を振り抜かれてしまいましたが
そのシュートは1ラムズデールの
ファインセーブで凌ぎゴールを死守。

6分過ぎのカウンターを受けた場面では
10スミス・ロウはモナコのペナルティボックス辺りから
いち早く全速力で戻って来た事で
ゴロヴィンへのクロスを寸前の所でカット出来ましたが
この7分過ぎの場面ではゴロヴィンへの寄せが甘かった為に
ノープレッシャーの状態でシュートを撃たしてしまったのは
非常に良くない対応だったと思います。

このあとは徐々にボールが前に進む様になり
アーセナルにもチャンスが訪れ始めました。

12分過ぎ、パスを受けたフォファナが弾いたボールを
21ヴィエイラがカットし、
そのボールを受けた14エンエケティアが
素早く11マルティネッリに展開して
そのままペナルティの中で縦に切り込んでいきました。
残念ながらシュートを撃つ事は出来ませんでしたが
このショートカウンターの起点となった21ヴィエイラは
昨シーズンよりはデュエルの局面で
簡単に負けなくなってきた印象を受けます。

19分過ぎ、11マルティネッリにパスを出した41ライスが
そのまま裏に走り込んでリターンを受けた所から
ゴール前に鋭いグラウンダーのクロスが送られましたが
ゴール前に入っていた14エンケティアとは合わずに
そのままゴール前を横切ってしまいシュートは撃てず。

触っていたらゴールと言う場面でしたが
インサイドハーフに入った41ライスには
この様に攻撃に厚みをもたらすプレーを
もっと期待したいと思います。

一方で14エンケティアは
ストライカーならばあの程度のズレならば
強引にでも触って押し込まなければならなかったと思いますし
反対に14エンケティアがマガサの前に入っていましたので
41ライスは折り返す前に14エンケティアの位置を確認して
合わさなければならなかったと思います。

21分過ぎ、41ライスからパスを受けた11マルティネッリが
左サイドでタメを作っている間に
背後から追い越して来た41ライスにヒールパスで繋ぎ、
裏に飛び出した41ライスからクロスが送られました。
そのクロスをファーサイドで21ヴィエイラがヘッドで折り返し
最後はゴール前で14エンケティアがヘッドで合わせましたが
枠を捉えられず。

23分過ぎ、5トーマスからのサイドチェンジのパスを
左サイドのライン側で受けた11マルティネッリが
バンデルソンをかわして
そのままポケットの一番深い所にまで侵入した所から
ニアに入って来た14エンケティアにラストパスが送られました。

残念ながら背後からのマリパンのプレッシャーに曝された
14エンケティアは押し込めませんでしたが
深い位置にまで侵入した11マルティネリの仕掛けは
迫力がありました。

この様に何度か良い形は出来ていましたが
最初にゴールネットを揺らしたのはモナコの方でした。

30分、右サイドからのCKが流れたボールを
ファーサイドで受けたカマラが
対峙した11マルティネッリをかわして
深い位置にまで侵入した所から送られたクロスを
フォファナにヘッドで合わされてしまい失点。

対峙したカマラに簡単に突破されてしまった
11マルティネッリの対応は軽率だったと言わざる得ず
深い位置にまで侵入してきたカマラに対応する為に
ラインを下げた2サリバに対して
ゴール前を守っていた5トーマスと18冨安は
その動きに付いて行けずに
結果としてオフサイドトラップ崩れの様な形で
完全にフリーの状態で
フォファナにゴール前に入られてしまったのも
大きなミスだったと思います。

何はともあれ、このプレシーズン中の失点の形が
アーセナル側のミスの要素が大きい所は
非常に気になります。

その後も何度かモナコゴールに迫りました。

39分過ぎ、5トーマスからのパスを受けた14エンケティアが
素早い反転で前を向くと
マリパンとフォファナの間を切り込んで行き
4人に囲まれた所から送ったスルーパスで
21ヴィエイラは裏に抜け出しました。

そこから送られた21ヴィエイラのクロスは
戻ってきたフォファナにブロックされてしまいましたが
14エンケティアのドリブル突破は
非常に迫力があり
そのドリブル突破だけで終わらず
しっかりと21ヴィエイラに繋いだ所は
成長を感じます。

41分過ぎ、右サイドからカットインしてきた
18冨安が送ったパスを10スミス・ロウがスルー?して
その背後に走り込んできた41ライスが受けて
そのままマツィマとバンデルソンの間に切り込んで行き
右脚を振り抜きました。

残念ながらそのシュートは
戻ってきたマリパンにブロックされてしまい
惜しくもゴールは奪えませんでしたが
チャンスを見逃さずに巧みなファーストタッチで
2人の間を切り込んで行った
41ライスは冷静だったと思います。

42分過ぎ、11マルティネッリが蹴った左CKを
18冨安がヘッドで合わせましたが
ケーンのファインセーブで防がれてしまい
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

しかしこの後のCKから同点ゴールが生まれました。

43分、11マルティネッリが蹴った左CKを
後方から走り込んできた14エンケティアが
ダイレクトで右脚で合わせて同点ゴール!!

この場面ではファーサイドに誰も配置していない
フォーメーションを組んでいた所に
ペナルティボックスのライン辺りから
14エンケティアがピンポイントに
走り込んで来ていましたので
元々形が決められたセットプレーだったと思われます。

まぁ、ファーサイドをカバーしていたセギルが
走り込んで来た14エンケティアに気が付かなかったと言う
ミスもありましたが
それでも綺麗に決まったセットプレーだったと思います。

後半も最初にチャンスを掴んだのはモナコでした。

48分過ぎ、背後からの10スミス・ロウのプレッシャーを受けながら
送られたフォファナのスルーパスで
エンリケに右サイドを突破されてしまい
そこから送られたゴール前を横切る様な鋭いクロスを
ファーサイドでイェデルに合わされてしまいました。

幸いそのシュートはポストを叩き救われましたが
右サイドを完全に突破されてしまった
危険な場面でした。

49分過ぎ、ルーズボールを収めた南野に
そのままドリブルで左サイドを侵入された所から送られたクロスを
ファーサイドでゴロヴィンに右脚で合わされてしまいましたが
1ラムズデールの正面でゴールは死守。

一方でアーセナルにもシュートチャンスが訪れました。

51分過ぎ、5トーマスからのパスを収めた
21ヴィエイラが送ったパスを
左サイドで受けた11マルティネッリが
そのまま縦に切り込んだ所から左脚を振り抜きました。

角度のない所から放ったそのシュートは
枠を捉えられませんでしたが
5トーマスのパスを収めた時に21ヴィエイラは
背後からエンリケのプレッシャーに曝されましたが
体勢を崩す事なくしっかりと受け止める事が出来ていましたので
やはり昨シーズンよりは確実に体幹が強くなっていると思われます。

その後は両チーム共にチャンスを作れずに
次にゴールに迫ったのはこの場面だったと思います。

71分過ぎ、20ジョルジーニョから送られた
ロングスルーパスで抜け出した19トロサールが
そのまま持ち込み左脚を振り抜きました。

そのシュートはケーンに阻まれてしまいましたが
その弾いたボールを収めた
19トロサールが送ったラストパスを
8ウーデゴールがダイレクトで左脚を振り抜きましたが
そのシュートは枠を捉えられず。

20ジョルジーニョのスルーパスで
19トロサールが抜け出した時点で
ゴール正面の位置にはフリーの状態で
14エンケティアが走り込んでいましたので
自ら勝負せずに14エンケティアにラストパスを送った方が
より確実だった様に感じます。

同時に隙を見逃さずに送った
20ジョルジーニョのスルーパスは
まさにキラーパスと呼ぶに相応しいパスだったと思います。
この様な1本のパスで決定機を作る事が出来る所は
5トーマスや41ライスとは異なる魅力であり
スカッドには必要な人材だと思います。

78分過ぎ、相手のパスを
6ガブリエウがカットしたルーズボールを
ゴールラインを割る前に収めた
14エンケティアからのパスを受けた
19トロサールが送ったクロスを
ファーサイドで21ヴィエイラが右脚のダイレクトボレーで合わせました。

叩きつける様に放ったそのシュートは
ケーンのファインセーブに阻まれ
惜しくもゴールを奪う事は出来ませんでしたが
非常に高難度のシュートをしっかりと枠に飛ばした
良いシュートだったと思います。

その後はゴールに迫る事が出来ずに
1−1でドロー。

その後行われたPK戦では
5人全員決めたアーセナルの勝利で終わりました。

全体的に観ますと
新しい布陣で挑んだ先発のメンバーの時間帯は
中盤でテンポアップが出来ずに
スローな印象を受けましたので
何度かチャンスを作ったとは言え
バルセロナ戦で観せた様な
ベストな状態よりは良くなかったと思います。

その中で左インサイドハーフで
初めて起用された41ライスは
19分過ぎの場面や21分過ぎの場面、
そして41分過ぎの場面の様な
攻撃参加が出来る所が
インサドハーフで41ライスを起用した時の
1番の魅力だと思います。

勿論、前線の選手や攻撃的MFに比べれば
クイックネスという部分では劣り
細かなボールタッチもそこまで繊細ではないかもしれませんが
それでも明確なプレービジョンを描け
プレーのタイミング感覚も優れていると思いますので
言うなればツボを心得たプレーで
相手の急所を突く事が出来る所が
41ライスが攻撃参加した時の魅力だと思います。

一方で現時点では
インサイドハーフのポジションでのプレーには
フィットしていなかったと思います。

アーセナルがボールを持っている時の41ライスは
11マルティネッリの背後をフォローしようとしているのか
それとも偽SBとして中に絞ってくる12ティンバーにスペースを空け
その12ティンバーが空けた左サイドをカバーする意識が強いのか
中に絞って来た12ティンバーと並ぶ様に
ライン側に開く場面が多かったと思いますが
外に開いた位置では
あまり効果的にボールに絡めていなかった様に観えました。

実際問題としてアーセナルがボールを持って
12ティンバーが中に絞ってきている時は
前に向かう推進力が強くなっている時ですので
外に開いた位置ではなく
前にポジションに移さなければ
ボールの流れには入って行けない様に感じます。

そして11マルティネッリをフォローするにしても
前へ仕掛ける意識が強い11マルティネッリにとっては
その背後でボールの逃げ道を作る様な縦関係ではなく
前が詰まった時にボールを預ける事ができ
ワンツー等のコンビネーションで
ゴールに向かって切り込んで行く為のパートナーとして
横関係の位置でプレーした方が
プレーしやすいと思われますので
ハーフスペースのレーンの2ラインの間辺りでのプレーを
もっと増やした方が
攻撃面で関与する場面が増えると思われます。

また、本来は3列目の選手の為なのか
すぐに3列目まで戻ってくる傾向が強い41ライスは
偽SBとして中に絞ってくる12ティンバーと
プレーエリアが被ってしまう為に
12ティンバーは窮屈そうに観えました。

とは言え、初めての組み合わせの試合でしたので
これらの問題もすぐに改善されてくると思いますが
実際、一瞬18冨安と入れ替わり
右SBの位置に移った時の12ティンバーは
水を得た魚の様にダイナミックにプレーしていましたので
現時点での左インサイドハーフの41ライスと
偽SBとして左SBに入っている12ティンバーとの相性は
あまり良さそうに観えませんでした。

反対に41ライスに代わって後半途中から
左インサイドハーフに入った29ハヴァーツは
かなり適応してきた様に観えました。

これまでの29ハヴァーツは
ポジショニングが悪いのか
効果的にボールに絡む場面が極端に少なく
特に守備面では埋めなければならないスペースを
埋めていない様な状況がたくさんありましたが
この試合での29ハヴァーツは
不用意なファールで止めなければならない場面が減り
正当なチャージでしっかりとボールを奪い返す場面が増えた事からも
正しいポジションでプレー出来ていたと思います。

これは右インサイドハーフで先発した
10スミス・ロウにも言える事で
これまで中々ボールに絡む事が出来ませんでしたが
この試合の10スミス・ロウは
ポジショニングが改善された事で
バックラインからしっかりとパスを引き出し
そっから自ら動きながらボールを展開して
攻撃にリズムをもたらす事が出来る様になったと思います。

しかし守備面でもアグレッシブな対応が出来る様になった一方で
一瞬止まってしまう場面もまだあり
パススピードももっと上げなければならないと思える場面がありましたので
まだまだ改善しなければならない場面もありますが
29ハヴァーツの加入に触発されたのか
完全復活に向けて良い流れになって来た様に感じます。

7サカに代わって右サイドで起用された21ヴィエイラは
独力で突破する事が出来ず
クロスも相手に引っかかる場面が多い事を考えますと
サイドアタッカーとしての起用は
現時点では難しい様に感じますので
現時点でも7サカのバックアッパー問題は
未だに解決出来ていないと思います。

そしてこの試合の前に
右膝に問題が発生した9ジェズスが手術を行い
数週間離脱する事が決まりました。

このプレシーズンの間に
ベストな状態にかなり近づいていただけに
再び離脱してしまったのは非常に残念です。

とりあえずこの試合では14エンケティアが
結果を出しましたが
セットプレーからのゴールでしたので
十分な結果とはまだ言えないと思います。

この様な状況になってしまいましたので
個人的には26バロガンを残留させる事を強く願います。

実際問題としては1トップの位置では
14エンケティアと共に19トロサールや
29ハヴァーツも起用出来ますので
26バロガンを是が非にも
残留させなければならないと言う理由はありませんが
それでも先発から起用されるポジションを求めている
9バロガンにはアーセナルで
そのポジション奪取に自らの力で挑んで欲しいと強く思います。

次はシティとのコミュニティ・シールドです。

現状としては昨シーズンのチーム状態に比べて
まだそのレベルに至っていませんので
厳しい試合になると思われますが
今シーズンも優勝争いが出来るかどうかを占う
大事な試合になると思いますので
昨シーズンは1試合も勝てなかったシティに
一泡吹かせて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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オーストン・トラスティ、シェフィールド・ユナイテッドへ完全移籍 [移籍情報]

オーストン・トラスティ(24歳)のシェフィールド・ユナイテッドへの
完全移籍が発表されました。

Arsenal 1.jpg昨シーズンローン移籍していた
バーミンガムからアーセナルに戻って来ていた
トラスティはチームに残留する事が出来ずに
そのままシェフィールド・ユナイテッドへ
完全移籍する事が決まりました。


移籍金 £500万(推定)


2022年冬に
コロラド・ラピッズから加入したトラスティは
夏まではそのままコロラド・ラピッズに残り
2022/23シーズンはチーム合流する事なく
バーミンガムへローン移籍に出ていました。

そのバーミンガムではCBのレギュラーとして
クラブ年間最優秀選手に選ばれるほどの活躍を観せて
この夏に晴れてアーセナルの一員として合流していましたが
プレシーズン中に結果を出す事が出来ずにいましたので
移籍は免れないと思われていました。

結果として移籍先となった
今シーズンPLに昇格したシェフィールド・ユナイテッドは
昨シーズンチャンピオンシップで実際対戦し
トラスティの実力を評価しての獲得だと思いますので
移籍先としては良いチームだと思います。

結局アーセナルの選手としては
公式戦のピッチに立つことはありませんでしたが
新たなチームでの活躍を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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IN

チェルシーから完全移籍
 攻撃的MF カイ・ハヴァーツ(24歳)ドイツ代表 総額£6500万(推定)

アヤックスから完全移籍
 CB ユリエン・ティンバー(22歳)オランダ代表 総額£3800万(推定)

ウエスト・ハムから完全移籍
 DMF デクラン・ライス(24歳)イングランド代表 総額£1億500万(推定)


OUT

未定
 CMF エインズリー・メイトランド=ナイルズ(26歳)イングランド フリー

未定
 CB ザック・アヴェ(19歳)イングランド フリー

未定
 LW ジョエル・イデホ(20歳)オランダ フリー

未定
 LW ジョージ・ルイス(23歳)ノルウェー フリー

未定
 CMF マット・スミス(22歳)イングランド フリー

未定
 GK トム・スミス(21歳)イングランド フリー

St.ガレンへ完全移籍
 ストライカー ニコライ・モーラー(21歳)スウェーデン 移籍金非公表

FCラピド・ブカレストへシーズンローン
 CMF カタリン・シルジャン(20歳)ルーマニア 手数料非公表

バローAFCへ完全移籍
 CB メイズド・オグンボ(20歳)アイルランド 移籍金非公表

ACモンツァへ完全移籍
 CB パブロ・マリ(29歳)スペイン £600万(推定)

レヴァークーゼンへ完全移籍
 CMF グラニト・ジャカ(30歳)スイス代表 £2150万(推定)

コルチェスター・ユナイテッドへシーズンローン
 CMF マウロ・バンデイラ(19歳)ポルトガル 手数料非公表

イーストボーン・バラへシーズンローン
 ストライカー ビリー・ヴィガー(19歳)イングランド 手数料非公表

スラウ・タウンヘシーズンローン
 GK ヒューバート・グラチェ(20歳)ポーランド 手数料非公表

シェフィールド・ユナイテッドへ完全移籍
 CB オーストン・トラスティ(25歳)アメリカ代表 £500万(推定)

マザーウェルへシーズンローン
 ストライカー ミカ・ビエレス(20歳)デンマーク 手数料非公表


(年齢は2023年9/1時点)


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