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EL5:PSV Eindhoven vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

PSV Eindhoven 2−0 ARSENAL
2022年10月27日(木)Europa League, Philipsstadion

Goal
 (55)Veerman
 (63)L. de Jong


1Ramsdale

18Tomiyasu 12Saliba 16Holding 3Tierney

23Lokonga

8Ødegaard     34Xhaka

 21Vieira            11Martinelli

14Nketiah


(56)23Lokonga>>>5T. Partey
(56)8Ødegaard>>>7Saka
(64)16Holding>>>9Jesus
(74)18Tomiyasu>>>4White
(74)3Tierney>>>6Gabriel


Substitutes
 31Hein
 17Cedric
 72M. Smith
 44Cirjan
 89Ibrahim
 24Nelson


Arsenal 1.jpg残念ながら完敗です。

この試合で引き分け以上だったら
首位通過が決まりましたが
残念ながら完全に圧倒され敗れました。

先発は試合直前にソケイ部を痛めた
30ターナーに代わって
1ラムズデールがGKを務め、
DFラインは再びガクポを抑える為に
18冨安が右SBに起用され
左SBには3ティアニー、
CBは12サリバと
16ホールディングが組みました。
中盤はアンカーに23ロコンガが入り
8ウーデゴールと34ジャカが
インサイドハーフに並び
前線は右に21ヴィエイラ、左に11マルティネッリ
1トップに14エンケティアが務める
4−3−3が組まれました。

試合はグループステージ突破を目論む
ホームのPSVの勢いに
ペースを掴む事が出来ず
劣勢を強いられる展開で進みました。

まずこの日のアーセナルは
ここ数試合で後半から失速した時と同様に
試合開始から動きが重かったと思います。

そして動きのキレがない為なのか
トラップのミスやパスミスが多く
今シーズンここまで猛威を奮ってきた
コンビネーションが噛み合わない場面が多かったと思います。
そこにピッチが滑りやすかった事も加わって
いつもの様な軽快なテンポで
敵陣でボールを回す事も出来ず
PSVゴールに迫る事が中々出来ませんでした。

そしてボールを持っても敵陣にボールを運ぶ事が出来ずに
バックラインでボールを回す場面が多くなり
その結果DFラインを押し上げる事が出来ずない為に
前線との間の距離が開いてしまい
更にテンポ良くボールを回せなくなると言う
悪循環に陥り
前線に長いボールを送って状況を変えようとしても
それも収まらない等
今シーズンのアーセナルらしくない展開でした。

その様な状況を個の力の差で打開出来れば
また違う展開になったかも知れませんが
頼みの綱である11マルティネッリは
いつもの様なキレがなく
ボールが足に付いていない様な低調ぶりで
違いを生み出す事が出来ていませんでした。

反対に勢いがあったPSVに
何度となく決定機を作られてしまいました。

8分過ぎ、8ウーデゴールのパスをカットしたこぼれ球を
グティエレス〜サンガレ〜シャビ・シモンズと繋げられ
そのシャビ・シモンズがドリブルで持ち込んだ所から
ロングシュートを撃たれてしまいました。
そのシュートは1ラムズデールのファインセーブで防ぎましたが
この日はスピードと俊敏性がある
シャビ・シモンズを捕まえるのに苦労していたと思います。

17分過ぎ、フェールマンから
右サイドのエル・ガジに楔のパスが入り
そのリターンパスを受けたフェールマンからのスルーパスで
ガクポに抜け出されてしまい
そのまま流し込まれてしまいましたが
ガクポの位置がオフサイドで救われました。

そもそもフェールマンにチェックに行った
23ロコンガがエル・ガジにパスが出された後に
前に出たフェールマンを離してしまったのは
大きなミスだったと思います。
23ロコンガがフェールマンに付いていかなかった為に
エル・ガジからのリターンパスをフリーで受ける事が出来、
そこから余裕を持ってスルーパスを
送られてしまう事になってしまいましたので
フェールマンに付いていかなかった23ロコンガのプレーは
怠慢と言われても言い訳は出来ないと思います。

同時にこの仕掛けの場面は
この日のPSVのプランが
凝縮されていた様に感じます。

まず一つ目は本来はCFタイプでフィジカルが強いエル・ガジを
右サイドに置く事で
3ティアニーとのフィジカル的なギャップを作り出し
そこにボールの預け所を作っていました。
反対にボールホルダーが前を向いた瞬間に
ガクポとCFに入っていたシャビ・シモンズが
DFラインの裏に向かって走り出し
この2人のスピードで勝負する形が
この日のPSVの軸となるプランだったと思います。

そしてこの一本の裏へのパスでスピード勝負する仕掛けは
マンチェスター・ユナイテッド戦で
2失点してしまった場面を
まさにお手本にした様な仕掛けだったと思いますので
この1週間でかなり深い所まで
アーセナルの事を研究してきたと思われます。

フェールマンからゴール前に送られたパスを
エル・ガジが落としたボールを
シャビ・シモンズが受けた41分過ぎの場面、
細かなステップのドリブルで侵入してきたシャビ・シモンズに
ゴール前のスペースのない所を突破されてしまい
右脚で決められてしまいました。
幸いVARの末、
エル・ガジの所がオフサイドで救われましたが
3ティアニーとエル・ガジの所の
フィジカル的なギャップを突かれ、
同時に3ティアニー&16ホールディング&12サリバの
3人で対応しながらも突破を許してしまった様に
シャビ・シモンズに全く付いていけていませんでした。

一方で前半は厳しい展開でしたが
それでもPSVゴールに迫る場面がありました。

ライン側の開いた位置で34ジャカからのパスを受けた3ティアニーが
ハーフスペースに入ってきた34ジャカにパスを戻して
ペネルティ内に侵入した4分過ぎの場面、
そこからスペースのない所を34ジャカ〜8ウーデゴール〜34ジャカと繋ぎ
最後は14エンケティアに向けてラストパスが送られました。
残念ながらそのパスは
ブランスウェイトにクリアーされて通りませんでしたが
この試合で数少ないアーセナルらしい仕掛けだったと思います。

右サイドから21ヴィエイラが右脚で入れたクロスを
ニアに飛び込んできた14エンケティアが
ダイレクトで合わせた20分過ぎの場面、
このシュートもベニテスのファインセーブで阻まれ
ゴールを奪う事は出来ず。

34ジャカのクロスをクリアーしたボールに対して
18冨安がヘッドでファーサイドに送った
37分過ぎの場面、
そのボールを受けた11マルティネッリが
胸で1トラップした後に
右脚でダイレクトボレーシュートを撃ちましたが
枠を大きく外して決められず。
ブランスウェイトが迫ってくるのが見えたのかもしれませんが
完全にフリーだっただけに
冷静に決めなければならなかったと思います。

パスを受けたサンガレに対して
34ジャカの素早いプレスでボールを奪い返した
前半ロスタイムの場面、
そのこぼれ球を収めた11マルティネッリが
ヒールパスでスイッチしたボールを
8ウーデゴールが左脚を振り抜きましたが
ベニテスの正面でこれもゴールを奪う事が出来ず。

苦しい展開ながらもこれらの場面で
ゴールを奪う事が出来て入れば
状況は変わったと思いますが
この日のアーセナルは決めきるだけのパワーが
備わっていない印象だったのは残念でした。

後半最初にゴールに迫ったのもアーセナルでした。

46分過ぎ、右CKからの流れで
21ヴィエイラからのスルーパスで
右サイドの裏に抜け出した
18冨安からの折り返しを
ダイレクトで14エンケティアが右脚を振り抜きました。

残念ながらこのシュートもポストの外側でしたが
先週のPSV戦での18冨安〜34ジャカと同じ形からの
ビッグチャンスだっただけに
枠には飛ばしてほしかったと思います。

その後は再びPSVにペースを握られ
ゴールに迫られてしまいました。

48分過ぎ、浮き球のルーズボールを収めた
デ・ヨングが間髪入れずに入れたスルーパスで
シャビ・シモンズに抜け出されてしまい
そのまま右脚を振り抜かれてしまいました。
そのシュートは1ラムズデールがファインセーブで防ぎ
そのこぼれ球を収めたガクポからのパスを
フェールマンにシュートを撃たれてしまいましたが
そのシュートも1ラムズデールがしっかりセーブして
ゴールを死守。

デ・ヨングからシャビ・シモンズへ
スルーパスが送られた場面は
オフサイド臭かったと思いますが
そもそも浮き球のルーズボールに対して
誰もデ・ヨングに競り合いにいかず、
同時にボールを収めたデ・ヨングに対して
16ホールディングの寄せも遅かった為に
簡単に前を向かれてしまい
スルーパスを出されてしまったのも問題でした。

54分過ぎ、シャビ・シモンズからの
右アウトサイドで送られたスルーパスで
裏に抜け出てきたガクポに
左脚を振り抜かれてしまいました。
幸いそのシュートは枠を捉えませんでしたが
ここまでガクポを完全に抑えていた18冨安でしたが
この場面では残念ながら
裏への抜け出しに付いて行く事が出来ていませんでした。

そして遂に失点してしまいました。

55分、ラマーリョがクリアーしたボールを
収めたデ・ヨングからのパスを
走り込んできたフェールマンに
豪快に叩き込まれてしまい失点。

ルーズに飛んできたクリアーボールに対して
16ホールディングの寄せが遅れてしまった為に
デ・ヨングにあっさりと入れ替わられてしまった時点で
勝負あったと思います。

48分過ぎの場面と同様に
16ホールディングが対応に動くのが遅く
その後の対応も中途半端で緩かった所に
大きな問題があったと思います。
スピードに難がある16ホールディングとしては
執拗に裏を狙ってくるこの試合のPSVのプランに対して
背後をカバーする意識が強すぎ為に
前に出る判断が遅れてしまったのかも知れませんが
元々16ホールディングのストロングポイントは
相手の背後から仕掛けて前を向かせない
フィジカル的な強さを活かしたプレッシャーの強さであり
それを最大限に発揮する為には
タイミング良く寄せる必要があります。

反対にこれらの場面の様に寄せるタイミングを誤ると
簡単にかわされてしまい
ほぼ何も出来なくなってしまうと言う
問題を抱えていますので
背後をケアする意識よりも
前に出る意識を強く持って欲しかったと思います。

流れを掴めないまま
先制点を奪われてしまった為に
23ロコンガと8ウーデゴールを下げて
5トーマスと7サカを投入し
21ヴィエイラを右インサイドハーフに移しました。

しかしこの交代でも流れは変わらず
今度はCKから追加点を奪われてしまいました。

63分、ガクポが蹴った
右サイドからのCKをデ・ヨングに
ヘッドで決められてしまい失点。

前に出た1ラムズデールが触る事が出来なかったのは
大きなミスだったと思います。

それにしても3ティアニーの肩に手を掛けて
高くジャンプしたデ・ヨングが
なぜファールではない?

ここでアルテタ監督は16ホールディングを下げて
9ジェズスを投入して
18冨安、12サリバ、3ティアニーの3バックに変更し
9ジェズス&14エンケティアが2トップを組む
3−3−4に変更してきましたが
状況は一向に変わらず
さらにゴールネットを揺らされてしまいました。

65分過ぎ、34ジャカがのパスが
サンガレにカットされてしまった所から
カウンターを受けてしまいました。
そこからドリブルで持ち上がったシャビ・シモンズからのパスを
左サイドで受けたサンガレが送ったクロスを
ゴール前に走り込んできたガクポに合わされてしまいました。
幸いこれもガクポの位置がオフサイドで救われましたが
この場面でもPSVの速い仕掛けに
全く対応出来ていませんでした。

その後も危険な場面が続きました。

67分過ぎ、ガクポが蹴った左サイドからのFKを
ファーサイドでデ・ヨングにヘッドで合わされてしまいました。
幸い枠を捉える事がなかったので救われましたが
PSVのエースストライカーを
誰もマークせずにフリーにしてしまっていたのは
疑問しかありません。

69分過ぎ、デ・ヨングからサイドチェンジのパスを
右サイドで受けたガクポからのクロスを
ファーサイドでデ・ヨングにヘッドで合わされてしまいました。
幸いこのシュートも
1ラムズデールのファインセーブでゴールを死守し、
サイドチェンジのパスを受けた
ガクポの位置がオフサイドで救われましたが
ここでも3ティアニーとデ・ヨングとの
高さのギャップを突かれてしまい
この様なシンプルな仕掛けも
跳ね返す事が出来なくなっていました。

ここまでの選手交代で
前線に11マルティネッリ、14エンケティア、
9ジェズス、7サカの4人を並べて
攻撃を強化しようとしましたが
それ程上手くいかず、
反対に急造3バックの脆さだけが
際立ってしまいました。

この状況を鑑みてアルテタ監督は
18冨安と3ティアニーを下げて
4ホワイトと6ガブリエウを投入しましたが
結果として最後の交代として切ったカードが
攻撃的なカードではなく
守備的なカードを切る事しか出来なかった所が
レギュラー組が抑え込まれると
次に打つ手がもうないと言う
現在のアーセナルの問題点が凝縮されていると思います。

終盤はやっとエンジンが掛かり始めたアーセナルが
PSVに迫る場面がありました。

5トーマスからの縦パスを
下がってきた9ジェズスがダイレクトで21ヴィエイラに繋ぎ、
その21ヴィエイリアから14エンケティアへ
スルーパスが送られた76分過ぎの場面、
そのパスは14エンケティアに繋がる前に
マックスにカットされてしまいましたが
やっと連動的な仕掛けを観る事が出来ました。

34ジャカがペナルティの外側から
ミドルシュートを放った77分過ぎの場面、
そのシュートはサンガレにブロックされてしまいましたが
そこからこぼれてきたボールを
ゴール前に詰めていた
14エンケティアが左脚を振り抜きましたが
このシュートもベニテスのファインセーブで防がれ
そのこぼれ球を14エンケティアと9ジェズスが
押し込もうとゴール前に飛び込みましたが
それも押し込めず。

残念ながら反撃もここまでで
試合はそのまま2−0で完敗。

ここの所の試合で観られていた様に
コンディションの低下が著しく
ここまで観せていた様な
アーセナルらしさを殆ど観せる事が出来ませんでした。

その一方でアーセナルの高いラインの裏に向かって
スピードに優れるガクポやシャビ・シモンズを走らせる
この日のPSVのプランに付いていく事が出来ず、
オフサイドがなければもっと大差になっていた試合でした。

ここまでのシーズンを振り返りますと
スパーズとリバプールとの連戦に
シーズン前半のピークを持って行ったかの様に
そのリバプール戦での勝利を境に
アーセナルの状態は急降下している所が
非常に心配です。

ここからはホームでのPLノッティンガム・フォレスト戦と
ELチューリッヒ戦、そしてアウェイではありますが
PLチェルシー戦と
ロンドンに留まる事が出来ますので
もう一度心身共にコンディションを立て直し、
W杯前の最後のビッグマッチであるチェルシー戦に
照準を合わせて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:0G0A EL:0G1A 
4ホワイト      PL:0G2A 
5トーマス      PL:1G0A
6ガブリエウ     PL:1G0A
7サカ        PL:4G4A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:3G2A 
9ジェズス      PL:5G3A EL:0G1A 
11マルティネッリ   PL:4G2A 
12サリバ       PL:2G1A
14エンケティア    PL:0G0A EL:2G1A 
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G0A EL:0G1A 
21ヴィエイラ     PL:1G0A EL:1G1A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G3A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:0G1A 


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