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ヨーロッパ・スーパー・リーグ構想について。 [Arsenal F.C.]

ヨーロッパ・スーパー・リーグ構想について。

Arsenal 1.jpgやるやると言いながら
ただのUEFAとの交渉材料だと思われていた
ヨーロッパ・スーパー・リーグ(ESL)は
本当にこのまま創立する事になるのでしょうか?

以前からESL構想は出てきては消えを
繰り返していましたが
ここ最近は参加チームを32から36へ
増やす事を中心とした
CL改革案に反対する格好で
再び動きが活発になり
同時に新型コロナウィルス感染症の影響で
財政的に大きな打撃を受けている事も
ある意味で後押しとなり
より大きな収入を求めて
ビッグクラブが主導の
独自のESLの創立が正式に表明されました。

まだ不確定な部分もありますが
現在分かっているのは
創立メンバーとなる15のクラブに
前シーズンの成績により入れ替わる5クラブを加えた
合計20クラブによって争われる大会で
まず10チームずつの2つのグループに分かれて
H&A方式で総当たり戦を行い
各々のグループの上位3チームと
4位と5位のチームで行われる
プレーオフの勝者の2チームを加えた
計8チームで決勝トーナメントをH&Aで争い、
決勝は中立地で開催されるスタイルで行われる予定の様です。

その創立メンバーとなるクラブは
スペインから
レアル・マドリー、アトレティコ・マドリー、バルセロナ
イタリアから
ACミラン、インテル、ユベントス
PLから
マンチェスター・ユナイテッド、リバプール、チェルシー、
マンチェスター・シティ、スパーズ、
そして我らがアーセナルの
計12クラブが決まっており
今年8月に正式に創立する時に
更に3クラブが加わる予定との事です。

一方で問題になっているCLの改革案は
参加チームを32から36に増やし
その36チームが一つのリーグを構成して
その中で決められた10チームと
ホームとアウェイで5試合ずつ対戦した上で順位を決め
決勝トーナメントは上位8チームと
9位から24位の16チームのプレーオフを勝ち抜いた8チームの
16チームがH&Aで争うスタイルの様です。

とりあえずはそれぞれで問題がある様に感じます。

まずCLの改革案は現行のグループステージに当たる
スイス方式と言われるリーグ戦は
本当にフェアなのかどうかに疑問を感じます。
過去の実績によるランク分けで偏りのない様に
対戦相手が組まれる様ですが
過去の実績が現時点でのチーム力を反映しているとは限りませんので
偏りのない対戦相手が組まれる保証はないと思います。

同時に同じ対戦相手とH&Aで対戦する訳ではありませんので
例えば格下の5チームとホームで戦い
格上の5チームとアウェイで戦うチームと
格下の5チームとアウェイで戦い
格上の5チームとホームで戦うチームが
本当に同じ条件下で争っていると言えるのかも疑問です。

仮に毎シーズン同じ36チームで行うのならば
この方式でも公平性を保つ事が出来ると思いますが
毎シーズン異なる36チームで行うとなると
公平性は保つのは難しいと思います。

最初からビッグクラブ同士の対戦が生まれる可能性もありますが
反対にマイナークラブ同士の対戦も
同じ数だけ生まれる事を意味しています。
そして少数のチームで行うグループステージならば
一つの番狂わせでグループステージを突破する可能性も出てきますが
この方式ですと余程対戦相手に恵まれる様な偏りがなければ
マイナークラブはグループステージを突破するのは難しい様に感じます。

結局、参加クラブが増えても決勝トーナメントに進出するのは
決まったクラブへの偏りは助長され
全体から見れば興味の薄い試合が
増えるだけの様に感じます。

一方のESLはビッグクラブ同士の対戦のみになりますので
そういう意味では常にビッグゲームと言うのは
魅力的だと思います。
その一方で20チームのうち15チームは固定されていますので
ある程度は毎シーズン同じ対戦が組まれると思いますので
最初の数シーズンは良いと思いますが
すぐに飽きられる様にも感じます。

そして出場権を失う事もなければ
出場権を獲得する為に自国リーグで争う必要もなくなりますので
優勝以外は意味がなくなり
自国リーグでのモチベーションの低下が顕著になるかもしれません。

とは言え、毎シーズン安定した収入が約束される所は
現在の悪化している財政状況を考えなくても
非常に魅力的であり
今まで以上にチームを強化する事が可能になる所も
魅力的と言えば魅力的です。

個人的にはよりハイレベルの選手が
ハイレベルな試合を行う可能性が高くなる
ESLは悪くはないと思いますが
前記の様にすぐに飽きられてしまう可能性が高い事を考えますと
例えば数シーズンに1回とか
記念大会の様な形で時々行うのならば十分にありだと思います。
一方で本来ならば基本となるPLが
優勝以外に意味がなくなる事を考えますと
ESLに対しては基本的には反対です。

とは言え、今回のCL改革案がそのまま実行されるのは
ESL以上に疑問を感じており
単純にCL改革案とESLのどちらのフォーマットが
魅力的かと言う事だけを考えれば
ESLの方が魅力的だと思います。

今回ESLへの参加を表明した12クラブに対して
UEFAが制裁を科す可能性も報じられており
このままならば泥沼になりかねません。
その結果両方の大会共に中途半端になり
我々ファンの求めている素晴らしい試合を
観る事が出来なくなる事だけは避けてほしいと思います。

うまい落とし所が見付かる事を強く希望します。




追記、

何だかんだありましたが
アーセナルを含むPLの4つのクラブが
ESLから撤退を正式に表明した様です。

UEFAがクラブのみならず、
所属選手の代表試合への出場禁止もちらつかせた事で
実際プレーする選手達からの反発もあったでしょうし、
何よりも予想以上にファンからの反発が強かった事も
大きかったのかもしれません。

5大リーグのビッグクラブが集まらなければ
ESLは意味がなくなるでしょうから
このままESLは消える可能性が高くなりました。

とは言え、CLの改革案もどうにかならないでしょうか?


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