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2018/19シーズン〜〜補強を振り返って その1〜〜 [Arsenal F.C.]

〜〜補強を振り返って〜〜

今シーズンの「移籍・補強」について振り返ってみたいと思います。

まず、おさらいから。


IN

〜〜夏期移籍〜〜

ユベントスから
 右SB ステファン・リヒトシュタイナー(34歳)スイス代表 フリー

レヴァークーゼンから
 GK ベルント・レノ(26歳)ドイツ代表 移籍金£1930万:契約解除条項(推定)

ドルトムントから
 CB ソクラティス・パパスタソプーロス(30歳)ギリシャ代表 移籍金£1700(推定)

サンプドリアから
 DMF ルーカス・トレイラ(22歳)ウルグアイ代表 移籍金£2600万(推定)

ロリアンから
 CMF マテオ・グエンドゥージ(19歳)フランスU-20 移籍金£700万(推定)

〜〜冬期移籍〜〜

バルセロナから
 サイドアタッカー デニス・スアレス(25歳)スペイン代表 買取オプション付きローン移籍 £225万


OUT

〜〜夏期移籍〜〜

OUT

ビジャレアルへ
 攻撃的MF サンティ・カソルラ(33歳)元スペイン代表 フリー

引退(アーセナルのアカデミーへ)
 CB ペア・メルテザッカー(33歳)元ドイツ代表 引退

ハノーファーへ
 ストライカー 浅野 拓磨(23歳)買い取りオプション付きシーズンローン

ウエストハムヘ
 攻撃的MF ジャック・ウィルシャー(26歳)フリー

ポルトへ
 攻撃的MF ケレチ・ヌワカリ(20歳)シーズンローン

アンジェへ
 攻撃的MF ジェフ・レーヌ=アデレード(20歳)フランスU-20 移籍金非公開

プリマス・アーガイルへ
 GK マット・メイシー(23歳)シーズンローン

PAOKへ
 ストライカー チュバ・アクポム(22歳)移籍金£200万

フラムへ
 CB カラム・チェンバース(23歳)シーズンローン

ウエストハムヘ
 ストライカー ルーカス・ペレス(29歳)移籍金£400万

チャールトンヘ
 CB クリスティアン・ビエリク(20歳)シーズンローン

フロジノーネへ
 FW ジョエル・キャンベル(26歳)移籍金

ユベントスへ
 FW ステフィー・マヴィディディ(20歳)移籍金

ナポリへ
 GK ダヴィド・オスピナ(29歳)買取オプション付きローン

ホッヘンハイムへ
 サイドアタッカー リース・ネルソン(18歳)シーズンローン


〜〜冬期移籍〜〜

レディングへ
 GK エミリアーノ・マルティネス(26歳)ローン移籍 

RBライプツィヒへ
 攻撃的MF エミール・スミス・ロウ(18歳)イングランドU-19 ローン移籍金£87.5万(推定)

カンザスシティ(MLS)へ
 攻撃的MF ジェディオン・ゼラレム(22歳)移籍金不明


(年齢は移籍当時)


Arsenal 1.jpg


今シーズンの移籍関係の特徴は
これまでボス主導で行っていた移籍関係の状況とは
異なる視点で効果的な補強が行われる様になった所で
それは夏の移籍期間で獲得した5人の選手が
CMFよりも後ろのポジションの選手だけだったと言う所に
現れていると思います。

良いか悪いかは別として
細かなパスとアタッキングエリアでのアイデアを駆使して
ゴールを陥れるスタイルを好むボスの意向もあり
ボスは毎シーズンの様に攻撃的な選手から補強が始まり
守備的な選手の補強は疎かになっていた印象を
常に持たれていました。

しかし今シーズンの夏の補強では
まず長年の懸案だった
実質2ベジェリンのバックアッパーが不在だった
右SBに契約満了でユベントスを退団した
12リヒトシュタイナーをフリーで獲得し
次いで19レノと5ソクラティスを獲得して
それぞれ衰えの見え始めた1チェフに代わる新守護神候補、
安定感に欠けるDFラインの軸として
ディフェンス面の強化を図りました。
そして夏の補強期間で獲得した選手の中で
最も効果的であり多くのグナが待ち望んでいたのが
11トレイラだったかもしれません。

ジウベルト・シウバ が退団してから
フラミニ、ソング、コクラン等
中盤の守備的な役割を与えられた選手は何人かいましたが
結局一時的に良いシーズンはありましたが
その後他のクラブへ移籍したりした影響で長続きはせず
長い間誰もが必要性を認めていながら
中盤の守備的強度を上げる本格的なDMFが
アーセナルには欠けていました。
その中盤に空いたその大きな穴を埋めたのが11トレイラであり、
その11トレイラはその期待に十分に応える働きをしたと思います。

そして夏の移籍期間で最後に獲得したのが
29グエンドゥージでしたが
まだ19歳だった事もあり
当初は先行投資的な獲得だと思われていましたが
プレシーズンから自らの能力を存分に発揮して
開幕から主力選手の一人として驚きを提供してくれました。

しかもそれをわずか£7000万と言われていた
決められた予算内で行われた所も
非常に評価に値する所であり
予算の関係上ワールドクラスを獲得する事が
不可能であったとしても
しっかりとした実力の持ち主を選定した
ミスリンタートのスカウト力は
賞賛に値する働きだったと思います。

この様に当時のスカッドに欠けているポジションへの
的確な補強を行ったと言う所が
今シーズンの夏の補強の特徴であり
それによりチーム内でのバランスは
非常に良くなったと思います。

冬の移籍期間ではエメリ監督のサイドから崩すスタイルを
更に前進させる為に必要な
ウイングタイプの選手の獲得が待たれましたが
冬の移籍期間で使用出来る補強予算がないと言う
驚愕な事実にグナだけではなく
きっとエメリ監督も驚かされた事だと思います。

インテルのペリシッチや中国のカラスコ等、
アーセナルへの移籍が前向きな選手が何人かいたと思われましたが
結局それらの選手を獲得する為の予算がない為に
獲得に動く事が出来ず
最終的にバルセロナで出場機会を失っていた
デニス・スアレスを買い取りオプション付きのローン移籍と言う形で
獲得するに留まってしまいました。

夏の移籍期間では5ソクラティスや19レノの様な
ブンデス関係のコネクションからの獲得と
11トレイラや29グエンドゥージの様な
まだワールドワイドではそれ程名前が売れてない様な選手の実力を
的確に見抜いて獲得した所を考えますと
ミスリンタートのスカウト能力が大きな力になっていた様に感じますが
一方で冬の移籍期間では既に退団する事が決まっていた事もあり
ミスリンタートの色は全く感じられず
デニス・スアレスの獲得も
セビージャ時代に共に仕事をしていたエメリ監督の評価と
最後はサンレヒのバルセロナとのコネクションを活かして
何とかまとめ上げたと言う印象は否めません。

来夏の移籍期間を迎えるにあたり
限られた予算の中でも必要なポジションに対して
的確な補強を敢行したミスリンタートと同じ様な補強が
今後も行えるかどうかは
非常に大きな問題になるかもしれません。

一方で夏の移籍期間では
メルテザッカーとカソルラと言う
ベテラン2人がアーセナルを退団したと共に
ジャックも契約延長交渉がまとまらずに退団して
ウエストハムへ移籍しました。

ベテラン2人に関しては
年齢的な問題もありましたので
退団は仕方がない状況でしたが
ジャックに関してはコスト・パフォーマンスの観点において
明らかにコストの面が
掛かりすぎていると言う所が問題になったと思われます。
元々ボスはフロント側よりも選手側に立つ事が多く
怪我などで全く稼働していない状況でも
復帰するまでいつまでも待ってくれる寛容さと
契約上でもそれらの選手を守ろうとする立場でいましたが
そのボスがアーセナルを去った事で
これまで以上にコスト管理が厳密に行われる様になり
パフォーマンスに対してコストが見合わないと判断されれば
躊躇なくコストカットへ動く様な流れになっていると思います。
実際、一時契約延長間近と言われていた
8ラムジーの契約が一転して白紙に戻り
その後退団が容認されたのも
新契約における8ラムジーの給与アップが
パフォーマンスに見合わないと言う判断だと思われ
この夏もこの流れに沿って
高額な給与の選手の放出が続く可能性があり
10エジルの去就問題は慌ただしくなるかもしれません。

2018/19シーズンは
全体的に見ますと夏の時点で問題があったポジションに対して
的確な補強が行われた事で
スカッドのバランスは劇的に改善されたと思います。
冬の移籍期間で獲得したデニス・スアレスは適応に苦しみ
インパクトを残せないままバルサに戻る事になりそうですので
エメリ監督のサイドから仕掛けるスタイルを
前進させるウイングタイプの選手に関しては
来夏の移籍期間へ持ち越される事になりましたが
それでも今シーズンの補強に関しては
『100点』と考えます。


・・・つづく。

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