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PL5:Everton vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Everton 0−1 ARSENAL
2023年9月17日(日)Premier League, Goodison Park

Goal
 (69)19Trossard(←7Saka)
 

22Raya

4White  2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

41Rice

8Ødegaard     21Vieira

 7Saka              11Martinelli

14Nketiah



(24)11Martinelli>>>19Trossard
(66)14Nketiah>>>9Jesus
(80)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(90)21Vieira>>>29Havertz

Substitutes
 1Ramsdale
 15Kiwior
 20Jorginho
 10Smith Rowe
 24Nelson


Arsenal 1.jpgここ5シーズンの間、なぜか勝つ事が出来なかった
グディソンパークで久しぶりに勝利しました。

先発は1ラムズデールに代えて
22ラヤをGKに起用すると共に
遂に29ハヴァーツに代えて
21ヴィエイラを先発から
左インサイドハーフで起用してきました。

試合は圧倒的にボールを支配して
エヴァートンゴールに迫る
アーセナルに対して
守ってカウンターを狙う
エヴァートンと言う流れで始まり
開始早々に何度か良い形が訪れました

7サカの楔のパスを受けた14エンケティアが
ヒールパスで裏に流した3分過ぎの場面、
そのパスが少しズレた為に
裏に向かって走り込んで来ていた
8ウーデゴールには繋がりませんでしたが
そのパスが繋がっていたら
ピックフォードと1対1になっていた
良いアイデアだったと思います。

左からのショートコーナからの流れで
35ジンチェンコからの縦パスを受けた21ヴィエイラが
右脚を振り抜いた9分過ぎの場面、
そのシュートは枠を捉えられませんでしたが
ハーフスペースの嫌な所に入り込んだ21ヴィエイラ、
そこに鋭い縦パスを通した35ジンチェンコ、
裏に向かう動きでオナナを引き付けて
21ヴィエイラにシュートを撃つ為の
スペースを作った11マルティネッリ、
プレーヴィジョンが共有された
良い仕掛けだったと思います。

そして早々にエヴァートンの
ゴールネットを揺らしました。

18分過ぎ、6ガブリエウが出した横パスに対して
猛然と迫ってきたベトがカットしたボールを
14エンケティアが収め
そのボールを受けた21ヴィエイラが送った
スルーパスで抜け出した11マルティネッリが
冷静にゴールに流し込みましたが
VARの結果、14エンケティアの位置が
オフサイドだった為にこのゴールは
取り消されてしまいました。

それにしてもこれまでも何度か書いてきた様に
前にスペースがある状況で送られる
21ヴィエイラのラストパスは
ワールドクラスの精度であり
この場面のスルーパスも非常に美しかったと思います。

一方でこの場面で11マルティネッリが
左ハムストリングを痛めてしまい
ピッチを後にする事になってしまいました。
とは言え、11マルティネッリが負傷しても
ベンチには19トロサールが控えていますので
そこまで痛手にならない所は
現在のスカッドの充実ぶりを表していると思います。

その後もエヴァートンゴールに迫り続けました。

7サカからの裏に出されたパスを
その7サカを追い越してきた4ホワイトが受けて
そのままポケットの位置にまで侵入した所から
中に折り返しが入れられた25分過ぎの場面、
その折り返しはブランスウェイトにカットされてしまい、
そのこぼれ球を受けた4ライスが
右脚を振り抜きましたが
そのシュートもブランスウェイトにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

41ライス〜4ホワイト〜8ウーデゴール〜4ホワイトと
細かく繋いで右サイドから中に侵入した所から
4ホワイトが左脚を振り抜いた39分過ぎの場面、
そのシュートはピックフォードの正面で
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
ブランスウェイトとダンジュマに囲まれながら
4ホワイトに繋いだ
8ウーデゴールの流す様なヒールパスは
流石でした。

後半に入るとギアを上げてきたアーセナルが
更にエヴァートンゴールに迫っていきました。

35ジンチェンコの浮き球のパスで
裏に抜け出した21ヴィエイラが
ダイレクトでグラウンダーのクロスを折り返した
45分過ぎの場面、
残念ながらゴール前には誰も飛び込んでいなかった為に
ピックフォードの目の前を横切る様なそのクロスを
押し込む事は出来ませんでしたが
右サイドから仕切り直して
7サカ〜4ホワイト〜41ライスと繋いだ所から
右サイドからペナルティの中に走り込んできた
8ウーデゴールにラストパスが送られ
そのまま左脚を振り抜きましたが
そのシュートもピックフォードのファインセーブで阻まれ
ゴールを奪う事は出来ず。

スペースのない所でタイミング良く走り込む事で
シュートを撃つ空間を作り出した
8ウーデゴールのフリーランニングと
それを見逃さずに的確なラストパスを送った
41ライスの見事なコンビネーションだったと思います。

35ジンチェンコからの裏へのパスで抜け出した
19トロサールからゴール前を横切る様な
鋭いクロスが送られた55分過ぎの場面、
そのクロスはミコレンコにクリアーされ
そのこぼれ球を収めた21ヴィエイラのシュートも
ドゥクレにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

ルーズボールをカットした41ライスからのボールを受けた
8ウーデゴールからのスルーパスで
裏に抜け出した14エンケティアが
右脚を振り抜いた57分過ぎの場面、
残念ながらそのシュートも
タコウスキにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

後半も圧倒的に攻め続けながらも
ゴールを奪う事が出来なかったアーセナルに
遂にゴールが生まれました。

69分、右サイドからのショートコーナーからの流れで
21ヴィエイラ〜35ジンチェンコ〜
8ウーデゴールと繋ぎ
その8ウーデゴールからのスルーパスで
裏に抜け出した7サカからの折り返しを
19トロサールがダイレクトで左脚で合わせゴール!!
やや苦しい格好でしたが
しっかりと左足の面を合わせた
19トロサールの技ありのシュートでした。
そして全体的な流れもアーセナルらしい
人とボールが連動して動いて崩した
完璧な仕掛けだったと思います。

その後も惜しい場面はありました。

6ガブリエウが送ったロングパスを
ミコレンコとブランスウェイトの間に出来ていた
スペースで9ジェズスが受けた75分過ぎの場面、
残念ながら9ジェズスはそのまま抜け出す事が出来ずに
戻ってきたミコレンコに潰されてしまいましたが
ユナイテッド戦のゴールの時と同様に
DFラインに出来ていた隙を見逃さずに
その隙に的確なタイミングで飛び込んでいく
9ジェズスのセンスは流石だと思います。

ブランスウェイトが出したルーズなパスが
ミコレンコに当たりこぼれたボールを
19トロサールが素早く8ウーデゴールに繋ぎ
そのまま持ち込んだ所から右脚を振り抜いた
76分過ぎの場面、
そのシュートはピックフォードの
ファインセーブで防がれてしまい
そのこぼれ球を収めた21ヴィエイラが
狙いすまして左脚を振り抜きましたが
このシュートも体を挺して飛び込んできた
ミコレンコにブロックされてしまい
惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

終盤には18冨安を投入して
万全な形で1点のリードを守り切り
試合はこのまま0−一で勝利!!

鬼門のグディソンパークで
貴重な勝ち点3を持って帰る事に成功しました。

この試合の注目はアーセナルデビューを飾った
22ラヤだったと思います。

とは言え、この試合では
危険な場面は殆どありませんでしたので
セービングに関しては何とも言えませんが
その一方で1ラムズデールと最も異なっていた所は
やはり足元でボールを扱う場面だったと思います。

1ラムズデールも決して足元の技術レベルが
低い方ではありませんが
戦術的にペナルティの外にまで出ていきますが
それはあくまでも高いDFラインの裏のスペースを埋めているだけで
そこまで積極的にペナルティの外側で
ボールに関与するタイプではないと思います。

反対に22ラヤはペナルティの外側にまで出ていく事を恐れずに
しかもそのペナルティの外側でも
積極的にボールに関与しようとする
「スイーパーキーパー」と呼ばれるスタイルの片鱗を
観せていたと思います。

実際、この試合はポゼッション率26%対74%と
アーセナルが圧倒的にボールを保持する展開でしたので
よりバックラインでのポゼッションを安定させる事を考えれば
11人目のフィールドプレーヤーとして振る舞う事が出来る
22ラヤを起用する事は理に適っており、
同時にエヴァートンのカウンター戦術に対処する為にも
ペナルティの外側にまで積極的に出ていき
DFラインの裏の広大のスペースをカバーする事の出来る
「スイーパーキーパー」タイプの22ラヤの方が
適していると言えるかもしれません。

そう言う意味ではアルテタ監督がコメントしていた様に
他のポジションと同様に
対戦相手の特徴によって
異なるスタイルのGKを使い分ける考えは
決して間違っているとは言えず、
この試合の様に圧倒的にボールを支配する事が可能な試合では
22ラヤを起用し
相手チームにゴールに迫られる場面が多い試合では
1ラムズデールを起用する様な使い分けが
今後も行われるかもしれません。

そしてもう一つの注目ポイントの
21ヴィエイラも期待通りの活躍を観せたと思います。

本来の21ヴィエイラはオフサイドで取り消された
11マルティネッリのゴールをアシストした様な
ゴールに直結するラストパスを送る
パサータイプの選手でしたが
昨シーズン終盤辺りからは
自らが動いてパスの受け手となる場面が増えており
それによりプレーの幅は大きく広がった印象を受けます。

実際この試合でもハーフスペースの嫌なポジションで
縦パスを受けると共に
その裏のスペースにも積極的に走り込んで
パスを受けるフリーランニングも
非常に効果的だったと思います。

結局、これまでの様な純粋なパサーでは
スペースの有無やパスの受け手の動きなどの他の要素に
プレーの成否が影響を受けやすい側面がありますが
自らが効果的なフリーランニングをする事が出来れば
スペースのない所でもボールに絡む事が出来る様になり
そして8ウーデゴールがそうであったよう様に
自らがパスの受け手となり
自らがゴールを決めるフィニッシャーとして振る舞う事で
ゴールと言う新たな武器を得る事が
出来る様になるかもしれません。

どちらにせよ元々アルテタ監督が目指すスタイルは
ポジションに囚われ過ぎずに
フレキシブルに動きながら仕掛けるスタイルだと思いますので
そのスタイルの中で生き残る為には
この様なプレースタイルの変更は
必然だったかもしれませんし
今の29ハヴァーツに求められている所は
現在の21ヴィエイラの様なスタイルだと思われます。

今週からはミッドウィークに
CLの試合が始まりますが
離脱してしまった11マルティネッリの穴は
19トロサールで十二分に埋める事が出来ますので
そこまで大きな問題にはならないと思われます。

同時に10スミス・ロウや24ネルソンも
左サイドでプレー可能ですので
ここまで出場機会に恵まれていない
この2人にもチャンスが巡ってくるかもしれません。

これまでは選手を固定する傾向が強かった
アルテタ監督が果たしてローテーションを行ってくるのか?
層が厚くなったスカッドを
有効に使う事が出来るのか?
そう言う意味でも次のCLのPSV戦は
注目されます。


C'mon Arsenal !!


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2サリバ       PL:0G1A
9ジェズス      PL:1G0A
7サカ        PL:2G2A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:2G0A
11マルティネッリ   PL:0G2A
14エンケティア    PL:2G0A
19トロサール     PL:1G0A CS:1G0A
21ヴィエイラ     PL:0G2A
41ライス       PL:1G0A


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