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PL24:Aston Villa vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Aston Villa 2−4 ARSENAL
2023年2月18日(土)Premier League, Villa Park

Goal

 (5)Watkins
 (16)7Saka
 (32)Coutinho
 (61)35Zinchenko(←8Ødegaard)
 (90+3)Martinez(og)
 (90+8)11Martinelli(←21Vieira)


1Ramsdale

 4White 12Saliba 6Gabriel 35Zinchenko

20Jorginho

8Ødegaard    34Xhaka

 7Saka             19Trossard

14Nketiah


(68)19Trossard>>>11Martinelli
(79)34Xhaka>>>21Vieira
(79)4White>>>18Tomiyasu
(90+5)35Zinchenko>>>3Tierney
(90+5)8Ødegaard>>>16Holding


Substitutes
 30Turner
 15Kiwior
 10Smith Rowe
 24Nelson


Arsenal 1.jpg本当に劇的な試合でした。

先発は前試合のシティ戦から
右SBを18冨安から4ホワイトに戻し
左サイドアタッカーを
11マルティネッリから19トロサールに
遂に変更した布陣になりました。

ここ3試合で1分2敗と足踏み状態のアーセナルは
このままズルズルと後退しない為にも
絶対に勝利が必要な試合でしたが
開始早々に再びミスから失点してしまいました。

5分過ぎ、左サイドの高い位置で
19トロサールからのパスを受けた35ジンチェンコが
対面したキャッシュにボールを奪われてしまい
そこからカウンターを受けてしまいました。
そのキャッシュから送られた
右サイドへのパスを受けたワトキンスに
左脚を振り抜かれてしまい失点。

周りを複数の選手に囲まれていた訳でもなく
何て事のない1対1の状態での
35ジンチェンコのボールロストは
お粗末だったと言わざる得ない
大きなミスだったと思います。

完全に出鼻を挫かれる形で
試合が始まってしまいましたが
ここ数試合と同様に
この試合も全体的に動きが緩慢で中々テンポが上がらず
どこかチグハグな印象で試合は進んで行きました。

その様な中で20ジョルジーニョを起点として
何度かチャンスを作る事が出来ました。

20ジョルジーニョの裏への浮き球のパスで抜け出した
4ホワイトの折り返しに対して
14エンケティアがダイビングヘッドで飛び込んだ
11分過ぎの場面、
残念ながら14エンケティアの手前で
ミングスにクリアーされゴールを奪えず
4ホワイトの位置もオフサイドでした。

20ジョルジーニョのスルーパスで
裏に抜け出した19トロサールが
中に折り返した13分過ぎの場面、
そのクロスはコンサにカットされてしまい、
そのこぼれ球を14エンケティアが収めましたが
シュートを撃つ事は出来ず。

どちらもヴィラのDFラインの裏のスペースを意識した
20ジョルジーニョを起点とした良い仕掛けでしたが
その20ジョルジーニョからの裏へのパスを起点とした仕掛けで
遂にゴールが生まれました。

16分、8ウーデゴールから7サカヘ送られたパスが
カットされたこぼれ球を収めた20ジョルジーニョが
巧みな反転で相手をかわした所から送った
裏へのスルーパスで4ホワイトが抜け出しました。
その4ホワイトからのクロスは
ミングスのヘッドでクリアーされてしまいましたが
そのクリアボールに対して
7サカがダイレクトボレーで左脚を振り抜きゴール!!

早い時間帯に同点に追いつきましたので
ここからエンジンが掛かるかと思われましたが
一向にエンジンが掛からないまま
再び失点してしまいました。

32分、マルティネス〜ミングス〜カマラと繋いで
ボールを持ち上がってきた所から
一度コウチーニョに預けたボールのリターンを受けた
カマラが送ったスルーパスを
右サイドの裏に向かって走り込んできたモレノが
ダイレクトで中に折り返してきました。
その折り返しをブエンディアが跨いでスルーしたボールを
ゴール中央の位置に走り込んできた
コウチーニョに決められてしまい失点。

結果的には綺麗に崩されてしまいましたが
アーセナルのCKの直後のプレーだったとしても
完全に気を抜いた様な対応だったのは残念でした。

前線はまだジョギング状態で
全くプレスをかける素振りがなく、
前線がジョギング状態の為に
中盤には広大なスペースが空いてしまい
全くプレッシャーを掛けられないままボールを運ばれてしまい、
そしてカマラからモレノにスルーパスを出された時に
ピンチに陥っている事に気が付いたのか
やっと動き出しましたが、時すでに遅し、、、。
奪われるべきして奪われてしまった様な
今シーズンの中で最も酷い失点の一つだったと思います。

その後も一向にエンジンが掛からないまま
前半は終了。

アルテタ監督はハーフタイムに
もっとハードワークする様に指示した様ですが
『All or Nothing』を思い出しますと
かなり激しい口調で
選手達に語る姿が目に浮かびます。

その甲斐があってか
後半は大分マシになったと思いますが
それでも全体的にパスコースがズレたり
パススピードが緩かったとりと
全体的なプレー精度が欠けた状態は続いていました。

47分過ぎ、ルーズボール収めた34ジャカからの
パスを受けた8ウーデゴールが前を向いた時点で
3対3の状況になりましたが
パスコースを見出す事が出来ずに
8ウーデゴールが最終的に出したのは
前に向かって走っていた7サカが
急停止して少し戻らなければ受けられない様なパスでした。
結局そのパスを受けた7サカも
ペナルティの外側から左脚を振り抜く事しか出来ず
3対3のチャンスを活かす事が出来ませんでした。

8ウーデゴールがパスを受けた時点で
選択肢は2つだったと思います。
まず最初にパスを出すチャンスがあったのは
左サイド側でタイミングを伺っていた
14エンケティアに向けて
スルーパスを送って勝負させるかでしたが
コンサの下がる動きを観てパスを出すのを辞めたのは
納得できる判断だったと思います。

その次に訪れたパスを出すチャンスは
背後から上がってきた34ジャカへのパスでしたが
多分8ウーデゴールはこの動きには気が付いていなかったと思います。
もし仮にこの動きに気が付いて34ジャカにパスを出せていたら
一番外側にいたモレノは
34ジャカに向かわざる得なくなりますので
その結果、7サカがフリーの状態になっていたと思います。
そしてその34ジャカから7サカにパスを出す事が出来れば
マルティネスと1対1の状況を作る事が
出来ていたかもしれませんでしたので
34ジャカのランニングに気が付いて
パスを出して欲しかったと思います。

51分過ぎ、34ジャカ〜8ウーデゴール〜7サカへと
右サイドへ展開した所から
7サカがクロスを入れました。
そのクロスはコンサにカットされてしまいましたが
そのこぼれ球をペナルティ内で
8ウーデゴールが収めましたが
シュートを撃つ事が出来ずに
後ろに戻したボールを
34ジャカが右脚を振り抜きましたが
そのシュートもブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。

こぼれ球を収めた8ウーデゴールがトラップした
僅かな時間の間にコンサとカマラの2人に
完全に壁を作られてしまいましたので
トラップせずにダイレクトで
シュートを撃って欲しかった場面でした。

52分過ぎ、左サイドのショートコーナーから
35ジンチェンコがペナルティの外側から
左脚を振り抜きましたが
そのシュートはブロックされてしまい、
そのこぼれ球に対して7サカが右脚を振り抜きましたが
そのシュートも枠を捉えられず。

55分過ぎ、20ジョルジーニョのスルーパスで
裏に飛び出した4ホワイトからのクロスを
14エンケティアがヘッドで合わしました。
コンサの上を行く高度の高いヘッドでしたが
残念ながらバーの上を叩きゴールを奪う事は出来ず。

60分過ぎ、20ジョルジーニョからの
裏のスペースへの浮き球のパスで
7サカが抜け出しましたが
カマラにプレッシャーを掛けられてしまい
シュートには繋げられず。

しかしここで得たCKから同点ゴールが生まれました。

61分、右サイドからのショートコーナーから、
8ウーデゴールが出したパスを受けた35ジンチェンコが
豪快に左脚を振り抜きゴール!!

35ジンチェンコはこれまでにも
ミドルシュートを狙う場面は何度かありましたが
力んでしまう事が多いのか
ここ最近は枠を大きく外してしまう場面が多かったと思います。
しかしこの場面では良い意味で力が抜けた様な
抑えの効いたグラウンダーのシュートで
ゴール右下に突き刺しました。

そしてこのゴールに喜ぶ事なく
1秒でも早く試合を再開させる為に
そのまま自陣に走って戻る姿は
格好良かったですね。

このゴールで勢いを増したアーセナルは
さらにゴールに迫りました。

62分過ぎ、8ウーデゴールのスルーパスを受けた
14エンケティアがコンサのプレッシャーを受けながらも抜け出し
前に出てきたマルティネスの頭を越す
ループシュートを狙いましたが
惜しくもバーを超えてしまいゴールを奪う事は出来ず。

69分過ぎ、アストン・ヴィラの
左サイドからのCKをクリアーしたルーズボールを収めた
35ジンチェンコからカウンターが始まりました。
その35ジンチェンコからのパスを受けた11マルティネッリが
ドリブルで持ち上がりましたが
左サイドを遅れて上がってきた14エンケティアへ送った
ラストパスは息が合わずに通りませんでした。

76分過ぎ、キャッシュからのバックパスを受けたコンサに対して
プレスを仕掛けた14エンケティアがボールを奪い返し
そこから送られたラストパスを
走り込んできた8ウーデゴールが
ダイレクトで左脚を振り抜きましたが
枠を捉えられず、、、。

ゴール正面の位置の完全にフリーの状態で
しかも14エンケティアからのラストパスは
シュート練習でもしている様な
グラウンダーの丁寧なパスでしたので
決めなければならない場面でしたが、
前にも書きましたが左サイドからのラストパスに対して
8ウーデゴールがダイレクトで左脚を振る時は
枠を捉える事が出来ないのはいつもの事ですので
ある意味想定内、、、。
本当に、脚を振らずにに当てに行くだけで良いのに、、、、
と思ってしまいます、、、。

このビッグチャンスを逃してしまったアーセナルに対して
後半途中から入ったスピードのあるベイリーに
何度かゴールに迫られてしまいました。

マックギンからのラストパスを受けた
ベイリーと6ガブリエウがペナルティ内で
1対1の状況になってしまった79分過ぎの場面、
鋭い切り返しでかわされそうになりましたが
残していた左脚で突破を阻止した
6ガブリエウの対応は見応えがありました。

カマラからのサイドチェンジのパスを受けたベイリーに
そのままペナルティ内にまで
ドリブルで持ち込まれてしまった81分過ぎの場面、
右脚から放たれた強烈なシュートは
1ラムズデールのファインセーブでゴールを死守しましたが
1ラムズデールが触っていなかったら
バーの上を叩かずにバーの下を叩いて
ゴールに入っていたかもしれない
非常に危険な場面でした。

とは言え、そもそもサイドチェンジのパスを受けたベイリーに対して
35ジンチェンコが真剣に追わなかった事が
ペナルティの中にまで簡単に侵入を許してしまった
一番の原因でしたので
集中力が切れていたのかもしれません。

35ジンチェンコはユナイテッド戦の様に
常に高い集中力を観せてくれる事もありますが
この試合の先制点を奪われた場面の様に
集中力を切らしてしまう場面もあり
この場面もそうですが集中力に波がある所は
35ジンチェンコを起用する上で
注意しなければならない所なのかもしれません。

その後もアーセナルが攻勢を強めて行きました。

86分過ぎ、20ジョルジーニョからの縦パスを受けた7サカが
そのまま前を向き右脚を振り抜きましたが
残念ながらそのシュートはマルティネスの正面で
ゴールを奪う事は出来ず。

そして後半ロスタイム劇的な逆転ゴールが生まれました。

93分、左サイドの開いた位置で
35ジンチェンコからのパスを受けた
11マルティネッリからの折り返しを
20ジョルジーニョがダイレクトで右脚を振り抜きました。
ペナルティの外側から放たれたそのミドルシュートは
バーを叩いてしまいましたが
その跳ね返ったボールがマルティネスの頭に当たり
そのままゴールに吸い込まれて逆転ゴール!!

この試合のPL公式のMoMは
8ウーデゴールだった様ですが
個人的には絶対に20ジョルジーニョだったと思います。

この試合の20ジョルジーニョは
裏へのスルーパス、DFラインの頭を越す浮き球のパス、
そしてスペースのない所でも通せる鋭い縦パスを送って
何度となくチャンスを創造していました。
それもただスペースにタイミング良く送るだけではなく
スルーパスや浮き球のパスならば
走り込んできたパスの受け手の足下に
寸分の狂いもなくピンポイントで届ける精度は素晴らしく、
縦パスならば相手のマーカーの足が届かない所に送るだけではなく
パスの受け手がパスを受けた後に
どの様に動くべきかの方向付けされた様な
メッセージがこもったパスを送っていたと思います。

そして特に注目されるのが
パスの受け手の動きを見逃さずに
20ジョルジーニョが的確なパスを出す場面だけではなく
20ジョルジーニョのパスを出す動きが先で
その動きを見たパスの受け手の選手が
後から動き出す場面も何度かあった点だと思います。

それでもしっかりとパスが通ってしまうのは
この状況の時にはこのポイントに走り込んで来いと言う
強烈なメッセージがそのパスに込められているからかも知れませんね。

ここ最近停滞している攻撃の対策として
チームとしてもDFラインの裏のスペースや
逆サイドのスペースを有効に使う形のトレーニングを
積んできたと思いますが
それを具現化させる為に重要な役割を担っていたのは
間違いなく20ジョルジーニョだったと言えると思います。

2試合連続素晴らしいパフォーマンスを観せた事で
5トーマスとのポジション争いは
全くわからなくなってきた様に感じます。

5トーマスはパスも捌け、前への推進力もあり、
何よりも中盤の底を広範囲カバー出来る
フィジカル的な強さと機動力があります。
一方の20ジョルジーニョはフィジカル的な不足分を
鋭い読みと状況判断能力でカバーし
中盤の底からゲームを組み立てると共に
もう一列前のチャンスメイクの起点としても
機能する所を観せています。

この様な特徴からも
ある程度相手に攻め込まれる事が想定される相手には
5トーマスを起用し、
完全にアーセナルがボールを支配し
攻め続ける様な状況が想定される相手には
20ジョルジーニョを起用する等、
対戦相手によって使い分ける事を
考えても良いかも知れません。

そして最後は試合を終わらせるゴールが
11マルティネッリから生まれました。

98分、アストン・ヴィラの右サイドからのCKを
12サリバがヘッドでクリアーしたボールを収めた
21ヴィエイラがドリブルで素早く持ち上がり
その21ヴィエイラからのスルーパスを受けた
11マルティネッリがそのまま抜け出し
マルティネスが上がっていた為に無人だったゴールに流し込み
試合を終わらせました。

試合は2−4で逆転勝利!!

本当に崖っぷちに立たされた所から
生還した様な試合でした。

仮にこの試合に負けていたら
そのままズルズルと後退していき
シティに置いていかれる可能性もあったと思います。

その様な絶体絶命の状況から
自らの力で立ち上がり
その状況を打ち破ったこの勝利は
勝ち点3以上の大きな意味があり
この勝利で失いかけていた自信を取り戻して
再びPL制覇に向けて力強く前進し始めてくれると思います。

幸い今節のシティは
ノッティンガム・フォレストとのアウェイの試合で
終了間際に同点に追いつかれて勝ち点を落としていますので
アーセナルは再び首位に返り咲きました。

CL、FA杯の試合が残っているシティに比べて
スケジュール的にはアーセナルは有利な状況だと思いますが
まだ試合は15試合も残っていますので
取りこぼしをしない様に1戦1戦集中して挑み
次のアウェイでのレスター戦でも
しっかりと勝利を挙げて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:0G2A 
5トーマス      PL:2G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:9G8A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:8G6A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
11マルティネッリ   PL:8G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A
14エンケティア    PL:4G0A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
19トロサール     PL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A EL:1G1A FA:0G2A
24ネルソン      PL:2G1A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:1G1A


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