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PL4:ARSENAL vs Manchester United [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 3−1 Manchester United
2023年9月3日(日)Premier League, Emirates Stadium

Goal
 (27)Rashford
 (29)8Ødegaard(←11Martinelli)
 (90+7)41Rice(←7Saka)
 (90+11)9Jesus(←21Vieira)
 

1Ramsdale

4White  2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

41Rice

8Ødegaard     29Havertz

 7Saka              11Martinelli

14Nketiah



(76)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(76)29Havertz>>>21Vieira
(76)14Nketiah>>>9Jesus
(90)11Martinelli>>>24Nelson
(90+9)8Ødegaard>>>20Jorginho

Substitutes
 22Raya
 15Kiwior
 10Smith Rowe
 19Trossard


Arsenal 1.jpg後半アディショナルタイムの
劇的な逆転劇でユナイテッドを下しました。

先発はトレーニング中にソケイ部を痛めた
5トーマスに代わって
35ジンチェンコが左SBに入って偽SBを担い
4ホワイト&2サリバ&6ガブリエウ
&35ジンチェンコと言う
昨シーズンのベストメンバーのDFラインが
今シーズン初めて組まれました。
そして1トップを19トロサールから
14エンケティアに戻した以外は
これまでと同様のメンバーが組まれました。

前節の活躍を受けて21ヴィエイラを
先発から起用してくると思われましたが
この試合も引き続き29ハヴァーツを
先発で起用してきたのは
少なからず意外でした。

試合はボールを支配したアーセナルペースで始まり
最初の決定機を作ったのもアーセナルの方でした。

12分過ぎ、ワンビサカからのパスを受けた
フェルナンデスに対して
背後から仕掛けたライスのスライディングタックルで
ボールを取り返した所から
14エンケティア〜11マルティネッリへと繋がり
その11マルティネッリが
左サイドを持ち込んだ所から送ったクロスに対して
ダロットがヘッドでクリアーしたボールが
ゴール前に詰めていた29ハヴァーツの足元に溢れてきましたが
29ハヴァーツは空振りしてしまいゴールを奪う事は出来ず。

確かに目の前にマルティネスが
シュートブロックをしに来ていたのが
目に入ったのかもしれませんが
それでも1トラップしたボールは
不規則な回転をしていた訳ではありませんでしたので
空振りしてしまうと言うのは
信じられないミスだと思います。

このゴール正面の位置で
フリーの状況で訪れたこの決定機を
決めきれなかった29ハヴァーツは
この後失点にも関与してしまいました。

27分、エリクセンが
クリアー気味に蹴り出したボールを収めた29ハヴァーツが
8ウーデゴールに送ったパスが
エリクセンにカットされた所から
カウンターを受けてしまいました。
そのエリクセンから送られた
スルーパスを受けたラッシュフォードに
カットインした所から右脚を振り抜かれてしまい失点。

29ハヴァーツが出したパスは
本当に不用意なパスだったと思います。
これまでも何度も書いていますが
29ハヴァーツのパスは
他の選手に比べて明らかに弱く
そのパススピードの遅さが
アーセナルの攻撃のテンポを遅らせている
一因になっているのは周知の事実だと思いますが
一方でその緩慢なパスは
相手にとってはカットする
格好の標的になっているのも言うまでもなく
この場面でもエリクセンは明らかに狙っていたと思います。

他の選手はビシビシと鋭い球筋のパスを通しているにも関わらず
自分だけ緩慢なスピードのパスを送っている事に
違和感を感じないのでしょうか?
それとも自分だけ異なっている事に
気が付いていないのでしょうか?
もしも気が付いていないのならば
周りの人は教えてあげなければならないと思います。

アルテタ監督としては起用しながら
適応してくれる事を待っている段階だと思いますし
開幕して4戦で結論を出すのは
時期尚早だと言う意見もあると思いますが
29ハヴァーツはプレシーズン中に5戦、
そしてコミュニティ・シールドでも起用されていますので
アーセナルに加入してから既に
10戦起用されているにも関わらず
プレシーズンの初戦だったニュルンベルグ戦と
何一つ変わらずに
浮いた存在のままと言うのは問題だと思います。

現状としてはこのまま先発から起用し続けても
上手くいかない現状に自信を失うだけであり
同時に周囲の選手から信頼されなくなるだけだと思います。

そして当然結果を出し続けている21ヴィエイラは勿論ですが
開幕からまだ一度も起用されていない
10スミス・ロウの不満も溜まってくる可能性もあると思いますので
そろそろ他の選手がそうである様に
仮に1年かかったとしても
短い時間から少しずつ起用して
時間をかけて適応させるべきだと思います。

勿論、獲得する時の契約条項に
先発から起用し続けなければならないと言う
大人の事情があるのかもしれませんが
そろそろベンチスタートさせる決断をする時期だと
個人的には非常に強く思っています。

ミスから先制されてしまいましたが
その直後に同点ゴールを奪いました。

29分、6ガブリエウからの縦パスを
中に入りながら11マルティネッリがヒールで背後に流し
そのボールを受けた35ジンチェンコからのパスを
14エンケティアがダイレクトで11マルティネッリに繋ぎ
その11マルティネッリからの折り返しを
8ウーデゴールがダイレクトで冷静に左脚を振り抜きゴール!!

ダイレクトパスを織り交ぜながら
まさに流れる様な仕掛けで
完璧に崩した同点ゴールでした。

その後は一進一退という流れで
シュートを撃つ所までは行くのですが
両チームのゴール前は硬く
本当の意味でゴールを脅かす所にまでは至らないまま
前半は終わりました。

この前半でも29ハヴァーツは浮いた存在でしたので
前節で19トロサールを14エンケティアに代えた様に
この試合でも後半頭から29ハヴァーツを代えてくる事を
期待していましたが残念ながら
メンバー交代がないまま後半はスタートしました。

後半もアーセナルのペースで始まり
何度かシュートチャンスを作る事は出来ましたが
最初に決定機を作ったのはユナイテッドの方でした。

53分過ぎ、エリクセンからのパスを受けた
フェルナンデスからマルシャルにラストパスが送られ
そのパスを受けたマルシャルに
そのまま縦に抜け出された所から
シュートを撃たれてしまいました。

角度のない所から撃たれたそのシュートは
1ラムズデールがセーブし、
そのこぼれ球を今度はラッシュフォードに
シュートを撃たれてしまいましたが
そのシュートも2サリバがブロックして
何とかゴールを死守。

先制点の時もそうですがユナイテッドは
フェルナンデスにせよラッシュフォードにせよ
元々タレント力が非常に高い選手がいますので
チームとしてまとまりがなくても
一度ハマった時には非常に危険な場面を作られてしまう
油断出来ない相手だと言うのは間違いないと思います。
とは言え、反対に言えばとポイントとなる選手を
押さえてしまえば危険性がなくなるとも言えますが、、、。

その後はアーセナルも決定機を作りかけました。

58分過ぎ、41ライスの縦パスを
下がってきて受けた14エンケティアから送られた
右足のアウトサイドでのスルーパスを
29ハヴァーツが受けて
そのままワンビサカとカゼミロの間を
切り込んで行った所で倒されて
一度はPKを獲得しました。
しかしVARの結果、接触が認められなかった為に
そのPKは取り消されてしまいました。

確かにPKを貰いに行きたくなる気持ちは
分からなくもありませんが
利き足ではない右脚でしか
シュートを撃つ事が出来な状況でもなければ、
角度が限定された状況でもなく
ワンビサカとカゼミロとの間の
非常に良い位置でボールを受け、
そこからのボールコントロールも完璧で
完全に前を向けていましたので
自らシュートを撃ちに行って欲しかった場面でした。

実際、ペナルティの中に入っていましたので
ワンビサカにせよカゼミロにせよ
この場面以上の激しいチャージをする事は
出来なかったはずですので
左側からコンタクトに来たワンビサカに対して
左腕で壁を作るなり
しっかりと体をぶつけるなりしてブロックすれば
そのまま抜け出して左脚でシュートを撃つ事は
可能だったと思います。

ここでゴールを奪う事が出来れば
現状の不甲斐ない状況を打開する
切っ掛けになる可能性もありましたが
そのチャンスを活かせなかったの残念です。

一方で解説でも触れていましたが
14エンケティアのポストプレーや
下がった位置でボールに絡むプレーの質は
昨シーズンに比べて格段に上がった印象です。

昨シーズンまでは下がってボールを受けても
ただボールに絡んで捌いているだけで
そこからチャンスを広げる事は
あまり出来ていませんでしたし
実際収まり具合も不安定だったと思います。

しかし今シーズンはプレッシャーを掛けられた状況でも
しっかりと収まる様になり
そしてそこから出されるパスも
しっかりとしたビジョンの中で
出される様になったと思います。

実際この場面で出した
タイミングをズラして送った右足のアウトサイドのパスも
あのタイミングでパスを出さなければ
ワンビサカとカゼミロの間を
29ハヴァーツが抜ける事は出来ませんでしたので
しっかりとしたプレービジョンの中で送られた事が
はっきりとわかるパスだったと思います。

昨シーズンまでの9ジェズスと14エンケティアの間には
プレースタイルの違いもあり
少なくない差があったと思いますが
今シーズンの14エンケティアはその差を
確実に埋めてきたと思います。
後は昨シーズン課題だった
途中出場の状況から結果を出す事が出来る様になれば
アーセナルの前線はさらに磐石になると思います。

その後も両チーム共に
ゴールに迫る場面がありました。

67分過ぎ、7サカからのショートコーナーから
8ウーデゴール〜7サカと繋げられ
その7サカからのパスを受けた11マルティネッリが
ペナルティの外側からダイレクトで右脚を振り抜きましたが
そのシュートは僅かにポストの外側で
ゴールを奪う事は出来ず。

71分過ぎ、右サイドの深い位置で
ボールを収めたラッシュフォードに
4ホワイトが突破されてしまい
ポケットの位置にまで侵入を許した所から
折り返されてしまいました。

幸いその折り返しを受けたホイルンドに対しては
しっかりと付いていた6ガブリエウが抑え込んで
シュートを撃たせませんでしたが
先制点の時と同様に
ラッシュフォードがボールを持てば
一人でも仕掛けられるだけの強力な力がありますので
1対1での対応は避けるべきだと思います。

80分過ぎ、左サイドでパスを受けた11マルティネッリが
中に向かってカットインした所から
9ジェスス〜8ウーデゴール〜4ホワイトへと
右サイドに向かって繋いで行き
その4ホワイトからのグラウンダーの折り返しを
ゴール前に入ってきていた7サカが
ダイレクトで合わせましたが
そのシュートはオナナの正面で決められず。

ニアに入ってきていた9ジェズスがスルーした事で
ファーサイド寄りにいた7サカは
フリーになっていましたので
決めなければならない場面だったと思いますが
ちょっと丁寧に行きすぎたと思います。

84分過ぎ、4ホワイトからのスローインを
右サイドの深い位置で受けた9ジェズスが
マークに来たエヴァンスを振り切って
7サカにラストパスが送られました。
残念ながらそのパスを7サカは収められませんでしたが
収めていたらペナルティ内で
斜め45度と言う絶好の位置で
シュートを撃つチャンスだっただけに
残念でした。

その後にカウンターから危険な場面が2度ありました。

86分過ぎ、41ライスがドリブルで切り込んで行った所で
カゼミロにカットされてしまった所から出された
ロングスルーパスで
ホイルンドにペナルティの中への侵入を許してしまいましたが
対峙した6ガブリエウが強引に体をねじ込んで
それ以上のホイルンドの侵入は許しませんでした。

確かに試合後テン・ハーグ監督が怒っていた様に
ギリギリの対応だったと思いますが
あの位の対応ではPKは取れなかったと思います。

87分過ぎ、フェルナンデスの9ジェズスの
背後からのスライディングタックルで
ボールを奪われてしまった所から
速攻を受けてしまいました。
そこからエリクセン〜フェルナンデス
〜ホイルンド〜カゼミロと繋いだ所からの
カゼミロのスルーパスでガルナチョに抜け出されてしまい
1ラムズデールと1対1になった所から
ゴールネットを揺らされてしまいました。

一度はゴールが認められてしまいましたが
VARの結果、6ガブリエウが仕掛けていた
オフサイドトラップで
ガルナチョのオフサイドが認められ
ゴールは取り消され救われました。

そして運命の後半のアディショナルタイムに
ついに逆転ゴールが生まれました。

97分、7サカが蹴った右CKを
ファーサイドで受けた41ライスが
右脚を振り抜きました。
41ライスの右脚から放たれたその強烈なシュートは
エヴァンスの足に当たりコースが変わり
そのままゴールニアサイドに突き刺さって逆転ゴール!!

そして試合終了間際に駄目押しゴールが生まれました。

101分、エリクセンがゴール前に放り込んだボールを
2サリバがヘッドでクリアーしたボールを収めた
24ネルソンが21ヴィエイラに繋ぎ
その21ヴィエイラからのスルーパスを受けた9ジェズスが
そのままペナルティの中に持ち込んだ所で
ブロックしに飛び込んで来たダロットを冷静にかわして
右脚で流し込みゴール!!

鋭い切り返しでダロットをかわした
9ジェズスのコンディションは
かなり戻って来た印象です。
前節はまだコンディションが整っていない印象で
動きが重かったと思いますが
この試合では動きはかなり鋭くなっており
ボールに絡む場面も多くなっていたと思います。

14エンケティアの成長もあり
9ジェズスの立場は必ずしも安泰ではなくなっていますが
やはり9ジェズスは違いを生み出す
必要なタレントだと言う事を証明したと思います。

試合はこのまま劇的な逆転劇で3−1で勝利!!

開幕から波に乗り切れない試合が続いていましたが
その流れから抜け出す切っ掛けになるかもしれない
劇的な逆転勝利だったと思います。

そして代表期間明けから始まる
CLグループステージに向けて
いくつか良い兆しもあったと思います。

まず怪我で出遅れていた
9ジェズスのコンディションが
かなり上がってきた印象を受けますので
代表期間明けからすぐに始まる
CLグループステージでは
14エンケティアと併用する事が
可能になったと思います。

同時に35ジンチェンコに代わって
後半途中から18冨安が投入されましたが
18冨安がDFラインに加わった事で
守備の強度は格段に上がっていたと思います。

そしてかなり積極的に高い位置にまで上がって
攻撃陣をフォローすると共に
積極的に中に入ってボールに絡む
偽SBとしてもしっかりと振舞っていたと思います。

勿論、シュートに繋がる様な
決定的なクロスを送る場面や
攻撃のスイッチを入れる様な
効果的な縦パスを入れる場面はありませんでしたが
試合が締まったのは間違いなかったと思います。

そしてこの試合でも後半途中から投入された
21ヴィエイラは結果を出しました。
最後の9ジェズスへのスルーパスは
コース、スピード共に完璧なスルーパスだった様に
やはり前にスペースが空いた状況での
21ヴィエイラの左脚は
ワールドクラスの精度があると思います。

この試合の終盤は機能性が再び上がった様に
29ハヴァーツを下げてからの方が
圧倒的にチームは機能していたと思います。
実際、決定機を決められなかったのも問題であり
先制点に繋がるミスパスも問題でしたが
この試合でも29ハヴァーツは
76分間のプレー時間で
僅かに34回しかタッチ数はなかった様です。

これは先発したフィールドプレーヤーの中では最少であり
この試合でも試合の流れに入っていけていなかったのは
言うまでもなかったと思います。

仮にこの代表期間中もチームに残っていたら
何らかの修正が施される可能性もあったと思いますが
残念ながら29ハヴァーツは
ドイツ代表に合流する事になっていますので
この代表期間中に状況が変わる事はないと思います。

前節でも書きましたが
やはり結果を出した選手には
その結果が報われるべきだと思いますので
そろそろ21ヴィエイラを
先発から起用する時期に来ていると思います。

何はともあれ、開幕から4戦は
チームの機能性が万全ではない状況にも関わらず
3勝1分けと無敗で乗り切りましたので
スタートダッシュには成功したと言えると思います。

その一方で王者シティは4戦全勝で
首位に立っている事を考えれば
まだまだ現状は十分とは言えず
そして代表期間明けには
遂にCLのグループステージも始まりますので
予断を許せない状況だと思います。

昨シーズンに比べれば
レギュラー組とサブ組の間にあった差は
確実に縮まっていると思いますので
今後はその駒をもっと上手く使う事を
アルテタ監督には求めたいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2サリバ       PL:0G1A
9ジェズス      PL:1G0A
7サカ        PL:2G1A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:2G0A
11マルティネッリ   PL:0G2A
14エンケティア    PL:2G0A
19トロサール     CS:1G0A
21ヴィエイラ     PL:0G2A
41ライス       PL:1G0A


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