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PL15:Everton vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Everton 2−1 ARSENAL
2021年12月6日(月)Premier League, Goodison Park

Goal
 (45)8Ødegaard(←3Tierney)
 (80)Richarlison
 (90)Gray


32Ramsdale

18Tomiyasu  4White  6Gabriel  3Tierney

5T. Partey  34Xhaka

 7Saka    8Ødegaard   35Martinelli

9Lacazette


(65)3Tierney>>>20Tavares
(71)35Martinelli>>>30Nketiah
(85)9Lacazette>>>14Aubameyang


Substitutes
 33Okonkwo
 16Holding
 17Cedric
 25Elneny
 23Lokonga
 19Pépé


Arsenal 1.jpg連敗です。

12月に入りただでさえ
殺人的なスケジュールの中で
今回は中3日で
マンチェスターとエヴァートンを
往復しなければならなかった為に
コンディションに問題はあったと思いますが
それを差し引いても
この試合でも今シーズンのアーセナルが抱えている
問題が出てしまいました。

先発は少し変更が加えられました。

ここ最近先発で起用されていた
20タヴァレスに代わり
怪我明けの3ティアニーが起用され、
同じく怪我で離脱していた34ジャカも
フルトレーニングに復帰早々に
先発に名を連ねました。
そして前節ソケイ部を痛めた10スミス・ロウが
この試合を欠場した為に
2列目は右に7サカ、左に35マルティネッリ、
トップ下に8ウーデゴールが入り、
不振に苦しむ14オーバメヤンに代わり
9ラカゼットが1トップで起用されました。

試合はポゼッション率が36.2%対63.8%だった様に
アーセナルがボールを持つ機会が多い流れでしたが
相手のアタッキングエリアに入ってから
効果的な仕掛けが出来ないと言う
ここ数シーズン続いている問題点が
この試合でも出てしまいました。

その原因は色々あると思いますが
まず一つ目は怪我から復帰した3ティアニーの
コンディションの問題が挙げられます。

3ティアニーが足首の怪我から復帰しても
中々起用されなかったのは
その間の20タヴァレスの活躍が
評価されたからだと思っていましたが
この試合を観る限りではそれだけではなく
3ティアニーのコンディションが
上がって来なかった事が原因だったのかもしれません。

怪我をする前の好調時の3ティアニーは
ウイングの様に高い位置を取り続けるだけではなく
マーカーが付いていても
ライン側を強引に持ち上がってしまう推進力を観せ
そこから送られる鋭いクロスで
左サイドからの仕掛けの中心的な役割を担っていましたが
この試合の3ティアニーは
ダッシュしてもスピードが乗らず、
相手をかわそうとしても動きが重くかわせず、
そして守備面でも相手の仕掛けに対する反応も鈍い等
本来の姿からは程遠い姿だったと思います。

勿論、何度かは3ティアニーらしいプレーはありました。

5トーマスの浮き球のパスを
ライン側で受けた3ティアニーが
そのトラップでコールマンをかわして
そのまま中に向かってドリブルで突き進んで行った
17分過ぎの場面や、
34ジャカからのパスを受けた
3ティアニーがGKとDFラインの間を射抜く様な
鋭いクロスを送った54分過ぎの場面等
先制点のアシスト以外でも
らしいプレーを観せてくれる場面はありましたが
それでも全体的には物足りない出来だったと思います。

更に言えば、その3ティアニーに代わって
後半途中から投入された20タヴァレスも
良くなかったと思います。

若さが出てしまったと言うべきなのか
攻勢を強めていたエヴァートンの圧力に押されて
中々試合に入る事が出来ずに苦しんでいましたので
アーセナルのストロングポイントである
左サイドが機能しなかった事が
攻撃面が機能しなかった一因になっていたと思います。

そして今シーズンの中盤の要である
5トーマスのパフォーマンスも
良くなかったと思います。

相手のマークが非常にキツかった部分もあるかもしれませんが
不用意なボールロストが多く、
同時にポジショニングやカバー等も中途半端だった印象で
好調時の中盤の壁の様な存在感は観せられていなかったと思います。
攻撃面ではしっかりとボールを捌き、
自ら持ち上がる推進力を観せる場面もありましたが
前線との兼ね合いがあるとは思いますが
テンポを上げるような鋭い縦パスが余り送れなかった事も
攻撃面が活性化しなかった一因の様に感じます。

そして1本のシュートも撃つ事が出来なかった
9ラカゼットの状況が
この試合攻撃陣が機能しなかった全てかもしれません。

勿論、9ラカゼットは前線で体を張り、
下がってボールを受ける等、
シュートの局面以外の役割はしっかりとこなし、
周りの選手がの動きに合わせて
細かなコンビネーションを仕掛けるポストプレーは
良いアクセントになっていたと思いますが
それでも裏に飛び出す動きや
前を向いて自ら仕掛ける動きが少ないのは
やはりストライカーとしての怖さは半減してしまうと思います。

そして個人的にちょっと心配なのが7サカです。

勿論、この試合も悪かった印象は全くありませんが
その一方で昨シーズンのベストだった頃と比べますと
80%程度の力でプレーしている様に
個人的には観えてしまいます。

その様に観えるポイントは
DFラインの裏に走り出した7サカに向けて
18冨安から柔らかい浮き球のパスが送られた
33分過ぎの場面や
ロングスルーパスが送られた88分過ぎの場面です。

この両方ともパスが若干長かったとは思いますが
どちらもすぐに追うのをやめてしまったのには
疑問を感じます。

33分過ぎの場面は逆回転の柔らかい浮き球でしたので
バウンドした時に止まる可能性もありましたし
88分過ぎの場面は実際ラインを割る前に
大きく失速していましたので
最初から全力で追っていたら
間に合っていた可能性は十分にあったと思います。

仮に35マルティネッリだったら
最初からトップスピードで飛び出し
ラインを割るまで追うスピードを緩めないと思いますが
それに比べて7サカは飛び出した後の追うスピードも
全速力とは言えず
諦めるのも早すぎる様に感じます。

それ以外でも昨シーズンは常に全力で仕掛けていた様に観えましたが
ここ最近は無理せずにセーフティーな選択を取る場面が多い印象です。
勿論、常に全力で仕掛けて一本調子になるのは問題であり
セーフティーな選択を取る事自体が
全て悪い訳ではありませんが
例えばこの試合でも終盤に観せた様な
一歩踏み込む様に力強く切り込んでいけば
相手に簡単には止められる事はありませんので
最初からもっと強気に攻めるべきだったと感じています。

確かに今シーズンも7サカは
素晴らしいプレーを観せてくれていると思いますが
90分間常にそのレベルのプレーしているかと言われれば
決してそうではなく一貫性に欠けている様に感じます。
しかし7サカの1プレーには
状況を変えるだけの力があると思いますので
強気に仕掛ける事が7サカの責務であり
アーセナルの攻撃陣を牽引する存在に
ならなければならないと思います。

本当にこの位のレベルで満足していたら
この位のレベルが7サカの終着点になってしまいます。
しかし7サカにはもっと上のレベルに行けるだけの
ポテンシャルがあると思いますので
更なる高みを目指す為にも
90分間100%でプレーするのは勿論、
勝負所では120%の力を
発揮出来る様になって欲しいと思います。

結局、前半はボールを持っていても
決定機を作る事が出来ず、
前半ロスタイムに作った最初のチャンスで
なんとかゴールを奪う事に成功しました。

前半ロスタイム、6ガブリエウからのパスを
左ライン側で受けた34ジャカから
9ラカゼット〜3ティアニーへとダイレクトパスで繋ぎ
その3ティアニーが送ったクロスを
8ウーデゴールがジャンピングボレーで合わせてゴール!!

この試合3ティアニーは低調でしたが
遅れてペナルティに入ってきた
8ウーデゴールを見逃さずに
正確なクロスを送ったこの場面は流石でした。

なんとか1点リードして前半を終えることが出来ましたが
一方でエヴァートンには2度ゴールネットを揺らされてしまいました。

43分過ぎ、タウンセンドが蹴った左サイドからのFKを
リシャルリソンにヘッドで合わされて
ゴールネットを揺らされてしまいましたが
VARでオフサイドが判明してゴールは取り消し。

57分、アランからのパスを受けたドゥクレからのラストパスを
左側のハーフスペースで受けたリシャルリソンに
右脚を振り抜かれてゴールネットを揺らされてしまいましたが
これもVARでオフサイドが判明してゴールは取り消し。

VARでオフサイドが判明して救われましたが
43分過ぎの場面ではリシャルリソンへのマークがズレており
57分過ぎの場面ではアランからのパスを受けたドゥクレに対して
対応した7サカが一瞬追うのをやめて止まってしまい
同時に近くにいた34ジャカも全く反応を示さずに
ドゥクレにプレッシャーを与える事をしなかった事で
完全に崩されてしまいましたので
VARがなければそのままゴールを奪われていた
非常にまずい対応だったと思います。

反対に非常に危険なチャージを受けた場面に対しては
VARは役に立ちませんでした。

27分過ぎ、自陣深い位置から持ち上がろうとした18冨安が
アランのタックルを受けて倒れた所で
ゴッドフレイに顔面を踏みつけられてしまいましたが
VARも介入しましたが判定はノーファールのままでした。

確かにゴッドフレイは倒れてきた18冨安を
かわそうとして右足を着いた時に
18冨安の顔を踏み付けていましたので
アクシデントと言えばアクシデントですが
踏み付ける前にゴッドフレイは
18冨安の位置を確認していましたので
G.ネヴィル氏がコメントしていた様に
PLでプレーする様なレベルの選手ならば
避けようと思えば避けれる事が出来たと思います。

それでなくとも踏んでしまった相手に
怪我を負わせるリスクは勿論ですが
変な踏み方をしてしまうと
自分も怪我をするリスクがありますので
踏まない様に反応するのが普通だと思います。
しかしこの場面では避ける動作をせずに
そのまま踏み付けていましたので
故意的な部分が全くなかったとは言えず
もっと言えば仮に踏んだとしても
アクシデントとして処理されると計算した上で
踏んだのではないかとさえ思えてしまいます。

75分過ぎ、自陣深い位置で
20タヴァレスがパスを出した所で
奪いに来たゴードンのタックルが
20タヴァレスの右の足首を捉えましたが
これもノーファール。

ボールをカットしようとしたのは分かりますが
足の裏を完全に見せた状態でのチャージでしたので
一つ間違えると脚を折りかねない
非常に危険なチャージだったと思います。
しかしこの場面もファールにならなかったのは勿論の事、
正式にVARが介入しなかったのも不思議でなりません。

この2つの場面でレドッカードが出ていれば
試合の流れは全く違う物になっていた思いますので
なぜVARでファールと認めなかったのか
説明する義務があると思います。

試合を完全にコントロール出来ないまでも
失点をせずになんとか凌いでいましたが
終盤、遂にゴールを奪われてしまいました。

80分、アーセナルの左サイドからのスローインの流れから
リシャルリソンに奪われてしまい
そこからのパスを受けたアンドレ・ゴメスのシュートは
4ホワイトがブロックして防ぎましたが
そのこぼれ球を収めたグレイが放ったミドルシュートを
32ラムズデールが弾いてバーを叩いたリバウンドを
リシャルリソンにヘッドで押し込まれて失点。

後半悩まされ続けていた
エヴァートンのハイプレスに屈して
高い位置でボールを奪われてしまった事で
対応が後手後手になってしまい
その結果としてDFラインの前に出来た
広大なスペースを使われてしまいました。

結局、受けに回る状況に陥ると
脆さが出てしまう状況は
この試合でも修正出来ていなかったと思います。

同点にされた事でこの後アーセナルは
再び前に出始めましたが
皮肉な事にここまでゴールに
迫るのにも苦労していたのが嘘の様に
エヴァートンゴールに迫り始めました。

81分過ぎ、左サイドからの
30エンケティアのグラウンダーのクロスを
8ウーデゴールが左脚で合わせましたが
ゴッドフレイにブロックされゴールならず。

先制点と同じ形で再び完璧に崩しましたので
ブロックされてしまったのは残念でした。

83分過ぎ、右サイドの7サカから送られたクロスを
ファーサイドに飛び込んで来た30エンケティアが
ヘッドで合わせましたが
ポストを叩いてしまいゴールならず。

完全にフリーになっていた場面でしたので
決めなければならない場面だったと思います。

90分過ぎ、5トーマスのパスを
2ラインの間で受けた30エンケティアから
8ウーデゴールにラストパスが通り
切り返して左脚に持ち替えた所から左脚を振り抜きましたが
これもブロックされてしまいゴールならず。

左利きの8ウーデゴールが確実に決める為に
ボールを左脚に持ち替えたくなる気持ちは分かりますが
8ウーデゴールがパスを受けた位置の前方には
キーンとゴッドフレイの間に
大きなスペースが空いていましたので
そのままゴールに向かって切り込んで行った方が
チャンスはあったかもしれませんでした。

反対に後半ロスタイムに再びゴールを奪われてしまいました。

後半ロスタイム、アンドレ・ゴメスのパスを
右サイドで受けたグレイに
そのままドリブルで切り込まれた所から
右脚を振り抜かれてしまい失点。

32ラムズデールが一歩も動けない
完璧なミドルシュートだったと思いますが
1失点目の切っ掛けを作ったのも
グレイのミドルシュートでしたので
18冨安にしても4ホワイトにしても
切り込んできたグレイに対してもっと警戒し
もっとタイトに厳しく対応するべきだったと思います。

最後の最後に逆転を許してしまいましたが
それでも終了間際に同点に追い付くチャンスはありました。

97分過ぎ、20タヴァレスのパスを受けた30エンケティアが
そのまま切り込んで行った所から送られたラストパスを
ファーサイドで受けた14オーバメヤンが
右脚を振り抜きましたが枠を捉える事が出来ず。

ゴール前に上がって来ていた6ガブリエウが
そのパスをスルーした事で
14オーバメヤンは完全にフリーな状態になっていましたので
決めなければならなかったと思いますが
結果的にシュートだったのか、中への折り返しだったのか
はっきりとしない様な
中途半端なシュートしか蹴る事が出来なかったのは
非常に残念でした。

試合はこのまま2−1で終演。

ボールを持っていてもアタッキングサードに入ってからの
仕掛けのアイデアと精度不足の問題と
リードすると意識的なのか無意識的なのか
受けに回って前に出れなくなり
その受けに回ると極端に脆くなる問題を
早急に改善しなければ
今後も苦しくなると思われます。

そして14オーバメヤンにしても9ラカゼットにしても
ストライカーのゴール欠乏症は非常に問題であり
このままならば少ないプレー時間で結果を出している
35マルティネッリや30エンケティアに
より多くのプレー時間を与えて
成長の手助けをした方がマシだと言う意見が
出始めてもおかしくない様に感じます。

これでトップ4争いから
一歩後退してしまいました。

今は上を見ずに自らの足元を見て
一歩一歩積み重ねて行くべきかもしれません。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:0G1A CC:0G0A
5トーマス      PL:1G0A CC:0G0A
6ガブリエウ     PL:1G0A CC:0G0A
7サカ        PL:2G2A CC:1G0A 
8ウーデゴール    PL:3G0A CC:0G1A
9ラカゼット     PL:1G0A CC:2G1A 
10スミス・ロウ    PL:5G2A CC:1G0A
14オーバメヤン    PL:4G1A CC:3G1A 
15M=ナイルズ    PL:0G0A CC:0G1A 
17セドリック     PL:0G0A CC:0G1A
18冨安        PL:0G1A CC:0G0A
19ペペ        PL:0G1A CC:1G2A
20タヴァレス     PL:0G1A CC:0G0A
21チェンバース    PL:0G0A CC:1G0A
25エルネニー     PL:0G1A CC:0G0A
30エンケティア    PL:0G0A CC:2G0A
35マルティネッリ   PL:1G1A CC:0G0A

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