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2020/21シーズン〜〜補強を振り返って、その2〜〜 [Arsenal F.C.]

2020/21シーズン〜〜補強を振り返って、その2〜〜


今回は今シーズン加入した選手について私見的に評価をしてみたいと思います。
Arsenal 1.jpg


22パブロ・マリ(27歳)

CB:バックアッパー

第4CB、6ガブリエウと同じ左利きのCB

評価:可

昨シーズン冬にフラメンゴからローンで加入するも
怪我もありわずか3試合しか起用出来ず、
今シーズンもシーズン前半は
その昨シーズンの足首の怪我の影響で棒に振り
年末年始に復帰した後も再び怪我で離脱するなど
相変わらず稼働状況は悪いままでしたが
一方でコンディションが整い
起用され始めたシーズン後半では
調子を崩した6ガブリエウに代わって
起用される試合も増え
その試合でしっかりと結果を出し始めています。

実際、フィジカル的な強度に恵まれている22マリは
PLの激しいスタイルに対しても全く苦にせず、
敏捷性に関してはやや難がある様にも感じますが
レスター戦でヴァーディを押さえ込んだ様に
そのヴァーディにも負けないスピードと
ファールを取られない程度の老獪な対応を観せる等、
PLやアーセナルのスタイルへの適応は
既に済んだと言えます。

そしてアルテタ監督は
バックラインからしっかりとビルドアップしていく事を基本とし
同時に左CBには左利きの選手を起用すると言う方針にも
左利きの22マリは合致した存在と言え
6ガブリエウとの2人体制は磐石と言えると思います。

現在は第4CBと言う立ち位置ですが
レギュラー組との差はそれ程大きくなく
十分な信頼を持ってローテーションを可能にしていると思います。

信頼を置けるバックアッパーという意味では
『良』でも良い様に感じますが
怪我が多く稼働率が悪い事を考えれば
『可』位が妥当の評価だと思われます。


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17セドリック・ソアレス(29歳)

右SB:バックアッパー

2ベジェリンのバックアップと共に左SBのバックアップも務める

評価:可

昨冬にサウサンプトンからローンで加入するも
怪我の影響などで限られた出場機会に留まり
フリーで加入した今シーズンも
シーズン前半は主にカップ戦要員に留まっていました。

しかし冬の移籍期間で31コラシナツと15メイトランド=ナイルズが
ローン移籍した事で出番を掴むと
本職の右SBに留まらず
3ティアニーが怪我で離脱中には左SBでも起用され
その空いた穴を最小限に留める働きを観せたと思います。

現状としては右左のどちらでもプレー出来るという以外では
これといったストロングポイントがある訳ではありませんが
バックアッパーとしての利便性を考えて
評価は『可』としました。

来夏は2ベジェリンの去就問題があり、
現在ローン移籍に出ている31コラシナツにしても
15メイトランド=ナイルズにしても
来夏以降の去就はまだ不透明だという事を考えますと
来シーズンに向けてポジション奪取の可能性もあると思いますので
更なるアピールを期待したいと思います。


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12ウィリアン(32歳)

サイドアタッカー:バックアパー

新たなチャンスメイカー候補

評価:不可

契約満了となりチェルシーを退団した12ウィリアンは
新たなチャンスメイカー候補として
フリーで加入しましたが
アーセナルのスタイルへの適応に苦しみ
その期待には殆ど応えられていません。

実際、12ウィリアンは独自のリズムを持っている選手であり
そのリズムは細かなボールタッチから生み出されますが
その12ウィリアンのリズムと
アーセナルが奏でるリズムの噛み合わせが悪く
テンポを挙げなければならない場面では
逆にブレーキになってしまう場面も良く観られました。

年齢的な事を考えますと
現状を維持する事は出来ても
何かしら新たな進歩を期待するのは
難しい年齢と言うのも事実ですので
アルテタ監督が常々コメントしている様に
チームのテンポを変えたい時の
ベンチ要員位の立ち位置が現実的なのかもしれません。

よって新たなチャンスメイカーとしての期待に
応える事が出来ませんでしたので
評価は『不可』としました。


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6ガブリエウ・マガリャンイス(22歳)

CB:レギュラークラス

CBの新たな主軸候補

評価:優〜良

冬にローン移籍してきた22マリの買取りが決まり
4サリバがローンバックしてきたCBに
更にリールから6ガブリエウも獲得した補強方針に
当初は少なからず疑問がありましたが
その疑問を払拭するだけの活躍を
6ガブリエウは観せたと思います。

合流から数日しか経っていない
開幕戦で起用された6ガブリエウは
その試合でしっかりとした対応を観せ
その後も適応に難しいと言われている
PLのスタイルにもすぐに対応して
一気にポジションを掴みました。

実際、敏捷性とスピードは勿論の事、
PL特有の激しいボディーコンタクトに対しても
全く怯む事のないフィジカル能力の高さは
アーセナルのCBの中でもトップレベルであり
左CBには左利きのCBを起用すると言う
基本方針のあるアルテタ監督のスタイルに
完璧に合致したタレントだと言えます。

しかし順調なシーズンを過ごしたシーズン前半とは異なり
シーズン後半は苦しんでしまったのは残念でした。

年末年始に新型コロナウイルスに感染して
離脱した影響もあるのかもしれませんが
実際はその前から変調をきたしており
6ガブリエウも他のPL初参戦の選手と同様に
PLの速く激しいスタイルに対する疲弊の問題には
勝てなかったと言えます。

シーズン後半もそのままハイパフォーマンスを観せ続けていたら
『優』の評価は間違いなかったと思いますが
シーズン後半に向けてやや尻窄みだった事を考慮すれば
『優』と『良』の間くらいの評価が妥当だと思います。
とは言え、シーズン前半に観せたハイパフォーマンスは
予想を大きく上回るパフォーマンスであり
今後も長い期間CBの主軸を担って行く事が期待されます。


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8ダニ・セバージョス(24歳)

CB:バックアッパー

中盤のクリエイター

評価:不可

アルテタ監督の強い希望もあり
昨シーズンのローンに続き
再びレアルからローン移籍で加入した8セバージョスは
チームにフィットした昨シーズン後半の様に
中盤のクリエイティブを担う存在として
今シーズンは大いに期待されましたが
残念ながらその期待には応えられなかったと言えます。

確かに良い時の8セバージョスは
素晴らしいプレーを観せてくれます。
中盤からテンポ良くパスを捌いてリズムを作り
効果的な縦パスを送って
攻撃陣に活力を与える存在になりますが、
悪い時は失点に繋がる様な
決定的なミスを犯す事が何度もあり
非常に不安定なシーズンを過ごしたと思います。

その不安定になってしまう最大な要因は
簡単な局面でも難しくプレーする傾向が強い所だと
個人的には思っています。
その為、なんでもない局面でも
結果的にリスクを犯してしまう為に
そのリスクという負債が
時々チームを苦しめる事となっていたと思います。

よって今シーズンもレギュラーとして
ポジションを掴む事が出来なかったのは
ある意味必然であり
2シーズン目のローン移籍は
失敗だったと言えると思いますので
評価は『不可』とします。


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13ルナル・アレックス・ルナルソン(25歳)

GK:バックアッパー

1レノをバックアップする第2GK

評価:不可

マルティネスが移籍した事で
第2GKとして加入しましたが
残念ながら実力不足だったと思います。

確かにシュートストップ能力は良い物を持っていると思いますが
ポジショニングが悪く
ハイボールの処理も不安定など、
GKとしての基礎的な部分が不十分に感じます。

実際冬の移籍期間で
33ライアンをローン移籍で獲得した様に
失格の烙印を押されたも同然であり
『不可』と言う評価は妥当だと思います。


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18トーマス・パーティ(27歳)

DMF:主軸候補

中盤の強度の向上

評価:良

夏の移籍期間最終日に獲得した18トーマスは
中盤にフィジカル的な強度をもたらす
長年求めていた完璧なタレントだと思います。

そして中盤にフィジカル的な強度をもたらしただけに止まらず
気の利いたポジショニングと
広範囲を的確にカバーする機動力で中盤の門番となり、
攻撃面では効果的で強気な縦パス、
ロングレンジのパス、
自ら持ち上がっていく推進力等の
攻撃陣のサポート役としても優秀な所を観せており
今後は中盤の「要」的な存在になって行くと思います。

一方でシーズン前半は怪我の為に出場機会が限られ
その後も復帰してはまた怪我で離脱する
と言うパターンを繰り返した事で
実際の稼働率はあまり良くありませんでした。

怪我さえなければ間違いなく評価は『優』だと思いますが
余りにも怪我が多すぎた為
今シーズンの評価は『良』止まりだと思います。

来シーズンは可能な限りフル稼働を目指して欲しいと思います。


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33マット・ライアン(28歳)

GK:バックアッパー

13ルナルソンに代わる第2GK

評価:良

夏の移籍期間で獲得した13ルナルソンが
実力不足を露呈してしまった為に
急遽?ブライトンからローンで獲得した33ライアンは
ここまで限られた出場機会に留まっていますが
ブライトンで正GKとしてプレーしていた実力は
確かな物だったと思います。

夏までのローン契約ですが
出来る事ならば第2GKとして
このまま残って欲しいと思います。

第2GKとしてチームの不安を払拭した事を評価して
『良』とします。


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11マルティン・ウーデゴール(22歳)

攻撃的MF:主軸候補

新たなチャンスメイカー

評価:優

新たなチャンスメイカーとして
レアル・マドリーからローンで獲得した
11ウーデゴールは我々の期待を
遥かに上を行くインパクトを残したと思います。

マーカーが付いていてもボールを奪われる事のない
繊細で正確なボールコントロール、
スペースのない所でも通す事の出来る
正確なパスと的確なタイミング感覚、
周囲を活かす事の出来る時間的そして空間的に優れたビジョン、
そして攻撃陣を中心としての責任感を担うだけの
メンタル的な強さ、
攻撃陣の軸として必要な物の全てを兼ね備えており
同時に前線から執拗に仕掛けるハイプレス、
過度の接触を恐れないタックル、
必要ならばどこまでもボールを追いかけるプレスバック、
しかもそれを90分間休む事なく続けられる
スタミナと責任感、
個の能力が優れているだけではなく
チームの中に1選手としても
非常に優れた選手だと思います。

出来る事ならばこのままアーセナルに留まって欲しいと
本気で感じていますが
契約上は夏にレアル・マドリーに戻る事が決まっています。

レアル・マドリーが売却に同意すれば
状況は変わるかもしれませんが
現在のアーセナルでの状況を考えれば売却する可能性は低く
アーセナルとの関係はこのまま終わってしまうかもしれません。

しかし、11ウーデゴールはポゼッション重視で
トップ下として攻撃の全権を握る事の出来る様なチームでこそ
輝く事の出来る選手だと思われますが
そう言う意味ではレアル・マドリーが
11ウーデゴールにとって
最適なチームなのかどうかは些か疑問ですので
チャンスがあれば是非残って欲しいと思います。

とにかく、11ウーデゴールが残したインパクトは絶大であり
評価は文句なく『優』だと思います。


・・・つづく。


(年齢は移籍当時)


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