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CL QF 1st:ARSENAL vs Bayern Munich [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 2−2 Bayern Munich
2024年4月9日(火)UEFA Champions League Quarter-final 1st, Emirates Stadium

Goal

 (12)7Saka(←4White)
 (18)Gnabry
 (32)Kane(pk)
 (76)19Trossard(←9Jesus)

22Raya

4White  2Saliba  6Gabriel  15Kiwior

20Jorginho

8Ødegaard    41Rice 

 7Saka             11Martinelli

29Havertz



(46)15Kiwior>>>35Zinchenko
(66)11Martinelli>>>19Trossard
(66)20Jorginho>>>9Jesus
(86)29Havertz>>>5Thomas


Substitutes
 1Ramsdale
 31Hein
 18Tomiyasu
 25Elneny
 21Vieira
 10Smith Rowe
 24Nelson
 14Nketiah
 

Arsenal 1.jpgエミレーツにバイエルンを迎えて行われた
CL準々決勝1stレグは
ミスからの失点が響き
2−2のドローで終わりました。

先発は左SBには15キヴィオルが入り
怪我で先発から外れていた
11マルティネッリが左サイドに復帰した以外は
ブライトン戦と同じメンバーが組まれました。

試合は開始直後こそ
ボールが落ち着かない展開でしたが
徐々にアーセナルがペースを掴み始め
バイエルンゴールに迫り始めました。

6分過ぎ、ノイアーからのリスタートを受けた
ダイアーがデービスに出したパスを
7サカがカットし
その7サカからのパスを受けた29ハヴァーツから
8ウーデゴール〜11マルティネッリと繋いだ所で
その11マルティネッリがペナルティの外側から
左脚を振り抜きました。
そのシュートは枠を捉えられませんでしたが
しっかりとパスを繋いで
シュートまで持っていく事が出来た場面でした。

そして早い時間帯に先制ゴールを奪う事に成功しました。

12分、8ウーデゴールが送った
右サイドの裏のスペースへのパスを受けた7サカが
デービスをかわそうとした時にこぼれたボールを
29ハヴァーツが収めて4ホワイトに繋ぎ
その4ホワイトからのパスを受けて
ペナルティの中に切り込んで行った7サカが
左脚を振り抜きゴール!!

7サカの左脚のシュートは
流石としか言いようがありませんが
それと共にここ最近の29ハヴァーツは
右サイドに流れてくる事が多いと思いますが
その動きは良いアクセントになっている様に感じます。

勿論、偽SBとしてプレーする35ジンチェンコを
起用していない関係で
8ウーデゴールが頻回に3列目まで下がってくる事が多く、
その関係で29ハヴァーツが右サイドに流れてきて
7サカや4ホワイトとトライアングルを築く役割が
与えられているのだと思いますが
その29ハヴァーツが右サイドに流れてきても
渋滞を起こす事なく
7サカや4ホワイトと絶妙な距離感を築けている事で
新たなコンビネーションが生まれ始めている所は
シーズン終盤に向けて
大きな力になりそうに感じます。

その直後にも決定機を作る事に成功しました。

15分過ぎ、4ホワイトの動きに合わせて
8ウーデゴールから送られたDFラインの裏へのフィードは
グナブリにヘッドでクリアされてしまいましたが
そのクリアボールに対して29ハヴァーツがダイレクトで繋ぎ
そのパスを受けた4ホワイトが
ペナルティの中から右脚を振り抜きましたが
そのシュートはノイアーの正面で
残念ながらゴールを奪う事は出来ず。

試合後アルテタ監督もコメントしていましたが
この場面でゴールを奪えていたら
この後の試合の流れは一方的になっていた可能性があるほど
この辺りの時間帯はバイエルンを圧倒していましたので
ここで決められなかったのは
一つのターニングポイントになってしまったと思います。

そしてこの良い流れをミスで
自ら手放してしまったのは残念でした。

17分、自陣深い位置からムシアラが蹴り出した
クリアボールに対して
前に出て対応しようとした22ラヤを制して
戻ってきた6ガブリエウが対応しましたが
背後からケインが付いてきていた事もあり
6ガブリエウはそのまま左サイドに流れながら
前方の15キヴィオルに向かってパスが送られました。
しかしそのパスがそれてしまった事で
サネに奪われてしまい
そのサネから後方から走り込んできた
ゴレツカに向けてスルーパスが送られ
そのスルーパスを受けたゴレツカから送られたラストパスを
ゴール前に走り込んできたグナブリに
流し込まれてしまい失点。

ムシアラのクリアは苦し紛れに蹴り出した様な
全く意味のないクリアボールでしたので
そのクリアボールが失点に繋がってしまったのは
大きなミスと言わざる得ないと思います。

特にそのクリアボールに対処する為に
前に出てこようとしていた22ラヤを
6ガブリエウが制したのは間違いではありませんが
背後からケインが付いてきていたとは言え
十分に距離がありましたので
左サイドに流れて無理な体勢から
無理やり繋ごうとしてしまったのは
冷静さを欠いていたと言われても
言い訳は出来ないと思います。

もっと言えばバイエルンは
ケインしか追ってきていなかったのに対して
アーセナルは22ラヤと2サリバが
完全にフリーの状態でいましたので
難しい事しようとせずに
シンプルに22ラヤに戻すべきだったと思いますし
仮にその22ラヤに対してケインが
プレスを仕掛けたとしても
そのまま2サリバに繋げれば
全く危険な状況にはならなかったはずですので
ここでの6ガブリエウの判断ミスは非常に大きく
単純に失点しただけではなく
この時間帯のバイエルンを圧倒していた雰囲気も
手放してしまう結果になってしまったと思います。

その後は両チーム共に決定機を作る事が出来ないまま
時間が進みましたが
再びミス絡みから失点してしまいました。

29分過ぎ、バイエルンがバックラインで
ボールを回している時に
デ・リフトがルーズに前方に蹴り出しました。
そのボールを左のライン際で受けたサネに対して
背後から捕まえに行った15キヴィオルが
反転されてあっさりとかわされてしまい
そのままドリブルで侵入してきたサネに対して
20ジョルジーニョ、6ガブリエウと立て続けに捕まえる事が出来ず
最後は止めに行った2サリバがサネを倒してしまいPK献上。

32分、そのPKをケインに決められてしまい失点。

結果的に20ジョルジーニョがスライディングタックルで
ちょっとボールを触った事で
6ガブリエウがアタックするタイミングを逸してしまい
タックルに行けなかったと言う不運はありましたが
何はともあれ最初の段階の15キヴィオルの対応は
軽すぎると言われても仕方がないほど
お粗末な対応だったと思います。

同時にこのPKの場面での22ラヤも
疑問符がつきます。
勿論、駆け引きの一環だったと思いますが
それにしてもあれ程早く動いてしまったら
ケインクラスのストライカーでなくても
逆側に決めるのはそれほど難しくないと思います。

ここから一点リードしたバイエルンは
CLラウンド16で
ポルトがアーセナルに対して仕掛けた様な
アーセナルのバックラインインには
激しくアタックせずに
中央に人数を割いて中央のスペースを埋める様な
非常にタイトなブロックを築くスタイルに変更してきた事で
アーセナルは攻め倦む時間帯が多くなり
同時にそこから仕掛けられるカウンターで
アーセナルゴールを脅かされる場面もありました。

34分過ぎ、アーセナルのFKからの流れで
ライマー〜ムシアラと繋げられた所から
裏のスペースに出されたボールで
サネに抜け出されてしまいました。

幸い全速力で戻ってきた4ホワイトが
ペナルティ内で仕掛けたタックルでボールをカットして
このカウンターを止めましたが
ここでゴールを奪われていたら
昔の悪夢がまた蘇る所だったと思います。

結局前半はそのまま攻め倦んだままだった事もあり
アルテタ監督は後半頭から15キヴィオルに代えて
35ジンチェンコを投入して
状況の打開を図ってきました。

しかしそれでもバイエルンのブロックは固く
何度かミドルシュートを撃つ場面はありましたが
良い位置でシュートを撃つチャンスを作る事が出来ず
本当に動き出したのは
9ジェズスと19トロサールが投入されてからだったと思います。

特に9ジェズスは中盤から最前線まで
広い範囲動きながらボールに絡み
同時に自らでボールを動かす事も出来る為に
ここまで強固だったバイエルンのブロックに
少しずつ歪みを生じさせる事が出来、
そこを攻撃の足掛かりにする場面が何度かありました。

66分過ぎ、2サリバからの縦パスを
下がってきた9ジェズスがダイレクトで
35ジンチェンコに繋ぎ
その35ジェンチェンコから
8ウーデゴール〜7サカへと右サイドに展開した所から送られた
裏へのスルーパスで9ジェズスが飛び出しました。
残念ながらそこからは中に入って行けませんでしたが
ボールをキープしながらパスコースを見出した
9ジェズスが送ったラストパスを
41ライスがダイレクトで右脚を振り抜きました。

そのシュートもブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
9ジェズスが入った事で
相手のブロックのギャップを上手く突く様になったと思います。

そしてその9ジェズスの仕掛けから
同点ゴールが生まれました。

76分、バイエルンの右サイドからの
スローインのルーズボールを
19トロサール〜7サカ〜9ジェズスと繋ぎ
その9ジェズスがペナルティ内を
ドリブルで切り込んで行った所から送ったラストパスを
19トロサールが丁寧に右脚を振り抜きゴール!!

ドリブルで切り込んで行った9ジェズスが
デ・リフト、ダイアー、ゴレツカを一人で引き付けた事で
19トロサールはフリーの状態で
シュートを撃つ事が出来た様に
完璧な仕掛けだったと思います。

その後は中々決定機を作れませんでしたが
試合終盤に両チームに決定機が訪れました。

89分過ぎ、ダイアーのフィードに対して
5トーマスがヘッドでクリアーしきれなかったルーズボールを
ケインにヘッドでムシアラに繋げられてしまい
そのムシアラから送られた4ホワイトの股を抜くグラウンダーのクロスを
ニアに入ってきたコマンに合わされてしまいました。

幸いコマンのシュートは
ポストを叩き救われましたが
ここでも非常にルーズな守備が
顔を出してしまったのは残念でした。

そもそもダイアーのフィードに対応した
5トーマスが前方にヘッドで返す事が出来ず
頭上に跳ね上がらせてしまったのが始まりであり、
その跳ね上がったボールに対して
2サリバと6ガブリエウの二人で
競りに行ってしまった為に
お互い中途半端な対応になってしまい
結果として楽々とケインにヘッドで繋がれてしまいました。

そして4ホワイトが簡単に股を抜かれてしまったのも
良い対応とは言えず、
ニアに走り込んできたコマンに対しては
35ジンチェンコは認識していましたが
その前にいた6ガブリエウは認識していなかった為に
あっさりと前に入られてしまったのも
ゆる過ぎたと思います。

そして最後はこの場面でも22ラヤは再び股を抜かれてしまいました。

1失点目の場面でもそうでしたが
この様な至近距離からのシュートに対して
22ラヤは明らかに腰が高く
それにより股の間が大きく空いている状態で対応していたのは
非常に気になります。

この腰高の状態は元々なのか?
それともたまたまなのか?は
今シーズンはこの様な至近距離からシュートを撃たれる場面が
少なかったのではっきりしませんが
少なくともこの試合の2つの場面の様に
あれだけ腰が高ければその間を射抜くのは
決して難しくないと思います。

そして最後はアーセナルに決定機が訪れました。

94分過ぎ、5トーマスから送られたスルーパスで
DFラインの裏に飛び出した7サカが
前に出てきたノイアーと交錯しましたが
判定はノーファール。

この場面の交錯がファールに値するかどうかは
意見が分かれましたが
個人的にはファールを取らなかった主審を支持します。

それは試合後にイアン・ライトがコメントしていたのが
全てだと私も思います。

この場面で裏に飛び出した7サカは
前に出てきたノイアーをかわそうと
左足のアウトサイドでボールを左側に切り返した時に
7サカの右足が足を伸ばしてきたノイアーの
右脚と当たり転倒しましたが
仮に本当に切り返してかわそうとしていたのならば
7サカの体は左に向かって反転し始めているはずですので
7サカの右足はボールの方向に向かって
動いていたはずです。

しかしこの場面での7サカの右足は
ボールの方向ではなく
あたかもノイアーの方に向かって行く様に
ボールよりも前方に向かっていましたので
これは相手をかわそうとして
切り返した時の足の軌道ではないのは明白であり
最初からファールをもらう事を前提としていたのは
間違いないと思います。

勿論、ファールをもらいに行く事は
戦術の一つだと思いますので
全てを否定はしません。

しかし7サカが左足のアウトサイドで鋭く切り返した状況を観れば
そのまま前に出てきたノイアーをかわして
左脚を振り抜く事が出来るだけの余裕があったのは
言うまでもないと思います。

この重要な一戦の勝敗を
自らの左脚で決する事が出来るチャンスが
巡ってきたのにも関わらず
自らの左脚でバイエルンの息の根を止めに行かなかったのは
ただただ残念です。

アーセナルのエースならば
試合の勝敗を決する重責を自ら背負い
その重責に押しつぶされる事なく
エースとしてチームを勝利に導く役割を
しっかりと果たして欲しかったと強く思います。

反対に言えば意識的なのか無意識的なのかは別として
結果的にファールをもらいにいったと言う事は
その重責から意識的に無意識的に
逃げたと言われても否定は出来ないと思います。

もっと言えばその重責から逃げる選手が
エースとして相応しいのか?
重責から逃げる選手がエースを務めているチームに
勝利の女神は微笑むのか?
結果は明らかだと思います。

それだけにこの試合の最大の勝負所で
真正面から立ち向かわなかった
7サカは残念でした。

試合はこのまま2−2のドローで終わりました。

試合内容的には互角以上の試合だったと思います。
特に失点するまでは
このまま圧倒するのではないかと感じさせるほど
良い内容だったと思います。

しかし、CLと言う最大の大会を勝ち抜くには
アーセナルはまだ甘いと言わざる得ないと思います。

この試合では普段犯さない様なミスを犯してしまい
そのミスが悉く失点や決定機に繋がってしまいました。

PLならばミスを犯しても
それをリカバリー出来るほど
個々の選手のパフォーマンスは際立ち
組織としても成熟していきていると思いますが
CLベスト8に進出する様なチームを相手にした時には
この試合の様に一つのミスがゴールに直結し
そのゴールが試合の勝敗を左右してしまいます。

その辺りのメンタル面の足りなさを
感じずにはいられませんでした。

CLと言うヨーロッパ最大の大会での
半端ないプレッシャーに平常心を保てずに
普段犯さない様なミスを犯してしまった事からも
現時点ではCLと言うプレッシャーの下では
ベストパフォーマンスを発揮出来ないでいます。

この辺りのメンタル面での成熟度を上げていくには
勝利を積み重ねていくしかありませんが
7シーズンぶりにCL出場を果たした
現在のアーセナルには
CLでの絶対的な経験値が
足りていないのも事実だと思います。

しかしこれまでも何度となく失意のどん底に落とされた所から
這い上がってきた様に
ここで立ち止まる程今のアーセナルはヤワではないと思います。

CLを恐れる必要も
バイエルンを恐れる必要もないと思います。

なぜならば我々は現ヨーロッパチャンピオンのシティに
PLでは勝ち越している事実が物語っている様に
この試合位以上に痺れる試合を
今シーズンはしてきています。

後は、自分たちを信じる事が出来るかどうかだと思います。
信じる事さえできれば
更にその先の風景を見る事が必ず出来ると思います。


C'mon Arsenal !!


追伸、この試合ではもう一つ物議を催した場面がありました。

66分過ぎ、ゴールキックからのリスタートの場面で
22ラヤが下に置いたボールを
足で6ガブリエウに送り
そのボールを6ガブリエウが手でセットし直してから
リスタートした場面がありました。

アーセナルのゴールキックのパターンとしては
最初に22ラヤがボールを持ち、
そこから6ガブリエウにボール渡してから
6ガブリエウがリスタートすると言う形を
よく使いますので
本人達としてはそれを行ったつもりだったと思います。
しかし唯一の違いはいつもはボールを手で渡す所を
この場面では足でボールを蹴ってしまった所です。

今回の様にゴールキックからリスタートする場面で
一度地面に置いたボールを足で動かしたのならば
それはリスタートしたと捉えるのが本来だと思いますの
普通ならば6ガブリエウがハンドを取られても
おかしくはなかったと思います。

その一方で22ラヤが本当にリスタートしていたのならば
ボールを蹴った後に必ず右サイドに動き始めているはずですが
この場面での22ラヤは脱力したままの状態で
その場に立っていましたので
リスタートしたつもりはなく
ボールを渡す時に間違って蹴って渡してしまったと思われます。

その辺りの状況を汲み取ってなのか
何のお咎めなく
そのまま6ガブリエウからのリスタートを
許してくれたのは
本当にラッキーだったと思いますが
本当ならば6ガブリエウのハンドを取られても
おかしくない場面でしたので
この辺りを考えてもCLのプレッシャーに
平常心を失っていたと言えると思います。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2サリバ       PL:2G1A
4ホワイト      PL:2G4A CL:0G1A
6ガブリエウ     PL:4G0A
7サカ        PL:14G8A CL:4G4A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:7G6A CL:2G0A CC:1G0A
9ジェズス      PL:4G3A CL:4G3A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:6G4A CL:2G1A
14エンケティア    PL:5G2A CL:1G0A CC:0G1A
15キヴィオル     PL:1G3A
18冨安        PL:1G1A CL:0G2A
19トロサール     PL:8G1A CL:3G1A CS:1G0A
20ジョルジーニョ   PL:0G2A CL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A CL:0G0A CC:0G1A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G2A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:9G5A CL:1G0A
35ジンチェンコ    PL:1G2A
41ライス       PL:6G6A CL:0G1A


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PL32:Brighton vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Brighton 0−3 ARSENAL
2024年4月6日(土)Premier League, The American Express Community Stadium

Goal

 (33)7Saka(pk)
 (62)29Havertz(←20Jorginho)
 (86)19Trossard(←29Havertz)

22Raya

 4White  2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

20Jorginho

8Ødegaard    41Rice 

7Saka                9Jesus

29Havertz



(64)9Jesus>>>19Trossard
(64)7Saka>>>11Martinelli
(72)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(89)8Ødegaard>>>21Vieira
(89)29Havertz>>>14Nketiah


Substitutes
 1Ramsdale
 15Kiwior
 5Thomas
 10Smith Rowe
 

Arsenal 1.jpgPLでは第3節のウエスト・ハム戦以来
ホームで敗れていなかった
ブライトンのホームに乗り込んでの1戦も
危なげなく圧倒して
勝利を収めました。

先発はターンオーバーを敢行したルートン戦から
中盤を20ジョルジーニョ、8ウーデゴール、
41ライスのトリオに戻し、
怪我で欠場していた7サカが
右サイドに復帰しました。
そして左サイドには9ジェズスを、
1トップには29ハヴァーツを配置した
4−3−3が組まれました。

試合は両チームともに試合開始から
積極的にゴールに迫る展開になりました。

29ハヴァーツがファンヘッケに倒されて
左サイドからのFKを得た1分過ぎの場面、
8ウーデゴールが蹴ったそのFKに対して
飛び込んだ6ガブリエウがヘッドで合わせましたが
僅かにポストの外側でゴールを奪う事は出来ず。

フェルブルッヘンからパスを受けたグロスが
ファンヘッケ〜ランプティと繋ぎ、
そのランプティがモデルとのワンツーで
9ジェズスをかわし、
今度はランプティ〜アディングラ〜ランプティと繋いで
35ジンチェンコもかわされてしまい
一気に左サイドを突破されてしまった8分過ぎの場面、
そのランプティからの折り返しに対して
右脚を振り抜いたエンシソのシュートが
枠を捉えなかったので良かったですが
ランプティがモデルとのワンツーで9ジェズスはかわされ
同時にそのモデルに付いていた
6ガブリエウがブライトン陣内に釣り出されてしまっていた状況で
35ジンチェンコがランプティを抑えに前に出てしまった対応は
非常によろしくなかったと思います。

この場面では35ジンチェンコの背後には
カバーする選手が誰もいませんでしたので
前に出ずに裏を取られない事だけを最優先して
距離を保ちながら下がって
守備陣形が整うまで時間を稼ぐべきだったと思います。
にも関わらず抑える事がほぼ不可能な状況で
前に出てしまったのはなぜか?
自分の背後に誰もいない事を把握していなかったとしか思えず
このレベルの試合では絶対に行ってはいけない
ミスだったと思います。

ファンヘッケからの縦パスを受けた
ウェルベックが繋いだボールを
モデルにミドルシュートを撃たれてしまった9分過ぎの場面、
そのシュートは枠を捉えず救われましたが
20ジョルジーニョと41ライスの間に出来ていた
ギャップに入ってきた23ウェルベックを失認していた
非常に危ない場面でした。

20ジョルジーニョからのパスを
右ライン側で受けた4ホワイトが送ったスルーパスで
7サカが抜け出した11分過ぎの場面、
その7サカはカットインした所から左脚を振り抜きましたが
わずかにポストの外側で惜しくもゴールを奪う事は出来ず。

4ホワイト〜8ウーデゴール〜7サカと繋いだ所から
9ジェズスに向けて折り返された12分過ぎの場面、
その折り返しに対して9ジェズスが
ダイレクトで右脚を振り抜きましたが
そのシュートはフェルブルッヘンのファインセーブで防がれてしまい
惜しくもゴールを奪う事が出来ず。

20ジョルジーニョから送られた裏のスペースのパスを受けた
29ハヴァーツがファーサイドに走り込んできた
9ジェズスに向けてクロスが送られた
14分過ぎの場面、
ファーサイドに流し込むように合わせたヘッドは
残念ながら枠を捉えられませんでしたが
9ジェズスの動きを見逃さなかった
29ハヴァーツの丁寧に送ったクロスは
非常に良かったと思います。

序盤から何度かブライトンゴールに迫りながらも
ゴールは奪う事が出来ませんでしたが
9ジェズスの仕掛けからPKを獲得しました。

30分過ぎ、6ガブリエウから送った
左サイドへのフィードを受けた9ジェズスが
ドリブルで切り込んでいった所で
ランプティに倒されてPK獲得。

33分、そのPKを7サカが冷静に決め先制ゴール!!

その後も何度かブライトンゴールに迫りました。

2サリバから送られた右サイドの裏へのフィードを
ゴールラインを割る寸前に4ホワイトが折り返した
37分過ぎの場面、
その折り返しに対してニアに飛び込んできた
29ハヴァーツが合わせる前に
クリアーされてしまいましたが
諦めずに全力でボールを追い
しかも正確なクロスを折り返した
4ホワイトの気持ちの強さが出た場面だったと思います。

一方でゴールに迫られる場面もありました。

42分過ぎ、ファンヘッケからのサイドチェンジのパスの
こぼれ球を受けたエンシソに
カットインした所から右脚を振り抜かれてしまいました。
ゴール左上の角を狙われたそのシュートは
22ラヤのファインセーブで防ぎましたが
左にステップを踏んでから飛んで
ギリギリセーブした様に
もう少し速いシュートで正確に左上の角を狙われたら
厳しかったかもしれません。

そして前半アディショナルタイムにも
良い仕掛けからブライトンゴールに迫る場面がありました。

48分過ぎ、エンシソのクロスをカットした2サリバが
ペナルティ内でスラディングタックルを仕掛けてきた
モデルをかわして20ジョルジーニョ〜7サカと繋いで回避し
その7サカから8ウーデゴール〜20ジョルジーニョ〜
9ジェズスと繋いだ所からカウンターが発動しました。
その9ジェズスからのパスを受けた
8ウーデゴールが送ったスルーパスで
右サイドの裏に29ハヴァーツが抜け出し
そこからゴール前に飛び込んできた41ライスにむけて
折り返しが送られましたが
残念ながらその折り返しはクリアーされてしまい通らず。

とは言え、自陣深い位置でのブライトンのプレスを回避した所から
一気にブライトンゴールに迫った鋭いクロスでした。

50分過ぎ、41ライスのスルーパスで
ポケットの位置にまで侵入した7サカから
鋭いグラウンダーのクロスが送られました。
残念ながら脚を伸ばしたフェルブルッヘンにクリアーされてしまい
シュートに繋がりませんでしたが
抜けていたらその後ろには29ハヴァーツがいただけに
惜しい場面でした。

両チーム共に攻撃的なチームなだけに
攻守の入れ替わりが激しく
積極的にゴールに迫る場面が多い前半だったと思います。
そして後半もその流れは続き
後半開始直後にブライトンにファーストシュートを
撃たれてしまいました。

後半開始直後、20ジョルジーニョに向かって出された
9ジェズスのパスがズレた所をエンシソに奪われ
そのまま持ち込まれてシュートを撃たれてしまいました。
そのシュートは2サリバの足に当たり
少しコースは変わりましたが
22ラヤの正面でゴールを奪われる事はありませんでしたが
前半の開始直後もそうでしたが
普段の試合よりも微妙にパスがズレる場面が多かったのは
気になる所でした。

その後はブライトンゴールに迫る場面が続きました。

2サリバからのパスを受けた
右サイドのライン際に開いていた29ハヴァーツが
そのまま深い位置にまで持ち込んだ所から
右脚でクロスを上げた47分過ぎの場面、
そのクロスに対してファーサイドから走り込んできた9ジェズスが
ランプティの頭上から打点の高いヘッドで合わせましたが
枠の外で惜しくもゴールを奪う事が出来ず。

20ジョルジーニョからダイレクトに送られた
縦パスを受けた29ハヴァーツが
右サイドに侵入した所から
8ウーデゴールにパスが送られた53分過ぎの場面、
そのパスを受けた8ウーデゴールの右脚から放たれたシュートは
フェルブルッヘンに阻まれゴールを奪う事が出来ませんでしたが
これまでの8ウーデゴールは基本的には
左脚でシュートを撃つ事を優先する傾向がありましたが
この場面ではあえて右脚に持ち替えてシュートを撃ち
しかもそのシュートはインパクトがしっかりとした
鋭いシュートを放った様に
8ウーデゴールの右脚の確実に良くなっている様に感じます。

8ウーデゴールはどちらかと言うと
天才肌の選手の様に思われていますが
決して才能だけでプレーしている選手ではなく
自らの才能に溺れる事なく
自らの能力に天井を設定せずに
更なる高みを目指して努力を惜しまないからこそ
今の8ウーデゴールが存在しているのだと思います。

そして日々成長を続け
新たな能力を身に付けて向上していく
8ウーデゴールの姿と
今のアーセナルが向上してきている姿が被る様に
今更ながら8ウーデゴールがキャプテンに任命された事は
間違いではなかったとまざまざと思います。

7サカ〜8ウーデゴール〜7サカ〜35ジンチェンコと
右サイドからのショートコーナーから繋いだ
53分過ぎの場面、
その35ジンチェンコから送られた
裏へのパスで抜け出した7サカが
中に折り返しましたがブロックされて通らず。
そしてそのこぼれ球に対しても9ジェズスが反転して
左脚を振り抜きましたが
そのシュートもブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

そしてついに追加点が生まれました。

62分、エンシソからウェルベックへのパスがそれた所を
カットした20ジョルジーニョが
そのまま最前線にまで上がって行った動きに合わせて
8ウーデゴールからスルーパスが送られ
その20ジョルジーニョがポケットの位置にまで侵入した所から
丁寧に折り返したボールを
ニアに走り込んできた29ハヴァーツが合わせてゴール!!

ブライトンのミスパスから始まりましたが
その流れに乗ってポケットの位置にまで侵入していった
20ジョルジーニョのフリーランニングが
このゴールの全てだったと思います。

その後もブライトンゴールに迫りました。

22ラヤからのスローイングのパスを受けた
35ジンチェンコから送られたパスで
19トロサールが左サイドの裏に抜け出した
70分過ぎの場面、
そのままドリブルで侵入した所から
右脚を振り抜きましたが
そのシュートはフェルブルッヘンのファインセーブで阻まれ
ゴールを奪う事は出来ず。

41ライスが蹴った左CKに対して
ファーサイドから入ってきた6ガブリエウが
ヘッドで合わせた70分過ぎの場面、
そのヘッドはオフサイドエリアにいた
29ハヴァーツに当たってしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

そして試合を決める3点目が決まりました。

86分、ダンクからのパスを受けたグロスに対して
19トロサールが仕掛けた激しいプレスでボールがこぼれ
そのこぼれ球を収めた29ハヴァーツがダイレクトで送った
前方へのスペースのパスで19トロサールが抜け出しました。
そしてそのままドリブルでペナルティ内にまで持ち込んだ
19トロサールは冷静にキックフェイントを一回挟んで
浮き球のシュートを放ちゴール!!

自らのプレスでボールを奪い返してから
一人で完結させた見事なカウンターでした。

試合終盤もブライトンゴールに迫る場面がありました。

87分過ぎ、19トロサールからのパスを受けた41ライスが
そのままドリブルで持ち上がり
ペナルティの外側から右脚を振り抜きましたが
そのシュートは相手の足に当たり枠をそれてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

89分過ぎ、41ライスが蹴った左CKを
ファーサイドから走り込んできた
6ガブリエウがヘッドで合わしましたが
そのシュートもフェルブルッヘンのファインセーブで阻まれ
ゴールを奪う事は出来ず。

試合はこのまま0−3で終わり
難敵のブライトンから勝ち点3を持ち帰りました。

まず、この試合で1ゴール1アシストを奪った
29ハヴァーツはこの試合で再び進化を観せたと思います。

シーズン前半は適応に苦しんでいた29ハヴァーツは
年を明ける頃にはチームのスタイルを理解し始め
それと共に結果もついてくる様になりましたが
それでも瞬間瞬間を切り取ると
ボールを持った後の判断が遅かったり
瞬間的なプレースピードが他の選手より遅い為に
流れを澱ませたり、チャンスを活かせない場面が
まだあったと思います。

しかしこの日の29ハヴァーツは
その瞬間瞬間での判断が速く的確になった印象で
言うなれば完全にイメージを共有した状態で
プレーしていた様に観えました。

その様な事もあり次のプレーに移る時に
1テンポずれる様な事がなくなり
スムーズに流れに乗ってプレー出来る様になった
印象を受けますが
反対に言えば流れに乗れているからか
これまで良くあったコンビネーション時の
パスが弱い様な場面が減り
結果としてパススピードも上がってきた事で
全体的なテンポが上がり、
流れはよりスムーズになったとも言えるかもしれません。

同時にチームに対する責任感も素晴らしく
7サカに向かって送られた
29ハヴァーツからのサイドチェンジのパスが
エストゥピニャンにカットされてしまった40分過ぎの場面では
そのままドリブルで駆け上がってきたエストゥピニャンを
自陣の深い位置にまで猛然と追っていったのが
29ハヴァーツでした。

勿論、パスがカットされてしまった29ハヴァーツが
責任を取ったと言えばそれまでですが
7サカは勿論の事、4ホワイトも高い位置にまで上がっていた為に
右サイドには大きな穴が空いていましたので
29ハヴァーツが猛然とプレスバックしなければ
かなり危険な場面になっていたと思います。

この様なチームの一員としてするべき事だけに限らず
その場その場で出来る事を全力で行う29ハヴァーツの姿勢は
非常に好感が持てます。

この試合でのプレースピードと状況判断が上がり始めた状況から
ゴールのみならず2試合連続アシストを挙げた様に
本来の攻撃的MFとし最も得意としていたはずの
アシスト数も今後増えてくるかもしれません。

そして持っている能力の全てが解放されれば
最も重要なこれからのシーズン終盤に大きな力となり
チームを勝利に導いてくれる
切り札になってくれるかもしれません。

そして後半アディショナルタイムのこの場面は
今のアーセナルの強さを象徴していたと思います。

90分過ぎ、ブライトンの右サイドからのCKの流れから
エストゥピニャンが入れたクロスが流れたボールを
ペナルティ内でジョアン・ペドロが受け
そこから右脚を振り抜かれてしまいましたが
そのシュートは6ガブリエウが身を呈してブロックして
ゴールを死守しました。

このシュートをブロックした6ガブリエウは高々と吠え
その6ガブリエウを称える様にみんなが集まってきたこの場面は
非常に印象的だったと思います。

仮にここでゴールを奪われたとしても
試合の勝敗には関係ない場面だったと思いますが
6ガブリエウや他の選手の姿を観ますと
どの様な状況であっても一つのゴールも許さないと言う
強い決意が観て取れたと思います。

勿論、守備だけに限らず攻撃陣も
試合の笛が鳴るまではどの様な状況でも
全力でゴールを奪いに行く様に
今のチームはピッチの中では一瞬たりとも
戦う姿勢を崩さないと言うスタンスが
チーム全員に徹底されていると思います。

一つのゴールも許さずに
ゴールを奪い続ける。

これが試合に勝つ為の最も根幹にある物だと思いますが
シンプルにそれが出来ている今のアーセナルは
「強い」
と言う言葉でしか表せられないと思います。

次は、CLバイエルン戦です。

これまでのバイエルンは大きな壁となり
アーセナルはその壁に何度となく跳ね返されてきましたが
もうその時とは時代が変わっています。

新たな黄金期に向かって日々成長し続けている
今のアーセナルには
まだ限界と言う物は存在していないと思いますので
バイエルンを倒し新たな時代に向けての
狼煙を挙げて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2サリバ       PL:2G1A
4ホワイト      PL:2G4A
6ガブリエウ     PL:4G0A
7サカ        PL:14G8A CL:3G4A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:7G6A CL:2G0A CC:1G0A
9ジェズス      PL:4G3A CL:4G2A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:6G4A CL:2G1A
14エンケティア    PL:5G2A CL:1G0A CC:0G1A
15キヴィオル     PL:1G3A
18冨安        PL:1G1A CL:0G2A
19トロサール     PL:8G1A CL:2G1A CS:1G0A
20ジョルジーニョ   PL:0G2A CL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A CL:0G0A CC:0G1A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G2A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:9G5A CL:1G0A
35ジンチェンコ    PL:1G2A
41ライス       PL:6G6A CL:0G1A


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PL31:ARSENAL vs Luton Town [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 2−0 Luton Town
2024年4月3日(水)Premier League, Emirates Stadium

Goal

 (24)8Ødegaard(←29Havertz)
 (44)Hashioka(og)

22Raya

 4White  2Saliba  6Gabriel  35Zinchenko

5Thomas

8Ødegaard    10Smith Rowe

24Nelson              19Trossard

29Havertz



(66)29Havertz>>>14Nketiah
(67)5Thomas>>>41Rice
(74)35Zinchenko>>>18Tomiyasu
(75)24Nelson>>>11Martinelli
(85)10Smith Rowe>>>20Jorginho


Substitutes
 1Ramsdale
 15Kiwior
 21Vieira
 9Jesus
 

Arsenal 1.jpg降格争い中のルートンを
エミレーツに迎えた第31節は
前節のシティ戦から先発を5人を入れ替えましたが
危なげなく勝利しました。

先発はそのシティ戦から左SBを
15キヴィオルから35ジンチェンコに、
アンカーを20ジョルジーニョから5トーマスに、
左インサイドハーフを
41ライスから10スミス・ロウに、
そして右サイドを7サカから24ネルソンに
左サイドを9ジェズスから19トロサールに
代えてきました。

試合の序盤はボールは保持出来ていたのですが
ここ最近の試合の様に
テンポ良く敵陣に侵入する事が出来ない時間が
多かった様に感じます。

その要因の一つはルートンがピッチ全体で
マンマーク気味に付いてくる
守備スタイルをとっている関係で
効果的な縦パスを入れる事が
出来ていなかった所もあると思いますが
同時にゲームメイクを担っていた5トーマスが
20ジョルジーニョに比べて
セーフティーな横パスが多かった所も
影響していた様に感じます。

実際、この試合では8ウーデゴールが
3列目まで下がってきて
ボールに絡む場面が多かった事からも
3列目からボールがスムーズに出てきていなかった事を
表していると思います。

それでも散発的にルートんゴールに迫る場面がありました。

7分過ぎ、ルートンのゴールキックからのリスタートの場面で
バックラインから繋いだボールを
ドーティ〜ムパンズ〜ドーティーと繋いだ所で
24ネルソンが仕掛けたプレスでボールがこぼれ
そのこぼれたボールを10スミス・ロウが
ダイレクトで繋いだボールを受けた29ハヴァーツが
左脚を振り抜きましたが
そのシュートはブロックされてしまいゴールを奪う事は出来ず。
そして、その跳ね返ってきたボールを
今度は10スミス・ロウ〜8ウーデゴールと繋ぎ
その8ウーデゴールからのスルーパスで
裏に抜け出した4ホワイトからクロスが送られましたが
そのクロスはブロックされてしまいラインを割ってしまいました。

7分過ぎ、ここで得た右CKをショートコーナーで始めた
8ウーデゴールが10スミス・ロウ〜8ウーデゴールと繋げられ
その8ウーデゴールからのパスを受けた35ジンチェンコが
ペナルティの外側から豪快に左脚を振り抜きましたが
そのミドルシュートもドーティーにブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

その後は徐々に5トーマスの所から
8ウーデゴールや29ハヴァーツに向けて
縦パスが送られる様になった事で
少しずつテンポは上がっていきましたが
それでも中々決定機が作れない状況の中で
素早いプレスからのショートカウンターで
先制ゴールを奪いました。

24分、ドーティーからのパスを
ムパンズが受けた所で
素早くプレスを仕掛けた10スミス・ロウが
ボールを奪い返し
その10スミス・ロウからのパスを受けた
8ウーデゴールが持ち込んだ所から
一度29ハヴァーツへ預け
その29ハヴァーツからのリターンパスを受けた
8ウーデゴールが丁寧に左脚を振り抜きゴール!!

冷静にゴール左下に突き刺した
8ウーデゴールのシュートも良かったと思いますが
やはり一撃必殺でボールを奪い返した
10スミス・ロウの的を得たプレスに尽きると思います。

このプレーで気持ちが楽になったのか
10スミス・ロウのプレーはどんどん良くなっていったと思います。

橋岡のスルーパスで左サイドの裏に抜け出てきた
タウンゼントからの折り返しが
ムパンズに通りそうになった26分過ぎの場面では
ここでも素早く反応して戻ってきた
10スミス・ロウがカットしピンチを未然に救いました。

仮にこの折り返しが通っていたら
ムパンズはペナルティの中で
フリーの状態でその折り返しを受ける事になっていましたので
ファインプレーだったと思います。

そしてここまでは縦パスを受けても10スミス・ロウは
そのまま後方へ戻す場面が殆どでしたが
この辺りから縦パスを受けると
綺麗に反転して前を向く様になった事で
左サイドの流れも良くなっていったと思います。

そしていかにも10スミス・ロウらしい場面が訪れました。

33分過ぎ、5トーマスからの楔のパスを受けた
8ウーデゴールが繋いだボールを
10スミス・ロウがダイレクトで右脚を振り抜きました。

残念ながらそのシュートは
カミンスキのファインセーブで阻まれてしまいましたが
スペースのない所でも
的確なタイミングで的確なスペースに飛び出して
相手の急所を突く様にパスを呼び込むフリーランニングと
メンジの股を綺麗に抜いた
精度が高くインパクトに優れたシュートは
ベストな時期の10スミス・ロウのプレー
その物だったと思います。

前半終了間際にもルートンゴールに迫る場面が続きました。

40分過ぎ、35ジンチェンコからのパスを受けた
2ラインの間の中央の位置に入ってきていた4ホワイトが
巧みな反転でマークについていたドーティーをかわし
その4ホワイトから24ネルソン〜29ハヴァーツと繋いだ所から
その29ハヴァーツが左脚を振り抜きましたが
そのシュートもカミンスキにセーブされ
ゴールを奪う事は出来ず。

そして前半終了間際の良い時間帯に
追加点を奪う事に成功しました。

44分、6ガブリエウからのパスを
左ライン側で受けた19トロサールから
裏のスペースに出されたスルーパスで
10スミス・ロウが飛び出し
そのままポケットの位置にまで侵入した所から
折り返したボールが橋岡の足に当たり
オウンゴール!!

10スミス・ロウがポケットの位置にまで侵入した所で
ほぼ勝負はついていたと思います。
その位置で時間的に余裕があった10スミス・ロウにとっては
ゴール前に走り込んできた24ネルソンに向けて
丁寧にメンジの股を抜いてラストパスを送る事など
難しい事ではなかったと思います。

唯一10スミス・ロウの折り返しに対して
24ネルソンが空振りしてしまった為に
アシストが付かなかった所はかわいそうでしたが
それでも自分の能力を
十分に観せ付けたと思います。

前半の良い時間帯で2点目を奪った事で
連戦が続く状況を鑑みて
ペースを落とす様に指示があったのか
後半は少しペースが落ちた事もあり
見せ場はこの位だったと思います。

78分過ぎ、モリスからカボレに出されたパスを
19トロサールがカットした所から
カウンターが発動されました。
そのカットしたボールを収めた8ウーデゴールが
19トロサールに繋げ
その19トロサールが左サイドの裏のスペースに出したボールを受けた
14エンケティアから
19トロサール〜18冨安と繋ぎ
その18冨安がペナルティの外側から
右脚を振り抜きましたが
惜しくもポストの外側でゴールを奪う事は出来ず。

87分過ぎ、カミンスキが蹴り出したボールを
20ジョルジーニョがカットし、
そのカットしたボールを収めた14エンケティアが
そのまま前に持ち込んだ所から
右脚を振り抜きましたが
そのシュートもカミンスキのファインセーブで防がれ
ゴールを奪う事が出来ず。


試合はこのまま2−0で勝利。


今後も続くタイトなスケジュールを考えますと
ターンオーバーをしたチームで
しっかりと勝利を収める事が出来たのは
非常に良かったと思います。

この試合では10スミス・ロウ、5トーマス、24ネルソンが
久しぶりに先発から起用されましたが
やや明暗を分けたと思います。

まず10スミス・ロウは総じて素晴らしかったと思います。

先制点の起点となった素早いプレスと
幻のアシストとなった2点目の仕掛けなど
2つのゴールに絡んだ10スミス・ロウは
POTMに選出されたのも当然の活躍だったと思います。

同時にテンポ良くボールが出てこない時には
3列目やバックラインまで下がってきて
ビルドアップの段階に絡み、
危険な場面ではしっかりと自陣深くまで戻って
守備面でもしっかりと貢献していた様に
これまでに比べて広い範囲動けていた所も
大きな変化だと思います。

とは言え、改善点がなかった訳でもないと思います。

まず前記の様に守備面での貢献度は
確かに向上していましたが
以前も指摘していた様に
明らかにボールにアタック出来る状況やタイミングの時は
全力でアタックする一方で
タイミング的に間に合わない場面や
動いてもプレッシャーを与える事が出来るかどうか
際どい場面では力を抜いてしまうと言う
本気の時と力を抜いている時の差が
目に見えて大きい所は変わっていなかったと思います。

勿論、どんな時でもフルスプリントし続けて
相手にプレッシャーを掛け続ける
8ウーデゴールの方が異常なのかもしれませんが
無駄走りになるかもしれなくても
常にプレッシャーを掛け続ける事で
相手のミスを誘発させる事もあれば
そこで1歩寄せた事でパスコースは限定され
それにより相手の攻撃を遅らせる事もあれば
味方がパスをカットする場面も実際あります。

この様に8ウーデゴールは無の状況から何かを生み出す為に
常に全力でプレーしており
それがチームにとって計り知れない力になっているのは
事実だと思います。

その様な8ウーデゴールが
ポジション争いの相手だと言う事を考えますと
最低でも8ウーデゴールと同じベルのプレーを
求められるのは当然であり
更にその上を行くプレーを観せられない限り
8ウーデゴールからポジションを奪い取る事が出来ませんので
相手にプレッシャーを感じさせる「本気度」を
10スミス・ロウにも求められて当然だと思います。

そしてこの試合でもパスを出した後の次の動きがなく
止まってしまう場面が何度かあったと思いますが
現在のアーセナルは流動的で連動的な仕掛けが
最大の強みだと言う事を考えますと
一つパスを出した所で止まっていては
その流れの中でプレーする事は不可能だと思いますので
この辺りも改善が必要な所だと思います。

同時に現在レギュラーを務めている
8ウーデゴールや41ライスを観てもわかります様に
元々アルテタ監督は
インサイドハーフの選手には
かなり広範囲をカバーする運動量を要求していると思われますが
この試合の10スミス・ロウは
その要求にも十分に応えていたと思います。

その一方で試合後にすごく疲れたとコメントしていた様に
かなりオーバーワークだったのは否めません。

最終的に85分頃までプレーしましたが
実際の所、60分頃から運動量が
ガクッと落ちていたと思いますので
明らかに自分のペースを上回るペースで
プレーしていたと思われます。

そう考えますと現状として毎試合先発で起用できるのか?
と言う部分に関しては少なからず疑問符がつくのは当然であり
ケガの影響などでここ2シーズンの間
フル稼働していない為の影響なのかもしれませんが
常に90分間実戦でプレー出来るフィットネスを
早急に獲得しなければならないと思います。

とは言え、今では無尽蔵のスタミナがある様に
ピッチを動き回る8ウーデゴールも
昨シーズンまでは80分過ぎになると
ピッチを降りる試合が多かった様に
最初からスタミナが備わっていた訳ではないはずです。

よって10スミス・ロウも今は苦しくても
8ウーデゴールがスタミナを獲得した様に
今後しっかりとトレーニングに取り組んでいけば
90分間戦えるフィットネスを獲得する事は可能だと思いますので
しっかりと取り組んでほしいと思います。

5トーマスもまずまず良かったと思いますが
一方で序盤は攻撃のテンポを上げる事に苦しんだと思います。

特に5トーマスのゲームメイクの特徴である
鋭い縦パスを入れる場面が少なく
セーフティーな横パスが多かったのは気になりました。

それは時間が経つにつれて徐々に改善されて行きましたが
それでも後半途中から5トーマスに代わって
41ライスがアンカーに入ると
チームのテンポは明らかに変わりましたので
少なくともこの試合の5トーマスは
レベルアップした現在のチームのテンポに
付いていけるだけのレベルには
まだ到達出来ていなかったと言えるかもしれません。

よって現状としては41ライスは勿論の事、
20ジョルジーニョよりも序列的にはまだ下であり
守勢に回る状況が多い試合ならば
そのフィジカル的な強度と機動力が活きますが
この試合の様に圧倒的にボールを支配できる試合の時には
20ジョルジーニョを起用した方が
楽な試合が出来たかもしれません。

単純な試合勘の問題だけならば
試合を重ねるごとに良くなってくると思いますが
このままならば圧倒的にテンポが速くなった
現在のチームには付いていけないかもしれませんので
早急に改善する事が期待されます。

最後に24ネルソンは良くなかったと思います。

この試合の24ネルソンは
殆どと言っても良い程、
右サイドの裏のスペースに抜け出す場面がなく
同時にワイドな位置からドリブル等で
状況を打開する様な仕掛けも観せる事がなかったのは
疑問に感じました。

この試合欠場した7サカと
同じ様なプレーをする必要がある訳ではありませんが
それでも7サカ&8ウーデゴール&4ホワイトが揃っている時は
ワイドな位置に広がったと思えば
裏のスペースに伺う等
この3人が入れ替わり立ち替わり
ポジションを入れ変えながら仕掛ける事で
前後左右に幅と奥行きをもたらして
立体的な優位な状況を作り出していると思います。

一方でこの試合では
ワイドな位置は4ホワイトに任せ
24ネルソンはハーフスペースのレーンから
更に中に入ってプレーする場面が多かった為に
前後の奥行きが生まれずに
横方向に並ぶ平坦な状況になる場面が多く
結果として右サイドから
躍動感を感じる事はなかったと思います。

勿論、アルテタ監督から
その様にプレーする様に指示があったのかもしれませんが
個人的には24ネルソンは
ウイングプレーヤーだと思っていますので
右サイドで起用された時には
深い位置までドリブルで切り込んで
エミレーツを沸かしてほしいと思っていただけに
ちょっと残念でした。


これまで出場機会に恵まれていなかった選手に
珍しくチャンスが与えられた試合でしたが
90分間プレー出来るフィットネスには
まだ問題がありますが
2つのゴールに関与した10スミス・ロウは
これからもチャンスが与えられると思います。

5トーマスも徐々にプレー時間は増えると思いますが
どちらかと言うと試合勘を取り戻すためや
現在のチームのテンポに適応させる為に
プレー時間が必要と言った方が
正しいと思われます。

24ネルソンに関しては
この試合でのプレーがアルテタ監督からの指示でない限り
状況はかなり厳しい様に感じます。
このままではこの試合がアーセナルの選手としての
最後の試合になってもおかしくありませんので
時間は限られていますが
来シーズンもチームに残る為には
もう一度大きなインパクトが必要だと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2サリバ       PL:2G1A
4ホワイト      PL:2G4A
6ガブリエウ     PL:4G0A
7サカ        PL:13G8A CL:3G4A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:7G6A CL:2G0A CC:1G0A
9ジェズス      PL:4G3A CL:4G2A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:6G4A CL:2G1A
14エンケティア    PL:5G2A CL:1G0A CC:0G1A
15キヴィオル     PL:1G3A
18冨安        PL:1G1A CL:0G2A
19トロサール     PL:7G1A CL:2G1A CS:1G0A
20ジョルジーニョ   PL:0G1A CL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A CL:0G0A CC:0G1A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G2A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:8G4A CL:1G0A
35ジンチェンコ    PL:1G2A
41ライス       PL:6G6A CL:0G1A


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PL30:Manchester City vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Manchester City 0−0 ARSENAL
2024年3月31日(日)Premier League, Etihad Stadium

Goal


22Raya

4White  2Saliba  6Gabriel  15Kiwior

20Jorginho

8Ødegaard    41Rice 

 7Saka              9Jesus

29Havertz



(66)15Kiwior>>>18Tomiyasu
(66)20Jorginho>>>5Thomas
(72)9Jesus>>>19Trossard
(78)7Saka>>>11Martinelli


Substitutes
 1Ramsdale
 35Zinchenko
 21Vieira
 10Smith Rowe
 14Nketiah
 

Arsenal 1.jpg勝ち点差1点の中に3チームが入る
大混戦の中で行われた
3位シティとの首位攻防戦。

難攻不落のシティのホームで行われた試合は
スコアレスドローで終わりました。

先発は代表戦を怪我で辞退した
7サカも名を連ねましたが
一方で代表期間前の怪我で離脱していた
11マルティネッリはベンチには戻って来ましたが
先発に名を連ねる事はなく
左サイドには9ジェズスが起用されました。

試合は予想通りボールを保持して
試合を進めるシティに対して、
アーセナルは前線から激しいプレスを仕掛けて
攻撃を遅らせると共に
シティが自陣に入って来たら
スペースを消す様にブロックを築いて
ゴール前へのシティの侵入を防ぎ続けると言う展開で
その上でアーセナルは一瞬の隙を突いて
一気にシティゴール狙うと言う
展開で進みました。

その結果、両チーム共に
めったに訪れる事のない
隙を伺い続けると言う
非常にヒリヒリとした試合になりましたが
その様な状況の中でも
何度かシティゴールに迫る場面がありました。

デ・ブライネに向けて送られた
グバルディオルのパスが逸れたボールを受けた2サリバが
右サイドのライン際にまで流れて来ていた41ライスに繋ぎ
その41ライスから送られたスルーパスで
4ホワイトがハーフスペースを抜け出した6分過ぎの場面、
その4ホワイトがポケットの位置にまで侵入した所から送ったクロスを
ファーサイドの9ジェズスに通り
1トラップした所から右脚を振り抜きましたが
強振する事が出来ずに
そのシュートも枠を捉えられず。

マークに付いていたアカンジの頭を越す
完璧なクロスだっただけに
9ジェズスのシュートは淡白すぎる印象は
否めませんでした。
コースを狙うのならば
しっかりと枠を捉えなければならなかったと思いますし
反対にそこまでコースを気にしなかったのならば
強振してパワーショットを撃って欲しかったと思います。

ボールを持ち込んできたロドリに対して
41ライスが鋭いスライディングタックルで
ボールを奪い返した24分過ぎの場面、
そのこぼれ球を収めた8ウーデゴールが
ボールを持ち上がった所から
29ハヴァーツ〜9ジェズスへと繋ぎ
その9ジェズスから送られた裏へのスルーパスに呼応して
29ハヴァーツが飛び込みましたが
前に出て来たオルテガに阻まれ
29ハヴァーツはシュートを撃つ事が出来ず。

デ・ブライネが送ったスルーパスをカットした
2サリバから4ホワイト〜9ジェズス〜4ホワイト
〜7サカ〜4ホワイトと細かく繋いで
シティ陣内に侵入した30分過ぎの場面、
一度8ウーデゴールにボールを預けた後に
再び右サイドでパスを受けた4ホワイトからクロスが送られました。
そしてそのクロスをファーサイドで受けた15キヴィオルが
ダイレクトで落としたボールを受けた9ジェズスが
シウバをかわして左脚を振り抜きましたが
このシュートも枠を捉える事が出来ず。

コバチッチが不用意に送ったバックパスを
8ウーデゴールが奪った33分過ぎの場面、
そこから41ライス〜9ジェズスと繋ぎ
その9ジェズスが左サイドから
シュートコースを探しながらカットインした所から
右脚を振り抜きましたが
そのシュートもブロックされてしまい
ゴールを奪う事は出来ず。

9ジェズスがより良いシュートコースを求めて
捏ねくり回し過ぎてしまったのは
ちょっと残念でした。
実際シュートコースがあったかどうかは分かりませんが
ロドリをかわしたタイミングが
一番時間的空間的に余裕があったと思いますので
あのタイミングで撃つ準備が整っていなかった時点で
このチャンスを活かす事は難しかった様に感じます。

フィニッシュの所に問題がありましたが
圧倒的にボールを支配されながらも
アーセナルは上手く隙を突いて
何度かシティゴールに迫る事が出来ましたが
一方で本当の意味でシティにゴールに迫られたのは
この場面位だったと思います

14分過ぎ、デ・ブライネが蹴った
右サイドからのCKをゴール前でアケ合わされてしまいました。
幸いそのヘッドは22ラヤの正面で救われましたが
この早い段階で失点していたら
試合の展開は大きく変わっていたと思いますので
この場面のセットプレーで
失点しなかったのは非常にラッキーだったと思います。

結局前半はポゼッション率72%対28%と
圧倒的にシティにボールを支配されながらも
総シュート数は4対4とイーブンだった様に
ある程度アーセナルが描いたプラン通りに
前半は進んだ様に感じます。

後半は両チーム共にいきなりチャンスが訪れました。

46分過ぎ、左サイドを侵入してきたシウバから
リコ・ルイス〜フォーデン〜ロドリと繋ぎ
そのロドリからのパスを受けたコバチッチに
ペナルティの外側からミドルシュートを撃たれてしまいました。
幸いそのシュートは僅かに枠の外で救われましたが
スペースのない所を細かく繋げられ、
そしてブロックの外側から
積極的にシュートを狙ってきた様に
シティは前半に比べて
より積極的に攻め始めた様に感じました。

51分過ぎ、ディアスからのパスを受けたフォーデンが
グバルディオルに繋いだ所で
2サリバと4ホワイトが上手く嵌めて
ボールを奪い返した所から
ショートカウンターが発動しました。
そのこぼれ球を収めた2サリバが
ダイレクトで8ウーデゴールに繋ぎ
その8ウーデゴールから送られたスルーパスで
裏に飛び出した7サカから
ゴール前に向かって走り込んできた9ジェズスに向けて
グラウンダーのクロスが送られましたが
残念ながらそのクロスに対して
9ジェズスは合わす事が出来ず。

この試合の中でゴールを奪う可能性があった
最大の決定機を活かす事が出来なかったのは残念でした。

結局、9ジェズスを追走して戻ってきたアカンジに
前に入られてしまった事が
この決定機をゴールに繋げる事が出来なかった
最大の原因だったのは言うまでもないと思います。
勿論、アカンジに比べて9ジェズスは
フィジカル的強度が劣っていますので
仕方がない部分もありますが
もっと上手く振る舞う事が出来た様に感じます。

例えば背後から来たアカンジに肩を当てられた事で
バランスを崩してしてしまった9ジェズスは
アカンジに前に入られてしまいましたが
その時の9ジェズスは
アカンジが迫っていた事に気が付いていたのかどうか?
アタックしてくる可能性を予測していたのかどうか?
仮に迫ってきたアカンジがアタックしてくる事を予測出来ていたら
バランスが崩れない様に構えていたと思いますし、
もっと言えば肩をぶつけてくる前に
先にぶつけに行く事も出来たと思います。

同時に、本当の意味で7サカから送られてくるクロスに対して
合わせる準備が出来ていたのかどうか?
ゴール前に飛び込んでいく自分に対して
完璧なクロスを7サカが送ってくれると
100%信じて飛び込んでいたのかどうか?

この場面に限らずにこの様な速いクロスに対して
9ジェズスの反応が一瞬遅れしまい
そのクロスに合わせられない場面が
これまでも何度かあったと思います。

それは送られてくるクロスに対して
柔軟に合わせようとしているのかもしれませんが
反対に言えばクロスが放たれるその時点では
まだ準備が整っていないとも言えます。
もっと言えば自分で調整して合わせようとする意識が強いと言う事は
クロスの出し手が完璧なクロスを送ってくる事を
100%に信じていないとも言えると思います。

この場面でも7サカの事を100%信じていたら
ゴールの中にそのまま飛び込む位の勢いで
走り込んでいたと思いますが
残念ながらその様には観えませんでした。

前半のシュートチャンスで
シュートを撃つ決断を中々下せなかった場面もそうですが
現在の9ジェズスは
ゴールに対する貪欲さや執念、決断力等の
ストライカーとしての重要な何かを
欠いてしまっているのは確かであり
現状としてストライカーではない
29ハヴァーツの後塵を拝しているのも
仕方がないと思います。

その後も両チーム共に
高い集中力で一進一退の攻防を繰り広げ、
特にこの場面の攻防は見応えありました。

68分過ぎ、センターサークル辺りからの
リスタートのボールを受けたドクが
左サイドから18冨安をかわして
ドリブルで中に入ってきた所で
9ジェズスが猛然と戻ってきました。

残念ながら9ジェズスはボールを奪う事は出来ませんでしたが
その9ジェズスの動きで
ドクの侵入を止める事に成功し
そこからリコ・ルイスへ送ったパスが
それた所を今度は猛然と戻ってきた29ハヴァーツがカットして
ボールを奪い返しました。

しかし今度はボールを奪い返した29ハヴァーツが
猛然と追走してきたドクに再びボールを奪い返されてしまうと
そのこぼれ球を収めたシウバが前を向いてパスを出そうとした瞬間に
素早く寄せた2サリバが寄せて奪い返しましたが
その直後にすぐに寄せてきたロドリにボールをカットされてしまいました。
さらにそのこぼれ球を収めたシウバが
グリーリッシュに出したパスは4ホワイトがカットし
そのこぼれ球を収めたロドリに対しては
すぐに2サリバがカットして8ウーデゴールにパスを出しましたが
そのパスは今度はドクにカットされてしまいました。
そしてそのドクからのパスを受けたグリーリッシュが
シウバ〜ロドリと繋いだ所で
8ウーデゴールが寄せて行きましたが
ボールを奪い返す事が出来ずに
そのロドリからのパスを受けたシウバが
深い位置にまで持ち込んだ所から送った折り返しを
4ホワイトがブロックした所から
大きく蹴り出してこの攻防はやっと終わりました。

ドクが仕掛け始めてから約30秒間のこの攻防は
まさに将棋の「早指し」の様に
その瞬間瞬間で判断と決断を繰り返して
目まぐるしく攻守が入れ替わる
緊張感のある攻防だったと思います。

そして試合終盤には
両チーム共に決定機を迎えました。

83分過ぎ、デ・ブライネが蹴った左サイドからのCKを
ニアでグバルディオルが流したボールに対して
ファーサイドに走り込んできたハーランドが
折り返そうとしましたが
空振りしてしまい救われました。

もしもハーランドが折り返していたら
ゴール前にはディアスが入ってきていましたので
失点していてもおかしくない状況でしたので
ハーランドのミスに救われました。

85分過ぎ、18冨安からのパスを
中盤の底で受けた5トーマスが
前方を塞いでいたシウバとロドリの間から
8ウーデゴールにパスを通し
その8ウーデゴールからのスルーパスで
19トロサールが裏に抜け出しましたが
そのまま持ち込んだ所から放たれた左脚のシュートは
オルテガにセーブされてしまい
ゴールを奪う事が出来ず。

勿論、抜け出してきた19トロサールを
角度のない所に向けて追いやった
アカンジが対応は素晴らしかったと思いますが
一方で反対サイドからは11マルティネッリが
完全にフリーの状況で走り込んできていましたので
ファーストタッチのタイミングで
11マルティネッリに向けてパスを出していたら
もっと可能性が広がっていた様に感じます。

言うなればPL第4節の
マンチェスター・ユナイテッド戦で
9ジェズスのゴールをアシストした
21ヴィエイラのプレーがまさにそれです。

19トロサールはアタッカーですので
自ら仕掛けようとする意識が強いのもわかりますが
もう少し視野を広げれば
さらに大きなチャンスを生み出す事が出来ると思いますので
その辺りの改善は必要だと思います。

試合は両チーム共にゴールを奪う事は出来ずに
スコアレスでドロー。

勝点3が欲しい試合でしたが
47試合連続ホームゲームでゴールを奪っていた
シティに対して
一つのゴールを奪われる事なく
ドローで終わったのは決して悪い結果ではなかったと思います。

これでリバプールとシティとの直接対決は終わりましたが
その両チームとの直接対決では
ホームで勝利、アウェイで引き分けと言う
1勝1分で勝点4づつ奪う事が出来た様に
遂にこの両チームと肩を並べた宣言しても
誰も文句を言う人はいないと思います。

実際この試合でもシティに全く引けを取らなかったと思います。
特に現時点で世界最高のCFである
ハーランドに全く仕事をさせなかったと言っても過言ではなく
現時点でそのハーランドを抑えられるCBコンビは
6ガブリエウ&2サリバしかいない
と言っても過言ではないと思います。

それに加えてやはり41ライスの存在は
非常に大きかったと思います。
シティの攻撃の起点であるロドリを抑えに
高い位置にまで出ていた思えば
DFラインの前のスペースをしっかりとカバーし、
左サイドにいるはずなのに
気が付いたら右サイドのライン側でプレーしていたりと
ピッチの至る所に顔を出して広範囲カバーするのは勿論の事、
その各々の場面で効果的なプレーを観せ続けて
チームを救っていたと思います。

勿論、この3人だけではなく
ピッチ上の全ての選手が
高い集中力と献身的な姿勢で
90分間戦い続けた結果だと思いますが
結果としてあの絶対王者のシティに
攻め手を全く与えなかったのは
大きな成長を感じます。

それでも改善が必要な所もあったのも事実だと思います。

20ジョルジーニョはここ最近司令塔として
絶大な存在感を示していましたが
完全にボールを支配されてしまったこの試合では
ボールを保持してゲームを作ると言う
最大の役割を殆どする事が出来ず、
反対に20ジョルジーニョが前に出た状態で
ファーストプレスが回避された時には
そのボールの流れに完全に置いて行かれてしまった場面は
一度や二度ではなかったと思います。

そう言う意味では5トーマスが投入されてからの方が
さらに安定感が増した様に感じました。

勿論、20ジョルジーニョはゲームメイクだけに留まらず
相手のファイナルサードにおいて
1本のパスから決定機を演出すると言う
5トーマスにはないパス能力を持ち合わせていますので
少ないチャンスからゴールを奪う飛び道具として
期待していたのかもしれませんが
この試合の様に自陣に押し込められる状況が長い試合では
その決定機を演出するパス能力を披露する場面は
限られていたと思いますので
コンディション的な不安がなければ
最初から5トーマスを起用していた方が
中盤の底に穴が空く事なく
更に強固な守備ブロックが築けていたと思います。

一方でその飛び道具と言う意味では
11マルティネッリを先発から起用出来なかったのも
残念でした。

勿論、ジェズスは守備面で貢献していたと思いますが
ウォーカーが怪我で欠場したこの試合のシティの右サイドは
シティを攻略する上で一つのポイントだったと思いますので
そう言う意味ではアーセナルの左サイドは
物足りなかったと言わざる得ないと思います。

そしてこの試合に限らず現在のアーセナルが
改善しなければならないポイントが
ストライカーだと言う事を
改めて感じさせる試合だったと思います。

まぁ、正確に言えばストライカーを改善する事が出来れば
アーセナルは更に1ランク上のチームになれると言った方が
正しいのかもしれませんが、
どこからでもゴールを奪う事が出来る所は
現在のチームの強みである一方で
逆に言えばこの形に嵌れば確実にゴールを奪う事が出来ると言う
絶対的な形がないとも言え、
この試合の様に少ないチャンスしか作れない状況では
確実にゴールを奪う事が出来る形がない
現在のチームは途端にゴールの匂いを失ってしまいます。

この問題に関しては今シーズン以上に
チーム力を上げる為には
避けては通れない問題だと思いますので
この夏の移籍期間でどの様な補強を行うか楽しみです。

勝点3が理想の試合でしたが
反対に敗れていたら優勝争いから大きく後退する
非常に重要な試合でしたので
その最悪な結果を回避して
勝点1を分け合ったのは
決して悪い結果ではなかったと思います。


これから残り9試合、
取りこぼしをしたチームが
優勝争いから脱落すると言っても過言ではありません。

EL参戦中のリバプールは
CL参戦中のアーセナルとシティに比べて
プレッシャーが少ない分、
有利なのは言うまでもありませんが
何よりも退任が決まっているクロップの為に
チームが一丸となってタイトルを取りにきていますので
シーズン終盤に向かえば向かうほど
そのモチベーションは高くなると思います。

一方のシティは2シーズン連続3冠と言う偉業に
チャレンジしていますが
最後までそのプレッシャーに打ち勝ち続けて
走り抜ける事が出来るのかどうかが問題かもしれません。

しかし昨シーズンも一つも落とす事が出来ない状況で
最後まで走り抜けて3冠を達成したと言う経験がありますので
その大きな経験がある分
この様な難しい状況に対処する術は持っていると思います。

そしてアーセナルはCLバイエルン戦と並行しながら
週に2試合行われる4月を乗り切れるかどうか?
ここ最近のアーセナルにとっては
経験した事のない未知の領域に突入します。

絶対的な力を発揮しているレギュラー組に
新たな怪我人が出現しないと言う事は
PL優勝するに当たり絶対条件だと思いますが
同時に怪我から復帰した5トーマスや18冨安が
シーズン終盤に向けてコンディションが上げていけるのか?
そしてサブ組の中から苦しいスケジュールを救う
ラッキーボーイ的な選手が現れてくれるのか?
これまでのシーズン支えてきたレギュラー組を
他の選手がどれだけカバー出来るかどうかが
非常に重要になってくるのは言うまでもないと思います。

これから始まる難局を乗り越える為には
全てが噛み合う必要があると思います。
反対に全てが噛み合えば
PLの栄冠に手が届く所にまでは
昨シーズン以上にきているのは間違いないと思います。


アーセナルが元々いた立ち位置に戻す為にも
ここからが本当の勝負です!!


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2サリバ       PL:2G1A
4ホワイト      PL:2G4A
6ガブリエウ     PL:4G0A
7サカ        PL:13G8A CL:3G4A CS:0G1A
8ウーデゴール    PL:6G6A CL:2G0A CC:1G0A
9ジェズス      PL:4G3A CL:4G2A
10スミス・ロウ    PL:0G1A
11マルティネッリ   PL:6G4A CL:2G1A
14エンケティア    PL:5G2A CL:1G0A CC:0G1A
15キヴィオル     PL:1G3A
18冨安        PL:1G1A CL:0G2A
19トロサール     PL:7G1A CL:2G1A CS:1G0A
20ジョルジーニョ   PL:0G1A CL:1G0A
21ヴィエイラ     PL:1G2A CL:0G0A CC:0G1A
24ネルソン      PL:0G0A CL:0G2A CC:1G0A
29ハヴァーツ     PL:8G3A CL:1G0A
35ジンチェンコ    PL:1G2A
41ライス       PL:6G6A CL:0G1A


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イーサン・ヌワネリ、プロ契約締結!! [移籍情報]

63イーサン・ヌワネリ(17歳)とのプロ契約が締結されました。

nwaneri-signs-mertesacker.jpg

3月21日に17歳の誕生日を迎えた
63ヌワネリと最初のプロ契約が締結されました。


契約期間:非公開
週給:非公開


アーセナル通算

 PL 2試合途中出場

 公式戦通算 2試合途中出場


9歳の時にアーセナルのアカデミーに加入した63ヌワネリは
驚異的なスピードでステップアップし
2022年9月18日のPLブレントフォード戦に
15歳181日で出場した63ヌワネリは
それまでのPL最年少出場記録だった
ハーヴェイ・エリオットの16歳30日を更新すると共に
1964年8月22日に15歳185日で出場した
デレク・フォースターのイングランドトップリーグにおける
最年少出場記録も59年ぶりに更新し
歴史にその名を刻みました。

今シーズンは16歳ながらU-21チームの中心選手として
PL2を中心にプレーしていますが
それらのリザーブでの試合では
14試合出場し14ゴール3アシストを挙げている様に
既にリザーブの枠には収まりきらないレベルにまで成長しており
実際2024年2月11日に行われた
PLウエスト・ハム戦に
後半途中から出場した63ヌワネリは
ファーストチームの選手たちに混じっても埋もれる事なく
大きな存在感を示していたと思います。

その様な63ヌワネリが
来シーズンからはファーストチームに
昇格する事が期待されています。

本職は攻撃的MFですので
インサイドハーフが主戦場になると思いますが
一方で左利きの63ヌワネリは
右サイドのワイドの位置でも
問題なくプレーが可能だと思いますので
現在、代えが効かない状況になっている
8ウーデゴールと7サカのバックアップを
63ヌワネリに託す英断を下しても良いと
個人的には思っています。

まぁ、実際この2人のバックアップを
63ヌワネリ一人で務めるのは
早くても2〜3シーズン後になると思いますが
セスク、ジャック、7サカの時の様に
彼らを信じて起用し続ければその期待に応え
早い段階からチームの中心選手を担う選手に
成長するだけのポテンシャルを持っていると思いますので
来シーズンからは正式にファーストチームに昇格させ
是非とも多くのチャンスを与えて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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