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PL16:Brighton vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Brighton 0−1 ARSENAL
2020年12月29日(火)Premier League, Amex Stadium

Goal 
 (66)9Lacazette(←7Saka)


1Leno

2Bellerín  16Holding  22Marí  3Tierney

25Elneny  34Xhaka

 7Saka    32Smith Rowe   35Martinelli

14Aubameyang


(65)35Martinelli>>>9Lacazette
(81)7Saka>>>8Ceballos
(89)32Smith Rowe>>>15Maitland-Niles


Substitutes
 13Rúnarsson
 20Mustafi
 17Soares
 28Willock
 19Pépé
 30Nketiah


Arsenal 1.jpgチェルシー戦の様には行きませんでしたが
何とか2連勝を挙げました。

先発は前節のチェルシー戦から
背中にハリを訴えていた
1トップの9ラカゼットを
14オーバメヤンに代えた以外は
同じ布陣を組んできましたが
そのチェルシー戦とは異なり
入り方は非常にスローでした。

ブライトンが守備のブロックを築いて
引いて守る体制を整えていた事もあり
後ろではボールを持っていても
そこから一向に前に進む事が出来ない
絶不調の時期と同じ流れになってしまい、
その一番の要因は34ジャカや25エルネニーの所から
縦パスが全く送る事が出来なかった所だと思います。
勿論、前線のスペースを消されてしまい
アーセナル選手にはマークが着いていたのも事実ですが
それを差し引いても言うなれば
怖がり過ぎだと思います。

実際、32スミス・ロウや35マルティネッリ等は
スペースがそれほどない所でも
パスを要求していましたが
そのほんの5〜10m程の距離のパスを出せないのは
怖がっていると言われても
言い訳は出来ないと思います。

勿論、パスがカットされるリスクや
潰されてボールをロストするリスクもありますが
その一方で32スミス・ロウや35マルティネッリの近くには
適切な距離感で他の選手がいましたので
送られたパスをダイレクトで繋いだり、
ワンツーで抜け出す等、
チェルシー戦と同様に一気にテンポアップするプレーが
期待出来たかもしれません。

結局、縦パスらしい縦パスが入ったのは
13分過ぎの25エルネニーから14オーバメヤンに
送られた場面まで待たなければなりませんでした。

その後も効果的な縦パスを入れられずに
前に進む事が出来ない時間が続き
前半の間にチェルシー戦の様な
オフザボールの連動的な動きから
チャンスを創造したのはこの場面位だったと思います。

26分過ぎ、34ジャカからの縦パスを
ワイドな位置から中に切り込んできた2ベジェリンが受け
そこからゴールに向かって走り込んできた
32スミス・ロウへパスが送られましたが
そのまま切り込んでいった所で
フェルトマンに倒されましたがノーファール。

2ベジェリンからのパスを受けた32スミス・ロウは
ワンタッチ目でボールを前に出した所で
抉じ入れてきたフェルトマンの右足に
ヒットされて倒されていましたので
完全にファールの場面だったと思いますが
34ジャカの縦パスを受けた時の
2ベジェリンのコース取りは俊逸でしたし
DFラインの前に出来ていたスペースに
遅れて入ってきた32スミス・ロウの
オフザボールのランニングがあってこそ
成立する仕掛けだったと思います。

一方で決定機という意味では
ブライトンの方が作れていたかもしれません。

ビルドアップの段階での
35エルネニーのミスパスから
アリスターにシュートを撃たれてしまった
35分過ぎの場面や
ベルナルドの折り返しを受けたジャハンバクシュに
ペナルティの中からシュートを撃たれた
36分過ぎの場面等は
決められてもおかしくない危険な場面だったと思います。

前半はこのままぺペースが掴めないまま終わってしまいましたが
後半に入ると大分改善されていきました。

49分過ぎ、22マリからのパスを受けた32スミス・ロウから
35マルティネッリに繋ぎ、
そこから左サイドに向けて斜めに全力で走り込んできた7サカが
35マルティネッリからのパスで抜け出し
ファーサイドからゴール前に走り込んできた
14オーバメヤンに向けて鋭いクロスが送られました。

残念ながら14オーバメヤンのシュートは
GKに当ててしまいゴールを奪う事は出来ませんでしたが
32スミス・ロウ、35マルティネッリ、7サカの3人が
同じプレーイメジを共有して一つに繋がった
完璧な速攻だったと思います。

ここから徐々にシュートを撃つ場面が増えていきました。

50分過ぎ、左CKからの流れで
3ティアニーが入れたクロスが
ファーサイドに流れた所で
14オーバメヤンがダイレクトで右脚を振り抜きましたが
枠外でゴールを奪えず。

51分過ぎ、スローインを受けた32スミス・ロウが
左サイドをドリブルで切り込んでいった所からの折り返しを
35マルティネッリがシュート放ちました。

残念ながらDFにブロックされて
コースが変わってしまい枠を捉えられませんでしたが
ドリブルで切り込んだ時に体勢を崩されながらも
マルティネッリへ決定的なラストパスを送った
32スミス・ロウのセンスと
常に最適なポジションにいる
35マルティネッリのポジショニングセンス。
この2つが繋がるだけで
決定機を作る事が出来ると言う場面でした。

53分過ぎ、35マルティネッリからのパスを受けた
32スミス・ロウが送ったスルーパスを
左サイドで受けた14オーバメヤンが右脚を振り抜きました。

残念ながらファーサイドを狙った14オーバメヤンのシュートは
枠を捉える事が出来ませんでしたが
単純な事ですが
35マルティネッリから32スミス・ロウへのパスも
32スミス・ロウから14オーバメヤンのパスも
足下ではなくスペースへ向けて
正確なパスを送る事が出来た事で
プレースピードを落とさずに
完璧な速攻になったと思います。

55分過ぎ、2ベジェリンからの楔のパスを
下がってきて受けた14オーバメヤンが
ダイレクトで背後に流したパスで
7サカが裏に抜け出しました。

そこからのクロスはブロックされてしまいましたが
2列目の3人の連動的なプレーに
14オーバメヤンのポストプレーが
やっと加わる事が出来た場面でした。

そして、35マルティネッリに代わって入った
9ラカゼットのファーストプレーで
先制ゴールが生まれました。

66分、16ホールディングからの縦パスを受けた7サカが
バーンをかわしてドリブルで
右サイドを侵入した所から送った折り返しを
9ラカゼットが決めて先制ゴール!!

個の力で打開した7サカ、
14オーバメヤンのゴールへ向かう動きで
DFラインを下がった所に出来た
DFラインの前のスペースに
9ラカゼットが入ってくる仕掛けのパターン、
そしてそれをマーカーの外側からニアに叩き込んだ
9ラカゼットの勝負強さ。
全てが噛み合った先制ゴールだったと思います。

その後も、何度かチャンスがありました。

72分過ぎ、14オーバメヤンとのワンツーで抜け出した
3ティアニーが深い位置まで侵入した所からの折り返しを
7サカが合わせましたがブロックされてゴールは奪えず。

81分過ぎ、3ティアニーからの縦パスを
下がって受けに来た9ラカゼットが
左サイドに流したボールを受けて
14オーバメヤンが抜け出しました。

そこから送ったクロスは繋がりませんでしたが
9ラカゼットが入ると
このポストプレーにより
仕掛けがテンポアップされますので
やはり1トップには9ラカゼットの方が
機能する印象を受けます。

チェルシー戦でのアーセナルが嘘だった様に
前半は全く機能せずに
不調だった時期のチームに戻った様に観えましたが
後半はチェルシー戦と同様に
連動的でテンポの良い仕掛けを
繰り出す事が出来ていたと思います。

前半が上手くいかなかった原因は
前記の様に34ジャカや25エルネニーを中心に
前線に向けて縦パスが全く入らない所が
大きかったと思います。

実際、後半になって2列目の3人にボールが入る様になると
ダイレクトプレーのコンビネーションで展開したり
パスを受けた後にそのままボールを動しながら展開する事で
ブライトンの守備のブロックに隙が出来始めていましたので
スペースが無くプレッシャーが掛かった状況でも
もっと積極的に縦パスを送るべきであり
縦パスを送れる様にならないと
守備を固められた相手に対しては
今後も苦しむかもしれません。

同時に、1トップに入った14オーバメヤンは
良くなかったと思います。
単純に怪我の影響の為なのか体にキレがなく、
スピードも損なわれていた印象だったのは勿論でしたが
やはり2列目の3人と
プレービジョンが共有出来ていないと言う
印象を受ける場面が多く
同時にチームとして重要な役割である
下がって受けに来るポストプレーも少なかった所が
機能していない印象を強くした様に感じます。

縦パスを送る事が出来ない問題は
後ろでボールを回すにしても
前半の様にノロノロと回すのではなく
後半の様に常にテンポ良く回すだけで
違ってくる様に感じますし、
単純に18トーマスが復帰してくれば
縦パスが送れる様になるかもしれません。

一方で現時点では1トップで起用するのならば
14オーバメヤンよりも9ラカゼットの方が
チームは機能する様に感じますが
同様なポストプレーを観せていた30エンケティアが
2列目の3人と共に起用した時に
どの様な化学反応を起こすかどうか
一度試して欲しいと思います。
一方で14オーバメヤンをどの様に組み込むかは
一から考え直さなければならないかもしれません。

以前の様に2列目の左サイドで起用するのが
現実的だと思いますが
今の2列目のユニットから35マルティネッリを外しても
このユニットが機能するかどうかは
検証する必要があると思います。

前半は機能しませんでしたが
後半は2列目の3人が中心となって
攻撃面を牽引していましたので
チェルシー戦のパフォーマンスは
決してたまたまではなかったと証明されたと思います。

とは言え、怪我明けの35マルティネッリは
まだ90分フルで起用するのは難しく、
32スミス・ロウもこの試合では
80分を待たずして完全にガス欠になっていましたので
今のレベルのプレーを
今後も継続的に続ける事が出来るかどうかは
問題になるかもしれません。

今シーズンは上位陣も勝ち点を伸ばすのに苦しんでおり
特に5位から9位までは勝ち点26で並んでいる様に
これからの数試合も連勝して勝ち点を積み上げる事が出来れば
まだまだ追い付く事も可能かもしれません。

この流れを失わず
一戦一戦勝利を積み上げていって欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A 
7サカ        PL:2G1A EL:0G1A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:5G0A EL:1G0A CC:1G0A
12ウィリアン     PL:0G3A
14オーバメヤン    PL:3G1A EL:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
19ペペ        PL:2G0A EL:3G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:1G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G1A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G1A EL:1G2A
34ジャカ       PL:1G0A EL:0G0A
35マルティネッリ   PL:0G0A EL:0G0A CC:0G1A
38バログン      PL:0G0A EL:2G1A


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追伸、

本年もお付き合いしていただきありがとうございました。

今シーズンはアーセナルを観はじめてから
もっとも苦しんでいるシーズンになってしまいました。

昨シーズンFA杯優勝したチームが
今シーズンは更に進化してくれる事を
期待していましたが思う様に進まず
反対にドレッシングルームのゴタゴタから
チームは再び空中分解寸前の所まで
行ってしまいました。

しかしその様な悪い空気を変えたのが若い選手達であり
これからチームが進むべき道を
これらの若い選手達は示したと言えます。

そういう意味で本当の意味で今シーズンは
チームが新たな時代に入る過渡期であり
この過渡期を乗り越える事が出来れば
必ず明るい未来が待っていると思います。

その新たなアーセナルが構築されていく様を楽しみに
今年も応援し続けたいと思います。

では、来年も宜しくお願いします。
皆様、良いお年を!!


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冬の移籍期間に向けて2020/21、その3 [Arsenal F.C.]

冬の移籍期間に向けて2019/20、その3

Arsenal 1.jpg


この冬の移籍期間で補強が必要だと思われるポジションは

1、攻撃をクリエイトするチャンスメイカー

一択です。

攻撃をクリエイトするチャンスメイカーと言っても
いくつかのタイプの選手が含まれると思います。
中盤の組み立ての段階からラストパスを送る段階までの
数多くの状況下で攻撃をクリエイトする
MF色の強い選手から
より前線で決定機に直接的に関与する
アタッカー色の強い選手まで含まれると思われます。

では、アーセナルが獲得に動いていると噂される選手を
挙げてみたいと思います。


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ホッセム・アワール(22歳):インサイドハーフ、トップ下
Houssem Aouar
オリンピック・リヨン
1998年6月30日生
175cm 70kg
フランス代表
移籍金 £5300万


クリスティアン・エリクセン(28歳):攻撃的MF
Christian Dannemann Eriksen
インテル
1992年2月14日生
182cm 76kg
デンマーク代表
移籍金 £1200万


エミリアーノ・ブエンディア(24歳):右サイドアタッカー
Emiliano Buendía
ノリッジ・シティ
1996年12月25日生
172cm 72kg
アルゼンチン
移籍金 £


イスコ(28歳):トップ下
Isco
レアル・マドリー
1992年4月21日生
176cm 74kg
スペイン代表
移籍金 £


ヴィニシウス・ジュニオール(20歳):左サイドアタッカー
Vinícius Júnior
レアル・マドリー
2000年7月12日生
176cm 62kg
ブラジル代表
移籍金 £


ユリアン・ブラント(24歳):攻撃的MF、サイドアタッカー
Julian Brandt
ボルシア・ドルトムント
1996年5月2日生
185cm 83kg
ドイツ代表
移籍金 £


ファビオ・ヴィエイラ(20歳):攻撃的MF、CMF
Fabio Vieira
ポルト
200年5月30日生
170cm 62kg
ポルトガルU-21
移籍金 £2700万


(年齢は2021年2/1現在)

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まず、最も理想的な選手は
夏の移籍期間でも最後の最後まで獲得に動いていた
リヨンのアワールだと思います。

インサイドハーフでもトップ下でも
もっと言えばサイドアタッカーとしても
チャンスメイク出来る高い技術の持ち主で、
特に中盤からドリブルで持ち上がる推進力と
アタッキングエリアに入ってからのラストパスの質、
そして状況によって
シュートの局面にも顔を出す事が出来るアワールは
現在のアーセナルが求めているタイプの
タレントだと思います。

唯一不安なのはリーグ1に比べて
明らかに激しく展開が速いPLでも
同様なプレーが出来るかどうかであり
特にシーズン途中の冬の移籍期間での加入は
適応する事が難しいと言われていますので
多くのリーグ1から移籍してきた選手同様に
最初は適応に苦しむ可能性もあると思います。

とは言え、攻撃をクリエイトするという意味では
理想的な選手であり獲得するチャンスがあるのならば
是非とも獲得して欲しいと思います。

インテルで出場機会を掴めずに苦しんでいるエリクセンが
この冬に移籍する可能性が高いと言われており
その移籍先としてアーセナルの名前が挙がっています。

昨冬にスパーズから移籍したインテルでは
よりフィジカル的な部分が求められる
コンテ監督のスタイルへの適応に苦しみ
ベンチを温める試合が多く
エリクセン本人もクラブとしても
この冬の移籍には前向きと言われています。

とは言え、スパーズ時代は
公式戦69ゴール89アシストを挙げ
絶対的な司令塔として
攻撃陣を牽引していたエリクセンが
僅か1年足らずでパフォーマンスレベルを
落としたとは考えられず
慣れ親しんだPLに戻って来れば
もう一度その実力を発揮してくれると思われます。

ノリッジのブエンディアも
獲得候補に挙がる事のある選手です。
ノリッジは昨シーズンPL最下位で
今シーズンはチャンピオンシップに降格してしまいましたが
そのノリッジの中で奮闘していたのがブエンディアでした。

右利きですが左脚からも正確なパスが出せる柔軟性、
細かなボールタッチと小柄な所を活かして
小回りの効くドリブルの切れ味、
そして確かなプレービジョンを持っている
右サイドアタッカーで
昨シーズンはシーズン27得点しか奪う事が出来なかった
ノリッジの約1/4に当たる7つのゴールが
ブエンディアのアシストから生まれており
今シーズンのチャンピオンシップでも
6ゴール7アシストと結果を出しています。

ノリッジが降格した事で
この夏にPLのクラブが獲得に動くと思われていましたが
新型コロナウイルス感染症の影響による
財政状態の悪化により
どのクラブも獲得に動く事はありませんでした。
しかし今シーズンの活躍を考えれば
チャンピオンシップの器には収まらない事は
証明されていますので
この冬に再びPLに戻ってくる可能性は
十分にあると思います。

レアル・マドリーのイスコやヴィニシウスを
ローン移籍での獲得に動いているという噂があり
実際、ポジションを掴めていないこの2人を
財政状態を安定させる為に
レアル側も移籍に前向きと言われています。

ヴィシニウスはドリブルだけに限れば
ワールドクラスのテクニックの持ち主かもしれませんが
球離れが悪くゴールに直結するプレーに
難があると言われていますので
攻撃をクリエイトするチャンスメイカーを探している
今のアーセナルが求めているタイプの選手ではない様に感じます。

イスコも優れたテクニックの持ち主ながら
そのテクニカルなプレーに傾倒しすぎる為に
シンプルにプレーして
攻撃陣のテンポを上げる様なプレーに
問題がある様に感じますので
同じくプレーのテンポが上がられない
今のアーセナルを救う存在になるかどうか疑問に感じます。

ドルトムントのブラントも
今シーズンは若手の台頭があり
思う様に出場機会を掴めていない為に
アーセナルの獲得リストに入ったと言われています。
そのブラントはトップ下や
シャドーストライカーを主戦場にする
テクニックに優れたチャンスメイカーと言う印象ですが
このブラントもテクニカルなプレーに傾倒する傾向があり
プレーのテンポに問題がある様に感じる所は
気になります。

ポルトのファビオ・ヴィエイラにも
興味を示していると言う噂があります

現在20歳のファビオ・ヴィエイラは
昨シーズン後半にファーストチームに昇格し
今シーズンも徐々に出場機会を増やし始めた
今売り出し中のテクニカルな攻撃的MFで
線は細いのですがボディーバランスが良く
スピードと敏捷性も優れているので
スペースのない所でも苦にしていません。
又、正確な左脚と確かなプレービジョンを持っており
俗に言う糸を引く様なロングレンジのスルーパス1本で
決定機を作る事が出来る所も
大いに魅力を感じます。
一方でファールで止められる場面が多い所は気になります。
特に激しいプレーが許容されているPLでは
怪我の問題は懸念材料になるかも知れませんが
将来的にポルトガル代表に名を連ねる可能性が高い
ファビオ・ヴィエイラは興味深いタレントだと思います。


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現在のアーセナルにとって
最も理想的な選手はアワールだと思われますが
夏の時点で£5300万と言われていた高額な移籍金は
今のアーセナルがすぐに準備出来る金額ではなく
同時にステップアップの時期に来ているアワールにとって
現在不振に苦しみPL下位に沈んでいるアーセナルを
ステップアップの場として選んでくれるかどうかは
少なからず疑問に感じますので
獲得を実現させる為にクリアーしなければならない問題は
かなり大きいと思います。

現在のアーセナルにとっては
より前線で決定機に直接的に関与する
アタッカー色の強い選手よりも
中盤の組み立ての段階からラストパスを送る段階までの
数多くの状況下で攻撃をクリエイトする
MF色の強い選手の方が必要だと
個人的には思っていますので
アタッカー色の強いヴィシニウスは
そのプレーの特徴と共に
この冬にアーセナルが求めている選手ではない様に感じます

ブエンディアも右サイドアタッカーを主戦場とする
ドリブラーですので
同様にもう少しMF的な選手の方が
今のアーセナルには必要だと個人的には思います。

そういう意味ではタイプ的には
エリクセン、イスコ、ブラントが
求めているタイプの選手だと思いますが
プレーのテンポの面やPLでの事績を考えますと
エリクセンが理想かもしれません。

しかし問題は、新型コロナウイルス感染症の為に
財政状態が悪化しているインテルが
完全移籍での売却を求めていると言われている所で
獲得に必要な移籍金を
今のアーセナルが準備出来るかどうかは疑問であり
スパーズのライバルクラブに当たるアーセナルへの移籍を
決断出来るかどうかもポイントだと思います。

とは言え、個人的にはエリクセンを
シーズン終わるまでのローン移籍で
獲得出来れば理想的であり
更に買取オプションを付ける事が出来れば
言う事はないと思いますので
なんとか上手くまとまって欲しいと思っています。

ポルトのファビオ・ヴィエイラは
先行投資的な意味合いならば
非常に魅力的ですが
今すぐに結果が求められる現状には
適していないと思われますので
来夏に獲得するチャンスがあれば
チャレンジして欲しいと思います。


では、数日後には冬の移籍期間が始まります。
そこでアーセナルがどの様な立ち振る舞いを
観せてくれるか楽しみです。


C'mon Arsenal !!


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PL15:ARSENAL vs Chelsea [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 3−1 Chelsea
2020年12月26日(土)Premier League, Emirates Stadium

Goal 
 (35)9Lacazette(pk)
 (44)34Xhaka
 (56)7Saka(←32Smith Rowe)
 (85)Abraham


1Leno

2Bellerín  16Holding  22Marí  3Tierney

25Elneny  34Xhaka

 7Saka    32Smith Rowe   35Martinelli

9Lacazette


(65)32Smith Rowe>>>28Willock
(71)35Martinelli>>>19Pépé
(90)9Lacazette>>>20Mustafi


Substitutes
 13Rúnarsson
 17Soares
 15Maitland-Niles
 8Ceballos
 30Nketiah
 14Aubameyang


Arsenal 1.jpg待ちに待った勝利です!!
この1勝を挙げるまで
本当に長い時間が掛かってしまいましたが
遂に勝利を挙げる事に成功しました。

現在イングランドは再び
新型コロナウィルスの猛威に曝されており
6ガブリエウが感染者の濃厚接触者として
隔離される事になり、
23D.ルイスと12ウィリアンは
検査では陰性だった様ですが
体調不良を訴えた事で
大事を取ってチームから離れる事になった為、
先発メンバーは大きく変更されました。

GKは1レノが務め
DFラインは右SBに2ベジェリン、左SBに3ティアニーが入り
6ガブリエウも23D.ルイスも起用出来ないCBには
22マリが16ホールディングと共に起用されました。
CMFは出場停止明けの34ジャカが25エルネニーと組み
2列目は右に7サカ、左に35マルティネッリ、
トップ下に32スミス・ロウ、
そして1トップに9ラカゼットが入る
4−2−3−1が組まれました。

この試合の注目は何と言っても
若い3人が並んだ2列目だと言うのは
言うまでもないと思います。

35マルティネッリはカラバオ杯シティ戦で負傷して
後半早々に退きましたので
大事に至らず正直ホッとしましたが
そのシティ戦の先発メンバーの中では
唯一の希望となっていた事を考えれば
2試合連続先発での起用も十分納得だと思います。

一方の32スミス・ロウは
今シーズンはまだPLの試合では起用されていませんが
ELでは十分に結果を出し
そのシティ戦でも自らの能力を
しっかりと示す事が出来ていましたので
この今シーズンのPL初起用は
遅すぎた位だったと思います。

20歳の32スミス・ロウ、19歳の35マルティネッリに加え
同じく19歳の7サカと言う若い3人に
このロンドンダービーの命運を
そしてゴール欠乏症に陥っている現状を
打開するミッションを委ねる事になりましたが
その難しいミッションをこの3人は
見事に成し遂げてくれました。

試合の入り方は完璧だったと思います。

試合開始直後、リスタートのサイドチェンジのパスを
右サイドで受けた2ベジェリンが
7サカに預けた後に
そのまま7サカを追い越していき、
その7サカからのスルーパスで裏に抜け出し所から
クロスが入れられました。
そのクロスはチアゴ・シウヴァの頭をかすめ
ファーまで抜けてきた所を
35マルティネッリが無理な体勢ながら
合わせようとしましたが残念ながらヒットせず。

なんて事のないシンプルな仕掛けでしたが
前方にスペースがあれば間髪入れずに走り込む
オフザボールの鋭さを観せたこの場面は
この試合を象徴する最初の場面だった様に感じます。

この後もテンポの良い連動的な仕掛けで
チェルシーゴールに迫りました。

1分過ぎ、34ジャカからの縦パスを
35マルティネッリがヒールで背後に流したボールを
大外から駆け上がってきていた3ティアニーが受けて
クロスが入れられました。

3分過ぎ、1レノからのフィードを受けた7サカから
32スミス・ロウ〜35マルティネッリと
ダイレクトで繋いで左サイドを抜け出した所から
クロスが入れられました。

どちらのクロスもブロッックされてしまいましたが
テンポの速いダイレクトプレーと
連動的なオフザボールの動きからなる
人とボールが止まらないこれらの仕掛けは
この試合の期待感を更に膨らませてくれました。

21分過ぎ、25エルネニーからの楔のパスを
下がって受けた9ラカゼットがヒールで流したボールが
素早く入ってきた35マルティネッリに繋がりました。

残念ながら前が塞がれてシュートは撃てませんでしたが
35マルティネッリはマーカーから一歩先んじて
パスを受けて前を向けていましたので
少しでもコースが空いていたら
十分に狙えた場面だったと思います。

24分過ぎ、ルーズボールを収めようとした9ラカゼットと
カンテが交錯した事で生まれたこぼれ球を
素早く収めた2ベジェリンが
そのままペナルティの中に侵入し、
そこからゴール前の32スミス・ロウへ
ラストパスが送られました。

相手DFをかわす為に上手くタイミングをずらして送られた
そのラストパスに対して
32スミス・ロウもタイミングを外されてしまい
合わす事が出来なかったのは残念でしたが
ルーズボールに対する出足の鋭さ、
その球際の強さ、
そして競り合っている選手を
フォローする周囲の選手の距離感の全てで
この試合のアーセナルの選手達は
チェルシーを圧倒していたと思います。

その後も2列目の3人が神出鬼没に
色々な場面に顔を出しながら
テンポの良いコンビネーションを駆使して
攻撃面をしっかりとクリエイトしていました。

26分過ぎ、25エルネニーからの縦パスを
左サイドで受けた32スミス・ロウが
7サカとのワンツーで裏に抜け出し
そこからニアに走り込んできた9ラカゼットへ
鋭いクロスが入れられましたが
チアゴ・シウヴァにクリアーされ通らず。

31分過ぎ、ルーズボールを収めた7サカから
32スミス・ロウ〜35マルティネッリと
左サイドへ展開して行き
その35マルティネッリから送られたスルーパスで
35マルティネッリを追い越してきた3ティアニーが
裏に抜け出した所からクロスが入れられましたが
ブロックされてしまい中には入らず。

そして遂に先制点を奪う事に成功しました。

32分過ぎ、左サイドを駆け上がってきた3ティアニーへ
34ジャカからピッチを斜めに横切るパスが送られ
そこからマークに来たジェイムスをかわして
ペナルティへ入ってきた3ティアニーが
後ろからジェームズに倒されてPK獲得。

35分、そのPKを9ラカゼットが
きっちりと決めて先制ゴール!!

35マルティネッリがハーフスペース辺りに
出没する事が多い為に
ジェームズは中に絞って守る事が多く
その為に出来る左サイドのワイドな位置のスペースに
3ティアニーがフリーの状態で積極的に走り込む場面が多く
その3ティアニーに向けて送られる
ピッチを斜めに横切る34ジャカのパスが
この試合では非常に効いていたと思います。

因みにこのゴールに9ラカゼットは
喜びを爆発させていましたのでホッとしました。

そして前半の内に追加点を奪えたのは
非常に大きかったと思います。

42分過ぎ、下がった位置から送られた7サカからのパスを
右サイドのライン際で受けた2ベジェリンから
リターンを受けに駆け上がってきた7サカが
そのままドリブルで中に切り込んだ所で
カンテに倒されてFK獲得。

44分、そのFKを34ジャカが直接叩き込みゴール!!

結果的にはPKとFKによるゴールでしたが
それらはアーセナルの鋭い仕掛けに対して
チェルシーがファールで止めるしかない状況に
陥った為に得たものですので
流れの中からのゴールではありませんが
非常に意味のあるものだったと思います。
そしてゴール欠乏症だったアーセナルにとっては
前半の間に複数のゴールを奪えた事は
形はどうであれ自信につながったと思います。

後半の頭からコヴァチッチに代わってジョルジーニョ、
ヴェルナーに代わってハドソン・オドイを入れてきた
チェルシーの反撃が始まりましたが
次のゴールを奪ったのもアーセナルの方でした。

56分、右ワイドの位置に開いていた
32スミス・ロウからのパスを受けた7サカが
ペナルティの右角辺りから侵入した所から
右脚で入れたクロス?シュートが
弧を描いてゴール左上に吸い込まれてゴール!!

7サカは狙ったと言うと思いますが
一度中の状況を確認していた事と
ループシュートの様な浮かせる様な蹴り方と言うよりも
インフロントに引っ掛ける様な蹴り方だった事を考えますと
クロスが流れたボールがゴールに吸い込まれた様に見えましたが
とにかく悪い時は何をやっても上手くいきませんが
反対に良い時は全てが上手くいってしまう
典型的な場面だったのかも知れません。

その後も惜しい場面が何度かありました。

59分過ぎ、3ティアニーが入れたクロスを
9ラカゼットとチルウェルが競り合ってこぼれたボールを
35マルティネッリがバイシクルシュートを繰り出しましたが
メンディにセーブされ惜しくもゴールならず。

63分過ぎ、25エルネニーからのパスを
34ジャカに通る前にカットされたボールを
ジェームズが収める前に
再び35マルティネッリがカットし
そのボールを受けた3ティアニーが
左サイドをドリブルで持ち込んだ所から
折り返したボールを
走り込んできた35マルティネッリが
右脚を振り抜きましたが
これもメンディのスーパーセーブで防がれてしまい
惜しくもゴールはならず。

どちらもゴール前のポジショニングセンスに優れる
35マルティネッリの能力が光る場面でしたし
ここまで献身的にスプリントし続けていただけに
そのご褒美として決まって欲しかった場面でした。

65分過ぎ、2ベジェリンからの縦パスを
下がって受けに来た9ラカゼットが
そのままダイレクトに裏に出したパスで
7サカが右サイドを抜け出し
そこから28ウィロックへラストパスが送られました。

残念ながら28ウィロックはシュートを撃つ事が出来ずに
戻した7サカが強引にシュートを撃つ形になりましたが
本当ならば少しボールがズレたからといって
28ウィロックの所で
シュートを撃たなければならなかったと思います。

例えば63分過ぎの場面の35マルティネッリは
ボールが入ってくるタイミングが少しズレても
ボールが来る前に動くスピードや体勢を微調整して
自らシュートを撃つ体勢を作っていたのに対して
ベストな体勢でシュートを撃てないのならば
無理をして撃たずに回避してしまった28ウィロック。
相手にとっての脅威の部分は勿論ですが
味方にとっても多少難しいボールでも
35マルティネッリならば
なんとかシュートを撃ってくれると感じると思いますので
そう言う選手には自ずとボールが集まる事になると思います。

今後28ウィロックがチームの中で
もっと重要な役割を任されたいと考えているのならば
ちょっとした事ですがそのちょっとの事が出来るかどうかが
非常に重要になってくると思います。

同時にこの試合を通して楔に入ったパスを
ダイレクトで展開する
9ラカゼットのポストプレーが非常に効いていたと思います。
勿論、周囲の選手のオフザボールの動きや
9ラカゼットと周囲の選手との距離感が良かった所も
9ラカゼットのポストワークが機能した
大きなポイントになっていたと思いますが
以前の様に変にキープして流れを切る事もなく
しっかりとプレーイメージが共有出来ていた所が
これまでの9ラカゼットとは大きく異なっていたと思います。

就任してからもっとシンプルにプレーする様に
9ラカゼットに求めていたアルテタ監督の真意は
こう言う事なのかも知れません。
同時に最近の30エンケティアも
同じ様なポストプレーでチャンスを広げるプレーを
観せる様になってきましたので
この様なプレーをアルテタ監督は
1トップに入った選手には求めていると思われます。

終盤も惜しい場面はありました。

82分過ぎ、バックパスを受けたメンディが
ズマに送ろうとしたパスを9ラカゼットがカットし
1対1の状態でシュートを撃ちましたが
メンディのスーパーセーブで防がれてしまいゴールならず。

83分過ぎ、右CKのこぼれ球に対して
後ろから走り込んできた35エルネニーが
豪快に右脚を振り抜きましたが
惜しくもバーを叩いてゴールにはならず。
その後のゴール前のルーズボールを
角度のない所から16ホールディングがシュートを放ちましたが
それもメンディのファインセーブで惜しくもゴールはならず。

終盤、ハドソン・オドイの高速クロスを
エイブラハムに胸で押し込まれて失点してしまい
残念ながらクリーンシートは達成出来ませんでしたが
89分過ぎに22マリがマウントを倒して与えた
ジョルジーニョのPKは
1レノが完璧に阻止して3−1で勝利!!


とにかく2列目の3人が
低迷していたアーセナルの攻撃陣を
全く違う物に変えてしまったと言っても
過言ではないと思います。

ボールホルダーに対して理想的な距離感と
繰り返される鋭いオフザボールの動き、
人とボールを止めないダイレクトプレーと
プレーイメージの共有、
逆足のアタッカーを両サイドに置いた事で
サイドに張り付かずに
ハーフスペース辺りで積極的に仕掛ける動きと
それにより生まれたワイドな位置のスペースに
積極的に侵入してくる両SB、
そして攻撃陣をテンポアップさせる
9ラカゼットのシンプルなポストプレー、
全てが噛み合っていたと思います。

勿論、ランパード監督が怒っていた様に
この日のチェルシーの出来は
非常に悪かったのも事実だと思います。
それと共に豪華な攻撃陣が売りのチェルシーは
当然ですが前掛になる場面が多く、
これまでの攻略に苦労した対戦相手に比べて
後ろにはある程度のスペースが生まれていた所は
アーセナルにとってはやり易い相手だったと思います。
よってゴール前に人数を割いてくるチームに対しても
この試合の様な流動的な仕掛けが通用するかどうかは
まだ分かりませんが
同時に前々から書いています様に
この試合の様な速いテンポでプレーする事が出来れば
引いて守るチームに対しても崩す事は可能だと思います。

同時に、2列目にこの3人が並んだ事で
前線からのプレスも再び効き始めたと思います。
守備時には35マルティネッリ、32スミス・ロウ、
9ラカゼットの3人が最前線で並び
激しいスプリントを繰り返して
バックラインにプレッシャーを掛けると共に
32スミス・ロウはアンカーに入っていた
カンテのケアも行い、
7サカは守備時には一歩下がって
34ジャカと25エルネニーと共に並んで
中盤を厚くするブロックを形成していました。

そして攻撃時と同様にお互いの距離感が良く
その鋭いプレスは
相手にプレッシャーを掛けるだけに留まらず
こぼれ球の回収に対しても効果を発揮しており
この試合のポゼッション率は
39%対61%と大きく差が付けられていましたが
実際の試合を観ている感覚的には
もっとアーセナルがボールを持っていた様な感覚を受けました。

最後に7サカや35マルティネッリは
これまでの実績を考えれば
この位の事は十分にやってくれると思っていましたが
カップ戦では存在感を示していましたが
PLの試合ではまだ殆ど起用されていない32スミス・ロウが
本当に通用するのかどうか、
不安がなかった訳ではありませんでしたが
この試合では予想以上の働きを観せてくれたと思います。

以前も書きましたがここ1〜2シーズンの32スミス・ロウは
怪我の影響もありプレースピードとキレを著しく落としており
それが持ち前のテクニカルなプレーの
足枷になっていたと言いますか、
全く通用しない原因になっていたと思います。
しかし今シーズンの32スミス・ロウは
以前の様なプレースピードとキレを取り戻した事で
持ち前のテクニカルなプレーが再び活きる様になり
実際、ELの試合では結果も出し始めていました。

勿論、テクニカルなプレーと言っても
派手なプレーをする訳ではなく
この試合で観せた様に
シンプルなプレーで最大限の効果を出す様な
精度や確度の高いプレーが特徴だと思います。

同時にここまで書いてきた多くの仕掛けの局面に
32スミス・ロウの名前が何度も出てきた様に
良くボールに絡んでいたと思います。
その様な所は35マルティネッリと同様で
チャンスの匂いを嗅ぎ分ける能力と
チャンスの匂いを探し続ける貪欲さも
32スミス・ロウの強みの一つなのかも知れません。

また、攻守においてかなりの広範囲を
かなりのスピードで動き続ける様になったのも
変化の一つかも知れません。
それにより攻撃面だけに限らず
守備の面でも与えられたタスクを
しっかりとこなす事が出来る様になったと思います。

一方でまだ課題がない訳ではありません。
その一つがネガティブトランジションの所だと思います。
前記の様に守備のタスクをしっかりとこなしていましたが
近くの味方がボールをロストした様な場面では
それに反応するのが1テンポ遅れる場面が何度かありました。
その辺りは35マルティネッリは
物凄く早い反応を観せており
同様に32スミス・ロウも素早い反応が出来る様になれば
このユニットのプレスは更に強力になると思います。

今後もこの若い3人が
ファーストチョイスになるかどうかはまだ分かりません。

しかしここまで結果を出せていない
19ぺぺや12ウィリアンは勿論の事、
怪我で離脱していた14オーバメヤンも
この若い3人を中心に勝利を挙げた
この試合には少なからず衝撃を受けたと思います。

言うなればこれまで全く機能せず
ゴール欠乏症に陥っていたのが
システムや戦術が原因ではなく選手が原因だったと
半ば証明してしまった様なものですので
ここまで結果を出せていなかった選手達は
これからは目の色が変わるかも知れません。

まぁ、それでも目の色が変わらずに
まだドレッシングルームでゴタゴタしている様ならば
本当にチームから追い出さなければなりませんが、、、。

とにかくこの試合はこれまでの
全てが悪かったシーズン前半の流れを
全てを変えてしまう
大きな分岐点になる事が期待されます。


C'mon Arsenal !!


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2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A 
7サカ        PL:2G0A EL:0G1A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:4G0A EL:1G0A CC:1G0A
12ウィリアン     PL:0G3A
14オーバメヤン    PL:3G1A EL:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
19ペペ        PL:2G0A EL:3G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:1G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G1A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G1A EL:1G2A
34ジャカ       PL:1G0A EL:0G0A
35マルティネッリ   PL:0G0A EL:0G0A CC:0G1A
38バログン      PL:0G0A EL:2G1A


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冬の移籍期間に向けて2020/21、その2 [Arsenal F.C.]

冬の移籍期間に向けて2020/21、その2

Arsenal 1.jpg


次はこの夏に獲得した選手達に付いて
私見的に考えてみたいと思います。
(年齢は獲得時の年齢)

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12ウィリアン(32歳)

この夏に契約満了で
チェルシーからフリーで獲得した12ウィリアンには
攻撃面でのクリエイティビティーの改善が期待されましたが
開幕戦こそインパクトを残しましたが
その後は結果を残せずに低迷しています。

実際、長い間在籍していたチェルシーから
この年齢で移籍した事で
これまで慣れ親しんできたフットボール文化の違いや
新たなスタイルに対して
戸惑いを感じている可能性があり
実際そのプレーや表情からは
迷いを感じている様に観える場面が何度もあったと思います。

よってここ数シーズンのアーセナルが苦しんでいる
シュートチャンス数の減少を
改善する為に獲得した12ウィリアンが
全く機能していないと言う事は
現在のゴール欠乏症に陥っている状況も
ある意味当然の結果と言えると思われ
12ウィリアンの獲得は失敗だったと言われても
言い訳が出来ない状況です。

しかし攻撃をクリエイトする起点としては機能しなくても
他の選手に使われる選手としてプレーさせれば
しっかりとその力を発揮する場面もあり、
サイドではなくトップ下やインサイドハーフで起用するなど
今は異なった使い方を模索している状況でもありますので
今後チームにフィットしてくれば
今よりも機能し始める可能性はあると思います。


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6ガブリエウ・マガリャンイス(22歳)

低迷するシーズン前半の中で
MVP級の活躍を観せているのが
リールから獲得した6ガブリエウだと思います。

一般的にリーグ1からPLのクラブに移籍してくる選手は
その激しさやテンポの速さへの対応に苦しむ選手が多くいますが
6ガブリエウはそれらを全く苦にする事なく
速やかに順応してみせました。

元々リール時代からフィジカル的な強さや高さと共に
スピードも兼ね備えているCBとして
高い評価を受けていましたが
その触れ込み以上のフィジカル能力の高さを
6ガブリエウは観せていると思います。

新型コロナウイルス感染症の影響で
昨シーズンのリーグ1は3月初めの時点で
終わってしまいましたので
長い期間本格的なトレーニングをする事が出来ずに
コンディションを落とす選手もいる中で
その約半年間の中断期間の間、
しっかりとトレーニングを積んでいたのか
リール時代に比べて
明らかにバージョンアップしていると思います。

フィードに関しても左脚から送られる
丁寧なフィードはリール時代から評価されていましたが
アーセナルに加入し試合を重ねて行くにつれて
攻撃の起点になる様なフィードも送れる様になっており
フィード能力も向上している印象です。

この様に加入して間もない6ガブリエウは
早くもCBの軸としてDFラインの安定と
守備力の強化をもたらしており
今後10シーズンこのポジションを任せる事が出来る
この夏最大のヒットだと思います。


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8ダニ・セバージョス(24歳)

昨シーズンレアル・マドリーから
ローン移籍で加入していた8セバージョスは
この夏に一度レアル・マドリーに戻っていましたが
そのレアル・マドリーでは
十分な出場機会が得られるかどうか不透明な事もあり
強固な信頼関係を築いたアルテタ監督の元に
再びローン移籍で戻ってきました。

その8セバージョスは
非常にクオリティーの高い決定的なパスを送る等
アーセナルの中盤の中では
最もクリエイティブなプレーが出来る選手ですが
その一方で調子の波が大きい所は問題だと思います。

実際、8セバージョスのプレーは
リスクを冒す事が出来る所が強みである一方で
ただ単に無謀なプレーになってしまう場面もあり
それと共に簡単な状況でも
自ら難しくプレーしてしまう傾向がある為に
ミスを犯すべきではない状況で
ミスを犯す所も問題だと思います。

現状のアーセナルは中盤のクオリティー不足が問題になっており
本来ならば8セバージョスが
その問題を解決しなければならない存在だと思われますが
結果としては十分に担えておらず
その様な所がシーズン前半のPLでの
先発試合数が伸び悩んでいる原因だと思います。

現在低迷しているアーセナルが改善する為には
8セバージョスの成長が必須だと思います。


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13ルナル・アレックス・ルナルソン(25歳)

マルティネスがアストン・ヴィラに移籍した事により
空席になった第2GKとして13ルナルソンを獲得しました。

ここまではELの試合で
格下チームとの対戦が続いていた為に
その真価は計り知れない状況でしたが
それらの試合でもハイボールの処理の問題や
ポジショニングの問題など
気になる所が幾つかありました。
その様な状況の中で先日のカラバオ杯シティ戦では
遂に決定的なミスを犯してしまい
1レノのバックアッパーとして
十分な力量があるのかどうかには
大きな疑問を感じます。

まぁ、移籍金が£150万だった事を考えれば
現在の状況は仕方がないのかもしれませんが
今後、現在の不安を払拭する事が出来なければ
近い将来誰かにその座を
譲らなければならなくなるかもしれません。


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18トーマス・パーティ(27歳)

夏の移籍期間最終日に獲得が決まった18トーマスは
アーセナルの中盤に欠けていた
フィジカル的な強度と推進力をもたらす
ラストピースとして期待通りの活躍を見せ始めています。

中盤のフィジカル的な強度不足の問題は
これまでも長い間指摘され続けていた問題であり
この夏にアトレティコ・マドリーへローンで移籍した
DMFが本職のトレイラも
この問題を解決するラストピースと期待されていましたが
体格的に小柄な為にフィジカル的な強度を
中盤にもたらす事は出来ずに
問題は続いていました。

その18トーマスは当たり負けしない強度と
広範囲カバー出来る機動力があると言う
フィジカル能力の高さと言うのは言うまでもなく
その上、アトレティコ・マドリーで
シメオネ監督の指導を長い間受けていた事もあり
インテンシティーが高いプレーは
アーセナルに加入してからも観せています。

それと共に攻撃的な意識も高く
隙を見つけては自らボールを持ち上がる推進力や
強気に入れる縦パスやロングレンジのパス等
攻撃面でも印象的なプレーを観せています。

しかしリーガに比べて激しく展開が速い
PLのスタイルに対する負荷が祟ってか
ハムストリングの怪我で離脱を繰り返し
まだ殆ど稼働出来ていませんが
アーセナルの中盤の強度を劇的に変える
ラストピースとしてシーズン後半は期待したいと思います。

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この夏の移籍期間で
補強が必要だと個人的に挙げていたポイントの中で
実際補強が行われたのは


1、即戦力のCB

2、トレイラとグエンドゥージが抜けたCMF・DMF

3、10エジルに代わるチャンスメイカー

7、マルティネスに代わる第2GK

の4つでした。


「1」に関しては、
リールから獲得した6ガブリエウが
素早く適応してMVP級の活躍を観せていますが
「2」に関しては再ローンで戻ってきた8セバージョスと
18トーマスが加わりましたが
前者は時々素晴らしいプレーを観せる一方で継続性がなく
中盤のクリエイティビティーの問題を解決する所までは至っておらず
後者は怪我で離脱を繰り返し
まだ殆ど稼働出来ていませんので
期待している様な結果は出ていないと思います。

「3」に関してもチェルシーから12ウィリアンが加わりましたが
チャンスメイカーとして未だに適応出来ておらず
現在のゴール欠乏症の一因になっていると思います。

「4」に関しても13ルナルソンを獲得しましたが
1レノのバックアッパーとしては力量不足は否めず
有事の際に全てを任せる事が出来るかどうかは
疑問に感じます。

よってこの夏に獲得した選手は
18トーマスは怪我からの復帰が待たれるとはいえ
現時点で期待に応えられているのは
6ガブリエウしかおらず
夏の補強の中間評価としては

『不可』

だと思います。


C'mon Arsenal !!


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冬の移籍期間に向けて2020/21、その1 [Arsenal F.C.]

冬の移籍期間に向けて2020/21、その1

Arsenal 1.jpgPL再開後の昨シーズンの終盤はFA杯に優勝し
結果を出したアルテタ監督でしたが
今シーズン前半は昨シーズンから続いている
攻撃面のクリエイティブ不足を露呈してしまい
ゴール欠乏症に悩まされています。

その問題に対する解決策が見出されないまま
シーズン折り返そうとしていますが
まず冬の移籍期間に入る前に
ここまでの各々のポジションの状況から
振り返ってみたいと思います。


〜〜GK〜〜

昨シーズン終盤、怪我を負った1レノは
怪我の影響を全く感じさせる事なく
今シーズン前半もハイレベルのセービングで
チームを救う活躍を観せていますので
基本的に1レノがフル稼働出来れば
大きな問題はないと思います。

一方でその1レノが怪我で離脱している間
その1レノに勝るとも劣らない活躍を観せていた
マルティネスがアストン・ヴィラに去った
第2GKには新たに13ルナルソンを迎えましたが
起用されているELの試合でも
幾つか気になる場面がありましたが
遂に先日のカラバオ杯シティ戦では
決定的なミスを犯してしまい
第2GKとして十分な力量があるのかどうか
やや疑問に感じる部分があります。

しかもイレギュラーな今シーズンは
スケジュール的に非常にタイトな時期があり
同時に新型コロナウイルス感染症の勢いが
収まっていない現状を考えますと
いつ何時1レノが起用出来ない状況が
起きてもおかしくないと考えれば
13ルナルソンの力量不足は
シーズン後半に向けて
大きな不安材料になる可能性があります。


〜〜CB〜〜

アルテタ監督が就任してからの昨シーズンのCBは
23D.ルイスと20ムスタフィを軸に、
その20ムスタフィが怪我で離脱してからは
16ホールディングを主に起用していましたが
この夏に獲得した6ガブリエウが
予想以上に早く適応しただけではなく
圧倒的なパフォーマンスを披露している事で
このポジションの序列は大きく変わったと思います。

加入間もない開幕戦で先発した6ガブリエウは
リーグ1よりも明らかに当たりが激しく
展開の速いPL独特のスタイルに対して
当たり負けしない圧倒的なフィジカル的な強さ、
ゴール前の空中戦を支配する高さ、
そしてアタッカーに負けないスピードを発揮して
一気にCBの主軸の座に着きました。

その6ガブリエウのパートナーを
23D.ルイスと16ホールディングが
分け合っていると言う現状ですが
23D.ルイスは怪我の頻度が増えている印象で
やはり年齢的な問題なのか
フル稼働は厳しくなって来ているのかもしれません。

一方の16ホールディングは
左膝関節前十字靭帯断裂からの復帰シーズンだった
昨シーズンは出場機会は限られていましたが
昨シーズン終盤に巡って来たチャンスを掴み
今シーズンも定期的な出場機会を得ていますので
大きく序列を上げたと言えます。
実際、左膝関節前十字靭帯断裂の手術後
この12月で2年経過した事もあり
大方の予想通り本来あるべき姿を
取り戻したと言えると思います。

しかしその16ホールディングは
ペナルティの中ではその高さと強さを発揮して
大きな存在感を発揮する一方で
PL8節のアストン・ヴィラ戦で
スピードと敏捷性不足を露呈してしまった様に
ペナルティ外に釣り出されてしまった時の対応に
苦慮する場面が散見されており
レギュラーとして絶対的な地位を
掴む程のレベルではまだなく
特に今後は4バックを使用するのならば
このスピードと敏捷性不足の問題は
大きな足枷になるかも知れません。

よってここまでのシーズン前半は
6ガブリエウのパートナーとして
23D.ルイスと16ホールディングが起用されていましたが
まだ完全に固まったと言う訳ではないと思います。

一方で、昨シーズンアルテタ監督が就任してから
多くの出場機会を得ていた20ムスタフィも
昨シーズン終盤に負った怪我から復帰して来ましたが
残念ながら期待しているレベルのパフォーマンスを
観せる事が今の所出来ていません。
勿論、怪我の影響がまだあるのかもしれませんが
そのフィジカル的な問題だけではなく
不安定な部分がまた顔を出し始めていますので
これまでの様な出場機会を得るのは
難しいかもしれません。

12月に入り怪我で離脱していた
22マリと21チェンバースが
本格的に実戦に復帰しましたので
今後はポジション争いに加わってくると思います。

22マリは6ガブリエウと同じく
左利きのCBでフィジカル的に強さと高さに特徴がありますが
一方でスピードと敏捷性に関しては
6ガブリエウの方に分がありますので
6ガブリエウのポジションを奪うのは
かなり厳しい戦いになる様に感じます。

一方の21チェンバースに関しては
右SBとの兼用が可能な分
出場機会を得る可能性がありますが
復帰したとは言え本当の意味で本来の姿を取り戻すのは
2ベジェリンや16ホールディングと同様に
これから1年程の時間が必要だと思いますので
今しばらく我慢の時が必要だと思います。

PLとELの登録枠から外れた5ソクラティスに関しては
冬の移籍期間で放出する事が
既定路線だと思われますが
一方で4サリバに関しては今後どの様に扱うのがベストなのか
外から観ていて良く分かりません。

その4サリバは大きなポテンシャルの持ち主と言うのは
誰もが異論はないと思いますが
現状としてELの登録枠からも外れ
未だに公式戦での出場機会が得られずに
リザーブの試合が主戦場となっている事を考えますと
アルテタ監督はまだPLでプレー出来るレベルではない
と評価していると考えられます。

昨シーズンの骨折の後に
サンテティエンヌが無理させた事に対して
アーセナルは憤慨していた事を考えますと
何かしら怪我の影響を抱えているのかもしれませんが
その一方で契約問題のゴタゴタで
昨シーズンのクープ・ドゥ・ラ・リーグの決勝戦に
出場出来なかった件や
この夏に決まりかけていた
サンテティエンヌへの再ローンの問題など
ピッチ外でのゴタゴタが
若い4サリバの特にメンタルの部分に
影響していないかどうかは心配です。
しかし何度も言いますが
持っているポテンシャルは特大ですので
今は大事に育てて欲しいと思います。

これからシーズン後半に向けて
可変式3バックでいくのか
4バックでいくのかはまだ分かりませんが
どちらにしても6ガブリエウのパートナーの座を
誰が務めるのかが1番の焦点だと思います。

そして同時に怪我人が続出していた為に
現在人員過多になっているCBのスカッドを
スリム化する必要もあり
早ければこの冬の移籍期間から
人員整理が始まると思います。

この冬の移籍期間では
新たなCBの獲得に動く事はないと思われますが
仮に6ガブリエウのパートナーとして
十分な結果を出す選手が現れなければ
来夏にもう一度新たなCBの補強が必要になるかもしれません。


〜〜SB・WB〜〜

このポジションは
2年前の左膝関節前十字靭帯断裂の怪我から
完全復活した2ベジェリンと
昨シーズンは怪我に悩まされた3ティアニーが
本来の力を発揮し始めた事もあり
昨シーズンよりは強化されたと思います。

2ベジェリンは以前の様な爆発的なスピードは無くなりましたが
3バック時の右WBでも4バック時の右SBでも
以前の様に積極的にDFラインの裏へ侵入する様になり
同時にインナーラップを度々観せる等、
プレーの幅が増えてきたと思います。

一方の3ティアニーは4バックの左SBとしてだけではなく
可変式3バックの左CBとしても多くの試合で起用され
守備時の左CBから攻撃時の左SBへ役割が移行する
難しい役割を完璧にこなし
可変式3バックの要になっていると思います。

この2人を17ソアレス、31コラシナツ、
15メイトランド=ナイルズの3人が
バックアップする形をとっていますが
17ソアレスは怪我が多く中々持続的に稼働出来ず、
31コラシナツはハマれば爆発的な力を発揮する一方で
相変わらず不安定な部分が散見される為に
現在の所カップ戦要員に留まっており
実質的には15メイトランド=ナイルズが
両サイド共にバックアップしている状況です。

その15メイトランド=ナイルズはそのスピードで
相手サイドアタッカーを制圧する役割に関しては
特筆する物があると思いますが
反対に攻撃時にアタッキングエリアに侵入した後の
クロスの精度や仕掛けのアイデアに問題があり
又、集中している時は非常にソリッドなプレーをする一方で
集中力が切れてしまう様な
メンタル的な不安定さもまだあり
今後本格的にポジションを掴む為には
まだ改善しなければならない所が残っています。

勿論、2ベジェリンと3ティアニーにも問題がない訳ではなく
2ベジェリンは課題だったクロスの精度は
今シーズンは改善している事もあり
サイドからの仕掛けの重要な役割を担っている一方で
攻め上がった後の裏のスペースを使われて
ピンチを招く場面は未だに多く
他の選手との守備時の連携面に問題を抱えています。

3ティアニーに関しては
左脚から放たれる正確なピンポイントクロスで
1試合の間に何度か決定機を作る一方で
プレーの柔軟性が欠ける為に
ビルドアップの段階や仕掛けの前段階で
サイドでボールを持ってもすぐに手詰まりになる場面が多く
これらビルドアップ等の場面での
貢献度の低さが問題だと思います。

現状としてはレギュラー組とサブ組の間には
少なからず差がありますが
レギュラー組の2人が怪我なく
フル稼働する事が出来れば
大きは不足感はないと思われます。


〜〜CMF・DMF〜〜

昨シーズン終盤は34ジャカと8セバージョスのコンビが
ファーストチョイスでしたが
この夏に獲得した18トーマスと
ローンから帰ってきた25エルネニーが加わった事で
状況は変わりつつあると思います。

特に18トーマスは中盤にフィジカル的な強度をもたらすと共に
推進力を与える存在であり
長短の正確なパスと強気な縦パスを入れられる事からも
司令塔としても振る舞えますので
今後は中盤の要となると思います。

一方で昨シーズンローンに出ていた25エルネニーは
誰もがこの夏でアーセナルを後にすると思われていましたが
ローンからもどってきた25エルネニーは
調子と自信を完全に取り戻し、
中盤のバランサーとリンクマンとして
アルテタ監督の信頼を勝ち取り残留する事になりました。
実際、可変式3バック時には
偽CBとしての役割も担った様に
シーズン序盤は重要な役割を任される等、
その期待に十分に応えていたと思います。

それにより34ジャカと8セバージョスは
絶対的な存在ではなくなり
若い28ウィロックも含めて
対戦相手等により使い分けている状況です。

しかし現状としてシーズン前半の中盤は
機能していたとは言えず
チームのゴール欠乏症に大きな要因になった様に
中盤のクリエイティビティーの欠如が
大きな問題になっています。

立て続けに怪我で離脱して
十分に稼働していない18トーマスが
稼働し始めれば状況は変わるかもしれませんが
現状のメンバーで
中盤のクリエイティビティーの問題が解決しなければ
この冬の移籍期間で補強に動かなければならないと思います。


〜〜サイドアタッカー・トップ下〜〜

昨シーズンも問題だった
シュートチャンス数の減少問題を解決する為に
チェルシーからフリーで12ウィリアンを獲得しましたが
開幕戦こそインパクトを残しましたが
その後は急激にパフォーマンスレベルを落としてしまい
チャンスメイク不足の問題を解決する
決定打にはなっていません。

同時に2シーズン目の19ぺぺの覚醒も期待されていましたが
昨シーズンと同様に今の所、
十分な結果を出す事が出来ていません。
しかしリーズ戦で退場処分を受けてからは
積極性と責任感に目覚めた印象で
これまでに比べて存在感を示し始めていますので
シーズン後半は期待出来るかも知れません。

その一方で7サカは可変式3バックシステムでは
左WBとして起用されていましたが
4バックを使用する様になってからは
サイドアタッカーとしても起用される様になり
前記の2人に代わって
仕掛けの局面で存在感を観せ始めています。

しかしビルドアップの段階やフィニッシュの局面では
平凡な選手に成り下がってしまい
その能力に見合った力を
発揮しているとは言えない所が問題で
今後ワールドクラスのアタッカーに成長する為には
その辺りの問題が改善される事が待たれます。

24ネルソンと32スミス・ロウに関しては
ELで結果を出していますが
まだPLでの出場機会は限られています。
現在機能不全を起こしている攻撃陣を
解決するピースになり得るのかどうかは
現時点では分かりませんが
このまま攻撃陣が上向きにならずに低迷し続けるのならば
この若い2人にチャンスが巡ってくる可能性もあると思います。

そしてゴール欠乏症を改善できない状況を受けて
アルテタ監督は9ラカゼットをトップ下で起用したり
12ウィリアンをトップ下もしくは
インサイドハーフで起用するなど
現在も試行錯誤が続いています。

シーズン前半は登録選手枠から外れた10エジルを
スカッドに戻す可能性はゼロではない様ですが
どちらにせよシュートチャンスを生み出す
攻撃面でのクリエイターが必要なのは言うまでもなく
冬の移籍期間では補強に動くべきだと考えます。


〜〜ストライカー〜〜

シーズン序盤は9ラカゼットと30エンケティアを
1トップで併用しながら
昨シーズンと同様に14オーバメヤンを
左サイドで起用する形でスタートしましたが
深刻なゴール欠乏症に見舞われてしまった事もあり
チームの中で最も得点力のある14オーバメヤンを
CFで起用する形も試していますが
未だにゴール欠乏症から抜け出せていません。

しかし現在のゴール欠乏症は
どちらかと言うとストライカーの問題と言うよりも
チャンスメイク能力の欠如の方が
問題としては大きいと思われますので
ストライカーの補強の必要性はあまり感じません。

同時にELでは30エンケティアと共に
公式戦デビューを果たした38バログンが
しっかりと結果を出している様に
次の世代のストライカーは
確実に育っていますので
この2人や怪我から復帰した
35マルティネッリに積極的にチャンスを与え
近い将来直面する世代交代に
今から備えるのが良い様に感じます。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この冬に補強が必要なポジションは

1、攻撃をクリエイトするチャンスメイカー
 
一択と言って良いと思います。

同時に今後潜在的に
補強が必要になりそうなポジションとしては
6ガブリエウのパートナーとなるCBも挙げられますが
これはこの冬の問題というよりは
来夏の問題になると思われます。

しかし現在も新型コロナウイルス感染症の流行が収束せず
スタジアムに観客が入れられない状態が続いている為に
クラブの財政面は一向に改善していない所が
この冬の補強を難しくするのは言うまでもないと思います。

実際、夏の移籍期間では史上初めてと思われる
オーナーであるクロエンケからの資金援助を受けて
18トーマスを獲得した様に
今のアーセナルにまとまった補強資金が残っているとは
到底思える事が出来ず
新たな選手の獲得に動く事が本当に出来るのかどうか、
少なからず疑問に感じます。

しかし現在の低迷しているチームを改善する為には
この冬の移籍期間で有能な選手を
獲得する事が出来るかどうかはまさに生命線であり
その為に再びオーナーからの資金援助が行われる事を
個人的には期待したいと思います。


次はこの夏の新加入選手に関して考えてみたいと思います。


C'mon Arsenal !!


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CC5th:ARSENAL vs Manchester City [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−4 Manchester City
2020年12月22日(火)Carabao Cup 5th, Emirates Stadium

Goal 
 (3)Jesus
 (32)9Lacazette(←35Martinelli)
 (55)Mahrez
 (59)Foden
 (73)Laporte


13Rúnarsson

20Mustafi  6Gabriel  31Kolasinac

 17Soares  25Elneny  8Ceballos 15Maitland-Niles

28Willock       35Martinelli

9Lacazette


(49)35Martinelli>>>19Pépé
(66)25Elneny>>>32Smith Rowe
(77)9Lacazette>>>38Balogun


Substitutes
 1Leno
 22Marí
 3Tierney
 30Nketiah


Arsenal 1.jpg酷い試合でした。

両指揮官がこの試合を
どの様な試合と捉えていたのかが
勝敗を分けてしまったのかも知れません。

先発はGKには13ルナルソンが入り
DFラインは20ムスタフィ、6ガブリエウ、
31コラシナツが可変式3バックを組みました。
中盤は右WBに17ソアレス、
左WBに15メイトランド=ナイルズ、
CMFに25エルネニーと8セバージョスが入りました。
前線は右に28ウィロック、左に35マルティネッリ、
トップに9ラカゼットが入る
3−4−2−1が組まれました。

この様にレギュラーと言える選手は
出場停止明けの6ガブリエウだけで
18トーマスが怪我で離脱中で
34ジャカが出場停止中の為に
この組み合わせしか起用できない
25エルネニーと8セバージョスのCMFと
レギュラー組に準じる9ラカゼットを含めても
主力と言えるのは4人だけでした。

一方のシティはサブ組と言える選手は
GKのシュテフェンと左SBに入ったジンチェンコだけで
今シーズンは出場機会が減っているラポルテや
ベルナルド・シウバにしても以前は主力選手でしたし
反対にフォデンは出場機会を増やしている
次代の中心選手ですので
デ・ブライネ、スターリング、エデルソンの様な
本当の意味での中心選手は起用してきませんでしたが
レギュラーに準じる布陣を組んできました。

確かにカラバオ杯は
元々サブ組や若い選手に出場機会を与える場として
捉える傾向が強いので
アーセナルの2軍に近かったこの試合の布陣は
通常のカラバオ杯の試合ならば普通の事だと思いますが
前試合の時にも書きましたが
PLで低迷したいるアーセナルの状況を考えれば
来シーズンのCLの出場権は勿論の事、
ELの出場権を獲得する事すら難しくなってきていますので
カラバオ杯は来シーズンのELの出場権を獲得する
現実的な手段になるかも知れませんでした。

もしもこの試合をそう言う重要な試合と捉えていれば
絶対に勝たなければならない試合だったと思いますし
勝つ為にはフルメンバーを組んででも
絶対に勝ちに行かなければならなかったと思いますが
この試合のメンバーを見る限りでは
アルテタ監督は通常のカラバオ杯と同様に
出場機会が少ない選手に出場機会を与える
調整試合と捉えていた様なのは非常に残念でした。

反対にグアルディオラ監督は
明らかに勝ちに来ていたと思います。
シーズン前半のシティは
思う様に勝ち点を積み上げる事が出来ず
苦しんでいるとは言え
すぐにでもトップ4に戻れる順位に付けているますので
このカラバオ杯は純粋に一つのタイトルに過ぎません。
勿論、グアルディオラ監督もカラバオ杯の試合では
若い選手を起用する事もありますが
同時に主力選手も起用していますので
このカラバオ杯はサブ組や若い選手に
出場機会を与える場ではなく
獲得するべきタイトルと捉えていると思われます。

よって勝敗よりも選手に出場機会を与える事を
優先したアーセナルと
勝敗に拘ったシティが対戦すれば
始まる前から勝敗は予想出来てしまいます。

勿論、起用されたアーセナルの選手達が
この試合で結果を出し今後に繋げたいと
本気で思っていたら結果は変わったかもしれませんが
実際は個々の選手によって明らかに温度差があり
チームとしてまとまりがなかったのは残念でした。

その様な状況で始まった試合だった為なのか
試合開始早々に失点してしまいました。

3分、ジェズス〜フォデン〜ジンチェンコと
繋いだ所から入れられたクロスを
ニアサイドでジェズスにヘッドで合わされてしまい失点。

勿論、フォデンにボールを預けたジェズスが
ゴールに向かって移動した時に
17ソアレスと4エルネニーの間で
マークの受け渡しを誤ってしまい
両者共にジェズスに対して向かってしまった為に
ジンチェンコを完全にフリーにしてしまったのも
大きなミスでしたが
それよりもなぜジンチェンコのクロスに対して
ニアをケアしていた20ムスタフィが
何も反応せずにそのクロスを見送ってしまったのか?
アルテタ監督の言葉を借りれば
本当に奇妙な事が起こってしまったと思います。

13ルナルソンから自らキャッチするから
スルーする様に指示があったのならば別ですが
この時の13ルナルソンはキャッチするどころか
前に出るタイミングが完全に遅れていましたので
自らキャッチしに行く様な指示があったとは思えません。

勿論、EL第5節のラピッド・ウィーン戦の時も指摘しましたが
この場面の様に13ルナルソンは
クロスに対して前に出るタイミングが
非常に悪い所も大きな問題だと思いますが、、、。

基本的にどの様な状況でも
ボールがゴール前に入ってくれば
ゴールを奪われるリスクが発生しますので
出来る限りボールをゴール前に入れさせない
と言うのが守備者の基本であり
当然ですがクロスが入れられたら
ゴール前に入る前に跳ね返す事が出来るチャンスがあるのならば
飛びついてでもクリアーする事が
守備者には求められると思います。
にも関わらず、ニアをケアしていた20ムスタフィは
クリアーしようとするのは勿論の事、
そのクロスに対して全く反応する素振りすら見せなかったのは
理解出来ません。
本当にやる気があるのかと疑ってしまう様な
醜い場面だったと思います。

その後もアーセナルは相変わらず動きが鈍く
パスを出しても合わない
組み立てられない為にボールが前に進まない等
言ってしまえばバラバラな状態でしたが
その様な中で35マルティネッリは違いました。

30分過ぎ、パスをカットした31コラシナツから
8セバージョス〜15メイトランド=ナイルズ〜35マルティネッリと繋ぎ
その35マルティネッリから
ゴールに向かって飛び込んできた28ウィロックへ
ピンポイントクロスが入れられました。
そのクロスはGKのパンチングで弾き返されてしまいましたが
そのクリアボールを収めた8セバージョスからのパスを受けた
35マルティネッリが深い所まで侵入した所から入れた
柔らかいタッチのクロスを
9ラカゼットがヘッドで叩き込み同点ゴール!!

この試合、グダグダだったアーセナルの中で
唯一の光明が35マルティネッリだったと思います。
ゴールを求め、チームの勝利を求め、
全力でプレーすると言う基本中の基本の事を
惜しみなく行う事が出来、
それでいて実際ゴールを生み出した35マルティネッリは
この試合の希望だったと言えます。

一方でこの場面で非常に不安を感じたのが
ゴールを決めた9ラカゼットの態度です。
先制され劣勢の状況で同点ゴールを決めたら
普通ならば喜びを爆発させたり
ゲームキャプテンとしてチームを鼓舞すると思いますが
この時の9ラカゼットはゴールが決まっても
全く喜ぶ事なく淡々とした表情でいました。

その姿はこの試合の勝敗など全く興味がなく
ただ出ろと言われたからプレーしているだけの様に
観えてしましました。
ただの思い過ごしならば良いのですが
本当にアーセナルから心が離れているのならば
この冬に放出する事を考えなければならないかもしれません。

しかし悪い時は本当に悪い事が続きます。

42分過ぎ、28ウィロックからの
左サイドのスペースへ出されたパスで
35マルティネッリが抜け出した所で
ペナルティの外側まで飛び出してきたGKと交錯して
脛を痛めてしまいました。

残りの前半も痛みがある状態でプレーしていましたので
後半もピッチに戻ってきた時はホッとしましたが
結局、後半開始早々にプレー続行不可能となり
ピッチを退く事になりました。

ハーフタイム中のドレッシングルームでは
35マルティネッリはプレー出来ると
強く主張していた様ですが
怪我から復帰したばかりだった事を考えれば
本人が出来ると主張していても
アルテタ監督がしっかりと説得して
無理させるべきではなかったと思います。

試合後の検査では幸い大きな問題はなかった様ですが
もしも問題がある状態でピッチに送り出し
更に悪い状況になっていたら
今のチームの中で数少ない光明を
再び長期間失っていた可能性もある訳ですので
アルテタ監督のこの判断は誤りだったと思います。

アルテタ監督はまだ若いが故に
選手に近い気持ちが残っているのかも知れませんが
そこは監督と選手の境界線はしっかりと引かなければ
ならないと思います。
現在のアーセナルのドレッシングルームのゴタゴタは
既に公然の秘密になっていますが
言い方は悪いかも知れませんが
選手がダダを捏ねればそれが通ってしまう様な関係性に
なっている様に観えてしまいます。
その関係性は一つ間違えれば
「選手にナメられてしまう」構図ですので
これは大きな問題だと思います。

そして後半早々にこの試合を決めるゴールが奪われてしまいました。

55分、やや左サイドの位置からのマフレズのFKを
13ルナルソンがキャッチし損ねて失点。

マフレズのFKは正面だったとは言え
ペナルティのすぐ外側からのFKだった事もあり
かなりのパワーショットが飛んできましたので
パンチングで弾き返すのが正解だったと思いますが
以前から何度か書いていますの様に
13ルナルソンはキャッチングしようとする癖がありますので
この場面でもその悪い癖が出てしまったのだと思います。
それと共に話題になっているのが
この時の13ルナルソンのポジショニングです。
左サイドからのFKに対して
右ポストに極端に寄ったポジションを取った事が
相手との駆け引き上のトラップだったのならば良いのですが
ダンダーク戦での失点場面でも
極端にポストに寄ったポジションを取っていましたので
このポジショニングも無意識的に行っている癖なのかも知れません。

確かに40分過ぎの場面では
抜け出してきたジェズスの
至近距離からのシュートを
前に出た13ルナルソンのスーパーセーブで
ゴール死守する場面もありましたが
現時点では問題が多すぎる様に感じます。

フェルナンジーニョからのパスを受けた
フォデンが抜け出し決められた3失点目は
フォデンのオフサイドを見過ごされての失点ですので
仕方がなかったと思いますが
77分の左サイドのショートコーナーから
ラポルテに押し込まれた失点は
ゴールの真正面のエリアに
あれだけ大きな穴を空けてしまうのは
完全に集中力が切れていたとは言え
お粗末すぎだと思います。

後半の唯一の希望は
途中出場した32スミス・ロウと38バログンだったと思います。

2ラインの間でパスを受けた32スミス・ロウが
綺麗なスルーパスをDFラインの裏に通して
9ラカゼットが裏に抜け出した68分過ぎの場面。

角度のない所から放った9ラカゼットのシュートは
枠を捉える事は出来ませんでしたが
DFのタイミングを上手くずらして送るスルーパスは
いかにも32スミス・ロウらしいパスだったと思います。

左サイドでパスを受けた38バログンが
そのまま2ラインの間をドリブルで侵入して行き
それに対応する為にカンセロが前に出た所を見計って
19ぺぺへラストパスを送った84分過ぎの場面。

ドリブルを仕掛けた38バログンに対して
DFラインの選手が対応しに前に出る瞬間を見計って
送ったラストパスは非常に冷静であり
シンプルですがセンスを感じるプレーだったと思います。

28ウィロックのスルーパスで左サイドの裏に飛び出した
32スミス・ロウがクロスを送った89分過ぎの場面。

ゴール前に飛び込んできた38バログンには
僅かに合いませんでしたが
当たり前の事ですが
この様に一気にテンポアップする事が出来なければ
ゴールを奪う事は出来ません。

既に勝敗を決した時間帯だったとは言え
短い時間でしたがこの2人は
印象に残るプレーを観せてくれたと思います。

本当にこの試合に付いての
レドナップのコメントが全てだと思います。

「アーセナルの選手達は子供の様な選手ばかりで
その様な選手の集まったグループが幅を利かせている。
アルテタ監督に付いてきている選手は3〜4人程だろう。
その様な中にいる若い選手達は気の毒だ。」と

まさにこの通りだと思います。
この試合でも35マルティネッリ、
32スミス・ロウ、38バログンは
劣勢の中でも何とかしようとする気概がありましたし
それに刺激されて最後まで奮闘していた28ウィロック等の
若い選手達に対して
相変わらずピリッとしない20ムスタフィ、31コラシナツ、
9ラカゼットら古株連中。

そしてその間でチームをプッシュしようと
8セバージョスや6ガブリエウは頑張っていましたが
いつまで頑張る事が出来るかどうか、、、。
実際、ここ数試合の6ガブリエウは
明らかにおかしくなってきていると思います。
以前に比べて冷静さがなくなっており
どこかイライラしていると言いますか
何をするのも荒く雑になっている様に観えます。

そしてレドナップが言っている様に
「ドレッシングルームの不穏な動きを排除するのは簡単ではないが
その様な選手は可能な限り早く追い出すしか手はない。」
のかも知れません。

勿論、アルテタ監督にも問題があると思います。

本当にこの試合を勝とうと思っていたのか?
勝たなければならないと選手達を鼓舞していたのか?
疑問に感じます。

選手達のエゴを抑える事も出来ず、
反対に翻弄され始めているのならば
そのマネージメント能力に疑問を感じます。

本当にチームの障害になっている選手がいるのならば
どの様な事をしてでもこの冬に放出するべきであり
その様な厳しい処置が出来なければ
反対にアルテタ監督が去らなければならないと思います。

勿論、場合によっては
中心選手を放出しなければならない事態に陥るかもしれませんが
仮に降格争いに巻き込まれたとしてもやるべきであり
同じ方向を見ている若い選手達を中心に
新しいチームを構築する事を考えた方が良い様に
個人的には感じています。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A 
7サカ        PL:1G0A EL:0G1A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:3G0A EL:1G0A CC:1G0A
12ウィリアン     PL:0G3A
14オーバメヤン    PL:3G1A EL:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
19ペペ        PL:2G0A EL:3G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:1G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G1A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G0A EL:1G2A
35マルティネッリ   PL:0G0A EL:0G0A CC:0G1A
38バログン      PL:0G0A EL:2G1A


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PL14:Everton vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Everton 2−1 ARSENAL
2020年12月19日(土)Premier League, Goodison Park

Goal 
 (22)16Holding(og)
 (35)19Pépé(pk)
 (45)Mina


1Leno

16Holding  23D.Luiz  3Tierney

15Maitland-Niles 25Elneny  8Ceballos  7Saka 

 19Pépé       12Willian

30Nketiah


(64)25Elneny>>>28Willock
(71)19Pépé>>>35Martinelli
(76)30Nketiah>>>9Lacazette


Substitutes
 13Rúnarsson
 20Mustafi 
 2Bellerín
 17Soares
 31Kolasinac
 32Smith Rowe


Arsenal 1.jpg残念ながら今の順位差を
如実に表した結果だったと思います。

先発はこの試合も可変式3バックが組まれ
前節のサウサンプトン戦からは
出場停止の6ガブリエウの代わって
23D.ルイスが3バックの中央に入り
ふくらはぎに問題が発生した
14オーバメヤンに代わり
12ウィリアンが左サイドに入りました。

そのサウサンプトン戦でもそうでしたが
試合内容的にはサイドからクロスを入れるしか
攻め手がなかった一時期の状況に比べれば
しっかりと前進しており
決定機と言えるチャンスも作れていたと思います。

24分過ぎ、下がっていた7サカから送られた
左サイドのスペースへのパスで抜け出した
3ティアニーからの折り返しを
30エンケティがダイレクトでシュートを撃ちましたが
残念ながら枠を捉えられず。

3ティアニーがホルゲイトとミナを引き連れていた事もあり
30エンケティアは完全にフリーになっていましたので
しっかりとトラップしてから
シュートを撃っても良い状況だったと思いますが
どちらかと言うと30エンケティアは
焦って撃ってしまった様に観えました。

確かに下位に沈んでいるアーセナルにとっては
何としてでも勝ち点が必要な試合でしたが
早々に先制点を奪われてしまった事で
心に余裕がなくなってしまうのも分からなくもありませんが
こう言う苦しい時こそ
メンタルの強さが試されるのであり
すぐに余裕がなくなってしまうという事は
今のアーセナルの選手達は
メンタルの部分が蝕まれている印象を受けます。

25分過ぎ、今度は3ティアニーからの
ロングスルーパスに呼応して
左サイドのスペースに7サカが抜け出そうとしましたが
ミナにブロックされてしまい
中には折り返せず。

28分過ぎ、23D.ルイスからのパスを受けた
12ウィリアンが入れた楔のパスを
30エンケティアが7サカにダイレクトで流しましたが
僅かに合わず。

結果的にシュートまで持って行く事は出来ませんでしたが
これらの場面の様により早いテンポで
縦方向に仕掛けられる様になってきた所は
これまでよりも向上している所だと思います。

そして前へ行こうとする意識の高さから
PKの獲得に成功しました。

32分過ぎ、自ら入れたクロスをミナがクリアーしたこぼれ球を
素早く反応した15メイトランド=ナイルズが
ペナルティ内で収めた所でデイビスに蹴られてPK獲得。

入れたクロスは通りませんでしたが
そこでプレーを止めずに素早く反応した
15メイトランド=ナイルズの集中力が呼び込んだ
PKだったと思います。

35分、そのPKを19ペペがしっかりと決めて同点。

その後も良い仕掛けを観せる場面はありました。

43分過ぎ、16ホールディングからの楔のパスを受けた
8セバージョスが間髪入れずに送ったラストパスが
30エンケティアに通り右脚を振り抜きました。

残念ながらキーンの股を抜いたそのシュートは
ピックフォードの正面でゴールなりましたが
この仕掛けの前に
16ホールディングから8セバージョス、
25エルネニーから15メイトランド=ナイルズへと
何度か縦パスを入れる事でエヴァートンの守備網に
上手く穴を作り出した様に
エヴァートンのCMFは縦パスで揺さぶると
その周囲に隙が生まれる問題がある様でしたので
ここを上手く使う事が出来るかどうかが
ポイントになると感じさせる場面でした。

その様な事もあってなのか
後半からは左サイドの12ウィリアンが中に入り、
しかも少し下り目の位置を起点にして
プレーする様になりましたので
7サカを1列前に上げて
12ウィリアンがトップ下?左インサイドハーフ?に入る
4−2−3ー1にシステムを変更してきたと思われます。

50分過ぎ、8セバージョスからのパスを受けた12ウィリアンが
左サイドに上がってきた3ティアニーに展開し
そこから鋭いクロスが入れられましたが
中の30エンケティアには僅かに合わず。

52分過ぎ、23D.ルイスからのパスを受けた
12ウィリアンが左サイドに上がってきた3ティアニーへ展開し
その3ティアニーからの折り返しを受けた7サカが
左脚を振り抜きましたがDFにブロックされてしまいゴールならず。

この2つの場面が示す様に
エヴァートンのCMFの脇辺りのエリアで
12ウィリアンがパスを引き出す所が
攻撃の起点になっており
その12ウィリアンはこのハーフスペースのエリアで
エヴァートンの守備のブロックから
完全に浮いた存在に上手くなっていた所が
後半の攻撃陣のポイントになっていたと思います。

エヴァートンの守備網を完全に崩した場面が続きましたが
ゴールは依然として遠く
しかもポストにも嫌われてしまいました。

53分過ぎ、左サイドからのショートコーナーから
12ウィリアンが入れたクロスを
前に出たピックフォードがハンブルしてしまい
そのこぼれ球に対して23D.ルイスが叩きつける様に
シュートを放ちましたがポストを叩きゴールならず。

話はそれますがそれにしても
相変わらずピックフォードは不安定なGKだと思います。
確かにシュートストップ能力は良い物を持っているかもしれませんが
それ以外のレベルは総じて高くなく
一般的にはフィードの能力も高く評価されている様ですが
そのフィードもこの試合でも犯した様に
ミスキックを犯して危険な場面を作ってしまう事も少なくなく
代表のゴールマウスを任せる器ではない様に観えてしまいます。

その後も何度か良い形を作る事は出来ていました。

77分過ぎ、15ナイルズからのスルーパスで
右ハーフスペースの裏に抜け出した28ウォロックから
ゴールを横切る様にクロスが入れられましたが
そのクロスはゴール寄りに流れてしまった為に
ファーサイドから走り込んできた35マルティネッリには合わず。

85分過ぎ、15メイトランド=ナイルズからのクロスを
ゴール前で28ウィロックがヘッドで合わせましたが
枠を捉える事が出来ず。

94分過ぎ、15メイトランド=ナイルズの
右サイドからのクロスが流れたボールを
左サイドで収めた3ティアニーが
戻りながら左足のアウトサイドで送った裏へのパスで
7サカが抜け出し角度のない所から
左脚を振り抜きましたが
ピックフォードのファインセーブで防がれてしまい
最後までゴールを奪う事は出来ませんでした。

チャンスという意味では
エヴァートンに比べても
多くのチャンスは生み出せていたと思います。
しかしその少ないチャンスを
ゴールに結び付ける事が出来る
強みを持っているエヴァートンに対して
今のアーセナルはとにかく勝負強さがなく
最後の重要な局面でのプレー精度の無さが
上位へ躍進したチームと
下位に低迷しているチームの大きな差であり
改善しなければならない大きな課題だと思います。

しかしその様な状況でも光明が無かった訳ではないと思います。

サウサンプトン戦でもそうでしたが
積極的に楔のパスを打ち込む事が出来る様になっており
そこからしっかりと展開出来る様になている事で
仕掛けのバリエーションは格段に増えてきていると思います。

同時に左サイドでコンビを組む
3ティアニーと7サカのコンビネーションも素晴らしく
お互いがどの様に動くのか
どの様なパスを求めているのかという
プレーイメージがしっかりと共有出来ている事で
この2人だけでチャンスを生み出す場面も何度かありました。

そしてこれまでサイドではインパクトが残せなかった12ウィリアンが
ポジションを中に移した途端に
水を得た魚の様に生き生きとプレーしていたのは印象的で
相手のCMFの周囲で浮いた存在になり
バックラインからパスを引き出しては
前を向いて仕掛けて攻撃の起点になっていたと思います。
そしてより多くボールを触っていたからなのか
プレーのテンポも前半と比べ物になられない位に早くなり
攻撃陣に心地良いリズムをもたらしていたと思います。

この試合の後半のポジションがトップ下なのか
それとももう少し下がり目のインサイドハーフなのかは
判断が難しいのですが
運動量が少なくボールに絡んでも決定機を作れない
サイドでプレーしていた12ウィリアンとは別人の様であり
12ウィリアンを生かす術が解った様に感じます。

そして怪我から復帰した35マルティネッリは
攻撃陣が低迷している現状を
打開する可能性を秘めている様に感じます。
とにかく常に相手の守備網の隙やギャップに顔を出して
ボールを引き出そうと動き続け
ゴールに近づいた位置ではパスが来るかどうかを考える前に
パスが来た時には必ず決めようとする意識で常にプレーしている所は
非常に好感が持てます。
そしてゴールを奪おうとする本能が
常に滲み出ている35マルティネッリならば
今のゴール欠乏症を救ってくれる
ゴールゲッターになってくれる様にも感じます。

この試合でも勝利を挙げる事が出来ず
チームは未だに沈んだままですが
その中でも一歩二歩と
確実に前に歩みだしていると思いますので
切っ掛けさえ掴めば必ず浮上してくれると信じています。

そし次のカラバオ杯のシティー戦は
非常に重要な試合になるかもしれません。

普段ならばサブ組の出場機会の場になる事が多い
カラバオ杯ですが
現在PLで低迷している関係上
来シーズンのELの出場権を得る為には
このカラバオ杯で優勝する事が
現実的な手段になるかもしれません。

そういう意味でも絶対に負けられない試合であり
全戦力をつぎ込んででも
勝ちに行かなければならない試合になると思われます。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A 
7サカ        PL:1G0A EL:0G1A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:3G0A EL:1G0A
12ウィリアン     PL:0G3A
14オーバメヤン    PL:3G1A EL:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
19ペペ        PL:2G0A EL:3G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:1G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G1A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G0A EL:1G2A
38バログン      PL:0G0A EL:2G1A


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PL13:ARSENAL vs Southampton [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 1−1 Southampton
2020年12月16日(水)Premier League, Emirates Stadium

Goal 
 (18)Walcott
 (52)14Aubameyang(←30Nketiah)


Sent off
 (62)6Gabriel


1Leno

16Holding  6Gabriel  3Tierney

15Maitland-Niles 25Elneny  8Ceballos  7Saka 

  19Pépé      14Aubameyang

30Nketiah


(66)30Nketiah>>>23D.Luiz
(67)8Ceballos>>>28Willock
(85)19Pépé>>>17Soares


Substitutes
 13Rúnarsson
 20Mustafi
 12Willian
 9Lacazette


Arsenal 1.jpg遂にゴールを奪いました。

6ガブリエウの退場もあり
試合は1−1のドローで
終わってしまいましたが
シェフィールド・ユナイテッド戦以来の
流れの中からのゴールを奪う事に
やっと成功しました。

先発は可変式3バックに戻して来ました。
GKに1レノが入り、16ホールディング、
6ガブリエウ、3ティアニーの
3バックが組まれました。
右WBには累積警告で出場停止の
2ベジェリンに代わって
15メイトランド=ナイルズが起用され
左WBには7サカが
CMFには25エルネニーと8セバージョスが入りました。
前線は右に出場停止明けの19ぺぺが起用され
左に14オーバメヤン、
1トップに30エンケティアが入る
3−4ー2ー1が組まれました。

この試合で4バックから
可変式3バックに戻した理由が
好調なサウサンプトン対策だったのかもしれませんが
現状の4バックにして攻撃に人数を割き
ボールを保持しながら攻撃を組み立てても
一向に攻め手を欠く状況が改善されていなかった事を考えますと
ある程度ボールを相手に委ね
より縦に速いスタイルへの回帰は
現実的に昨シーズン終盤からの戦績が物語っている様に
間違った決断ではないと思います。

実際、ここ最近の試合に比べ
より多く、そして多彩な仕掛けで
ゴールに迫る事が出来ていたと思います。

27分過ぎ、7サカからの
左サイドのスペースへのパスで抜け出した
14オーバメヤンが折り返したボールを
ファーサイドから中に入って来た19ペペが左脚を振り抜きました。

残念ながらこのシュートは
相手のDFにブロックされてしまいましたが
ゴールに向かって走り込んで行った
30エンケティアと7サカへの対応で
下がったDFラインの前に出来たスペースに
14オーバメヤンが柔らかいボールを折り返し
そこに走り込んできた19ペペが
ゴールを狙うと言う
スパーズ戦の前半終了間際の場面の
2ベジェリンの折り返しと同じ仕掛けを
今度はシュートまで繋ぐ事に成功しました。

その直後の27分過ぎ、ドリブルで切り込んできた
7サカから送られた楔のパスを
下がって来た30エンケティアが受けて戻したボールを
8セバージョスが右脚を振り抜きました。

このミドルシュートは惜しくも枠を捉えられませんでしたが
トップに楔のパスを入れて
そこから次の展開に繋げる仕掛けも
ここ最近は全く出来ていなかった仕掛けでした。

33分過ぎ、8セバージョスの楔のパスを
下がって来た30エンケティアが
ダイレクトで15メイトランド=ナイルズに繋げ
そこからの送られた裏へのスルーパスで抜け出した
19ペペが折り返しました。

残念ながらそのクロスはDFにカットされてしまい
30エンケティアには繋がりませんでしたが
この場面でもタイミングの良い楔のパスが
仕掛けのスイッチとなり
裏のスペースへのフリーランニングを仕掛ける意識が高くなった
19ペペの成長を観る事が出来たと思います。

36分過ぎ、14オーバメヤンからの折り返しを
受けた19ペペからのスルーパスで
ペナルティに侵入した8セバージョスが
切り返した所でベドナレクと接触して倒されましたが
判定はノーファール。

8セバージョスの良質な走り込みと
それを見逃さずにタイミング良く送った
19ペペのスルーパスは共に完璧だったと思います。
この場面の様に中盤の選手が
前線の選手を追い越すように顔を出す事や、
前後に揺さぶる様な仕掛け等も、
ここ最近は全く出来ていなかった部分だと思います。

37分過ぎ、14オーバメヤンからパスを受けた7サカが
そのままドリブルで深い位置まで切り込んで行き
そこから鋭いシュート?クロス?が入れられました。

残念ながらDFにブロックされてしまいましたが
サイドから仕掛けるにしてもシンプルなクロスだけではなく
この場面の様に強引に深い位置まで切り込む事で
シュートなのか、ゴール前を横切る様なクロスなのか、
そしてマイナス方向への折り返しなのかと選択肢が増え
同時に対応する相手DFもそれらに対応する為に
隙が生まれる可能性も出て来ますので
やはり多少強引にでも仕掛ける意識は大切だと思います。

41分過ぎ、左サイドのハーフスペース辺りから
斜めに横切る様に送られた8セバージョスからのパスを
右サイドから入って来た19ペペが
ダイレクトで左脚を振り抜きました。

惜しくもこのシュートはGK正面でゴールを奪えませんでしたが
8セバージョスのラストパスは
4人の相手守備陣の間を射抜く様な
素晴らしいパスだったと思います。
常々言われている様に中盤のクリエイティブ面の欠如が
現在のアーセナルの攻撃陣の不振の一因になっており
それに対する8セバージョスなりの応えが
36分過ぎのペナルティ内で倒された場面での
前線へのフリーランニグや
このラストパスの様に感じます。
とは言え、その8セバージョスは調子の波が大きく
この様に非常にクオリティの高いプレーをする一方で
何でもないシンプルな状況でも不要に難しくプレーして
ミスを犯す場面があるのも事実であり
小さなプレーも含めてそれらの1つ1つのプレーの
精度、確度をもっともっと上げなければ
現在のアーセナルの問題を解決する救世主になるのは
難しいかもしれません。

46分過ぎ、6ガブリエウからのフィードを
左サイドのライン側で受けた7サカが
ヘッドで14オーバメヤンに繋ぎ
そのままゴール方向に向かって走り込んだ7サカが
14オーバメヤンからのリターンを受けた所から
中へラストパスが送られました。

残念ながらそのパスは
30エンケティアや19ペペには合いませんでしたが
その6ガブリエウからのフィードが起点となり
遂に同点ゴールが生まれました。

52分、6ガブリエウから送られたフィードを
左ライン側で受けた7サカが
そのままドリブルで切り込んで行き
その7サカからのパスを30エンケティアがダイレクトで繋ぎ
それを14オーバメヤンが右脚で決め同点ゴール!!

ウォルコットのチャージでバランスを崩されながらも
ウォーカー・ピーターズをかわし
ロメロのチャージにも怯まずに
そのまま突破して行った
7サカの気迫のこもったドリブルが
全てだったかもしれません。

これまでの7サカは相手のチャージや
体を入れられてしまったりすると
簡単に怯む様に見えてしまう所があり
か弱い部分がまだありましたが
この場面ではウォルコットやロメロのチャージに全く怯まずに
ボールを中の選手に届ける使命を
責任を持って遂行しようとする気迫を感じる事が出来ました。

そしてこの試合度々観せている様に
30エンケティアのポストプレーも素晴らしく
強引に収めようと思えば収める事も出来たと思われる
14オーバメヤンも
30エンケティアからのリターンを信じて
自信を持ってスルーする事が出来たのも納得です。

この様な流れの中からゴールを奪うのに
非常に長い時間が要しましたが
やはりサイドからのクロス戦術よりも
この試合の様に選手の距離を近くして
コンビネーションを駆使するスタイルが
今のアーセナルのスカッドには合っている様に感じます。

このゴールで雰囲気が良くなっていただけに
6ガブリエウが退場処分を受けたのは残念でした。
遅延行為を取られた1枚目のイエローは
自分が戻る時間を作る為に
思わずしてしまった事だと思いますし
2枚目のウォルコットを止めたプレーも
よくあるファールと言えばそれまでですが
1枚目のイエローを受けてから
5分強しか経っていない場面でのファールでしたので
そう言う意味では軽率だったと思います。
確かにこの試合の6ガブリエウは
今までの試合に比べて
どこかイライラしていたと言いますか
いつもよりも雑な対応が多く
少し集中力に欠いていた様に観えました。

一方で6ガブリエウからの正確なフィードで
何度か決定的なチャンスが生まれていたのも事実で
同点ゴールの起点になったパスは勿論、
60分過ぎの場面では
ハーフスペースの2ラインの間に入って来た7サカに向けて
最後尾から送った相手の守備網を一気に突破する
グラウンダーのパスは特に素晴らしかったと思います。

それだけにもっと冷静さを保ち
最後までピッチに残っていてくれたら
この試合の結果は異なるものになっていたかもしれなかっただけに
2枚目のイエローを受けて退場処分を受けたのは
非常に残念でした。

残念ながら勝利を挙げる事は出来ませんでしたが
長らく奪う事が出来なかったゴールを
遂に奪う事が出来ましたので
この試合の結果を受けて
選手の序列が変わる切っ掛けになるかもしれません。

そしてこの試合のゴールが
これまで止まっていた時計の針が
再び動き始める切っ掛けになる事を
期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A 
7サカ        PL:1G0A EL:0G1A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:3G0A EL:1G0A
12ウィリアン     PL:0G3A
14オーバメヤン    PL:3G1A EL:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
19ペペ        PL:1G0A EL:3G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:1G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G1A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G0A EL:1G2A
38バログン      PL:0G0A EL:2G1A


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PL12:ARSENAL vs Burnley [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 0−1 Burnley
2020年12月13日(日)Premier League, Emirates Stadium

Goal 
 (73)14Aubameyang(og)

Sent off
 (58)34Xhaka


1Leno

2Bellerín  16Holding  6Gabriel  3Tierney

25Elneny  34Xhaka

12Willian    9Lacazette     7Saka 

14Aubameyang


(60)9Lacazette>>>8Ceballos
(74)2Bellerín>>>15Maitland-Niles
(82)12Willian>>>30Nketiah


Substitutes
 13Rúnarsson
 20Mustafi
 28Willock
 32Smith Rowe


Arsenal 1.jpg泥沼のホーム4連敗、、、。

残念ながらこの試合でも
ゴールを生み出す事が出来ませんでした。

先発は前節のスパーズ戦から
負傷した18トーマスに代わり
25エルネニーが入った以外は
同じ布陣が組まれました。

この試合の一番の敗因は
34ジャカの一発退場というのは
言うまでもないと思います。

この試合のアーセナルは
前半はボールを保持しても
相手ゴールに近づけない。
近づいてもシュートを撃つ状況にならないと言う
ここ最近の流れのままの展開でしたが
後半は入り方が良く
より現実的なゴールチャンスが
何度も生み出されていた状況だっただけに
相手の挑発に乗って愚行に及んだ
34ジャカの振る舞いは容認する事は出来ないでしょう。

完全にアーセナルペースになり
プレッシャーに曝されていたのはバーンリーの方でしたので
普通は劣勢のバーンリーの選手が余裕がなくなり
相手の挑発に乗って愚行に及ぶ事は良くありますが
なぜ優勢の筈であるアーセナルの34ジャカが
相手の挑発に乗ってしまったのか
本当に理解に苦しみます。

現在のアーセナルは1つのゴールを奪うのにも
苦労している状況にも関わらず
数的不利になった状況でゴールを奪うと言うミッションは
限りなく不可能に近いと言うのは言うまでもなく
その上、後半に入りゴールを奪う為に
久しぶりにチームが一つになっていた状況を
この退場劇でぶち壊してしまいました。
本当に全てを台無しにしてしまった愚行です。


これまではミッドウィークにELの試合、
週末にPLの試合が組まれていましたので
ELの試合ではサブ組&若い選手が起用され
PLの試合ではレギュラー組が起用されていた様に
ローテーションが組まれてきましたが
ここからはミッドウィークの試合でも
PLの試合が組まれてきますので
そろそろレギュラー組とサブ組の
本格的な入れ替えに着手する時期がきたと思います。

例えば開幕戦以降目立った結果を出せていない
12ウィリアン等はその代表で
この試合でも前半はワイドな位置に張って
攻撃の起点になる事が求められていた様に感じましたが
周囲とのコンビネーションは生み出せず、
その上、生み出せないならば生み出せないなりに
何かしら生み出そうとするクリエイティビティーも示せずに
ドリブルで自ら仕掛けて
クロスを入れると言う単調な仕掛けしか
出来ていませんでした。

一方で14オーバメヤンが起点となり
右サイドの裏に抜け出した所から入れたクロスを
ゴール前で7サカが合わせた51分過ぎの場面の様に
攻撃の起点ではなく他の選手が起点となり
12ウィリアンが使われる側になって
初めて存在感を示した事からも
現在の12ウィリアンは何かを生み出す役割を担う存在ではなく
あくまでも使われる側の選手と
認識しなければならない様に感じます。
よってサイドに起点を置いて何かを生み出す事を求めるのならば
この試合のスカッドのメンバーならば
前試合で存在感を示した32スミス・ロウを
試しても良かった様に感じます。

勿論、今の32スミス・ロウが
PLでも通用するのかどうかは別の話ですが
少なくともダンダーク戦では縦に仕掛けられなければ
中にカットインする等して、
相手の守備陣を動かし
味方が攻め上がってくるスペースを作る等、
何かしら生み出そうとする
努力を怠りませんでしたし
自ら仕掛ける事も出来ますが
基本的に32スミス・ロウは
攻撃をクリエイティブする側の選手だと思いますので
チャンスを与えても良かったと思います。

まぁ、その前に次の試合からは
出場停止明けの19ぺぺが戻ってきますので
ELで観せていた様な攻撃陣の中心選手としての責任感と
それに伴う積極的な仕掛けをPLの試合でも
観せられるかどうかがまず試されると思います。
とは言え、その19ペペも得意とされている右サイドよりも
左サイドで起用された方が
縦への仕掛けから決定機を多く作れていた様に感じますので
実際は19ペペも攻撃のクリエイターではなく
あくまでも使われる側の方が輝く選手なのかもしれませんが、、、。

結局の所、今のスカッドには
攻撃の道筋を決め
前線のアタッカー陣を操って仕掛けを具現化する
攻撃のクリエイターがいない所が
大きな問題なのかもしれません。
本当ならば8セバージョスが
最も近い資質の持ち主なのかもしれませんが
やはり8セバージョスは波がありすぎる所が難点であり、
調子が良い時はリスクを冒してでも
しっかりと決定的なパスを通す時もありますが
一方でリスクを冒すパスを尽くカットされ
カウンターのリスクを増やす様な時もあります。

実際この試合でも14オーバメヤンが下がってきて
起点になる事で仕掛けが始まる場面が何度かあった様に
中盤や2列目に本当の意味で攻撃のクリエイトする選手が
定まっていないと言いますか
その役割を十分に担っていないと言いますか
とにかく14オーバメヤンが仕掛けの起点になっている様では
いつまで経ってもゴールを生み出す事は出来ない様に感じます。

ここまで来たら実績や選手の格は一度置いといて
とにかく機能する選手、
機能するコンビを見出し
それらの選手を中心に
再構築しなければならない所まで来ているのかもしれません。


C'mon Arsenal !!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2ベジェリン     PL:0G2A EL:0G1A
6ガブリエウ     PL:2G0A 
7サカ        PL:1G0A EL:0G1A CS:0G1A 
8セバージョス    PL:0G1A
9ラカゼット     PL:3G0A EL:1G0A
12ウィリアン     PL:0G3A
14オーバメヤン    PL:2G1A EL:1G0A CS:1G0A
15M=ナイルズ    PL:0G0A EL:0G1A 
19ペペ        PL:1G0A EL:3G3A
22マリ        PL:0G0A EL:1G0A
23D.ルイス      PL:0G0A EL:1G0A
25エルネニー     PL:0G0A EL:1G0A
24ネルソン      PL:0G0A EL:1G1A
28ウィロック     PL:0G0A EL:3G3A
30エンケティア    PL:1G0A EL:3G0A CC:1G0A
32スミス・ロウ    PL:0G0A EL:1G2A
38バログン      PL:0G0A EL:2G1A


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2020/21ELラウンンド32組み合わせ決定!! [Arsenal F.C.]

2020/21ELラウンド32の組み合わせが決定しました。


og-default.jpg


 ヴォルフスベルク(オーストリア)vs トッテナム(イングランド)
  ディナモ・キエフ(ウクライナ)vs クラブ・ブルージュ(ベルギー)
   レアル・ソシエダ(スペイン)vs マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)
     ベンフィカ(ポルトガル)vs アーセナル(イングランド)
ツルヴェナ・ズヴェズダ(セルビア)vs ACミラン(イタリア)
ロイヤル・アントワープ(ベルギー)vs グラスゴー・レンジャース(スコットランド)
   スラヴィア・プラハ(チェコ)vs レスター(イングランド)
  RBザルツブルク(オーストリア)vs ヴィジャレアル(スペイン)
       ブラガ(ポルトガル)vs ASローマ(イタリア)
    FCクラスノダール(ロシア)vs ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
     ヤングボーイズ(スイス)vs レヴァークーゼン(ドイツ)
       モルデ(ノルウェー)vs ホッヘンハイム(ドイツ)
       グラナダ(スペイン)vs ナポリ(イタリア)
マッカビ・テルアビブ(イスラエル)vs シャフタル・ドネツク(ウクライナ)
        リール(フランス)vs アヤックス(オランダ)
    オリンピアコス(ギリシャ)vs PSV(オランダ)


2020/21 ELラウンド32の対戦相手は
ポルトガルのベンフィカに決まりました。

2/18(木)A
2/25(木)H  (予定)

対戦する可能性があった非シードクラブの中では
現在リーガの首位に立っているレアル・ソシエダ、
リーグ1の首位に立っているリールと共に
ポルトガルリーグで2位に立っているベンフィカの3クラブとは
出来る事ならばラウンド32では
対戦したくなかったクラブでした。

そのベンフィカはこの夏に
オタメンディとフェルトンゲンと言う
PLを熟知しているベテランCBを補強しており
その事がアーセナルにとって
吉と出るのか凶と出るのか注目されます。

とにかく、不審極まりない現状を考えますと
来シーズンのCLの出場権を獲得する為には
ELを制覇するしか道はないかもしれません。

その為にも何としてでも
ELが再開される2月までには調子を取り戻し
本来の姿のアーセナルで挑んで欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!



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