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2023/24シーズンに向けて〜〜補強のポイント、その1〜〜 [Arsenal F.C.]

2023/24シーズンに向けて:補強のポイント、その1

Arsenal 1.jpgアルテタ監督がチームを率いて
4シーズン目の今シーズンは
チームは成熟し優勝争いをするレベルにまで
到達する事が出来ましたが
優勝争いの直接的なライバルである
シティとの対戦では
完全に力の差を見せつけられてしまいました。

その差を埋める為には
更なる戦力の拡充が必要であり
特に来シーズンはCLへの参戦も決まっていますので
レギュラー組とサブ組の間にある
少なくない戦力差を埋める補強を
この夏も敢行する必要があると思います。


それではまず今シーズンの各ポジションの現状を考察し
補強の必要性を考えてみたいと思います。


〜〜GK〜〜

今シーズンのGKは正GKの1ラムズデールを
新加入の30ターナーがバックアップする形に
第3GKを昇格組の31ハインが務めると言う
3人体制が組まれました。

1ラムズデールに関しては
時々不用意なミスを犯す所は
相変わらず問題だと思いますが
一方でビッグセーブで
何度となくチームを救う活躍を観せており
その不用意なミスをなくす事が出来れば
イングランド代表の正GKの座を掴み取るのも
時間の問題だと思います。

一方の30ターナーは
当初は足元の技術レベルに問題がある様に観えましたが
徐々に改善されてきており
及第点を与えられるレベルにまできていると思います。
反対に長い腕を活かしたシュートストップ能力は非常に高く
アメリカ代表の正GKとして参戦したW杯の大舞台でも
そのシュートストップ能力を遺憾なく発揮した様に
メンタル面も成熟していると思いますので
第2GKとして緊急時にも十分に対応できる様に感じます。

その30ターナーの唯一の不安材料は
多くの出場機会を与える事が出来ない所かもしれません。

今シーズンはELとFA杯を中心とした
カップ戦で起用されていましたので
まだそれなりに出場機会がありましたが
勝利が必要だった
ELラウンド16スポルティングCP第2戦で
アルテタ監督は30ターナーではなく
1ラムズデールを起用した様に
来シーズン参戦するCLの様な
1ランク上のレベルの試合において
30ターナーを起用されるかどうか
現時点では不透明だと思います。

仮にCLの試合でも起用されない場合には
出場機会はリーグ杯とFA杯のみになってしまいますので
より多くの出場機会を求めて
移籍する可能性は否定出来ないと思います。

実際、30ターナーの実力を考えれば
PLの中下位のクラブであれば
十分に正GKとしてプレー出来るレベルだと思いますので
30ターナーが本気で移籍を希望すれば
正GKとして迎えるクラブは現れる様に感じます。

よって30ターナーが来シーズンも残留してくれれば
GKは安泰だと考えますが
出場機会を求めて30ターナーが
移籍する様な事があった場合には
第2GKの補強が必要になると思います。

第3GKに関してはこれまでと同様に
下部組織出身者の33オコンクウォと31ハインのどちらかが
務める事になると思いますが
順番からしますと今シーズンローンに出ていた
33オコンクウォがチームに戻り
経験を積ませる為に31ハインを
ローンに出す順番だと思います。

しかし来シーズンから33オコンクウォは
シニア枠の選手になる為に
選手登録枠の問題が絡んできます。

実際、現在の陣容的にも
第3GKに選手登録枠を
割く事が難しくなる可能性が高く
その場合にはまだU-21枠の31ハインを
そのまま第3GKとして残すか
もう一世代下のGKを
第3GKとして起用する可能性もあると思われます。

一方で現在ローン移籍中の13ルナルソンは
既に構想外の選手の為に
この夏にチームに戻ってくる事はないと思います。
とは言え、今シーズンプレーしているアランヤスポルでは
正GKとしてシーズン通して活躍していましたので
今シーズンの様なローン移籍ではなく
完全移籍での放出する事が出来るかどうかが
焦点だと思われます。

何はともあれ来シーズンのGKは
1ラムズデール&30ターナーの体制が組めれば
補強の必要性はないと考えます。


〜〜CB〜〜

今シーズンのCBは12サリバと6ガブリエウのコンビを軸に
シーズン前半は16ホールディングがバックアップし
シーズン後半はそこに15キヴィオルが加わる
4人体制が組まれました。

まずローン生活で大きく成長して帰ってきた12サリバは
思っていた以上に速やかにフィットしたと思います。

元々スピードとパワーを兼ね備え
足元の技術も水準以上の12サリバは
速くて激しいPLのスタイルに対して
相性が良いCBだと思っていましたので
その点に関してはそれほど驚きはありませんでしたが
一方でマルセイユ時代に時々覗かせていた
ボールウォッチャーになって
人やボールの動きに対する反応が一歩遅れる様な
危機察知能力の面の問題に関しては
マルセイユ時代よりも早いテンポでのプレーが求められるアーセナルで
すぐに対応出来るのかどうか
個人的には懸念していましたが
その様な問題もごく稀に顔を出すくらいで
ほとんどの場面では問題になっていませんでした。

その事もあり速やかにフィットした12サリバは
同じくスピードとパワーを兼ね備える6ガブリエウと
鉄壁のコンビを築き
チームの躍進の屋台骨を支える働きをしていたと思います。

一方でこの二人をバックアップする
16ホールディングと15キヴィオルに関しては
少なからず不足感があるのは否めません。

15キヴィオルに関しては
まだそれほど多くの出場機会が与えられていませんが
その15キヴィオルの獲得は
次の夏の移籍期間での補強ポイントを前倒しして
この冬に獲得した様な印象の補強でしたので
今シーズンはPLへの順応期間と考え
来シーズンから本領を発揮してくれれば良いと思いますし
実際ここ最近起用されたチェルシー戦、ニューカッスル戦では
十分にそのポテンシャルの高さを発揮していると思いますので
来シーズンに向けて更なる成長を期待したいと思います。

反対に16ホールディングに関しては
決して悪いCBではないと思いますが
2度のシティ戦でハーランドを抑える事ができなかった様に
トップレベルでの試合において
十分なレベルのCBかどうか賛否が分かれると思います。

16ホールディングは自分の間合いで捕まえる事が出来れば
早々に突破を許す事のない強度と高さがあり
もう少しフィードの精度を上げて欲しいと思いますが
足元の技術レベルも水準以上のレベルだと思います。
その一方でスピードやクイックネスに関しては
不足しているのは明らかであり
DFラインを非常に高く設定する
アルテタ監督のスタイルとの相性は
決して良いとは言えないかもしれません。

もっと言えば来シーズンも最大のライバルになると思われる
シティよりも上を目指す為には
ハーランドを抑えなければならないと言う事は言うまでもなく
その為にはバックアッパーだとしても
ハーランドと対等に渡り合える
より優れたCBが必要だと
アルテタ監督が考えてもおかしくないかもしれません。

実際、シティ戦で敗れた後のチェルシー戦、ニューカッスル戦では
右CBには16ホールディングではなく
左利きの15キヴィオルをアルテタ監督は起用してきました。
本来ならば右CBには右利きのCBを
左CBには左利きのCBを起用するのが
アルテタ監督の基本コンセプトの筈ですが
そのコンセプトを曲げてまで
右CBに左利きの15キヴィオルを起用したと言う事は
それだけ16ホールディングへの信頼が
揺らいでいると考えてもおかしくないと思います。

一方でチーム最古参の16ホールディングは
25エルネニーと共に
チームのまとめ役として重要な存在と言うのは
言うまでもなく
元々アルテタ監督は
ピッチの中の価値だけが全てではなく
チームとして何が必要かを重視する監督という事を考えますと
その部分を評価して
16ホールディングを残す可能性も
十分にあると思います。

最終的にアルテタ監督がどの様な決断を下すかは
もう少し様子を見ないといけないかも知れませんが
16ホールディングの契約が2024年夏までと言う事もあり
仮に放出するのならば
この夏がそのタイミングになりますので
巷では放出される可能性の方が高いと言われています。

また、現在ローン中のCBの去就も
この夏の問題だと思います。

現在モンツァにローン移籍に出ている22マリに関しては
£600万と言われる買取オプションが行使され
そのままモンツァに完全移籍する可能性が高まっていますが
判断が難しいのは昨冬に獲得し
昨夏にアーセナルに合流せずに
そのままバーミンガムにローン移籍に出ている
トラスティの存在です。

バーミンガムではシーズン通して
正CBとして活躍していた事を考えますと
本当ならば晴れてこの夏に
アーセナルに合流する段取りだったのではないかと考えられますが
一方でこの冬に同じ左利きの15キヴィオルを獲得した事を考えますと
バーミンガムでのトラスティのプレーに対するアルテタ監督の評価は
PLでは通用しないと言う評価を下したと考えてもおかしくなく
仮にその様な評価を下したのならば
アーセナルに戻ってくる可能性はないのかもしれません。

よってこの夏にこのポジションの補強に動くかどうかは
アルテタ監督が16ホールディングの事を
どの様に評価しているかだと思います。
個人的にはチームのまとめ役としての
16ホールディングの存在価値を評価していますので
放出にそれほど積極的に賛同出来ませんが
来シーズンもPL制覇を目指し
同時にCLでも結果を求める為に
より優れたCBの補強に動く必要性は否定できません。


〜〜右SB〜〜

今シーズンのこのポジションは
CBから移ってきた4ホワイトを
18冨安がバックアップする形になりましたが
結局、昨シーズンまで正右SBだった
18冨安は今シーズンも怪我に泣かされてしまいました。

3月のフラム戦で負傷した右膝の怪我は
アクシデントによる怪我ですので
仕方がない怪我だと思いますが
それ以外でも昨シーズン後半の怪我の影響で
プレシーズン中は別調整が続いてしまい
結局開幕には間に合わす事ができず、
その後もW杯前やW杯中に
筋肉系のトラブルを繰り返してしまい
継続的にプレーが出来ていない状況は
非常に大きな問題だと思います。

とはいえ、左SBで起用された
リバプール戦でサラーを無力化した様に
万全の状態ならばその対人守備力の高さは
チームにとって不可欠のものだと思いますので
来シーズンに向けて万全の状態に戻る事が出来れば
4ホワイト&18冨安の2人体制で不足感はないと思います。

しかしここまで詳細が明かされていない状況ですが
内側側副靱帯の単独損傷と言われている
手術を行った右膝の状況が
当初予定されていた復帰に向けてのプロセスよりも
遅れる可能性が出てきている様ですので
このまま来シーズンの開幕に
間に合わない様な状況が確定した場合には
問題が生じてきます。

とは言え、冬の移籍期間で
フラムへローン移籍に出た17セドリックは
昨夏の段階で既に戦力外の状態でしたので
この夏にチームに復帰する事なく
そのまま放出される事が既定路線だと考えられます。

一方で昨冬から続けてローン移籍に出ている
19歳のノートン・カフィーと言う逸材が
リザーブには控えており
ローン移籍先の各々のチームでは
しっかりとポジションを掴んでいますので
仮に18冨安が開幕に間に合わない時には
ノートン・カフィーを呼び戻す可能性もありますが
そのノートン・カフィーはどちらかと言うと
ライン側を積極的にアップダウンしクロスを供給すると言う
古典的なSBタイプの印象で
その無骨なスタイルが
現在のアルテタ監督のスタイルに
フィット出来るかどうか
不透明な部分も大きい様に感じます。

よって仮に4ホワイトや18冨安と同様に
CB的な振る舞いも右SBに求めるのならば
同じリザーブの選手でもノートン・カフィーよりも
97ウォルターズを育てる方を重視する可能性は否定出来ません。

来シーズンのこのポジションは
18冨安が万全の状態で来シーズンの開幕に間に合うのならば
補強の優先度は高くないと思いますが
その一方で来シーズンの開幕に間に合わない事が確定した場合や
2シーズン連続、シーズンの半分を欠場している
18冨安の稼働率の悪さを問題視している場合には
右SBの補強に動く可能性は十分に残っていると思います。

その場合にはこの2人と同じ
CB的な振る舞いが出来るSBを補強するのか
それともこの2人に欠けている
攻撃力の高いSBを補強するのかは
注目されます。


〜〜左SB〜〜

今シーズンの左SBは
偽SBシステムを導入した事で
昨シーズンまでの正左SBだった
3ティアニーがサブに降格し
新加入の35ジンチェンコが
ファーストチョイスになりました。

その3ティアニーは偽SBシステムに適応しようと
色々と努力している事は言うまでもなく
実際起用された試合では偽SBとして
振る舞っていますが
元々古典的なSBタイプの3ティアニーと
35ジンチェンコとの差は大きく
35ジンチェンコの様に
偽SBシステムを機能させる事は難しい状況です。

一方で35ジンチェンコは
偽SBシステムの要として
非常に重要な存在ではありますが
元々はMFの選手の為に
SBとしての基本的な守備のスキルが低く
その守備力の低さが問題を引き起こす場面も
何度かありました。

その様な状況ですが
来シーズンも偽SBシステムを基本とするならば
今シーズンと同様に3ティアニーの出場機会は
限られた物になる可能性が高い為に
出場機会を求めて移籍を志願する可能性が
高いと言われています。

同時にチームにとっても
35ジンチェンコが欠場した場合には
偽SBシステム自体が機能しなくなる問題がありますので
偽SBとしてプレー出来る新たなSBの獲得に動く可能性は
否定できません。

一方で今シーズン
マルセイユにローン移籍に出ている20タヴァレスは
そのマルセイユで左WBとしてその攻撃力を活かして
しっかりと結果を出していますが
本人も自分の事をSBの選手ではないとコメントしている様に
左SBとしては計算ができない状況は
変わっていないと思いますので
言うなれば結果を出している今が売り時かもしれません。

よって3ティアニーが出場機会を求めて
移籍を志願した場合には勿論ですが
来シーズンも偽SBシステムを基本システムとするならば
偽SBシステムに対応可能な
MF的なスキルと戦術眼を備えた左SBの補強は
必須だと考えられ
同時にSBとして基本的な守備スキルを備えた
偽SBとしてプレー可能なSBが本職の選手が
そのターゲットになると思います。


・・・つづく。


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