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2022/23シーズン〜〜補強を振り返って、その1〜〜 [Arsenal F.C.]

2022/23シーズン〜〜補強を振り返って、その1〜〜


今シーズンの「移籍・補強」について振り返ってみたいと思います。


IN

〜〜夏期移籍〜〜

サンパウロから完全移籍
 右サイドアタッカー マルキーニョス(19歳)ブラジル £300万(推定)

ポルトから完全移籍
 攻撃的MF ファビオ・ヴィエイラ(22歳)ポルトガルU-21 £3000万+430万(推定)

ニューイングランド・レボリューションから完全移籍
 GK マット・ターナー(28歳)アメリカ代表 £750万(推定)

マンチェスター・シティから完全移籍
 ストライカー ガブリエル・ジェズス(25歳)ブラジル代表 £4500万(推定)

マンチェスター・シティから完全移籍
 左SB&CMF オレクサンドル・ジンチェンコ(25歳)ウクライナ代表 £3000万+200万(推定)


〜〜冬期移籍〜〜

ブライトンから完全移籍
 左サイドアタッカー レアンドロ・トロサール(28歳)ベルギー代表 £2100万+600万(推定)

スペツィアから完全移籍
 CB ヤクブ・キヴィオル(22歳)ポーランド代表 £1750万+350万(推定)

チェルシーから完全移籍
 DMF ジョルジーニョ(31歳)イタリア代表 £1000万+200万(推定)


OUT

〜〜夏期移籍〜〜

シュツットガルトへ完全移籍
 CB コンスタンティノス・マヴロパノス(24歳)ギリシャ代表 £300万(推定)

リヨンへ完全移籍
 ストライカー アレクサンドル・ラカゼット(31歳)元フランス代表 フリー

ストーク・シティへシーズンローン
 CB ハリー・クラーク(21歳)イングランド 手数料非公表

スパルタ・ロッテルダムへシーズンローン
 CB オマル・レキク(20歳)チュニジア代表 手数料非公表

イプスウィッチ・タウンへシーズンローン
 ストライカー タイリース・ジョン=ジュールス(21歳)イングランドU-21 手数料非公表

RKCヴァールヴァイクへシーズンローン
 ストライカー ミカ・ビエレス(19歳)デンマークU-19 手数料非公表

ボーフムへ完全移籍
 右SB ジョルディ・オセイ=トゥトゥ(23歳)イングランド 移籍金非公表

サンダーランドへ完全移籍
 CB ダニエル・バラード(22歳)北アイルランド代表 移籍金非公表

FCデン・ボスへシーズンローン
 ストライカー ニコライ・モラー(20歳)スウェーデンU-20 手数料非公表

オリンピック・マルセイユへ完全移籍
 CMF マテオ・グエンドゥージ(23歳)フランス代表 £900万(推定)

ポーツマスへ完全移籍
 右SB ザック・スワンソン(21歳)イングランド 移籍金非公表

チェルムスフォード・シティへローン移籍(1月まで)
 GK オヴィ・エヘァリ(19歳) イングランド 手数料非公表

エア・ユナイテッドへシーズンローン
 CB アレックス・カーク(19歳)イングランド 手数料非公表

バーミンガム・シティへシーズンローン
 CB オーストン・トラスティ(24歳)アメリカ 手数料非公表

チェルシーへ完全移籍
 サイドアタッカー オマリ・ハッチンソン(18歳)イングランドU-19 移籍金非公表

レアル・オビエドへシーズンローン
 攻撃的MF マルセロ・フローレス(18歳)メキシコ代表 手数料非公表

キルマーノックへシーズンローン
 右SB ライアン・アレバイオス(20歳)イングランド 手数料非公表

クルー・アレクサンドラへシーズンローン
 GK アーサー・オコンクウォ(20歳)イングランド 手数料非公表

オリンピック・マルセイユへシーズンローン
 左SB ヌーノ・タヴァレス(22歳)ポルトガルU-21 手数料非公表

クローリー・タウンへシーズンローン
 CB マジード・オグングポ(19歳)アイルランドU-19 手数料非公表

フラムへ完全移籍
 GK ベルント・レノ(30歳)ドイツ代表 £800万(推定)

スタッド・ランスへシーズンローン
 ストライカー フォラリン・バロガン(21歳)イングランドU-21 手数料非公表

ブラックプールへシーズンローン
 CMF チャーリー・パティーノ(18歳)イングランドU-19 手数料非公表

ガラタサライへ完全移籍
 DMF ルーカス・トレイラ(26歳)ウルグアイ代表 £500万(推定)

モンツァへ買取義務付シーズンローン
 CB パブロ・マリ(29歳)スペイン 買取設定額£420万(推定)

アランヤスポルへシーズンローン
 GK ルナル・アレックス・ルナルソン(27歳)アイスランド代表 手数料非公表

ロザラム・ユナイテッドへシーズンローン
 右SB ブルック・ノートン・カフィー(18歳)イングランドU-18 手数料非公表

ブロムリーへシーズンローン
 GK トム・スミス(20歳)イングランド 手数料非公表

ハル・シティへシーズンローン
 CMF サラー・アウラド・ムハンド(19歳)オランダ 手数料非公表

ニースへシーズンローン
 右WG ニコラ・ペペ(27歳)コートジボワール代表 手数料非公表

チェルトナム・タウンへ完全移籍
 CMF ジェームズ・オラインカ(21歳)イングランド 移籍金非公表

UDイビサへシーズンローン
 DMF ミゲル・アゼース(19歳)イングランドU-20 手数料非公表

サウサンプトンへ買い取りオプション付きシーズンローン
 CMF エインズリー・メイトランド=ナイルズ(25歳)イングランド 手数料公表

チェスターフィールドへシーズンローン
 DMF ティム・アキノラ(21歳)イングランド 手数料非公表

バルセロナへ完全移籍
 右SB エクトル・ベジェリン(27歳)スペイン フリー


〜〜冬期移籍〜〜

コヴェントリー・シティへシーズンローン
 右SB ブルック・ノートン・カフィー(19歳)イングランドU-19 手数料非公表

ウィガンへシーズンローン
 DMF ミゲル・アゼース(19歳)イングランドU-20 手数料非公表

SKシュトゥルム・グラーツへシーズンローン
 GK アーサー・オコンクウォ(21歳)イングランド 手数料非公表

SJKセイナヨキ(フィンランドリーグ1部)へシーズンローン
 GK オヴィ・エヘァリ(19歳) イングランド 手数料非公表

イプスウィッチ・タウンへ完全移籍
 CB ハリー・クラーク(21歳)イングランド 移籍金非公表

コルチェスター・ユナイテッドへシーズンローン
 GK トム・スミス(21歳)イングランド 手数料非公表

ノリッジ・シティへシーズンローン
 右WG マルキーニョス(19歳)ブラジル 手数料非公表

ウィガンへシーズンローン
 CB オマル・レキク(21歳)チュニジア代表 手数料非公表

アクリントン・スタンリーへシーズンローン
 CF ネイサン・バトラー=オイェジェジ(20歳)イングランド 手数料非公表

ハートリプール・ユナイテッドへシーズンローン
 CB テイラー・フォラン(19歳)イングランド 手数料非公表

クリスタル・パレスへシーズンローン
 CMF アルベール・サンビ・ロコンガ(23歳)ベルギー代表 手数料非公表

ダービー・カウンティへシーズンローン
 左WG キド・テイラー=ハート(20歳)イングランド 手数料非公表

ダービー・カウンティへシーズンローン
 CF ビリー・ヴィガー(19歳)イングランド 手数料非公表

フラムへシーズンローン
 右SB セドリック・ソアレス(31歳)元ポルトガル代表 手数料非公表


(年齢は移籍当時)


Arsenal 1.jpg

昨シーズンまではチームを刷新する事に
重きを置いた様な補強戦略でしたが
今シーズンは更に一歩踏み込み
アルテタ監督が目指す戦術を
ピッチの上で具現化する為の補強戦略に
シフトした印象でした。

では、まず昨夏の段階で個人的に挙げていた
補強のポイントは

1、得点力不足を解消するストライカー

2、CMF・DMF

3、19ぺぺに代わるサイドアタッカー

4、18冨安をバックアップする右SB

5、3ティアニーをバックアップする左SB

でした。

まず『4』に関しては
4ホワイトを右SBにコンバートした事もあり
補強が見送られました。
それは昨シーズン、
ローンに出ていたマルセイユで
大きく成長した12サリバが
速やかにフィットし
6ガブリエウと強固なCBコンビを築いた事と
元々今シーズンのシステム上、
左に偽SBとし振る舞う35ジンチェンコを起用する関係で
右SBはよりCB色の強い選手が求めていたと思いますので
18冨安と4ホワイトの2人体制は
理に叶っていたと思います。

『1』に関してはシティから9ジェズスを獲得しました。
残念ながらW杯中の怪我での長期離脱もあり
20ゴール奪う様な状況ではありませんが
それでも復帰後には再びゴール数を伸ばし始めており
二桁ゴールは確実だと思います。
一方で7サカと11マルティネッリだけではなく
8ウーデゴールも二桁ゴールを挙げている様に
チームとしてのゴール数が増加している現状は
点取屋以外の部分での9ジェズスの貢献度が
非常に高かったからと言えると思いますので
非常に効果的な補強だったと思います。

35ジンチェンコを獲得した事で
アルテタ監督は偽SBを導入したのか?
それとも偽SBを導入する為に
35ジンチェンコを獲得したのかは分かりませんが
『5』に対して35ジンチェンコを獲得し
チームに偽SBシステムを導入した事が
今シーズンの肝になったと思います。
一方でその結果として生粋のSBタイプの3ティアニーは
出場機会に恵まれずに
サブに降格してしまう事になってしまいましたが
偽SBシステムの導入に踏み切った35ジンチェンコの獲得は
非常に効果的だったと思います。

『3』に関しては27マルキーニョスを
サンパウロから獲得しましたが
序盤戦こそアピール出来ていましたが
シーズン進むにつれて勢いを失ってしまい
シーズン後半は出場機会を求めて
ノリッジ・シティへローン出る事になりました。
とは言え、元々27マルキーニョスは
先行投資としての色合いが強い補強でしたので
11マルティネッリや7サカをバックアップする
サイドアタッカーの補強とは考えられていなかったと思われます。

アンカーの5トーマスと
バランサー役を担っている34ジャカのバックアッパーが
非常に手薄だった為に
ストライカーと共に
昨夏の最重要補強ポイントだった『2』に関しては
夏の移籍期間では補強されませんでした。

中盤のポジションでは21ヴィエイラをポルトから獲得しましたが
その21ヴィエイラは攻撃的MFタイプの選手ですので
5トーマスや34ジャカをバックアップするタイプの選手ではなく
8ウーデゴールをバックアップする補強と考えるのが妥当であり
結果的に25エルネニーは殆どの期間怪我で離脱し、
23ロコンガは未だに成長が観られていない状況を考えますと
CMF・DMFの補強を行わなかったのは
夏の補強期間での失敗だったと言えると思います。

それ以外では出場機会を求めてフラムへ移籍した
レノに代わる第2GKとして獲得した30ターナーは
プレシーズン当初こそは不安定な所もありましたが
その後はアメリカ代表の正GKとして
参加したW杯でも活躍した様に
カップ戦が中心ではありますが
安定したプレーを観せていたと思いますので
レノが抜けて出来た穴を完全に埋めていたと思います。

同時に獲得してからローン生活が続いていた12サリバは
今シーズンが実質1年目のシーズンになりましたので
新戦力と考えても差し支えないと思いますが
PLやアーセナルのスタイルに速やかに適応し
正CBとしてDFラインの強度を格段に上げる
活躍を観せていたと思いますので
大きな新戦力になりました。

この様に夏の移籍期間で獲得した選手の多くは
期待通りの活躍を観せてくれましたが
その一方で5トーマスや34ジャカをバックアップする
CMF・DMFと
11マルティネッリや7サカをバックアップする
サイドアタッカーは明らかに不足していましたので
冬の移籍期間での補強のポイントは、


1、5トーマスや34ジャカと同じレベルでバックアップ出来る
  DMF・CMF

2、7サカと11マルティネッリをバックアップする
  サイドアタッカー

の2つのポジションを個人的に挙げていました。


その冬の移籍期間で先行して動いたのは
『2』のサイドアタッカーに対する補強でした。

元々このポジションのメインターゲットは
シャフタール・ドネツクのムドリクでしたが
評価額を大きく上回る移籍金を
シャフタールから要求された事で
ムドリクの獲得レースから撤退するや否や
ブライトンの19トロサールの獲得を決めた
フロントの動きは見事だったと思います。

その19トロサールは10スミス・ロウや24ネルソンが
怪我で離脱していた為に
シーズン前半は出ずっぱりだった
11マルティネッリの負担を軽減させる補強に留まらず
怪我で離脱中だった9ジェズスに代わって
0トップとしても瞬く間にフィットして
攻撃陣の再活性化に大きく貢献した様に
非常に大きな補強になったと思います。

そして移籍期間終盤には
『1』に対してブライトンのカイセドの獲得に動きました。
しかしカイセドは非売品だというスタンスを
ブライトンが最後まで崩さなかった為に
獲得する事は出来ませんでしたが
その直後に大型補強を敢行したチェルシーから
押し出されそうになっていた20ジョルジーニョを
素早く獲得したフロントの動きは
19トロサールを獲得した時と同様に
非常に素晴らしい動きだったと思います。

その20ジョルジーニョは5トーマスの様な
中盤の底のエリアにフィジカル的な強度を
もたらす事は出来ませんが
一方で経験に裏打ちされた気の利いたプレーと
ゴールに関与する急所を突く様なパスで
5トーマスの穴をしっかりと埋める
補強になったと思います。

更にこの冬の移籍期間では
左利きのCBである15キヴィオルも獲得し
潜在的に不在だった
6ガブリエウのバックアッパーの補強にも成功しました。

その15キヴィオルはPLとアーセナルのスタイルに対する
適応期間中と言う印象で
まだ十分に存在感を示す事は出来ていませんが
正確な左脚のフィードと共に
圧倒的なスピードと空中戦の強さは
非常に魅力的だと思います。


今シーズンはCMF・DMFとサイドアタッカーの補強が
冬の移籍期間まで持ち越されてしまうと言う問題はありましたが
それらのポジションに対しても
冬の移籍期間で的確に補強し
同時に冬の移籍期間ではメインターゲットだった
ムドリクやカイセドを取り逃した後も
19トロサールや20ジョルジーニョと言う
即戦力の選手を速やかに迎え入れた様に
フロントの動きは際立っていたと思います。

結果として今シーズンは
9ジェズスや35ジンチェンコの様な
主軸としてチームを根底から変える様な選手を獲得し
選手層に問題があるポジションに対しては
30ターナー、19トロサール、20ジョルジーニョの様な
確かな実力のあるバックアッパーを迎え、
そして緊急性はありませんでしたが
潜在的に選手層的に問題があったポジションに対しても
21ヴィエイラや15キヴィオルを獲得した様に
非常に効果的な補強が出来たと思いますので


よって、今シーズンの補強の評価は

『90点』と考えます。


足りなかった残りの10点は幸い今シーズンの前半は
主力選手の中に怪我で長期離脱する選手が現れませんでしたので
大きな問題にはなりませんでしたが
スカッドの中に存在していた質的量的に足りなかった
DMF・CMF、サイドアタッカーに対して
夏の段階で補強が行えなかった問題がありましたので
その事に対するマイナス10点です。

仮に5トーマスや34ジャカが怪我で離脱していたら、
仮に7サカや11マルティネッリが怪我で離脱していたら、
果たして今のポジションにいる事が出来たかどうかは
分からなかったと思います。

まぁ、サイドアタッカーに関しては
10スミス・ロウや24ネルソンを同時期に怪我で失ったのは
想定外だったかもしれませんが
最低でもCMF・DMFに対しては
夏の間に補強するべきだったと思います。


・・・つづく。


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