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FA 4th:Manchester City vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Manchester City 1−0 ARSENAL
2023年1月27日(金)The FA Cup, Etihad Stadium

Goal

 (64)Ake


30Turner

18Tomiyasu 16Holding 6Gabriel 3Tierney

5T. Partey

21Vieira    34Xhaka

 7Saka             19Trossard

14Nketiah


(46)16Holding>>>12Saliba
(46)5T. Partey>>>23Lokonga
(66)3Tierney>>>35Zinchenko
(66)19Trossard>>>11Martinelli
(74)7Saka>>>8Ødegaard


Substitutes
 1Ramsdale
 4White
 15Kiwior
 27Marquinhos


Arsenal 1.jpgFA杯4回戦はシティとの対戦になりましたが
この今シーズン最初のシティ戦は
0−1で敗れてしまいました。

先発はGKには30ターナーが務め
DFラインは右SBに18冨安、
左SBに3ティアニーが入り
CBは16ホールディングと
6ガブリエウが組みました。
中盤はアンカーに5トーマス、
インサイドハーフに21ヴィエイラと
34ジャカが入り
前線は右に7サカ、左に19トロサール、
1トップを14エンケティアが務める
4−3−3が組まれました。

この試合にどの様なメンバーを組んでくるかによって
FA杯に対する重要度がはっきりすると
前回書きましたが
ほぼフルメンバーを組んできたシティに対して
アーセナルは前試合のユナイテッド戦から
6人先発を入れ替えてきた事からも
アーセナルはシティ程、
FA杯を重要視していなかったのかもしれません。

しかし最初に決定機を作ったのは
アーセナルの方でした。

4分過ぎ、6ガブリエウからのパスを受けた19トロサールが
左サイドをドリブルで駆け上がった所からの折り返しを
走り込んできたた18冨安が
ダイレクトで右脚を振り抜きました。

その強烈なシュートはオルテガのファインセーブで
防がれてしまいましたが
もう少しコースが良かったら
決まっていたかもしれない程の
良いシュートだったと思います。

20分過ぎ、7サカ〜21ヴィエイラ〜19トロサールへと
右サイドから左サイドへ展開した所から
19トロサールが左脚を振り抜きました。

その強烈なシュートも
オルテガのファインセーブで防がれてしまいましたが
しっかりと枠を捉えた良いシュートだったと思います。

32分過ぎ、ルーズボールを収めた19トロサールが
左サイドをドリブルで侵入した所から入れた鋭いクロスを
ニアに走り込んできた14エンケティアが
ダイレクトで合わせました。

そのシュートは枠を捉える事が出来ませんでしたが
19トロサールのクロスは
完璧なタイミングとコースだったと思います。

そして何よりもボールを持った時には
瞬時にゴールまでの道筋を描いたかの様に
すぐにドリブルで左サイドを突き進んだ事で
リコ・ルイスに寄せられる前に
クロスを入れる事が出来ていました。

仮にこのスピード感で仕掛けられていなければ
リコ・ルイスに追いつかれていたかもしれませんし
ニアに走り込んできた14エンケティアにも
合わなかったかもしれません。

この様な相手DFの先手を打つ様な仕掛けが出来る所が
19トロサールの強みなのかもしれません。

同時に元々ゴール前で点で合わせるのが上手い
14エンケティアにとっても
ゴール前を固められる前にクロスを入れてくれる
19トロサールとの相性は良いのかもしれません。

一方でシティの攻撃に対しては
よく対応していた方だと思います。

勿論、ハーランドに入った縦パスをカットしようとした
16ホールディングがハーランドの巧みなボディーコンタクトで
バランスを崩して後ろに後逸してしまい
ハーランドに飛び出されてしまった8分過ぎの場面や
ペナルティの外側からデ・ブライネに左脚を振り抜かれてしまった
24分過ぎの場面の様に危ない場面はありました。

特に前者はGKと1対1になる可能性があった
非常に危険な場面でしたが
間髪入れずにペナルティの外に飛び出した
30ターナーがスライディングタックルでカットし、
そしてそのこぼれ球に対して
距離のある所からハーランドがオーバーヘッドで
ゴールを狙ったシュートも
空いたゴールマウスをしっかりとカバーした
18冨安が防ぎゴールは守られました。

この日の30ターナーは
序盤にミスパスを送る場面はありましたが
総じて良かったと思います。
特にこの場面だけではなくCKやクロスに対しても
前に出る判断が的確で
同時に前に出る動きも非常に速く鋭かったと思います。

一方でハーランドとマッチアップしていた16ホールディングは
やはり厳しそうに観えました。
特に単純なスピード勝負を仕掛けられると非常に分が悪く、
ファールにならない程度のボディーコンタクトで
バランスを崩してしまう場面が何度かあった様に
老獪なハーランドの駆け引きに対しても
対応しきれていなかったと思います。

結局、前半の間でイエローカードを受けてしまった様に
ギリギリの対応を迫られていた事もあり
後半頭から12サリバと交代させられてしまったのは
仕方がなかったかもしれません。

とは言え、その12サリバはハーランドに対して
しっかりと対応出来ていたと思います。

今のシティはチーム総得点の約半分を
ハーランドが挙げている様に
絶対的な個の力でゴールを量産しているハーランドを
抑える事が出来るかどうかが
非常に大きなポイントだと思いますが
PLでの直接対決の前に
12サリバ&6ガブリエウのコンビが
ハーランドに通用するかどうか試す事が出来たのは
その直接対決に向けて非常に意義があったと思います。

結局、後半途中からアルバレスを投入して
2トップの様な形に変えてきた事からも
ハーランド一人の個の力だけでは
12サリバ&6ガブリエウのコンビは崩せない事は
実証されたと思います。

一方で16ホールディングと同様に
前半で退いた5トーマスの状態は
非常に気掛かりです。

どうやら肋骨を痛めた為の交代で
癖になっている筋肉形の怪我でなかっただけでも
良かったと思いますが
代わってアンカーを務めた23ロコンガが
中盤の底に大きな穴を作ってしまっていた様に
現在のアーセナルの好調さは
5トーマスの存在の上に成り立っている事が
再び証明されてしまいました。

勿論、23ロコンガにアンカーとしての資質がない事は
既に何度となく証明されていますので
このポジションで23ロコンガを起用する事自体が誤りであり
このポジションでプレーさせられている
23ロコンガには罪がないのかもしれませんが
それを差し引いても醜い出来だったと思います。

以前に比べてプレッシャーに曝される場面でも
積極的にボールを引き出し、
そこからボールを捌く事が出来る様になった所は
進歩したと思いますが、
一方で相手ボールになった時には
常にポジショニングが曖昧なのは勿論の事
マークに付いたままサイドに釣り出された場面では
釣り出されたと言う認識がないのか?
釣り出されたまま戻ってこない場面が何度となくありました。
それにより中盤底には大きな穴が空いてしまいますが
それに対する危機感を感じていない様に観える所が
23ロコンガの一番の問題なのかもしれません。

その様な23ロコンガがアンカーの位置に入ると
今シーズンの連動的なプレスが全く機能しなくなってしまうのは
言うまでもないと思います。

前線の3人とインサイドハーフの2人が
連動的にプレスを仕掛ける事でパスのコースを限定し
その状態から出されたパスを
5トーマスや2人のCBが回収する事で
常にアーセナルがペースを握ってきました。

しかし色々なメディアで8ウーデゴールが激怒していた場面が
取り上げられていた様に
本来いるべき所に23ロコンガがいない為に
ボールの回収が出来ないのは勿論ですが
23ロコンガがいるべき位置にパスが通ってしまうと言う事は
2ラインの間に侵入を許すと言う事を意味していますので
ボールを支配し続ける事が出来なくなるだけではなく
相手に決定的なチャンスを与えてしまう事もあると思います。

結局、失点の場面も
この様な23ロコンガの曖昧なポジショニングと対応が
引き金になったと言えると思います。

64分、アカンジからの縦パスを受けたアルバレスに
ペナルティの外側から強烈なミドルシュートを
撃たれてしまいました。
そのシュートはポストを叩き救われましたが
その跳ね返ったボールを
ペナルティの中で収めたグリーリッシュからの
ラストパスを受けたアケが放った
グラウンダーのコントロールショットが
ゴール左隅に吸い込まれてしまい失点。

まず縦パスを入れたアカンジがボールを持った時、
21ヴィエイラがロドリに付き
34ジャカがデ・ブライネに付き
19トロサールがウォーカーへのパスコースを切り
14エンケティアがラポルテやアケへの
パスコースを切る位置に立ちました。
これによりアカンジが出せるパスコースは
前方の限られたコースか背後に戻すしかありませんでしたので
その前方に残っていたパスコースを
23ロコンガが埋めれば
アカンジは何も出来なくなっていた筈でした。

しかしこの場面での23ロコンガは
その前方のパスコースを埋める事もなければ
ギュンドアンにもアルバレスに付く訳でもなく
中央やや右側の浮いた位置にとどまっていました。
最初はその位置にいても
アカンジの前方のパスコースに入って行った
アルバレスに付いて行ったのならば
まだ良かったと思いますが
23ロコンガはアルバレスに付いて行く事はせず
そのまま何も起こる事のない中央やや右側の位置で
ものの経緯を静観していました、、、。

そしてその後のグリーリッシュに対して
18冨安と7サカのダブルチームで対応している場面でも
23ロコンガは何も起こる事がない
ペナルティ内の中央やや右側に
とどまり続けていたのも疑問でした。

ダブルチームで追い詰めている時に
守備側が注意しなければならないのは
その2人の背後に必ず出来てしまうスペースというのは
言うまでもないと思います。

グリーリッシュが2人の間を割って行って突破される可能性や
その背後のスペースに飛び込んできた選手に
パスが送られる可能性が想定出来ますので
本来ならば23ロコンガはもっと寄せて行き
その背後に出来るスペースを
埋めておかなければならなかったと思いますが
残念ながら23ロコンガは動きませんでした。

最初の場面で23ロコンガが
ポジショニングを間違えなければ、、、
グリーリッシュがボールをキープしている間に
あと2m寄せていたら、、、
失点する事はなかったと思います。

後半も惜しい場面はありました。

12サリバが送ったリスタートのボールを
ラポルテと競った14エンケティアが
ヘッドで落としたボールに対して
21ヴィエイラがダイレクトボレーで左脚を振り抜いた
58分過ぎの場面、
そのシュートは枠を捉える事が出来ませんでしたが
21ヴィエイラは完全にフリーの状況で
トラップするだけの時間的空間的な余裕はありましたので
トラップしてから左脚を振り抜いた方が
良かった様に感じます。

35ジンチェンコからのパスを受けた34ジャカが
アーリークロスを入れた66分過ぎの場面、
そのクロスに対して脚を伸ばして飛び込んだ
ラポルテに触られてしまった為に
14エンケティアには通りませんでしたが
ラポルテが触っていなければ
14エンケティアは触るだけでゴールが奪えた可能性があった
際どい場面でした。

35ジンチェンコからのパスを受けた11マルティネッリが
ウォーカーをかわして
ポケットの位置にまで侵入した87分過ぎの場面、
そこからの折り返しも
アカンジの足に当たり通りませんでしたが
この場面も非常に迫力のある仕掛けだったと思います。

試合は最後までゴールを奪う事が出来ず
1−0で敗戦。

残念ながら今シーズンFA杯は
4回戦で敗退してしまいましたが
全てが悪い敗戦ではなかったと思います。

前回も書きましたがFA杯は勝ち進んで行きますと
PLのスケジュールと重なる様に試合が組まれている為に
延期されたPLの試合が
シーズン終盤のスケジュールを圧迫し始めます。

元々スカッドの層に問題があるアーセナルにとっては
シーズン終盤に向けてのコンディション管理が
非常に重要になってくると思いますが
FA杯を敗退した事で
シーズン終盤の大事な局面での
タイトなスケジュールから解放されるのであれば
決して悪い事だけではないと思います。

そしてPLでのシティとの直接対決を前にして
色々とテストが出来た所も良かったと思います。

そのシティに勝利する為には
ハーランドを絶対に抑える必要がありますが
そのハーランドを抑えるに当たり
16ホールディングでは難しくても
12サリバ&6ガブリエウならば
十分に抑える事が可能だと言う事が分かった点は
非常に大きな収穫だと思います。

そしてこれまでのシティとの対戦では
圧倒的にボールを支配され
自陣に押し込まれ続ける試合が多かったと思いますが
この試合ではほぼフルメンバーだったシティに対して
約半分がサブ組の布陣だったにも関わらず
しっかりとパスを繋いでシティのプレスを回避して
ボールを前に進める事が出来た点も
大きな収穫だと思います。

新加入の19トロサールも
シティ相手に独力でチャンスを
創造出来る事が確認出来た点も収穫だったと思います。
そしてその19トロサールの仕掛けは
11マルティネッリとは異なるリズムの仕掛けと言う所も
大きなポイントであり
11マルティネッリの負担を減らすと共に
11マルティネッリから19トロサール、
19トロサールから11マルティネッリへと交代する事で
これまで出来なかった
試合のリズムを変える選手交代が
やっと出来る様になると思われます。

一方で肋骨を痛めて前半で退いた
5トーマスの状況は心配です。

スキャンの結果大きな問題がなかったと言う
情報も流れてきていますが
先程も書きましたが今シーズンの好調なアーセナルは
5トーマスの存在の上に成り立っている事が
この試合で証明されてしまいましたので
5トーマスが早期に復帰出来るかどうか?
シーズン終了まで稼働し続ける事が出来るかどうか?
そして仮に5トーマスが離脱した時に
どの様な形で対処するのか?
悲願のPL制覇に向けて
非常に大きな問題だと思います。

勿論、この試合も25エルネニーがいれば
状況は変わっていたかもしれませんが
5トーマスをバックアップするべき
その25エルネニーも膝の怪我の為に
現在離脱中で復帰時期も未定の状況です。

その様な状況を踏まえてこの試合の後すぐに
ブライトンのカイセドに獲得のオファーを送ったのは
当然の流れであり
同時にこの試合のパフォーマンスを観たアルテタ監督は
遂に23ロコンガを見限った可能性もあると思います。

勿論、23ロコンガをアンカーで起用する事自体が
アルテタ監督の采配ミスだと個人的には思っていますが
ここ数日のクラブの動きを見る限り
少なくとも23ロコンガをアンカーとして起用する事は
2度とない様に感じます。

仮に5トーマスが軽傷だったとしても
25エルネニーが怪我による離脱が長引く様ならば
この冬の移籍期間中に
新たなアンカーを獲得する事が出来るかどうかは
今シーズンPL制覇が出来るかどうかに直結する
問題だと思います。

このポジションは来夏にライスの獲得に動くと
言われていましたので
本当ならばポジションが被るカイセドの獲得は
この冬のプランになかったのかもしれませんが
そのプランを一度棚上げし、
しかもクラブ史上最高額の移籍金で
カイセドを獲得しようとしている動きは
これまでのアーセナルにはない動きであり
それだけ本気で今シーズンのPLの制覇を
狙っているという表れだと思います。

しかし既に19トロサールを
引き抜かれているブライトンとっては
更にカイセドも引き抜こうとしているアーセナルの動きは
許しがたい行為と言うのも理解出来ます。
しかも今シーズンのブライトンは
来シーズンのEL等の出場権を獲得するチャンスがありますので
これ以上選手の流出を避ける為に
徹底抗戦する構えと言うのは当然の流れだと思います。

その様なブライトンを
冬の移籍期間が閉まる前に納得させて
カイセドを獲得する事が出来るかどうかは
現実的にかなり難しいミッションであり
それだけにカイセドの市場価値を大きく上回る
移籍金を提示して獲得に動いていますが
それでもかなり難しいミッションだと思います。

どちらにせよこの冬の移籍期間の間に
5トーマスをバックアップするアンカーを獲得出来なければ
5トーマスが怪我で離脱した時点で
PL制覇の夢は砕ける可能性がありますので
是が非でも獲得しなければならないと思いますし、
その中でもカイセドを獲得する事が出来れば
悲願のPL制覇にまた一歩近づく事になると思いますので
冬の移籍期間最終日、全力で獲得に動いて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:0G0A EL:1G1A 
4ホワイト      PL:0G2A 
5トーマス      PL:2G0A
6ガブリエウ     PL:2G0A
7サカ        PL:7G7A EL:1G0A 
8ウーデゴール    PL:8G5A 
9ジェズス      PL:5G5A EL:0G1A 
11マルティネッリ   PL:7G2A FA:0G1A
12サリバ       PL:2G1A
14エンケティア    PL:4G0A EL:2G1A CC:1G0A FA:2G0A
16ホールディング   PL:0G0A EL:1G0A 
18冨安        PL:0G1A EL:0G1A 
21ヴィエイラ     PL:1G1A EL:1G1A FA:0G2A
24ネルソン      PL:2G1A EL:0G0A CC:0G1A 
25エルネニー     PL:0G0A FA:1G0A 
27マルキーニョス   PL:0G0A EL:1G1A 
34ジャカ       PL:3G5A EL:1G0A  
35ジンチェンコ    PL:0G1A


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