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PL25:Chelsea vs ARSENAL [Arsenal マッチリポート]

Chelsea 2−4 ARSENAL
2022年4月20日(水)Premier League, Stamford Bridge

Goal
 (13)30Nketiah
 (17)Werner
 (27)10Smith Rowe(←8Ødegaard)
 (32)Azpilicueta
 (57)30Nketiah
 (90)7Saka(pk)


32Ramsdale

4White  16Holding  6Gabriel  20Tavares

25Elneny   34Xhaka

 7Saka     8Ødegaard   10Smith Rowe

30Nketiah


(70)30Nketiah>>>35Martinelli
(75)10Smith Rowe>>>17Cedric
(95)7Saka>>>9Lacazette


Substitutes
 1Leno
 69Swanson
 23Lokonga
 38Azeez
 82Hutchinson
 19Pépé


Arsenal 1.jpg久しぶりに白熱した試合でした。

ゴールを奪ってはすぐに追いつかれると言う
点を取り合うエキサイティングな展開でしたが
最後は見事に突き放して
4ゴール快勝です!!

先発はCBには16ホールディングを起用して
6ガブリエウと組ませ
4ホワイトを右SBに配置しました。
左SBは20タヴァレスが起用され
34ジャカと共にボランチを組んだのは
25エルネニーでした。
そして2列目には
右に7サカ、左に10スミス・ロウ、
トップ下に8ウーデゴールを配置し
1トップを30エンケティアが務める
4−2−3−1が組まれました。

まず敢えて16ホールディングを起用したのは
明らかにルカク対策だと思われます。
高さと強さが怪物級のルカクを抑える上で
フィジカル的な強度の絶対値を考えますと
どうしても4ホワイトでは不安がありますので
6ガブリエウと共に16ホールディングをCBで並べる事で
ルカクに対抗しようとしたと思われます。

とは言え、4ホワイトのフィード能力も外せませんので
4ホワイトを右SBで起用して
ピッチに残すのは当然の選択だと思います。

仮にここ数試合での23ロコンガに対する
個人的な印象が正しいのならば
25エルネニーを起用したのは
気の利いたポジショニングの妙と、
スペースのない所でもパスを受けられ
そこからでもテンポ良くボールを捌く事の出来る
経験値に期待したと思います。

そして3ー5−2のシステムを組むチェルシーに対して
10スミス・ロウ、30エンケティア、7サカの3人を
3バックにぶつけ、
アンカーのカンテに対しては
8ウーデゴールをマークに付け、
マウントとロフタス・チークに対しては
34ジャカと25エルネニーが対応する。
そして両WBに対しては4ホワイトと20タヴァレスが付き、
ルカクとヴェルナーの2トップに対しては
16ホールディングと6ガブリエウが対応すると言う
アーセナル側からミラーゲームを仕掛け
結果としてはその勝負に見事勝ったと思います。

ポゼッション率が68%対32%だった事を考えても
もっと押し込まれ多くのピンチに晒されても
おかしくなかったと思いますが
実際はボールを持たれる時間が長くても
各々の所で献身的に素早くチェックし続けた事で
チェルシーの攻撃のスピードを削ぎ
危険な場面をそれ程作らせなかったと思います。

それでも最初のチャンスはチェルシーの方でした。

3分過ぎ、マウントが入れた右サイドからのCKの
こぼれ球をアロンソに至近距離から
シュートを撃たれてしまいましたが
飛び込んだ4ホワイトがブロックしてゴールを死守。

この場面でゴールを奪われていたら
全く違う展開になっていた可能性もありましたので
4ホワイトのブロックは非常に大きなプレーだったと思います。

そしてアーセナルに訪れた一つのチャンスを
見事ゴールに結びつけました。

13分、20タヴァレスが
左サイドのスペースへ蹴り出したボールを
処理したクリステンセンのメンディへの
バックパスが短かった所を
全速力でプレスを仕掛けていた30エンケティアが
そのまま掻っ攫い
サールのプレッシャーを物ともせずに
冷静にゴール左隅に蹴り込みゴール!!

クリステンセンのミスといえばミスですが
それでも手を抜かずに全力でプレスを仕掛けてきた
30エンケティアの姿勢が報われる形のゴールだったと思います。

ラッキーな形で得た先制ゴールでしたが
直ぐにアンラッキーな形で同点ゴールを奪われてしまいました。

18分、30エンケティアから34ジャカへの
ダイレクトパスをロフタス・チークにカットされてしまい
そのボールを右サイドで受けたヴェルナーが
カットインした所から放ったシュートが
ブロックに来た34ジャカの脚に当たって
コールが変わってしまい
そのままゴールに吸い込まれ失点。

ディフレクトしたそのシュートが
丁度16ホールディングの影に入ってしまい
32ラムズデールの反応が遅れてしまったのは
不運だったと思います。

その後も30エンケティアにボールが集まり
チェルシーゴール迫る場面が続きました。

23分過ぎ、8ウーデゴールからのパスを受けた
7サカが右サイドを侵入し
アロンソをかわした所からの折り返しを
30エンケティアがダイレクトで右足で合わせましたが
枠を捉えられず。

24分過ぎ、8ウーデゴールからのパスを受けた
7サカがアロンソをかわして入れたクロスを
ファーサイドで30エンケティアが
ヘッドで合わせようとしましたが
これもクリーンヒット出来ず。

7サカがアロンソとのマッチアップで圧倒して
右サイドから立て続けにチャンスを生み出し、
そして追加点もその右サイドからの仕掛けから生まれました。

27分、8ウーデゴールからのパスを受けた7サカが
右サイドを侵入し、
そこからのパスを受けた8ウーデゴールのラストパスを
走り込んできた10スミス・ロウが
ゴール右隅に流し込む様に決めゴール!!

簡単に止める事が出来ない7サカと
その7サカを信頼し最高の形で使う事が出来る
8ウーデゴールのコンビネーション、
アンリが常々言っていた
ゴールにパスをする様な10スミス・ロウの綺麗なゴール、
アーセナルらしい全てが完璧なゴールでした。

そして自陣ペナルティ内のスペースがない中で
ルカクとアロンソを冷静にかわしてボールを持ち出し
8ウーデゴールへ繋げた34ジャカも
非常良い仕事をしたと思います。

しかしまた追いつかれてしまいました。

32分、自陣深い位置でのチェルシーのスローインの
競り合いの中でヴェルナーにボールを奪われてしまい
そこから入れられたマウントのクロスを
ニアに走り込んできたアスピリクエタに合わされてしまい
失点。

アスピリクエタを見ていた20タヴァレスが
もう少し激しい対応が出来ていたら
違う結果になっていたかもしれませんが
まぁ、以前の20タヴァレスならば
アスピリクエタの動きに気が付かずに
置いて行かれていたかもしれませんので
そう言う意味では少しはマシになりましたし、
ピンポイントパスをピンポイントで合わせた
マウントとアスピリクエタを褒めるべきかもしれません。

これでまた同点に追いつかれてしまいましたが
その後もチェルシーゴールに迫る場面は続きました。

32分過ぎ、25エルネニーの縦パスを受けた
30エンケティアがサールを背負いながら反転し
豪快に左脚を振り抜きました。
そのシュートは僅かに枠の外でしたが
以前リザーブで無双だった頃のイメージと自信が
蘇ってきている様に観えました。

33分過ぎ、34ジャカからのスルーパスを受けた
20タヴァレスがトップスピードのまま
左サイドの深い位置にまで侵入した所から
ゴール前を横切る様な鋭いクロスが送られました。
残念ながら誰も合わせられませんでしたが
ゴール前で誰かが飛び込んで触る事が出来たら
決まる可能性もあった良いクロスだったと思います。

44分過ぎ、右サイドでパスを受けた7サカが
アロンソをかわしてカットインして行った所で
ヴェルナーやカンテに囲まれながら
8ウーデゴールに繋ぎ、
その8ウーデゴールからのラストパスを受けた10スミス・ロウが
スペースのない所を自ら切り込んで行き
右脚を振り抜きました。
そのシュートは僅かに枠の外で
ゴールを奪う事は出来ませんでしたが
7サカにせよ10スミス・ロウにせよ
チェルシーのDF陣を完全に圧倒していたと思います。

スタッツを観ればボールを持っていたのは
チェルシーの方だったと思いますが
ボールを持つ時間は少なくても
一度ボールを持てばしっかりと攻め切る場面が多かった様に
実際ゲームを支配していたのは
アーセナルの方だったと思います。

後半開始から攻勢を強めてきたチェルシーに
押し込まれる場面もありましたが
前線から連動的なプレスを仕掛けて
チェルシーの攻撃陣のペースを落とし、
その上でボールを持ったら
一気にチェルシーゴールに向かって
攻撃を完結させる流れが戻り始め
三たびリードするゴールを生み出しました。

57分、アスピリクエタからのパスがそれた所を
カットした20タヴァレスが
そのまま持ち込んだ所からクロスが送られました。
そのクロスを収めた30エンケティアは
ターンして前を向いた所で一度は
チアゴ・シウヴァのスライディングタックルで
ボールがカットされてしまいましたが
そのこぼれ球がサールに当たり
再び30エンケティアの所に戻ってき所で
カンテと競りながらも
泥臭く左脚で蹴り込みゴール!!

この試合の30エンケティは
昨シーズン10スミス・ロウが覚醒した時と
同じ雰囲気を個人的には感じました。

奇しくも昨シーズン10スミス・ロウが
ブレイクしたのも同じチェルシー戦でしたが
その試合で抜擢された10スミス・ロウは
持ち前のテクニックやチャンスメイクの面も
素晴らしかったと思いますが
それまでの10スミス・ロウに比べて
明らかに違うレベルの
スピード、俊敏性、キレを観せた所が印象的でした。
それまでの10スミス・ロウは
怪我の影響などもあり
どこか一歩踏み込んだプレーが出来ていない印象で
それが10スミス・ロウの全力なのかどうかは
はっきりしませんでした。
しかしそのチェルシー戦ではリミッターが外れたと言いますか
ブーストしたと言いますか
全ての局面で相手よりも一歩速く、
一歩踏み込んだ100%を超えた様なプレーを観せ
結果として相手よりも一歩先立ったプレーで
相手を圧倒してみせました。

そしてその試合で10スミス・ロウが
ダッシュを繰り返し、
全力のプレスを仕掛け続けていた所が
この試合の30エンケティアと同じでした。

これまでの30エンケティアも
献身的にプレスのタスクをこなしていましたが
どちらかと言うと本気でボールを取りに行く様な
気迫は薄かった様に観えました。
しかしこの試合での30エンケティアは
無理な間合いでも関係なくダッシュを繰り返して
非常にアグレッシブにプレスを仕掛け続けており
10スミス・ロウの時と同様に
30エンケティアの中で何かが変わった様に観えました。

実際その本気でボールを取りに行こうとする気迫が
先制ゴールに繋がったのは言うまでもなく
この2ゴール目の場面を観ても分かります様に
相手よりも一歩速く、一歩踏み込んだプレーが
相手よりも先にボールをコントロールして
ゴールに押し込む事に成功したポイントだったと思います。

これまでの30エンケティアの全力が
100%ではなかったのかもしれませんが
どちらかと言うと10スミス・ロウの時と同様に
ブーストされた様な印象で
この試合の様に重要な局面で
自らをブーストする事が出来るか否かが
ファーストチームでも通用する選手に
なれるかどうかのポイントだと思います。

たまたま100%超えるプレーが
出来ただけなのかどうかは
今後の試合を見守らないと分かりませんが
この試合の様にブーストされたプレーが
常に出来る様になれば
7サカや10スミス・ロウの後を追う事が出来るかもしれません。

これで三たびリードしましたが
二度あることは三度あるという様に
攻勢を強めてきチェルシーに
完全にボールを支配され
アーセナルゴールに迫られる場面が何度もありました。

特にルカクに代えてハヴァーツを投入してからは
前線が活性化し何度か決定機を作られてしまい、
ゴール前に走り込んできたハヴァーツに向けて
左サイドからリース・ジェームズが鋭いクロスを入れた
64分過ぎの場面では
そのクロスは32ラムズデールが前に出て弾き出しましたが
そのこぼれ球を至近距離からアロンソに
シュートを撃たれてしまいました。
幸い6ガブリエウが体を張ってブロックして
ゴールを死守しましたが非常に危険な場面でした。

その攻勢を強めてきたチェルシーに対して
アーセナルは4ホワイトを中に入れて
4ホワイト&16ホールディング&6ガブリエウの
3バックに変更しました。

言うまでもなくこの3人が並んだ3バックは
鉄壁と言うに相応しい程の強度を観せており
そこに要所要所で生じるギャップを
25エルネニーが埋める事で更に強度が上がった
アーセナルの守備陣は
チェルシーの攻撃を完全に弾き返す様になり
終盤にチャンスを作り出したのは
アーセナルの方が多くなりました。

74分過ぎ、チェルシー陣内に大きく蹴り出した
34ジャカのクリアーボールを
猛ダッシュで追いかけた35マルティネッリと
チアゴ・シウヴァが競り合ったこぼれ球を
同じく猛ダッシュしてきた7サカが
右サイドにボールを蹴り出し、
そのボールを同じく猛ダッシュで駆け上がってきた
17セドリックがダイレクトで
そのまま走り込んできた7サカに繋ぎ、
その7サカからの折り返しが送られましたが
その折り返しが35マルティネッリに届く前に
前に出てきたメンディにカットされてしまい
惜しくもシュートは撃てず。

79分過ぎ、4エルネニーが出したスルーパスで
右サイドを突破した35マルティネッリが
ドリブルで深い位置まで侵入した所から
マイナス方向に折り返しましたが
ゴール前に走り込んできていた7サカが
足を滑らせてしまい残念ながら合わせられず。

81分過ぎ、6ガブリエウのロングフィードを
右サイドでサールと交錯しながら収めた17セドリックが
そのまま深い所まで持ち込み
マイナス方向に折り返しが送られましたが
ゴール前に走り込んできていた7サカには送られずに
一番ファーサイドの20タヴァレスに送られてしまい
チャンスを活かす事が出来ず。
リース・ジェームズが付いてきていましたが
7サカはリース・ジェームズの前に出ていましたので
シンプルに7サカに折り返して欲しかったと思います。

どちらにせよ、フィジカル的に苦しい時間帯に入っても
全力でプレーし続けた
どれも非常に気迫のこもったカウンターだったと思います。

そして終了間際にPKを獲得しました。

89分過ぎ、35マルティネッリのパスを受けて
右サイドの深い位置まで上がってきた17セドリックが
クロスを送った場面で
ゴール前に侵入していた7サカを
アスピリクエタが抱えたまま動きを妨害した事で
PK獲得。

92分、そのPKを7サカ自らが決めゴール!!

試合を終わらせる貴重なゴールであり
同時にユーロ2020決勝でのPK失敗の悪夢を
本当の意味で払拭するPKになったかもしれません。

試合はこのまま2−4で勝利!!

FA杯準決勝の試合から中2日と
チェルシーの方がフィジカル的に不利な試合
という事もありましたが
終わってみれば下部組織出身の3人のゴールで
チェルシーを圧倒した完勝でした。

一方で怪我人が続出し
ベストメンバーが組めない状況でしたが
この試合勝利に導いた30エンケティアは勿論ですが
攻守に気の利いたプレーで
中盤にリズムをもたらした25エルネニー、
そして鉄壁と言うべき3バックを完成させる
ラストピースの16ホールディング、
サブ組の選手が非常に重要な働きをしたと思います。

この勝利は連敗を脱出しただけではなく
チームに自信と勢いをもう一度もたらす勝利になったと思います。
この勢いのままここから続く
ユナイテッド戦とウエスト・ハム戦にも勝利し
来シーズンのCL出場権の獲得に
もう一度手をかけて欲しいと思います。


C'mon Arsenal !!


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3ティアニー     PL:1G3A CC:0G0A
5トーマス      PL:2G1A CC:0G0A
6ガブリエウ     PL:3G0A CC:0G0A
7サカ        PL:10G5A CC:1G0A 
8ウーデゴール    PL:6G4A CC:0G1A
9ラカゼット     PL:4G7A CC:2G1A 
10スミス・ロウ    PL:10G2A CC:1G0A
14オーバメヤン    PL:4G1A CC:3G1A 
15M=ナイルズ    PL:0G0A CC:0G1A 
17セドリック     PL:0G0A CC:0G2A
18冨安        PL:0G1A CC:0G0A
19ペペ        PL:1G1A CC:2G4A
20タヴァレス     PL:0G1A CC:0G1A
21チェンバース    PL:0G0A CC:1G0A
25エルネニー     PL:0G1A CC:0G0A
30エンケティア    PL:2G1A CC:5G0A
34ジャカ       PL:0G2A CC:0G0A
35マルティネッリ   PL:5G3A CC:0G0A
87パティーノ     PL:0G0A CC:1G0A


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