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Friendly Match:ARSENAL vs Watford [Arsenal マッチリポート]

ARSENAL 4−1 Watford
2021年7月28日(水)Friendly Match, London Colney

Goal
 (16)30Nketiah(←12Willian)
 (34)Zinckernagel
 (70)9Lacazette(PK)
 (77)3Tierney
 (86)35Azeez(←19Pépé)


1Leno

17Cédric  21Chambers  22Marí  20Tavares

23Lokonga  25Elneny

24Nelson    12Willian    30Nketiah

14Aubameyang



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後半から


13Runarsson

2Bellerin  16Holding  22Marí  3Tierney

5T. Partey  23Lokonga

 19Pépé    12Willian  30Nketiah

9Lacazette



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64分から


13Runarsson

2Bellerin  16Holding  31Kolasinac  3Tierney

5T. Partey  35Azeez

 19Pépé    10Smith Rowe  15Maitland-Niles

9Lacazette



Arsenal 1.jpg先日のミルウォール戦に続き
空いたスケジュールを埋める為に
昨シーズンのチャンピオンシップで2位になり
今シーズンPLへ返り咲いたワトフォードを
ロンドン・コルニーに迎えて
練習試合が行われました。

新加入の20タヴァレスと23ロコンガが
先発で起用され
24ネルソン、12ウィリアン、
30エンケティアが2列目に並んだ様に
新加入の選手の実力を試すと共に
現在スカッドに残すかどうかの当落線上の選手を
見定める為の前半だったのかもしれません。

まずミルウォール戦でデビューした23ロコンガは
良かったと思います。

まず特筆するべき所は常に落ち着いている所だと思います。
異なる国の異なるクラブに移籍し
周囲の選手は自分よりも名がある選手ばかりの所に
21歳の若者が入れば多少なりとも萎縮しても
おかしくないと思いますが
23ロコンガは落ち着き払ってピッチに立ち
既に何シーズンも在籍しているかの様に
違和感なく溶け込んでいると思います。

そしてプレーに於いてもバックラインからパスを引き出し
テンポ良くパスを捌く司令塔的な役割を率先して担っていて
実際コンビを組んだ25エルネニーも
パスを捌く役割を23ロコンガに任せていた場面もありましたので
チームやり方や戦術的な面に関しても
理解度が高い様に感じます。

又、多少プレッシャーが掛かっている場面でも
しっかりとボールを引き取る事が出来る
ポジショニングも気が利いており、
パスもシンプルに捌くだけではなく
パスコースが限られている状況でも
しっかりと通す事が出来る所も
安心して観ていられます。

そしてミルウォール戦では
自らボールを持ち上がるプレーは観せませんでしたが
この試合では何度かボールを持ち上がりながら
パスを捌く場面もあり
予想以上に早い段階から適応し
早い段階からポジションを掴むかもしれません。

一方の20タヴァレスは良くなかったと思います。

これまでの試合でも指摘している様に
まだ戦術的理解度が低く
何をするべきか全く分かっていない状態で
ピッチに立っている様に観えました。

実際、前にスペースがあっても
ドリブルで仕掛ける場面が少なく
30エンケティアがボールを持っても
追い越していく様なフリーランニングも少なく
常に30エンケティアの背後にいる様な状態で
ボールを持ってもセーフティーに後ろに戻すばかりでした。

守備面に関してもボールホルダーにアタックする訳でもなく
動きを止める様な距離感でもなく
周囲をカバーする様な動きでもなく
全てが曖昧だった様に感じます。

勿論、異なるスタイルのチームに合流したばかりですので
チーム戦術を理解するのに
時間が必要なのは仕方がありませんが
少なくともこの2週間では進歩が見られていませんので
自信を持って3ティアニーを休ませられる様になるには
まだまだ時間が必要かもしれません。

スカッドに残すのか、
それとも放出するのかの当落線上の2列目の選手は
明暗が分かれたと思います。

まず良かったのはこの試合でも左サイドに入った
30エンケティアです。
16分、12ウィリアンから送られた
左サイドのスペースへのパスで飛び出した
30エンケティアはそのまま持ち込み
戻ってきた相手DFをかわしてカットインした所から
右脚を振り抜きゴール!!
カットインした所からシュートまで
非常にスムーズで鋭く
シュートもファーサイドのポストの内側を叩く
完璧なシュートだったと思います。

このゴールの場面以外にでも
25エルネニーのサイドチェンジのパスを
右サイドで受けた17セドリックから
ハーフスペースに入ってきていた24ネルソンに繋いだ
24分過ぎの場面、
その24ネルソンからDFラインの前のスペースを横切るようなパスを
左サイドで受けた30エンケティアが
ノーステップの様な形で
ファーサイドにシュートを放ちました。
そのタイミングを外したそのシュートは
GKにセーブされてしまいましたが
非常に意欲的に映りました。

そしてストライカーの役割以外でも
23ロコンガの縦パスをうまくスルーして
マーカーをかわして左サイドを突破した
35分過ぎの場面、
そのスピードに乗った状態から
一気にカットインして相手DFをかわして
走り込んできた25エルネニーにグラウンダーのクロスを入れるなど
サイドアタッカーとしての仕事も
それなりに観せれる様になっていたと思います。

一方でここまで好調だった24ネルソンは
これまでの様な存在感は観せられなかったと思います。
前記の24分過ぎの様に効果的なパスを出す場面もありましたが
同時にドリブルで仕掛けても突破出来ずに
ロストしてしまう場面も多く
右サイドからのクロスやラストパスの精度が十分ではない為に
チャンスを活かす事が出来ない場面も多くありました。
調子が良い時は可能性を感じさせるプレーを観せてくれる一方で
悪い時は攻撃陣のブレーキにもなってしまうなど
24ネルソンの課題は調子の波が大きい所だと思います。

そして12ウィリアンも良くなかったと思います。
先制ゴールをアシストした
30エンケティアへのパスは流石でしたが
それ以外の多くの時間では
本当にどこにいるのか確認出来ないくらい
消えていた時間も長かったと思います。
そしてスペースに飛び出していく選手に対して
タイミング良くパスを出す場面もありましたが
長さが合わずにそのままラインを超えてしまう場面も何度もあり
周囲とは未だに噛み合っていない印象だけが残りました。

同じく存在感がなかったのが14オーバメヤンでした。
シュートを撃つ、ゴールを奪うと言う
ストライカーとしての仕事の前に
とにかくボールタッチ数が少ない所が問題だと思います。
確かに前半の2列目にはチャンスメイク力に問題がありましたが
それを差し引いてもこれだけボールに絡めないと
周囲の選手だけの問題ではないと思います。

そして現在の14オーバメヤンの状況を
よく表していると思われたのが8分過ぎの場面でした。
25エルネニーから送られたスペースへのパスを
相手のCBの前に出て収めましたが
そのCBを振り切る事も出来なければ
軽微なプレッシャーにバランスを崩してしまい
そのままラインを越してしまいました。
この場面が表している様に現時点での14オーバメヤンは
相手を振り切るスピードもなければ
相手のプレッシャーに耐える強さも欠いていると思います。

ペナルティ内でボールを触る機会が極端に少なく、
フィジカル的な強みを失っている現状を考えますと
シーズン20ゴールは勿論の事、
シーズン10ゴールすら危ないのではないかと思ってしまいます。
開幕までのあと2週間、
改善に取り組んで欲しいと思いますが
もしも本当に改善する事が出来なければ
14オーバメヤンを1トップのファーストチョイスとして
起用するべきかどうかを
考える必要が出てくるかもしれません。

そういう意味では14オーバメヤンよりも
9ラカゼットの方が
今の攻撃陣は機能するかもしれません。

確かにフィニッシュの局面に顔を出す場面が少ないと言う
問題はあると思いますが
その一方で1トップに入った9ラカゼットが
下がってきてボールに絡む事で
前線の選手はより流動的な仕掛けが
出来る様になる利点があると思います。

9ラカゼットが下がってくる事で
トップ下の10スミス・ロウが右サイドに開いて行き、
右サイドの19ペペがハーフラインから中に入っていって
フィニッシュの局面に顔を出す。
同様にウイングストライカーとして左サイドに入ってる
30エンケティアも前半から
積極的にゴール前に顔を出していましたので
9ラカゼットに代わって
フィニッシュの局面はこの2人が担い
左サイドのワイドのエリアは3ティアニーが埋める。

10スミス・ロウが入る前の12ウィリアンも
右サイドに開いた位置でプレーする場面が多く、
この試合以外で左サイドに入った26バロガンも
積極的にゴール前に顔を出していましたので
9ラカゼットを偽CFの役割を担う形は
プランの一つなのかもしれません。

点取屋として機能しなくなってきた14オーバメヤンと
元々それ程ゴールは期待出来ませんが
偽CFとして機能する可能性を示している9ラカゼット、
開幕までの残りの2試合でどちらを使うのか?
はたまた新たなストライカーの補強を敢行するのか?
結論を出さなければならないと思います。

右SBに関しても疑念があります。
この試合は前半は17セドリック、
後半は2ベジェリンが起用されましたが
後半入った2ベジェリンの方が
攻撃面に関しては明らかに機能していたと思います。

この2人の違いは
基本的にワイドな位置に攻め上がる17セドリックに対して
ハーフスペースから中に向かって
攻め上がってくる2ベジェリンと言う所が大きな違いで
前半はウイングタイプの24ネルソンが右サイドに入り
後半は19ペペが入った違いがあるにせよ
前半の17セドリックはワイドな位置や深い位置に
効果的に攻め込む事が出来ていなかったと思います。

反対に2ベジェリンはハーフスペースの裏に積極的に入っていく事で
ワイドに開いた位置の10スミス・ロウからは勿論の事、
中にカットインしてきた19ペペや
5トーマスからも積極的にパスが送られていましたので
脅威を与えていたと思います。

その2ベジェリンはこの夏に退団する事が既定路線になっていますが
その穴を17セドリックが埋める事が出来るかどうかは
現時点では疑問に感じます。
勿論この試合ではCBで起用されていた
21チェンバースもいますが
3ティアニーがいる左SBに比べてしまいますと
右SBは迫力不足感は否めません。

ここまでCMFではインパクトを残せていない
15メイトランド=ナイルズが
この試合では左サイドで起用されましたが
残念ながら可もなく不可もなくと言う印象でした。

左サイドのウイング的な役割は3ティアニーが担いますので
15メイトランド=ナイルズは
その3ティアニー等を活かす為に
効果的なパスを送る事が役割の一つだったと思われ
実際良いパスも送っていたと思いますが
その一方でそれ以外のプレーは
殆ど印象に残っていなかったのが現状です。

勿論、元々ウイングの選手ではありませんので
自ら仕掛ける事を得意としている訳でもなく
フィニッシュの局面に存在感を出す選手でもありませんので
サイドで起用されても出来る事は限られていると思いますが
CMFでも機能せず、サイドでも起用しないとなると
更に立場は厳しくなるかもしれません。

それと共にこの試合でも28ウィロックは
起用されなかったのは非常に気になります。

昨シーズンはアルテタ監督のスタイルへの適応に
苦しんでいただけに
このプレシーズン中はそのスタイルに適応した姿を
観せなければならない時期だと思いますが
今の所、何のアピールもしていません。
アルテタ監督は重要な戦力の一人とコメントしていますが
これでは昨シーズンと同様に厳しい状況が待っていると思います。
怪我等のコンディションの問題かもしれませんが
ニューカッスルが獲得に動いているのは周知の事実であり
既にチームから心が離れていないか心配です。

試合の方は良い形から30エンケティアが先制点を奪いましたが
反対に失点の仕方は非常に良くありませんでした。

34分、ワトフォードの激しいハイプレスのプレッシャーに曝され
1レノの所まで戻ったボールを25エルネニーに渡しましたが
その25エルネニーがダイレクトで捌かずに1タッチした所で
激しいプレスに曝されてボールをロストし
そのこぼれ球を中へ送られたボールを
ジンカーナゲルにシュートを撃たれてしまいました。
1度目のシュートは21チェンバースの
体を張ったブロックで防ぎましたが
そのこぼれ球を押し込まれてしまい失点。

昨シーズンも何度かありましたが
ハイプレスに曝されている状況で
1レノからパスを受けた25エルネニーが
ダイレクトで捌かずに1タッチしてしまったのは
大きな誤りです。
この様な場面では例外なく必ずダイレクトでボールを
捌かなければならないのは基本中の基本であり
この場面で1タッチ入れてしまうのは
相手の選手がボール奪取をする所でミスをしてくれない限り
かなりの高率でロストする可能性がありますので
絶対にしてはならないプレーだったと思います。

一方で最終的なメンバーになってからは
攻撃陣は動きが活性化し
そこから3ゴールを奪いました。

70分、左サイドのペナルティの手前でファールを受けて
FKを獲得した9ラカゼットが
素早くリスタートし
ペナルティ内に侵入した15メイトランド=ナイルズが倒されて
PK獲得。

そのPKを9ラカゼットが決めてゴール!!

77分、5トーマスからのパスを右サイドで受けた
10スミス・ロウが送ったクロスのこぼれ球を
ゴール前に詰めていた3ティアニーが押し込みゴール!!

86分、19ペペからの右CKを
ペナルティの外側で受けた35アジーズが左脚を振り抜き
ゴール左隅に突き刺しゴール!!

後半途中からピッチに入った35アジーズは
メンタルの強い選手だと思います。

64分にピッチに入った35アジーズは
その直後に中盤でボールをロストしてしまい
カウンターを受ける切っ掛けになってしまいました。
普通ならばいきなりミスを犯すと
萎縮してしまう事も多いと思いますが
このゴールの場面では19ペペからのCKを受けた35アジーズは
中にボールを入れる事はせずに
自らシュートを撃つ選択をし
それを見事に決めてみせました。
全体的には5トーマスに気を使ってか
大人しいプレーに終始していましたが
メンタル的にはもうファーストチームでプレーする準備が
出来ている様に感じます。

フロリダカップを欠場して空いた期間の
2試合の練習試合は
ロンドン・コルニーのピッチで
1カメと言う制限の中の視聴でしたが
幾つかの問題点があった一方で
期待を抱かせる選手も出てきていたと思います。

次の「The Mind Series」の
チェルシーとスパーズとの2連戦は
より実戦的な試合になると思われます。

そろそろベン・ホワイトの加入が決まる頃だと思いますし
ユーロ2020に参戦していた7サカも
合流する頃だと思われますので
プレシーズン最後のテストマッチは
良い形で終わる事を期待したいと思います。


C'mon Arsenal !!


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